JPH0326127B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、高粘度のインキと硬質印刷版とを使
用する印刷機用のインキ装置が、インキだめへ没
入するインキ出しローラと、版胴上に取付けられ
る印刷版と同じ周速で回転してこの印刷版へイン
キを着けるインキ着けローラと、インキをインキ
出しローラからインキ着けローラへ転送する転送
ローラとを備え、この転送ローラがインキ着けロ
ーラより小さい直径をもち、インキ出しローラと
は異なる周速で駆動可能である、印刷機特にオフ
セツト印刷機用インキ装置に関する。

この種の印刷機では、インキ装置はまずインキ
着けローラへ均一な薄いインキ膜を与え、このイ
ンキ膜を印刷像担体あるいは印刷版が引受けるよ
うにするという目的をもつている。しかし通常の
動作状態ではこのインキ膜は印刷版の印刷面によ
つて引受けられるだけで、完全に引受けられず、
リレーフ状インキ膜がインキ着けローラに残る。
したがつていわゆるゴースト形成の原因となるこ
のレリーフ状インキ膜をならして平均化すること
が重要になる。このようなゴースト形成がおこる
と、印刷版の印刷面全部にもはやインキが供給さ
れず、印刷物のインキ濃度は充分大きくなくな
る。例えばオフセツト印刷インキ膜のような高粘
度印刷インキを使用する場合、薄いインキ膜を得
るためあるいは所望の厚さのインキ膜を得るた
め、一般に多数のローラをもつローラ装置が使用
され、これら多数の小さいローラにより印刷版へ
均等にインキが与えられて、ゴースト形成がおこ
らないようにする。さらにこの種の従来のインキ
装置では、棒ねじを使用して印刷機の幅にわたつ
てインキ供給の調節が可能なので、着けられるイ
ンキの量はインキ着けローラ装置の引受けるイン
キの量に合わされる。このような従来のインキ装
置は非常に複雑で多くの場所をとるだけでなく、
充分熟練した印刷工しか操作できない。このため
インキ膜の厚さを平均化するため、インキ着けロ
ーラ上に掃除ローラが設けられたが、このような
構成は非常に複雑であり、別の目的にも必要な場
所をとる。

構造を簡単にしかつ所要場所を少なくするため
に、短いインキ装置が構成され、ドイツ連邦共和
国特許出願公開第2916048号明細書のインキ装置
がこの部門の印刷機の開発を示している。

この点でインキ着けローラ上におけるインキ膜
の所望の厚さは、共同作用するローラ間の押圧力
を印刷工が制御し、異なるローラ速度を使用し、
すなわち一方のローラを他方のローラに対して異
なる速度で回転させ、さらに多数のインキ貯蔵あ
るいは調整ローラをインキ着けローラおよびイン
キローラと共に使用することによつて得られる。
さらにインキ膜の厚さはインキローラの横振り運
動により得られかつ制御される。

これらの公知技術から出発して本発明の１つの
目的は、公知の装置の欠点をもたず、その有利な
効果を生ずるのみならず、簡単で安価なインキ装
置を開発して、小さい場所しかとらずまた少数の
部品しか必要としない簡単な構成のインキ装置を
提供し、さらに操作についての煩雑な条件なしに
容易に運転できるようにすることである。同時に
インキがインキ着けローラへ支障なく円滑に送ら
れ、温度変化、ローラの偏心、インキ中の塵埃の
ような事態により生ずる支障なしにインキ装置の
インキ着けローラ部分へインキが均等に与えられ
て、印刷像担体がいかなる支障もなしに均等にイ
ンキを着けられ、いかなる場合にもゴースト形成
が防止され、同時に摩耗の程度が少なく、円滑な
動作が行なわれて、インキ装置が長い寿命をもつ
ようにする。

