JP2849393B2 - 剥離紙の製造方法 - Google Patents

剥離紙の製造方法

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【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、粘着シート、接着シート、粘着テープ用基
材、合成皮革製造用工程紙等に用いられる剥離紙の製造
方法に関し、さらに詳しくは、紙基材上にエチレン系樹
脂を押出ラミネート加工により積層した後、該エチレン
系樹脂層上に熱硬化型シリコーン系剥離剤を塗布し加熱
硬化させて剥離紙を製造するにおいて、エチレン系樹脂
層にピンホールの発生が極めて少ないと共に、エチレン
系樹脂層と硬化シリコーン系剥離剤層間の接着性が優れ
た剥離紙の製造方法に関する。
(ロ)従来の技術 従来より、紙基材上に低密度ポリエチレン(以下、LD
PEと記す。)を押出ラミネート加工により積層した後、
該LDPE層上に熱硬化型シリコーン系剥離剤を塗布し加熱
硬化させて製造された剥離紙は、粘着シート、粘着テー
プ用基材等に広く用いられている。
しかしながら、このシリコーン系剥離剤の加熱硬化
は、通常、LDPEの融点以上の温度でなされるため、LDPE
層の一部または全部が溶融または軟化し紙基材の凹部に
流れ込む等して、往々にして、LDPE層にピンホールが発
生する。さらに、紙基材の両面にシリコーン系剥離剤層
を設けるべくその両面にLDPEを積層した場合には、紙基
材中の水分等の蒸発によりLDPE層が破壊される等によつ
てもピンホールが発生する。そして、このようなピンホ
ールの発生は、剥離紙としての剥離効果を大幅に低下さ
せたり、また、剥離剤がピンホールを通つて紙基材側に
移行し、紙基材の他方側に塗布された粘着剤等と紙基材
間の接着力を低下させる等の問題を引き起こしている。
一方、これらピンホールの発生を防止すべく、(1)
LDPE層の積層厚みを、通常より厚く、例えば30〜50μと
する方法、(2)シリコーン系剥離剤の硬化温度を下げ
るか、または、低温硬化型の剥離剤を用いて、LDPEの融
点以下の温度で硬化させる方法、(3)LDPEに代えて、
高融点の直鎖状低密度ポリエチレン(以下、LLDPEと記
す。)、中密度ポリエチレン(以下、MDPEと記す。)、
高密度ポリエチレン(以下、HDPEと記す。)等を用いる
方法、(4)シリコーン系剥離剤として、熱硬化型のも
のに代えて、放射線硬化型のものを用いる方法、等が考
えられ、具体的に提案されている方法もある。
しかしながら、(1)、(2)、および(4)の方法
は、経済的問題から実用性に乏しく、また、(3)の方
法は、ピンホールの発生防止面から未だ満足できるもの
ではない。
また、従来の剥離紙は、LDPE層とシリコーン系剥離剤
層間の接着力を高めるべく、必要に応じてLDPE層表面を
コロナ放電等により処理した後、該剥離剤を塗布、硬化
することにより製造されているが、両者間の接着力は未
だ不充分であつて、硬化後の該剥離剤層が対面している
粘着剤等側に剥ぎ取られてしまうという問題も発生して
いる。
(ハ)発明が解決しようとする課題 本発明は、従来の剥離紙における前述の問題点を解決
すべくなされたものであつて、従つて、本発明は、紙基
材上にエチレン系樹脂を押出ラミネート加工により積層
した後、該エチレン系樹脂層上に熱硬化型シリコーン系
剥離剤を塗布し加熱硬化させて剥離紙を製造するにおい
て、エチレン系樹脂層にピンホールの発生が極めて少な
いと共に、エチレン系樹脂層と硬化シリコーン系剥離剤
層間の接着性が優れた剥離紙の製造方法を提供すること
を目的とする。
(ニ)課題を解決するための手段 本発明の剥離紙の製造方法は、以下、詳述すれば、紙
基材上にエチレン系樹脂を押出ラミネート加工により積
層した後、該エチレン系樹脂層上に熱硬化型シリコーン
系剥離剤を添加し加熱して硬化シリコーン系半離剤層を
形成することよりなる剥離紙の製造方法において、前記
熱硬化型シリコーン系剥離剤の塗布前に、前記エチレン
系樹脂層を放射線照射により架橋させることを特徴とす
る。
本発明において用いられる紙基材としては、クラフト
