JPH09248962A - 感圧複写用顕色シート - Google Patents

感圧複写用顕色シート

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JPH09248962A
JPH09248962A JP8059669A JP5966996A JPH09248962A JP H09248962 A JPH09248962 A JP H09248962A JP 8059669 A JP8059669 A JP 8059669A JP 5966996 A JP5966996 A JP 5966996A JP H09248962 A JPH09248962 A JP H09248962A
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JP
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fatty acid
sodium
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JP8059669A
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Akihiro Oguma
朗裕 小熊
Hiroichi Morii
博一 森井
Toshibumi Nishikubo
俊文 西久保
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期発色濃度が良好な感圧複写用顕色シート
の提供。 【解決手段】 顕色剤がサリチル酸誘導体の多価金属塩
から成る感圧複写用顕色シートにおいて、脂肪酸のアル
カリ金属塩を、該顕色剤に対して5〜50重量%の範囲
で含有する感圧複写用顕色シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顕色剤がサリチル
酸誘導体の多価金属塩から成る感圧複写用顕色シートに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】感圧複写紙は、例えば米国特許第250
5470号、同2505489号、同2730457
号、同2730465号明細書などに記載されているよ
うに、電子供与性のほぼ無色の有機化合物(以下発色剤
と称す)等を溶解した油状物質を内包するマイクロカプ
セルを主成分とする発色剤マイクロカプセル組成物を支
持体の裏面に塗布した上用紙と、支持体の表面に前記発
色剤と接触したとき顕色する電子受容性の固体酸(以下
顕色剤と称す)を主成分とする顕色剤組成物を塗布し、
かつ裏面に発色剤マイクロカプセル組成物を塗布した中
用紙と、支持体の表面に顕色剤組成物を塗布した下用紙
からなり、一般に上用紙−下用紙あるいは上用紙−中用
紙−下用紙の順に組み合わせて使用され、筆圧、プリン
ター等の圧力によりマイクロカプセルが破壊されて、発
色剤を溶解した油が顕色層に転移し、顕色剤と反応する
ことによって発色する仕組みになっている。また、支持
体の同一面上に発色剤と顕色剤を塗布し、1枚で感圧記
録可能とした自己発色型感圧複写紙もその一形態として
知られている。
【0003】一般に、感圧複写用顕色シートに要求され
る性能としては、発色剤に対する初期発色濃度が高いこ
と、飽和発色濃度が高いこと、発色画像の耐光性、耐薬
品性および耐水性等が良好であること、顕色層が光ある
いは空気中の窒素酸化物等によって黄変しないこと、保
存中に発色剤に対する顕色能力の低下がないこと、等が
挙げられる。
【0004】感圧複写用顕色剤としては、従来、酸性白
土、活性白土、アタパルジャイト、シリカ、ケイ酸アル
ミ等の無機系顕色剤が使用されてきたが、これらには発
色画像が光あるいは水等によって褪色しやすいという欠
点があった。有機系顕色剤は、無機系顕色剤の前記の欠
点を持たない顕色剤として開発されたもので、具体的に
は、特公昭42−20144号に掲載されているフェノ
ール樹脂系顕色剤、特開昭62−176875号、特開
昭63−53092号等に記載されているサリチル酸含
有共重合体の多価金属塩、および特開昭62−1948
