JP2909138B2 - 剥離紙の製造方法 - Google Patents
剥離紙の製造方法Info
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Description
材、合成皮革製造用工程紙等に用いられる剥離紙の製造
方法に関し、さらに詳しくは、紙基材上にエチレン系樹
脂を押出ラミネートした後、該エチレン系樹脂層上に熱
硬化型シリコーン系剥離剤を塗布し加熱硬化させて剥離
紙を製造するにおいて、エチレン系樹脂層にピンホール
の発生が極めて少ないと共に、紙基材とエチレン系樹脂
層間、および、エチレン系樹脂層と硬化シリコーン系剥
離剤層間の接着性が優れた剥離紙の製造方法に関する。
(以下、LDPEと記す。)を樹脂温度310〜330℃程度で押
出して厚み10〜30μ程度にラミネートした後、該LDPE層
上に熱硬化型シリコーン系剥離剤を塗布し、LDPEの融点
以上の温度で加熱硬化させることにより製造されてお
り、粘着シート、粘着テープ用基材等に広く用いられて
いる。
コーン系剥離剤の加熱硬化の段階で、往々にして、LDPE
層にピンホールが発生する。そして、このピンホールの
発生は、剥離紙としての剥離効果を大幅に低下させた
り、また、剥離剤がピンホールを通つて紙基材側に移行
し、紙基材の他方側に塗布された粘着剤等と紙基材間の
接着力を低下させる等の問題を引き起こしている。
(1)LDPE層の厚みを、通常より厚く、例えば30〜50μ
とする方法、(2)シリコーン系剥離剤の硬化温度を下
げるか、または、低温硬化型の剥離剤を用いて、LDPEの
融点以下の温度で硬化させる方法、(3)LDPEに代え
て、高融点の直鎖状低密度ポリエチレン(以下、LLDPE
と記す。)、中密度ポリエチレン(以下、MDPEと記
す。)、高密度ポリエチレン(以下、HDPEと記す。)等
を用いる方法、(4)シリコーン系剥離剤として、熱硬
化型のものに代えて、放射線硬化型のものを用いる方法
等が考えられ、具体的に提案されている方法もある。
は、経済的問題から実用的に乏しく、また、(3)の方
法は、ピンホールの発生防止面から未だ満足できるもの
ではない。
高めるべく、必要に応じて紙基材表面をコロナ放電等に
より処理した後、LDPEを押出ラミネートし、さらに、該
LDPE層とシリコーン系剥離剤層間の接着力を高めるべ
く、必要に応じてLDPE層表面をコロナ放電等により処理
した後、剥離剤を塗布、硬化することにより製造されて
いるが、紙基材とLDPE層間、および、LDPE層と剥離剤層
間の接着力は未だ不充分であって、剥離剤層とLDPE層と
が、また、剥離剤層が、対面している粘着剤等側に剥ぎ
取られてしまうという問題も発生している。
すべくなされたものであって、従って、本発明は、紙基
材上にエチレン系樹脂を押出ラミネートした後、該エチ
レン系樹脂層上に熱硬化型シリコーン系剥離剤を塗布し
加熱硬化させて剥離紙を製造するにおいて、エチレン系
樹脂層にピンホールの発生が極めて少ないと共に、紙基
材とエチレン系樹脂間、およびエチレン系樹脂層と硬化
シリコーン系剥離剤層間の接着性が優れた剥離紙の製造
方法を提供することを目的とする。
チレン系樹脂を押出機のダイから樹脂温度200〜300℃で
押出して溶融薄膜となし、引続いて該溶融薄膜をオゾン
処理した後、コロナ放電処理した紙基材上に圧着ラミネ
ートし、しかる後、形成されたエチレン系樹脂層をコロ
ナ放電処理し、次いで該エチレン系樹脂層上に熱硬化型
シリコーン系剥離剤を塗布し加熱して硬化シリコーン系
剥離剤層を形成することを特徴とする。
紙、上質紙、グラシン紙、パーチメント紙、レーヨン紙
等の紙および不織布が挙げられる。
加工に先立ち、その表面をコロナ放電処理しておくこと
が必要である。コロナ放電処理しない場合には、両者間
の接着力が劣ることとなる。
の公知のコロナ放電処理装置を用い、通常用いられてい
る処理条件、例えば、処理量10〜200W・分/m2の範囲で
なされる。
ては、LDPE、LLDPE、MDPE、HDPE等のポリエチレン、エ
チレンとアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル等との共重合
体、およびこれらの混合物等が挙げられ、これらの密度
は0.950g/cm2以下が好ましく、また、メルトフローレー
ト(以下、MFRと記す。)は、通常0.5〜300g/10分、好
ましくは1〜50g/10分である。樹脂としては、LDPE、LL
DPE、MDPE、およびそれらの混合物が特に好ましい。な
お、前記エチレン系樹脂には、スリップ剤、帯電防止
剤、顔料、充填剤等の通常用いられる添加剤を添加する
ことができるが、スリップ剤、帯電防止剤等の添加に当
っては、紙基材および後述するシリコーン系剥離剤層と
の接着性を低下させる場合があるので、その種類、添加
量等を厳密に選択する必要がある。
脂の押出ラミネートに当り、エチレン系樹脂を押出機の
ダイから樹脂温度200〜300℃、好ましくは250〜290℃で
押出して溶融薄膜となし、引続いて該溶融薄膜表面をオ
ゾン処理することが必須である。樹脂温度が200℃未満
では、樹脂の延展性が不良となって押出ラミネート加工
自体が困難になると共に、紙基材と樹脂層間の接着力が
劣ることとなり、一方、300℃超過では、エチレン系樹
脂層におけるピンホールの発生を防止することができな
い。また、オゾン処理しない場合には、紙基材と樹脂層
間の接着力はもとより、樹脂層と後述する硬化シリコー
ン系剥離剤層間の接着力も劣ることとなる。
3以上、好ましくは3g/m3以上のオゾン含有気体(空気
等)を、ノズル又はスリット状の吹出口から溶融薄膜面
に向けて、又は溶融薄膜と紙基材との圧着部に向けて、
溶融薄膜の幅に対して0.03l/分/cm以上、好ましくは0.1
/分/cm以上の量で吹き付けることによりなされる。
前記紙基材の片面または両面に対して、公知の方法でな
され、そのラミネート層の厚みは、片面当り10〜30μと
するのが好ましく、15〜25μとするのがさらに好まし
い。10μ未満ではピンホールの発生を防止するのが困難
となる傾向となり、30μ超過では経済的に不利となる。
チレン系樹脂層上に後述する熱硬化型シリコーン系剥離
剤を塗布するに先立ち、その表面をコロナ放電処理する
ことが必要である。コロナ放電処理しない場合には、両
者間の接着力が劣ることとなる。
剥離剤としては、従来技術におけると同様のものであ
り、具体的には、例えば、ジメチルポリシロキサンまた
はそのメチル基の一部が水素またはフェニル基で置換さ
れた主鎖を持ち、末端が水酸基、ビニル基、水素等のシ
リコーン化合物と、これらの末端基と反応してシリコー
ンを硬化させるオルガノシラン化合物、および、必要に
応じて添加される硬化反応触媒との混合組成物からな
り、通常、トルエン、キシレン等の溶液、または水性エ
マルジョン等の形で用いられる。
系剥離剤の塗布は、通常、固形分として0.3〜1.0g/m2の
範囲でなされる。また、硬化のための加熱は、通常、10
0〜180℃の温度で、0.5〜5分の時間でなされる。
機のダイから樹脂温度200〜300℃で押出して溶融薄膜と
なし、引続いて該溶融薄膜をオゾン処理した後、紙基材
上に圧着ラミネートするので、エチレン系樹脂層におけ
るピンホールの発生を極めて少なくし得ると共に、紙基
材をコロナ放電処理した後にエチレン系樹脂をラミネー
トし、しかも、エチレン系樹脂層をコロナ放電処理した
後に熱硬化型シリコーン系剥離剤を塗布することと相俟
って、紙基材とエチレン系樹脂層間、およびエチレン系
樹脂層と硬化シリコーン系剥離剤層間の接着性の優れた
ものとし得るのである。
イから樹脂温度280℃、幅500mmで押出して溶融薄膜とな
し、引続いて、該溶融薄膜に、ダイ下30mmの位置に設置
した幅550mmのノズルからオゾン濃度20g/m3の空気を2.0
m3/時の量で吹き付けることにより、該溶融薄膜表面を
オゾン処理した後、予め表面をコロナ放電処理(処理量
30W・分/m2)したグラシン紙(秤量75g/m2)上に厚み2
0μで押出ラミネートした。
W・分/m2)し、次いで、該LDPE層上に熱硬化型シリコ
