JP4710285B2 - ロール状粘着ラベル - Google Patents

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Description

本発明は熱収縮性粘着ラベルが巻かれたロール状粘着ラベル、及び該熱収縮性粘着ラベルの貼付方法に関する。
ガラス瓶、ペットボトル、金属缶等の容器類に貼付するラベルとして、熱収縮性基材フィルム上に感圧型粘着剤層を設け、感圧型粘着剤と前記フィルムの熱収縮性により容器類の形状に沿って密着被覆される熱収縮性粘着フィルムが開発されている(例えば、特許文献1参照)。
ラベル形状に加工され、ロール状に巻かれた熱収縮性粘着ラベルは、例えば、オートラベラーと呼ばれる自動貼付機により、円筒形容器や角形容器等の側面に貼付され、周方向に巻き付けられる。その後、加熱されることにより熱収縮性粘着ラベルが収縮し、容器の側面に熱収縮性粘着ラベルが密着する。通常は、このような工程により容器の側面(周囲面)に熱収縮性粘着ラベルが弛むことなく貼られるが、この場合、熱収縮性粘着ラベルの主収縮方向と、繰り出し方向と、熱収縮性粘着ラベルが貼付される容器等の周方向とが一致する位置関係にあることが、これらの工程を円滑、且つ簡略に進める上で重要である。熱収縮性粘着ラベルの主収縮方向が、繰り出し方向及び容器等の周方向と、例えば直交する位置関係になっていたら、ロール状粘着ラベルから熱収縮性粘着ラベルが繰り出された後に、容器等の周方向と一致するように方向を90°修正しなければならない。あるいは、熱収縮性粘着ラベルの主収縮方向と一致するように、あらかじめ容器類の周方向を繰り出し方向と直交する位置関係にしておかなければならない。この場合、容器等に貼付した後に、熱収縮性粘着ラベルを容器の周囲に巻き付かせるための機械的な工夫が必要となり、より複雑な機構が必要となる。したがって、熱収縮性粘着ラベルの主収縮方向はラベルの繰り出し方向と一致している必要がある。
通常、この熱収縮粘着ラベルの作製には、主収縮方向が流れ方向(MD方向)である熱収縮性基材フィルムが使用されている。しかしながら、主収縮方向が流れ方向である熱収縮性基材フィルムはロール式延伸機で流れ方向に一軸延伸して作製されるが、延伸ムラが発生しやすく、且つ厚みのバラツキや収縮性のバラツキが少ない熱収縮性基材フィルムを得ることが困難であった。また、流れ方向へ一軸延伸をおこなうと、ネックイン現象によって延伸後のフィルム両端が厚くなり、その結果フィルムの両端がたるみ、粘着加工時に剥離ライナーと貼り合わせる際にシワが発生しやすい。
ところで、主収縮方向がロール状粘着ラベルの繰り出し方向と一致していない熱収縮性粘着ラベルをオートラベラーで容器へ自動貼付する場合、例えば、特許文献2に示されるような複雑な形状の被貼付容器を回転させる機能を有するラベル貼り付け装置を使用すれば容器への密着被覆が可能となる。しかしながら、この方法ではラベルの走行速度、すなわち貼付ラインスピードが限定されるため、高速での貼付が要求される医薬品容器などに代表される比較的小型容器や比較的単純円筒形容器類への貼付には適しておらず、実用性を有さない。
特開2003−49131号公報 特開2002−19751号公報
本発明は、主収縮方向が流れ方向である熱収縮性基材ラベルの問題であった延伸ムラや厚みおよび収縮性のバラツキが少なく、粘着加工時に支障となるフィルムのたるみが少なく、オートラベラーで連続的に貼付した後、続けて容器に密着被覆する用途に好適に使用されるロール状粘着ラベルを提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究の結果、以下の方法を用いることによって課題を解決するに至った。すなわち、本発明は、複数の熱収縮性粘着ラベルが長尺状の剥離ライナーの剥離処理を施した面上に貼付され、ロール状に巻かれた粘着ラベルであって、