このような目的を達するため本発明によれば、
インキ着けローラが版胴上の印刷版の有効直径に
等しい直径をもち、インキ着けローラおよび印刷
版と同じ周速で回転する転送ローラが、インキ収
容凹所とその間にある土手とにより形成されるス
クリンをもつスクリン付きローラとして構成さ
れ、スクリン付きローラのスクリンの網目が版胴
にある印刷版のスクリンの網目より小さく、スク
リン付きローラに、インキ収容凹所の間にある土
手のインキをかき取るかき取り装置が付属してい
る。

これにより次のような特有の効果が生ずる。ま
ずインキ着けローラと版胴上の印刷版の有効直径
とや等しいので、ゴースト形成の危険が回避され
る。すなわち印刷版は、インキ着けローラから、
印刷すべき個所においてのみインキを受取る。し
たがつてインキ着けローラの他の個所には、レリ
ーフ状インキ膜が残る。インキ着けローラの次の
回転の際、インキ着けローラのレリーフ状インキ
膜が残つている個所は、前の回転の際印刷版へイ
ンキを移された個所より多くインキ着けされるこ
とになり、この個所は強い色調となる（ゴースト
形成）。インキ着けローラの直径と印刷版の有効
直径とが同じであれば、レリーフ状インキ膜が印
刷版の印刷すべき個所に接触することが全くない
ので、ゴースト形成が回避される。これに反しイ
ンキ着けローラと印刷版の有効直径が異なれば、
各回転ごとに、レリーフ状インキ膜が印刷版の印
刷すべき個所に接触し、しかも回転ごとに異なる
個所で接触するので、ゴーストが形成されて、色
調にむらが生じてしまう。

スクリン付きローラは版胴と同じ周速で回転す
るが、スクリン付きローラのこの高い周速にもか
かわらず、このスクリン付きローラより前にイン
キ出しローラが設けられて、非常に低い速度で回
転するので、厚いインキ膜をスクリン付きローラ
へ塗布でき、したがつて確実なインキ供給が保証
される。スクリン付きローラへ厚いインキ膜が塗
布されるので、速度の異なるインキ出しローラと
スクリン付きローラとの間に滑りが生じても、イ
ンキ膜が存在するため、摩耗は生じない。スクリ
ン付きローラ上に多量のインキを塗布するにもか
かわらず、スクリン付きローラのスクリンの収容
能力のみに関係して、インキの精確な計量が保証
される。すなわちスクリン付きローラは、かき取
り板をもつかき取り装置により過剰なインキを除
去される。しかもスクリン付きローラに偏心誤差
があるか否かに関係なく、またインキがどんな温
度または汚れ度合いをもつかに関係なく、このロ
ーラの土手をインキなしに保つことができる。し
たがつて版胴は、これらの外乱量に無関係にスク
リン付きローラのスクリンの収容能力のみに関係
する常に同じ量のインキを供給される。

さらにスクリン付きローラのスクリンの網目
が、版胴にある印刷版のスクリンの網目より小さ
いので、充分な量のインキを供給することが可能
である。スクリン付きローラの直径は、版胴にあ
る印刷版したがつてインキ着けローラの直径より
小さいので、インキ着けローラの１回転ごとにス
クリン付きローラからインキ着けローラへ移され
るスクリンパターンは、前の回転の際このローラ
へ移されたスクリンパターンに重なることなく、
これに対しずれているので、インキ着けローラ上
のインキのむらがなくなり、均一なインキ塗布が
行なわれる。したがつてインキ着けローラに塗布
されるスクリンパターンのを消し去る装置が不要
になる。

本発明のその以外の構成は、図面に示された実
施例についての以下の説明から明らかになる。

第１図に示すインキ装置は、インキだめ１へ没
入するインキ出しローラ２と、版胴３上に締付け
られた図示しない印刷版へインキを着けるインキ
着けローラ４と、インキ出しローラ２からインキ
をインキ着けローラ４へ送るスクリン付きローラ
５から構成されている。インキ着けローラ４はな
るべくゴムからなる軟らかい外面をもつている。
このため例えば鋼心上へゴムブランケツトを接着
して、ゴムブランケツトの縁と版胴３にある印刷
版取付け装置用の溝とを一致させることができ
る。スクリン付きローラ５は鋼ローラにより形成
され、その外面は第１図に拡大して示すようにイ
ンキ収容凹所６とこれら凹所６を画定する土手７
をもつている。インキ出しローラ２もゴム外面を
もつようにすることができる。

