JPH0353205B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】

この発明は水平移動式のコンベア式棚機構を装
備して棚内に収納した商品を商品取出口へ搬出す
る自動販売機用コンベア式商品搬送棚の商品売切
検知装置に関する。

【従来技術とその問題点】

壜商品等の破損し易い商品をソフトハンドリン
グ的に取り扱う商品搬送棚として頭記したコンベ
ア式商品搬送棚が公知である。次にかかるコンベ
ア式商品搬送棚の基本構成並びに従来の棚構造を
第１１図に示す。図において商品搬送棚１内には
符号２で示す水平移動式のコンベア式棚機構が左
右２列に分けて上下多段に設置され、また左右列
の中央には前記した各段のコンベア式棚機構列と
商品取出口３との間を連繋して昇降操作されるエ
レベータ式移送機構４が配備されている。ここで
前記した各段のコンベア式棚機構２は左右のスプ
ロケツト間にエンドレス搬送ベルトを張架したコ
ンベア本体５と該コンベアを駆動操作するベンド
モータ６との組立体としてなる。 かかる構成で符号７で示す商品は、各段のコン
ベア式棚機構２の搬送ベルトの上面へ一列に並べ
て搭載収納されている。この状態から販売指令が
与えられると、選択された棚機構のベンドモータ
６が始動して搬送ベルトを矢印Ｐ方向に駆動し、
その終端から指定の棚機構に対応した位置に待機
するエレベータ式移送機構４の商品バケツトへ向
けて１個宛の商品を搬出させる。そして商品の商
品バケツト内への受け渡しが検知されると、次に
エレベータ式移送機構４が矢印Ｑのように下降操
作され、その最下位で商品バケツトが前方へ傾動
してバケツト内の商品が商品取出口３へ送出され
る。 ところで上記した従来のコンベア式商品搬送棚
に対する商品の売切検知機構は、第１２図、第１
３図に示すように、コンベア本体５の側方に沿つ
てばねにより押上付勢された傾動式の商品検知ア
クチユエータ８、およびこのアクチユエータに対
向する商品検知スイツチ９とで構成されている。
この構成で商品７がコンベア本体５の上に搭載収
納されていれば商品７の自重に押されたアクチユ
エータ８が点線位置から実線位置に傾動してスイ
ツチ９を作動し、商品が売切状態になるとアクチ
ユエータ８が点線位置に移動してスイツチ９から
離脱する。これによりアクチユエータ８の傾動状
態に応動するスイツチ９のスイツチ信号で棚内の
商品有無を検知し、商品売切状態になれば商品売
切信号を出力して売切表示を行う。 しかして前記した従来の商品売切検知機構では
商品の検知動作が不確実である。すなわち第１４
図のように商品７が軽量商品である場合にはアク
チユエータ８を完全に押し下げることができず商
品検知がなされない。また第１５図のように販売
商品７が短小サイズである場合には商品７がアク
チユエータ８に当接せず、アクチユエータ８が動
作しない。さらに第１６図のように商品７が径大
な壜商品である場合には、その収納の向きによつ
てはアクチユエータ８が商品７に当接せず商品検
知が不可能となる。このように従来の商品売切検
知機構では多様化する各種形状の商品に全て対応
させることができない欠点があつた。

【発明の目的】

この発明は上記の点にかんがみなされたもので
あり、従来の欠点を解決し商品の形状に関係なく
棚内商品の有無を確実に検知して商品売切状態を
的確に判別できるようにしたコンベア式商品搬送
棚を対象とする各種形状の商品に対応可能な商品
売切検知装置を提供することを目的とする。

【発明の要点】

上記目的を達成するために、この発明は棚内に
設置した各コンベア式棚機構毎にそのコンベア上
における商品搬出端手前位置にコンベアの全幅を
横切る揺動ゲート式の商品検知アクチユエータお
よび該アクチユエータに対向する商品検知スイツ
チを設置し、商品ローデイング後の販売開始時お
よび各販売動作の終了時点毎にまず棚機構の停止
状態で前記商品検知スイツチのスイツチ信号によ
り商品有無検知を行い、かつ前検知段階で商品検
知がなされない場合にはさらに棚機構のコンベア
を回転移動操作しつつ再度商品有無検知を行い、
この再検知段階でも商品検知がなされない条件で
制御部を通じて商品売切信号を出力するようにし
たものである。