前記熱収縮性粘着ラベルが、幅方向に主収縮方向を有する熱収縮性基材フィルムの一方の面に粘着剤層を設けた粘着ラベルであり、
前記熱収縮性粘着ラベルの繰り出し方向と主収縮方向が一致するように、前記長尺状の剥離ライナーの剥離処理を施した面上に貼付されたことを特徴とするロール状粘着ラベルを提供するものである。
また、本発明は、主収縮方向が幅方向である熱収縮性基材フィルムの一方の面に粘着剤層を設けた熱収縮性粘着ラベルを、
長尺状の剥離ライナーの剥離処理を施した面上に前記熱収縮性粘着ラベルの繰り出し方向と主収縮方向を一致させて貼付し、前記剥離ライナーをロール状に巻き取ることにより、前記剥離ライナー上に複数の前記熱収縮性粘着ラベルが貼付されたロール状粘着ラベルを製造し、
前記ロール状粘着ラベルから前記熱収縮性粘着ラベルを繰り出すことにより、被着体に前記熱収縮性粘着ラベルを貼付する熱収縮性粘着ラベルの貼付方法を提供するものである。
本発明のロール状粘着ラベルは、幅方向(TD方向)に主収縮方向を有する熱収縮性粘着ラベルを熱収縮性粘着ラベルの繰り出し方向と主収縮方向が一致するように剥離ライナー面上に貼付しているため、延伸ムラや厚みのバラツキが少ない熱収縮性粘着ラベルをオートラベラーで連続的に容器等の側面に貼付し、密着被覆することができる。特に、点眼薬や点鼻薬等に使用されるポリエチレン容器等の耐熱性が乏しい容器に貼付する場合には、収縮開始温度の下限付近の加熱温度であっても容器への密着被覆程度のバラツキが少なくなり好適に使用できる。更に、厚みの影響によるラベル剛度のバラツキが少ないため、オートラベラーで自動貼付する際に貼り付け位置の精度を高めることができる。また、熱収縮性粘着ラベルの方向転換等の複雑な機構を必要としないため、ラベルの走行速度、すなわち貼付ラインスピードが限定されない。したがって、高速での貼付が要求される医薬品容器などに代表される比較的小型容器や比較的単純円筒形容器類への貼付に適している。
以下、本発明のロール状粘着ラベルの作製方法について、具体的に説明する。まず、主収縮方向が幅方向である熱収縮性基材フィルムを使用したラベル形状に加工前の熱収縮性粘着フィルム(以下、粘着フィルムという)の作製方法を説明する。基本的な構造を図1に示す。図1のラベルに加工する前の粘着フィルム(以下、ラベル加工前粘着フィルムという)は、主収縮方向が幅方向である熱収縮性基材フィルム3の片面に粘着剤層4を有する構造となっている。ラベル加工前粘着フィルムのより好ましい実施形態は、粘着剤層4を設けた面と反対側の熱収縮性基材フィルム3の表面にコロナ処理層2を形成し、更にその上部に印刷インキに対する密着性を向上させるためのアンカーコート層1を設けた構造であり、3と4の積層構成あるいは1〜4の積層構成を粘着フィルム層6と呼ぶ(図示せず)。更に、ラベル加工前粘着フィルムには、剥離ライナー5を設けることができる。
主収縮方向が流れ方向である熱収縮性基材フィルムの延伸ムラや厚みのバラツキは、ロール式延伸機で流れ方向に一軸延伸して作製されることによる影響が大きい。一方、主収縮方向が幅方向となる熱収縮基材フィルムは、テンター式延伸機で延伸され作製される。テンター式延伸機による延伸の特徴は、延伸ムラが発生しにくく、ネックイン現象が発生しないことである。従って、延伸ムラや厚みのバラツキが少ない熱収縮性基材フィルムを得ることが容易である。
