JP3172990B2 - 感圧複写用顕色シート - Google Patents

感圧複写用顕色シート

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顕色剤がサリチル
酸誘導体の多価金属塩から成る感圧複写用顕色シートに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】感圧複写紙は、例えば米国特許第250
5470号、同2505489号、同2730457
号、同2730465号明細書などに記載されているよ
うに、電子供与性のほぼ無色の有機化合物(以下発色剤
と称す)等を溶解した油状物質を内包するマイクロカプ
セルを主成分とする発色剤マイクロカプセル組成物を支
持体の裏面に塗布した上用紙と、支持体の表面に前記発
色剤と接触したとき顕色する電子受容性の固体酸(以下
顕色剤と称す)を主成分とする顕色剤組成物を塗布し、
かつ裏面に発色剤マイクロカプセル組成物を塗布した中
用紙と、支持体の表面に顕色剤組成物を塗布した下用紙
からなり、一般に上用紙−下用紙あるいは上用紙−中用
紙−下用紙の順に組み合わせて使用され、筆圧、プリン
ター等の圧力によりマイクロカプセルが破壊されて、発
色剤を溶解した油が顕色層に転移し、顕色剤と反応する
ことによって発色する仕組みになっている。また、支持
体の同一面上に発色剤と顕色剤を塗布し、1枚で感圧記
録可能とした自己発色型感圧複写紙もその一形態として
知られている。
【0003】一般に、感圧複写用顕色シートに要求され
る性能としては、発色剤に対する初期発色濃度が高いこ
と、飽和発色濃度が高いこと、発色画像の耐光性、耐薬
品性および耐水性等が良好であること、顕色層が光ある
いは空気中の窒素酸化物等によって黄変しないこと、保
存中に発色剤に対する顕色能力の低下がないこと、等が
挙げられる。
【0004】感圧複写用顕色剤としては、従来、酸性白
土、活性白土、アタパルジャイト、シリカ、ケイ酸アル
ミ等の無機系顕色剤が使用されてきたが、これらには発
色画像が光あるいは水等によって褪色しやすいという欠
点があった。有機系顕色剤は、無機系顕色剤の前記の欠
点を持たない顕色剤として開発されたもので、具体的に
は、特公昭42−20144号に掲載されているフェノ
ール樹脂系顕色剤、特開昭62−176875号、特開
昭63−53092号等に記載されているサリチル酸含
有共重合体の多価金属塩、および特開昭62−1948
6号等に記載されているテルペンフェノール樹脂の多価
金属塩、等が知られている。中でもサリチル酸誘導体の
多価金属塩は飽和発色濃度が高く、発色画像の耐光性、
耐薬品性、等が良好である。しかし、筆圧、プリンター
等の圧力により印字した直後の初期発色濃度が低く、飽
和濃度に達するまでに長時間を要する欠点があり、この
点の改良が望まれている。
【0005】発色速度を改良する方法の一つとしては、
顕色層に白色顔料を添加することが知られている。発色
剤を溶解せしめた油を顕色層へ効率良く転移させる方法
として用いられており、例えば、特開平3−53976
号では吸油性が高い多孔質炭酸カルシウムを用いる方法
が提案されている。しかし、吸油性の高い顔料は配合率
を上げることにより発色速度を向上させることを可能に
するが、配合率を上げると顕色層の結着力が低下してし
まい、印刷時に塗工層の粉落ちやパイリング等の問題を
起こしやすく、一方、結着力低下の対策として結着剤の
配合量を増すと発色速度が低下してしまうという問題が
あった。また、特開昭55−28857号では粒子径の
小さい炭酸カルシウムを配合する方法が提案されている
が、粒子径が小さくなるとその比表面積は増大するの
で、通常の結着剤使用量では塗工層の強度を維持するた
めの結着剤量が相対的に不足するので、結着剤配合量は
増加せざるを得なくなり、その結果、やはり発色速度の
低下を防止することはできなかった。このように、従来
の方法では、塗工層の表面強度と発色速度の両者を満足
させた感圧複写用顕色シートは得られなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、顕色剤がサ
