JPH0650552B2 - 自動販売機の商品搬送棚装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は自動販売機の商品搬送棚装置に関する。

（ロ）従来の技術 従来、一端の投入端から円柱状の商品を横倒し姿勢で投
入載置し、他端の搬出端へ搬送して該搬出端から順次搬
出するコンベアを設けた自動販売機の商品搬送棚装置が
一般に知られており、例えば実開昭６２−１００５８５
号公報に示されている。

即ち、かかる従来技術は、コンベア上に載置収納した商
品を横方向に搬送する商品搬送棚を上下に複数段設け、
この上下の商品搬送棚間の前面に形成される開口からコ
ンベア上に商品の装填を行うようにした自動販売機にお
いて、前記コンベアを商品搬送棚の商品搬出端方向へ回
動されるローディングスイッチと、この商品搬出端に設
けられローディングスイッチの動作時にコンベア上の商
品を係止するストッパ部材と、商品搬出端と反対側に商
品装填用の投入口を形成して前記開口を塞ぐように設け
た前面パネルとを備えた構成である。

（ハ）発明が解決しようとする課題 かかる従来技術では、商品の投入動作の開始時にローデ
ィングスイッチを操作してコンベアを回動させ、投入口
から順次商品の投入を行ない、充填後にローディングス
イッチを操作してコンベアを停止する構成であるため、
コンベアは商品投入動作中に連続して回動する。従って
ストッパ部材に係止された収納商品は、不必要にコンベ
ア上を空回りする状態となり、商品の傷付あるいは中身
商品の品質低下を生じさせる虞れがある。また、ローデ
ィングスイッチの切り忘れや、商品が搬出端に到達する
前に商品補充動作を終了させてしまった場合の販売動作
不良を生じる虞れがある。

本発明はこのようなことから、コンベア上の商品の空回
りを最小限にして商品の傷付あるいは品質低下を防止す
るとともに、コンベアの停止忘れをなくし、かつ商品補
充動作が途中で終了された場合でも確実な商品販売がで
きる自動販売機の商品搬送棚装置を提供するものであ
る。

（ニ）課題を解決するための手段 本願発明は、一端の投入端から円柱状の商品を横倒し姿
勢で投入載置し、他端の搬出端へ搬送して該搬出端から
順次搬出するコンベアを設けた自動販売機の商品搬送棚
装置において、前記コンベアの投入端へ商品を投入する
ための扉の開閉を検出する第１の検知手段と、前記コン
ベアの搬入端に設けられた投入載置された商品を検出す
る第２の検知手段と、前記コンベアの搬出端の商品を検
出する第３の検知手段と、前記第１の検知手段が扉の開
放状態を検出しているときに第２の検知手段が商品の投
入を検出すると前記コンベアを所定距離駆動させる手段
と、前記第１の検知手段が扉の閉止を検出し、かつ、前
記第３の検知手段による商品の検出が得られないとき、
前記コンベアを所定距離駆動してコンベア上の商品を搬
出端へ搬送させる手段と、前記第１の検知手段が扉の閉
止を検出し、かつ、前記第３の検知手段が商品を検出す
ると前記コンベアを停止させる手段とを備えたものであ
る。

（ホ）作用 上記の構成による本願発明は、扉開放を第１の検知手段
が検出した状態でコンベアの投入端へ商品を投入する
と、該投入端へ投入された商品を第２の検知手段が検出
する。この検出により制御手段はコンベアを商品一個分
の所定搬送駆動させて、投入端に次の商品を投入できる
ようにし、順次に商品の投入ができる。そして扉の閉止
を第１の検知手段が検知したとき、第３の検知手段が商
品を検出できないと制御手段がコンベアを駆動してコン
ベア上の商品を搬出端へ搬送させ第２の検知手段が商品
を検出すると前記コンベアを停止させるように作用す
る。

