JPH041088B2 - - Google Patents

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JPH041088B2
JPH041088B2 JP58190953A JP19095383A JPH041088B2 JP H041088 B2 JPH041088 B2 JP H041088B2 JP 58190953 A JP58190953 A JP 58190953A JP 19095383 A JP19095383 A JP 19095383A JP H041088 B2 JPH041088 B2 JP H041088B2
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JP
Japan
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pitch
fibers
fiber
carbonized
temperature
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JP58190953A
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Seiichi Kamimura
Takao Hirose
Yoshiho Hayata
Masayoshi Sakamoto
Yoshio Kishimoto
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Eneos Corp
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Nippon Oil Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ピツチ系黒鉛化繊維の製造方法に関
する。
従来、ピツチ系黒鉛化繊維は、炭化繊維は不活
性ガス雰囲気下、2000〜3000℃で熱処理すること
により製造されている。ここでいう炭化繊維と
は、ピツチ繊維を酸化性ガス雰囲気下で処理する
ことにより得られる不融化繊維を不活性ガス雰囲
気下800〜1300℃で熱処理することにより得られ
るものであり、実質的に酸素を含有しない繊維で
ある。これら従来のピツチ系黒鉛化繊維は、弾性
率については40〜50TON/mm2であり、ポリアク
リロニトリル系黒鉛化繊維の性能を越えるもので
ある一方、引張強度については、190〜220Kg/mm2
と、ポリアクリロニトリル系黒鉛化繊維と比較し
て低い水準にある。このようなピツチ系黒鉛化繊
維の性能を改善するために、ピツチプリカーサの
改良などいくつかの試みがなされているが、その
効果は十分とは言えない。
一方、不融化繊維の炭化は、通常、不活性ガス
中1〜30℃/分程度の速度で800〜1300℃程度ま
で昇温することにより実施されており、この際昇
温速度を大きくすると繊維の強度の低下を招くと
いわれている。しかしながらこの方法は長時間に
わたり高温を必要とするので生産性の低下を招く
のみならず経済上きわめて不利である。
本願発明者らは、高強度の黒鉛化繊維を製造す
る方法を検討した結果、炭化繊維を黒鉛化するの
ではなく、不融化繊維を不活性ガス雰囲気下450
〜600℃で処理し得られる実質的に酸素を含有す
る前炭化繊維を40℃/分以上の速度で昇温し直接
黒鉛化することにより、前記の目的が達成される
ことを見いだした。
すなわち、本発明は、炭素質ピツチを溶融紡糸
して得られるピツチ繊維を酸化性ガス雰囲気で処
理して不融化繊維とした後、不活性ガス雰囲気下
450〜600℃で処理して実質的に酸素を含有する前
炭化繊維とし、該前炭化繊維を不活性ガス雰囲気
下40℃/分以上の速度で昇温し、2000〜3000℃で
熱処理することを特徴とするピツチ系黒鉛化繊維
の製造方法に関する。
以下に本発明を詳述する。
本発明に用いる炭素質ピツチとしてはコールタ
ールピツチ、SRCなどの石炭系ピツチ、エチレ
ンタールピツチ、デカントオイルピツチ等の石油
系ピツチあるいは合成ピツチなど各種のピツチを
包含するが、特に石油系ピツチが好ましい。
前記ピツチを変性したもの、例えばテトラリン
などの水素供与物で処理したもの、20〜350Kg/
cm2の水素加圧下に水素化したもの、熱処理により
改質したもの、溶剤抽出などの手段により改質し
たもの、あるいはこれらの方法を適宜組み合わせ
て改質したもの等の各種変性ピツチも本発明でい
う炭素質ピツチである。
すなわち、本発明の炭素質ピツチとはピツチ繊
維を形成し得る前駆体ピツチを総称する意味に用
いられる。
本発明の炭素質ピツチは、光学的に等方性のピ
ツチであつてもよいし、また光学的に異方性のピ
ツチであつてもよい。
光学的に等方性のピツチである場合、反射率が
9.0〜11.0%の範囲内の値を示すものが好ましい。
ここで反射率とは、アクリル樹脂等の脂脂中にピ
ツチを包埋せしめたのち研磨し、反射率測定装置
により空気中にて測定される。
光学的に異方性のピツチとは、ピツチを常圧も
しくは減圧下に窒素等の不活性ガスを通気しなが
ら通常340〜450℃にて加熱処理を行うことにより
得られる光学的異方性相(いわゆるメソフエー
ス)を含有するピツチであり、特にメソフエース
含量が5〜100%のものが好ましい。
本発明に用いる炭素質ピツチは軟化点が240〜
400℃のものが好ましく、260〜300℃のものが特
に好ましい。
ピツチ繊維は前記炭素質ピツチを公知の方法に
て溶融紡糸を行うことにより得られる。例えば、
炭素質ピツチをその軟化点よりも30〜80℃高い温
度にて溶融し、直径0.1〜0.5mmのノズルから押し
出しながら100〜2000m/分で巻き取ることによ
りピツチ繊維を得る。
ピツチ繊維は酸化性ガス雰囲気下にて不融化処
理される。不融化処理は通常400℃以下において
行われ、好ましい処理温度は150〜380℃であり、
より好ましくは200〜350℃である。処理温度が低
すぎる場合には処理時間が長くなり、また処理温
度が高すぎる場合には、ピツチ繊維の融着あるい
は消耗といつた現象を生ずるため好ましくない。
酸化性ガスとしては、通常、酸素、オゾン、空
気、窒素酸化物、亜硫酸ガスあるいはハロゲン等