6号等に記載されているテルペンフェノール樹脂の多価
金属塩、等が知られている。中でもサリチル酸誘導体の
多価金属塩は飽和発色濃度が高く、発色画像の耐光性、
耐薬品性、等が良好である。しかし、筆圧、プリンター
等の圧力により印字した直後の初期発色濃度が低く、飽
和濃度に達するまでに長時間を要する欠点があり、この
点の改良が望まれている。
【0005】発色速度を改良する方法の一つとしては、
顕色層に白色顔料を添加することが知られている。発色
剤を溶解せしめた油を顕色層へ効率良く転移させる方法
として用いられており、例えば、特開平3−53976
号では吸油性が高い多孔質炭酸カルシウムを用いる方法
が提案されている。しかし、吸油性の高い顔料は配合率
を上げることにより発色速度を向上させることを可能に
するが、配合率を上げると顕色層の結着力が低下してし
まい、印刷時に塗工層の粉落ちやパイリング等の問題を
起こしやすく、一方、結着力低下の対策として結着剤の
配合量を増すと発色速度が低下してしまうという問題が
あった。特開昭55−28857号では粒子径の小さい
炭酸カルシウムを配合する方法が提案されているが、粒
子径が小さくなるとその比表面積は増大するので、通常
の結着剤使用量では塗工層の強度を維持するための結着
剤量が相対的に不足するので、結着剤配合量は増加せざ
るを得なくなり、その結果、やはり発色速度の低下を防
止することはできなかった。
【0006】また、特開昭56−40548号では、芳
香族モノカルボン酸のアルカリ金属酸性塩に飽和または
不飽和の高級脂肪酸の多価金属塩を含有させる方法が提
案されているが、高級脂肪酸の多価金属塩は顕色層塗工
液に溶解されにくく、十分な初期発色濃度が得られなか
った。このように、従来の方法では、塗工層の表面強度
と発色速度の両者を満足させた感圧複写用顕色シートは
得られなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、顕色剤がサ
リチル酸誘導体の多価金属塩から成る感圧複写用顕色シ
ートにおいて、飽和発色濃度の低下などを伴うことな
く、初期発色濃度を向上させた感圧複写用顕色シートを
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究し
た結果、顕色剤がサリチル酸誘導体の多価金属塩から成
る感圧複写用顕色シートにおいて、脂肪酸のアルカリ金
属塩を、該顕色剤に対して5〜50重量%の範囲で含有
することにより、上記課題を解決することに成功した。
【0009】本発明において、初期発色濃度が改善され
る理由は明らかではないが、次のように考えられる。本
発明で用いられる脂肪酸のアルカリ金属塩は、感圧複写
用顕色シートの顕色層に含有された場合、顕色層が発色
剤を溶解せしめた油状物質に接触したとき、瞬時におい
て拡散性、浸透性、吸着性を促進し、その結果、極めて
優れた初期発色濃度が得られると推測される。また、本
発明で用いる脂肪酸のアルカリ金属塩は顕色層塗工液に
溶解しやすく、初期発色濃度が向上された感圧複写用顕
色シートを得るのに極めて有効である。
【0010】しかしながら、前記脂肪酸のアルカリ金属
塩の含有量が少なすぎると良好な初期発色濃度が得られ
ず、また、含有量が多すぎる場合は、良好な初期発色濃
度は得られるものの顕色能力が阻害され飽和発色濃度が
低下してしまう。すなわち、本発明は、脂肪酸のアルカ
リ金属塩の含有量が発色濃度の向上効果に重要な作用を
及ぼすことをつきとめるとともに、顕色剤に対して5〜
50重量%の範囲で含有された場合に良好な初期発色濃
度が示されることを見出すことによってなされたもので
ある。特に、顕色剤に対し含有量が10〜35重量%の
ときその効果は顕著であり、好ましく用いることができ
る。
【0011】本発明においては、脂肪酸アルカリ金属塩
の脂肪酸として、炭素数1〜20の飽和あるいは不飽和
脂肪酸を用いる。以下に本発明で用いられる脂肪酸のア
ルカリ金属塩の代表的な例を示す。酢酸ナトリウム、プ
ロピオン酸ナトリウム、酪酸カリウム、吉草酸カリウ
ム、カプロン酸ナトリウム、エナント酸ナトリウム、カ
プリル酸ナトリウム、ペラルゴン酸ナトリウム、カプリ
ン酸ナトリウム、ウンデシル酸ナトリウム、ラウリン酸
