JPH04132115U - 屋根材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】現場施工時間を短縮する。 【構成】棟を挟んで隣合うように配される一対の屋根パ
ネル体１，１を連結部材２にて回動自在に連結して屋根
材Ａを形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、棟を挟んで隣合うように建物の屋根に配される屋根材に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

従来、建物の屋根を施工するにあたっては、屋根下地材上に屋根パネルを葺設 し、この屋根パネル上に屋根板を葺設するようにしている。そして、棟を挟んで 隣合う各屋根部への屋根材の設置は一方の屋根部に屋根材を施工した後に他方の 屋根部に屋根材を施工するようにしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上述のような従来例にあっては、屋根材の設置は棟を挟んで隣合う一 方の屋根部の施工を行った後に他方の屋根部への屋根材の設置を行うというもの であり、各屋根部への屋根材の施工が別作業となっており、施工に時間がかかる という問題があった。

【０００４】 本考案は上記問題点の解決を目的とするものであり、棟を挟んで隣合う両側の 屋根への屋根材の施工を一度に行うことができ、施工を簡略化することができる 屋根材を提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案では、上記目的を達成するために、棟を挟んで隣合うように配される一 対の屋根パネル体１，１を連結部材２にて回動自在に連結して屋根材Ａを形成し たものである。

【０００６】

【作用】

しかして、棟を挟んで隣合うように配される一対の屋根パネル体１，１が連結 部材２にて回動自在に連結保持されて一体化されていることにより、建物３の屋 根への屋根材Ａの施工は棟を挟んで隣合う両側の屋根に同時に行うことができる 。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案を図示された実施例に基づいて詳述する。 屋根材Ａは図１に示されるように一対の屋根パネル体１の上面に予め屋根板４ を葺設したものとして構成されている。隣合う屋根パネル体１はヒンジのような 連結部材２によって回動自在に連結されており、両屋根パネル体１間には連結部 材２を跨ぐようにして水切り材５が架設されている。この水切り材５は連結部材 ２の上方に配されることとなる突部５ａの両端縁より側方に向けて腕片５ｂが突 設されており、腕片５ｂの先端には上方に向けて水切り片５ｃが突設されている 。水切り材５は金属または合成樹脂等によって形成されており、屈曲変形自在と なっている。屋根パネル体１の上面には屋根板４が葺設されており、この屋根板 ４のうち、水切り材５側に位置することとなる屋根板４は端部を水切り材５の水 切り片５ｃ上に載置するようにして予め屋根パネル体１上に葺設されている。

【０００８】 そして、上記屋根材Ａは屋根パネル体１、水切り材５、屋根板４が一体化され た状態で構成されており、施工時には図２に示されるように連結部材２にて屋根 パネル体１を回動させ、屋根パネル体１を傾斜させた状態で連結部材２を谷木６ に載設し、図６に示されるような建物３の屋根に設置されるものであり、屋根部 を構成する屋根パネル体１、水切り材５、屋根板４を別作業となることなく同時 に施工することができるものである。また、棟を挟んで隣合うように配される一 対の屋根パネル体１，１が連結部材２にて回動自在に連結保持されて一体化され ていることにより、建物３の屋根への屋根材Ａの施工は棟を挟んで隣合う両側の 屋根に同時に行うことができ、現場施工時間を大幅に短縮することができるもの である。ここで、屋根パネル体１を回動させたとしても両屋根パネル体１間に設 置される水切り材５は屈曲自在とされていることから変形したり、割れたりする ようなことがなく、水切り材５及び水切り材５に接している屋根板４が破損した りするようなことがないようになっている。そして、搬送時には図１にて示され るように折り畳んだ状態として屋根パネル体１、水切り材５、屋根板４をまとめ て一緒に搬送することができるようになっている。ここで、両屋根パネル体１は 図１（ｂ）に示されるような保持部材７によって折り畳んだ状態で保持されるよ うになっている。この保持部材７は両端に屋根パネル体１の端部より突設された 係止突起１ａが係止される係止凹部７ａを設けてあり、係止突起１ａを係止凹部 ７ａに係止することで両屋根パネル体１間を一定距離（図１（ａ）中寸法イ）離 間させた状態で折り畳むことができるようになっている。このように保持部材７ によって折り畳んだ状態で保持するようにしてあると予め葺設された屋根板４は 屋根パネル体１にて保護された状態となり、搬送時に屋根板４に割れや欠けが生 じるようなことがないものである。