【発明の実施例】

次にこの発明を図示実施例に基づいて詳細に説
明する。第１図、第２図はこの発明の実施例の基
本構成を示すものであり、前述した第１１図、第
１３図に対応する同一部材には同じ符号が付して
ある。すなわちこの発明により、まずコンベア式
棚機構２のコンベア本体５におけるその商品搬出
端に近い位置には搬送ベルト上の全幅を横切るよ
うに揺動ゲート式の商品検知アクチユエータ１０
が配備されている。このアクチユエータ１０は常
時はばね付勢受けて実線位置に待機し、コンベア
上に搭載された商品により後方から押されると軸
支点Ａを中心に点線位置へ向けて矢印Ｂのように
前方へ揺動するように配備されており、かつアク
チユエータの一端に対向して商品検知スイツチ９
が設置されている。かかる商品検知アクチユエー
タ１０の構成により、第３図、第４図に示すよう
に棚機構２のコンベア本体５の上に搭載して収納
される商品７の形状が径大、標準、短小のいかな
るものであつても、棚機構２の駆動操作により商
品７がコンベア上を矢印Ｐ方向へ搬送される過程
で前記したアクチユエータ１０を通過することに
なるので確実に商品検知が可能である。またこの
発明による商品売切検知回路は第５図のごとくで
ある。該回路は運転制御部としてのマイクロコン
ピユータ１１、前記した商品検知スイツチ９のス
イツチ信号を基に各時点で商品検知アクチユエー
タ１０の位置における商品７の有無状態を書き込
んで記憶するメモリ１２、および後述する一連の
商品売切検知動作をマニユアルで行うためのセツ
トスイツチ１３等で構成されている。 次に上記構成による商品売切検知動作を商品ロ
ーデイング後の販売開始時と各販売動作終了時点
とに分けて説明する。まず第６図のフローチヤー
トに商品ローデイング後の販売開始時における商
品の初期セツトアツプと棚内商品有無の確認を行
う処理過程を示す。すなわち自動販売機の管理者
が棚内の各コンベア式棚機構への商品ローデイン
グを完了した時点で第５図に示したセツトスイツ
チ１３を手動で投入すると、ここでフローチヤー
トに示す一連の処理が実行開始する。この場合に
第１１図に示した複数段の棚機構に付いてそれぞ
れにあらかじめコラムNo.が定めてあり、このコラ
ムNo.の順に従つて各棚機構毎にフローチヤートに
示したプログラムが実行される。すなわち最初に
フローチヤートにおけるステツプ101で商品検知
スイツチ９のオン、オフ状態をチエツクする。こ
こで第８図のようにコンベア上に並ぶ商品７が販
売待機位置に正しく位置してアクチユエータ１０
を押していればステツプ102に飛越してNo.１の棚
機構に対応するメモリに商品「有」を書き込んで
No.２のチエツクへ進む。一方、第９図のようにア
クチユエータ１０と商品７との間が空いていてア
クチユエータを正しく押してない状態であればス
イツチ９がオン動作せず商品検知が正しくなされ
ない。この場合には次の工程としてステツプ103、
104および105でスイツチ９がオンになるまで駆動
モータ６を回転しつつ商品有無を再チエツクし、
この途中でスイツチ９がオンとなればその時点で
駆動モータ６を停止して商品７を販売待機位置へ
セツトアツプするとともにステツプ102へ進む。
これに対して商品の補充を忘れたために第１０図
のように棚機構に商品が収納されてない場合に
は、ステツプ105でコンベアが半回転するに要す
る時間Ｔ秒間コンベアを回転した後にステツプ
106へ分岐してメモリにNo.コラム商品「無」を書
き込むとともに、制御部を通じてNo.１コラムの商
品売切信号を出力して売切表示を行つた後に、次
に同様な手順でNo.２コラム、No.３コラムのチエツ
クへ進む。このような一連の商品有無検知のチエ
ツクが各コラムに付いて順に行われると、ここで
始めて販売開始態勢が整うことになる。 次に第７図に商品販売後の商品売切検知のフロ
ーチヤートを示す。すなわち商品の販売動作が行
われると、その時点でまずステツプ201によりNo.
１コラムに対応するメモリの内容を読み出して販
売待機位置における商品の有無を確認する。ここ
ですでに前回の販売時点でメモリ内容が商品
「無」の状態にあれば商品売切と判断してNo.２コ
ラムのチエツクへ飛び越す。一方、メモリ内容が
商品「有」の場合にはステツプ202以下で第６図
に示したと同様な手順によりプログラムを実行し
て商品有無を確認し、その都度メモリの内容を書
替える。なお第７図に示したフローチヤートでは
最初のステツプでメモリ内容をチエツクすること
により、前回の販売動作ですでにそのコラムが商
品売切となつている場合には直ちに次のコラムの
チエツクへ進み、Ｔ秒間の駆動モータ回転による
再チエツク動作を省略してセツトアツプ時間の節
約を図ることができる。 上記の説明から明らかなように商品ローデイン
グを行つた後の販売開始時および商品販売動作終
了時点毎に各コラムの棚機構内の収納商品の有無
検知が２段階のチエツクを通じて的確になされ、
商品「無」の場合には制御部より信号が出力され
て商品売切表示が行われる。また同時に前記の商
品有無検知動作の過程で棚内に並ぶ収納商品はそ
の最前列の商品が常にコンベア上の最前端の販売
待機位置へ正しくセツトアツプされることにな
る。

