JPH0433794Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、アイライナー、マスカラ、マニキユ
ア等の液体化粧料等を収納する収納容器に関す
る。

「従来の技術」 従来のマスカラ収納容器は、開口部が形成され
た口部を有するマスカラ収納容器本体と、このマ
スカラ収納容器本体の口部の外周部に形成された
キヤツプ嵌合部と嵌合して、口部の開口部を開閉
するキヤツプと、このキヤツプに取付けられた前
記マスカラ収納容器本体内に収納される、先端に
塗布ブラシを備えた塗布具と、前記口部内に備え
られたゴム等の弾性材で形成された前記塗布ブラ
シを扱くことのできる扱き部材とから構成されて
いた。

このように構成されたマスカラ収納容器は、マ
スカラ収納容器本体を一方の手の指で持ち、他方
の手の指でキヤツプを持つて回転させ、マスカラ
収納容器本体とキヤツプとを外し、キヤツプをマ
スカラ収納容器本体の上方へ持上げて、塗布具を
マスカラ収納容器本体内より外方へ取出し、使用
した後、塗布具の先端部の塗布ブラシをマスカラ
収納容器本体の開口部内に入れ、真上よりマスカ
ラ収納容器本体内に押込み、マスカラ収納容器本
体のキヤツプ嵌合部にキヤツプを嵌合させて収納
している。

しかしながら、マスカラ収納容器本体内に塗布
具を収納する場合、マスカラ収納容器本体内への
塗布具の挿入によつて、マスカラ収納容器本体内
の内圧が高くなり、塗布具の収納をスムーズに行
なうことができないという欠点があつた。

「本考案の目的」 本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、収納
容器本体内への塗布具の収納時に、収納容器本体
の内圧が高くなるのを防止して、塗布具の収納容
器本体内への挿入をスムーズに行なうことのでき
る液体化粧料等の収納容器を得るにある。

「本考案の目的を達成するための手段」 本考案は液体化粧料等を収納することのできる
口部を有する収納容器本体と、この収納容器本体
の口部に取付けられた扱き部材と、前記収納容器
本体の口部の開口部を開閉することのできる該収
納容器本体と嵌合するキヤツプと、このキヤツプ
に取付けられた前記収納容器本体内に収納するこ
とのできる先端に塗布ブラシを備える塗布具とを
備える液体化粧料等の収納容器において、前記扱
き部材を前記収納容器本体の口部に取付けられる
筒状の扱き部材本体と、この扱き部材本体の内壁
面に少なくとも２段以上に形成した前記塗布具の
塗布軸および塗布ブラシを扱くことのできる円弧
状の扱き片と、前記塗布具の塗布軸に形成された
該塗布具を収納容器本体内に収納し、口部をキヤ
ツプで閉じた場合に前記各段の扱き片とそれぞれ
当接して密閉を図るための少なくとも２個以上の
フランジ部とで構成したことを特徴としている。

「本考案の実施例」 以下、図面に示す実施例により、本考案を詳細
に説明する。

第１図ないし第６図の実施例において、１はア
イライナー、、マニキユア、マスカラ等の液体化
粧料２を収納することのできる収納容器本体で、
この収納容器本体１は上端開口の収納容器体３
と、この収納容器体３の上部開口部に密閉状態で
固定された口部材４とから構成されている。

前記口部材４は略中央部に開口部５が形成され
た口部材本体６と、この口部材本体６の下部外周
部に形成した前記収納容器体３の上部開口部と密
閉状態で嵌合する嵌合部７と、前記口部材本体６
の小径の上部外周部に形成したキヤツプ嵌合部８
と、前記口部材本体６の上・下端部に形成した扱
き部材嵌合部９，１０とから構成されている。

１１は前記収納容器本体１の開口部５を開閉す
ることのできるキヤツプで、このキヤツプ１１に
は前記口部材４のキヤツプ嵌合部８と嵌合する嵌
合部１２が形成されるとともに、パツキング１３
が内装されている。

１４は前記収納容器本体１の口部材４の上・下
端部扱き部材嵌合部９，１０に嵌合されたゴム等
の弾性材で形成された扱き部材で、この扱き部材
１４は前記口部材４の扱き部材嵌合部９，１０に
嵌合される上・下部に嵌合部１５，１６が形成さ
れ、中央部が小径に形成された筒状の扱き部材本
体１７と、この扱き部材本体１７の中央部より内
壁面に90°よりわずかに大きい円弧状が対応する
位置に配置するように形成した第１の扱き片１
８，１８と、この第１の扱き片１８，１８で扱か
れなかつた部位を扱く、前記第１の扱き片１８，
１８よりも上部の扱き部材本体１７の内壁面に配
置した90°よりわずかに大きい円弧状が対応する
部位に配置するように形成された第２の扱き片１
９，１９とから構成されている。

