JPH073554A - ポリエステル中空仮撚加工糸の製造方法 - Google Patents
ポリエステル中空仮撚加工糸の製造方法Info
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- JPH073554A JPH073554A JP14585293A JP14585293A JPH073554A JP H073554 A JPH073554 A JP H073554A JP 14585293 A JP14585293 A JP 14585293A JP 14585293 A JP14585293 A JP 14585293A JP H073554 A JPH073554 A JP H073554A
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- fiber
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】織編物にしたときに軽量保温素材として好適
な、仮撚で潰れない中空糸を提供する。 【構成】一般式1および/または2の化合物を含む共重
合ポリエチレンテレフタレ−トから実質的になる共重合
ポリエステルと、実質的にポリエチレンテレフタレ−ト
からなるポリエステルとを複合紡糸して繊維断面がサイ
ドバイサイド型である中空繊維とした後、撚数1500
〜3000回/mで仮撚り加工する。(式中、RはH又
は炭素数1〜2のアルキル基。m,nは1又は2。)
な、仮撚で潰れない中空糸を提供する。 【構成】一般式1および/または2の化合物を含む共重
合ポリエチレンテレフタレ−トから実質的になる共重合
ポリエステルと、実質的にポリエチレンテレフタレ−ト
からなるポリエステルとを複合紡糸して繊維断面がサイ
ドバイサイド型である中空繊維とした後、撚数1500
〜3000回/mで仮撚り加工する。(式中、RはH又
は炭素数1〜2のアルキル基。m,nは1又は2。)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、仮撚で潰れない(割れ
ない)中空糸、詳しくは織編物にしたときに軽量保温素
材として、特にジャージー、ウィンドブレーカー、スキ
ーウェアー、アスレチック用シャツ等のスポーツ分野に
好適な中空仮撚加工糸に関する。
ない)中空糸、詳しくは織編物にしたときに軽量保温素
材として、特にジャージー、ウィンドブレーカー、スキ
ーウェアー、アスレチック用シャツ等のスポーツ分野に
好適な中空仮撚加工糸に関する。
【0002】
【従来の技術】近年ますますエステル糸のスポーツ衣料
分野への拡大が広がっている。中でも、軽量、保温、吸
水性、清涼感を狙った中空原糸及びその仮撚加工糸が、
注目をあびている。例えば、特公昭61−60188号
公報には有機スルホン酸金属塩の少なくとも一部を除去
することによって、該中空繊維の断面全体に、均一に繊
維軸方向に配列し、且つ少なくともその一部が連通して
いる微細孔を形成している中空糸であれば吸水性、吸湿
性には優れたポリエステルであることが記載してある。
しかしながら、この中空糸は、原糸(生糸)であれば問
題ないが、伸縮性に優れた仮撚加工糸を得ようと思え
ば、中空部がつぶれたり、単糸がフィブリル化して、初
期の目的を達成できない。
分野への拡大が広がっている。中でも、軽量、保温、吸
水性、清涼感を狙った中空原糸及びその仮撚加工糸が、
注目をあびている。例えば、特公昭61−60188号
公報には有機スルホン酸金属塩の少なくとも一部を除去
することによって、該中空繊維の断面全体に、均一に繊
維軸方向に配列し、且つ少なくともその一部が連通して
いる微細孔を形成している中空糸であれば吸水性、吸湿
性には優れたポリエステルであることが記載してある。
しかしながら、この中空糸は、原糸(生糸)であれば問
題ないが、伸縮性に優れた仮撚加工糸を得ようと思え