【０００９】 図２（ａ）乃至（ｅ）は設置状態の各実施例を示している。図２（ａ）にて示 されるものにあっては、連結部材２の端部より谷木６に固定される固定片２ａが 突設されており、この固定片２ａを谷木６の側面に固着具８にて固定することで 取り付けられるようにしたものである。図２（ｂ）、（ｃ）にて示されるものに あっては、谷木６の上部に断面く字状の受け部材９が設けられており、この受け 部材９にて屋根パネル体１の端部を支持することで取り付けられるようにしたも のである。ここで、受け部材９への取り付けは折り畳んだ状態で屋根材Ａを受け 部材９上に載置し、受け部材９上面を滑らせるようにして両屋根パネル体１を回 動し、所定位置に屋根パネル体１を設置するものである。図２（ｄ）、（ｅ）は 上記実施例のものにおいて、取り付け時の位置決めが確実に行われるようにした ものであり、連結部材２からは下方に向けて位置決め突起２ｂが突設されており 、この位置決め突起２ｂを受け部材９に凹設された凹部９ａまたは谷木６に凹設 された凹部６ａに係止することで取り付け時の位置決めを確実に行うことができ るようにしたものである。ここで、図２（ｃ）（ｄ）においては、水切り材５の 図示を省略している。図３は設置状態のさらに他の実施例を示しており、これら のものにおいては、連結部材２を谷木６または谷木６より突設された取り付け金 物１０に係止することで取り付けが行われるようになっている。図４は水切り材 ５にヒンジ機能を持たせて連結部材２を形成するようにしたものが示されている 。この水切り材５は金属や合成樹脂等によって形成されており、屈曲自在となっ ている。図５は水切り材５にて形成される連結部材２の他の実施例を示している 。図７には屋根材Ａを図９、図１０に示される寄棟や切妻のような屋根に設置す る場合の実施例が示されている。１１は棟木である。この場合には屋根板Ａは屋 根パネル体１の裏面側に設けられているものであり、搬送時には図８に示される ように折り畳んだ状態または展開した状態で搬送されるものである。

【００１０】 上述した実施例にあっては、屋根パネル体１の表面に予め水切り材５及び屋根 板４を設置するようにしたものを示したが、施工現場にて設置するようにしても よいものである。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は上述のように、棟を挟んで隣合うように配される一対の屋根パネル体 を連結部材にて回動自在に連結して屋根材を形成してあるので、棟を挟んで隣合 う両側の屋根への屋根材の施工を一度に行うことができるものであり、現場施工 時間を大幅に短縮することができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すものであり、（ａ）は
折り畳み状態を示す側面図、（ｂ）は折り畳む場合に用
いられる保持部材の正面図である。

【図２】同上の設置状態を示す各実施例の断面図であ
る。

【図３】さらに他の設置状態を示す各実施例の断面図で
ある。

【図４】さらに他の実施例の断面図である。

【図５】（ａ）（ｂ）は同上に用いられる連結部材の各
実施例を示す側面図である。

【図６】建物への配置状態を概略斜視図である。

【図７】他の設置状態を示す断面図である。

【図８】（ａ）（ｂ）は同上の折り畳み状態及び展開状
態を示す側面図である。

【図９】建物への配置状態を示す斜視図である。

【図１０】他の建物への配置状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 屋根パネル体 ２ 連結部材 Ａ 屋根材

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 近藤 健也 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 棟を挟んで隣合うように配される一対の
   屋根パネル体を連結部材にて回動自在に連結して成る屋
   根材。