（ヘ）実施例 各図は本発明の実施例を示すもので、（１）は内部に前
後方向へ延在する複数の商品搬送棚（２）を上下に並接
した自動販売機本体であり、前面には扉（３）を開閉可
能に設けている。そしてこの扉（３）には、自動販売機
として必要な貨幣投入口、商品選択ボタン（以下図示せ
ず）、商品取出口（４）等が配設されている。

また、前記商品搬送棚（２）は本体（１）内に上下に所
定の間隔を設けて前後方向に略水平に設置されるととも
に、後端側である商品の搬出端（５）側には、商品受棚
（６）を上下方向に移動させるエレベータ機構（７）を
設けている。そしてこのエレベータ機構（７）は顧客に
よって商品が選択されると、選択された商品を収納した
商品搬送棚（２）の搬出端（５）に対応して商品受棚
（６）を移動し、商品搬送棚（２）から商品を受入れる
と該商品受棚（６）を下降させて商品取出口（４）に対
応位置させ、商品取出口（４）へ商品を送出するように
構成している。

前記商品搬送棚（２）は、前端側である商品の投入端
（８）上に出没自在なよう軸支され、かつ投入端（８）
上へ突出するように付勢したローディングレバー（９）
を設けるとともに、該ローディングレバー（９）の回動
によって動作する第２の検知手段である検知スイッチ
（１０）を設け、投入端（８）上に商品が投入載置され
ると、ローディングレバー（９）が商品の荷重によって
下方へ回動されて検知スイッチ（１０）を動作するよう
にしている。また商品搬送棚（２）は、円柱状の商品
（Ａ）を左右方向への横倒し姿勢で載置して、投入端
（８）から搬出端（５）へ搬送するコンベア（１１）を
設けており、コンベア（１１）は減速機構（１２）を介
して駆動モータ（１３）に連結されている。そして商品
搬送棚（２）は販売毎にコンベア（１１）を回動し、コ
ンベア（１１）上の商品を搬出端（５）側へ搬送すると
ともに、搬出端（５）の商品（Ａ）を前記エレベータ機
構（７）の商品受棚（６）へ順次搬出するようになって
いる。

（１４）はコンベア（１１）の搬出端（５）に設けたス
トッパ部材であり、コンベア（１１）の搬出端（５）に
位置する商品（Ａ）を係止可能に延在して軸（１５）を
回動自在に軸支されている。そして該ストッパ部材（１
４）はバネ（１６）の弾性によってコンベア（１１）の
移動方向に対して逆方向に付勢されている。（１７）は
ストッパ部材（１４）の回動を規制するロック機構であ
り、ストッパ部材（１４）の軸（１５）を回動自在に挿
通した固定部材（１８）と、軸（１５）に対して直交す
るように固定部材（１８）に摺動自在に挿通した規制部
材（１９）と、この規制部材（１９）の一端をプランジ
ャ（２０Ａ）に連結し商品販売時に励磁動作される電磁
ソレノイド（２０）とによって構成される。この電磁ソ
レノイド（２０）のプランジャ（２０Ａ）は、バネ（２
０Ｂ）の弾性によって突出するように付勢されており、
規制部材（１９）を軸（１５）に係合させる位置に進出
させるとともに、ソレノイド（２０）の動作時には規制
部材（１９）を軸（１５）から後退位置させるようにな
っている。そして規制部材（１９）が軸（１５）と係合
する位置に在る場合は、ストッパ部材（１４）がコンベ
ア（１１）の搬出端（５）の商品（Ａ）を係止して、搬
出端（５）からの商品落下を阻止し、また規制部材（１
９）が軸（１５）から後退位置すると、軸（１５）の回
動規制を解除して商品搬出を可能にしている。即ち、固
定部材（１８）に挿通したストッパ部材（１４）の軸
（１５）は、規制部材（１９）に係脱する規制面（１５
Ａ）と規制面（１５Ｂ）を設けており、規制部材（１
９）が軸（１５）と係合する位置に在る場合、第３図に
示すように規制部材（１９）と規制面（１５Ａ）あるい
は規制面（１５Ｂ）とが係合する範囲内を回動可能に保
持され、搬出端（５）から商品を落下させないようにし
ている。