ば、中空部がつぶれたり、単糸がフィブリル化して、初
期の目的を達成できない。
【0003】一方、上記問題点を解決するために、ポリ
マー鞘部とそれよりも溶解性又は分解性の大きいポリマ
ーの芯部からなる複合繊維に、仮撚をほどこし、その後
芯部の少なくとも一部を溶解又は分解除去することによ
り、中空部を有し、該中空部がクラックによって繊維表
面に開口している繊維の製造方法が、特公昭60−37
203号公報に記載されている。確かに該公報に記載の
中空繊維であれば仮撚タイプの中空糸は得られるが、こ
れは編織物にした後、精錬アルカリ処理しなければなら
ない。芯部のアルカリ易容ポリマーを溶解するに際し、
20〜40%も過大な減量をしなければならず、非常に
コスト高となりかつ易容ポリマーが少量でも残存してお
れば、染着スピード差等による染色筋斑等の発生及び高
アルカリ減量による物性強度低下という問題点があっ
た。
マー鞘部とそれよりも溶解性又は分解性の大きいポリマ
ーの芯部からなる複合繊維に、仮撚をほどこし、その後
芯部の少なくとも一部を溶解又は分解除去することによ
り、中空部を有し、該中空部がクラックによって繊維表
面に開口している繊維の製造方法が、特公昭60−37
203号公報に記載されている。確かに該公報に記載の
中空繊維であれば仮撚タイプの中空糸は得られるが、こ
れは編織物にした後、精錬アルカリ処理しなければなら
ない。芯部のアルカリ易容ポリマーを溶解するに際し、
20〜40%も過大な減量をしなければならず、非常に
コスト高となりかつ易容ポリマーが少量でも残存してお
れば、染着スピード差等による染色筋斑等の発生及び高
アルカリ減量による物性強度低下という問題点があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の技
術を克服し、仮撚加工で中空部分がつぶれない(割れな
い中空糸)仮撚加工糸を提供することを目的とする。
術を克服し、仮撚加工で中空部分がつぶれない(割れな
い中空糸)仮撚加工糸を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、仮撚加工で
中空部分がつぶれない(割れない)中空糸あるいは又、
仮撚後、アルカリ減量しなくてもよい中空加工糸を得る
ために鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。すな
わち本発明は、下記一般式(1)および/または(2)
で示される化合物を含む共重合ポリエチレンテレフタレ
ートから実質的になる共重合ポリエステルと、実質的に
ポリエチレンテレフタレートからなるポリエステルとを
複合紡糸して繊維断面がサイドバイサイド型である中空
繊維とした後、撚数1500〜3000回/mで仮撚り
加工することを特徴とするポリエステル中空仮撚加工糸
の製造方法である。
中空部分がつぶれない(割れない)中空糸あるいは又、
仮撚後、アルカリ減量しなくてもよい中空加工糸を得る
ために鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。すな
わち本発明は、下記一般式(1)および/または(2)
で示される化合物を含む共重合ポリエチレンテレフタレ
ートから実質的になる共重合ポリエステルと、実質的に
ポリエチレンテレフタレートからなるポリエステルとを
複合紡糸して繊維断面がサイドバイサイド型である中空
繊維とした後、撚数1500〜3000回/mで仮撚り
加工することを特徴とするポリエステル中空仮撚加工糸
の製造方法である。
【0006】
【化2】
【0007】本発明の製造方法においては、一般式
(1)および/または(2)で示される化合物を含む共
重合ポリエチレンテレフタレートから実質的になる共重
合ポリエステルと、実質的にポリエチレンテレフタレー
トからなるポリエステルとを複合紡糸して繊維断面がサ
イドバイサイド型である中空繊維とする。本発明におい
