JPH04274126A - 半導体電子放出素子 - Google Patents

半導体電子放出素子

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JPH04274126A
JPH04274126A JP3055597A JP5559791A JPH04274126A JP H04274126 A JPH04274126 A JP H04274126A JP 3055597 A JP3055597 A JP 3055597A JP 5559791 A JP5559791 A JP 5559791A JP H04274126 A JPH04274126 A JP H04274126A
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semiconductor region
electrode
junction
schottky barrier
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Nobuo Watanabe
信男 渡辺
Takeo Tsukamoto
健夫 塚本
Masahiko Okunuki
昌彦 奥貫
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基体となるP型半導体
の表面にショットキー障壁接合を有し、このショットキ
ー障壁接合を形成する電極下においてP型半導体内にア
バランシェ増幅を起こす高濃度P型半導体領域を有する
半導体電子放出素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体電子放出素子のうち、アバ
ランシェ増幅機構を用いたものとしては、例えば米国特
許第4,259,678 号および米国特許第4,30
3,930 号に記載されているものが知られている。 この半導体電子放出素子は、半導体基板上にP型半導体
層とN型半導体層とを形成し、そのN型半導体層の表面
にセシウム等を付着させて表面の仕事関数を低下させる
ことにより電子放出部を形成したものである。前記P型
半導体層と前記N型半導体層とにより形成されたPN接
合の両端に逆バイアス電圧を印加してアバランシェ増幅
を起こすことにより電子をホット化し、電子放出部より
半導体基板表面に垂直な方向に電子放出を行うものであ
る。
【0003】また特開平1−220328号公報に開示
されているように、P型半導体と金属材料あるいはP型
半導体と金属化合物とによりショットキー障壁接合を形
成し、そのショットキー障壁接合の両端に逆バイアス電
圧を印加してアバランシェ増幅を起こすことにより電子
をホット化し、電子放出部より半導体基板表面に垂直な
方向に電子放出を行うものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の半
導体電子放出素子は、アバランシェ増幅機構により生成
された電子を放出するにあたり、そのアバランシェ増幅
を規定する高濃度P型半導体領域へ電子を十分に供給し
なければならない。しかしながら、従来の電子放出素子
は前記高濃度P型半導体領域が比抵抗の高いP型半導体
領域に囲まれており、電子を供給するため比抵抗の低い
半導体あるいは金属電極とは距離が離れていた。従って
、その電子を供給するための比抵抗の低い領域と前記高
濃度P型半導体領域との間の抵抗が高いために、その抵
抗値Rとアバランシェ降伏が起こる直前のショットキー
障壁接合あるいはPN接合の空乏層幅での電気容量Cと
の積RCによって決定される素子の動作速度を高めるこ
とが困難であった。
【0005】また、電子放出時においては前記高濃度P
型半導体領域およびその近傍に電流が集中するために、
前記抵抗値の高い領域においてジュール熱が発生し、温
度上昇による素子の破壊や劣化、あるいは電子放出量の
ゆらぎが禁じえなかった。
【0006】本発明は上記従来の問題点を解決し、動作
速度を速く、且つ、素子内部でのジュール熱による発熱
を低減した半導体電子放出素子を提供することを目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体電子放出
素子は、基体となるP型半導体の表面にショットキー障
壁接合を有し、このショットキー障壁接合を形成する電
極下において前記P型半導体内にアバランシェ増幅を起
こす高濃度P型半導体領域を有する半導体放出素子にお
いて、前記高濃度P型半導体領域の前記ショットキー障
壁接合を形成する面とは異なる面に、前記ショットキー
障壁接合電極との間に電圧を印加するための電極を有す
ることを特徴とする。
【0008】すなわち本発明においては、前記目的を達
成するため、下記の手段を講じるものである。 (1)アバランシェ降伏を起こす高濃度P型半導体領域
のアバランシェ降伏を生じるのとは異なる面に対して比
抵抗の小さい半導体領域あるいは金属電極を直接接する