熱収縮性粘着フィルムは、90℃の温水中に10秒間浸した後の幅方向(TD)の熱収縮率が30%以上であることが好ましい。熱収縮性粘着フィルムの熱収縮率は、40%以上であることがより好ましく、50%以上であることが特に好ましい。また、熱収縮率の上限は90%であることが好ましい。なお、粘着フィルムを90℃の温水中に10秒間浸した後の流れ方向(MD)の熱収縮率は±5%以下であることが好ましく、±3%未満とすることがより好ましい。
熱収縮性粘着フィルムに使用する主収縮方向が幅方向である熱収縮性基材フィルムの材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリスチレン樹脂(PS)、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリプロピレン樹脂(PP)、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、ポリ乳酸樹脂(PLA)、ポリブチレンサクシネート樹脂(PBS)、ポリブチレンサクシネート・アジペート樹脂(PBSA)等が挙げられる。樹脂は単体でもブレンドでも良い。また、単層でも多層でも良い。市販されている例として、東洋紡績製「スペースクリーンS5630」(PET)、三菱樹脂製「ヒシペットLX−10S」(PET)、グンゼ製「ファンシーラップGMGS」(PS)、三菱樹脂製「DXL 219−01」(PS)、シーアイ化成製「ボンセットEPS45T」(PS)、三菱樹脂製「ヒシレックス502−AS」(PVC)、シーアイ化成製「ボンセットSR―A1S」(PVC)、大倉工業製「ランディファイブAP」(多層ポリオレフィン系)等が挙げられる。
熱収縮性基材フィルムの厚さは40〜80μmが好ましい。より好ましくは、40〜70μmである。厚さがこの範囲未満では、本発明の粘着フィルムの剛度が不足するため容器類の所定位置に貼付できなくなる。反対に厚さがこの範囲を超えると、粘着フィルムを熱収縮させるための熱量が不足し、容器への密着被覆ができなくなる。
ポリプロピレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂を成分とする熱収縮性基材フィルムは、未処理のフィルム単体では印刷インキが密着しにくい。従って、フィルム表面にコロナ処理を施すか、さらにそのコロナ処理の上へアンカーコート層を形成させることが好ましい。
このような条件を満たすアンカーコート層は、インキ受理性樹脂および分散媒からなるコート剤を熱収縮性基材フィルムの片面に塗工し、乾燥することによって形成される。アンカーコート層を片面に形成した熱収縮性基材フィルムをロール状に巻いた場合に、コート剤と未塗工のフィルム表面が不必要に密着するのを防止する目的でブロッキング防止剤を添加する場合もある。また、コート剤には性能を阻害しない範囲で、必要に応じて帯電防止剤、紫外線吸収剤等を添加しても良い。インキ受理性樹脂としては、公知のアクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリウレタン樹脂、ニトロセルロース等を使用することができる。分散媒には熱収縮性基材フィルムを溶解しないものを選択する。基本的にはイソプロピルアルコールやエタノール等のアルコールを主体とするものである。ブロッキング防止剤には、公知の合成シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン等の無機系添加剤、ポリエチレンワックス樹脂等の有機系添加剤を使用することができる。コート剤の配合は、インキ受理性樹脂20〜30質量部、分散媒は60〜70質量部、ブロッキング防止剤1〜5質量部が好ましい。コート剤の塗工量は0.5〜3.0g/m2が好ましく、より好ましくは1.0〜2.0g/m2である。