【発明の効果】

以上述べたようにこの発明によれば、各コンベ
ア式棚機構毎にそのコンベア上における商品搬出
端手前位置にコンベアの全幅を横切る揺動ゲート
式の商品検知アクチユエータおよび該アクチユエ
ータに対向する商品検知スイツチを設置し、商品
ローデイング後の販売開始時および各販売動作の
終了時点毎にまず棚機構の停止状態で前記商品検
知スイツチのスイツチ信号により商品有無検知を
行い、かつ前検知段階で商品検知がなされない場
合にはさらに棚機構のコンベアを回転移動操作し
つつ再度商品有無検知を行い、この再検知段階で
も商品検知がなされない条件で制御部を通じて商
品売切信号を出力するようにしたことにより、ま
ず棚機構のコンベア本体上に商品が搭載収納され
ていれば、その商品の形状に関係なく商品有無検
知して各種商品に対応した商品売切検知を的確に
行うことができ、併せてこの商品検知動作の過程
では棚機構に搭載されている最前列の商品が常に
正しい販売待機位置へセツトアツプされることに
なるので販売動作を最短時間で行える等の効果が
得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例による商品売切検知
機構とともに示したコンベア式棚機構の側面図、
第２図は第１図の正面図、第３図および第４図は
第１図における各種サイズの商品の検知状態を示
す側面および正面図、第５図は商品売切検知回路
図、第６図および第７図はそれぞれ商品ローデイ
ング後の商品販売開始時および販売終了後の時点
で行う商品売切検知動作のフローチヤート、第８
図ないし第１０図はそれぞれ商品ローデイング後
における棚内の商品収納状態を表した図、第１１
図はこの発明の実施対象であるコンベア式商品収
納棚全体の略示構成図、第１２図および第１３図
は従来における商品売切検知機構を示す側面およ
び正面図、第１４図ないし第１６図はそれぞれ第
１２図の従来機構による商品検知の不動作状態を
表した説明図である。図において、 １：商品搬送棚、２：コンベア式棚機構、３：
商品取出口、５：コンベア本体、６：ベンドモー
タ、７：商品、９：商品検知スイツチ、１０：揺
動ゲート式の商品検知アクチユエータ、１１：制
御部、１２：メモリ、１３：セツトスイツチ、
Ｐ：商品搬送方向、Ｂ：アクチユエータの揺動方
向。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 棚内に商品を並置搭載して収納する複数基の
   水平移動式コンベア式棚機構を備え、販売指令に
   基づくコンベア式棚機構の駆動操作により、その
   棚機構の搬出端側から１個宛の商品を搬出して商
   品取出口へ送出するようにしたコンベア式商品搬
   送棚において、各コンベア式機構毎にそのコンベ
   ア上における商品搬出端手前位置に設置されるコ
   ンベアの全幅を横切る揺動ゲート式の商品検知ア
   クチユエータと、該アクチユエータに対向する商
   品検知スイツチと、商品ローデイング後の販売開
   始時および各販売動作の終了時点毎にまず棚機構
   の停止状態で前期商品検知スイツチのスイツチ信
   号により商品有無検知を行い、かつ前検知段階で
   商品検知がなされない場合にはさらに棚機構のコ
   ンベアを商品搬送方向へ回転移動操作しつつ再度
   商品有無検知を行い、この再検知段階でも商品検
   知がされない条件で商品売切信号を出力するよう
   にした制御部とを有することを特徴とするコンベ
   ア式商品搬送棚の商品売切検知装置。 ２ 特許請求の範囲第１項記載の商品売切検知装
   置において、商品の再検知段階ではコンベアを最
   大半回転まで移動操作し、この移動時間の間に商
   品有無を検知するようにしたことを特徴とするコ
   ンベア式商品搬送棚の商品売切検知装置。 ３ 特許請求の範囲第１項記載の商品売切検知装
   置において、商品ローデイング後の販売開始時に
   おける一連の商品売切検知動作を手動のセツトス
   イツチ投入により開始して行うようにしたことを
   特徴とするコンベア式商品搬送棚の商品売切検知
   装置。 ４ 特許請求の範囲第１項記載の商品売切検知装
   置において、制御部が商品検知スイツチのスイツ
   チ信号を基に商品の販売待機位置における商品有
   無状態を記憶するメモリを備えており、販売動作
   終了時点毎に前記メモリの記憶内容を読み出し、
   このメモリ内容が商品「有」の条件で一連の商品
   売切検知動作を進めるようにしたことを特徴とす
   るコンベア式商品搬送棚の商品売切検知装置。