ーン系剥離剤(東レシリコーンSRX−211;100重量部、東
レシリコーンSRX−CAT;0.6重量部、トルエン;500重量部
の溶液)を固形分として1.0g/m2の割合で塗布し、150℃
の熱風の間を1分間通過させて硬化させることによって
剥離紙を製造した。
数、および、紙基材とLDPE層間、LDPE層と硬化シリコー
ン剥離剤層間の接着性を評価し、結果を表に示した。
ついて、20cm角のサンプルの樹脂層面にメチレンブルー
で着色したエタノールをガーゼに浸して軽く全面に塗布
し、裏面の紙に滲み出したブルー色の数を数えてピンホ
ール個数とした。
の硬化剥離剤層面に前記と同様にしてエタノールを塗布
し、前記と同様に処理した。
後にボンドテスターにて破裂強度を測定した。
の剥脱状態を目視観察して次の三段階で評価した。
厚み、オゾン処理の有無、紙基材および樹脂のコロナ放
電処理の有無を表に示した様に種々変更した外は、実施
例1と同様にして剥離紙を製造し、評価した。
Claims (1)
- 【請求項1】エチレン系樹脂を押出機のダイから樹脂温
度200〜300℃で押出して溶融薄膜となし、引続いて該溶
融薄膜をオゾン処理した後、コロナ放電処理した紙基材
上に圧着ラミネートし、しかる後、形成されたエチレン
系樹脂層をコロナ放電処理し、次いで該エチレン系樹脂
層上に熱硬化型シリコーン系剥離剤を塗布し加熱して硬
化シリコーン系剥離剤層を形成することを特徴とする剥
離紙の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2102351A JP2909138B2 (ja) | 1990-04-18 | 1990-04-18 | 剥離紙の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2102351A JP2909138B2 (ja) | 1990-04-18 | 1990-04-18 | 剥離紙の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH041043A JPH041043A (ja) | 1992-01-06 |
JP2909138B2 true JP2909138B2 (ja) | 1999-06-23 |
Family
ID=14325061
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2102351A Expired - Fee Related JP2909138B2 (ja) | 1990-04-18 | 1990-04-18 | 剥離紙の製造方法 |
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JP (1) | JP2909138B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5643388A (en) * | 1995-02-13 | 1997-07-01 | Westvaco Corporation | Process of making paperboard carrier for static cling vinyl products |
US6265063B1 (en) | 2000-04-27 | 2001-07-24 | Westvaco Corporation | Paperboard carrier for static cling applications |
CN102251439A (zh) * | 2011-06-22 | 2011-11-23 | 中山市广升粘合材料有限公司 | 一种加工离型纸的方法 |
-
1990
- 1990-04-18 JP JP2102351A patent/JP2909138B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH041043A (ja) | 1992-01-06 |
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