粘着剤の樹脂組成については特に限定されず公知の粘着剤が使用でき、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等が挙げられる。また、粘着剤の形態としては溶剤系、水系エマルジョン等が挙げられる。
本発明で使用する粘着フィルムの製造は転写法等の公知の方法で行われる。粘着剤の塗工装置には公知の装置が使用でき、例えば、ナイフコーター、コンマコーター、グラビアコーター、ロールコーター等が挙げられる。塗工装置にて、固形分20〜60質量%に調整された粘着剤を剥離ライナーに塗工する。剥離ライナーには公知のものが使用でき、例えば、ポリエチレンラミネート紙、グラシン紙、クレーコート紙、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム等にシリコーン化合物の剥離層を形成したものが好適に使用できる。剥離ライナーに塗工され熱風乾燥された粘着剤を、熱収縮性基材フィルムと貼り合わせて巻き取ることにより、粘着剤が熱収縮性基材フィルムに転写される。熱収縮性基材フィルムと粘着剤を塗工した剥離ライナーとの貼り合わせは、2つのロール間で挟み込み圧着することにより行われる。この際、熱収縮性基材フィルムの両端にたるみがあると、中央部と両端での張力バランスが崩れ、シワが発生しやすくなる。尚、熱収縮性基材フィルムに直接粘着剤を塗工する方法は、乾燥炉中で熱収縮性基材フィルムの収縮が起こるため、本用途の粘着フィルム製造には適さない。
本発明で使用する熱収縮性粘着フィルムは、例えば、以下の工程により表面に印刷が施され、ロール状に巻き取った粘着ラベルとなる。但し、この粘着ラベルはラベルの繰り出し方向と主収縮方向が一致していない、粘着フィルム層を再配置する前のラベルである(以下、再配置前粘着ラベルという)。熱収縮性基材フィルム、粘着剤、剥離ライナーを積層した本発明の粘着フィルムのロール品(幅100〜400mm、長さ100〜800mの巻物が慣習的な使用サイズ)に対して、印刷機により熱収縮性基材フィルムの表面にインキを展色する。次にインキ展色層から熱収縮性基材フィルムを経て粘着剤までの積層部分をゼンマイ刃等で打ち抜いた後に不要部分を除去する。かくして、必要部分(ラベル)が剥離ライナーの長手方向に並んだロール品が生産される。概略図を図2に示す。図2の再配置前粘着ラベルは、粘着フィルム層6にインキ7を展色した後にラベル形状に打ち抜き加工され、剥離ライナー5とともにロール状に巻き取られた形状となっている。ここで、粘着ラベル上に示したロールの繰り出し方向に直交した矢印8は主収縮方向(幅方向)を表す。
また、ラベルの粘着剤面の一部を非粘着性とするいわゆる糊殺しと称する方法を施す場合もある。これはあらかじめ形成された粘着剤面に紫外線硬化型インキを塗布することにより粘着面を非粘着性とする方法である。
かくして得られた再配置前粘着ラベルは、主収縮方向が幅方向の熱収縮性基材フィルムをそのまま使用してロール状の熱収縮性粘着ラベルを作製したものであり、このままでは、通常のオートラベラーを使用して円筒形容器類に貼付した場合、巻き付け方向と主収縮方向が一致せず容器への密着被覆までを連続しておこなうことができない。粘着ラベルの主収縮方向をラベルの繰り出し方向と一致させるために、再配置前粘着ラベルの粘着フィルム層を剥離ライナーに対し90°回転した位置に再配置させ、実際にオートラベラーで容器に貼付使用するためのロール状の再配置後熱収縮性粘着ラベル(以下、貼付用粘着ラベルと呼ぶ)を作製する。粘着ラベルを再配置して貼付用粘着ラベルを作製する方法として、どのような方法を用いても良く、再配置前粘着ラベルを剥離ライナーから一旦手で剥がし、元々の繰り出し方向と水平に90°回転した位置で、剥離ライナーへ貼り戻す方法で貼付用粘着ラベルを作製しても良い。