（２１）はストッパ部材（１４）の軸（１５）に対向し
て設けられ、該ストッパ部材（１４）の回動により動作
する第３の検知手段である検知スイッチであり、ストッ
パ部材（１４）が搬出端（５）の商品（Ａ）を係止する
と動作する。即ち、ストッパ部材（１４）が商品（Ａ）
に押圧されて、軸（１５）の規制面（１５Ａ）が規制部
材（１９）に係合係止されると検知スイッチ（２１）が
動作するようになっている。即検知スイッチ（２１）は
搬出端（５）に商品（Ａ）が在ると動作する。

（２２）は前記扉（３）の開閉を検出する第１の検知手
段である検知スイッチである。

第５図は本発明の制御構成図であり、マイクロコンピュ
ータにて構成される制御装置（２３）は、前記した検知
スイッチ（１０）（２１）（２２）及び駆動モータ（１
３）と、駆動モータ（１３）の駆動によって前記コンベ
ア（１１）を所定搬送駆動することのできる所定時間、
即ちコンベア（１１）が商品（Ａ）１個分の移動を可能
な所定時間経過すると信号を出力する第１タイマ（２
４）と、コンベア（１１）が半周以上移動するに必要な
所定時間経過すると信号を出力する第２タイマ（２
５）、及び売切状態を表示する表示器（２６）とをそれ
ぞれ接続し、所定のプログラムに基づいて動作するよう
になっいる。

次に上記の構成による商品の装填動作を、第６図に示す
フローチャートとともに説明する。

本体（１）の前面の扉（３）を開放すると、検知スイッ
チ（２２）が動作して扉（３）の開放状態が検出される
（Ｓ１）。ここで商品（Ａ）が商品搬送棚（２）の投入
端（８）に投入載置され、その商品荷重によってローデ
ィングレバー（９）が下方へ回動されると、検知スイッ
チ（１０）は商品の投入を検出する（Ｓ２）。この商品
投入の検出による検知スイッチ（１０）からの信号を制
御装置（２３）が入力すると、制御装置（２３）は駆動
モータ（１３）を駆動する（Ｓ３）。したがって投入端
（８）に投入載置された商品（Ａ）は、コンベア（１
１）によって搬出端（５）方向へ搬送開始される。ま
た、第１タイマ（２４）が作動開始する（Ｓ４）。そし
て、コンベア（１１）による商品（Ａ）の搬送により該
商品（Ａ）はローディングレバー（９）から離れるた
め、ローディングレバー（９）及び検知スイッチ（１
０）は待機状態に復帰する。ここで続けて次の商品
（Ａ）が投入端（８）に投入され、ローディングレバー
（９）によって検知スイッチ（１０）が商品の投入を検
出すると、（Ｓ６）にて第１タイマ（２４）の更改が行
なわれ、第１タイマ（２４）は新たに作動を開始する。

そして第１タイマ（２４）から所定時間経過したことの
信号が制御装置（２３）へ送達されると（Ｓ７）、駆動
モータ（１３）が停止される（Ｓ８）。即ち、最後に投
入した商品（Ａ）を検知スイッチ（１０）が検出したこ
とに基づく第１タイマ（２４）の所定時間経過後に、駆
動モータ（１３）が停止される。従って商品（Ａ）の連
続投入、及び１個ずつの単独投入のいずれも可能であ
る。

一方、投入載置された商品（Ａ）は次の商品（Ａ）が投
入される度にコンベア（１１）によって搬出端（５）方
向へ搬送され、最先の商品（Ａ）はストッパ部材（１
４）に係止されることになる。即ち、扉（２）を開放し
た商品装填動作時にソレノイド（２０）は動作されず、
駆動モータ（１３）だけが動作してコンベア（１１）を
回動させるため、コンベア（１１）上の最先の商品
（Ａ）はストッパ部材（１４）に到達すると該ストッパ
部材（１４）に係止され、後続の商品（Ａ）は順次前の
商品（Ａ）に当設して収納される。