て、共重合ポリエステル中の一般式(1)で示される化
合物の含有量は全グリコール成分に対して5〜20モル
%であることが好ましい。5モル%未満であると糸の潜
在捲縮力が弱くなり、本発明の中空加工糸は得られず、
20モル%を越すと共重合ポリエチレンテレフタレート
の融点が低いために、仮撚時での融着糸切れ、あるいは
風合い、硬化が生じて実用性が劣る。
(1)および/または(2)で示される化合物を含む共
重合ポリエチレンテレフタレートから実質的になる共重
合ポリエステルと、実質的にポリエチレンテレフタレー
トからなるポリエステルとを複合紡糸して繊維断面がサ
イドバイサイド型である中空繊維とする。本発明におい
て、共重合ポリエステル中の一般式(1)で示される化
合物の含有量は全グリコール成分に対して5〜20モル
%であることが好ましい。5モル%未満であると糸の潜
在捲縮力が弱くなり、本発明の中空加工糸は得られず、
20モル%を越すと共重合ポリエチレンテレフタレート
の融点が低いために、仮撚時での融着糸切れ、あるいは
風合い、硬化が生じて実用性が劣る。
【0008】また一般式(2)で示される化合物の含有
量は紡糸性の点から全ジカルボン酸成分に対して1〜3
%であることが好ましい。本発明においては、熱収縮差
の異なる2種のポリマーをサイドバイサイド型にし、こ
れを加熱下で仮撚りすることで糸の潜在的な捲縮を発現
させる。本発明で用いられるポリエチレンテレフタレー
トおよび一般式(1)および/または(2)を含む共重
合ポリエチレンテレフタレートは公知のポリエチレンテ
レフタレートの重縮合法で得られる。また2種のポリマ
ーは、いずれも本発明の効果を損なわない範囲で、必要
に応じて任意の添加剤、例えば触媒、着色防止剤、耐熱
剤、艶消剤、無機微粒子等を含んでいてもよい。
量は紡糸性の点から全ジカルボン酸成分に対して1〜3
%であることが好ましい。本発明においては、熱収縮差
の異なる2種のポリマーをサイドバイサイド型にし、こ
れを加熱下で仮撚りすることで糸の潜在的な捲縮を発現
させる。本発明で用いられるポリエチレンテレフタレー
トおよび一般式(1)および/または(2)を含む共重
合ポリエチレンテレフタレートは公知のポリエチレンテ
レフタレートの重縮合法で得られる。また2種のポリマ
ーは、いずれも本発明の効果を損なわない範囲で、必要
に応じて任意の添加剤、例えば触媒、着色防止剤、耐熱
剤、艶消剤、無機微粒子等を含んでいてもよい。
【0009】本発明においてサイドバイサイド型として
は、図1に示すような二層貼合せ型の形状で配置されて
いることが好ましい。本発明において中空繊維の中空率
は10〜40%の範囲であることが好ましい。ここで中
空率とは、見掛けの繊維断面積における中空部の断面積
の割合をいう。中空率が40%を越えると、中空繊維を
構成する外殻部分が薄くなり、更に中空繊維自体の紡糸
が極めて困難となる。一方、中空繊維の中空率が10%
未満であると、繊維を中空にすることの効果がなく、保
温、軽量性が悪くなる。
は、図1に示すような二層貼合せ型の形状で配置されて
いることが好ましい。本発明において中空繊維の中空率
は10〜40%の範囲であることが好ましい。ここで中
空率とは、見掛けの繊維断面積における中空部の断面積
の割合をいう。中空率が40%を越えると、中空繊維を
構成する外殻部分が薄くなり、更に中空繊維自体の紡糸
が極めて困難となる。一方、中空繊維の中空率が10%
未満であると、繊維を中空にすることの効果がなく、保
温、軽量性が悪くなる。
【0010】また本発明において、中空繊維の断面は特
に規定するものではなく、丸断面、多葉断面等いずれの
場合にも適用可能であるが、特に風合い、触感の点よ
り、三角異型断面であることが好ましい。本発明におい
て複合紡糸の方法としては、通常用いられる複合紡糸口
金を用いることができる。すなわち例えば外形及び中空
部の形状が三角形あるいは円形の中空繊維を得るために
は、少なくとも一部が開いた三角形あるいは円形のスリ