また、機械的に行う場合には、エアブロー式、シリンダー式、ロール式等のラベラーを用いて再配置前粘着ラベルを剥離ライナーから一旦剥がした後、再配置前粘着ラベルの繰り出し方向と直交した方向に流れるように予めセットされた別の剥離ライナー上へ順次貼り付ける方法で、貼付用粘着ラベルを作製しても良い。概略図を図3に示す。図3の貼付用粘着ラベル(本発明のロール状粘着ラベルの一例を表す概略図である)は、粘着フィルム層6を90°回転した位置で剥離ライナー5の上に再配置されたロール品となっている。ここで、粘着ラベル上に示したロールの繰り出し方向に平行な矢印8は主収縮方向(再配置前粘着ラベルにおける幅方向)を表す。
ラベル繰り出し方向と主収縮方向を一致させた貼付用粘着ラベルのロールを予め作製することで、一般的なオートラベラーで連続的に容器類へ自動貼付し巻き付けた後、続けて乾燥炉(シュリンクトンネル)中や熱風装置(ライスター)で加熱し、熱収縮させることにより容器類への密着被覆が効率的におこなえる。再配置をおこなわず、主収縮方向がラベル繰り出し方向と一致していないロール状粘着ラベルを使用する場合には、一般的なオートラベラーで容器に貼付しても、要求される収縮方向と一致していないため必要な密着被覆が得られない。さらに、自動貼付する際にラベルを回転させて要求される収縮方向と一致させる場合には、専用の特殊なオートラベラーが必要となり、且つ貼付速度の制限や貼付位置のズレが発生する問題も生じ、実用性に劣る。
以下に実施例および比較例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。尚、実施例中、「部」、「%」とあるのは、特に断りがない限り質量基準を示す。
(1)アンカーコート剤の調製
インキ受理性樹脂としてアクリル樹脂(綜研化学社製「サーモラックEF−32」)を30部、分散媒としてエタノールとイソプロピルアルコールの4:1混合溶剤を65部、ブロッキング防止剤として合成シリカ(富士シリシア化学社製「サイリシア350」)を5部添加し、合計100部の配合液を調整した。ペイントコンディショナーを使用して配合液を20分間分散し、固形分35%のアンカーコート剤を得た。
(2)熱収縮性基材フィルムの作製
[幅方向熱収縮性基材フィルムA]東洋紡績製「スペースクリーンS5630」(PET)60μmを使用し、片面に600μN/cmのコロナ処理を行った上に(1)で作製したアンカーコート剤をグラビアコーターにて塗工し、乾燥後塗工量1.5g/m2のアンカーコート層を設けた熱収縮性ポリエステルフィルムAを得た。
[幅方向熱収縮性基材フィルムB]大倉工業製「ランディファイブAP」(多層ポリオレフィン系)50μmを使用し、片面に380μN/cmのコロナ処理を行った上に(1)で作製したアンカーコート剤をグラビアコーターにて塗工し、乾燥後塗工量1.5g/m2のアンカーコート層を設けた熱収縮性ポリオレフィンフィルムBを得た。
[幅方向熱収縮性基材フィルムC]2台の押し出し機と2種3層のTダイを用い、表面層がエチレン−プロピレン共重合体(出光興産製「F−724P」)中間層が密度0.903kg/mの直鎖状低密度ポリエチレン(三井化学製「EVOLUE SP0540」)からなる多層未延伸フィルムシートFを作製した。得られた多層未延伸フィルムシートを再加熱して、テンター式延伸法により、流れ方向1.0倍、幅方向6.0倍の横一軸延伸を行い、両表層の厚さ12μm、中間層の厚さ26μm、総厚50μmの幅方向の熱収縮性多層ポリオレフィンフィルムを作製した。片面に380μN/cmのコロナ処理を行った上に(1)で作製したアンカーコート剤をグラビアコーターにて塗工し、乾燥後塗工量1.5g/m2のアンカーコート層を設けた熱収縮性ポリオレフィンフィルムCを得た。
