JP3707885B2 - 感圧粘着ラベル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオレフィン系樹脂延伸フイルムを表面材として利用し、該表面材の裏面に感圧粘着剤層を設け、更にその感圧粘着剤層を離型紙で覆った感圧粘着ラベルに関する。
該感圧粘着ラベルは、ワッペン、ステッカー、シール、タックフォーム、バーコード用紙、商品表示ラベル、航空タッグ等として有用である。
【0002】
【従来の技術】
モーターオイル、灯油缶に貼着される商品表示ラベル、子供菓子の景品としてのキャラクター印刷を施したラベル、ワッペン、航空タッグ等の感圧粘着ラベルは、パルプ紙、アルミニウム箔、合成紙、ポリエチレンテレフタレート二軸延伸フイルム等のシート状物の裏面に感圧粘着剤層が設けられ、更にその粘着剤層を離型紙で被覆したものであり、これらは必要により前記シート状物の表面に印刷や印字が施こされることがある。
これらラベルの製造において、シート状物は縦の方向に印刷機、塗布ロール等に供給される。
【0003】
離型紙としては、パルプ紙の片面または両面にポリオレフィン系樹脂を被覆したラミネート紙、グラシン紙、クレーコート紙、樹脂塗工紙、紙基材にシリコーン化合物やフッ素化合物などの剥離剤を片面あるいは両面に塗布加工して形成された離型紙などが利用されている。
粘着ラベルに、鉛筆筆記性や耐水性が要求される用途においては、表面材のシート状物として合成紙が利用される(特公昭50−29738号、実公平2−45893号、米国特許第5318817号明細書)。
合成紙としては、焼成クレイ、炭酸カルシウム、けいそう土等の無機微細粉末を含有するポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン等のポリオレフィンフイルムを延伸した微多孔性樹脂延伸フイルムが使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
現在、実用化されているこのポリオレフィン系合成紙を表面材として利用している感圧粘着ラベルは、耐水性、耐摩耗性、印刷性、印字性に優れたものであるが、冬期の0℃以下の環境下において、感圧粘着ラベルのカールが大きいことが指摘された。
即ち、0℃以下の悪い環境下でラベルに印刷、印字を施こす際の給排紙にミスが発生したり、感圧粘着ラベルを自動ラベラーで貼着する被基材、例えば、容器に貼着する際に離型紙をラベルから剥離すると春〜秋のときと比較して合成紙のカールが大きく、被基材上での貼着されたラベルの位置がづれるので、被基材とラベル間の位置決めの距離を大きくとる必要があり、ラベルの貼着速度が遅くなるなどの欠点がある。
【0005】
又、封筒に貼着する宛名印字用のラベルとして利用する場合に、印字機への給排紙不良、紙不揃い、印字ズレなどのトラブルが発生することが指摘された。
厳寒下において、かかるポリオレフィン系合成紙のカールが大きくなる理由としては、離型紙と合成紙の熱膨張係数が異なること、および離型紙を構成するパルプ紙は、冬季の乾燥状態では収縮しやすいことが原因と推測される。従って、カールを小さくするには印字、印刷、貼合等の作業環境を春〜秋と同じく10〜40℃とすればよいが、全ての利用者にそれを強要することはできない。
本発明は、厳寒な環境下においてもカールの小さい感圧粘着ラベルを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、無機微細粉末を含有する結晶性ポリオレフィン樹脂フイルムの延伸物よりなる微多孔性樹脂延伸フイルムを表面材とし、この表面材の裏面に感圧粘着剤層を設け、更にその感圧粘着剤層を離型紙で覆った感圧粘着ラベルにおいて、前記微多孔性樹脂延伸フイルムが、次の(1)〜(6)の物性を満たすことを特徴とする感圧粘着ラベルを提供するものである。
(1)−10℃における縦方向の線膨張率(JIS K−7197)が10〜70μm/m・℃の範囲である。
(2)0℃における縦方向の線膨張率が10〜75μm/m・℃の範囲である。
【0007】
(3)−10℃から+23℃の間における縦方向の線膨張率の平均値(JISK−7197)が70〜85μm/m・℃の範囲である。
(4)この平均線膨張率の値と、微多孔性樹脂フイルムの縦方向のヤング率 (JIS P−8132;単位 kg/cm2 )との積の絶対値の値が900,000〜1,300,000の範囲である。
(5)縦方向のヤング率(JIS P−8132)が、10,000〜30 ,000kg/cm2 の範囲である。
【0008】
(6)次式(1)で示される空孔率が20〜30%の範囲である。
【式2】
Figure 0003707885
