JPH09277458A - 転写箔 - Google Patents
転写箔Info
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- JPH09277458A JPH09277458A JP11210396A JP11210396A JPH09277458A JP H09277458 A JPH09277458 A JP H09277458A JP 11210396 A JP11210396 A JP 11210396A JP 11210396 A JP11210396 A JP 11210396A JP H09277458 A JPH09277458 A JP H09277458A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 基材フィルムに離型層、剥離層、絵柄層層、
接着剤層を形成した転写箔において、離型層に熱硬化性
樹脂を使用すると、生産性が悪く、又、離型層と剥離層
の剥離強度にバラツキが生じ、転写時の剥離性に問題が
ある。 【解決手段】 基材フィルム11としてエチレンービニ
ルアルコール共重合体のフィルムを用い、その上に、ア
クリル樹脂からなる剥離層12を形成し、次に、剥離層
12の上に、木目柄の絵柄層13を設け、更に、その上
に、接着剤層14を形成して転写箔を作製する。
接着剤層を形成した転写箔において、離型層に熱硬化性
樹脂を使用すると、生産性が悪く、又、離型層と剥離層
の剥離強度にバラツキが生じ、転写時の剥離性に問題が
ある。 【解決手段】 基材フィルム11としてエチレンービニ
ルアルコール共重合体のフィルムを用い、その上に、ア
クリル樹脂からなる剥離層12を形成し、次に、剥離層
12の上に、木目柄の絵柄層13を設け、更に、その上
に、接着剤層14を形成して転写箔を作製する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建材用部材等に使
用される転写箔に関し、特に、基材フィルム又は離型層
にエチレンービニルアルコール共重合体フィルムを使用
することにより、離型性を改良した転写箔に関するもの
である。
用される転写箔に関し、特に、基材フィルム又は離型層
にエチレンービニルアルコール共重合体フィルムを使用
することにより、離型性を改良した転写箔に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、このような転写箔は基材フィルム
としてポリエチレンテレフタレート(以下PETとす
る)フィルムを使用し、このPETフィルムの上に、剥
離層、絵柄層、接着剤層を順次積層して転写箔としてい
た。基材フィルムと剥離層の剥離性をよくするために、
基材フィルムに離型層を設け、その離型層の上に、剥離
層、絵柄層、接着剤層を順次形成した転写箔も使用され
ている。そして、離型層には、メラミン樹脂を主成分と
する熱硬化性樹脂やイソシアネート系の硬化剤を用いた
熱硬化性樹脂が使用されている。また、転写層の表面に
耐擦傷性が要求される場合は、剥離層として、紫外線硬
化型樹脂や電子線硬化型樹脂等のハードコート層を形成
することがある。
としてポリエチレンテレフタレート(以下PETとす
る)フィルムを使用し、このPETフィルムの上に、剥
離層、絵柄層、接着剤層を順次積層して転写箔としてい
た。基材フィルムと剥離層の剥離性をよくするために、
基材フィルムに離型層を設け、その離型層の上に、剥離
層、絵柄層、接着剤層を順次形成した転写箔も使用され
ている。そして、離型層には、メラミン樹脂を主成分と
する熱硬化性樹脂やイソシアネート系の硬化剤を用いた
熱硬化性樹脂が使用されている。また、転写層の表面に
耐擦傷性が要求される場合は、剥離層として、紫外線硬
化型樹脂や電子線硬化型樹脂等のハードコート層を形成
することがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】基材フィルムとしてP
ETフィルムを使用した場合、転写によりヤケを起こし
たり、剥離強度が重くなり、転写時の剥離の際にフィル
ム切れの原因となる。離型層に、メラミン樹脂を主成分
とする熱硬化性樹脂を使用した場合、樹脂が熱硬化性で
あるため、乾燥、硬化に高温で比較的長い時間が必要で
