JPH0312568B2 - - Google Patents

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JPH0312568B2
JPH0312568B2 JP57227443A JP22744382A JPH0312568B2 JP H0312568 B2 JPH0312568 B2 JP H0312568B2 JP 57227443 A JP57227443 A JP 57227443A JP 22744382 A JP22744382 A JP 22744382A JP H0312568 B2 JPH0312568 B2 JP H0312568B2
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membrane
film
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methanol
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Kyohide Matsui
Yoshuki Kikuchi
Tamejiro Hyama
Etsuko Hida
Sei Kondo
Akira Akimoto
Tooru Kyota
Hiroyuki Watanabe
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Tosoh Corp
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Tosoh Corp
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Priority to US06/624,029 priority patent/US4659744A/en
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J5/00Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
    • C08J5/20Manufacture of shaped structures of ion-exchange resins
    • C08J5/22Films, membranes or diaphragms
    • C08J5/2206Films, membranes or diaphragms based on organic and/or inorganic macromolecular compounds
    • C08J5/2218Synthetic macromolecular compounds
    • C08J5/2231Synthetic macromolecular compounds based on macromolecular compounds obtained by reactions involving unsaturated carbon-to-carbon bonds
    • C08J5/2237Synthetic macromolecular compounds based on macromolecular compounds obtained by reactions involving unsaturated carbon-to-carbon bonds containing fluorine
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/44Preparation of metal salts or ammonium salts
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J2327/00Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Derivatives of such polymers
    • C08J2327/02Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C08J2327/12Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment containing fluorine atoms

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規陰イオン交換膜に関する。更に詳
しくは、交換基として第四級アンモニウム基を含
みかつ主鎖がペルフルオロカーボン重合体からな
る耐久性のすぐれた陰イオン交換膜を提供するも
のである。 従来陰イオン交換膜として一般に、炭化水素系
単量体のいろいろな組み合せにより得られる共重
合体または重合体混合物を高分子反応により改質
したものが用いられている。 しかしながら、このような交換膜では、塩素な
どの発生する電気分解プロセスあるいは塩素ガス
などを含む塩溶液の電気透析プロセスなどにおい
ては、塩素あるいは強塩基などの存在により著し
く劣化する。このため、その工業的利用について
は、著しく制限された使用条件でのみ可能であつ
た。したがつて、一般的には石綿、含フツ素系膜
のような耐久性はあるが陰イオンの選択透過性の
ない中性隔膜を使用せざるを得ないという問題が
あつた。 本発明者らは、フツ素系重合体のすぐれた耐久
性に着目し、フツ素系重合体を基体とした陰イオ
ン交換膜の開発について鋭意研究を重ねた結果本
発明に到達した。 フツ素系陰イオン交換膜としては、フツ素系重
合体、例えばポリ(四フツ化エチレン)と無機陰
イオン交換体、例えば酸化ジルコニウムの水和物
を混合し圧縮成型したもの(特開昭50−35079)
が開示されている。しかし、一般にこのような無
機イオン交換体は両性金属より構成されており、
それゆえ、そのイオン交換機能は用いる溶液の水
素イオン濃度等に大きく依存し、イオン交換機能