ットを有する紡糸口金を使用する。またスリットにいた
るまでのポリマーの流路としては、サイドバイサイド型
の複合繊維の製造に使用されているものと原理的には同
じものが利用できる。
に規定するものではなく、丸断面、多葉断面等いずれの
場合にも適用可能であるが、特に風合い、触感の点よ
り、三角異型断面であることが好ましい。本発明におい
て複合紡糸の方法としては、通常用いられる複合紡糸口
金を用いることができる。すなわち例えば外形及び中空
部の形状が三角形あるいは円形の中空繊維を得るために
は、少なくとも一部が開いた三角形あるいは円形のスリ
ットを有する紡糸口金を使用する。またスリットにいた
るまでのポリマーの流路としては、サイドバイサイド型
の複合繊維の製造に使用されているものと原理的には同
じものが利用できる。
【0011】本発明においては、上記のようにして中空
繊維を得た後、仮撚加工条件を通常レベルより幾分甘く
して仮撚加工することによって、仮撚りで潰れない加工
糸を得られる。次に、仮撚加工条件について説明する。
本発明において、仮撚加工時の撚数は通常の仮撚条件に
比べて低捲縮仮撚となり、1m当たり1500〜300
0回である。撚数が大きいほど、糸のダメージが大きく
中空部がつぶれやすい。又、仮撚温度は、共重合ポリマ
ーの軟化点(通常融点より10〜30℃低い温度)と、
軟化点より50℃程度低い温度範囲で行う。一般的に、
ポリエチレンテレフタレートの場合、180〜240℃
の範囲などが適している。
繊維を得た後、仮撚加工条件を通常レベルより幾分甘く
して仮撚加工することによって、仮撚りで潰れない加工
糸を得られる。次に、仮撚加工条件について説明する。
本発明において、仮撚加工時の撚数は通常の仮撚条件に
比べて低捲縮仮撚となり、1m当たり1500〜300
0回である。撚数が大きいほど、糸のダメージが大きく
中空部がつぶれやすい。又、仮撚温度は、共重合ポリマ
ーの軟化点(通常融点より10〜30℃低い温度)と、
軟化点より50℃程度低い温度範囲で行う。一般的に、
ポリエチレンテレフタレートの場合、180〜240℃
の範囲などが適している。
【0012】本発明において、仮撚は中空糸単独で行っ
てもよいが、他の繊維との複合仮撚も出来このものも極
めて有用である。この複合仮撚で相手繊維の軟化点が高
い場合、仮撚温度は、原繊軟化温度よりも高温で行うこ
とが出来る。このようにして得られた本発明の繊維は、
原糸(生糸)及びその仮撚加工糸あるいは又、他の繊維
と必要に応じ交編/交織/混繊その他の手段で、混合し
て使用することが出きる。中空加工糸の特徴として高い
断熱性と、見掛け比重が小さく軽いために、ウィンドブ
レーカーやスキーウェアーなどの防寒衣料及びジャージ
ー、アスレチック用シャツなどのスポーツ各種の用途に
最適である。
てもよいが、他の繊維との複合仮撚も出来このものも極
めて有用である。この複合仮撚で相手繊維の軟化点が高
い場合、仮撚温度は、原繊軟化温度よりも高温で行うこ
とが出来る。このようにして得られた本発明の繊維は、
原糸(生糸)及びその仮撚加工糸あるいは又、他の繊維
と必要に応じ交編/交織/混繊その他の手段で、混合し
て使用することが出きる。中空加工糸の特徴として高い
断熱性と、見掛け比重が小さく軽いために、ウィンドブ
レーカーやスキーウェアーなどの防寒衣料及びジャージ
ー、アスレチック用シャツなどのスポーツ各種の用途に
最適である。
【0013】以下本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0014】
【0015】
【実施例1】ジメチルテレフタレート100部とエチレ
ングリコール80部を、エステル交換反応槽に仕込み、
次いで酢酸マンガン0.035部を添加後、エステル交
換反応を実施した。反応温度を220℃まで上昇させ、
ほぼ理論メタノール留出量まで到達後、リン酸トリメチ
ルを0.04部添加、更に酸化チタンを0.05部添加