ある。そのため、生産スピードが上がらず、作業能率の
点で問題であった。また、乾燥条件によって、剥離強度
にバラツキが出て、安定した剥離強度を有する転写箔を
得るには困難であった。また、離型層に、硬化速度の速
いイソシアネート系の硬化剤を用いた熱硬化性樹脂を使
用した場合、硬化状態にバラツキが生じ、そのため剥離
強度にもバラツキが生じ安定した転写箔は得難かった。
ETフィルムを使用した場合、転写によりヤケを起こし
たり、剥離強度が重くなり、転写時の剥離の際にフィル
ム切れの原因となる。離型層に、メラミン樹脂を主成分
とする熱硬化性樹脂を使用した場合、樹脂が熱硬化性で
あるため、乾燥、硬化に高温で比較的長い時間が必要で
ある。そのため、生産スピードが上がらず、作業能率の
点で問題であった。また、乾燥条件によって、剥離強度
にバラツキが出て、安定した剥離強度を有する転写箔を
得るには困難であった。また、離型層に、硬化速度の速
いイソシアネート系の硬化剤を用いた熱硬化性樹脂を使
用した場合、硬化状態にバラツキが生じ、そのため剥離
強度にもバラツキが生じ安定した転写箔は得難かった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、転写箔を以下のような構成とした。基材フィルムの
片面に、剥離層、絵柄層、接着剤層を順次積層した転写
箔において、該基材フィルムがポリビニルアルコール樹
脂を主成分とする樹脂である転写箔とした。また、基材
フィルムの片面に、離型層、剥離層、絵柄層、接着剤層
を順次積層した転写箔において、該離型層がポリビニル
アルコール樹脂を主成分とする樹脂である転写箔とし
た。更に、前記基材フィルム及び離型層に使用されるポ
リビニルアルコール樹脂が、エチレンービニルアルコー
ル共重合体である転写箔とし、また、前記剥離層がアク
リル樹脂を含んでいる転写箔とした。
め、転写箔を以下のような構成とした。基材フィルムの
片面に、剥離層、絵柄層、接着剤層を順次積層した転写
箔において、該基材フィルムがポリビニルアルコール樹
脂を主成分とする樹脂である転写箔とした。また、基材
フィルムの片面に、離型層、剥離層、絵柄層、接着剤層
を順次積層した転写箔において、該離型層がポリビニル
アルコール樹脂を主成分とする樹脂である転写箔とし
た。更に、前記基材フィルム及び離型層に使用されるポ
リビニルアルコール樹脂が、エチレンービニルアルコー
ル共重合体である転写箔とし、また、前記剥離層がアク
リル樹脂を含んでいる転写箔とした。
【0005】即ち、転写箔の離型層として、ポリビニル
アルコール樹脂を主成分とする樹脂を使用することによ
り、乾燥時間の短縮を図ることができた。特に、離型層
にエチレンービニルアルコール共重合体のフィルムを使
用することにより、従来の熱硬化性樹脂を用いた場合の
乾燥、硬化工程が省略でき、また、剥離層との剥離強度
が安定するので、剥離強度の安定した転写箔を、高速で
生産することができた。
アルコール樹脂を主成分とする樹脂を使用することによ
り、乾燥時間の短縮を図ることができた。特に、離型層
にエチレンービニルアルコール共重合体のフィルムを使
用することにより、従来の熱硬化性樹脂を用いた場合の
乾燥、硬化工程が省略でき、また、剥離層との剥離強度
が安定するので、剥離強度の安定した転写箔を、高速で
生産することができた。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照にしながら本発
明を詳細に説明する。図1は本発明の転写箔の一例を示
す模式断面図であり、図2は本発明の転写箔の中で離型
層を有する転写箔の模式断面図である。本発明は、図1
に示すように、基材フィルムの片面に、剥離層、絵柄
層、接着剤層を順次積層した転写箔であって、該基材フ
ィルムにポリビニルアルコール樹脂を主成分とする樹
脂、特にエチレンービニルアルコール共重合体を使用
し、剥離層にアクリル樹脂を用いたことに特徴がある。
また、図2に示すように、基材フィルムの片面に、離型
層、剥離層、絵柄層(導電性層)、接着剤層を順次積層
した転写箔であって、該離型層にポリビニルアルコール
樹脂を主成分とする樹脂、特にエチレンービニルアルコ
ール共重合体を使用し、剥離層にアクリル樹脂を用いた
ことに特徴がある。
明を詳細に説明する。図1は本発明の転写箔の一例を示