インキ収容凹所６と土手７により形成されるス
クリン付きローラ５のスクリンは、鋼からなるス
クリン付きローラ５の表面の打出しあるいはロー
レツト切りにより形成することができる。スクリ
ン付きローラ５に接するかき取り装置９のかき取
り板８により、インキ収容凹所６を満たすのに必
要でない過剰なインキがかき取られる。かき取り
板８のかき取り縁の範囲に作用する押圧力および
傾斜角は調節可能であるのがよく、それによりか
き取り板の不可避な摩耗を限界内に保つことがで
きるにもかかわらず、インキ収容凹所６を画定す
る土手７の周面の確実なかき取りが保証される。
図示した実施例では、かき取り装置９は軸線方向
に移動可能になつているので、いわゆるかき取り
筋は生じない。かき取り装置９の代りに別のかき
取り装置例えばスクリン付きローラ５と共同作用
するインキ出しローラ２を使用することができ
る。このような構成では、過剰なインキが絞り出
されるように、インキ出しローラ２を単にスクリ
ン付きローラ５へ押付ける。接触間隙の範囲にお
ける互いに逆向きの回転方向はこのためにきわめ
て有効である。インキをかき取られたスクリン付
きローラ５はインキ着けローラ４に作用する。そ
の際インキの供給は実質的に一定であり、スクリ
ン付きローラ５の全表面にわたつて均一に分布せ
しめられる色収容凹所６の収容能力にのみ合わせ
られる。その際スクリン付きローラ５と共同作用
するインキ着けローラ４は、実質的にグラビア法
でその長さにわたつて均一なスクリンパターンを
着けられる。スクリン付きローラ５を調節可能な
圧力でインキ着けローラ４へ押付けて、同心回転
誤差の補償をするにもかかわらず、確実なインキ
着けを保証することができる。同じことが、印刷
版をもつ版胴３に対して調節可能なインキ着けロ
ーラ４についてもいえる。所望の調節可能性を保
証するために、スクリン付きローラ５とインキ着
けローラ４を公知のように変位可能な偏心ブシユ
に支持することができる。これにより同時にスク
リン付きローラ５とインキ出しローラ２との間の
間隙も調節できる。

