JP2010201836A - テープ糊用両面離型フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明のテープ糊用両面離型フィルムは、糊の被着体への転写性に優れ、スムーズに対象物に転写することのできる封緘、貼り付け等に使用されるテープ糊用として好適な両面離型フィルムを提供する。
【解決手段】 合成樹脂フィルムの両面にシリコーン樹脂を主成分とする離型層を設け、該合成樹脂フィルムのマイクロ波法分子配向計で測定された分子配向度(MOR値)が3.0以下であり、剥離速度30m/minにおける離型層の片方の面の剥離力RAと、もう一方の面の剥離力RBが、2≦RA/RB≦6を満たすこと。
【選択図】 なし
【解決手段】 合成樹脂フィルムの両面にシリコーン樹脂を主成分とする離型層を設け、該合成樹脂フィルムのマイクロ波法分子配向計で測定された分子配向度(MOR値)が3.0以下であり、剥離速度30m/minにおける離型層の片方の面の剥離力RAと、もう一方の面の剥離力RBが、2≦RA/RB≦6を満たすこと。
【選択図】 なし
Description
本発明は、テープ糊用両面離型フィルムに関するものであり、詳しくは、封筒の封緘や新聞記事切抜きのスクラップ、領収書を台紙などに簡単に接着するテープ糊用の支持体として好適な両面離型フィルムに関するものである。
従来、封筒の封緘や新聞記事スクラップに使用される糊は、ポリビニルアルコール糊や澱粉糊に代表される水溶性高分子や、ポリ酢酸ビニルのような水系エマルジョンなどの水系糊や、天然ゴムとタッキファイヤを酢酸エチルに溶解した溶剤糊が使用されてきた。
しかし、その使用に際しては手が汚れることや水系糊では乾燥に時間を要し、しわが発生するなどの課題があり、また溶剤糊は乾燥が短いという利点があるが、臭いが嫌われる難点と糊の量が制御できず糊代以外の糊のはみ出しや、糊代に糊が精度良く付かない不具合があった。
近年、「テープ糊」と称する事務用品が提案されている。これはグラシン紙のような基材の両面に離型層を設け、離型層の一方の面にアクリル粘着剤などを積層し、所定の幅にスリット後卷回体としたものを、自動巻き取り機構を持ったカセットにしたものであり、カセットと糊テープの巻出しリールおよび巻取りリールと、糊テープを台紙に転移する開口部から構成されている。
開口部はロールを通し糊テープの走行方向が変る構造になっており、その開口部のロールを台紙に押し付けた状態で自動巻き取り取り機構を動かすと巻き出しリールから糊が繰り出され台紙に転移し、糊を剥離された基材はロールを通過後巻取りリールに巻き取られる。糊が転移した台紙に新聞切り抜きなどを接着し、スクラップなどの作業が完了する。
糊は常温で粘着性のある粘着剤であり、また必要な部分へはカセット開口部のロールを見ながら付けるため、手を汚すことなく簡単に粘着剤を被着体へと転写でき、接着するまでの乾燥時間が不要で、被着体である紙がしわにならないなどの利点がある。さらに、必要長さの粘着剤を被着材へと転写した後、粘着剤層を簡単に切断できるので、支持体を有する一般的な両面テープのようにあらかじめテープを必要な長さに切断しておく必要がなく、また、粘着剤層を転写し終えた剥離基材は転写具内のリールに巻き取られるので使用時にごみが発生しないなど、非常に便利な接着用品である。
この糊テープには、剥離基材として紙が主として使用されてきたが、テープ糊を十分コンパクトに小型化するためには支持体を薄くすることが有効である。ただしこの様な紙支持体では厚みが薄くなるにつれ紙の強度も低下し限界がある。そのため強度的にも薄膜化が可能なポリエステルやポリプロピレンフィルムなどの各種合成樹脂フィルムの利用が進められている。
しかしながら合成樹脂フィルムを使用して小型化は可能となっても、使用する糊が粘着力の強い粘着剤を支持体無しで剥離基材に積層され巻き取られている為、封筒の封緘部などの被着体に接着する上で、剥離基材の糊に対する剥離力差をつけても糊が糸を曳いて伸びてしまい転写性が不十分であったり、糊が剥離フィルム面に残ったまま巻き取られる等の不具合は完全には解消されていなかった。
従来からの技術として、事務用品に修正テープ用剥離紙が開示されている。修正テープ用は、粘着力も小さく修正テープ層中に顔料など多く配合しているため被着体および剥離基材への接着力が小さく、また修正テープ層自体の強度が相対的に強いため、剥離基材から比較的きれいに剥離できる。そのため、糊テープ用ほどの厳密な剥離差は必要ないのでこのような課題は発生しない。(例えば特許文献1、2、3参照)