リチル酸誘導体の多価金属塩から成る感圧複写用顕色シ
ートにおいて、飽和発色濃度の低下などの欠点を伴うこ
となく、初期発色濃度を向上させた感圧複写用顕色シー
トを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究し
た結果、顕色剤がサリチル酸誘導体の多価金属塩から成
る感圧複写用顕色シートにおいて、ポリオキシエチレン
アルキルエーテルスルホン酸塩、またはポリオキシエチ
レンアルキルフェノールエーテルスルホン酸塩から選択
される少なくとも1種類以上を、該顕色剤に対して5〜
50重量%の範囲で含有することにより、上記課題を解
決することに成功した。
【0008】本発明で用いられるポリオキシエチレンア
ルキルエーテルスルホン酸塩、またはポリオキシエチレ
ンアルキルフェノールエーテルスルホン酸塩は、顕色層
に添加された場合著しく初期発色濃度を向上させる。し
かしながら、含有量が少なすぎると良好な初期発色濃度
が得られず、また、含有量が多すぎる場合は、良好な初
期発色濃度は得られるものの顕色能力が阻害され飽和発
色濃度が低下してしまう。本発明では、前記2種類のス
ルホン酸塩について、その含有量が発色濃度の向上効果
に重要な作用を及ぼすことをつきとめるとともに、前記
2種類のスルホン酸塩が顕色剤に対し5〜50重量%の
範囲で含有された場合に良好な初期発色濃度を示すこと
を見出しなされたものである。特に、顕色剤に対し含有
量が10〜35重量%のときその効果は顕著であり、好
ましく用いることができる。
【0009】本発明において、初期発色濃度が改善され
る理由は明らかではないが、次のように考えられる。ポ
リオキシエチレンアルキルエーテルスルホン酸塩、また
はポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルスル
ホン酸塩は、感圧複写用顕色シートの顕色層が発色剤を
溶解せしめた油状物質に接触したとき、瞬時において拡
散性、浸透性、吸着性を促進し、その結果、極めて優れ
た初期発色濃度が得られるものと推測される。
【0010】本発明において用いられるポリオキシエチ
レンアルキルエーテルスルホン酸塩、またはポリオキシ
エチレンアルキルフェノールエーテルスルホン酸塩とし
ては、アルキル基が炭素数1〜20の直鎖あるいは分枝
状であり、塩がアンモニウム塩、アルカリ金属塩、アル
カリ土類金属塩等であるものを使用することができる。
【0011】本発明に用いられるポリオキシエチレンア
ルキルエーテルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアル
キルフェノールエーテルスルホン酸塩の代表的な例を示
。ポリオキシエチレンノニルエーテルスルホン酸塩、
ポリオキシエチレンドデシルエーテルスルホン酸塩、ポ
リオキシエチレンオクチルフェノールエーテルスルホン
酸塩、ポリオキシエチレンデシルフェノールエーテルス
ルホン酸塩、等である。
【0012】本発明に用いられる顕色剤としては、通常
サリチル酸誘導体の多価金属塩として知られている有機
酸性物質のいずれでも使用可能であるが、特に3、5−
ジ置換サリチル酸誘導体の多価金属塩が好ましい。具体
例としては、3、5−ジ(α−メチルベンジル)サリチ
ル酸、3−(α−メチルベンジル)−5−(α、α−ジ
メチルベンジル)サリチル酸、3−メチル−5−(α−
メチルベンジル)サリチル酸、3、5−ジベンジルサリ
チル酸、3、5−ジターシャリブチルサリチル酸、等の
多価金属塩である。
【0013】本発明で使用するサリチル酸誘導体の多価
金属塩としては、カルシウム塩、アルミニウム塩、マグ
ネシウム塩、亜鉛塩、またはニッケル塩等が挙げられる
が、特に亜鉛塩が好ましい。
【0014】本発明の顕色層には、必要に応じて顔料、
結着剤をはじめ感圧複写用顕色シートで通常用いられる
各種の添加剤の使用が可能である。具体的には、顔料と
して炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、焼
成カオリン、タルク、硫酸バリウム、酸化アルミニウム
(アルミナ)、酸化ケイ素(シリカ)、酸化亜鉛、サチ
