JPH03277583A

JPH03277583A - ノーカーボン複写紙用顕色シート

Info

Publication number: JPH03277583A
Application number: JP2227075A
Authority: JP
Inventors: Toshizo Iida; 飯田　稔三; Katsuya Shito; 市東　勝也
Original assignee: Mitsubishi Paper Mills Ltd
Current assignee: Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date: 1990-03-12
Filing date: 1990-08-29
Publication date: 1991-12-09

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】【産業上の利用分野】

本発明はノーカーボン複写紙用顕色シートに関するもの
である。（従来技術）ノーカーボン複写紙は公知であり、例えば米国特許第２
５０５４７０号、同２７３０４６５号、同２５０５４８
９号、同２７３０４５７号明細書などに記載されている
ように、電子供与性、被吸着性、呈色反応性を有する、
はぼ無色の有機化合物（以下発色剤と称する）を有機溶
媒に溶解してマイクロカプセル化したものと、電子受容
性の反応性、吸着性物質（以下顕色剤と称す）との接触
反応を利用したものである。一般的なノーカーボン複写紙の使用形態としては、発色
剤内包のマイクロカプセルを塗布した上用紙の塗布面を
、顕色剤を塗布した下用紙の塗布面に重ねて加圧すると
、マイクロカプセルが破壊されて発色画像が得られる。この応用として発色剤と顕色剤を１枚のシートの裏と表
に別々に塗布し、上用紙と下用紙との間に挿入して使用
する多数枚複写を得るための中用紙や、支持体の同一面
に発色剤と顕色剤を塗布したセルフコンテインドタイプ
等がある。顕色剤としては、活性白土、酸性白土、アタパルガイド
などの粘土系無機固体酸が過去には多用されてきたが、
現在ではノボラックタイプのフ工ノールホルマリン樹脂
やサリチル酸誘導体および／又はそれらの多価金属塩が
多く用いられている。しかし、最近になって、サリチル酸類、ロジン類および
多価金属化合物からなる多価金属塩（特開平２−５６３
号公報）が開示されている。この顕色剤は、発色性、耐
水性、黄変性などに優れているが、塗布した顕色シート
面に減感インキを印刷し、顕色シート面どうしが対向す
る「折り」の形態で積み重ねて保管しておくと、減感印
刷を施した顕色シート面から、対向し接触している印刷
されていない顕色シート面に減感インキが転移し、発色
すべき未印刷顕色シート面の発色が阻害されるため、印
字が読めなくなったり、読み難くなるという致命的な欠
点があった。以下、このような現象を「減感インキの転
移汚れ」と呼ぶことにする。