また、テープ糊に関しては、テープ糊塗布装置(例えば特許文献4.参照)や十分な接着力を維持し、粘着剤の糸引きによる切断不良を回避した感圧転写粘着テープ等が開示されているが、両面離型テープの表面物性について記載された特許文献は開示されていない。(例えば特許文献5.参照)
本発明の目的は、糊の被着体への転写性に優れ、スムーズに対象物に転写することのできる封緘、貼り付け等に使用されるテープ糊用として好適な両面離型フィルムを提供することにある。
本発明者等は、上記の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、テープ糊の支持体として、特定の速度での重剥離面と軽剥離面の剥離力比率を特定範囲に設定した両面離型フィルムが、糊の転写性の良好なテープ糊を提供できることを見出し、以下の発明に至った。
本発明は、下記の態様を含む。
合成樹脂フィルムの両面にシリコーン樹脂を主成分とした離型層が設けられている両面離型フィルムにおいて、該合成樹脂フィルムの、マイクロ波法分子配向計で測定された分子配向度(MOR値)が3.0以下であり、離型層の片方の面(A面)の剥離速度30m/minにおける剥離力RAと、もう一方の面(B面)の剥離速度30m/minにおける剥離力RBが下記式を満たすことを特徴とするテープ糊用両面離型フィルム。
式 2≦RA/RB≦6
前記A面に使用するシリコーン樹脂が、ジメチルポリシロキサンを主剤とし、重剥離コントロール剤を配合したシリコーン樹脂である(1)に記載のテープ糊用両面離型フィルム。
合成樹脂フィルムが、ポリエステル又はポリプロピレンの2軸延伸フィルムである(1)〜(2)のいずれか1項に記載のテープ糊用両面離型フィルム。
合成樹脂フィルムの両面にシリコーン樹脂を主成分とした離型層が設けられている両面離型フィルムにおいて、該合成樹脂フィルムの、マイクロ波法分子配向計で測定された分子配向度(MOR値)が3.0以下であり、離型層の片方の面(A面)の剥離速度30m/minにおける剥離力RAと、もう一方の面(B面)の剥離速度30m/minにおける剥離力RBが下記式を満たすことを特徴とするテープ糊用両面離型フィルム。
式 2≦RA/RB≦6
前記A面に使用するシリコーン樹脂が、ジメチルポリシロキサンを主剤とし、重剥離コントロール剤を配合したシリコーン樹脂である(1)に記載のテープ糊用両面離型フィルム。
合成樹脂フィルムが、ポリエステル又はポリプロピレンの2軸延伸フィルムである(1)〜(2)のいずれか1項に記載のテープ糊用両面離型フィルム。
本発明のテープ糊用両面離型フィルムは、テープ糊用として使用した場合、糊の被着体への転写性が極めて優れており、封緘、貼り付け等に使用されるテープ糊用両面離型フィルムとして極めて適している。
本発明のテープ糊用両面剥離フィルムは、合成樹脂フィルムの両面(A面、B面)にシリコーン樹脂を主成分とした離型層を設けた構成のものである。
本発明において使用する合成樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂単独又は2種以上を加熱混合した樹脂をフィルム状にTダイから押し出し、2軸延伸して得られたフィルムが挙げられるが、合成樹脂フィルムのなかでも、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンフィルムが、シリコーン樹脂などの離型剤層との密着性が良好なため、好ましい。
該フィルムのマイクロ波法分子配向計で測定された分子配向度(MOR値)が3.0以下であることが必要である。
ここでMOR値とは、マイクロ波分子配向計で測定された透過マイクロ波強度の最大値と最小値の比(最大値/最小値)を意味する。このMOR値は、フィルムの配向異方性が小さく、方向特性がバランスされている程小さくなり、配向異方性が強い程フィルムのMOR値は大きくなる。このMOR値の算出には、王子計測機器(株)製のマイクロ波法分子配向計、MOAシリーズが使用される。
ここでMOR値とは、マイクロ波分子配向計で測定された透過マイクロ波強度の最大値と最小値の比(最大値/最小値)を意味する。このMOR値は、フィルムの配向異方性が小さく、方向特性がバランスされている程小さくなり、配向異方性が強い程フィルムのMOR値は大きくなる。このMOR値の算出には、王子計測機器(株)製のマイクロ波法分子配向計、MOAシリーズが使用される。
