JPH0390619A - ポリアミド・ポリエステル系複合糸及びそれからなるポリエステル系高密度布帛 - Google Patents

ポリアミド・ポリエステル系複合糸及びそれからなるポリエステル系高密度布帛

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JPH0390619A
JPH0390619A JP22661789A JP22661789A JPH0390619A JP H0390619 A JPH0390619 A JP H0390619A JP 22661789 A JP22661789 A JP 22661789A JP 22661789 A JP22661789 A JP 22661789A JP H0390619 A JPH0390619 A JP H0390619A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ポリエステルおよびポリアミドからなる分割
型複合繊維の改良に関する。特に、染色堅牢性および発
色性がともに良好な布帛製品を得るための分割型複合繊
維に関するものである。
[従来の技術] 従来、異種ポリマを繊維軸方向に複合して製糸し、後加
工工程において両成分を剥離、分割させるという方法に
より、単一ポリマからなる繊維の使用では得られなかっ
た透湿層水性能や腰があって表面感がソフトという特殊
風合を有する布帛製品を生産することが行われてきてい
る。
例えば、分割後に扇型断面形状異形断面繊維の複数本と
放射状分岐異形断面1維との混繊糸が得られる複合構造
の分割型複合繊維を、布帛製品とした後に、有機薬剤で
処理し構成ポリマ間を剥離させる方法、また、一方成分
の一部を溶解除去させ分割させる方法により、扇型断面
極細繊維と放射状分岐断面形状繊維からなる布帛製品を
製造する方法がある。この方法で製造された布帛製品は
、独特の風合(光沢やふくらみ等〉を有することとなり
、透湿性および溌水性が良好な高密度織物製品用等に適
用されてきている。
そして、得られる布帛製品の物理特性、染色特性、審美
性、さらに剥離の容易性等の点から、構成ポリマとして
ポリエステルとポリアミドとの組合せが一般に用いられ
ている。その複合成分の分割処理には、ベンジルアルコ
ール、フェニルエチルアルコール等のポリアミド成分膨
潤剤を用いポリアミド成分を収縮させて剥離する方法や
、アルカリ水溶液によりポリエステル成分を部分的に分
解溶出させて分割する方法が用いられている。
ベンジルアルコール等のポリアミド成分膨潤剤を用いる
前者の方法では、使用する薬剤の安全上の問題が大きく
、作業環境汚染や環境汚染に対する対策を十分に講じな
くてはならず、使用薬剤の回収等の装置が重装備となり
工業生産する上で好ましい方法とは言えない。
一方、アルカリ水溶液による後者の方法は、ポリエステ
ル布帛の減量処理として一般的に使用されている処理と
基本的に同じであって、使用薬剤が前者の場合に比しは
るかに安全であり、しかも、分割の確実性に優れている
ので、前者の方法に比し工業生産に適した優れた方法で
ある。
[発明が解決しようとする課題] ところが、ポリアミド成分としてナイロン6やナイロン
66というホモポリアミドを用いるポリアミド・ポリエ
ステル系分割型複合繊維からアルカリ水溶液での分割処
理により得られる布帛製品は、両成分ともに製品表面側
に現れ易い。従って、ポリアミド用の酸性染料とポリエ
ステル用の分散染料とを併用して染色することが必要で
あり、この併用染色により、色の深み、鮮明性、独特の
風合という点で優れた布帛製品が得られている。しかし
、酸性染料で染色されたポリアミド繊維も製品表面側に
位置するために両光および耐湿潤の染色堅牢性等がやや
不十分であり、スキーウェア、ゴルフウェア等の戸外ス
ポーツ用ウェアのように特に両光および耐湿潤の染色堅
牢性に浸れることが要求される用途に用いるために、さ