し、三酸化アンチモンを0.04部添加後重合反応槽へ
移槽し、重縮合反応を実施した。得られたポリマーの極
限粘度は0.60であった。反応終了後、ポリマーを常
圧に従いチップ化し乾燥した。このポリマーをAとす
る。
ングリコール80部を、エステル交換反応槽に仕込み、
次いで酢酸マンガン0.035部を添加後、エステル交
換反応を実施した。反応温度を220℃まで上昇させ、
ほぼ理論メタノール留出量まで到達後、リン酸トリメチ
ルを0.04部添加、更に酸化チタンを0.05部添加
し、三酸化アンチモンを0.04部添加後重合反応槽へ
移槽し、重縮合反応を実施した。得られたポリマーの極
限粘度は0.60であった。反応終了後、ポリマーを常
圧に従いチップ化し乾燥した。このポリマーをAとす
る。
【0016】一方、ジメチル(5−ナトリウムスルホ)
イソフタレート2.2部をジメチルテレフタレート10
0部エチレングリコール80部と共にエステル交換反応
槽に仕込む以外は、上記ポリマーAと同様の方法で重合
したポリマーをBとする。ポリマーの極限粘度は0.5
3であった。上記ポリマーA及びBを2台の押出機を用
いて、それぞれ溶融状態とし、紡口スリット直前で等量
ずつ合流させ、複合比1:1のサイドバイサイド型(2
層貼り合わせ型)の複合中空繊維とした。なお、かかる
紡糸に用いた紡糸口金のスリットは、図2に示すもので
あり、幅0.08mm・直径1.0mm・角度60度の24
孔のC型スリットノズルである。紡糸温度295℃で吐
出した。その後、通常の方法で、冷却・固化し、仕上剤
を付与して捲取速度1250m/min で195d/24f
を捲き取った。この未延伸糸を、常法によって約3倍に
延伸し、65d/24fの複合中空サイドバイサイド糸
を得た。
イソフタレート2.2部をジメチルテレフタレート10
0部エチレングリコール80部と共にエステル交換反応
槽に仕込む以外は、上記ポリマーAと同様の方法で重合
したポリマーをBとする。ポリマーの極限粘度は0.5
3であった。上記ポリマーA及びBを2台の押出機を用
いて、それぞれ溶融状態とし、紡口スリット直前で等量
ずつ合流させ、複合比1:1のサイドバイサイド型(2
層貼り合わせ型)の複合中空繊維とした。なお、かかる
紡糸に用いた紡糸口金のスリットは、図2に示すもので
あり、幅0.08mm・直径1.0mm・角度60度の24
孔のC型スリットノズルである。紡糸温度295℃で吐
出した。その後、通常の方法で、冷却・固化し、仕上剤
を付与して捲取速度1250m/min で195d/24f
を捲き取った。この未延伸糸を、常法によって約3倍に
延伸し、65d/24fの複合中空サイドバイサイド糸
を得た。
【0017】この糸の物性は、繊度=65デニール,強
度=4.5g/d、伸度=29.5%、沸水収縮率=2
4.0%、中空率=25.5%であった。この中空糸を
AR−415仮撚機(石川製作所製)を用いて、加工ス
ピード110m/分、1ヒータ温度150°C、2ヒー
タ温度180°Cとし第2フィード率は走行安定な最大
リラックスフィード率とする。上記、一定条件下で仮撚
数だけを1500T/M〜4000T/Mまで変化させ
て得た加工糸の性質を表1に示す。なお比較例として、
資料No.、はA成分100%のサイドバイサイド
型の複合中空繊維とした。
度=4.5g/d、伸度=29.5%、沸水収縮率=2
4.0%、中空率=25.5%であった。この中空糸を
AR−415仮撚機(石川製作所製)を用いて、加工ス
ピード110m/分、1ヒータ温度150°C、2ヒー
タ温度180°Cとし第2フィード率は走行安定な最大
リラックスフィード率とする。上記、一定条件下で仮撚
数だけを1500T/M〜4000T/Mまで変化させ
て得た加工糸の性質を表1に示す。なお比較例として、
資料No.、はA成分100%のサイドバイサイド
型の複合中空繊維とした。
【0018】表1中の加工糸物性を示す捲縮率は、加工