MOR値が3.0を越えると、合成樹脂フィルムの異方性が強くなり過ぎ、ニつの離型層やテープ糊の粘着剤層まで設けた後のカールが悪くなり、テープ糊として非常に使い難い物となり、好ましくない。合成樹脂フィルムのなかでも、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンフィルムが、シリコーン樹脂などの離型剤層との密着性が良好なため、好ましい。
本発明者等は、糊テープにおける両面剥離基材のA面の剥離力RA及びB面の剥離力RBの、糊の転写性への影響を研究した結果、(JIS規格に定められた剥離速度0.3m/minの剥離ではなく、)実際に繰り出し速度を調査した結果、糊テープの糊を転移する時のテープ繰り出し速度は数m〜数十m/分であることに着目し、特に剥離速度30m/minでの剥離力が重要であることを見出した。
すなわちテープ糊は通常の両面テープとは異なり、基材のない粘着剤を剥離基材に積層し巻き取っているため、上記RA、RBの剥離力差の範囲を適正に設定することが特に重要である。使用する際は、テープ状の形態でまずB面から糊が剥がれ、その後台紙等に転写されながらA面から糊が剥がれる。個人により若干差はあるがおよそ30m/minの速度で使用されるため、30m/minでのRAとRBの比率が2以上6以下であると、糊の転写性に優れる。2未満だとRAとRBの剥離力差が小さく、糊がB面側に残ったり、糸引き現象が生じたりする。6を越えるとRAの剥離力が重くなりすぎ、紙等に転写する際に力や圧力を必要以上にかける必要があり、紙に転写できずA面側に糊が残るなど使用感が低下する。
またRBの剥離力は少なくとも100mN/50mmは必要である。100mN/50mmより小さいと、RA、RBの剥離力差が適正であっても粘着剤を積層して巻き取った時に巻きがずれるなど不具合が生じる。
またRBの剥離力は少なくとも100mN/50mmは必要である。100mN/50mmより小さいと、RA、RBの剥離力差が適正であっても粘着剤を積層して巻き取った時に巻きがずれるなど不具合が生じる。
本発明において使用する離型剤としては、ジメチルポリシロキサンを主剤とするシリコーン樹脂が望ましくジメチルポリシロキサンとしては、通常使用されている付加反応型又は縮合反応型のシリコーン樹脂のいずれも使用可能であるが、硬化反応性の高い付加反応型シリコーン樹脂が望ましい。付加反応型シリコーン樹脂の具体例としては、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製BY24−162、BY24−753、SD−7236、信越化学工業社製KS−3503、KS−3502、KS−3601、KS−3656、KS−3703等が挙げられる。
また本発明のA面に使用する重剥離コントロール剤としては、(1)SiO2単位を有するシリカ構造のもの、(2)SiO2単位と(CH3)3SiO1/2単位を有するレジン構造のもの、(3)SiO2単位とCH2=CH(CH3)2SiO1/2単位を有するレジン構造のもの等が挙げられる。重剥離コントロール剤の具体例としては、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製SD−7292、BY24−843、信越化学工業社製KS−3800等が挙げられる。なお、ジメチルポリシロキサンと重剥離コントロール剤の配合比は、ジメチルポリシロキサン90〜30質量%、重剥離コントロール剤10〜70質量%の範囲である。
さらに、離型剤層中にはシリコーン樹脂を硬化させる触媒が添加される。該触媒としては、白金系触媒が好ましく、具体的にはSRX−212(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、PL−50T(信越化学工業社製)等が挙げられる。触媒の添加量は、シリコーン樹脂の合計100質量部に対して0.5〜12質量部、好ましくは1〜10質量部程度である。
また、上記離型剤層中には、ブロッキング防止剤、密着性向上剤、ゲル化防止剤等の各種助剤が必要に応じて適宜配合され得ることは公知である。