す模式断面図であり、図2は本発明の転写箔の中で離型
層を有する転写箔の模式断面図である。本発明は、図1
に示すように、基材フィルムの片面に、剥離層、絵柄
層、接着剤層を順次積層した転写箔であって、該基材フ
ィルムにポリビニルアルコール樹脂を主成分とする樹
脂、特にエチレンービニルアルコール共重合体を使用
し、剥離層にアクリル樹脂を用いたことに特徴がある。
また、図2に示すように、基材フィルムの片面に、離型
層、剥離層、絵柄層(導電性層)、接着剤層を順次積層
した転写箔であって、該離型層にポリビニルアルコール
樹脂を主成分とする樹脂、特にエチレンービニルアルコ
ール共重合体を使用し、剥離層にアクリル樹脂を用いた
ことに特徴がある。
【0007】即ち、基材フィルムとしてエチレンービニ
ルアルコール共重合体等のポリビニルアルコール系樹脂
を使用した場合は、その上に、直接アクリル樹脂からな
る剥離層を形成し、更にその上に絵柄層と接着剤層を設
けて転写箔とする。また、基材フィルムとしてポリビニ
ルアルコール系樹脂を使用しない場合は、基材フィルム
の上に、ポリビニルアルコール系樹脂からなる離型層を
設け、その上に、アクリル樹脂からなる剥離層、絵柄
層、接着剤層を順次形成して転写箔としたものである。
ルアルコール共重合体等のポリビニルアルコール系樹脂
を使用した場合は、その上に、直接アクリル樹脂からな
る剥離層を形成し、更にその上に絵柄層と接着剤層を設
けて転写箔とする。また、基材フィルムとしてポリビニ
ルアルコール系樹脂を使用しない場合は、基材フィルム
の上に、ポリビニルアルコール系樹脂からなる離型層を
設け、その上に、アクリル樹脂からなる剥離層、絵柄
層、接着剤層を順次形成して転写箔としたものである。
【0008】基材フィルム又は離型層にポリビニルアル
コール系樹脂を使用することにより、アクリル樹脂から
なる剥離層との剥離性がよくなり、剥離性に優れた転写
箔を作製することができる。即ち、基材フィルム又は離
型層と剥離層との剥離性を良くすることにより、転写工
程における作業性がよくなり、生産能率が向上する。ま
た、離型層に用いられるエチレンービニルアルコール共
重合体フィルム又はポリビニルアルコール系樹脂の塗膜
は一定の厚さを有し、均一性に優れているので、アクリ
ル樹脂からなる剥離層との剥離強度にバラツキが生じな
いので、転写工程における剥離作業が容易で、安定した
被転写体を得ることができる。
コール系樹脂を使用することにより、アクリル樹脂から
なる剥離層との剥離性がよくなり、剥離性に優れた転写
箔を作製することができる。即ち、基材フィルム又は離
型層と剥離層との剥離性を良くすることにより、転写工
程における作業性がよくなり、生産能率が向上する。ま
た、離型層に用いられるエチレンービニルアルコール共
重合体フィルム又はポリビニルアルコール系樹脂の塗膜
は一定の厚さを有し、均一性に優れているので、アクリ
ル樹脂からなる剥離層との剥離強度にバラツキが生じな
いので、転写工程における剥離作業が容易で、安定した
被転写体を得ることができる。
【0009】従って、離型層として熱硬化性樹脂を使用
した場合は、硬化状態のバラツキにより剥離強度にバラ
ツキが生じ、被転写体に安定した均一な被膜を形成する
ことは困難であったが、離型層としてエチレンービニル
アルコール共重合体フィルム又はポリビニルアルコール
系樹脂の塗膜を形成することにより、これらの問題を解
決することができた。
した場合は、硬化状態のバラツキにより剥離強度にバラ
ツキが生じ、被転写体に安定した均一な被膜を形成する
ことは困難であったが、離型層としてエチレンービニル
アルコール共重合体フィルム又はポリビニルアルコール
系樹脂の塗膜を形成することにより、これらの問題を解
決することができた。
【0010】基材フィルムとしては、エチレンービニル
アルコール共重合体(以下EVOHとする)フィルムが
最適であるが、エチレンービニルアルコール共重合体フ
ィルムと他の熱可塑性樹脂フィルムとを貼り合わせた積
層フィルムでもよい。また、他の熱可塑性樹脂フィルム
にエチレンービニルアルコール共重合体を主成分とする
樹脂組成物をコーティングして、熱可塑性樹脂フィルム
にエチレンービニルアルコール共重合体を主成分とする
樹脂組成物層を形成したフィルムでもよい。更に、基材
フィルムの上に離型層を設ける場合は、基材フィルムと