【発明が解決しようとする課題】

そこで、本発明は減感インキの転移汚れが少なく、しか
も発色性能の優れたノーカーボン複写紙用顕色シートを
提供するものである。

【課題を解決するための手段】

本明細書においてサリチル酸類とは、サリチル酸及び公
知のサリチル酸誘導体を言うが、炭素数８以上あるいは
８〜２０のアルキル基を有するサリチル酸誘導体が特に
好適である。例えば、３−メチルサリチル酸、５−メチルサリチル酸
、３−エチルサリチル酸、５−エチルサリチル酸、３−
ｔ−ブチルサリチル酸、５−ｔブチルサリチル酸、３−
フェニルサリチル酸、３゜５−ジ−ｔ−ブチルサリチル
酸、３−メチル−５フエニルサリチル酸、３−シクロへ
キシル〜５（α、α−ジメチルベンジル）サリチル酸、
３゜５−ジ（α、α−ジメチルベンジル）サリチル酸等
が挙げられる。さらにサリチル酸−ホルマリン縮合物も
サリチル酸類に含まれる。ロジン類としては、ガムロジン、ウッドロジン、トール
油ロジン、不均化ロジン、水添ロジン、重合ロジン、マ
レイン化ロジン、フマル化ロジン、ホルムアルデヒド変
性ロジン、ロジンフェノール樹脂など天然、変性ロジン
のいずれも有効に使用しうる。このサリチル酸類とロジン類は多価金属化合物とともに
用いられるが、この目的はサリチル酸類、ロジン類のカ
ルボキシル基と金属塩を形成させるためである。金属塩としては１価以外のすべての多価金属を使用する
ことができる。例えばマグネシウム、アルミニウム、カ
ルシウム、亜鉛等である。多価金属は通常、酸化物、水酸化物、塩化物、炭酸塩、
硫酸塩などの多価金属化合物として用いられる。顕色剤としての多価金属塩化合物の製造は、重炭酸アン
モニウム、炭酸アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウムなど無機アンモニウム塩や水酸化アルカリの
触媒存在下に行なうのがよい。以下、多価金属塩化合物は、たとえば次のような方法に
て製造される。サリチル酸類および／またはロジン類をエーテル類、ケ
トン類、酢酸エステル類等の溶媒に溶解し、多価金属化
合物と無機アンモニウム塩を加えて４０〜１００℃で１
〜６時間加熱し、生成物の濾過、蒸留を行ない未反応の
無機化合物及び溶媒を除去して得られる。その他、本発
明に用いられる顕色剤の詳細は特開平２−５６３号公報
に開示されている通りである。本発明に用いられる顔料としては、有機顔料、無機顔料
のいずれも使用可能であり、例えばポリスチレン、ポリ
ビニルトルエン、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体
、ポリメタクリル酸メチル、尿素−ホルムアルデヒド重
合体、炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン、焼
成カオリン、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸マグネ
シウム、シリカ粉、ケイ酸マグネシウム、硫酸鉛、鉛白
、亜鉛華、硫化亜鉛、サチン白、酸化チタン、酸化アン
チモン、ベントナイト、雲母、ケイ酸カルシウム、石膏
、酸性白土、活性白土、ゼオライト、水酸化アルミニウ
ムなどを挙げることが出来るが、本発明では顔料全体の
吸油量（ＪＩＳ　　Ｋ５１０１吸油量測定法）の加重平
均が２５ｍｌ／１００ｇ乃至７０ｍｌ／１００ｇの範囲
を必要とし、吸油量や材質、形状、粒子径、見掛比重な
どの異るものをさまざまに組合せて吸油量の加重平均を
調節する。もちろん単独の顔料及び同じ組成であっても吸油量の異
る顔料を組み合わせて上記吸油量範囲とした場合であっ
ても本発明に含まれる。吸油量の加重平均が２５ｍｌ／１００ｇ未満の場合、減
感インキの転移汚れは満足させることができるが、発色
性能は十分ではない。又、７０ｍｌ／１００ｇを越える範囲では、発色性能は
十分だが、減感インキの転移汚れが十分ではない。本発明のノーカーボン複写紙用顕色シートは、顕色剤、
顔料、及び接着剤と共に支持体に塗布されるが、接着剤
としては従来から知られているものが使用出来る。例えば、カゼイン、ゼラチンなどのプロティン、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースな
どのセルロース誘導体、酸化澱粉、エステル化澱粉など
のサッカロースの如き水溶性天然高分子化合物、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル
酸、スチレン−ブタジェンラテックス、アクリルニトリ
ル−ブタジェン−アクリル酸ラテックス、ポリアクリル
アミド、スチレン−無水マレイン酸共重合体などの如き
水溶性合成高分子化合物やラテックス類が使用出来る。その他、消泡剤、分散剤、滑剤、浸透剤、耐水化剤など
を必要に応じて使用することができる。又、本発明のノーカーボン複写紙用顕色シートの塗布方
法は特に制限されず、エアーナイフ、ロール、ブレード
、ロッド、サイズプレスなどの方法を用いることができ
、所望によりマシンカレンダー、スーパーカレンダー、
グロスカレンダーなどを使用してもよい。

【作用】

本発明において、減感インキの転移汚れ及び発色性の両
方の特性を満足させることができる。発色性は、顔料全体の加重平均吸油量と関係が深く、上
用紙側のマイクロカプセルが破壊された時に発色剤を含
有した内相油は主に下用紙側の顔料に吸着される。従って、下用紙側の顔料は加重平均吸油量が小さい方よ
り大きい方が発色性にとって有利である。しかし、余り加重平均吸油量が大きいと印字が滲んだり
するため好ましくない。一方、減感インキの転移汚れも
顔料全体の加重平均吸油量と関係があり、換言すれば塗
層への減感インキの浸透性と言うことができる。顔料全体の加重平均吸油量が小さいと減感インキは塗層
内部に浸透するのを妨害されるため、減感インキの転移
汚れは大きくなる。又、顔料全体の加重平均吸油量が余
り大きいと減感インキは塗層表面で吸着されたまま支持
体から離れた遠い所に保持された状態となり、結果的に
浸透が妨害されたことと同じ現象が生じ、減感インキの
転移汚れは大きくなる。このような理由により本発明は顔料全体の加重平均吸油
量をコントロールすることにより、発色性及び減感イン
キの転移汚れを満足させることができると推察される。