インキ着けローラ４の直径は版胴３上に締付け
られる印刷版の直径に等しい。インキ着けローラ
４の駆動は、版胴３の駆動と同じ周速でまた接触
個所の範囲において同じ回転方向で行なわれる。
実験の結果わかつたように、このような設定によ
りゴースト形成が回避される。インキ着けローラ
４上をころがるスクリン付きローラ５はインキ着
けローラ４より小さい直径をもち、したがつてイ
ンキ着けローラ４の１回転ごとに１回以上この上
をころがり、それによりインキ着けローラ４の均
一なインキ着けの実現に有利な影響を受ける。ス
クリン付きローラ５のインキ収容凹所６とこれら
凹所を画定する土手７によつて形成されるスクリ
ンは、スクリン深さとスクリンピツチを最適化さ
れる。インキ収容凹所６の収容能力は、印刷物上
に濃い色調が得られるように定めねばならない。
スクリンピツチは、粘性のある印刷インキを確実
に取扱うことができるように定めねばならない。
実験の結果わかつたように、スクリン付きローラ
５のスクリンが単位長さあたり印刷版のスクリン
の２倍だけのスクリン線をもつていると、したが
つてスクリン付きローラ５のスクリンの網目が、
版胴３にある印刷版のスクリンの網目より小さい
と、すぐれた結果が得られる。したがつて本発明
によるスクリン付きローラ５は、スクリンピツチ
が著しく細かいフレキソグラフ印刷法で普通のス
クリン付きローラとは著しく相違している。ここ
で使用されるオフセツト印刷版は１cmたたり50本
のスクリン線ををもつスクリンピツチをもつてい
るようにする。これに対するスクリン付きローラ
は１cmあたり100本のスクリン線をもつようにす
る。スクリン付きローラのこのスクリンピツチ
は、オフセツト印刷版には普通の１cmあたり80本
までのスクリン線をもつことのできる他のすべて
のスクリンに対しても維持される。スクリン付き
ローラ５は、インキ着けローラ４との接触範囲に
おける回転方向がインキ着けローラ４の回転方向
と一致するように駆動される。インキ着けローラ
４とスクリン付きローラ５の駆動は、版胴３に付
属する駆動歯車を介して駆動される平歯車を介し
て有利に行なうことができる。スクリン付きロー
ラ５の周速はインキ着けローラ４の周速に等しく
できるので、相互の滑りがなく、したがつて摩耗
が少ない。しかしインキ着けローラ４の周速とは
異なる速度でスクリン付きローラ５を駆動して、
インキ着けローラへ移されるインキを計量して良
好に分配し、印刷物上の濃度値を変えることも考
えられる。

インキ出しローラ２はスクリン付きローラ５よ
り著しく低速で回転するようになつているので、
高粘度の印刷インキを使用してもインキだめ１で
必要なレベル補償が行なわれ、すなわちインキ出
しローラ２が決してインキなしで回転しないよう
に、インキが補給される。第２図に示すように、
インキ出しローラ２の駆動をスクリン付きローラ
の駆動装置から行なうことができる。このため適
当な平歯車装置１０を使用することができる。第
１図に示す実施例では、インキ出しローラ２は伝
動鎖１１を介して別個の歯車電動機１２により駆
動される。歯車電動機１２は可変歯車比をもつよ
うにすることができるので、インキ出しローラ２
の速度は選択可能である。インキ出しローラ２の
回転方向は、スクリン付きローラ５により形成さ
れる接触間隙において、第２図に矢印で示すよう
にスクリン付きローラ５の回転方向と同じ向きの
回転が行なわれるか、第１図に示すように逆向き
の回転が行なわれるように、選ぶことができる。
いずれの場合にもも接触間隙にインキの隆起が生
じて、色収容凹所６を確実に満たすようにしてい
る。インキ出しローラ２はスクリン付きローラ５
に対して近づいたり離れたりするように揺動可能
に支持されるが、これは第１図のように個別駆動
を行なう場合特に容易になる。これにより直径変
化の際容易な再調節を行なうため、インキ出しロ
ーラ２とスクリン付きローラ５との間の間隙が調
節可能である。しかしこの場合インキ出しローラ
２によりスクリン付きローラ５のインキをかき取
ることも可能で、その場合既に上述したようにか
き取り装置９を省略することができる。この場合
第１図による互いに逆の回転方向が有利である。
第１図に示す実施例では、インキ出しローラ２に
よりインキだめ１から取出されるインキ膜の厚さ
は、予備計量のためインキ出しローラ２の周面に
接するかき取り板の縁により調節可能である。こ
のため第１図に示す実施例では、調節可能な力と
インキ出しローラ２に対し調節可能な角度で傾斜
させることのできるかき取り板１３をもつ計量装
置１４が使用される。かき取り装置９のかき取り
板８と計量装置１４のかき取り板１３はインキだ
め１の上方に設けられて、これらによりかき取ら
れたインキが直接あるいは間接にインキだめ１へ
戻ることができるようになつている。第１図に示
す実施例では、かき取り装置９はスクリン付きロ
ーラ５の方へ動くインキ出しローラ２の周範囲の
上方に設けられているので、かき取られたインキ
は相互接触間隙にあるインキ隆起を有利に増大す
る。インキ出しローラ２とスクリン付きローラ５
に互いに逆の回転方向を使用すると、版胴３の回
転方向に関係なく計量装置１４およびかき取り装
置９により近づくことができるように配置を行な
うことができる。