ナトリウム、トリデシル酸ナトリウム、ミリスチン酸カ
リウム、ペンタデシル酸ナトリウム、パルミチン酸ナト
リウム、ヘプタデシル酸ナトリウム、ステアリン酸ナト
リウム、ノナデカン酸カリウム、アラキン酸ナトリウ
ム、ベヘン酸ナトリウム、リグノセリン酸ナトリウム、
セロチン酸ナトリウム、ヘプタコサン酸カリウム、モン
タン酸ナトリウム、メリシン酸ナトリウム、イソクロト
ン酸ナトリウム、ウンデシレン酸ナトリウム、オレイン
酸カリウム、セトレイン酸カリウム、エルカ酸カリウ
ム、ソルビン酸ナトリウム、リノール酸カリウム、リノ
レン酸カリウム、アラキドン酸カリウム、プロピオール
酸ナトリウム、ステアロール酸ナトリウム、等である。
【0012】本発明に用いられる顕色剤としては、通常
サリチル酸誘導体の多価金属塩として知られている有機
酸性物質のいずれでも使用可能であるが、特に3、5−
ジ置換サリチル酸誘導体の多価金属塩が好ましい。具体
例としては、3、5−ジ(α−メチルベンジル)サリチ
ル酸、3−(α−メチルベンジル)−5−(α、α−ジ
メチルベンジル)サリチル酸、3−メチル−5−(α−
メチルベンジル)サリチル酸、3、5−ジベンジルサリ
チル酸、3、5−ジターシャリブチルサリチル酸、等の
多価金属塩である。
【0013】本発明で使用するサリチル酸誘導体の多価
金属塩としては、カルシウム塩、アルミニウム塩、マグ
ネシウム塩、亜鉛塩、またはニッケル塩等が挙げられる
が、中でも亜鉛塩が好ましい。
【0014】本発明の顕色層には、必要に応じて顔料、
結着剤をはじめ感圧複写用顕色シートで通常用いられる
各種の添加剤の使用が可能である。具体的には、顔料と
して炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、焼
成カオリン、タルク、硫酸バリウム、酸化アルミニウム
(アルミナ)、酸化ケイ素(シリカ)、酸化亜鉛、サチ
ンホワイト、酸化チタン、等の無機顔料、ポリスチレ
ン、尿素ホルムアルデヒド樹脂、等の有機顔料が、結着
剤としては、酸化澱粉、酵素化澱粉、尿素リン酸化澱
粉、アルキル化澱粉などの変性澱粉類、カゼイン、ゼラ
チン、等の水溶性蛋白質、スチレン−ブタジエンラテッ
クス(SBR)、メチルメタアクリレート−ブタジエン
ラテックス(MBR)、酢酸ビニルエマルジョン、アク
リルエマルジョン、スチレン−ブタジエン共重合体エマ
ルジョン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセ
ルロース(CMC)、メチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、等の合成、半合成バインダーが、その
他の添加剤としては、消泡剤、蛍光増白剤、粘度調節
剤、ダスティング防止剤、潤滑剤、耐水化剤、等も使用
することができる。本発明に使用する顔料、結着剤、そ
の他の添加剤の種類および量は、要求される塗工紙品質
に従って決定されるもので、特に限定されない。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の感圧複写用顕色シートを
製造するには、以下のような方法で製造することができ
る。即ち、サリチル酸誘導体の多価金属塩から成る顕色
剤に、各種顔料、各種結着剤及び各種添加剤を加え、脂
肪酸のアルカリ金属塩を単独または混合して該顕色剤に
対し5〜50重量%の範囲で添加することにより顕色層
塗工液が得られる。顕色層塗工液の調製方法について
は、特に限定されず適宜調製される。調製された塗工液
はブレードコータ、エアーナイフコータ、バーコータ、
ロールコータ、カーテンコータ、グラビアコータ、等の
公知のコータの中から適宜選択されたコータを使用し
て、紙、合成紙等の任意の支持体に塗布、乾燥して目的
とする感圧複写用顕色シートを得る。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、以下に示す部および%は、それぞれ重量および重
量%を表す。
【0017】[実施例1]3、5−ジ(α−メチルベン
ジル)サリチル酸亜鉛塩をサンドグラインダーにより均
一に分散して平均粒径2μmの濃度30%の分散液を得
た。別に炭酸カルシウム(商品名;ブリリアント−1
