JPH0434003Y2 - - Google Patents

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JPH0434003Y2
JPH0434003Y2 JP4849285U JP4849285U JPH0434003Y2 JP H0434003 Y2 JPH0434003 Y2 JP H0434003Y2 JP 4849285 U JP4849285 U JP 4849285U JP 4849285 U JP4849285 U JP 4849285U JP H0434003 Y2 JPH0434003 Y2 JP H0434003Y2
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は樹脂フイルムを成膜する時に使用する
支持体に関するもので、特にガラスビーズなどの
無機物を含有し且つその一部が表面に露出してい
る樹脂フイルムを作成するのに用いる支持体を提
供するものである。
〔従来の技術〕
樹脂フイルムを得る方法としてよく知られてい
るものにキヤステイング法と溶融押出法とがあ
る。
キヤステイング法はフイルムにする樹脂原料を
予め溶液状とし、これを剥離性を有する支持体上
に塗工乾燥後、形成されたフイルムを支持体から
引剥がしてフイルムとする方法である。
一方、溶融押出法はフイルムにする原料を先ず
押出機中で加熱溶融化し、これをTダイスより剥
離性を有する支持体上に押出塗工ラミネートし、
冷却後、フイルムを支持体より引剥がしてフイル
ムを得る方法である。
なお、これ等の方法に使用される支持体として
は従来、架橋シリコーン、ポリプロピレンなどを
剥離層とする支持体が知られている。
処で、第1図の如きガラスビーズなどの無機物
を含有し、且つ無機物の一部が表面に露出してい
る樹脂フイルム(或いはシート)をキヤステイン
グ法や溶融押出法で得ようとする場合、従来の架
橋シリコーンやポリプロピレンを剥離層とする支
持体では極めて難しい。即ち、第1図の如きガラ
スビーズが一部露出した樹脂フイルムを作成する
場合には先ずガラスビーズを支持体の剥離層上に
散布(第2図イ)し、その後、加熱処理を行なつ
てガラスビーズを剥離層に埋没させる(第2図
ロ)、更に樹脂を溶液状若しくは溶融状にして塗
工し(第2図ハ)、乾燥若しくは冷却して後、支
持体を剥がしてガラスビーズ含有樹脂フイルム
(第2図ニ)を作成する。
処で上記方法で第1図の如き無機物含有樹脂フ
イルムを得ようとする場合、従来の架橋シリコー
ンやポリプロピレンを剥離層とする支持体は全く
不適である。架橋シリコーンを剥離層とする支持
体ではガラスビーズが剥離層に埋没せず、従つて
第1図の如きガラスビーズが一部表面に露出した
形態の樹脂フイルムは得られない。
一方、ポリプロピレンを剥離層とする支持体で
は、加熱処理温度を極めて高くすると或る程度ガ
ラスビーズは剥離層に埋没するが、この後、樹脂
を塗工し、乾燥若しくは冷却して後、フイルムを
剥がそうとする場合に剥離性が不足で容易に樹脂
フイルムの剥離が出来ず、従つて無機物含有樹脂
フイルムは得られない。即ち、従来の支持体では
埋没性、剥離性の点で問題があり、目的の無機物
突出樹脂フイルムが得られない。
〔考案が解決しようとする問題点〕
本考案者等は上述した従来の樹脂フイルム成膜
用支持体の問題点である無機物の埋没性不良、無
機物及び樹脂フイルムに対する剥離性不足を改良
すべく種々検討を行なつた結果、これ等の問題点
を解消し得る本考案の樹脂フイルム成膜用支持体
を創案するに至つた。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案は基材に厚さが5μ以上で融点150℃以下
の熱可塑性下塗樹脂層が設けられており、更に該
下塗樹脂層上にシリコーンと融点80℃以下のエチ
レン・プロピレン共重合体とを含有する熱可塑性
混合物から成る剥離層が設けられて成る樹脂フイ
ルム成膜用支持体であり、従来に存在しなかつた
良好な無機物埋没性、良好な剥離性を有し、無機
物の一部が露出(突出)する樹脂フイルムを作成
する上で、極めて有効な樹脂フイルム成膜用支持
体である。
以下に本考案を図面を用いて更に詳細に説明す
る。
第3図は本考案の代表的な樹脂フイルム成膜用
支持体の断面構成図である。
図中、1は支持体の基材、2は融点150℃以下
の熱可塑性下塗樹脂層、3は剥離層でシリコーン
とエチレン・プロピレン共重合体(融点80℃以
下)とを含有する熱可塑性を有する混合物から成
つている。
本考案における剥離層3にはシリコーンと融点