ンホワイト、酸化チタン、等の無機顔料、ポリスチレ
ン、尿素ホルムアルデヒド樹脂、等の有機顔料が、結着
剤としては、酸化澱粉、酵素化澱粉、尿素リン酸化澱
粉、アルキル化澱粉などの変性澱粉類、カゼイン、ゼラ
チン、等の水溶性蛋白質、スチレン−ブタジエンラテッ
クス(SBR)、メチルメタアクリレート−ブタジエン
ラテックス(MBR)、酢酸ビニルエマルジョン、アク
リルエマルジョン、スチレン−ブタジエン共重合体エマ
ルジョン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセ
ルロース(CMC)、メチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、等の合成、半合成バインダーが、その
他の添加剤としては、消泡剤、蛍光増白剤、粘度調節
剤、ダスティング防止剤、潤滑剤、耐水化剤、等も使用
することができる。本発明に使用する顔料、結着剤、そ
の他の添加剤の種類および量は、要求される塗工紙品質
に従って決定されるもので、特に限定されない。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の感圧複写用顕色シートを
製造するには、以下の様な方法で製造することができ
る。即ち、サリチル酸誘導体の多価金属塩から成る顕色
剤に、各種顔料、各種結着剤及び各種添加剤を加え、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテルスルホン酸塩、また
はポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルスル
ホン酸塩を単独または混合して該顕色剤に対し5〜50
重量%の範囲で添加することにより顕色層塗工液が得ら
れる。顕色層塗工液の調製方法については、特に限定さ
れず適宜調製される。調製された塗工液はブレードコー
タ、エアーナイフコータ、バーコータ、ロールコータ、
カーテンコータ、グラビアコータ、等の公知のコータの
中から適宜選択されたコータを使用して、紙、合成紙等
の任意の支持体に塗布、乾燥して目的とする感圧複写用
顕色シートを得る。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、以下に示す部および%は、それぞれ重量および重
量%を表す。
【0017】[実施例1] 3、5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛塩を
サンドグラインダーにより均一に分散して平均粒径2μ
mの濃度30%の分散液を得た。別に炭酸カルシウム
(商品名;ブリリアント−15、吸油量45cc/10
0g、白石工業株式会社製)100部をアクリル酸ナト
リウム0.5%水溶液100部に分散した分散液を準備
し、これに先に調製した3、5−ジ(α−メチルベンジ
ル)サリチル酸亜鉛塩の30%分散液を30部、ポリビ
ニルアルコール(商品名;PVA110、クラレ株式会
社製)の10%水溶液を30部、酸化澱粉(商品名;王
子エースB、王子コーンスターチ株式会社製)の10%
水溶液を100部混合し、ポリオキシエチレンドデシル
エーテルスルホン酸ナトリウムを0.5部添加し、塗工
液を得た。得られた塗工液を40g/m2 の上質紙に固
形分が5g/m2 となるようにブレードコータを用いて
塗布、乾燥して感圧複写用顕色シートを得た。ポリオキ
シエチレンドデシルエーテルスルホン酸ナトリウムの含
有量:5.5重量%(以下、全実施例及び比較例におい
て、同様に顕色剤に対する含有量を表す)。
【0018】[実施例2] 実施例1において用いたポリオキシエチレンドデシルエ
ーテルスルホン酸ナトリウムの代わりに、ポリオキシエ
チレンドデシルエーテルスルホン酸ナトリウムを3部
加した以外は実施例1と同様にして感圧複写用顕色シー
トを得た。ポリオキシエチレンドデシルエーテルスルホ
ン酸ナトリウムの含有量:33重量%
【0019】[実施例3] 実施例1において用いたポリオキシエチレンドデシルエ
ーテルスルホン酸ナトリウムの代わりに、ポリオキシエ