5、吸油量45cc/100g、白石工業株式会社製)
100部をアクリル酸ナトリウム0.5%水溶液100
部に分散した分散液を準備し、これに先に調製した3、
5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛塩の30
%分散液を30部、ポリビニルアルコール(商品名;P
VA110、クラレ株式会社製)の10%水溶液を30
部、酸化澱粉(商品名;王子エースB、王子コーンスタ
ーチ株式会社製)の10%水溶液を100部混合し、ス
テアリン酸ナトリウムを1部添加し、塗工液を得た。得
られた塗工液を40g/m2 の上質紙に固形分が5g/
2 となるようにブレードコータを用いて塗布、乾燥し
て感圧複写用顕色シートを得た。ステアリン酸ナトリウ
ムの顕色剤に対する含有量:11重量%(以下、全実施
例及び比較例において、同様に顕色剤に対する含有量を
表す)。
【0018】[実施例2]実施例1において用いたステ
アリン酸ナトリウムの代わりに、ステアリン酸ナトリウ
ムを0.75部、パルミチン酸ナトリウムを0.9部、
オレイン酸ナトリウムを1.2部、リノール酸ナトリウ
ムを0.15部添加した以外は実施例1と同様にして感
圧複写用顕色シートを得た。脂肪酸のアルカリ金属塩の
含有量:33重量%。
【0019】[実施例3]実施例1において用いたステ
アリン酸ナトリウムの代わりに、ステアリン酸ナトリウ
ムを0.25部、パルミチン酸ナトリウムを0.3部、
オレイン酸ナトリウムを0.4部、リノール酸ナトリウ
ムを0.05部添加した以外は実施例1と同様にして感
圧複写用顕色シートを得た。脂肪酸のアルカリ金属塩の
含有量:11重量%。
【0020】[実施例4]実施例1において用いたステ
アリン酸ナトリウムを3部添加した以外は実施例1と同
様にして感圧複写用顕色シートを得た。ステアリン酸ナ
トリウムの含有量:33重量%。
【0021】[実施例5]実施例1において用いたステ
アリン酸ナトリウムの代わりに、ステアリン酸ナトリウ
ムを0.3部、オレイン酸ナトリウムを0.2部添加し
た以外は実施例1と同様にして感圧複写用顕色シートを
得た。脂肪酸のアルカリ金属塩の含有量:5.5重量
%。
【0022】[実施例6]実施例1において用いたステ
アリン酸ナトリウムの代わりに、ステアリン酸ナトリウ
ムを2部、オレイン酸ナトリウムを2部添加した以外は
実施例1と同様にして感圧複写用顕色シートを得た。脂
肪酸のアルカリ金属塩の含有量:44重量%。
【0023】[実施例7]実施例1において用いたステ
アリン酸ナトリウムの代わりに、オレイン酸カリウムを
1部添加した以外は実施例1と同様にして感圧複写用顕
色シートを得た。オレイン酸カリウムの含有量:11重
量%。
【0024】[実施例8]実施例1において用いたステ
アリン酸ナトリウムの代わりに、オレイン酸カリウムを
3部添加した以外は実施例1と同様にして感圧複写用顕
色シートを得た。オレイン酸カリウムの含有量:33重
量%。
【0025】[実施例9]実施例1において用いた3、
5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛塩及びス
テアリン酸ナトリウムの代わりに、3、5−ジベンジル
サリチル酸亜鉛塩を用い、かつステアリン酸カリウムを
0.3部、カプリル酸カリウムを0.3部、リノレン酸
カリウムを0.4部添加した以外は実施例1と同様にし
て感圧複写用顕色シートを得た。脂肪酸のアルカリ金属
塩の含有量:11重量%。
【0026】[実施例10]実施例1において用いた
3、5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛塩及
びステアリン酸ナトリウムの代わりに、3、5−ジベン
ジルサリチル酸亜鉛塩を用い、かつステアリン酸カリウ
ムを0.7部、カプリル酸カリウムを0.9部、リノレ
ン酸カリウムを0.4部を3部添加した以外は実施例1
と同様にして感圧複写用顕色シートを得た。脂肪酸のア
ルカリ金属塩の含有量:22重量%。
【0027】[比較例1]3、5−ジ(α−メチルベン
ジル)サリチル酸亜鉛塩をサンドグラインダーにより均
一に分散して平均粒径2μmの濃度30%の分散液を得
た。別に炭酸カルシウム(商品名;ブリリアント−1