しては、特に限定されず、転写箔としての強度を有し、
その上に、離型層、剥離層、絵柄層、接着剤層を積層で
きるフィルム、シート、又は紙等はいずれも使用可能で
ある。
アルコール共重合体(以下EVOHとする)フィルムが
最適であるが、エチレンービニルアルコール共重合体フ
ィルムと他の熱可塑性樹脂フィルムとを貼り合わせた積
層フィルムでもよい。また、他の熱可塑性樹脂フィルム
にエチレンービニルアルコール共重合体を主成分とする
樹脂組成物をコーティングして、熱可塑性樹脂フィルム
にエチレンービニルアルコール共重合体を主成分とする
樹脂組成物層を形成したフィルムでもよい。更に、基材
フィルムの上に離型層を設ける場合は、基材フィルムと
しては、特に限定されず、転写箔としての強度を有し、
その上に、離型層、剥離層、絵柄層、接着剤層を積層で
きるフィルム、シート、又は紙等はいずれも使用可能で
ある。
【0011】例えば、熱可塑性樹脂としては、ポリエチ
レンテレフタレート(以下PETとする)、ポリプロピ
レン(以下PPする)、ポリエチレン(以下PEとす
る)、ポリ塩化ビニル(以下PVCとする)、ポリスチ
レン、ポリカーボネート、ポリアミド等が使用できる。
基材フィルムに離型層を設ける方法としては、前記熱可
塑性樹脂のフィルムや紙に、ポリビニルアルコール樹脂
を主成分とする樹脂組成物をコーティングする方法、熱
可塑性樹脂のフィルムとEVOHフィルムを接着剤で貼
り合わせる方法、共押出し法により、熱可塑性樹脂のフ
ィルムとEVOHフィルムの積層フィルムを作る方法等
がある。また、紙とEVOHフィルムを貼り合わせてラ
ミネート紙として使用することもできる。
レンテレフタレート(以下PETとする)、ポリプロピ
レン(以下PPする)、ポリエチレン(以下PEとす
る)、ポリ塩化ビニル(以下PVCとする)、ポリスチ
レン、ポリカーボネート、ポリアミド等が使用できる。
基材フィルムに離型層を設ける方法としては、前記熱可
塑性樹脂のフィルムや紙に、ポリビニルアルコール樹脂
を主成分とする樹脂組成物をコーティングする方法、熱
可塑性樹脂のフィルムとEVOHフィルムを接着剤で貼
り合わせる方法、共押出し法により、熱可塑性樹脂のフ
ィルムとEVOHフィルムの積層フィルムを作る方法等
がある。また、紙とEVOHフィルムを貼り合わせてラ
ミネート紙として使用することもできる。
【0012】基材フィルムの上に形成する剥離層として
は、アクリル樹脂を主成分とした組成物が好適である。
その他に、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂、熱硬
化性樹脂等も使用される。特に、転写後の被転写体の表
面に、耐擦傷性、耐摩耗性、耐候性等が要求される場合
は、それに応じて前記樹脂を選定する必要がある。
は、アクリル樹脂を主成分とした組成物が好適である。
その他に、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂、熱硬
化性樹脂等も使用される。特に、転写後の被転写体の表
面に、耐擦傷性、耐摩耗性、耐候性等が要求される場合
は、それに応じて前記樹脂を選定する必要がある。
【0013】絵柄層は公知の印刷方式によって形成され
るが、絵柄層と併用して導電性層や半導電性層を設けて
もよい。また、絵柄層を設けずに、導電性層又は半導電
性層を形成してもよい。絵柄層、導電性層、半導電性層
の形成方法としては、グラビア印刷、スクリーン印刷、
オフセット印刷、ロールコート等が使用される。
るが、絵柄層と併用して導電性層や半導電性層を設けて
もよい。また、絵柄層を設けずに、導電性層又は半導電
性層を形成してもよい。絵柄層、導電性層、半導電性層
の形成方法としては、グラビア印刷、スクリーン印刷、
オフセット印刷、ロールコート等が使用される。
【0014】接着剤層としては、感熱接着剤が使用さ
れ、アクリル樹脂、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、
ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂等が使用される。感
熱接着剤は被転写体の材質や転写製品の用途等に応じて
選定すればよい。感熱接着剤の塗工方法としては、グラ
ビアコーティング、ロールコーティング等公知のコーテ
