JP4453935B1 - マニキュア容器の中栓 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来のキャップと結合した化粧筆を用いるマニキュア容器では、マニキュア液を、マニキュア容器の開口部の縁で拭い取ることをしているので、開口部が汚れたり、マニキュア液が固まってしまい容器のキャップが開けられなくなり最後まで容器内のマニキュア液を使い切れないことがある。
【解決手段】キャップと結合した化粧筆を用いるマニキュア容器において、化粧筆および化粧筆軸部に付着した余分なマニキュア液を、しごき部および拭い取り部を設けた中栓を通過することにより取り除き、かつ、容易にマニキュア容器下部に戻し、適量のマニキュア液が化粧筆に残るようにする。
【選択図】図8
【解決手段】キャップと結合した化粧筆を用いるマニキュア容器において、化粧筆および化粧筆軸部に付着した余分なマニキュア液を、しごき部および拭い取り部を設けた中栓を通過することにより取り除き、かつ、容易にマニキュア容器下部に戻し、適量のマニキュア液が化粧筆に残るようにする。
【選択図】図8
Description
本発明は、キャップと結合した化粧筆を用いるマニキュア容器に装着される中栓に関する。
従来のマニキュア容器は、マニキュア液の塗布を容易にするために、マニキュア容器のキャップと結合した化粧筆が用いられ、キャップをマニキュア容器本体に装着すると、化粧筆および化粧筆軸部がマニキュア液に浸漬されるようになることが普通である。
マニキュア容器を使用する者は、マニキュア液を塗布する際に、キャップと結合した化粧筆や、その化粧筆軸部に付着した余分なマニキュア液を、マニキュア容器の開口部の縁で拭い取ることをしている。
このとき、マニキュア容器の開口部は、付着したマニキュア液で汚れてしまったり、マニキュア液が固まってしまい、容器のキャップが開けられなくなってしまいマニキュア液を最後まで使い切ることができないことがある。
これらの点を解決しようとする技術として、下記の特許文献1に開示の技術では、化粧料容器の開口部に装着される中栓の外周方向に、弧上に湾曲する液切り用リブを設けている。
特開平9−249250号公報
次に、下記の特許文献2の開示技術では、容器開口部を分割する仕切り部材を備え、化粧筆に付着した余分な化粧料を拭い取るものもある。
特開2005−349106号公報
また、下記の特許文献3の開示技術では、中栓の口径を狭めた部分で化粧筆の液切りを図っている。
特開平9−238742号公報
そして、マスカラの塗布棒やアプリケータ部の外周に付着した化粧料をしごき取る、しごき部材を備えた化粧料容器もある。
特開 2006−263233号公報 特開 2006−280669号公報
さらに、四方向、二方向、一方向より適当な圧力を加えるように形成したしごき部を設け化粧料をしごき取るものもある。
米国特許第5873669号明細書 米国特許出願公開第2007/0127974号明細書 米国特許第5875791号明細書
以上に述べた従来のマニキュア容器では、キャップと結合した化粧筆やその化粧筆軸部に付着した粘度の高いマニキュア液を、マニキュア容器の開口部の縁で拭い取ることをしているので、開口部が汚れたり、マニキュア液が固まってしまい容器のキャップが開けられなくなり最後まで容器内のマニキュア液を使い切れないことがある。
そして、容器の開口部に装着される中栓により余分なマニキュア液をしごき取ったり、仕切り部材で拭い取ったりするものがあるが、それらの形状および材質からして、化粧筆などのやわらかい部分に付着した余分なマニキュア液は取りやすいが、その化粧筆の軸部に付着したマニキュア液はうまく取ることができない。
また、容器の開口部に装着した中栓の中心に真円形の穴や切り込みを設けたり、四方向、二方向、一方向より適当な圧力を加えるように形成したしごき部を設け、その部分を化粧筆および化粧筆軸部が通過するときにしごき取るものがあるが、これはマスカラなどのように、塗布棒の先の部分が塗布棒芯材の周囲に放射状に配設され、ブラシ毛やスポンジが植設されたアプリケータ部のような形状であれば、狭い穴や切込み、または間隔の狭いしごき部を通過させてしごき取ることができるが、マニキュアに使用する様なキャップと結合した化粧筆では、筆の先の部分が比較的柔らかく長いために、狭い穴や切り込みでは挿入するときに折れ曲がってしまい不具合である。
