JPH0531552B2 - - Google Patents

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JPH0531552B2
JPH0531552B2 JP58214669A JP21466983A JPH0531552B2 JP H0531552 B2 JPH0531552 B2 JP H0531552B2 JP 58214669 A JP58214669 A JP 58214669A JP 21466983 A JP21466983 A JP 21466983A JP H0531552 B2 JPH0531552 B2 JP H0531552B2
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JP
Japan
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antibiotic
chloroform
acetone
culture
agar
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP58214669A
Other languages
English (en)
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JPS60105679A (ja
Inventor
Kazutoshi Mizogami
Michio Yamagishi
Sadafumi Oomura
Nozomi Ootake
Haruo Seto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Taisho Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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Publication of JPS60105679A publication Critical patent/JPS60105679A/ja
Publication of JPH0531552B2 publication Critical patent/JPH0531552B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規の抗生物質に関する。 本発明の目的は、ある種のグラム陽性菌に対し
て増殖抑制作用を示す新規な抗性物質を提供する
にある。 本発明の目的物を生産する菌株は、本発明者ら
が埼玉県浦和市の土壌から新たに分離した菌株で
あり、微生物の名称「ストレプトマイセスハイグ
ロスコピカス(Streptmyces hygroscopicus)
TM−582」および微生物寄託番号「微工研菌寄
第7246号(FERM P−7246)」として、工業技
術院微生物工業技術研究所に寄託されており、こ
の菌株を培養して得られる本発明の目的物を抗生
物質TM−582と命名した。 この菌株の菌学的性状を以下に示す。 形態 本菌はグリセリン・アスパラギン寒天、イー
スト麦芽寒天およびオートミール寒天培地など
で良好な生育を示し、胞子形成も豊富である。
気中菌糸は豊富に形成され、肉眼的には粉状な
いしビロード状を呈する。 胞子着成菌糸は気中菌糸上に着生し、その主
軸より単純分枝して側枝となり、その末端は螺
旋状を呈する。分生胞子は、通常10個以上連鎖
し、電子顕微鏡的に観察するとその形成は卵形
または円筒形で、大きさは0.8〜1.0×1.1〜1.3μ
であり、その表面はこぶ状である。鞭毛胞子、
胞子のう、菌核は認められない。 培養上の諸性状 1 各種培地上で30℃、14日培養した場合の生
育状態を次表に示す。
【表】 生理的性質 (1) 生育温度範囲 グリセリン・アスパラギン寒天培地におい
て、25〜37℃の温度範囲で良好に生育する。
10℃以下、50℃以上の温度範囲では生育しな
い。 (2) 生化学的性状 好気性、嫌気生の区別:好気性 ゼラチンの液化:陽性 脱脂牛乳の凝固:陰性 脱脂牛乳のペプトン化:陽性 スターチの加水分解:陽性 メラニン様色素の生成:陰性 (3) 炭素源の利用性 (プリドハム・ゴドリーブ寒天培地上) 利用する。 L−アラビノース、D−キシロース、D
−グルコース、D−フラクトース、イノシ
トール、L−ラムノース、D−マンニツト わずかに利用する。 シユクロース、ラフイノース 以上の諸性状から本菌がストレプトマイセス属
に属する放線菌であることは明らかであり、上記
諸性状をワツクスマン著「ジ・アクチノミセテ
ス」第2巻(1961年)およびI.S.P.(ジ・インター
ナシヨナール・ストレプトマイセス・プロジエク
ト)に報告されている多くの既知菌株と比較検討
した結果、同菌株の種の同定上最も基本的かつ重
要な諸性状は、ストレプトマイセス・ハイグロス