ィング方法が使用できる。
れ、アクリル樹脂、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、
ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂等が使用される。感
熱接着剤は被転写体の材質や転写製品の用途等に応じて
選定すればよい。感熱接着剤の塗工方法としては、グラ
ビアコーティング、ロールコーティング等公知のコーテ
ィング方法が使用できる。
【0015】
【実施例】以下、実施例に基づいて、更に本発明を詳細
に説明する。 (実施例1)図1に示すように、基材フィルム11とし
て厚さ25μmのエバールフィルム((株)クラレ製
「EX−E」)の上に、アクリル系塗料(昭和インク工
業所(株)製)を用いてロールコート法にて塗布し、乾
物として塗布量が1g/m2 になるように剥離層12を
形成した。次に、剥離層12の上に、グラビアインキ
(昭和インク工業所(株)製)を用いて、木目柄をグラ
ビア印刷にて印刷後、更に隠蔽層を印刷して絵柄層13
を設けた。絵柄層13の上に、アクリル系の接着剤(昭
和インク工業所(株)製「HS−32」)を用いて、ロ
ールコート法にて塗布し、乾物として塗布量1g/m2
の接着剤層14を形成して転写箔とした。
に説明する。 (実施例1)図1に示すように、基材フィルム11とし
て厚さ25μmのエバールフィルム((株)クラレ製
「EX−E」)の上に、アクリル系塗料(昭和インク工
業所(株)製)を用いてロールコート法にて塗布し、乾
物として塗布量が1g/m2 になるように剥離層12を
形成した。次に、剥離層12の上に、グラビアインキ
(昭和インク工業所(株)製)を用いて、木目柄をグラ
ビア印刷にて印刷後、更に隠蔽層を印刷して絵柄層13
を設けた。絵柄層13の上に、アクリル系の接着剤(昭
和インク工業所(株)製「HS−32」)を用いて、ロ
ールコート法にて塗布し、乾物として塗布量1g/m2
の接着剤層14を形成して転写箔とした。
【0016】上記転写箔をロールによる加熱加圧転写方
式にて、ロール温度:200℃、ロール圧:10kg/
cm、スピード:3m/分の転写条件にて、厚さ1mm
のアクリル樹脂板(住友化学工業(株)製「アクリライ
ト−L」)に転写した。その結果、剥離性は良好で、ア
クリル樹脂板に均一な転写層が形成され、改良転写箔と
しての効果が認められた。
式にて、ロール温度:200℃、ロール圧:10kg/
cm、スピード:3m/分の転写条件にて、厚さ1mm
のアクリル樹脂板(住友化学工業(株)製「アクリライ
ト−L」)に転写した。その結果、剥離性は良好で、ア
クリル樹脂板に均一な転写層が形成され、改良転写箔と
しての効果が認められた。
【0017】(実施例2)図2に示すように、基材フィ
ルム11として厚さ25μmのポリエチレンテレフタレ
ート(PET)フィルム(東レ(株)製「Sタイプ」)
の上に、エチレンービニルアルコール共重合体からなる
塗料(ザ・インクテック(株)製「EV−1」)を用い
て、グラビアコート方式で塗布量を乾物で1g/m2 に
なるように塗布して離型層15を形成した。次に、実施
例1と同様に、剥離層12を形成し、その上に、絵柄層
の代わりに、導電性インキ(触媒化成(株)製「エルコ
ム」)を用いて、グラビア印刷にて塗布量1g/m2 の
導電性層13を形成した。更に、塩化ビニル系接着剤
(昭和インク工業所(株)製「PVHS」)をグラビア
コートにて塗布量を乾物で1g/m2 になるように塗布
して接着剤層14を形成して転写箔とした。
ルム11として厚さ25μmのポリエチレンテレフタレ
ート(PET)フィルム(東レ(株)製「Sタイプ」)
の上に、エチレンービニルアルコール共重合体からなる
塗料(ザ・インクテック(株)製「EV−1」)を用い
て、グラビアコート方式で塗布量を乾物で1g/m2 に
なるように塗布して離型層15を形成した。次に、実施
例1と同様に、剥離層12を形成し、その上に、絵柄層
の代わりに、導電性インキ(触媒化成(株)製「エルコ
ム」)を用いて、グラビア印刷にて塗布量1g/m2 の
導電性層13を形成した。更に、塩化ビニル系接着剤
(昭和インク工業所(株)製「PVHS」)をグラビア
コートにて塗布量を乾物で1g/m2 になるように塗布
して接着剤層14を形成して転写箔とした。