２０は前記キヤツプ１１に取付けられた塗布具
で、この塗布具２０は前記キヤツプ１１の略中央
内壁面に固定された塗布軸２１と、この塗布軸２
１の先端部に固定された塗布ブラシ２２と、前記
収納容器本体１内に塗布具２０を収納してキヤツ
プ１１で開口部５を密閉した場合に、前記第１・
第２の扱き片１８，１８，１９，１９に当接して
該部を閉じるように前記塗布軸２１に一体成形さ
れたフランジ部２３，２４とから構成されてい
る。

上記構成の液体化粧料等の収納容器２５にあつ
ては、収納容器本体１内に塗布具２０が収納さ
れ、口部材４のキヤツプ嵌合部８とキヤツプ１１
の嵌合部１２とが嵌合して開口部５を密閉してい
る場合には、第６図に示すように塗布具２０のフ
ランジ部２３，２４が第１の扱き片１８，１８お
よび第２の扱き片１９，１９の上面と当接するま
で押し下げられるので、扱き部材１４の内壁面に
付着した液体化粧料を収納容器本体１内に押し戻
すとともに該部の通路を閉じた状態となる。

このため、収納容器本体１内に収納された液体
化粧料２が扱き部材１４の第１の扱き片１８，１
８上に流出してくるのを防止することができる。

次に使用する場合には、収納容器本体１を一方
の手の指で持ち、キヤツプ１１を他方の手の指で
持つて口部材４のキヤツプ嵌合部８とキヤツプ１
１の嵌合部１２とを外し、キヤツプ１１を真上へ
引上げることにより、塗布具２０が収納容器本体
１内より出てくるが、この時、塗布軸２１および
塗布ブラシ２２は第１の扱き片１８，１８及び第
２の扱き片１９，１９によつて扱かれ、塗布軸２
１に付着した液体化粧料を除去するとともに、塗
布ブラシ２２に最適な液体化粧料が付着した状態
にすることができる。

次に収納する場合は、塗布具２０を収納容器本
体１内へ挿入して口部材４のキヤツプ嵌合部８と
キヤツプ１１の嵌合部１２とを嵌合させるが、塗
布具２０の挿入時に、収納容器本体１内の空気は
第１の扱き片１８，１８間の空間部１８ａ，１８
ａおよび第２の扱き片１９，１９間の空間部１９
ａ，１９ａを通つて外部へ流出するので、従来の
ように内圧が高くなつてスムーズに塗布具２０が
挿入できないというようなことはなく、スムーズ
に塗布具２０を収納容器本体１内に収納すること
ができる。

「本考案の異なる実施例」 次に第７図ないし第１７図に示す本考案の異な
る実施例につき説明する。なお、これらの実施例
の説明に当つて、前記本考案の実施例と同一構成
部分には同一符号を付して重複する説明を省略す
る。

第７図ないし第９図の実施例において、前記本
考案の実施例と主に異なる点は扱き部材１４Ａ
で、この扱き部材１４Ａには、180°よりわずかに
大きい円弧状の第１・第２の扱き片１８Ａ，１９
Ａが形成されている。このように構成した扱き部
材１４Ａを用いた液体化粧料等の収納容器２５Ａ
にしても良い。

第１０図ないし第１２図の実施例において、前
記本考案の実施例と主に異なる点は扱き部材１４
Ｂで、この扱き部材１４Ｂには120°よりわずかに
大きい円弧状の第１・第２・第３の扱き片２６，
２７，２８が３段階に120°ずつ位置をずらし配置
されている。このように構成した扱き部材１４Ｂ
を用いた液体化粧料等の収納容器２５Ｂにしても
良い。

第１３図ないし第１５図の実施例において、前
記本考案の実施例と主に異なる点は扱き部材１４
Ｃで、この扱き部材１４Ｃにはフランジ部２９，
３０を介して第１の扱き片１８，１８および第２
の扱き片１９，１９を形成した点で、このように
扱き部材１４Ｃを形成することにより、収納時に
塗布具２０の塗布軸２１に形成したフランジ部２
３，２４の外周部を扱き部材本体１７の内壁面に
当接させなくても良いので、より塗布具２０の収
納容器本体１内への挿入をスムーズに行なうこと
のできる液体化粧料等の収納容器２５Ｃにでき
る。

第１６図および第１７図の実施例において、前
記本考案の実施例と主に異なる点は扱き部材１４
Ｄで、この扱き部材１４Ｄは第１の扱き片１８，
１８と、第２の扱き片１９，１９との間を段状に
分離したものをそれぞれ形成した後、段状に分離
した部分を固着させて一体化した点で、このよう
に構成した扱き部材１４Ｄを用いた液体化粧料等
の収納容器２５Ｄにしても良い。