コピカス・ワツクスマン・アンド・ヘンリツチ
(Streptomyces hygroscopicus Waksman and
Henrici)(1948年)の性状に極めてよく一致す
ることが認められた。従つて、本菌株はストレプ
トマイセス・ハイグロスコピカスと種を同じくす
る放線菌であると断定し、本菌株をストレプトマ
イセス・ハイグロスコピカスTM−582と命名し
た。 抗生物質TM−582の生産は、大略、一般の抗
生物質を産生する場合に準じ、各種栄養物質を含
む培地でストレプトマイセス・ハイグロスコピカ
スTM−582を好気的条件下で培養することによ
り行なう。 培地は主として液体培地を用い、1.00〜10.00
重量%の炭素源、0.10〜4.00重量%の窒素源およ
び0.01〜1.00重量%の無機成分からなり、必要が
あれば醗酵中の発泡を抑制するため1.00重量%以
下の消泡剤を添加することができる。最も望まし
い培地は2.0〜6.0重量%の炭素源と0.5〜3.0重量
%の窒素源を含有する。 炭素源としては、たとえばグルコース、マルト
ース、シユクロース、スターチ、グリセリン、デ
キストリンなどを単独かまたは混合して用いる。 窒素源としては、たとえばペプトン、肉エキ
ス、大豆粉、トリプトン、コーン・ステイプ・リ
カー、酵母エキス、オート・ミールなどを単独か
または混合して用いる。 無機成分としては、たとえばマグネシウム、
鉄、マンガンなどのリン酸塩、硫酸塩、塩化物な
どを単独かまたは混合して用いる。 消泡剤としては、たとえばアデカノール、シリ
コンなどを用いることができる。 培養方法としては、振盪培養、通気撹拌培養な
どの好期的培養が適しており、PH5.5〜8.0、25〜
40℃で2〜5日間、望ましくはPH6.6〜7.0、28〜
35℃で4日間培養する。 この培養により生産された抗生物質TM−582
を単離するには、醗酵生産物を採取する一般的な
方法に準じて行なうことができる。 すなわち、培養終了後の培養物に低級アルコー
ル、アセトンなどの有機溶媒を加えて活性物質を
抽出し、この抽出液を濃縮後、酢酸エチル、ベン
ゼン、クロロホルムなどの非水溶性溶媒に転溶す
る。これを減圧濃縮してシロツプ状とし、このシ
ロツプ状液をベンゼン、アセトン、メタノールな
どの有機溶媒に溶解し、シリカゲル〔たとえば、
E.メルク社(西独)製キーゼルゲル60〕を用いた
カラムクロマトグラフイーおよびセフアデツクス
LH−20(フアルマシア社製)を用いたゲル過
に付することより精製することが可能であり、こ
れらの方法を適宜組合せて精製することにより純
度の高い抗生物質TM−582を得ることができる。
精製上または使用上、必要があればTM−582を
ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩など
に変換することもできる。 本発明の目的物質である抗生物質TM−582は
下記の構造式(元素分析値;分子量;紫外線吸収
スペクトル、赤外線吸収スペクトル、1H−NMR
スペクトル、13C−NMスペクトルの解析により決
定)、理化学的性質および抗菌作用を有する。 () 構造式 () 理化学的性質 元素分析値 C40H68O11として 理論値(%):C62.30、H9.39 実測値(%):C62.03、H9.47 m.p. 80〜82℃ 分子量:724 SIMS m/Z 763(M+K)+ 比旋光度:〔α〕25 D=+61.8° (C=0.75、クロロホルム中) 紫外線吸収スペクトル メタノール中で測定した結果、末端吸収が
認められた。 赤外線吸収スペクトル クロロホルム中で測定した結果を第1図に
示す。 1H−NMRスペクトル 重クロロホルム中、400MHzで測定した結
果を第2図に示す。 13C−NMRスペクトル 重クロロホルム中、100MHzで測定した結
果を第3図に示す。 溶媒に対する溶解性 水に不溶; メタノール、エタノール、アセトン、酢酸
エチル、クロロホルム、ベンゼンに可溶。 呈色反応 ヨード反応、過マンガン酸カリウムおよび
バニリン−硫酸との各反応:陽性 ニンヒドリン、塩化第二鉄との各反応:陰
性 塩基性、酸性、中性の区別:酸性 物質の色:無色 () 抗菌作用 抗生物質TM−582はある種のグラム陽性菌
に対して増殖抑制作用を有するが、グラム陰性
菌、酵母に対して増殖抑制作用を有しない。ま
た抗生物質TM−582は他のポリエーテル抗生
物質と同様に原虫増殖抑制作用を有する。 以上の抗生物質TM−582の諸性状と既知抗性
物質の諸性状とを比較検討した結果、抗生物質
TM−582はポリエーテル抗生物質群に属するこ
とが明らかになつたが、本群中には抗生物質TM
−582の構造と一致する抗生物質は存在しなかつ
たので、抗生物質TM−582は新規な抗生物質で
あることが確認された。 本発明の目的物質である抗生物質TM−582は
ある種のグラム陽性菌、原虫に対して増殖抑制作