【0018】上記転写箔を実施例1と同様に、厚さ1m
mのアクリル樹脂板に転写した結果、実施例1と同様に
剥離性は良好であった。また、エチレンービニルアルコ
ール共重合体の離型層15と剥離層12の界面における
剥離強度は18〜20g/25mm幅で、剥離するとき
の箔バリも極めて少なく、非常に優れた転写箔であっ
た。
mのアクリル樹脂板に転写した結果、実施例1と同様に
剥離性は良好であった。また、エチレンービニルアルコ
ール共重合体の離型層15と剥離層12の界面における
剥離強度は18〜20g/25mm幅で、剥離するとき
の箔バリも極めて少なく、非常に優れた転写箔であっ
た。
【0019】(実施例3)共押出し法にてPP 20 μ/
ADMER(接着性樹脂)10μ/EVOH 12 μの3層
の積層フィルムを作り、この積層フィルムのEVOH面
に、実施例1と同様に、剥離層、絵柄層、接着剤層を形
成して転写箔を作製した。尚、PP及びADMERは三
井石油化学工業(株)製、EVOHは(株)クラレ製の
ものを使用した。上記転写箔を実施例1と同様に、アク
リル樹脂板に転写した結果、剥離性は良好で、転写工程
における作業性は良好であった。
ADMER(接着性樹脂)10μ/EVOH 12 μの3層
の積層フィルムを作り、この積層フィルムのEVOH面
に、実施例1と同様に、剥離層、絵柄層、接着剤層を形
成して転写箔を作製した。尚、PP及びADMERは三
井石油化学工業(株)製、EVOHは(株)クラレ製の
ものを使用した。上記転写箔を実施例1と同様に、アク
リル樹脂板に転写した結果、剥離性は良好で、転写工程
における作業性は良好であった。
【0020】(実施例4)ドライラミネーション法にて
PET 12 μ/LMD/EVOH 12 μの3層の積層フ
ィルムを作り、この積層フィルムのEVOH面に、実施
例1と同様に、剥離層、絵柄層、接着剤層を形成して転
写箔を作製した。尚、PETフィルムは東レ(株)製、
LMD用接着剤は武田薬品工業(株)製EVOHは
(株)クラレ製のものを使用した。上記転写箔を実施例
1と同様に、アクリル樹脂板に転写した結果、剥離性は
良好で、転写工程における作業性は良好であった。
PET 12 μ/LMD/EVOH 12 μの3層の積層フ
ィルムを作り、この積層フィルムのEVOH面に、実施
例1と同様に、剥離層、絵柄層、接着剤層を形成して転
写箔を作製した。尚、PETフィルムは東レ(株)製、
LMD用接着剤は武田薬品工業(株)製EVOHは
(株)クラレ製のものを使用した。上記転写箔を実施例
1と同様に、アクリル樹脂板に転写した結果、剥離性は
良好で、転写工程における作業性は良好であった。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
基材フィルムにEVOHフィルムを用い、又は、離型層
にポリビニルアルコール樹脂を主成分とする樹脂を用
い、剥離層にアクリル樹脂を用いることにより、転写時
に基材フィルムの剥離性がよくなり、転写工程における
生産性が向上する。また、従来、離型層として熱硬化性
樹脂を使用した場合は、硬化状態のバラツキにより剥離
強度にバラツキが生じ、剥離するときの箔バリが生じ
て、被転写体に均一な被膜を形成することは困難であっ
たが、本発明により、これらの問題が解消され、被転写
体に均一な被膜を、安定して形成することができる。
基材フィルムにEVOHフィルムを用い、又は、離型層
にポリビニルアルコール樹脂を主成分とする樹脂を用
い、剥離層にアクリル樹脂を用いることにより、転写時
に基材フィルムの剥離性がよくなり、転写工程における
生産性が向上する。また、従来、離型層として熱硬化性
樹脂を使用した場合は、硬化状態のバラツキにより剥離
強度にバラツキが生じ、剥離するときの箔バリが生じ
て、被転写体に均一な被膜を形成することは困難であっ
たが、本発明により、これらの問題が解消され、被転写
体に均一な被膜を、安定して形成することができる。
【図1】本発明の転写箔の一例を示す模式断面図であ
る。
る。
【図2】本発明の転写箔の中で離型層を有する転写箔の
模式断面図である。
模式断面図である。
1 転写箔 2 離型層を有する転写箔 11 基材フィルム 12 剥離層 13 絵柄層(導電性層) 14 接着剤層 15 離型層
Claims (4)