紙、上質紙、グラシン紙、パーチメント紙、レーヨン紙
等の紙および不織布が挙げられ、これらは、通常、後述
するエチレン系樹脂層との接着力を高めるために、コロ
ナ放電処理、火炎処理、アンカーコート処理等の表面処
理がなされる。中で、コロナ放電処理が特に好ましい。
また、本発明において用いられるエチレン系樹脂とし
ては、LDPE、LLDPE、MDPE、HDPE等のポリエチレン、エ
チレンとアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル等との共重合
体、およびこれらの混合物等が挙げられ、これらの密度
は0.950g/cm3以下が好ましく、また、メルトフローレー
ト(以下、MFRと記す。)は、通常0.5〜300g/10分、好
ましくは1〜50g/10分である。樹脂としては、LDPE、LL
DPE、MDPE、およびそれらの混合物が特に好ましい。な
お、前記エチレン系樹脂には、スリツプ剤、帯電防止
剤、顔料、充填剤等の通常用いられる添加剤を添加する
ことができるが、スリツプ剤、帯電防止剤等の添加に当
つては、紙基材および後述するシリコーン系剥離剤層と
の接着性を低下させる場合があるので、その種類、添加
量等を厳密に選択する必要がある。
なお、本発明においては、前記エチレン系樹脂に、例
えば、ジビニルベンゼン、トリアリルジアヌレート、ジ
エチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、ジアリルフタレート等の多官
能性化合物、あるいはスチレン、ビニルトルエン等の一
官能性化合物等の公知の架橋促進剤を、エチレン系樹脂
100重量部に対して0.1〜5重量部の範囲で添加するのが
好ましい。
前記紙基材への前記エチレン系樹脂の押出ラミネート
加工は、剥離紙の製造目的に応じて前記紙基材の片面ま
たは両面に対して、公知の方法でなされ、そのラミネー
ト層の厚みは、片面当り5〜30μ、好ましくは10〜20
μ、さらに好ましくは10〜17μである。このエチレン系
樹脂層は、後述するシリコーン系剥離剤層との接着力を
高めるために、必要に応じてコロナ放電処理等によつて
表面処理される。
また、本発明において用いられる熱硬化型シリコーン
系剥離剤としては、従来技術におけると同様のものであ
り、具体的には、例えば、ジメチルポリシロキサンまた
はそのメチル基の一部が水素またはフエニル基で置換さ
れた主鎖を持ち、末端が水酸基、ビニル基、水素等のシ
リコーン化合物と、これらの末端基と反応してシリコー
ンを硬化させるオルガノシラン化合物、および、必要に
応じて添加される硬化反応触媒との混合組成物からな
り、通常、トルエン、キシレン等の溶液、または水性エ
マルジヨン等の形で用いられる。
前記エチレン系樹脂層上への前記熱硬化型シリコーン
系剥離剤の塗布は、通常、固形分として0.3〜1.0g/m2
範囲でなされる。また、硬化のための加熱は、通常、10
0〜180℃の温度で、0.5〜5分の時間でなされる。
本発明においては、前記エチレン系樹脂層上に前記熱
硬化型シリコーン系剥離剤を塗布する前に、前記エチレ
ン系樹脂層を電子線、X線、γ線等の放射線照射により
架橋させることが必須であり、その照射量は、0.1〜30
メガラツドが好ましく、0.5〜20メガラツドとするのが
さらに好ましい。照射量が0.1メガラツド未満では本発
明の目的は達成できず、また、30メガラツドを越えて照
射しても、照射効果の向上は認められず、むしろエチレ
ン系樹脂の劣化を生じさせることとなるだけである。
(ホ)作用および効果 本発明の剥離紙の製造方法は、紙基材上にエチレン系
樹脂を押出ラミネート加工により積層し、該エチレン系
樹脂層を放射線照射により架橋させた後、該エチレン系
樹脂層上に熱硬化型シリコーン系剥離剤を塗布し加熱し
て硬化シリコーン系剥離剤層を形成してなるので、エチ
レン系樹脂層にピンホールの発生が極めて少ないと共
に、エチレン系樹脂層と硬化シリコーン系剥離剤層間の
接着性が優れた剥離紙を製造できるものである。
(ヘ)実施例 実施例1 クラフト紙(坪量75g/m2、未晒)の片面をコロナ放電
処理(処理量30W・分/m2)し、該処理面にLDPE(密度0.