さらに、化粧料容器の開口部に装着する中栓に、しごき取った余分な化粧料を容器下部に戻すために、小さな穴が開いているものや、空間を設けているものがあるが、マニキュア液のような粘度の高い化粧料では、それらの穴が詰まって固まってしまったり、収納時に化粧筆軸部としごき部が密着し空間が無くなってしまう構造のため、余分な化粧料がその密着した部分に溜まって固着してしまい不具合である。
そして、本発明は上記目的を達成するために、キャップと結合した化粧筆を用いるマニキュア容器において、キャップと結合した化粧筆を引き抜くとき、化粧筆および化粧筆軸部に付着した余分なマニキュア液を、しごき部および拭い取り部を備えた中栓を通過することにより取り除き、かつ、容易にマニキュア容器下部に戻し、適量のマニキュア液が化粧筆に残るようにする。
上記解決手段の作用は次の通りである。すなわち、キャップと結合した化粧筆を引き抜くとき、化粧筆および化粧筆軸部に付着した余分なマニキュア液は、しごき部を通過する際に、二方向または一方向より適度な圧力が加えられたしごき部によりしごき落とされる。
また、化粧筆の幅と同じかわずかに広い幅の凸部を、一箇所ないし二箇所水平に設置した拭い取り部により、化粧筆および化粧筆軸部に付着した余分なマニキュア液を拭い取ることもできる。
また、しごき部および拭い取り部を両方備えた中栓により、より効果的、かつ繊細に、化粧筆に残った余分なマニキュア液を拭い取ることもできる。
そして、しごき部および拭い取り部で取り除かれた余分なマニキュア液は、しごき部および拭い取り部周囲に大きく設けられた空間を通り、滞ることなくマニキュア容器下部に流下し、化粧筆には適量のマニキュア液が残るようになる。
上述したように、本発明のキャップと結合した化粧筆を用いるマニキュア容器の中栓は、使用者がマニキュアを塗布するためにキャップと結合した化粧筆を引き抜くとき、化粧筆および化粧筆軸部に付着した余分なマニキュア液を効果的に取り除くことができ、マニキュア容器下部に戻すことができるとともに、化粧筆には適量のマニキュア液が残るようになるため、使用者はマニキュア液の塗布がしやすくなる。
また、マニキュア容器の開口部で化粧筆や化粧筆軸部に付着した余分なマニキュア液を拭い取ったりする必要がないので、開口部がマニキュア液で汚れることが少なくなり、キャップがマニキュア液によって固まってしまうこともなくなり、マニキュア液を最後まで使い切ることができるようになり経済的である。
さらに、マニキュア液によるネイルアートが広く行われているが、この作業では様々な太さの化粧筆が使用され、マニキュア液を他の容器に移して使用したりしているが、本発明の中栓があれば、しごき部および拭い取り部により、マニキュア液の量の微妙な調節が可能であり、マニキュア液を他の容器に移すことなくマニキュア容器からそのまま繊細な作業が可能になる。
本発明の実施の形態を、図1〜図12に基づいて説明する。
図1は、本発明の中栓3を備えたキャップと結合した化粧筆2を用いるマニキュア容器1の断面図である。図1のように、中栓3はマニキュア容器1の上部開口部に圧入され、その内部をキャップと結合した化粧筆2が通っていて、化粧筆5および化粧筆軸部6はマニキュア液4の中に浸漬されている。
図2は、中栓3の斜視図である。図3は、中栓3の平面図である。図4(a)は、図3の平面図において、(A)方向から見た側面図である。以上の図より、中栓3は、つば部9および側面部10と一体成型されたしごき部7を備え、キャップと結合した化粧筆2の挿入や引き抜きがしやすく、また、余分なマニキュア液4が流下しやすいように大きく空間15を設けた構造になっている。この中栓3は、マニキュア容器1の開口部に、図1のようにつば部9、側面部10が圧入され密着している。
