JPH0374655B2 - - Google Patents

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JPH0374655B2
JPH0374655B2 JP60120627A JP12062785A JPH0374655B2 JP H0374655 B2 JPH0374655 B2 JP H0374655B2 JP 60120627 A JP60120627 A JP 60120627A JP 12062785 A JP12062785 A JP 12062785A JP H0374655 B2 JPH0374655 B2 JP H0374655B2
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Compounds Of Unknown Constitution (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は抗真菌及び抗菌活性を有する新規抗生
物質SF−2369物質及びその製造法に関するもの
である。 従来の技術及び発明が解決しようとする問題点 従来、数多くの抗生物質が発明され、医薬品、
動物用薬品、農薬等の分野で実用化されている。
しかしながら、まだ有効な物質が見出されないた
め解決されていない医療あるいは産業分野が多く
残されている。例えば真菌に対する化学療法分野
においても、新しい作用をもつ新規の抗真菌抗生
物質を提供することは常に要望されている。 本発明者らは、以上のような点に着目し、新規
な抗生物質を提供するとともに、その製造法を確
立することによつてこれを解決しようとするもの
である。 問題点を解決するための手段、作用及び効果 本発明者らは、上述の期待にこたえるべく、抗
真菌活性を有する物質の探索を続けていたとこ
ろ、アクチノマデユラ(Actinomadura)属に属
するある菌株の培養物中に、クリプトコツカス・
ネオフオルマンスM9010(Cryptococcus
neoformansM9010)等の真菌の生育を阻害する
物質が生産されていることを見出し、有効物質
SF−2369物質を単離し、その化学構造式、理化
学的特性及び生物学的特性を確定することにより
本発明を完成した。 従つて、第一の本発明は、次の化学構造式も有
する新規抗生物質SF−2369物質(2,5−ビス
−(3−イソシアノブチリルアミノ)−1−ペンタ
ノール)を提供するものである。 本発明のSF−2369物質は、単離、精製工程に
おける後処理の如何により、遊離形又は溶媒化物
として得られるが、いずれも本発明の範囲に含ま
れるものである。 SF−2369物質を単離、精製するに際し、ジエ
チルエーテルで結晶化を行うと、SF−2369物質
はジエチルエーテル溶媒化物として単離される。 このジエチルエーテル溶媒化物は、次の理化学
的特性を有する。 元素分析値:炭 素 58.49重量%、 水 素 8.14重量%、 窒 素 17.44重量% (50℃,8時間減圧乾燥後) 分 子 量:308 (FD−MSにおいて331(M+Na)、
SI−MSにおいて309(M+1)を観
測した。) 融 点:45〜47℃ 比旋光度:[α]25 D−21゜(c1.0、メタノール) 紫外部吸収スペクトル:特徴的な吸収なし(メタ
ノール中) 赤外部吸収スペクトル:第1図に示す(臭化カリ
ウム錠中) 溶 解 性:水、メタノール、エタノール、クロ
ロホルムに可溶、n−ヘキサンに不溶 呈色反応:ヨード反応、グレイグ・リーバツク試
薬…陽性 ニンヒドリン反応…陰性 塩基性・酸性・中性の区別:中性 外 観:無色針状晶 本発明のSF−2369物質は、ジエチルエーテル
溶媒化物として、更に第2図に示す重クロロホル
ム中で測定した水素核核磁気共鳴スペクトル及び
第3図に示す重クロロホルム中で測定した炭素核
核磁気共鳴スペクトルを示す。 また、シリカゲル薄層クロマトグラフイーにお
けるRf値は、展開溶媒クロロホルム−メタノー
ル−水(65:25:4)で0.65、アセトンで0.52で
ある。 上述の理化学的特性及び各種スペクトルデータ
からSF−2369物質は、C15H24N4O3の分子式を有
し、イソニトリル基2個を有すると推定される。
しかしながら、これまでに見い出されているイソ
ニトリル基を有する抗生物質とは理化学的特性が
異なることからSF−2369物質は新規物質と判定
した。 更に、第2の本発明は、アクチノマデユラ属に
属するSF−2369物質生産菌を培養し、得られた
培養物からSF−2369物質を採取することを特徴
とするSF−2369物質の製造法を提供するもので
ある。 本発明に用いるSF−2369物質生産菌としては、
その培養物中に、採取するに充分な量のSF−
2369物質を生産する能力を有するものであれば、