【実施例】

以下、本発明の実施例を述べるが、これらのみに限定さ
れるものでない。なお、実施例中の（部）及び（％）は、特に断りのない
場合は各々重量部及び重量％を示す。実施例１水１５０部にピロリン酸ナトリウム０．　５部を溶解し
、そこへ吸油量（ＪＩＳ　　Ｋ５１０１による）　４７
ｍｌ／１００　ｇの炭酸カルシウム（商品名、白艶華Ｐ
ｚ１白石工業■製）１００部を加えて十分に分散させた
。そこへバインダーとして１０％濃度の酸化デンプン水溶
液１００部と４８％濃度の５ＢＲ−ラテックス２０部を
加えた。さらに顕色剤として４０％濃度の顕色剤（サリ
チル酸類、ロジン類および多価金属化合物からなる多価
金属塩化合物）３０部を加え、この塗液を４０ｇ／ｒｄ
の上質紙に７ｇ／ｄとなるようにブレードコーターを用
いて塗布・乾燥させて顔料全体の吸油量が加重平均で４
７ｍｌ／　１００　ｇのノーカーホン複写紙用顕色シー
トを得た。実施例２実施例１のうち、顔料のみを次のように変更した以外は
実施例１同様にして顔料全体の吸油量の加重平均が２６
ｍｌ／１００ｇのノーカーボン複写紙用顕色シートを得
た。吸油量３９ｍｌ／１００ｇの炭酸カルシウム（商品名、
ＴＰ１２１　　奥多摩工業■製）５０部と吸油量１２ｍ
ｌ／１００ｇの酸化亜鉛（商品名、亜鉛華１号特製、堺
化学工業■製）５０部。実施例３実施例１のうち、顔料のみを次のように変更した以外は
実施例１同様にして顔料全体の吸油量の加重平均が３２
ｍｌ／１００ｇのノーカーボン複写紙用顕色シートを得
た。吸油量３３．５ｍｌ／１００ｇの炭酸カルシウム（商品
名、ニスカロン＃２０００、三共製粉■製）５０部と吸
油１ｔ３１ａ＋１／１００ｇの炭酸カルシウム（商品名
、ＴＰ２２２Ｈ，奥多摩工業■製）５０部。実施例４実施例１のうち、顔料のみを次のように変更した以外は
実施例１同様にして顔料全体の吸油量の加重平均が３３
ｍｌ／１００ｇのノーカーボン複写紙用顕色シートを得
た。吸油量２８ｍｌ／１００ｇの炭酸カルシウム（商品名白
艶華ＣＣ１白石工業■製）５０部と吸油量３７ｍｌ／１
００ｇのカオリン（商品名、ＫａｏｂｔｉｔｅＴｈｉｅ
ｌｅ　Ｋａｏｌｉｎ　Ｃｏ、製）を５０部。実施例５実施例１のうち、顔料のみを次のように変更した以外は
実施例１同様にして顔料全体の吸油量の加重平均が３３
ｍｌ／１００ｇのノーカーボン複写紙用顕色シートを得
た。吸油量４２ｍｌ／１００ｇの炭酸カルシウム（商品名、
ＴＰ１２３　　奥多摩工業■製）５０部と吸油量２３ｍ
ｌ／１００ｇの水酸化アルミニウム（商品名、ハイシラ
イト８３２、昭和電工■製）を５０部。実施例６実施例１のうち、顔料のみを次のように変更した以外は
実施例１同様にして顔料全体の吸油量の加重平均が６９
ｍｌ／１００ｇのノーカーボン複写紙用顕色シートを得
た。吸油量２９５ｍｌ／１００ｇの尿素−ホルムアルデヒド
樹脂（商品名、パーゴパックＭ−２、チバガイギー社製
）２０部と実施例２の酸化亜鉛を８０部。実施例７− 実施例１のうち、顔料のみを次のように変更した以外は
実施例１同様にして顔料全体の吸油量の加重平均が２５
ｍｌ／１００ｇのノーカーボン複写紙用顕色シートを得