[流れ方向熱収縮性基材フィルムD]多層未延伸フィルムシートFを再加熱して、ロール式延伸法により、流れ方向6.0倍に縦一軸延伸を行い、幅方向端部における両表層の厚さ12μm、中間層の厚さ26μm、総厚50μmの流れ方向の熱収縮性多層ポリオレフィンフィルムを作製した。片面に380μN/cmのコロナ処理を行った上に(1)で作製したアンカーコート剤をグラビアコーターにて塗工し、乾燥後塗工量1.5g/m2のアンカーコート層を設けた熱収縮性ポリオレフィンフィルムDを得た。
[流れ方向熱収縮性基材フィルムE]多層未延伸フィルムシートFを再加熱して、ロール式延伸法により、流れ方向6.0倍に縦一軸延伸を行い、幅方向中央部における両表層の厚さ12μm、中間層の厚さ26μm、総厚50μmの流れ方向の熱収縮性多層ポリオレフィンフィルムを作製した。片面に380μN/cmのコロナ処理を行った上に(1)で作成したアンカーコート剤をグラビアコーターにて塗工し、乾燥後塗工量1.5g/m2のアンカーコート層を設けた熱収縮性ポリオレフィンフィルムEを得た。
(3)粘着剤主剤の合成
[粘着剤主剤A]攪拌機、寒流冷却器、温度計、滴下漏斗および窒素ガス導入口を備えた反応容器に、n−ブチルアクリレート92.9部、酢酸ビニル5部、アクリル酸2部、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.1部と重合触媒としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2部を酢酸エチル100部に溶解し、80℃で8時間重合して、質量平均分子量70万のアクリル共重合体溶液を得た。次に、前記アクリル共重合体溶液の固形分100部に対して特殊ロジンエステル系粘着付与樹脂(荒川化学工業社製「スーパーエステルA100」)を15部およびロジンエステル系粘着付与樹脂(荒川化学工業社製「ペンセルD135」)を5部添加し、酢酸エチルを加えて均一に混合して固形分45%の粘着剤主剤Aを得た。
(4)粘着剤の調製
[粘着剤a]上記粘着剤主剤A100部に、イソシアネート系架橋剤(大日本インキ化学工業社製「バーノックNC−40」)を1.7部添加し、15分間攪拌して粘着剤aを得た。
(5)粘着フィルムの作製
表面にシリコーン化合物の剥離層を形成した、厚さ80μmのポリエチレンラミネートグラシン紙の剥離ライナーに、粘着剤aを塗工して80℃で90秒間乾燥し乾燥重量20g/m2の粘着剤層を形成した。熱収縮性基材フィルムA〜Eに粘着剤aをそれぞれ貼り合わせ、各種粘着フィルムを得た。尚、熱収縮性基材フィルムB〜Eについては、アンカーコート層を有しない面に380μN/cmのコロナ処理を行った上で粘着剤と貼り合わせることにより作製した。
(6)印刷および打ち抜き加工をおこなった粘着ラベルの作製
(5)で作製した各種粘着フィルムを、三條機械製作所社製凸版輪転印刷機「P20」にセットし、印刷および打ち抜き加工をおこなって粘着ラベルを作製した。
(7)粘着フィルム層の再配置をおこなった貼付用粘着ラベルの作製
不二レーベル社製エアブロー式オートラベラー「F208PX−A」に(6)で作製したA〜Eの基材フィルムの各種粘着ラベルをセットする。続けて、貼り替え用として別に準備した剥離ライナーをオートラベラーで繰り出したラベルの貼付位置で直交するように置き、東伸社製リワインダー「QWR rewinder」にてロール状に巻き取れるようにセットする。オートラベラーから粘着ラベルを1枚ずつ剥離しながら、直交した貼り替え用の剥離ライナーにラベルを順次移動貼付させることで、剥離ライナーに対して90°回転した状態で再配置した貼付用粘着ラベルを作製した。
以下に評価測定方法を説明する。
[フィルム厚さ]