80℃以下のエチレン・プロピレン共重合体とが含
まれていなければならない。シリコーン単独では
良好な無機物の埋没性は得難い。また、融点80℃
以下のエチレン・プロピレン共重合体単独では良
好な埋没性は得られても、良好な剥離性は得られ
ない。シリコーンと融点80℃以下のエチレン・プ
ロピレン共重合体との両者を併用混合した場合に
のみ始めて良好な埋没性と良好な剥離性とが同時
に得られるのである。
なお、シリコーンと融点80℃以下のエチレン・
プロピレン共重合体との配合比は、無機物や樹脂
の種類により適宜選択出来るが、シリコーン:エ
チレン・プロピレン共重合体が重量比で1:99〜
80:20の割合が望ましい。シリコーンが80wt%
を超えて大きくなると埋没性が不足となつて了
う。またシリコーンが1wt%未満だと剥離性が不
足して了う。なお、上記混合系には上述の性能を
損なわない範囲で他成分を加えてもよい。
本考案におけるエチレン・プロピレン共重合体
としては融点80℃以下のものでなければならな
い。融点がこの値を超えて高くなると埋没性が不
足して了う。
また本考案に用いるシリコーンとしては架橋性
のポリオルガノシリコーンが望ましいが、オイル
状若しくは熱可塑性シリコーンも使用することが
出来る。ポリオルガノシリコーンとしてはジメチ
ルポリシロキサンとその誘導体が望ましい。な
お、架橋剤としてはメチルハイドロジエンポリシ
ロキサンなどが使用出来る。
なお、上記シリコーンとエチレン・プロピレン
共重合体とを含有して成る剥離層の厚みは0.05μ
以上、望ましくは0.1〜5μが良い。
本考案における剥離層3と基材1との間には厚
さ5μ以上で融点150℃以下の熱可塑性下塗樹脂層
2が必要である。この熱可塑性樹脂層が無けれ
ば、たとえ剥離層が上述した条件を満たすもので
あつても良好な埋没性は得られない。熱可塑性樹
脂層の厚さは5μ以上望ましくは10〜30μが良い。
5μ未満であると良好な埋没性は得られない。ま
た熱可塑性樹脂の融点は150℃以下でなければな
らない。融点がこの値を超えて高くなると良好な
埋没性は得られない。
本考案における熱可塑性樹脂としては融点150
℃以下の種々の樹脂が使用出来る。例えばポリエ
チレン(低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、リニア低密度ポリエチ
レンなど)、エチレン・プロピレン共重合体、エ
チレン・酢ビ共重合体の単独若しくは混合系が使
用出来るが、埋没性、剥離性の点でポリエチレ
ン、その中でも低密度ポリエチレンが最も望まし
い。なお、この熱可塑性下塗層には性能を損なわ
ない範囲で紫外線防止剤、スリツプ剤、帯電防止
剤、その他の樹脂成分を添加してもよい。
次に本考案における基材としては紙、合成樹脂
フイルム、金属箔、布などの単体若しくは複合系
が使用出来る。なお、基材と熱可塑性下塗樹脂層
との間の接着が不充分となる場合は、基材上に接
着増強層を予め設けてもよい。接着増強層として
はポリオレフイン系、イソシアネート系、イミン
系、エポキシ系などの接着剤が用いられる。
また、本考案における下塗樹脂層2の表面に
は、剥離層3との密着性を更に良くするために接
着増強処理(例えばコロナ放電、放射線処理)を
行なつてもよい。また本考案における樹脂フイル
ム成膜用支持体では第4図の如く剥離層が設けら
れる反対の基材面にポリ塩化ビニリデン、ポリス
チレン、スチレン・ブタジエン共重合体、セルロ
ース誘導体、ポリアクリル酸エステルなどの裏面
樹脂層を設けてもよい。
なお、本考案の樹脂フイルム成膜用支持体は、
ガラス、アルミナ、マイカ、クレーなどの無機物
を含有するポリウレタン系、アクリル系、ポリ塩
化ビニール系などの樹脂フイルムの作成に特に有
効であるが、上記無機物、樹脂フイルムに限定さ
れるものではない。例えば無機物を含有しない樹
脂フイルムのみの成膜にも使用出来る。
〔実施例〕
次に実施例により本考案を更に詳しく説明す
る。
実施例 1 坪量78g/m2の上質紙の片面に融点104℃の低
密度ポリエチレン(密度0.920g/cm3)から成る熱
可塑性下塗樹脂層を20μ厚に設け、更に該下塗樹
脂層上に付加反応型熱硬化型シリコーン
(「SRX370」東レ・ダウコーニング・シリコーン
株式会社製)2重量部と融点40℃のエチレン・プ
ロピレン共重合体(密度0.88g/cm3)98重量部と
から成る溶液を塗布加熱せしめ、厚さ0.5μの剥離
層を形成させて樹脂フイルム成膜用支持体を得
た。この支持体を用いてガラスビーズ含有露出ア
クリルフイルムをキヤスチイング法により作成し
た結果、ガラスビーズの埋没性も良く剥離性も良