構造とすることにより、前記アバランシェ降伏部への電
子供給経路の抵抗値を小さくすることが可能となる。 (2)前記比抵抗の小さい半導体領域をイオン注入法で
形成することにより、その領域の抵抗値を容易に且つ精
密に制御可能となる。
【0009】したがって本発明によれば、アバランシェ
降伏を生じる高濃度P型半導体領域が比抵抗の小さい半
導体領域あるいは電子を供給する金属電極に直接接触す
る構造としたことにより、素子の動作速度を速くするこ
とが可能となる。さらに、前記アバランシェ増幅を起こ
す高濃度P型半導体領域近傍でのジュール熱の発生によ
る素子の破壊や劣化を防ぎ、さらに電子放出量のゆらぎ
を低減することが可能となる。
【0010】
【実施例】実施例1 図1は本発明の一実施例に係る半導体電子放出素子を概
略的に示したもので、図1(a)は平面図、図1(b)
は図1(a)のA−A’線における断面図である。図中
、101は高濃度P型半導体基板、102はP型半導体
層、103は高濃度P型半導体領域、104はP型半導
体層、105はリング状のN型半導体領域、106はア
バランシェ増幅を起こす高濃度P型半導体領域、107
は絶縁膜、108,109はそれぞれオーム性接合電極
、110はショットキー障壁接合となる金属電極、11
1は計算により求めた逆バイアス印加時の空乏層の端部
、112は電源である。
【0011】以下、図1に示した半導体電子放出素子の
製造行程について説明する。 (1)キャリア濃度が5×1018cm−3のZnドー
プの高濃度P型GaAs半導体基板101上にMBE(
分子線エピタキシャル成長)法により、キャリア濃度が
2×1016cm−3となるようにBeをドープしたP
型GaAs半導体層102を成長させた。 (2)高濃度P型半導体領域103には不純物濃度が5
×1018cm−3となるように、FIB(集束イオン
ビーム)注入法によりBeイオンを注入した。この領域
103としては、比抵抗を低減させるのが目的であるの
で、一般にはキャリア濃度が高い方が良い。注入後に8
50℃、10秒間の熱処理により、注入部の活性化と結
晶の回復を行なった。 (3)MBE法によりキャリア濃度が2×1016cm
−3となるように、BeをドープしたP型GaAs半導
体層104を成長した。次に、FIB注入法により不純
物濃度が1×1019cm−3となるようにSiイオン
を注入し、リング状のN型半導体領域105を形成した
。さらに、FIB注入法により、且つ不純物濃度が2×
1018cm−3となり、且つ、高濃度P型半導体領域
103に至るようにBeイオンを注入し、アバランシェ
増幅を起こす高濃度P型半導体領域106を形成した。 これらの注入行程が終了した後、850℃、10秒間の
熱処理により、注入部を活性化した。 (4)絶縁膜107としてSiO2 を真空蒸着し、通
常のフォトリソグラフィーにより開口部を形成した。 (5)リング状のN型半導体領域104上にはAu/G
eを、高濃度P型GaAs半導体基板101の裏面には
Au/Crをそれぞれ真空蒸着し、400℃、5分の熱
処理によりオーム性接合電極108および109を形成
した。 (6)さらに、P型GaAs半導体に対してショットキ
ー障壁接合を形成する材料としてWを選択し、電子ビー
ム蒸着により厚さ8nmの電極110を形成した。
【0012】このようにして作製した半導体電子放出素
子(図1)を真空度1×10−7Torrに保たれた真
空チャンバ内に設置し、電源111により逆バイアス5
Vを印加したところ、高濃度P型半導体領域106の上
部のW表面より約0.1nAの電子放出が観測され、さ
らに印加電圧を10Vまで上昇させることにより約1n
Aの電子放出が確認された。しかし、従来の素子のよう
に電子放出中に破壊したり、放出電流が不安定になるこ
とも認められなかった。また、本半導体電子放出素子は
、本発明の関わる高濃度P型半導体領域103を持たな
い従来の素子と比べて、その構造や大きさが同様である
場合、電圧の印加から電子放出までの動作速度が約1/
4以下の高速駆動が可能となった。これは前述のように
、素子の動作速度を決定する因子が、アバランシェ降伏
を生じる直前において、電子を供給する領域の抵抗値R
とアバランシェ増幅を起こす高濃度P型半導体領域に形
成される空乏層の電気容量Cとの積RCに依るからであ
る。本半導体電子放出素子においては、空乏層の電気容
量Cは従来の素子と同様であるが、電子を供給する領域
の抵抗値Rが小さくなったためにその積RCは小さくな
り、動作速度が速くなった。また、前記抵抗値Rが小さ
くなったことにより、そこでのジュール熱による発熱が
抑制され、特に印加電圧を上げることにより電子放出量
を大きくしようとした時の素子の安定化に貢献した。
【0013】ここで図1および図2を用いて、本発明の
半導体電子放出素子の動作原理を説明する。図1におい
て半導体材料としては、原理的には例えばSi,Ge,
GaAs,GaP,AlAs,GaAsP,AlGaA
s,SiC,BP,AlN,ダイヤモンド等が適用可能