【0009】
【作用】
微多孔性ポリオレフィンフイルム製造時、フイルムの延伸温度を従前の合成紙の延伸温度よりも低くし、得られる延伸フイルムの空孔率を高めると共に、ヤング率を小さくすることにより、微多孔性ポリオレフィンフイルムの線膨張率を従前の合成紙のそれより小さくすることができ、厳寒時の感圧粘着ラベルのカールの度合を小さくすることができる。又、適当な空孔率、ヤング率と平均線膨張率の積のバランスをとることにより、印刷時、ラベル製造時の給排紙の作業時に微多孔性樹脂延伸フィルムにしわが発生しにくくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。
微多孔性樹脂フイルム:
印刷、印字、筆記がなされる微多孔性樹脂延伸フイルムは、無機微細粉末を含有するポリオレフィンフイルムの延伸物であり、次の(1)〜(6)の物性を示すものである。
(1)−10℃における縦方向の線膨張率が10〜70μm/m・℃、好ましくは50〜70μm/m・℃の範囲である。
(2)0℃における縦方向の線膨張率が10〜75μm/m・℃、好ましくは60〜70μm/m・℃の範囲である。
【0011】
(3)−10℃から+23℃の間における縦方向の線膨張率の平均値(JISK−7197)が70〜85μm/m・℃の範囲である。
(4)この平均線膨張率の値と、微多孔性樹脂フイルムの縦方向のヤング率(JIS P−8132;単位 kg/cm2 )との積の絶対値の値が900,000〜1,300,000、好ましくは900,000〜1,000,000の範囲である。
(5)縦方向のヤング率(JIS P−8132)が、10,000〜30,000kg/cm2 、好ましくは12,000〜15,000kg/cm2 である。
(6)前記の空孔率が20〜30%、好ましくは25〜30%である。
【0012】
このような物性を満たすポリオレフィン系樹脂延伸フイルムよりなる微多孔性樹脂延伸フイルムは、既に種々の特許公報に記載の実施例において、無機充填剤の配合量をより多くしたり、線膨張率の小さい無機充填剤を選択したり、延伸温度をより低めにしたり、延伸倍率をより大きくする変更をすることにより、市販されている合成紙や特許公報群の実施例に記載されている合成紙よりも線膨張率、ヤング率がより小さい値を示す合成紙が得られる。
【0013】
従前のポリオレフィン系樹脂延伸フイルムよりなる微多孔性の合成紙の素材、構造としては、例えば、次の(1)〜(3)のものが挙げられる。
(1)無機充填剤を、8〜65重量%の割合で含有してなる微多孔を有するポリオレフィンの二軸延伸フイルム(特公昭54−31032号公報、米国特許第3775521号明細書、米国特許4191719号明細書、米国特許第4877616号明細書、米国特許第4560614号明細書等)。
(2)二軸延伸ポリオレフィンフイルムを基材層とし、無機微細粉末を8〜65重量%含有してなるポリオレフィンの一軸延伸フイルムを紙状層とする合成紙(特公昭46−40794号公報、特開昭57−149363号公報、同57−181829号公報等)。
【0014】
この合成紙は、2層構造、3層構造、3層以上の多層構造のものであってもよい。3層構造の合成紙としては、基材層の表裏面に一軸延伸フイルムの紙状層が積層された構造のもの(特公昭46−40794号公報)が挙げられ、3層以上の多層構造の合成紙としては、紙状層と基材層間に他の樹脂フイルム層を存在させた3層〜7層の合成紙(特公昭50−29738号公報、特開昭57−149363号公報、同56−126155号公報、同57−181829号公報)などが挙げられる。
【0015】
3層構造の合成紙の製造方法は、例えば、無機微細粉末を0〜50重量%の範囲で含有してなる熱可塑性樹脂フイルムを、原料樹脂の融点より低い温度で一方向に延伸し、得られた一軸方向に配向したフイルムを基材層とし、この両面に無機微細粉末を8〜65重量%の範囲で含有させた熱可塑性樹脂フイルムを積層し、次いで、この積層フイルムを、基材層を構成するフイルムの延伸方向と直角の方向に延伸することにより得ることができる。この方法で得られる3層構造の合成紙は、基材層は二軸方向に配向され、この基材層の両表面の紙状層が一軸方向に配向され、内部に多数の微細な空隙を有する積層構造物である。
【0016】
(3)上記(2)の合成紙の紙状層側に、更に、別の合成紙を積層したものが挙げられ、具体的には、(a)上記(2)の合成紙の紙状層側に、無機微細粉末を含有しない厚さ0.1〜20μmの透明な熱可塑性樹脂ラミネート層が設けられた高光沢の印刷が可能な合成紙(特公平4−60437号公報、同1−60411号公報、特開昭61−3748号公報)、(b)熱可塑性樹脂の二軸延伸フイルムを基材層とし、その表裏面に、無機微細粉末を8〜65重量%の範囲で含有させた熱可塑性樹脂の一軸延伸フイルムを積層した複層フイルムを支持体とし、この支持体の表面層側に、無機微細粉末を含有しないポリオレフィンの透明フイルムを積層し、さらに、帯電防止機能を有するプライマー塗布層を設けた合成紙(特開昭61−3748号公報)、などである。