いかなるものであつてもよく、このような菌株の
一例としては本発明者らにより神奈川県厚木市の
土壌より新たに分離されたSF−2369株が挙げら
れる。本菌株の菌学的性状は次の通りである。 形態的特徴 基生菌糸はよく伸長分岐し、通常の条件下で
は分断しない。気菌糸はグリセロール・アスパ
ラギン寒天、チロシン寒天、リンゴ酸カルシウ
ム寒天等で比較的よく着生し、胞子形成も豊富
である。気菌糸の分岐は単純分岐で車軸分岐は
見られない。気菌糸上の胞子連鎖は主に直状
で、時にループ状も認められる。電子顕微鏡で
観察すると、胞子は卵型〜楕円型で、0.9〜1.1
×1.0〜1.4μmの大きさを有し、表面はしわ状〜
粗面状である。胞子の連鎖は4〜10個程度の場
合が多い。菌核、胞子のう、鞭毛胞子は認めら
れない。 各種培地上の生育状態
【表】 生理的性質 (1) 生育温度範囲:オートミール寒天におい
て、15〜42℃の温度範囲で生育し、25〜37℃
において良好に生育する。 (2) ゼラチンの液化:陰性(20℃,21日培養) (3) スターチの加水分解:陰性(28℃,21日培
養) (4) 硝酸塩の還元:陽性 (5) 脱脂乳に対する作用:ペプトン化も凝固も
陰性(28℃,37℃) (6) メラニン様色素の生成:陰性 (7) 耐塩性:1.5%の食塩含有培地では生育す
るが、3.0%以上では生育しない。 炭素源の利用性(プリードハムとゴツトリー
ブ培地使用) (1) よく利用する:D−グルコース,D−マン
ニトール,L−ラムノース (2) 利用する:D−フラクトース,L−アラビ
ノース (3) 利用しない:D−キシロース,i−イノシ
トール,シユクロース,ラフイノース 細胞壁組成 全細胞加水分解物中の2,6−ジアミノピメ
リン酸はメソ型であり、糖としてマデユロース
が認められた。 以上の性状よりSF−2369株は放線菌の中でア
クチノマデユラ属に属すると考えるのが妥当であ
る。従つて、本発明者らはSF−2369株をアクチ
ノマデユラ・エスピー・SF−2369
(Actinomadura sp.SF−2369)と命名した。SF
−2369株は工業技術院微生物工業技術研究所に微
工研菌寄第8198号(FERMP−8198)として受託
されている。 SF−2369株は他の放線菌の場合に見られるよ
うに、その性状が変化しやすい。例えば、SF−
2369株の、又はこの株に由来する突然変異株(自
然発生又は誘発性)、形貫接合体又は遺伝子組換
え体であつても、抗生物質SF−2369物質を生産
するものは全て本発明に使用出来る。本発明の製
造法では、前記の歯を通常の微生物が利用しうる
栄養物を含有する培地で培養する。栄養源として
は、グルコース、水飴、デキストリン、シユクロ
ース、澱粉、糖みつ、動・植物油等を使用でき
る。また窒素源として、大豆粉、小麦胚芽、コー
ンステイープリカー、綿実粕、肉エキス、ペプト
ン、酵母エキス、硫酸アンモニウム、硝酸ソー
ダ、尿素等を使用できる。その他、必要に応じ
て、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネ
シウム、コバルト、塩素、燐酸、硫酸及びその他
のイオンを生成することができる無機塩類を添加
することは有効である。また菌の発育を助け、抗
生物質SF−2369物質の生産を促進するような有
機及び無機物を適当に添加することができる。 培養法としては、好気的条件での培養法、特に
深部培養法が最も適している。培養に適当な温度
は、15〜42℃であるが、多くの場合、25〜35℃付
近で培養する。SF−2369物質の生産は培地や培
養条件により異なるが、振盪培養、タンク培養と
も通常1〜10日の間でその蓄積が最高に達する。
培養物中のSF−2369物質の蓄積量が最高になつ
た時に培養を停止し、培養液から目的物質を単
離、精製する。 本発明のSF−2369物質の検定には検定菌とし
てグリプトコツカス・ネオフオルマンスM9010を
用いる。寒天培地上での生育阻止円径は100〜
1000μg/mlにおいて濃度の対数と直線関係を示
し、15〜26mmの阻止円を与える。 本発明のSF−2369物質は、前述のような理化
学的特性を有しているので、培養物からSF−
2369物質の採取にあたつては、その特性を利用し
て単離、精製することができる。即ち、アンバー
ライトXAD−2(ローム・アンド・ハース社製)、
ダイヤイオンHP−20(三菱化成社製)等の合成
吸着剤、セフアデツクスLH−20(フアルマシア
社製)、トヨパールHW−40(東洋曹達社製)等の
ゲル過剤、シリカゲル、アルミナ等によるカラ
ムクロマトグラフイー及びn−ブタノール等によ
る溶媒抽出法、更に、ジエチルエーテル等を溶媒
とする結晶化法等が有効である。 以上のような方法により、あるいは、これらを
適宜組合わせることにより、高純度のSF−2369