23℃・50%RHの環境で、JIS K7130に規定の方法(A法)で測定した。厚さ計(テスター産業社製フィルム用厚さ測定機「TH−102」)を使用し、熱収縮性基材フィルムの幅方向に等間隔で9箇所の厚さを測定し、左右の端部各2箇所(計4箇所)、中央部3箇所の各平均値をそれぞれの厚さとした。
[熱収縮率]
流れ方向、幅方向ともに50mmの試験片を準備する。90℃の温水、または50℃の温水に10秒間浸せきし、下記の式により収縮率を求めた。ここで、プラス値は収縮、マイナス値は伸長をあらわす。
収縮率(%)=(50mm−浸せき後の長さ(mm))÷50mm×100
[オートラベラー性]
ロール状に巻いた粘着フィルムを繰り出して、長方形状(幅37mm、長さ65mm)に打ち抜き、不要部分を除去してラベルを作製した。オートラベラー(不二レーベル社製「F208PX−RUD」)を使用して、直径19mm、高さ35mmのポリエチレン製筒状容器100本の胴部の所定位置にラベルを一枚ずつ連続して貼付し、オートラベラー性を以下の基準で評価した。
○:所定位置に全て貼付できた。
△:所定位置から1〜5枚のラベルずれが発生した。
×:所定位置から6枚以上のラベルずれが発生した。
[貼り合わせ性]
(5)で各種粘着フィルムを作製した際の貼り合わせ性を以下の基準で評価した。この時、塗工基材には幅600mm、厚さ80μmのポリエチレンラミネートグラシン紙の剥離ライナーを、貼り合わせ基材には同幅の熱収縮性基材フィルムA〜Eを使用した。塗工基材張力100N、貼り合わせ基材張力50Nに設定し、金属ロールとゴムロールから成るラミネート装置にて、圧力0.2MPa、速度30m/分にて連続的に圧着して粘着フィルムを作製した。
○:貼り合わせによりシワは発生しない。
×:貼り合わせによりシワが発生した。
実施例および比較例の評価結果を表1から表2に示す。
Figure 0004710285
Figure 0004710285
ラベル加工前粘着フィルムの構造を示す部分断面図である。 再配置前粘着ラベルの外観を示す図である。 貼付用粘着ラベルの外観を示す図である(本発明のロール状粘着ラベルの一例を表す概略図である)。
符号の説明
1.アンカーコート層
2.コロナ処理層
3.熱収縮性基材フィルム
4.粘着剤層
5.剥離ライナー
6.粘着フィルム層
7.インキ
8.主収縮方向

Claims (3)

  1. 幅方向に延伸され、当該幅方向に主収縮方向を有する熱収縮性基材フィルムと、粘着剤を塗工した剥離ライナーとを貼り合わせて巻き取ることにより、ロールの繰り出し方向と前記熱収縮性基材フィルムの主収縮方向とが直交したロール状の粘着フィルムを得る工程、
    前記粘着フィルムの熱収縮性基材フィルムの表面にインキを展色し、インキ展色層から熱収縮フィルムを経て粘着剤までの積層部分をラベル形状に打ち抜き、不要部分を除去して熱収縮性粘着ラベルを得る工程、
    打ち抜かれた熱収縮性粘着ラベルを剥離ライナーから剥離し、剥離した熱収縮性粘着ラベルを、長尺状の剥離ライナーの剥離処理を施した面上に、熱収縮性粘着ラベルの繰り出し方向と主収縮方向を一致させて貼付し、剥離ライナーをロール状に巻き取ることにより、剥離ライナー上に前記熱収縮性粘着ラベルが貼付されたロール状粘着ラベルを得る工程、を有することを特徴とするロール状粘着ラベルの製造方法。
  2. 前記熱収縮性基材フィルムの幅方向の延伸が、テンター式延伸機による延伸である請求項1に記載のロール状粘着ラベルの製造方法。
  3. 前記熱収縮性基材フィルムの厚さが40〜80μmである請求項1又は2に記載のロール状粘着ラベルの製造方法。
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