【0017】
また、(c)ポリオレフィンの二軸延伸フイルムを基材層とし、この基材層の少なくとも片面に、無機微細粉末を8〜65重量%の範囲で含有させたポリオレフィンの一軸延伸フイルムよりなる紙状層と、ポリオレフィンの一軸延伸フイルムよりなる表面層とがラミネートされた合成紙であって、前記の表面層の厚さを(t)とし、紙状層に存在する無機微細粉末の平均粒径を(R)としたとき、次式(2)を満足する複層樹脂フイルムよりなる合成紙(特公平1−60411号公報)も挙げられる。
R≧t≧(1/10)×R ・・・(2)
【0018】
微多孔性樹脂フイルム基材としてのポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ(4−メチルペンテン−1)、プロピレン−4−メチルペンテン−1共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体等が単独で、または混合して用いられる。また、基材層製造用の樹脂としてポリプロピレンを用いる場合には、延伸性を向上させるため、これにポリエチレン、ポリスチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体などのポリプロピレンよりも融点が低い熱可塑性樹脂を3〜25重量%の範囲で配合するのが好ましい。
【0019】
無機微細粉末としては、炭酸カルシウム、焼成クレイ、シリカ、けいそう土、タルク、酸化チタン、硫酸バリウムなどが挙げられ、これら無機微細粉末はその平均粒径が0.03〜8ミクロンの範囲のものが好ましい。
微多孔性樹脂延伸フイルムを製造する際の延伸倍率は、縦、横方向ともに4〜12倍の範囲が好ましく、延伸温度は、原料樹脂がホモポリプロピレン(融点164〜167℃)の場合には145〜160℃、高密度ポリエチレン(融点121〜124℃)の場合には110〜118℃が好ましい。
【0020】
フイルム内部に微細なボイドや微多孔を有するポリオレフィン系樹脂延伸フイルムの肉厚は30〜300μm、好ましくは50〜150μmの範囲である。
然して、この微多孔性樹脂延伸フイルムの線膨張率が、上記(1)、(2)の条件の上限を越える場合は、厳寒の環境下では感圧粘着ラベルのカールが大きくなってしまう。
又、ポリオレフィンの素材の性質、延伸倍率の制限、フイルムを得るための無機充填剤の配合量の制限から上記(1)、(2)の線膨張率よりも小さい値とし、よりパルプ紙の線膨張率に近づけることは困難である。
【0021】
感圧粘着剤:
感圧粘着剤としては、ポリイソブチレンゴム、ブチルゴム、これらの混合物をベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサンのような有機溶剤に溶解したゴム系粘着剤、或いは、これらゴム系粘着剤にアビエチン酸ロジンエステル、テルペン・フェノール共重合体、テルペン・インデン共重合体などの粘着付与剤を配合したもの、或いは、2−エチルヘキシルアクリレート・アクリル酸n−ブチル共重合体、2−エチルヘキシルアクリレート・アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル共重合体などのガラス転移点が−20℃以下のアクリル系共重合体を有機溶剤で溶解したアクリル系粘着剤などを挙げることができる。
【0022】
該感圧粘着剤の塗工量としては、固形分量で3〜40g/m2 、好ましくは10〜30g/m2 である。
上記塗工・乾燥後の感圧粘着剤の肉厚は、アクリル系粘着剤の場合で10〜50μm、ゴム系粘着剤の場合で80〜150μmとするのが一般的である。
微多孔性樹脂フイルムと感圧粘着剤との接着力が小さいときは、上記感圧粘着剤を塗工する前に、微多孔性樹脂フイルムの裏面にアンカーコート剤を塗布することが好ましい。
【0023】
該アンカーコート剤としては、ポリウレタン、ポリイソシアネート・ポリエーテルポリオール、ポリイソシアネート・ポリエステルポリオール・ポリエチレンイミン、アルキルチタネートなどが使用でき、これらは一般に、メタノール、水、酢酸エチル、トルエン、ヘキサンなどの有機溶剤に溶解して使用される。
基体へのアンカーコート剤の塗布量は、塗布・乾燥後の固形分量で0.01〜5g/m2 、好ましくは0.05〜2g/m2 である。