上記合成樹脂フィルムのA面及びB面に塗布する離型層塗料の塗布方式は何ら限定されないが、例えばグラビア(ダイレクト)コーター、グラビア(リバース)コーター、バーコーター等が挙げられ、合成樹脂フィルムに乾燥質量で0.15〜0.4g/m2の塗布量となるように設けられる。なお、該離型剤層を硬化させる温度条件は、塗布される合成樹脂フィルムの種類、乾燥装置によって異なるが、80〜150℃である。
以下に、本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。実施例において示す「部」及び「%」は特に明示のない限り質量部及び質量%である。
<実施例1>
「A面用シリコーン離型剤の調製」
ジメチルポリシロキサンを主成分とする付加型シリコーン(商品面:BY23−753、東レ・ダウコーニング社製)を70質量部、重剥離コントロール剤(商品名:SD−7292、東レ・ダウコーニング社製)を30質量部添加した合計100重量部の混合物をトルエンで溶解した。これに触媒(商品名:SRX−212、東レ・ダウコーンニング社製)を5質量部添加し、さらにブロッキング防止剤としてシリコーン微粒子(商品名:トスパール145、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル・インク社製)を1質量部添加し、A面用シリコーン離型剤溶液を得た。
「A面用シリコーン離型剤の調製」
ジメチルポリシロキサンを主成分とする付加型シリコーン(商品面:BY23−753、東レ・ダウコーニング社製)を70質量部、重剥離コントロール剤(商品名:SD−7292、東レ・ダウコーニング社製)を30質量部添加した合計100重量部の混合物をトルエンで溶解した。これに触媒(商品名:SRX−212、東レ・ダウコーンニング社製)を5質量部添加し、さらにブロッキング防止剤としてシリコーン微粒子(商品名:トスパール145、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル・インク社製)を1質量部添加し、A面用シリコーン離型剤溶液を得た。
「B面用シリコーン離型剤の調製」
ジメチルポリシロキサンを主成分とする付加型シリコーン(商品面:KS3650、信越化学工業社製)を100質量部をトルエンで溶解した。これに触媒(商品名:PL−50T、信越化学工業社製)を5質量部添加し、さらにブロッキング防止剤としてシリコーン微粒子(商品名:トスパール145、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル・インク社製)を1質量部添加しB面用シリコーン離型剤溶液を得た。
ジメチルポリシロキサンを主成分とする付加型シリコーン(商品面:KS3650、信越化学工業社製)を100質量部をトルエンで溶解した。これに触媒(商品名:PL−50T、信越化学工業社製)を5質量部添加し、さらにブロッキング防止剤としてシリコーン微粒子(商品名:トスパール145、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル・インク社製)を1質量部添加しB面用シリコーン離型剤溶液を得た。
「両面離型フィルムの製造」
厚さ19μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(商品名:E5107、MOR値1.4、東洋紡(株)製)の両面にA面用シリコーン離型剤およびB面用シリコーン離型剤をそれぞれグラビアコーターを用いて、乾燥後の塗布量が0.3g/m2になるように塗布した後、110℃、40秒加熱処理して硬化させ両面離型フィルムを得た。
厚さ19μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(商品名:E5107、MOR値1.4、東洋紡(株)製)の両面にA面用シリコーン離型剤およびB面用シリコーン離型剤をそれぞれグラビアコーターを用いて、乾燥後の塗布量が0.3g/m2になるように塗布した後、110℃、40秒加熱処理して硬化させ両面離型フィルムを得た。
<実施例2>
実施例1のB面用シリコーン離型剤の調製について、付加型シリコーン(商品名:KS3650、信越化学工業社製)の替わりに、低中速軽剥離タイプの付加型シリコーン(商品名:SRX357、東レ・ダウコーニング社製)に変更し、白金系触媒を(商品名:PL−50T、信越化学工業社製)から、触媒(商品名:SRX−212、東レ・ダウコーンニング社製)に変更した以外は実施例1と同様にして両面離型フィルムを得た。