多くの場合インキ出しローラ２の端面の範囲で
インキが上昇するおそれがある。第３図に示すよ
うにこれは、インキだめ１の上縁より上でインキ
出しローラ２の端面に作用しかつここで簡単にイ
ンキだめ側壁へ取付けられるかき取り板１５によ
り防止される。

第４図に示す実施例では、スクリン付きローラ
５のインキをかき取られる周囲に、印刷されずし
たがつてインキのない区域の幅に等しい長さの区
域ローラ１６が設けられている。これらの区域ロ
ーラ１６はインキをスクリン付きローラ５から除
去するが、これは多くの場合印刷版上の湿し液に
よりインキが乳化するのを防止するのに有利であ
る。区域ローラ１６は駆動するか、あるいは単に
摩擦によつて連行することができる。強制駆動の
場合、機械の幅全体にわたつて延びる駆動軸１７
を設け、歯車装置によりこの駆動軸１７をスクリ
ン付きローラ５に付属する平歯車に連結し、必要
な区域ローラ１６をこの駆動軸１７上へはめて、
間隔片によりこの上に止めることができる。区域
ローラ１６の引受けるインキは、かき取り板１８
を備えたかき取り装置１９によりこのローラ１６
からかき取つて、インキだめ１へ戻す。図示した
実施例では、このかき取り装置１９によりかき取
られたインキが実際上自動的にインキだめ１へ戻
ることができるように、かき取り装置１６が配置
されている。その際隣接するインキだめ側壁は、
案内面２０を形成するためかき取り装置１９の上
まで延ばされている。したがつてかき取り装置１
９から流出するインキはこの案内面２０に沿つて
インキだめ１へ戻る。

インキ出しローラ２またはインキ着けローラ４
またはスクリン付きローラ５の撓みは、撓み補償
によつて防止することができる。このためこのよ
うなローラは、第５図からよくわかるように、管
状外筒２１と環状間隙をおいてこの外筒２２を貫
通する軸２２とからり、この軸の両端は外筒２１
の端面から突出している。外筒２１と軸２２との
間の環状間隙は、ここではローラの中央に対して
対称に設けられかつ自在軸受として構成された少
なくとも１つ、ここでは２つの支持軸受２３によ
り連絡されている。これにより外筒２１と軸２２
が互いに無関係に撓むことができ、それにより撓
み補償が可能となる。外筒２１の両端は、図示し
ない自在軸受を介して同様に図示しない架台によ
り、上向き矢印で示すように支持される。軸２２
の両端には、図示しない操作装置により下向き矢
印で示すような操作力を及ぼすことができる。外
筒２１が撓むと、軸２２を外筒２１に対して逆向
きに撓ませるような操作力が軸２２の両端へ及ぼ
され、それにより外筒２１の撓みが打消される。
しかし図示しない操作装置に両端で係合する軸２
２上へ外筒２１を支持することも可能である。こ
の場合軸２２に作用する操作力により外筒を撓ま
せて、この外筒の撓み線これと共同作用するロー
ラの撓み線と一致させ、したがつて充分な接触を
保証することもできる。軸２２は回転方向に動か
ないように設けることができる。この場合外筒２
１の駆動は、第５図に２４で示すようにこれと共
同作用する平歯車を介して直接行なわれる。しか
し軸２２を駆動して回転可能に支持することも考
えられる。この場合支持軸受は単にばね環として
構成することができる。支持軸受２３の範囲に生
ずる熱を外筒２１の全体へ均一に分布させるた
め、外筒２１と軸２１との間の環状空間へ、この
空間の一部をしめる油を入れることもできる。