た。実施例２の酸化亜鉛２０部と実施例４の炭酸カルシウム
を８０部。実施例８実施例１から実施例７までの塗液を均等に混合し、顔料
全体の吸油量の加重平均を３８ｍｌ／１００ｇとし、そ
の他は実施例１同様にしてノーカーボン複写紙用顕色シ
ートを得た。比較例１実施例１のうち、顔料のみを次のように変更した以外は
実施例１同様にして顔料全体の吸油量の加重平均が１８
ｍｌ／１００ｇのノーカーボン複写紙用顕色シートを得
た。実施例５の水酸化アルミニウム５０部と実施例２の酸化
亜鉛５０部。比較例２実施例１のうち、顔料のみを次のように変更した以外は
実施例１同様にして顔料全体の吸油量の加重平均が１８
ｍｌ／１００ｇのノーカーボン複写紙用顕色シートを得
た。吸油量２４ｍｌ／１００ｇの炭酸カルシウム（商品名、
白艶華ＣＣＲ１白石工業■製）５０部と実施例２の酸化
亜鉛５０部。比較例３実施例１のうち、顔料のみを次のように変更した以外は
実施例１同様にして顔料全体の吸油量の加重平均が９０
ａ＋１／１００ｇのノーカーボン複写紙用顕色シートを
得た。実施例８の尿素−ホルムアルデヒド樹脂２０部と実施例
２の炭酸カルシウムを８０部。比較例４実施例１のうち、顔料のみを次のように変更した以外は
実施例１同様にして顔料全体の吸油量の加重平均が１１
４ｍｌ／１００ｇのノーカーボン複写紙用顕色シートを
得た。吸油量１８５ｍｌ／１００ｇのシリカ粉（商品名
ニップシールＥ１５０Ｋ。日本シリカニ業■製）５０部と実施例５の炭酸カルシウ
ム５０部。以上の実施例、比較例で得られたノーカーボン複写紙用
顕色シートは次のようにして評価した。（発色濃度）タイプライタ−の打圧一定で市販の三菱ＮＣＲ紙上用紙
ブルーを顕色シートと塗布面が対向するように重ねて発
色させ、２４時間後にその濃度を目視で判定した。 ◎・・・・・・極めて濃く発色Ｏ−・・・・・良好な濃度に発色 ×・・・・・・不良（減感インキの転移汚れ）顕色シートの塗布面に減感インキ（富士写真フィルム■
製ＦＮ１０３）を２ｇ／ｒｒｆとなるように印刷機を用
いて印刷及び折りを入れ、１００　ｇ／−の荷重を掛け
て３日後に印刷物を取り出し、減感印刷部分に重ね合わ
さっている未印刷顕色シート部分を発色濃度の評価と同
様の方法で発色させ、減感インキの転移汚れを目視で判
定した。 ◎・・・・・・転移汚れが殆んど認められない○・・・
・・・転移汚れが少し発生しているが実用上問題は無い
。 ×・・・・・・転移汚れが著しく発生し実用上支障があ
る。（以下余白）

【発明の効果】

以上のように本発明によるノーカーボン複写紙用顕色シ
ートは発色濃度と減感インキの転移汚れの特性が両立し
ており、実用的に十分な性能を具備している。

Claims

【特許請求の範囲】

　基本的に（ａ）電子受容性有機顕色剤、（ｂ）接着剤
、及び（ｃ）顔料を主成分として含有する顕色層を有す
るノーカーボン複写紙用顕色シートにおいて、（ａ）電
子受容性顕色剤がサリチル酸類、ロジン類、および多価
金属化合物からなる多価金属塩化合物であり、（ｃ）Ｊ
ＩＳ・Ｋ５１０１による顔料全体の吸油量が加重平均で
２５ｍｌ／１００ｇ乃至７０ｍｌ／１００ｇであること
を特徴とするノーカーボン複写紙用顕色シート。