【0024】
離型紙:
離型紙は、坪量80〜300g/m2 のパルプ抄造紙の表面に離型性樹脂層を形成したものであり、該離型性樹脂層はシリコン樹脂やポリエチレンワックスなどの離型性樹脂を前記有機溶剤などによって溶解した後、これをパルプ抄造紙に直接塗布・乾燥することによって形成することができる。
該離型性樹脂層の塗布量は、塗布・乾燥後の固形分量で0.5〜10g/m2 、好ましくは1〜8g/m2 である。
【0025】
印刷、印字:
微多孔性樹脂フイルムの表面には、必要により商品名、製造元、賞味期限、キャラクター絵図、記入欄、バーコード等が印刷される。
この印刷は、感圧粘着剤を塗布する前に行ってもよいし、離型紙を貼着した感圧粘着ラベル構造とした後、印刷を施こしてもよい。
更に、微多孔性樹脂フイルムの表面には、名刺、航空タッグの用途によりインクジェット記録層や熱転写画像受容層などのインク受容層が設けられることもある。
【0026】
【実施例】
以下、本発明を実施例などにより、更に詳細に説明する。
微多孔性樹脂フイルムの製造例:
(例1)
▲1▼ メルトフローレート(MFR)が0.8g/10分のポリプロピレン72重量%と高密度ポリエチレン5重量%との混合物に、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム23重量%を配合した組成物(a1 )を、270℃の温度に設定した押出機にて混練させた後、シート状に押し出し、これを冷却装置により冷却して無延伸シートを得た。
次いで、この無延伸シートを145℃の温度に加熱した後、縦方向に5倍延伸して、延伸シートを得た。
【0027】
▲2▼ MFRが4.0g/10分のポリプロピレン55重量%に、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム45重量%を混合した表面層用組成物(a2 )を270℃に設定した押出機にて混練し押し出したシートを▲1▼の工程で得られた5倍延伸シートの表面側に積層し、MFRが4.0g/10分のポリプロピレン84重量%に平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム16重量%の裏面層用混合物(a3 )を押出機を用いて270℃で溶融混練し、押出ダイよりシート状に押し出し、▲1▼の工程で得た5倍延伸シートの裏面側に積層し、次いで60℃の温度にまで冷却した後、再び160℃の温度にまで加熱してテンターで横方向に7.5倍延伸し、165℃の温度でアニーリング処理し、60℃の温度にまで冷却し、耳部をスリットして3層((a2 )/(a1 )/(a3 ):肉厚15/50/15μm)構造の80μmの微細空洞を有する合成紙を得た(空孔率26%)。
【0028】
(例2)
▲1▼ MFRが0.8g/10分のポリプロピレン72重量%と高密度ポリエチレン5重量%の混合物に、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム23重量%を配合した組成物(a1 )を、270℃の温度に設定した押出機にて混練させた後、シート状に押し出し、これを冷却装置により冷却して無延伸シートを得た。
次いで、この無延伸シートを142℃の温度に加熱した後、縦方向に5倍延伸して、延伸シートを得た。
【0029】
▲2▼ MFRが4.0g/10分のポリプロピレン55重量%に、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム45重量%を混合した表面層用組成物(a2 )を270℃に設定した押出機にて混練し押し出したシートを▲1▼の工程で得られた5倍延伸シートの表面側に積層し、又、MIが4.0g/10分のポリプロピレン84重量%に平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム16重量%の裏面層用混合物(a3 )を押出機にて270℃で溶融混練し、押出ダイよりシート状に押し出し、▲1▼の工程で得た5倍延伸シートの裏面側に積層し、次いで60℃の温度にまで冷却した後、再び160℃の温度にまで加熱してテンターで横方向に7.5倍延伸し、165℃の温度でアニーリング処理し、60℃の温度にまで冷却し、耳部をスリットして3層((a2 )/(a1 )/(a3 ):肉厚15/50/15μm)構造の80μmの微細空洞を有する合成紙を得た(空孔率28%)。
【0030】
(例3)
(1)MFRが0.8g/10分のポリプロピレン81重量%に、高密度ポリエチレン3重量%及び平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム16重量%を混合した組成物(a1 )を270℃に設定した押出機にて混練した後、シート状に押し出し、冷却装置により冷却して、無延伸シートを得た。そして、このシートを140℃の温度にまで再度加熱した後、縦方向に5倍延伸した。