チレンノニルエーテルスルホン酸カルシウムを1部添加
した以外は実施例1と同様にして感圧複写用顕色シート
を得た。ポリオキシエチレンノニルエーテルスルホン酸
カルシウムの含有量:11重量%
【0020】[実施例4] 実施例1において用いたポリオキシエチレンドデシルエ
ーテルスルホン酸ナトリウムの代わりに、ポリオキシエ
チレンノニルエーテルスルホン酸ナトリウムを3部添加
した以外は実施例1と同様にして感圧複写用顕色シート
を得た。ポリオキシエチレンノニルエーテルスルホン酸
ナトリウムの含有量:33重量%
【0021】[実施例5] 実施例1において用いたポリオキシエチレンドデシルエ
ーテルスルホン酸ナトリウムの代わりに、ポリオキシエ
チレンオクチルフェノールエーテルスルホン酸ナトリウ
ムを4部添加した以外は実施例1と同様にして感圧複写
用顕色シートを得た。ポリオキシエチレンオクチルフェ
ノールエーテルスルホン酸ナトリウムの含有量:44重
量%
【0022】[実施例6] 実施例1において用いたポリオキシエチレンドデシルエ
ーテルスルホン酸ナトリウムの代わりに、ポリオキシエ
チレンオクチルフェノールエーテルスルホン酸ナトリウ
ムを3部添加した以外は実施例1と同様にして感圧複写
用顕色シートを得た。ポリオキシエチレンオクチルフェ
ノールエーテルスルホン酸ナトリウムの含有量:33重
量%
【0023】[実施例7] 実施例1において用いた3、5−ジ(α−メチルベンジ
ル)サリチル酸亜鉛塩及びポリオキシエチレンドデシル
エーテルスルホン酸ナトリウムの代わりに、3、5−ジ
ベンジルサリチル酸亜鉛塩を用い、かつポリオキシエチ
レンデシルフェ ノールエーテルスルホン酸ナトリウムを
1部添加した以外は実施例1と同様にして感圧複写用顕
色シートを得た。ポリオキシエチレンデシルフェノール
エーテルスルホン酸ナトリウムの含有量:11重量%
【0024】[実施例8] 実施例1において用いた3、5−ジ(α−メチルベンジ
ル)サリチル酸亜鉛塩及びポリオキシエチレンドデシル
エーテルスルホン酸ナトリウムの代わりに、3、5−ジ
ベンジルサリチル酸亜鉛塩を用い、かつポリオキシエチ
レンデシルフェノールエーテルスルホン酸ナトリウムを
3部添加した以外は実施例1と同様にして感圧複写用顕
色シートを得た。ポリオキシエチレンデシルフェノール
エーテルスルホン酸ナトリウムの含有量:33重量%。
【0025】[比較例1] 3、5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛塩を
サンドグラインダーにより均一に分散して平均粒径2μ
mの濃度30%の分散液を得た。別に炭酸カルシウム
(商品名;ブリリアント−15、吸油量45cc/10
0g、白石工業株式会社製)100部をアクリル酸ナト
リウム0.5%水溶液100部に分散した分散液を準備
し、これに先に調製した3、5−ジ(α−メチルベンジ
ル)サリチル酸亜鉛塩の30%分散液を30部、ポリビ
ニルアルコール(商品名;PVA110、クラレ株式会
社製)の10%水溶液を30部、酸化澱粉(商品名;王
子エースB、王子コーンスターチ株式会社製)の10%
水溶液を100部混合し、塗工液を得た。得られた塗工
液を40g/m2 の上質紙に固形分が5g/m2 となる
ようにブレードコータを用いて塗布、乾燥して感圧複写
用顕色シートを得た。
【0026】[比較例2] 実施例1において用いたポリオキシエチレンドデシルエ
ーテルスルホン酸ナトリウムの代わりに、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウムを3部添加した以外は実施例
1と同様にして感圧複写用顕色シートを得た。ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウムの含有量:33重量%。
【0027】[比較例3] 実施例1において用いたポリオキシエチレンドデシルエ
ーテルスルホン酸ナトリウムの代わりに、ブチルナフタ
レンスルホン酸ナトリウムを3部添加した以外は実施例
1と同様にして感圧複写用顕色シートを得た。ブチルナ
フタレンスルホン酸ナトリウムの含有量:33重量%。