5、吸油量45cc/100g、白石工業株式会社製)
100部をアクリル酸ナトリウム0.5%水溶液100
部に分散した分散液を準備し、これに先に調製した3、
5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛塩の30
%分散液を30部、ポリビニルアルコール(商品名;P
VA110、クラレ株式会社製)の10%水溶液を30
部、酸化澱粉(商品名;王子エースB、王子コーンスタ
ーチ株式会社製)の10%水溶液を100部混合し、塗
工液を得た。得られた塗工液を40g/m2 の上質紙に
固形分が5g/m2 となるようにブレードコータを用い
て塗布、乾燥して感圧複写用顕色シートを得た。
【0028】[比較例2]実施例1において用いたステ
アリン酸ナトリウムの代わりに、オレイン酸カリウムを
0.1部添加した以外は実施例1と同様にして感圧複写
用顕色シートを得た。オレイン酸カリウムの含有量:1
重量%。
【0029】[比較例3]実施例1において用いたステ
アリン酸ナトリウムの代わりに、オレイン酸カリウムを
9部添加した以外は実施例1と同様にして感圧複写用顕
色シートを得た。オレイン酸カリウムの含有量:100
重量%。
【0030】[比較例4]実施例1において用いたステ
アリン酸ナトリウムの代わりに、ステアリン酸亜鉛を3
部添加した以外は実施例1と同様にして感圧複写用顕色
シートを得た。ステアリン酸亜鉛の含有量:33重量
%。
【0031】以上の実施例および比較例で得られた感圧
複写用顕色シートについて、次のように評価し、その結
果を表1に示す。 [テスト方法]発色濃度 得られた感圧複写用顕色シートを市販の上用紙(日本製
紙株式会社製;NW40T)と塗布面が対向するように
重ね合わせて、線圧50kg/cmでカレンダー処理し
て発色させ、発色10秒後(初期発色濃度)、24時間
後の発色濃度(飽和発色濃度)をマクベス濃度計(RD
−914、ラッテン#106フィルター、MACBET
H)を使用して測定した。
【0032】
【表1】
【0033】表1から明らかなように、脂肪酸のアルカ
リ金属塩を、顕色剤に対し5〜50重量%の範囲で含有
する本発明の実施例1〜10では、初期発色濃度が高く
かつ十分な飽和発色濃度が得られている。これに対し、
脂肪酸のアルカリ金属塩を使用しない比較例1では、初
期発色濃度が非常に劣っており、またたとえ使用したと
しても、1重量%しか含有しない比較例2では初期発色
濃度が不十分で、一方、100重量%と多量に含有する
比較例3では飽和発色濃度に悪影響がみられた。また、
比較例4では脂肪酸の多価金属塩を33重量%含有して
おり本発明で規定する範囲内ではあるものの、一価のア
ルカリ金属塩ではないため初期発色濃度が不十分であっ
た。これらのことから、顕色剤に対して、脂肪酸のアル
カリ金属塩を特定の割合で含有することにより、初期発
色濃度および飽和発色濃度の両方に優れた感圧顕色シー
トが得られることが示される。
【0034】
【発明の効果】本発明の感圧複写用顕色シートは、極め
て優れた初期発色濃度を有するものであり、飽和濃度に
達するまでに長時間を要さず実用性が高い。また、従来
発色速度を改良するために行なわれてきた吸油性の高い
顔料の配合率を上げる、あるいは粒子径の小さい炭酸カ
ルシウムを使用するなどの方法に比べて、製造が容易で
経済的にも有利である。さらに、これらの手段に伴う顕
色層の結着力の低下や結着剤配合量の増加による発色速
度の低下などを招くことはなく、工業的に非常に優れた
感圧複写用顕色シートとなっている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顕色剤がサリチル酸誘導体の多価金属塩
    から成る感圧複写用顕色シートにおいて、脂肪酸のアル
    カリ金属塩を、該顕色剤に対して5〜50重量%の範囲
    で含有することを特徴とする感圧複写用顕色シート。
JP8059669A 1996-03-15 1996-03-15 感圧複写用顕色シート Pending JPH09248962A (ja)

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