用を有するので、医薬、動物薬、消毒殺菌剤とし
て有用である。 以下、試験例および実施例を挙げて本発明を具
体的に説明する。 試験例 細菌の培地としてはハートインフユージヨン寒
天を、真菌の培地としてはサブロー寒天を用い、
イノキユラム・サイズ106CFU/mlで抗生物質
TM−582の各種菌に対するMIC(最小発育阻止濃
度)を測定し、その抗菌作用を示した。 その結果を次表に示す。
【表】 実施例 (1) 5容ジヤーフアーメンター容器にグルコー
ス2%、オートミール2%、肉エキス0.3%、
塩化ナトリム0.3%、炭酸カルシウム0.3%、硫
酸第二鉄0.04%、塩化マンガン0.04%からなる
PH7.0の培地3をいれ、オートクレーブによ
り滅菌した。これと同じ組成の培地で30℃日間
振盪培養したストレプトマイセス・ハイグロス
コピカスTM−582菌溶液を2%接種し、30℃
で4日間撹拌、通気培養した。培養終了後、2
台分6の培養液に等量のアセトンを加えて抽
出した。この抽出液を過し、得られた液を
減圧下でアセトンを留去した後酢酸エチル3
で2回抽出した。 この酢酸エチル抽出区分を合せ、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後減圧濃縮した褐色のシロツプ
状液約15gを得た。このシロツプ状液をメタノ
ール200mlに溶解し、等量のn−ヘキサンで5
回抽出した。このn−ヘキサン抽出区分を合
せ、濃縮乾固して黄色の粉末約6gを得た。 この粉末をクロロホルム50溶解し、クロロホ
ルムで調整したシリカゲル・カラム〔シリカゲ
ル:E.メルク社(西独)製、キーゼルゲル60;
150ml〕に吸着させた。クロロホルム300mlで洗
浄し、次いでクロロホルム−メタノール(99:
1)600ml、n−ヘキサン200ml、n−ヘキサン
−アセトン(4:1)300ml、n−ヘキサン−
アセトン(3:1)300mlで順次溶出した。n
−ヘキサン−アセトン(3:1)の区分を集
め、溶媒を留去して白色粗粉末として抗生物質
TM−582 61mgを得た。 (2) 前項(1)で得た白色粗粉末を少量のアセトンに
溶解し、セフアデツクスLH−20(商品名、フ
アルマシア社製)カラムを用いてアセトンでゲ
ル過を行なつた。 得られた活性画分を集め、濃縮乾固して白色粉
末42mgを得た。 この粉末を酢酸エチル50mlに溶解し、等量のPH
3.5の塩酸水、水で順次洗浄した後、この酢酸エ
チル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮乾固
して白色粉末として抗生物質TM−582 37mgを得
た。
【図面の簡単な説明】
第1図はクロロホルム中で測定した抗生物質
TM−582の赤外線吸収スペトルを示し、第2図
は重クロロホルム中、400MHzで測定した抗生物
質TM−582の1H−NMRスペクトルを示し、第
3図は重クロロホルム中、100MHzで測定した13C
−NMRスペクトルを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 構造式 で表わされる化合物およびその塩。
JP58214669A 1983-11-15 1983-11-15 抗生物質tm−582 Granted JPS60105679A (ja)

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JP58214669A JPS60105679A (ja) 1983-11-15 1983-11-15 抗生物質tm−582

Applications Claiming Priority (1)

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JP58214669A JPS60105679A (ja) 1983-11-15 1983-11-15 抗生物質tm−582

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JPS60105679A JPS60105679A (ja) 1985-06-11
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JP58214669A Granted JPS60105679A (ja) 1983-11-15 1983-11-15 抗生物質tm−582

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DE3260491D1 (en) * 1981-04-13 1984-09-06 Takeda Chemical Industries Ltd Pseudo-aminosugars, their production and use

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