らに染色堅牢性を向上させることが望まれていた。
そこで、本発明は、アルカリ水溶液による分割処理によ
って得られる布帛製品の染色堅牢性を向上させることが
可能なポリアミド・ポリエステル分割型複合繊維の提供
を主な目的とする。
ざらに、本発明は、布帛製品の表面側がポリエステル極
細繊維で十分に覆われ、ポリエステル繊維の染色のみで
も十分に優れた発色性のポリアミド・ポリエステル系布
帛製品を得ることが可能なポリアミド・ポリエステル分
割型複合繊維の提供を別の目的とする。
[課題を解決するための手段] これら目的を達成するため、本発明の請求項1は、繊維
横断面内で連続して存在するポリアミド層および該ポリ
アミド層により複数に分割配置されたポリエステル層が
at維輪軸方向接合されてなる複合繊維において、前記
ポリアミド層が、ナイロン6あるいはナイロン66を7
0〜95%含みかつ融点が185℃以上である共重合ポ
リアミドからなる、加熱アルカリ液分割処理用ポリアミ
ド・ポリエステル系複合繊維からなる。そして、請求項
2は、加熱処理および加熱アルカリ水溶液での分割処理
による、前記ポリアミド層の収縮率(Sn)および前記
ポリエステル層の収縮率(SO)が、Sn≧3e+3%
、および、Sn≧10%を同時に満足する、請求項1記
載の加熱アルカリ液分割処理用ポリアミド・ポリエステ
ル系複合繊維からなる。
本発明に係る分割型複合繊維は、その−成分が特定の共
重合ポリアミドからなることを主たる特徴とする。ざら
に、複合繊維中における両ポリマ層が特定の収縮特性を
示すことを特徴とする。
即ち、ポリアミド成分として、ナイロン6あるいはナイ
ロン66を主成分として70〜95%含みかつ融点が1
85℃以上である共重合ポリアミドを用いることを要す
る。
この共重合ポリアミドとしては、例えば、ナイロン6を
主にし、ナイロン66、ナイロン6■、ナイロン610
、ナイロン12等の1種以上の共重合成分を5〜20%
共重合させてなる共重合ポリアミド;ナイロン66を主
にし、ナイロン6、ナイロン6■、ナイロン6101ナ
イロン12等の1種以上の共重合成分を10〜30%共
重合させてなる共重合ポリアミドが挙げられる。なかで
も、ナイロン6とナイロン66とからなる共重合ポリア
ミドが、重合時の生産性や溶融製糸時の製糸性の点から
好ましい。
さらに、この共重合ポリアミドは、染色、熱セット等の
高次加工をポリエステル成分と一緒に加工性良く行うた
めに、185℃以上の融点を有することが必要である。
特に190℃以上の融点を有することが好ましい。この
融点は、PERKIN−EL)fER社製のDSC−4
(示差走査型熱量計〉を用いて窒素気流下、昇温速度1
0℃/分の条件で、セカンド・ランのサーモグラフをと
り、その吸熱ピークの温度でもって測定される。
その融点の値は、共重合組成を適正化することにより所
望水準とすることができる。また、その重合度は、硫酸
相対粘度ηrで2.5〜3,2程度であればよい。
なお、上記共重合ポリアミドはその基本的特性を損わな
い範囲であれば添加剤を配合して用いてもよい。また、
この共重合ポリアミドは、2種以上のポリマ(例えば、
ナイロン6ポリマとナイロン6/66共重合体〉をチッ
プブレンド、溶融させて所望の共重合組成に実質的にあ
わせたポリマであってもよい。
また、ポリエステル成分としては、ポリエチレンテレフ
タレート等の通常のポリエステルを用いればよく、その
重合度は衣料用繊維として通常の水準程度、例えば、オ
ルソクロロフェノール極限粘度で0.6〜0.7程度で
あればよい。また、その基本的物理特性を損わない範囲
の量、種類であれば、添加剤が配合されていてもよいし
、また、イソフタル酸等の第3成分が共重合されていて
もよい。
それら両ポリマの溶融粘度差は小さい方が複合形状の安
定性が良好となるので好ましく、例えば、溶融紡糸温度
における溶融粘度差は500ポイズ以下程度とすること
が好ましい。
ざらに、複合繊維中におけるポリアミド層の収縮率(S