物質が得られる。 次に、SF−2369物質の真菌に対する最小発育
阻止濃度(MIC)を第1表に示した。
【表】 で測定
上記の結果から明らかなように、SF−2369物
質はクリプトコツカス・ネオフオルマンスM9010
株等に対し抗菌作用を示し、真菌症治療剤として
の有用性が期待される。なお、本物質は100mg/
Kgの腹腔内投与でマウスに対し毒性を示さなかつ
た。 以下に本発明の実施例を示すが、これらは単な
る一例であつて本発明を限定するものではない。
ここに例示しなかつた多くの変法あるいは修飾手
段を用い得ることはもちろんのことである。 実施例 種培地としてスターチ2.0%、グルコース1.0
%、小麦胚芽0.6%、ポリペプトン0.5%、酵母エ
キス0.3%、大豆粉0.2%、炭酸カルシウム0.1%を
含む培地を用いた。また、生産培地として、水飴
2.0%、大豆油0.2%、綿実粕1.0%、小麦胚芽1.0
%、コーンステイープリカー0.5%、炭酸カルシ
ウム0.1%、硫酸マグネシウム0.1%、硫酸第一鉄
0.0005%、塩化コバルト0.0005%を含む培地を用
いた。なお、殺菌前PHは全てPH7.0に調整して使
用した。 前記種培地20mlを分注した100ml容三角フラス
コを120℃で30分間殺菌し、これにアクチノマジ
ユラ・エスピー・SF−2369株(FERM P−
8198)の斜面培養の4〜5白金耳を接種し、28℃
で5日間振盪培養し、第1種培養とした。次いで
種培地80mlずつを分注した500ml容三角フラスコ
2本を120℃で30分間殺菌し、前記第1種培養4
mlずつを接種し、28℃で3日間振盪培養し、これ
を第2種培養とした。更に種培地1ずつを分注
した5容三角フラスコ2本を120℃で30分間殺
菌し、第2種培養50mlずつを接種し、28℃で2日
間振盪培養し、これを第3種培養とした。予め
120℃で30分間殺菌した35の生産培地を含む50
容ジヤーフアーメンター2基に前記の第3種培
養1ずつを接種し、28℃で6日間通気(35/
分)、撹拌(初期250rpm,41時間以降400rpm)
培養した。培養終了後、過助剤として珪藻土を
加えて過し、液50を得た。 得られた培養液50をダイヤイオンHP−20
(三菱化成社製)5を充填したカラムに通過さ
せることにより有効成分を吸着させた。カラムを
脱イオン水20にて水洗後、有効成分を50%メタ
ノール水にて溶出した。 活性画分を集め、減圧下メタノールを留去して
10とし、n−ブタノール5にて2回抽出し
た。n−ブタノール層を減圧下濃縮乾固し21gの
油状物質を得た。得られた油状物質をワコーゲル
C−200(和光純薬工業社製)20gにまぶし一夜乾
燥後、クロロホルムで充填したワコーゲルC−
200 200mlのカラムの上に乗せクロマトグラフイ
ーを行つた。クロロホルム−メタノール混液
(20:1)で溶出される活性画分を集め、減圧下
濃縮乾固して427mgの油状物質を得た。この油状
物質をメタノールで充填したセフアデツクスLH
−20(フアルマシア社製)650mlのカラムに乗せ、
メタノールで展開した。活性画分を減圧下濃縮乾
固し、281mgの油状物質を得た。この油状物質を
少量のメタノールに溶解後、約20mlのジエチルエ
ーテルを加えて48時間、冷暗所に放置したとこ
ろ、SF−2369物質の無色針状晶16.3mgが得られ
た。本物質は前記の化学構造式及び理化学的特性
を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図はSF−2369物質の臭化カリウム錠中で
の赤外部吸収スペクトルを示し、第2図はSF−
2369物質の重クロロホルム中での水素核核磁気共
鳴スペクトルを示し、第3図はSF−2369物質の
重クロロホルム中での炭素核核磁気共鳴スペクト
ルを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次の化学構造式: を有するSF−2369物質。 2 アクチノマデユラ(Actinomadura)属に属
    するSF−2369物質生産菌を培養し、得られた培
    養物からSF−2369物質を採取することを特徴と
    するSF−2369物質の製造法。
JP60120627A 1985-06-05 1985-06-05 新規抗生物質sf−2369物質及びその製造法 Granted JPS61280286A (ja)

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JP60120627A JPS61280286A (ja) 1985-06-05 1985-06-05 新規抗生物質sf−2369物質及びその製造法

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