糸を検尺機で2800デニールになるようにカセ取り
し、この糸に荷重0.1グラム/デニール下で糸長を読
み、これをacmととする。その後このカセを無緊張下
で沸水処理を行なった後、荷重2ミリグラム/デニール
下で糸長を読み、これをbcmとする。捲縮率は(a−
b)/a×100(%)で示される。
糸を検尺機で2800デニールになるようにカセ取り
し、この糸に荷重0.1グラム/デニール下で糸長を読
み、これをacmととする。その後このカセを無緊張下
で沸水処理を行なった後、荷重2ミリグラム/デニール
下で糸長を読み、これをbcmとする。捲縮率は(a−
b)/a×100(%)で示される。
【0019】
【表1】
【0020】本願の資料No.で作ったスポーツ用ジ
ャージーは軽量感があり保温性にとんだ製品となった。
ャージーは軽量感があり保温性にとんだ製品となった。
【0021】
【実施例2】ジメチルテレフタレート100部とエチレ
ングリコール80部を、エステル交換反応槽に仕込み、
次いで酢酸マンガン0.035部を添加後、エステル交
換反応を実施した。反応温度を220℃まで上昇させ、
ほぼ理論メタノール留出量まで到達後、リン酸トリメチ
ルを0.04部添加、更に酸化チタンを0.05部添加
し、三酸化アンチモンを0.04部添加後、2・2ビス
プロパン〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕
を16部添加したあと 重合反応槽へ移槽し、重縮合反
応を実施した。得られたポリマーの極限粘度は0.63
であった。反応終了後、ポリマーを常圧に従いチップ化
し乾燥した。このポリマーをCとする。Aポリマーは実
施例1と同じである。
ングリコール80部を、エステル交換反応槽に仕込み、
次いで酢酸マンガン0.035部を添加後、エステル交
換反応を実施した。反応温度を220℃まで上昇させ、
ほぼ理論メタノール留出量まで到達後、リン酸トリメチ
ルを0.04部添加、更に酸化チタンを0.05部添加
し、三酸化アンチモンを0.04部添加後、2・2ビス
プロパン〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕
を16部添加したあと 重合反応槽へ移槽し、重縮合反
応を実施した。得られたポリマーの極限粘度は0.63
であった。反応終了後、ポリマーを常圧に従いチップ化
し乾燥した。このポリマーをCとする。Aポリマーは実
施例1と同じである。
【0022】上記ポリマーA及びCを2台の押出機を用
いて、それぞれ溶融状態とし、紡口スリット直前で等量
ずつ合流させ、複合比1:1のサイドバイサイド型(2
層貼り合わせ型)の複合中空繊維とした。なお、かかる
紡糸に用いた紡糸口金のスリットは図3であり、幅0.
08mm・スリット間隔0.09mm・一辺長1.2mm三角
等長スリットノズルである。紡糸温度295°Cで吐出
した。その後、通常の方法で冷却・固化し、仕上剤を付
与して捲取速度1250m/min で225d/24fを捲
き取った。この未延伸糸を、常法によって約3倍に延伸
し、75d/24fの複合中空サイドバイサイド糸を得
た。この糸の物性は、繊度=75デニール、強度=4.
6g/d、伸度=33.3%、沸水収縮率=25.5、
中空率=30.5%であった。
いて、それぞれ溶融状態とし、紡口スリット直前で等量
ずつ合流させ、複合比1:1のサイドバイサイド型(2
層貼り合わせ型)の複合中空繊維とした。なお、かかる
紡糸に用いた紡糸口金のスリットは図3であり、幅0.
08mm・スリット間隔0.09mm・一辺長1.2mm三角
等長スリットノズルである。紡糸温度295°Cで吐出
した。その後、通常の方法で冷却・固化し、仕上剤を付
与して捲取速度1250m/min で225d/24fを捲
き取った。この未延伸糸を、常法によって約3倍に延伸
し、75d/24fの複合中空サイドバイサイド糸を得
た。この糸の物性は、繊度=75デニール、強度=4.