実施例1のB面用シリコーン離型剤の調製について、付加型シリコーン(商品名:KS3650、信越化学工業社製)の替わりに、低中速軽剥離タイプの付加型シリコーン(商品名:SRX357、東レ・ダウコーニング社製)に変更し、白金系触媒を(商品名:PL−50T、信越化学工業社製)から、触媒(商品名:SRX−212、東レ・ダウコーンニング社製)に変更した以外は実施例1と同様にして両面離型フィルムを得た。
<実施例3>
実施例1のA面用シリコーン離型剤について、ジメチルポリシロキサンを主成分とする付加型シリコーン(商品名:BY23−753、東レ・ダウコーニング社製)の替わりに重剥離タイプの付加型シリコーン(商品名:BY24−162、東レ・ダウコーニング社製)に変更、シリカ構造を有する重剥離コントロール剤(SD−7292、東レ・ダウコーニング社製)の替わりに、レジン構造を有する重剥離コントロール剤(BY24−843、東レ・ダウコーニング社製)に変更した以外は実施例1と同様にして両面離型フィルムを得た。
実施例1のA面用シリコーン離型剤について、ジメチルポリシロキサンを主成分とする付加型シリコーン(商品名:BY23−753、東レ・ダウコーニング社製)の替わりに重剥離タイプの付加型シリコーン(商品名:BY24−162、東レ・ダウコーニング社製)に変更、シリカ構造を有する重剥離コントロール剤(SD−7292、東レ・ダウコーニング社製)の替わりに、レジン構造を有する重剥離コントロール剤(BY24−843、東レ・ダウコーニング社製)に変更した以外は実施例1と同様にして両面離型フィルムを得た。
<実施例4>
実施例1のA面用シリコーン離型剤について、ジメチルポリシロキサンを主成分とする付加型シリコーン(商品名:BY23−753、東レ・ダウコーニング社製)の替わりに中剥離タイプの付加型シリコーン(商品名:KS−3703、信越化学工業社製)に変更、シリカ構造を有する重剥離コントロール剤(SD−7292、東レ・ダウコーニング社製)の替わりに、レジン構造を有する重剥離コントロール剤(商品名:KS−3800、信越化学工業社製)に変更、触媒(商品名:SRX−212、東レ・ダウコーンニング社製)の替わりに、触媒(商品名:PL−50T、信越化学工業社製)に変更した以外は実施例1と同様にして両面離型フィルムを得た。
実施例1のA面用シリコーン離型剤について、ジメチルポリシロキサンを主成分とする付加型シリコーン(商品名:BY23−753、東レ・ダウコーニング社製)の替わりに中剥離タイプの付加型シリコーン(商品名:KS−3703、信越化学工業社製)に変更、シリカ構造を有する重剥離コントロール剤(SD−7292、東レ・ダウコーニング社製)の替わりに、レジン構造を有する重剥離コントロール剤(商品名:KS−3800、信越化学工業社製)に変更、触媒(商品名:SRX−212、東レ・ダウコーンニング社製)の替わりに、触媒(商品名:PL−50T、信越化学工業社製)に変更した以外は実施例1と同様にして両面離型フィルムを得た。
<比較例1>
実施例1のB面用シリコーン離型剤について、付加型シリコーン(商品面:KS3650、信越化学工業社製)の替わりに、中剥離タイプの付加型シリコーン(商品面:KS847T、信越化学工業社製)に変更し、また両面離型フィルムの製造において、厚さ19μm、MOR値1.4の2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(商品名:E5107、東洋紡(株)社製)の替わりに、厚さ19μm、MOR値3.8の2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(商品名:G2、帝人(株)社製)を用いた以外は実施例1と同様にして両面離型フィルムを得た。
実施例1のB面用シリコーン離型剤について、付加型シリコーン(商品面:KS3650、信越化学工業社製)の替わりに、中剥離タイプの付加型シリコーン(商品面:KS847T、信越化学工業社製)に変更し、また両面離型フィルムの製造において、厚さ19μm、MOR値1.4の2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(商品名:E5107、東洋紡(株)社製)の替わりに、厚さ19μm、MOR値3.8の2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(商品名:G2、帝人(株)社製)を用いた以外は実施例1と同様にして両面離型フィルムを得た。