好で、目的とするガラスビーズ露出アクリルフイ
ルムが得られた。
比較例 1 実施例1と同じ基材に同じ熱可塑性下塗樹脂層
(厚さ20μ)を設けた後、該下塗樹脂層上に実施
例1と同じ付加反応型熱硬化型シリコーンのみか
ら成る厚さ0.5μの剥離層を設け樹脂フイルム成膜
用支持体を得た。この支持体を用いて実施例1と
同じ方法でガラスビーズ含有露出アクリルフイル
ムをキヤステイングした結果、ガラスビーズの埋
没性が不足し目的とするガラスビーズ露出アクリ
ルフイルムが得られなかつた。
比較例 2 実施例1の剥離層のみエチレン・プロピレン共
重合体(融点40℃)単独として樹脂フイルム成膜
用支持体を得た。この支持体を用いて実施例1と
同じ方法でガラスビーズ含有露出アクリルフイル
ムをキヤステイングした結果、ガラスビーズの埋
没性は良かつたが剥離性が不足しフイルムを容易
に支持体より剥がすことが出来ず、目的とするガ
ラスビーズ露出アクリルフイルムが得られなかつ
た。
実施例 2 坪量78g/m2の上質紙の片面に融点104℃の低
密度ポリエチレンと融点40℃のエチレン・プロピ
レン共重合体との混合物から成る熱可塑性下塗樹
脂層を20μ厚に設け、更に該下塗樹脂層上に実施
例1と同じ剥離層を設け樹脂フイルム成膜用支持
体を得た。この支持体を用いて実施例1と同じ方
法でガラスビーズ含有露出アクリルフイルムをキ
ヤステイングした結果、ガラスビーズの埋没性も
良く、剥離性も良く、目的としたガラスビーズ露
出アクリルフイルムが得られた。
実施例 3 坪量128g/m2の上質紙の片面に融点104℃の低
密度ポリエチレンから成る熱可塑性下塗樹脂層を
30μ厚に設け、更に該下塗樹脂層上に付加反応型
熱硬化型シリコーン(「SRX370」東レ・ダウコ
ーニング・シリコーン株式会社製)50重量部と融
点40℃のエチレン・プロピレン共重合体50重量部
とから成る溶液を塗付加熱せしめて厚さ0.5μの剥
離層を形成させ樹脂フイルム成膜用支持体を得
た。この支持体上にガラスビーズを散布し加熱処
理した結果、ガラスビーズの埋没性が良かつた。
更に溶融押出法によりウレタン系フイルムを積層
して後、支持体を剥がした結果、剥離性も良好で
容易に支持体よりフイルムが剥がれ、目的とする
ガラスビーズ含有露出ウレタンフイルムが得られ
た。
本考案に関する測定方法を次に説明する。
融点測定: 化学同人社発行第1版2刷『機器分析のてびき
(3)』第6〜12頁のDSC法によつて融点を測定し
た。但し、樹脂試料量は10±0.5mgとし、先ず温
度を160℃まで上昇させ5分間放置し、その後5
℃まで下げ1分間放置後、5℃/分の速度で160
℃まで上昇させ吸熱ピーク温度を求め融点とし
た。
雰囲気:Air pan:アルミ
【図面の簡単な説明】
第1図は無機物を含有して成り且つ表面にその
一部が露出している樹脂フイルムの断面図、第2
図イ〜ニは樹脂フイルム成膜用支持体を用いて第
1図の如き無機物含有露出樹脂フイルムを作成す
る方法を示した断面構成図、第3図及び第4図は
本考案の樹脂フイルム成膜用支持体の断面構成図
である。 A……ガラスビーズなどの無機物、B……樹脂
フイルム、C……無機物含有露出樹脂フイルム、
1……基材、2……融点150℃以下の熱可塑性下
塗樹脂層、3……シリコーンと融点80℃以下のエ
チレン・プロピレン共重合体とを含有して成る剥
離層、4……裏面樹脂層。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 無機質を含有し且つその一部が表面に露出し
    ている樹脂フイルムの成膜用支持体において、
    基材に厚さ5μ以上で融点150℃以下の熱可塑性
    下塗樹脂層が設けられており、更に該下塗樹脂
    層上にシリコーンと融点80℃以下のエチレン・
    プロピレン共重合体とを含有する熱可塑性混合
    物から成る剥離層が設けられて成る樹脂フイル
    ム成膜用支持体。 2 熱可塑性下塗樹脂層がポリエチレンである実
    用新案登録請求の範囲第1項に記載の樹脂フイ
    ルム成膜用支持体。 3 熱可塑性下塗樹脂層が低密度ポリエチレンで
    ある実用新案登録請求の範囲第1項または第2
    項に記載の樹脂フイルム成膜用支持体。 4 シリコーンと融点80℃以下のエチレン・プロ
    ピレン共重合体との配合比が1:99〜80:20
    (固形分重量比)である実用新案登録請求の範
    囲第1項または第2項に記載の樹脂フイルム成
    膜用支持体。
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