そして、商品装填動作終了後に扉（３）の閉止が検知ス
イッチ（２２）によって検出されると（Ｓ１）、制御装
置（２３）は検知スイッチ（２１）による商品の検出状
態チェックする（Ｓ９）。即ち、最先の商品（Ａ）によ
ってストッパ部材（１４）が搬出方向へ押圧され、軸
（１５）の規制面（１５Ａ）が規制部材（１９）に係合
係止された状態であれば、検知スイッチ（２１）は搬出
端（５）に商品（Ａ）が在るものとして検出信号を制御
装置（２３）へ送出し、また、ストッパ部材（１４）が
搬出方向へ押圧されていない場合は、検知スイッチ（２
１）は搬出端（５）に商品（Ａ）が無いものとして判断
される。従って、ここで検知スイッチ（２１）が搬出端
（５）における商品（Ａ）を検出すると、制御装置（２
３）は商品（Ａ）が正常に収納されたとして商品装填動
作を終了する。

一方、（Ｓ９）にて搬出端（５）に商品（Ａ）が無かっ
た場合、即ち、所定数の商品（Ａ）を投入する前に商品
の装填を中断して扉（３）を閉止した場合等が考えられ
る。この場合、駆動モータ（１３）が駆動され（Ｓ１
０）、第２タイマ（２５）が作動を開始する（Ｓ１
１）。そして、この駆動モータ（１３）の駆動によるコ
ンベア（１１）の回動により、最先の商品（Ａ）がスト
ッパ部材（１４）を押圧して検知スイッチ（２１）が動
作すると、制御装置（２３）は駆動モータ（１３）を停
止して商品装填動作を終了する。また、第２タイマ（２
５）による所定時間、即ち投入端（８）側の商品が搬出
端（５）側へ搬送されるに充分な時間が経過しても検知
スイッチ（２１）が動作しない場合は（Ｓ１４）、制御
装置（２３）は駆動モータ（１３）を停止するとともに
（Ｓ１５）、表示器（２６）にて売切表示を行ない（Ｓ
１６）、商品装填動作を終了する。

（ト）発明の効果 本発明は上記したように構成したものであるから、商品
を投入するごとにコンベアを移動させるため、コンベア
上の商品の空回りを最小限にすることができるととも
に、順次に商品の投入ができ、更にコンベアの停止忘れ
を防止することができる。また、商品装填が中断された
状態で商品装填動作を終了された場合でも、販売態勢に
することができ、確実な商品販売が可能となる等の効果
を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

各図は本発明の実施例を示すものであり、第１図は商品
搬送棚の側面図、第２図は同様の平面図、第３図はロッ
ク機構部分の断面図、第４図は自動販売機の縦断側面
図、第５図は制御構成図、第６図はフローチャートであ
る。 （３）…扉、（５）…搬出端、（８）…投入端 （１０）…検知スイッチ、（１１）…コンベア （２１）…検知スイッチ、（２２）…検知スイッチ、
（２３）…制御装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】一端の投入端から円柱状の商品を横倒し姿
   勢で投入載置し、他端の搬出端へ搬送して該搬出端から
   順次搬出するコンベアを設けた自動販売機の商品搬送棚
   装置において、前記コンベアの投入端へ商品を投入する
   ための扉の開閉を検出する第１の検知手段と、前記コン
   ベアの投入端に設けられた投入載置された商品を検出す
   る第２の検知手段と、前記コンベアの搬出端の商品を検
   出する第３の検知手段と、前記第１の検知手段が扉の開
   放状態を検出しているときに第２の検知手段が商品の投
   入を検出すると前記コンベアを所定距離駆動させる手段
   と、前記第１の検知手段が扉の閉止を検出し、かつ、前
   記第３の検知手段による商品の検出が得られないとき、
   前記コンベアを所定距離駆動してコンベア上の商品を搬
   出端へ搬送させる手段と、前記第１の検知手段が扉の閉
   止を検出し、かつ、前記第３の検知手段が商品を検出す
   ると前記コンベアを停止させる手段とを備えたことを特
   徴とする自動販売機の商品搬送棚装置。