<比較例2>
実施例1のA面用シリコーン離型剤について、ジメチルポリシロキサンを主成分とする付加型シリコーン(商品名:BY23−753、東レ・ダウコーニング社製)70質量部を20質量部とし、重剥離コントロール剤(商品名:SD7292、東レ・ダウコーニング社製)30質量部を80質量部に変更し、また両面離型フィルムの製造において、厚さ19μm、MOR値1.4の2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(商品名:E5107、東洋紡(株)社製)の替わりに、厚さ19μm、MOR値3.8の2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(商品名:G2、帝人(株)社製)を用いた以外は実施例1と同様にして両面離型フィルムを得た。
実施例1のA面用シリコーン離型剤について、ジメチルポリシロキサンを主成分とする付加型シリコーン(商品名:BY23−753、東レ・ダウコーニング社製)70質量部を20質量部とし、重剥離コントロール剤(商品名:SD7292、東レ・ダウコーニング社製)30質量部を80質量部に変更し、また両面離型フィルムの製造において、厚さ19μm、MOR値1.4の2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(商品名:E5107、東洋紡(株)社製)の替わりに、厚さ19μm、MOR値3.8の2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(商品名:G2、帝人(株)社製)を用いた以外は実施例1と同様にして両面離型フィルムを得た。
<比較例3>
実施例1の両面離型フィルムの製造において、厚さ19μm、MOR値1.4の2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(商品名:E5107、MOR値1.4、東洋紡(株)製)の替わりに、厚さ19μm、MOR値3.8の2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(商品名:G2、帝人(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にして両面離型フィルムを得た。
実施例1の両面離型フィルムの製造において、厚さ19μm、MOR値1.4の2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(商品名:E5107、MOR値1.4、東洋紡(株)製)の替わりに、厚さ19μm、MOR値3.8の2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(商品名:G2、帝人(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にして両面離型フィルムを得た。
<比較例4>
実施例1のB面用シリコーン離型剤について、付加型シリコーン(商品面:KS3650、信越化学工業社製)の替わりに、中剥離タイプの付加型シリコーン(商品面:KS847T、信越化学工業社製)に変更した以外は実施例1と同様にして両面離型フィルムを得た。
実施例1のB面用シリコーン離型剤について、付加型シリコーン(商品面:KS3650、信越化学工業社製)の替わりに、中剥離タイプの付加型シリコーン(商品面:KS847T、信越化学工業社製)に変更した以外は実施例1と同様にして両面離型フィルムを得た。
このようにして得られた両面離型フィルムについて下記の評価を行い、その結果を表1に示す。なお各項目の評価法は下記のとおりである。
「剥離力」
実施例および比較例に示す両面離型フィルムのA、B面それぞれにアクリル系粘着剤テープ(日東電工社製、商品名:31Bテープ、50mm幅)を2kgのゴムローラーで一往復して貼合し、70℃で20時間処理した後、23℃50%RHに制御した恒温恒湿室の環境で高速剥離試験機(テスター産業社製、TE−701)を使用して30m/minの剥離速度で測定した。