であり、特に間接遷移型でバンドギャップの大きい材料
が適している。また後述するアバランシェ増幅を生じて
電子放出に関与する高濃度P型半導体領域106と、そ
の高濃度P型半導体領域へ電子を供給する高濃度P型半
導体基板101との間の抵抗値を小さくしたのが本発明
の特徴である。このことにより、前述のように素子の動
作が速くなり、且つ、ジュール熱による発熱を抑制する
ことが可能となった。また、電極110の材料としては
、Wの他にAl,Au,LaB6 等一般に知られてい
る前記P型半導体に対してショットキー障壁接合を形成
するものであれば良い。ただし、この電極表面の仕事関
数は小さいほど電子放出効率が増大するので、その材料
の仕事関数が大きい場合は表面にCs等の低仕事関数材
料を薄く被覆することにより電子放出効率が向上する。
【0014】図2を用いて、本発明のショットキー障壁
接合を用いた半導体電子放出素子における電子放出過程
について説明する。P型半導体とショットキー障壁接合
を形成するショットキーダイオードに逆バイアス電圧を
印加することにより、P型半導体の伝導帯の底EC は
ショットキー障壁を形成する電極の真空準位EVAC 
よりも高いエネルギー準位となる。アバンシェ増幅によ
って生成された電子は、半導体−金属電極界面に生ずる
空乏層内の電界によって格子温度よりも高いエネルギー
を得て、ショットキー障壁接合を形成する電極へと注入
される。ショットキー障壁接合形成する電極表面の仕事
関数よりも大きなエネルギー持った電子は、真空中へ放
出される。従って前述のように、電極表面を低仕事関数
処理することは電子放出量の増加につながる。 実施例2 図3は本発明の一実施例に係るPN接合を用いた半導体
電子放出素子を概略的に示したもので、図3(a)は平
面図、図3(b)は図3(a)のA−A’における断面
図である。図中、301は高濃度P型半導体基板、30
2はP型半導体層、303は高濃度P型半導体領域、3
04はP型半導体層、305はリング状のN型半導体領
域、306はアバランシェ増幅を起こす高濃度P型半導
体領域、307はP型半導体304および高濃度P型半
導体領域306とPN接合を形成する高濃度N型半導体
層、308は絶縁膜、309,310それぞれオーム性
接合電極、311低仕事関数材料の薄膜、312は計算
により求めた逆バイアス印加時の空乏層の端部、313
は電源である。
【0015】以下、図3に示した半導体電子放出素子の
製造行程について説明する。 (1)キャリア濃度が5×1018cm−3のZnドー
プの高濃度P型GaAs半導体基板301上にMBE(
分子線エピタキシャル成長)法により、キャリア濃度が
2×1016cm−3となるようにBeをドープしたP
型GaAs半導体層302を成長させた。 (2)高濃度P型半導体領域303には不純物濃度が5
×1018cm−3となるように、FIB(集束イオン
ビーム)注入法によりBeイオンを注入した。 (3)MBE法によりキャリア濃度が2×1016cm
−3となるように、BeをドープしたP型GaAs半導
体層304を成長した。次に、FIB注入法により不純
物濃度が1×1019cm−3となるようにSiイオン
を注入し、リング状のN型半導体領域305を形成した
。さらに、FIB注入法により、且つ、不純物濃度が2
×1018cm−3となり、且つ、高濃度P型半導体領
域303に至るようにBeイオンを注入し、アバランシ
ェ増幅を起こす高濃度P型半導体領域306を形成した
。 (4)薄い高濃度N型半導体層307として、通常のイ
オン注入法により深さ10nmに渡り不純物濃度が8×
1018cm−3となるようにSiイオンを注入した。 この高濃度N型半導体層は、その下でアバランシェ降伏
により生じた電子が通過するため、厚さが厚すぎるとそ
こでの散乱によるエネルギーロスが大きくなり、電子放
出量を著しく低下させてしまう。従って、薄い高濃度N
型半導体層を形成するために、低加速電圧でイオン注入
を行うか、あるいは、イオン注入後にエッチング等によ
り薄くする必要がある。 (5)これらの注入行程が終了した後、850℃、10
秒間の熱処理により、注入部を活性化した。 (6)絶縁膜308としてSiO2 を真空蒸着し、通
常のフォトリソグラフィーにより開口部を形成した。 (7)リング状のN型半導体領域305上にはAu/G
eを、高濃度P型GaAs半導体基板301の裏面には
Au/Crをそれぞれ真空蒸着し、400℃、5分の熱
処理によりオーム性接合電極309および310を形成
した。 (8)さらに、低仕事関数材料の薄膜311としてCs
(セシウム)を真空蒸着法により単原子層程度蒸着した
【0016】このようにして作製したPN接合型半導体
電子放出素子を真空度1×10−9Torr以下に保た
れた真空チャンバ内に設置し、電源311により逆バイ
アス7Vを印加したところ、約1nAの電子放出が観測
された。しかし、従来の素子のように電子放出中に破壊
したり、放出電流が不安定になることも認められなかっ