マニキュア液4を塗布するとき、キャップと結合した化粧筆2を回転させながらマニキュア容器1から引き抜くが、図5(a)〜(d)に示すように、化粧筆軸部6および化粧筆5に付着した余分なマニキュア液4は、中栓3の適度な圧力が加えられたしごき部7によってしごき取られ、化粧筆5に適量のマニキュア液4が残るようになる。
このとき、図3に示すように、しごき部7の化粧筆軸部6および化粧筆5との接点12の形状は、ゆるい弧状または直線状であって、化粧筆軸部6および化粧筆5に密着しやすい構造にする。
さらに、図4(a)に示すようにしごき部7と側面部10の取り付け角度11を0°〜90°の範囲で設定し、図4(b)および図4(c)で示すように、化粧筆軸部6と化粧筆5の動く方向13によりしごき部7自身の反動力により加わる圧力の方向14も変化する。そして、化粧筆軸部6と化粧筆5を引き抜くときに図4(c)および図5に示すようにしごき部7自身の反動力により加わる適度な圧力で化粧筆軸部6と化粧筆5を挟むようにして付着した余分なマニキュア液4を適量しごき取るようにする。なお、上記しごき部7と側面部10の取り付け角度11は、角度11が小さいほどしごき部7の長さが短くなり自身の反動力により加わる圧力は大きくなり、また、角度11が大きくなると同圧力は小さくなる。そこで、化粧筆軸部6および化粧筆5の形状や化粧筆5に残るマニュキア液4の量に合わせ、最適な圧力になるよう角度11を設定する。
そして、しごき部7と化粧筆軸部6が接するときの形態は、図6(a)〜(c)に示した平面図のようになる。つまり、化粧筆軸部6の断面は、楕円形をしているのが普通であり、化粧筆軸部6の回転の角度によりしごき部7は様々に変形することになるので、しごき部7の材質はある程度の弾力性と上記反動力を持つことが必要であり、構造が単純で強度が十分確保されるように側面部と一体に成型され、かつ、マニキュア液4に含まれる有機溶剤によって冒されない、たとえばシリコンゴムのようなもので成型する必要がある。
また、図7に示すのは、有機溶剤にも冒されない弾性を持つ材質で側面部10と一体に成型され、化粧筆軸部6と化粧筆5の引き抜きや挿入に不具合の無いよう、化粧筆5の幅と同じかわずかに広い幅の凸部を、つば部9と平行になるように側面部10内側に一箇所ないし二箇所水平に設置した拭い取り部8を備えた中栓3である。なお、この拭い取り部の形状は図9(b)に示すように、余分なマニキュア液がマニキュア容器下部に流下しやすいように傾斜面になっていることを特徴とし、図9(a)に示すように、化粧筆軸部6と化粧筆5付着した余分なマニキュア液4を適量拭い取り、拭い取った余分なマニキュア液4はマニキュア容器1下部に戻るようにした中栓3である。
さらに、図8に示すのは、しごき部7と拭い取り部8を組み合わせ一体に成型した中栓3である。これは、しごき部7でしごき取ってもまだ余分なマニキュア液4が化粧筆5に付着している場合は、図9(a)に示すように、側面部10の内側、しごき部7上側に設けた拭い取り部8で、化粧筆5に付着した余分なマニキュア液4を拭い取ることもできるような構造の中栓3で、マニキュア液4の量の微妙な調節が可能になる。
さらに、これまで説明してきた中栓3は、しごき部7および拭い取り部8をそれぞれ二箇所設けて、化粧筆軸部6と化粧筆5に付着した余分なマニキュア液を4取り除く構造であるが、図10(a)、(b)に示すように、しごき部7および拭い取り部8を一箇所だけ設けるものもある。このようにすることで、空間15がより大きく確保でき、キャップと結合した化粧筆2の装着、引き抜きがより容易になり、しごき取った余分なマニキュア液4もマニキュア容器1下部に戻りやすくなる。
このときのしごき部7の態様を図11(a)〜(c)で示すと、キャップと結合した化粧筆2のキャップを回しながら引き抜くことで、化粧筆軸部6と化粧筆5は、(イ)側と(ロ)側が交互に適度な圧力が加えられたしごき部7によってしごきとられ、化粧筆5に適量のマニキュア液4が残るようになる。