924g/m3、MFR4.6g/10分)を押出ラミネート装置にて樹
脂温度330℃、ラミネート速度150m/分、ラミネート層厚
み15μで押出ラミネート加工して積層し、該LDPE層に照
射量0.5、1、3、5、10、および20メガラツドで電子
線を照射してLDPEを架橋させた後、該LDPE層上に熱硬化
型シリコーン系剥離剤(東レシリコーンSRX−211;100重
量部、東レシリコーンSRX−CAT;0.6重量部、トルエン;5
00重量部の溶液)を固形分として1.0g/m2の割合で塗布
し、150℃の熱風の間を1分間通過させて硬化させるこ
とによつて剥離紙を製造した。
得られた剥離紙について、LDPEのピンホールの個数、
および、FDPE層と硬化シリコーン剥離剤層間の接着性を
評価し、結果を表1に示した。
なお、これらの評価の方法は、以下の通りである。
ピンホール個数 20cm角の剥離紙サンプルの剥離剤層面に、メチレンブ
ルーで着色したエタノールをガーゼに浸して軽く全面に
塗布し、裏面の紙に滲み出したブルー色の数を数えてピ
ンホール個数とした。
接着性(Rub Off テスト) 剥離紙の剥離剤層表面を指先で5往復擦り、剥離剤層
の剥脱状態を目視観察して次の三段階で評価した。
A;全く剥離なし B;少しの剥脱あり C;ボロボロと剥脱あり 実施例2 実施例1におけるLDPEをLLDPE(エチレン−ブテン−
1共重合体、ブテン−1含量4重量%、密度0.930g/c
m3、MFR10g/10分)90重量%とLDPE(密度0.920g/cm3、M
FR8g/10分)10重量%との混合組成物に代え、電子線の
照射量を3、10メガラツドとした外は、実施例1と同様
にして剥離紙を製造した。その結果を表1に示した。
実施例3 実施例1におけるLDPEをLLDPE(エチレン−ヘキセン
−1共重合体、ヘキセン−1含量20重量%、密度0.898g
/cm3、MFR6g/10分)80重量%とLDPE(密度0.920g/cm3
MFR8g/10分)20重量%との混合組成物に代え、電子線の
照射量を3、10メガラツドとした外は、実施例1と同様
にして剥離紙を製造した。その結果を表1に示した。
実施例4 実施例1におけるLDPEをエチレン−アクリル酸メチル
共重合体(アクリル酸メチル含量18重量%、密度0.94g/
cm3、MFR5g/10分)に代え、押出ラミネート加工の樹脂
温度を310℃とし、電子線の照射量を3、10メガラツド
とした外は、実施例1と同様にして剥離紙を製造た。そ
の結果を表1に示した。
実施例5 実施例1におけるLDPEに架橋促進剤としてトリアリル
シアヌレートを0.5重量部添加し、電子線の照射量とし
て20メガラツドを除いた外は、実施例1と同様にして剥
離紙を製造した。その結果を表1に示した。
実施例6 実施例1におけるLDPEを、同LDPE90重量%と実施例3
におけるLLDPE10重量%との混合組成物に代え、電子線
の照射量を1、3、5、10メガラツドとした外は、実施
例1と同様にして剥離紙を製造した。その結果を表1に
示した。
実施例7 実施例1における押出ラミネート加工のラミネート層
厚みを10μ、12μ、17μ、20μとし、電子線の照射量を
3メガラツドした外は、実施例1と同様にして剥離紙を
製造した。その結果を表1に示した。
比較例1〜7 実施例1〜7において電子線を照射しなかつた外は、
それぞれ実施例1〜7と同様にして剥離紙を製造した。
その結果を表1に示した。
比較例8 実施例1において電子線を照射するかわりにコロナ処
理40W・分/m2した外は、実施例1と同様にして剥離紙を
製造した。その結果を表1に示した。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙基材上にエチレン系樹脂を押出ラミネー
    ト加工により積層した後、該エチレン系樹脂層上に熱硬
    化型シリコーン系剥離剤を塗布し加熱して硬化シリコー
    ン系剥離剤層を形成することよりなる剥離紙の製造方法
    において、前記熱硬化型シリコーン系剥離剤の塗布前
    に、前記エチレン系樹脂層を放射線照射により架橋させ
    ることを特徴とする剥離紙の製造方法。
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