【0028】[比較例4] 実施例1において用いたポリオキシエチレンドデシルエ
ーテルスルホン酸ナトリウムの代わりに、ポリオキシエ
チレンノニルエーテルスルホン酸カルシウムを0.1部
添加した以外は実施例1と同様にして感圧複写用顕色シ
ートを得た。ポリオキシエチレンノニルエーテルスルホ
ン酸カルシウムの含有量:1重量%。
【0029】[比較例5] 実施例1において用いたポリオキシエチレンドデシルエ
ーテルスルホン酸ナトリウムの代わりに、ポリオキシエ
チレンオクチルフェノールエーテルスルホン酸ナトリウ
ムを9部添加した以外は実施例1と同様にして感圧複写
用顕色シートを得た。ポリオキシエチレンオクチルフェ
ノールエーテルスルホン酸ナトリウムの含有量:100
重量%。
【0030】以上の実施例および比較例で得られた感圧
複写用顕色シートについて、次のように評価し、その結
果を表1に示す。
【0031】[テスト方法]発色濃度 得られた感圧複写用顕色シートを市販の上用紙(日本製
紙株式会社製;NW40T)と塗布面が対向するように
重ね合わせて、線圧50kg/cmでカレンダー処理し
て発色させ、発色10秒後(初期発色濃度)、24時間
後の発色濃度(飽和発色濃度)をマクベス濃度計(RD
−914、ラッテン#106フィルター、MACBET
H)を使用して測定した。
【0032】
【表1】
【0033】表1から明らかなように、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテルスルホン酸塩、またはポリオキシ
エチレンアルキルフェノールエーテルスルホン酸塩を、
顕色剤に対し5〜50重量%の範囲で含有する本発明の
実施例1〜では、初期発色濃度が高くかつ十分な飽和
発色濃度が得られている。これに対し、前記種のスル
ホン酸塩のうちいずれも使用しない比較例1では、初期
発色濃度に非常に劣っており、またたとえ使用したとし
ても、1重量%しか含有しない比較例4では初期発色濃
度が不十分で、一方、100重量%と多量に含有する比
較例5では飽和発色濃度に悪影響がみられた。さらに、
本発明で用いられる3種以外のものを使用した比較例2
および比較例3では、含有量は本発明で規定する範囲内
であるものの、ともに初期発色濃度は低かった。これら
のことから、顕色剤に対して、ポリオキシエチレンアル
キルエーテルスルホン酸塩、またはポリオキシエチレン
アルキルフェノールエーテルスルホン酸塩を特定の割合
で含有することにより、初期発色濃度および飽和発色濃
度の両方に優れた感圧顕色シートが得られることが示さ
れる。
【0034】
【発明の効果】本発明の感圧複写用顕色シートは、極め
て優れた初期発色濃度を有するものであり、飽和濃度に
達するまでに長時間を要さず実用性が高い。また、従来
発色速度を改良するために行なわれてきた吸油性の高い
顔料の配合率を上げる、あるいは粒子径の小さい炭酸カ
ルシウムを使用するなどの方法に比べて、製造が容易で
経済的にも有利である。さらに、これらの手段に伴う顕
色層の結着力の低下や結着剤配合量の増加による発色速
度の低下などを招くことはなく、工業的に非常に優れた
感圧複写用顕色シートとなっている。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−184490(JP,A) 特開 昭63−34179(JP,A) 特開 平3−65380(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/155

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顕色剤がサリチル酸誘導体の多価金属塩
    から成る感圧複写用顕色シートにおいて、ポリオキシエ
    チレンアルキルエーテルスルホン酸塩、またはポリオキ
    シエチレンアルキルフェノールエーテルスルホン酸塩か
    ら選択される少なくとも1種類以上を、該顕色剤に対し
    て5〜50重量%の範囲で含有することを特徴とする感
    圧複写用顕色シート。
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