- 【請求項1】 基材フィルムの片面に、剥離層、絵柄
層、接着剤層を順次積層した転写箔において、該基材フ
ィルムがポリビニルアルコール樹脂を主成分とする樹脂
であることを特徴とする転写箔。 - 【請求項2】 基材フィルムの片面に、離型層、剥離
層、絵柄層、接着剤層を順次積層した転写箔において、
該離型層がポリビニルアルコール樹脂を主成分とする樹
脂であることを特徴とする転写箔。 - 【請求項3】 前記基材フィルム及び離型層に使用され
るポリビニルアルコール樹脂が、エチレンービニルアル
コール共重合体よりなることを特徴とする請求項1及び
請求項2に記載の転写箔。 - 【請求項4】 前記剥離層がアクリル樹脂を含んでいる
ことを特徴とする請求項1、請求項2及び請求項3に記
載の転写箔。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11210396A JPH09277458A (ja) | 1996-04-10 | 1996-04-10 | 転写箔 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11210396A JPH09277458A (ja) | 1996-04-10 | 1996-04-10 | 転写箔 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09277458A true JPH09277458A (ja) | 1997-10-28 |
Family
ID=14578222
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11210396A Withdrawn JPH09277458A (ja) | 1996-04-10 | 1996-04-10 | 転写箔 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09277458A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012051230A (ja) * | 2010-09-01 | 2012-03-15 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | 転写印刷用積層体 |
JP2012144040A (ja) * | 2010-12-22 | 2012-08-02 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | 転写印刷用積層体 |
CN102731946A (zh) * | 2011-04-01 | 2012-10-17 | 日本合成化学工业株式会社 | 聚乙烯醇系薄膜及聚乙烯醇系薄膜的制造方法、以及使用了其的热转印用层叠体 |
US9682540B2 (en) | 2009-02-25 | 2017-06-20 | Avery Dennison Corporation | Method for making multi-layer print media by extrusion coating |
JP2022181440A (ja) * | 2021-05-26 | 2022-12-08 | 合泰材料科技股▲分▼有限公司 | 転写フィルム及びその使用 |
-
1996
- 1996-04-10 JP JP11210396A patent/JPH09277458A/ja not_active Withdrawn
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JP2013047318A (ja) * | 2011-04-01 | 2013-03-07 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | ポリビニルアルコール系フィルム及びポリビニルアルコール系フィルムの製造方法、並びにそれを用いた熱転写用積層体 |
JP2022181440A (ja) * | 2021-05-26 | 2022-12-08 | 合泰材料科技股▲分▼有限公司 | 転写フィルム及びその使用 |
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