た。また、本半導体電子放出素子は、本発明の関わる高
濃度P型半導体領域303を持たない従来の素子と比べ
て、その構造や大きさが同様である場合、電圧の印加か
ら電子放出までの動作速度が約1/4以下の高速駆動が
可能となった。 実施例4 図4は、本発明の他の実施例に係る半導体電子放出素子
をマトリクス状に並べたマルチ電子放出の一部分を概略
的に示すもので、図4(a)は平面図、図4(b)は図
4(a)のA−A’線における断面図である。図中、4
01は半絶縁性半導体基板、402はX方向に長いスト
ライブ状の高濃度P型半導体領域、403は半絶縁性半
導体層、404は高濃度P型半導体領域、405は半絶
縁性半導体層、406は高濃度P型半導体領域402ま
で到達するP型半導体領域、407はリング状のN型半
導体領域、408はアバランシェ増幅を起こす高濃度P
型半導体領域、409は高濃度P型半導体領域402と
接する高濃度P型半導体領域、410は絶縁体層、41
1はY方向に長く、且つ、リング状のN型半導体領域4
07に対するオーム性接合となる電極、412は高濃度
P型半導体領域409に対するオーム性接合電極、41
3はP型半導体に対してショットキー障壁接合となる薄
い電極、414は絶縁材料による支持体、415は金属
膜によるゲートである。
【0017】以下、図4に示した半導体電子放出素子の
製造行程について説明する。 (1)キャリア濃度が1×1012cm−3以下の半絶
縁性GaAs半導体基板401に対して、キャリア濃度
が5×1018cm−3となるようにFIB注入法によ
りBeイオン注入を行い、X方向に長いストライプ状の
高濃度P型半導体領域402を形成した。 (2)MBE法により、キャリア濃度が1×1013c
m−3以下の半絶縁性GaAs半導体層403を成長し
た。 次に、高濃度P型半導体領域404には不純物濃度が8
×1018cm−3となるように、FIB注入法により
Beイオンを注入した。さらにMBE法によりキャリア
濃度が1×1013cm−3以下となるように半絶縁性
GaAs半導体405を成長した。 (3)次に、P型半導体領域406には表面から高濃度
P型GaAs半導体層402に至るまでほぼ均一に不純
物濃度が2×1016cm−3となるように、FIB注
入法により40keV、140keVおよび200ke
Vにそれぞれ加速したBeイオンを順次注入した。次に
、高濃度P型半導体領域409にも406と同様にして
キャリア濃度が5×1018cm−3以上となるように
FIB注入した。次に、FIB注入法により不純物濃度
が1×1019cm−3となるようにSiイオンを注入
し、リング状のN型半導体領域407を形成した。さら
に、FIB注入法により不純物濃度が2×1018cm
−3となるようにBeイオンを注入し、アバランシェ増
幅を起こす高濃度P型半導体領域408を形成した。
【0018】以上(1)から(4)のFIB注入行程と
MBE成長行程とは、それぞれの装置が真空トンネルで
接続されているので、大気にさらされることなく行われ
た。これらの注入行程が終了した後、850℃、10秒
間の熱処理により、注入部を活性化した。 (5)絶縁膜410としてAIN(窒素アルミニウム)
を真空蒸着し、通常のフォトリソグラフィーにより開口
部を形成した。 (6)リング上のN型半導体領域407上にはAu/G
eを、高濃度P型半導体領域409上にAu/Crをそ
れぞれ真空蒸着し、400℃、5分の熱処理によりオー
ム性接合電極411および412を形成した。 (7)P型GaAs半導体に対してショットキー障壁接
合を形成する材料としてWを選択し、電子ビーム蒸着に
より厚さ8nmの電極413を形成した。 (8)絶縁材料による支持体414およびゲート415
としては、SiO2 およびWをそれぞれ真空蒸着法に
より順次堆積し、通常のフォトリソグラフィーにより形
成した。
【0019】このようにして作製された電子放出部がX
方向に20個、Y方向に15個マトリクス状に並んだマ
ルチ半導体電子放出素子を真空度が1×10−7Tor
rに排気した真空チャンバ内に設置し、マルチ素子全部
に逆バイアス7Vを印加したところ、合計約60nAの
電子放出が確認された。本素子においても動作速度は単
素子の時とほぼ同様であった。また長時間の駆動におい
ても、素子の破壊や劣化、あるいは電子放出のゆらぎは
生じなかった。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体電
子放出素子は、アバランシェ増幅を規定する高濃度P型
半導体領域と電子を供給する高濃度半導体領域あるいは
金属電極とを直接接する構造としたことにより、従来の
素子に比べて、アバランシェ増幅の生じる空乏層に至る
領域の抵抗値Rとその空乏層の電気容量Cのと積RCを
小さくすることができ、従って、そのRCで決定される
素子の動作速度を速くすることが可能となる。また、前
記抵抗値Rを小さくできたことにより、そこでのジュー
ル熱による素子の発熱や劣化、あるいは電子放出量のゆ