実施例および比較例に示す両面離型フィルムのA、B面それぞれにアクリル系粘着剤テープ(日東電工社製、商品名:31Bテープ、50mm幅)を2kgのゴムローラーで一往復して貼合し、70℃で20時間処理した後、23℃50%RHに制御した恒温恒湿室の環境で高速剥離試験機(テスター産業社製、TE−701)を使用して30m/minの剥離速度で測定した。
「粘着剤転写性」
両面離型フィルムのA面にアクリル系粘着剤を乾燥重量で10g/m2となるよう塗布・乾燥し巻き取りテープ糊を得た。テープ糊の使用時に粘着剤を紙に転写させながら使用し、糊の転写性を評価した。
○:紙にきれいに転写可能である。
△:やや転写ムラがあるが実用上問題ないレベルである。
×:カールや糊の糸引き、重剥離などで容易に転写することができない。
両面離型フィルムのA面にアクリル系粘着剤を乾燥重量で10g/m2となるよう塗布・乾燥し巻き取りテープ糊を得た。テープ糊の使用時に粘着剤を紙に転写させながら使用し、糊の転写性を評価した。
○:紙にきれいに転写可能である。
△:やや転写ムラがあるが実用上問題ないレベルである。
×:カールや糊の糸引き、重剥離などで容易に転写することができない。
Claims (3)
- 合成樹脂フィルムの両面にシリコーン樹脂を主成分とした離型層が設けられている両面離型フィルムにおいて、該合成樹脂フィルムの、マイクロ波法分子配向計で測定された分子配向度(MOR値)が3.0以下であり、離型層の片方の面(A面)の剥離速度30m/minにおける剥離力RAと、もう一方の面(B面)の剥離速度30m/minにおける剥離力RBが下記式を満たすことを特徴とするテープ糊用両面離型フィルム。
式 2≦RA/RB≦6 - 前記A面のシリコーン樹脂がジメチルポリシロキサンを主剤とし、それに重剥離コントロール剤を配合した請求項1に記載のテープ糊用両面離型フィルム。
- 合成樹脂フィルムが、ポリエステル又はポリプロピレンの2軸延伸フィルムである請求項1〜2のいずれか1項に記載のテープ糊用両面離型フィルム。
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JP2009051440A JP2010201836A (ja) | 2009-03-05 | 2009-03-05 | テープ糊用両面離型フィルム |
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---|---|---|---|---|
WO2013129080A1 (ja) | 2012-02-28 | 2013-09-06 | 日東電工株式会社 | 粘着テープ用フィルムおよび粘着テープ |
JP2017002194A (ja) * | 2015-06-11 | 2017-01-05 | 株式会社トンボ鉛筆 | 感圧転写粘着テープ |
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2009
- 2009-03-05 JP JP2009051440A patent/JP2010201836A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013129080A1 (ja) | 2012-02-28 | 2013-09-06 | 日東電工株式会社 | 粘着テープ用フィルムおよび粘着テープ |
US9460952B2 (en) | 2012-02-28 | 2016-10-04 | Nitto Denko Corporation | Film for pressure-sensitive adhesive tape and pressure-sensitive adhesive tape |
EP3326808A1 (en) | 2012-02-28 | 2018-05-30 | Nitto Denko Corporation | Film for pressure-sensitive adhesive tape and pressure-sensitive adhesive tape |
JP2017002194A (ja) * | 2015-06-11 | 2017-01-05 | 株式会社トンボ鉛筆 | 感圧転写粘着テープ |
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