「本考案の効果」 以上の説明から明らかなように、本考案にあつ
ては次に列挙する効果がある。

(1) 扱き部材を収納容器本体の口部に取付けられ
る円筒状の扱き部材本体と、この扱き部材本体
の内壁面に少なくとも２段以上に形成した塗布
ブラシを扱くことのできる円弧状の扱き片とで
構成したので、塗布具を使用して収納容器本体
内に収納する場合、収納容器本体の空気は扱き
片間の隙間を通つて外部へ排出される。このた
め、従来のように収納容器本体内の内圧が高く
なつて、スムーズに塗布具を収納容器本体内に
挿入できないという不具合を解消することがで
き、スムーズな塗布具の挿入ができる収納容器
にできる。

(2) 前記(1)によつて、２段以上に形成した円弧状
の扱き片によつて塗布軸および塗布ブラシを扱
くので、従来のように円形状の扱き片で扱くも
のに比べ、扱き時に加わる力を小さくできる。
したがつて、塗布具の収納容器本体内からの引
出しをスムーズに行なうことができる。

(3) 前記(1)によつて、構造が簡単であるので、低
コストで製造することができる。

(4) 前記(1)によつて、扱き部材本体の内壁面に一
体に扱き片を形成すれば、部品点数が増加する
ことなく本考案を施すことができ、コストの低
減を図ることができる。

(5) 塗布軸に形成された少なくとも２個以上のフ
ランジ部が、密閉時に各段の扱き片と当接して
密閉を図ることができる。したがつて、収納容
器本体内の液体化粧料等が扱き片より開口部側
に流出するのを確実に防止してきれいに使用す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図は塗布具を収納する状態の説明図、第３図は第
１図のＡ−Ａ線に沿う断面図、第４図は第１図の
Ｂ−Ｂ線に沿う断面図、第５図および第６図は本
考案の要部説明図、第７図ないし第９図、第１０
図ないし第１２図、第１３図ないし第１５図、第
１６図および第１７図はそれぞれ本考案の異なる
実施例を示す説明図である。 １……収納容器本体、２……液体化粧料、３…
…収納容器体、４……口部材、５……開口部、６
……口部材本体、７……嵌合部、８……キヤツプ
嵌合部、９……上端部扱き部材嵌合部、１０……
下端部扱き部材嵌合部、１１……キヤツプ、１２
……嵌合部、１３……パツキング、１４，１４Ａ
〜１４Ｄ……扱き部材、１５，１６……嵌合部、
１７……扱き部材本体、１８，１８Ａ……第１の
扱き片、１９，１９Ａ……第２の扱き片、２０…
…塗布具、２１……塗布軸、２２……塗布ブラ
シ、２３，２４……フランジ部、２５，２５Ａ〜
２５Ｄ……液体化粧料等の収納容器、２６……第
１の扱き片、２７……第２の扱き片、２８……第
３の扱き片、２９……フランジ部、３０……フラ
ンジ部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 液体化粧料等を収納することのできる口部を
   有する収納容器本体と、この収納容器本体の口
   部に取付けられた扱き部材と、前記収納容器本
   体の口部の開口部を開閉することのできる該収
   納容器本体と嵌合するキヤツプと、このキヤツ
   プに取付けられた前記収納容器本体内に収納す
   ることのできる先端に塗布ブラシを備える塗布
   具とを備える液体化粧料等の収納容器におい
   て、前記扱き部材を前記収納容器本体の口部に
   取付けられる筒状の扱き部材本体と、この扱き
   部材本体の内壁面に少なくとも２段以上に形成
   した前記塗布具の塗布軸および塗布ブラシを扱
   くことのできる円弧状の扱き片と、前記塗布具
   の塗布軸に形成された該塗布具を収納容器本体
   内に収納し、口部をキヤツプで閉じた場合に前
   記各段の扱き片とそれぞれ当接して密閉を図る
   ための少なくとも２個以上のフランジ部とで構
   成したことを特徴とする液体化粧料等の収納容
   器。 ２ 扱き片は90°よりわずかに大きい円弧が対応
   する位置に配置した第１の扱き片と、この第１
   の扱き片で扱けなかつた部位の塗布ブラシを扱
   く前記第１の扱き部よりも上部位置に配置した
   90°よりわずかに大きい円弧が対応する位置に
   配置された第２の扱き片とで構成されているこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の液体化粧料等の収納容器。 ３ 扱き片は120°よりわずかに大きい円弧状の第
   １，第２，第３の扱き片を３段階に120°ずつ位
   置をずらして配置されていることを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の液体化粧
   料等の収納容器。 ４ 扱き片は180°よりわずかに大きい円弧状の第
   １の扱き片と、この第１の扱き片で扱けなかつ
   た部位の塗布ブラシを扱く前記第１の扱き片よ
   りも上部位置に配置した180°よりわずかに大き
   い円弧状の第２の扱き片とで構成されているこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の液体化粧料等の収納容器。