の酸化性ガスを1種あるいは2種以上用いる。
前記不融化繊維は、不活性ガス雰囲気下450〜
600℃で処理して実質的に酸素を含有する前炭化
繊維とすることができる。前炭化処理は前記温度
範囲内で実施され、その処理時間は限定されない
が、通常10秒〜1時間、好ましくは1分〜10分で
ある。
このようにして得られた前炭化繊維を40℃/分
以上の速度で昇温し不活性ガス雰囲気下2000〜
3000℃で熱処理することにより黒鉛化繊維が得ら
れる。本発明においては、実質的に酸素を含有す
る前炭化繊維を40℃/分以上の速度で2000〜3000
℃の所定温度まで昇温し、所定時間熱処理するこ
とにより高強度のピツチ系黒鉛化繊維が得られる
のであり、実質的に酸素を含有しない、いわゆる
炭化繊維を、2000〜3000℃で熱処理しても得られ
る黒鉛化繊維の強度は本発明の方法により得られ
る繊維には及ばない。ここでいう実質的に酸素を
含有する前炭化繊維とは、酸素を1〜40重量%、
好ましくは、3〜10重量%含有する繊維である。
黒鉛化処理時間は1秒〜1時間、好ましくは5秒
〜10分間である。黒鉛化温度までの昇温速度は40
℃/min以上、好ましくは100℃/min以上、更
に好ましくは500℃/min以上、最も好ましくは
1000℃/min以上である。
また、炭化処理あるいは黒鉛化処理の際、必要
であれば収縮や変形等を防止する目的で、被処理
体に若干の荷重あるいは張力をかけておくことも
できる。
以下に実施例および比較例をあげ本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に制限さ
れるものではない。
実施例 1 光学的異方性相を80%含有し、軟化点が280℃
である石油系前駆体ピツチを溶融紡糸し、平均糸
径13μのピツチ繊維を得た。このピツチ繊維を、
酸素中、10℃/minで340℃まで昇温して不融化
処理し、ついで100℃/minで2500℃まで昇温し、
2500℃で黒鉛化したところ、得られた黒鉛化繊維
は、平均糸径10μ、弾性率60TON/mm2、引張り
強度250Kg/mm2であつた。
比較例 1 実施例1のピツチ繊維を、酸素中、10℃/min
で340℃まで昇温して不融化処理し、ついで窒素
中10℃/minで昇温して1000℃で30分炭化処理し
て炭素繊維を製造した。得られた炭素繊維を2500
℃で10秒間黒鉛化したところ、得られた黒鉛化繊
維は、平均糸径10μ、弾性率55TON/mm2、引張
り強度200Kg/mm2であつた。
実施例1と比較例1との比較より、本発明の方
法により製造された黒鉛化繊維は、従来法に比べ
すぐれた性能を有している。
実施例 2 光学的異方性相を65%含有し、軟化点が252℃
である石油系前駆体ピツチを溶融紡糸し、平均糸
径11μのピツチ繊維を得た。このピツチ繊維を、
酸素中、10℃/minで320℃まで昇温して不融化
処理し、ついで500℃で処理して前炭素繊維を製
造した。得られた前炭素繊維は酸素を5重量%含
有しており、これを1000℃/minで2500℃まで昇
温し、2500℃で60秒間黒鉛化したところ、得られ
た黒鉛化繊維は、平均糸径9μ、弾性率70TON/
mm2、引張り強度310Kg/mm2であつた。
実施例 3 反射率10.3%軟化点が270℃の光学的に等方性
の石油系前駆体ピツチを溶融紡糸し、平均糸径
12μのピツチ繊維を得た。このピツチ繊維を、酸
素中2℃/minで260℃まで昇温して不融化処理
し、ついで500℃で処理して前炭化繊維を製造し
た。得られた前炭化繊維の酸素含有率は4.5重量
%であつた。この前炭化繊維を50℃/分で2500℃
まで昇温し黒鉛化したところ、得られた黒鉛化繊
維の物性は弾性率60TON/mm2、引張り強度250
Kg/mm2であつた。
実施例 4 実施例1におけるピツチ繊維を酸素中2℃/
minで280℃まで昇温して不融化処理を行い、つ
いで500℃で処理して前炭化繊維を製造した。得
られた前炭化繊維の酸素含有率は6.0重量%であ
つた。この前炭化繊維を3000℃/分で2500℃まで
昇温し、2500℃で30秒間処理したところ、得られ
た黒鉛化繊維の物性は弾性率50TON/mm2、引張
強度270Kg/mm2であつた。
実施例 5 実施例3における前炭化繊維を500℃/分で
2000℃まで昇温し、2000℃で1分間処理したとこ
ろ、弾性率は30TON/mm2、引張強度は180Kg/mm2
であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 炭素質ピツチを溶融紡糸して得られるピツチ
    繊維を酸化性ガス雰囲気で処理して不融化繊維と
    した後、不活性ガス雰囲気下450〜600℃で処理し
    て酸素を1〜40重量%含有する前炭化繊維とし、
    該前炭化繊維を不活性ガス雰囲気下40℃/分以上
    の速度で昇温し、2000〜3000℃で熱処理すること
    を特徴とするピツチ系炭素繊維の製造方法。
JP19095383A 1983-10-14 1983-10-14 ピツチ系黒鉛化繊維の製造方法 Granted JPS6088125A (ja)

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JP19095383A JPS6088125A (ja) 1983-10-14 1983-10-14 ピツチ系黒鉛化繊維の製造方法
US06/659,261 US4574077A (en) 1983-10-14 1984-10-10 Process for producing pitch based graphite fibers
DE8484307010T DE3479139D1 (en) 1983-10-14 1984-10-12 Process for producing pitch-based graphite fibres
EP84307010A EP0148560B1 (en) 1983-10-14 1984-10-12 Process for producing pitch-based graphite fibres

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