らぎを抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る半導体電子放出素子を
概略的に示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−
A’線における断面図。
【図2】本発明の素子の動作原理を説明するためのバン
ド図。
【図3】本発明の第2の実施例に係るGaAs半導体の
PN接合を用いた電子放出素子を示し、(a)は平面図
、(b)は(a)のA−A’線における断面図。
【図4】本発明の第3の実施例に係る半導体電子放出素
子をマルチ化した時の状態を示し、(a)は平面図、(
b)は(a)のA−A’線における断面図。
【符号の説明】
101    半導体基板 102    P型半導体層 103    高濃度P型半導体領域 104    P型半導体層 105    リング状のN型半導体領域106   
 高濃度P型半導体領域 107    絶縁膜 108    オーム性接合電極 109    オーム性接合電極 110    ショットキー障壁接合電極111   
 空乏層 112    電源

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  基体となるP型半導体の表面にショッ
    トキー障壁接合を有し、このショットキー障壁接合を形
    成する電極下において前記P型半導体内にアバランシェ
    増幅を起こす高濃度P型半導体領域を有する半導体放出
    素子において、前記高濃度P型半導体領域の前記ショッ
    トキー障壁接合を形成する面とは異なる面に、前記ショ
    ットキー障壁接合電極との間に電圧を印加するための電
    極を有することを特徴とする半導体電子放出素子。
  2. 【請求項2】  基体となるP型半導体の表面にショッ
    トキー障壁接合を有し、このショットキー障壁接合を形
    成する電極下において前記P型半導体内にアバランシェ
    増幅を起こす高濃度P型半導体領域と、この高濃度P型
    半導体領域の周囲に形成されたN型半導体領域とを有す
    る半導体放出素子において、前記高濃度P型半導体領域
    の前記ショットキー障壁接合を形成する面とは異なる面
    に、前記ショットキー障壁接合電極との間に電圧を印加
    するための電極を有することを特徴とする半導体電子放
    出素子。
  3. 【請求項3】  前記ショットキー障壁接合を形成する
    P型半導体が、その比抵抗よりも小さい比抵抗のP型半
    導体層上に形成された積層構造の半導体電子放出素子に
    おいて、前記アバランシェ増幅を起こす高濃度P型半導
    体領域が前記比抵抗の小さいP型半導体層に接するよう
    に形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載
    の半導体電子放出素子。
  4. 【請求項4】  基体となるP型半導体の表面にPN接
    合を有し、このPN接合を形成する薄いN型層下におい
    て前記P型半導体内にアバランシェ増幅を起こす高濃度
    P型半導体領域を有する半導体放出素子において、前記
    高濃度P型半導体領域の前記PN接合を形成する面とは
    異なる面に、前記PN接合電極との間に電圧を印加する
    ための電極を有することを特徴とする半導体電子放出素
    子。
  5. 【請求項5】  基体となるP型半導体の表面にPN接
    合を有し、このPN接合を形成する薄いN型層下におい
    て前記P型半導体内にアバランシェ増幅を起こす高濃度
    P型半導体領域と、この高濃度P型半導体領域の周囲に
    形成されたN型半導体領域とを有する半導体放出素子に
    おいて、前記高濃度P型半導体領域の前記PN接合を形
    成する面とは異なる面に、前記PN接合電極との間に電
    圧を印加するための電極を有することを特徴とする半導
    体電子放出素子。
  6. 【請求項6】  前記PN接合を形成するP型半導体が
    、その比抵抗よりも小さい比抵抗のP型半導体層上に形
    成された積層構造の半導体電子放出素子において、前記
    アバランシェ増幅を起こす高濃度P型半導体領域が前記
    比抵抗の小さいP型半導体層に接するように形成された
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の半導体電子
    放出素子。
  7. 【請求項7】  前記アバランシェ増幅を起こす高濃度
    P型半導体領域が、イオン注入法により形成されたこと
    を特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導
    体電子放出素子。
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