6g/d、伸度=33.3%、沸水収縮率=25.5、
中空率=30.5%であった。
【0023】この中空糸と71/48POY糸をAR仮
撚機で加工スピード100m/分、1ヒータ温度150
°C,撚数2300T/M一定条件下で複合仮撚した。
この糸に1000回/mの追撚を行いベネシャン組織で
織物を作った。この織物は従来にないハリ、コシアップ
が表現できストレッチ性が付与されて可縫性が著しく向
上した。
撚機で加工スピード100m/分、1ヒータ温度150
°C,撚数2300T/M一定条件下で複合仮撚した。
この糸に1000回/mの追撚を行いベネシャン組織で
織物を作った。この織物は従来にないハリ、コシアップ
が表現できストレッチ性が付与されて可縫性が著しく向
上した。
【0024】
【発明の効果】本発明の中空仮撚加工糸を用いた織物
は、軽量保温素材としてジャージー等のスポーツ分野に
好適であり、また婦人アウターとしてシャツ、ブラウス
等を作った場合にも風合いが良好で、ボリューム感とし
わ回復性(弾性回復性)のある良好な製品が得られる。
は、軽量保温素材としてジャージー等のスポーツ分野に
好適であり、また婦人アウターとしてシャツ、ブラウス
等を作った場合にも風合いが良好で、ボリューム感とし
わ回復性(弾性回復性)のある良好な製品が得られる。
【図1】本発明のサイドバイサイド型の複合中空糸の一
例を示す図である。
例を示す図である。
【図2】実施例1で使用した紡口ノズルを示す図であ
る。
る。
【図3】実施例2で使用した紡口ノズルを示す図であ
る。
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D02G 3/04
Claims (1)
- 【請求項1】 下記一般式(1)および/または(2)
で示される化合物を含む共重合ポリエチレンテレフタレ
ートから実質的になる共重合ポリエステルと、実質的に
ポリエチレンテレフタレートからなるポリエステルとを
複合紡糸して繊維断面がサイドバイサイド型である中空
繊維とした後、撚数1500〜3000回/mで仮撚り
加工することを特徴とするポリエステル中空仮撚加工糸
の製造方法。 【化1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14585293A JPH073554A (ja) | 1993-06-17 | 1993-06-17 | ポリエステル中空仮撚加工糸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14585293A JPH073554A (ja) | 1993-06-17 | 1993-06-17 | ポリエステル中空仮撚加工糸の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH073554A true JPH073554A (ja) | 1995-01-06 |
Family
ID=15394585
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14585293A Withdrawn JPH073554A (ja) | 1993-06-17 | 1993-06-17 | ポリエステル中空仮撚加工糸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH073554A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008115497A (ja) * | 2006-11-06 | 2008-05-22 | Teijin Fibers Ltd | ポリエステル接合型複合フィラメント及びそれを用いた混繊糸 |
JP2009041148A (ja) * | 2007-08-10 | 2009-02-26 | Teijin Fibers Ltd | 織物および繊維製品 |
WO2016002100A1 (ja) * | 2014-06-30 | 2016-01-07 | 東レ株式会社 | マルチフィラメント糸と編織物およびその製造方法 |
CN112323258A (zh) * | 2020-10-10 | 2021-02-05 | 佛山市裕丰无纺布有限公司 | 一种热风蓬松布制造工艺 |
JP2022543073A (ja) * | 2019-08-02 | 2022-10-07 | トーレ・アドバンスド・マテリアルズ・コリア・インコーポレーテッド | 芯鞘型複合仮撚糸およびその製造方法 |
-
1993
- 1993-06-17 JP JP14585293A patent/JPH073554A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JPWO2016002100A1 (ja) * | 2014-06-30 | 2017-04-27 | 東レ株式会社 | マルチフィラメント糸と編織物およびその製造方法 |
JP2022543073A (ja) * | 2019-08-02 | 2022-10-07 | トーレ・アドバンスド・マテリアルズ・コリア・インコーポレーテッド | 芯鞘型複合仮撚糸およびその製造方法 |
CN112323258A (zh) * | 2020-10-10 | 2021-02-05 | 佛山市裕丰无纺布有限公司 | 一种热风蓬松布制造工艺 |
CN112323258B (zh) * | 2020-10-10 | 2023-12-19 | 佛山市裕丰无纺布有限公司 | 一种热风蓬松布制造工艺 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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