図に示すインキ電動機は、第１図に示すように
全体を２５で示す湿し装置が付属するオフセツト
インキ装置として使用される。この湿し装置２５
はこの場合インキ着けローラと共同動作し、すな
わち湿し液着けローラがインキ着けローラ４上を
ころがる。印刷版のいわゆる汚れを防止するため
に、湿し液はスクリン付きローラ５とインキ着け
ローラ４との接触個所の後でインキ着けローラ４
へ着けられ、すなわち湿し装置２５は、インキ着
けローラ４の回転方向に見てローラ接触個所の後
に設けられている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるインキ電動機の概略側面
図、第２図は本発明によるインキ装置の別の実施
例の側面図、第３図はインキだめに没入するイン
キ出しローラの正面図、第４図はスクリン付きロ
ーラに区域ローラを備えた別の実施例の側面図、
第５図はインキ出しローラおよび（あるいは）ス
クリン付きローラおよび（あるいは）インキ着け
ローラの支持装置の例の軸線に沿う断面図であ
る。 １……インキだめ、２……インキ出しローラ、
３……版胴、４……インキ着けローラ、５……ス
クリン付きローラ、６……インキ収容凹所、７…
…土手、８……かき取り板、９……かき取り装
置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 高粘度のインキと硬質印刷版とを使用する印
   刷機用のインキ装置が、インキだめへ没入するイ
   ンキ出しローラと、版胴上に取付けられる印刷版
   と同じ周速で回転してこの印刷版へインキを着け
   るインキ着けローラと、インキをインキ出しロー
   ラからインキ着けローラへ転送する転送ローラと
   を備え、この転送ローラがインキ着けローラより
   小さい直径をもち、インキ出しローラとは異なる
   周速で駆動可能であるものにおいて、インキ着け
   ローラ４が版胴３上の印刷版の有効直径に等しい
   直径をもち、インキ着けローラ４および印刷版を
   保持する版胴３と同じ周速で回転する転送ローラ
   が、インキ収容凹所６とその間にある土手７とに
   より形成されるスクリンをもつスクリン付きロー
   ラ５として構成され、スクリン付きローラ５のス
   クリンの網目が版胴３にある印刷版のスクリンの
   網目より小さく、スクリン付きローラ５に、イン
   キ収容凹所６の間にある土手７のインキをかき取
   るかき取り装置９が付属していることを特徴とす
   る、印刷機用インキ装置。 ２ インキ出しローラ２とスクリン付きローラ５
   とが、接触範囲で互いに逆向きの回転方向をもつ
   ていることを特徴とする、特許請求の範囲第１項
   に記載のインキ装置。 ３ インキ出しローラ２の周速がスクリン付きロ
   ーラ５の周速より小さいことを特徴とする、特許
   請求の範囲第１項または第２項に記載のインキ装
   置。 ４ インキ出しローラ２とスクリン付きローラ５
   との間に間隙が調節可能で、インキ出しローラ２
   がスクリン付きローラ５に近づいたりまたはこれ
   から離れることができるように支持されているこ
   とを特徴とする、特許請求の範囲第１項ないし第
   ３項の１つに記載のインキ装置。 ５ インキ出しローラ２に調節可能な計量装置１
   ４が付属していることを特徴とする、特許請求の
   範囲第１項ないし第４項の１つに記載のインキ装
   置。 ６ インキ出しローラ２の端面の範囲にかき取り
   板１５が設けられていることを特徴とする、特許
   請求の範囲第１項ないし第５項の１つに記載のイ
   ンキ装置。 ７ スクリン付きローラ５に付属するかき取り装
   置９が交換可能に構成されていることを特徴とす
   る、特許請求の範囲第１項ないし４項の１つに記
   載のインキ装置。 ８ スクリン付きローラ５の周囲に区域ローラ１
   ６が設けられ、この区域ローラ１６にかき取り装
   置１９が付属していることを特徴とする、特許請
   求の範囲第１項ないし第４項の１つに記載のイン
   キ装置。