n)、ポリエステル層の収縮率(Se)は、Sn≧Se
+3%、および、Sn≧10%を同時に満足することが
好ましく、これら収縮率の値は、各層をなすポリマの種
類や製糸条件等の制御によって配向結晶構造を適正化す
ることで所望水準とすることができる。また、これら収
縮率の値は、次の方法で求めることができる。
製糸された複合繊維を測定試料とし、束ねて認とし、そ
の総長rLOを測定する。次に、この認を、10mg/
dの荷重をかけた状態で、60℃、20分間の精練を行
い、160’C13分間の熱セツト処理を行った後、苛
性ソーダ水溶液(100℃、濃度60g/D、〉中に浸
漬し、ポリエステル成分を完全に分解溶出除去させると
ともにポリアミド層を収縮させた。その処理後のポリア
ミド分割糸の総長flnを測定し、ポリアミド層の収縮
率(Sn)を[(ffo −4n)/ffo]x100
 (%〉により算出する。
また、上記精練および熱セツト後の総を、まずギ酸溶液
処理してポリアミド成分を完全に溶出除去させた後、苛
性ソーダ水溶液(100℃、濃度40gIQ )中に、
減量率10%となるまで浸漬処理する。その処理後のポ
リエステル分割糸の総長り、eを測定し、ポリエステル
層の収縮率(S(りを[(flO−Qe)/QO]x 
100 (%) ニヨV)fil出Vる。
本発明に係る複合tiAMは、上記ポリアミドとポリエ
ステルとを別々に溶融し複合紡糸口金中で複合して紡出
するという通常の方法で複合紡糸し、冷却、給油した後
−旦未延伸糸として巻取りその後に延伸する方法によっ
て製造することもできるが、上記冷却、給油された未延
伸糸を引取り引続いて延伸し、巻取るという直接紡糸延
伸法によって製造することが好ましい。
この直接紡糸延伸法としては、例えば、特公昭63−5
3292号公報に記載された高速直接紡糸延伸が用いら
れる。この直接紡糸延伸法により1qられる複合繊維で
は、延伸倍率や延伸温度などの延伸条件の最適値が異な
るポリエステルとポリアミドとを複合紡糸しているにも
かかわらず、得られる複合繊維は繊度斑の小さい繊維と
することができる。さらに、分割処理する前の工程にお
ける複合成分の剥離、分割が生じ難いので、製糸性や製
編織性を向上させることができる。
また、ポリアミドとポリエステルとを複合紡出する際に
は、紡糸口金面の温度をポリマ組成および組合せに応じ
た適正温度に制御することが、高速引取り時の曳糸性を
良好にするために好ましい。
例えば、ポリエステルとして通常のポリエチレンテレフ
タレートを使用する場合には、280〜295℃程度と
することが好ましい。
繊維の複合構造は、第1図に例示したように、繊維横断
面において連続して存在しているポリアミド層によりポ
リエステル成分が複数個の独立した層に分断されている
ことが必要である。このポリエステル独立層の数は、−
膜内に3〜12個、なかでも4〜10個が好ましい。具
体的なポリエステル層の数は、(qられる布帛製品に要
求されるはり、腰、ふくらみ等の官能的特性、透湿魔水
性などの機能的特性、および複合紡糸口金構造等を勘案
して決めればよい。
また、連続して存在しているポリアミド層によりポリエ
ステル成分が複数層に分断されるとは、例えば、ポリア
ミド層を繊維中心部から放射線方向に繊維外周まで延び
るように配置し、その間にポリエステル層を配すればよ
い。
ポリアミド層とポリエステル層の複合比率は、ポリアミ
ド層の断面積比を12〜40%とすることが、布帛製品
の染色堅牢性や発色性をさらに向上させるために好まし
い。このポリアミド複合比率が小さ過ぎると、ポリアミ
ド層側の収縮力が小さくなり過ぎるのでポリアミド分割
糸を布帛製品の内側に位置させることが難しくなる。逆
に、大き過ぎると、ポリエステル分割糸の割合が小さ過
ぎるので1、布帛表面側をポリエステル分割糸で覆うこ
とが難しくなる。
ポリアミド繊維層の分割糸繊度は1デニール以下である
ことが、また、ポリエステル繊維層の分割糸繊度は0.