【0031】
(2)MFRが4.0g/10分のポリプロピレン54重量%と、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム46重量%を混合した組成物(a2 )を別の押出機にて混練させた後、これをダイよりシート状に押し出し、これを(1)の5倍延伸フイルムの両面に積層し、三層構造の積層フイルムを得た。次いで、この三層構造の積層フイルムを60℃まで冷却した後、再び約160℃の温度まで再度加熱して、テンターを用いて横方向に7.5倍延伸し、165℃の温度でアニーリング処理して、60℃の温度にまで冷却し、耳部をスリットして三層構造(一軸延伸/二軸延伸/一軸延伸)の、肉厚80μm(a2 /a1 /a2 =16μm/48μm/16μm)の基材層を得た。また、各層の空孔率は、(a2 /a1 /a2 =30%/33.7%/30%)であった。
【0032】
(例4)
王子油化合成紙(株)製の無機微細粉末含有ポリプロピレンの多層延伸フイルムよりなる合成紙「ユポKPK#80」(商品名、肉厚80μm)を用いた(空孔率10%)。
(例5)
王子油化合成紙(株)製の無機微細粉末含有ポリプロピレンの多層延伸フイルムよりなる合成紙「ユポFPG#80」(商品名、肉厚80μm)を用いた(空孔率32%)。
【0033】
これらの例1〜5で得られた微多孔性樹脂延伸フイルムについて、次に示す方法で線膨張率、平均線膨張率およびヤング率(23℃、相対湿度50%)を測定した。
線膨張率:デュポンインスツルメント(株)製の943サーモメカニカル・アナライザー(商品名)を用い、−10℃、0℃、+23℃における線膨張率を測定した。
平均線膨張率:JIS K−7197に準拠し、−10℃の線膨張率と+23℃の線膨張率より求めた。
ヤング率:JIS P−8132に準拠。
測定した結果を表1に示す。
【0034】
(実施例1〜2、比較例1〜3)
例1〜5で得た微多孔性樹脂フイルムの裏面に、東洋インキ化学工業(株)製の感圧粘着剤“オリバイン BPS−1109”(商品名)を固形分量で25g/m2 塗工して(強度が約60kg/25mm幅)感圧粘着剤層を形成し、更に、その上に王子化工(株)製離型紙(「ノンカール」(商品名);肉厚150μm)を積層して、微多孔性樹脂フイルム/感圧粘着剤層/剥離紙層よりなる積層構造の感圧粘着ラベルを得た。
【0035】
これらの感圧粘着ラベルを、縦100mm、横100mmの正方形に断才し、これらを−10℃および0℃の恒温室内の平な台と、+23℃、相対湿度50%の恒温室内の平な台上に、それぞれ5点づつ置き、24時間保管後、カールの生じた方向(縦方向か横方向か)と、平らな台上からのカールした感圧粘着ラベルの高さ(カール高さ)を測定した。
又、感圧粘着ラベルのしわの発生の有無を目で調べた。
測定結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
Figure 0003707885
【0037】
【発明の効果】
本発明の感圧粘着ラベルは、厳寒な環境下においてもカールの小さなものである。

Claims (1)

  1. 無機微細粉末を含有する結晶性ポリオレフィン樹脂フイルムの延伸物よりなる微多孔性樹脂延伸フイルムを表面材とし、この表面材の裏面に感圧粘着剤層を設け、更にその感圧粘着剤層を離型紙で覆った感圧粘着ラベルにおいて、前記微多孔性樹脂延伸フイルムが、次の(1)〜(6)の物性を満たすことを特徴とする感圧粘着ラベル。
    (1)−10℃における縦方向の線膨張率が10〜70μm/m・℃の範囲である。
    (2)0℃における縦方向の線膨張率が10〜75μm/m・℃の範囲である。
    (3)−10℃から+23℃の間における縦方向の線膨張率の平均値(JIS K−7197)が70〜85μm/m・℃の範囲である。
    (4)この平均線膨張率の値と、微多孔性樹脂フイルムの縦方向のヤング率 (JIS P−8132;単位 kg/cm )との積の絶対値の値が900,000〜1,300,000の範囲である。
    (5)縦方向のヤング率(JIS P−8132)が、10,000〜30,000kg/cm の範囲である。
    (6)次式(1)で示される空孔率が20〜30%の範囲である。
    【式1】
    Figure 0003707885
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