上記中栓3では、二箇所または一箇所設けたしごき部7および拭い取り部8で化粧筆軸部6と化粧筆5に付着した余分なマニキュア液4をしごき取るが、しごき部7および拭い取り8部周囲に大きく空間15を設けることで、挿入するときしごき部7は外側に広がりやすくなり、化粧筆5の先の部分は比較的柔らかく長いが、回転しながら挿入されても折れ曲がってしまうことはない。しかも、図6(a)〜(c)に示すように、収納時に、しごき部7が化粧筆軸部6に密着している場合でも、しごき部7の周囲に大きく空間15が設けてあるので、化粧筆軸部6と密着している箇所に粘度の高いマニュキア液4が溜まらず、固着することが無く、容易にマニキュア容器1下部に戻りやすくなり、マニキュア液4を最後まで使い切ることができるようになる。
図12(a)〜(x)は上記実施の形態における中栓3のしごき部7の形状のバリエーションである。しごき部7および拭い取り部8周囲に大きく空間15を設けるが、その形状は様々な形状が可能である。また、化粧筆軸部6と化粧筆5との接点12の形状はゆるい弧状のみでなく、弾力があれば直線でもかまわない。
なお、本発明は上記説明した実施の形態に限定されるものでなく、本発明の目的および効果を生じる範囲で必要に応じて、形状や材質、組み合わせ等適宜変更して実施することも可能である。
1 マニキュア容器
2 キャップと結合した化粧筆
3 中栓
4 マニキュア液
5 化粧筆
6 化粧筆軸部
7 しごき部
8 拭い取り部
9 つば部
10 側面部
11 しごき部と側面部の取り付け角度
12 しごき部の化粧筆軸部と化粧筆との接点
13 化粧筆の動く方向
14 しごき部自身の反動力により加わる圧力の方向
15 空間
2 キャップと結合した化粧筆
3 中栓
4 マニキュア液
5 化粧筆
6 化粧筆軸部
7 しごき部
8 拭い取り部
9 つば部
10 側面部
11 しごき部と側面部の取り付け角度
12 しごき部の化粧筆軸部と化粧筆との接点
13 化粧筆の動く方向
14 しごき部自身の反動力により加わる圧力の方向
15 空間
Claims (2)
- マニキュア容器に装着される中栓であって、マニキュア容器本体の開口部に圧入して密着され、有機溶剤にも冒されない弾性を持つ材質でつば部および側面部と一体成型されたしごき部並びに拭い取り部を備えてなり、
しごき部は、キャップと結合した化粧筆軸部および化粧筆との接点の形状が弧状または直線状であって、化粧筆軸部と化粧筆に密着しやすい構造を有し、さらに、そのしごき部は側面部の内部に向かう取り付け角度を0°〜90°の範囲で設定し、その角度を変えることで化粧筆軸部と化粧筆に加わる圧力を調整し、キャップと結合した化粧筆を引き抜くときに、しごき部自身の反動力により二方向または一方向より加わる適度な圧力で化粧筆軸部と化粧筆に付着した余分なマニキュア液をしごき取り、適量のマニキュア液が化粧筆に残るような構造で、かつ、しごき部周囲に空間を設けることで、挿入するときしごき部 は外側に広がりやすくなり、化粧筆の先の部分は比較的柔らかく長いが、回転しながら挿入されても折れ曲がってしまうことはなく、しかも、収納時にしごき部が化粧筆軸部に密着している場合でも、化粧筆軸部と密着している箇所に粘度の高いマニキュア液が溜まらず、容易にマニキュア容器下部に戻りやすいようにした構造となっており、
拭い取り部は、化粧筆軸部および化粧筆の引き抜きや挿入に不具合の無いよう、化粧筆の幅と同じあるいは化粧筆の幅より広い幅の凸部を、つば部と平行になるように側面部内側に一箇所ないし二箇所水平に設置してなり、この拭い取り部の形状は余分なマニキュア液がマニキュア容器下部に流入しやすいように側面部から凸部の先端に向かう上面及び凸部の先端から側面部に戻る下面が傾斜面になっている、
ことを特徴とするマニキュア容器用中栓。 - 前記マニキュア容器用中栓において、前記拭い取り部が、前記しごき部上側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のマニキュア容器用中栓。
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