5デニール以下であることが、風合、機能(¥fa水性
や透湿性等)等に優れた布帛製品を得るために好ましい
。特に、ポリアミド分割糸繊度を0.4〜1.0デニー
ル、ポリエステル分割糸繊度を0.1〜0.4デニール
とすることが好ましい。
また、複合繊維の180℃、3分間処理時の乾熱収縮率
は、10%以上であることが、優れた高密度布帛製品を
得るために好ましい。
本発明に係る複合繊維は、繊維の状態で、あるいは製編
織された布帛の状態で、加熱アルカリ水溶液により分割
処理されればよい。
この加熱アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化リチウムのようなアルカリ金属
水酸化物を含み、濃度1〜8wt%程度の水溶液を用い
、また、温度はそのアルカリ水溶液の沸#!温度程度と
すればよい。この加熱アルカリ水溶液中での浸漬処理時
間は、両ポリマ成分の剥離およびポリアミド成分の収縮
が達成される程度、かつ、ポリエステル成分の溶解が過
度にならない程度とすればよい。例えば、複合繊維仝休
に対する減量率が7〜15%程度となる時間か好ましい
このような加熱アルカリ水溶液処理によって得られる布
帛製品は、ポリアミド繊維成分が内側にポリエステル極
細繊維成分が外側に配された編織物となり、高溌水性を
有する高密度布帛とする場合に特に有用な製品となる。
[作用] 本発明で用いるポリアミド成分は、ナイロン6あるいは
ナイロン66を主成分としかつ少なくとも5%の共重合
成分を含む共重合ポリアミドであるので、ポリアミド層
に所望の収縮率特性を与えることができる。しかし、こ
の共重合成分の割合が30%を越えると、結晶性の低下
に伴い溶着を生じ易く、製糸性や後加工性不良となり安
定した製糸や後加工が困難となるので、主成分以外の共
重合成分は30%以下とする必要がある。
複合繊維におけるポリアミド層の収縮率(Sn)は、製
品中にポリアミド分割糸を十分に埋没させ、発色性や耐
光堅牢性に優れた製品を得るために、(Se+3)%以
上の水準であればよい。
また、複合繊維の収縮により織物布帛をさらに高密度化
させ、透湿性や耐水性が優れた製品を得るためには、ポ
リアミド層の収縮率(Sn)が10%以上であればよい
このように、共重合ポリアミドを用いること、特にポリ
アミド層およびポリエステル層の収縮率を特定値にする
ことによって、加熱アルカリ水溶液で分割処理を行って
も、その分割処理時にポリアミド成分を十分に収縮させ
ることができるので、ポリアミド分割糸を製品布帛の内
部にほぼ完全に埋没させることができ、製品表面からは
ポリアミド分割糸が殆ど見えず、従って、ポリエステル
繊維の優れた染色堅牢性が十分に発揮され、布帛製品と
しての染色堅牢制を向上させることができる。
しかも、ポリエステル分割糸のみの染色(片染め)でも
発色性優れた布帛製品を得ることができる。
また、分割処理後布帛の染色においては、ポリアミド糸
は染色する必要がなく、ポリエステル糸の染色性という
観点から染料、染着条件等を選択すればよく、染色が容
易となる。しかも、ポリアミド分割糸とポリエステル分
割糸の染色差による発色性不良や色調、色彩の不良のよ
うな問題も回避することができる。
ざらにまた、ポリアミド層の高い収縮性により、布帛は
ざらに高密度化させることが可能であり、透湿間水性等
に優れたイ[帛製品が得られる。
[実施例] ・実施例1 ε−カプロラクタム、ヘキサメチレンジアンモニウムア
ジペート(66塩〉、ヘキサメチレンジアンモニウムイ
ソフタレート(61塩)のうちの1種以上を用いて通常
の方法で重合することにより、7種の、共重合ポリアミ
ドあるいは単独ポリアミドを製造した。得られたポリア
ミドの共重合比、硫酸相対粘度、および、融点は、第1
表に示すとおりであった。
得られたポリアミドチップは、通常の方法で乾燥し、チ
ップ水分が0.05wt%程度の状態にして溶融紡糸に
供した。
また、ポリエステルとしては、IV(オルソクロロフェ
ノール溶液での極限粘度〉が0.63のポリエチレンテ
レフタレート(PET)を用い、そのチップを160″
C16時間真空乾燥した後に溶融紡糸に供した。
上記両ポリマを別々に290℃で溶融した後、ギヤポン
プを介して通常の分割型複合紡糸装置に供し、ポリアミ
ド成分によりポリエステル成分が放射状に8分割される
複合構造(第1図)および70/30のポリエステル/
ポリアミド複合割合を有する複合繊維にして円形吐出孔
から紡出した。
紡出後、通常の方法で、冷却、給油、交絡処理した後、
引取り口〜うにより3000m/分で引取り、続いて1
40℃の加熱延伸ローラとの間で1.67倍に延伸し、
0.14g/dの巻取張力で巻き取った。得られた複合
繊維糸(50デニール、18フイラメント)ば、第2表
に示す特性を有していた。
得られた複合繊維糸を用い、通常の方法により、筒編地
を製編し、精練した後、160’Cで熱セットし、濃度
40g/fi、100℃の苛性ソーダ水溶液中での浸漬
処理を減量率10%となるまで行った(約15〜20分
間)。処理後の編地を顕微鏡観察したところ、複合繊維
は良好に分割されていた。
分割処理後の筒編地を染色して評価した。
ポリアミド分割糸の埋没状態の評価; 筒編地を、ポリアミド繊維用の酸性染料(I rgar
on Navy Blue B )を対編地1.5wt
%用い、100℃で常温染色し、得られた染色物のL値
を測定することよって評価した。ポリアミド分割糸のみ
が染色されているので、ポリアミド分割糸が埋没してい
る程、L値が高くなる。
分散染料のみによる染色: ポリエステル繊維用の分散染料(口1anix Nav
yBlue ER−FS)を対編地5wt%用い、12
0℃で加圧染色した後、還元洗浄した。ポリエステル分
割糸のみが染色されていた。
分数染料・酸性染料の併用染色; 前記酸性染料を対編地1.5wt%と前記分数染料を対
編地5wt%とを混合して用い、120’Cで加圧染色
した。ポリアミド分割糸もポリエステル分割糸も染色さ
れていた。
発色性の評価: 上記のとおり染色された染色筒編地についてL値を測定
して評価した。濃色な程、L値は低くなる。
両光染色堅牢性および洗濯染色堅牢性の評価二上配分故
染料で染色された染色筒編地について、JIS  LO
842、および、JIS  LO844に準じて評価し
た。堅牢な程、値は高くなる。
それらの評価結果を第2表に示した。
第 表 (注〉 *:本発明で用いた以外のポリアミド成分第2表に示し
たとおり、本発明に係る複合繊維を用いた編地製品(N
O,11,12,17)では、製品中におけるポリアミ
ド分割糸の埋没状態は良好であり、製品表面はポリエス
テル分割糸により十分に覆われていた。また、製品の発
色性も良好であり、ざらに、両光染色堅牢性や洗濯染色
堅牢性にも優れていた。
これに対し、共重合成分の多過ぎる共重合ポリアミドを
用いた場合(No、13>では、製糸工程や製編織工程
等において単糸どうしの融着が頻繁に生じ、複合繊維を
製糸することができなかった。
また、共重合成分の少な過ぎる共重合ポリアミドを用い
た場合(No、14)、あるいは単独ポリアミドを用い
た場合(NO,15,16)では、製品表面から、ポリ
アミド分割糸の存在がかなり目立ち、製品の発色性も不
十分であった。また、両光染色堅牢性や洗濯染色堅牢性
も劣っていて、色調およびその耐久性において不満足な
製品であった。
・実施例2 実施例1におけるNo、11の複合繊維を用いて、経糸
密度が194本/インチ、緯糸密度が2本合撚糸で89
本/インチの平織物を通常の方法で製織した。
次に、減量率10%となるまで、濃度40g/Q。
100℃の苛性ソーダ水溶液に浸漬処理した後、水洗、
乾燥し、実施例1と同様に分数染料で染色後、還元洗浄
して染色織物とした。
得られた織物は、表面がポリエステル分割糸で覆われ、
ふくらみのあるソフトな風合を有していた。また、織物
の引裂強力は経方向で1.1k(J、緯方向で0.8k
g、耐水圧が710mm/H20と高く、かつ、閣水性
も優れており、しかも、染色堅牢性も4級以上と良好で
あった。
[発明の効果] 本発明に係る複合繊維とすれば、アルカリ水溶液による
分割処理によって、発色性および染色堅牢性がともに優
れた布帛製品とすることが可能である。
さらに、ポリエステル分割糸のみの染色(片染め)でも
十分な発色性が可能であるので、ポリアミド分割糸の染
色を考慮せずにポリエステル分割糸の染色の点から染料
、染色条件を設定することができる。
しかも、透湿性および溌水性等に優れた高密度布帛とす
ることができる。
このような良好な特性を生かして、本発明に係る複合繊
維は、スキーウェア、ゴルフウェア等の戸外スポーツ用
ウェアに有用であり、また、耐水圧や溌水性が高いこと
が要求される他の用途にも使用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る複合繊維の繊維横断面複合構造
を模式的に例示する繊維横断面図である。 [符号の説明]

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)繊維横断面内で連続して存在するポリアミド層お
    よび該ポリアミド層により複数に分割配置されたポリエ
    ステル層が繊維軸方向に接合されてなる複合繊維におい
    て、前記ポリアミド層が、ナイロン6あるいはナイロン
    66を70〜95%含みかつ融点が185℃以上である
    共重合ポリアミドからなることを特徴とする、加熱アル
    カリ液分割処理用ポリアミド・ポリエステル系複合繊維
  2. (2)加熱処理および加熱アルカリ水溶液での分割処理
    による、前記ポリアミド層の収縮率(Sn)および前記
    ポリエステル層の収縮率(Se)が、Sn≧Se+3%
    、および、Sn≧10%を同時に満足することを特徴と
    する、請求項1記載の加熱アルカリ液分割処理用ポリア
    ミド・ポリエステル系複合繊維。
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