の逆転が認められることも公知である。例えば酸
化ジルコニウムの水和物はPH6以下では陰イオン
交換体として作用するが、逆にPH6以上では陽イ
オン交換体として作用すること、さらに中性付近
ではそのイオン交換能はほとんど発現できないこ
とも公知である。 したがつて、このようなイオン交換膜の使用条
件は著しく制限され、実用上好ましい陰イオン交
換膜とはなり得ない。 また、炭化水素系からなる陰イオン交換膜を表
面フツ素化する方法(特開昭52−4489)も知られ
ているが、該方法によれば、フツ素化に困難を伴
ない、一般にフツ素化度が小さいため目的の性能
を有する陰イオン交換膜を得ることは、工業上困
難である。 本発明の陰イオン交換膜は、第四級アンモニウ
ム基をもち、かつ主鎖がペルフルオロカーボン重
合体からなることを特徴とした従来例のない新規
な陰イオン交換膜に関するものである。 すなわち本発明の陰イオン交換膜を構成する重
合体の一例を挙げると下記の一般式 X=FまたはCF3、Yは第四級アンモニウム基
を含む基 l=0または1〜5の整数、m=0または1 n=1または2〜5の整数、p/q=2〜16 で表わされる構造を有する耐久性にすぐれた陰イ
オン交換膜を提供するものである。 本発明の陰イオン交換膜が従来報告されている
陰イオン交換膜に比べて耐久性が著しく向上する
理由については、フツ素原子の特異的な性質等に
より複雑な挙動によるところが多く明白ではない
が、次のように説明できる。 一般にフツ素系重合体の耐熱性、耐薬品性が一
般の炭化水素系重合体に比較して著しく向上する
ことは、すでに公知である。 本発明の陰イオン交換膜を構成する重合体はそ
のペンダント末端に若干の炭化水素を含有してよ
い。その場合でも本発明の陰イオン交換膜は依然
としてすぐれた耐久性を有している。これは主鎖
あるいはペンダント側鎖のフツ素原子により、こ
れらの炭化水素の周囲を保護する結果著しく耐久
性が向上したものと考えられる。 同時に本発明の陰イオン交換膜は非架橋型であ
るため、従来報告されている架橋型のものと異な
り、使用中の状態の変化に十分対応できる点も見
逃すわけにはいかないと思われる。なおこれらの
説明は例示的に行つたものであつて、なんら本発
明を制限するものでないことはもちろんのことで
ある。 このように本発明で得られた陰イオン交換膜は
フツ素原子の特徴を十分に生かして設計されたも
のであると同時に、従来とは全く異なつた技術的
思想の上に開発されたものであり、極めて特徴あ
る新規陰イオン交換膜を提供するものである。 以下具体的に本発明を説明するが、以下の説明
はなんら本発明を制限するものではない。 本発明の新規陰イオン交換膜は例えば次の三つ
のルートにより提供される。 ルート1 ただし R1、R2、R3=低級アルキル基、 R4=ハロゲン原子、または低級アルコキシル
基、 Z =ハロゲン陰イオン、BF4 、SbCl6
【式】または
【式】 R5=低級アルキル基、置換または無置換フエ
ニル基または低級ペルフルオロアルキル基 X、l、m、n、p/qは上記と同一。 ルート1を以下に説明する。 カルボン酸膜に塩素化剤を作用させてまず酸ク
ロリド膜に変換する。この際塩素化剤としては塩
化チオニル、三塩化リン、五塩化リン、オキシ塩
化リン等を用いることができるが、反応効率の点
で塩化チオニル、あるいはオキシ塩化リン中五塩
化リンを用いることが好ましい。 反応温度は、膜厚、塩素化剤にもよるが、一般
に50゜〜150℃の範囲である。ついでこの膜を四塩
化炭素で洗浄、乾燥後、下記一般式 HNR1R2 ………(1) で表わされる低級ジアルキルアミンと反応させる
ことにより、カルボン酸アミド膜に変換する。上
記一般式(1)で表わされる低級ジアルキルアミンと
しては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプ
ロピルアミン、メチルエチルアミン等を例示する
事が出来る。またこれらのアミンとの反応は気体
状のアミンを膜と接触させるか、液状のアミン
中、あるいは溶媒を用いて行うことが出来る。こ
の際溶媒としてはジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ベンゼ
ン、トルエン、ヘキサン等の炭化水素類等を用い
る事ができる。 なお同じカルボン酸アミド膜は、対応するカル
ボン酸エステル膜に、一般式(1)で表わされる低級
ジアルキルアミンを作用させることによつても得
ることができる。この際、溶媒中で反応を行なう
ことができ、上記した溶媒の他アセトニトリル、
あるいはメタノール、エタノール等のアルコール
類も溶媒として用いることができる。 このようにして得られたカルボン酸アミド膜
は、還元剤を作用させることにより、アミン膜に
変換しうる。還元剤としては、水素化リチウムア
ルミニウム、ジボラン等を用いることができる
が、反応効率の点でジボランの使用が優れてい
る。用いるジボランは、例えば水素化ホウ素ナト
リウムに三フツ化ホウ素エーテル錯体を作用させ
ることにより発生させて用いるか、あるいはボラ
ンの種々の錯体(ジメチルスルフイド錯体など)
を用いることができる。 反応はテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグ
ライム等のエーテル系溶媒中で円滑に進行する。
また、反応初期においては、氷冷温度〜室温の範
囲に保ち、その後還流温度〜100℃に加熱するこ
とが、反応を完結させる上で好ましい。 得られたアミン膜にアルキル化剤(R3Z)を作
用させてアルキル化(四級化)することにより、
第四級アンモニウム基を有する膜に変換しうる。
アルキル化剤としては、例えばヨウ化メチル、臭
化エチル、臭化n−プロピル、トリメチルオキソ
ニウムフルオロボレート((CH33OBF4)、トリ
エチルオキソニウムフルオロボレート
((C2H53OBF4)、トリメチルオキソニウムヘキ
サクロロアンチモネート((CH33OSbCl6)、ト
リフルオロメタンスルホン酸メチル等を用いるこ
とができる。この際、メタノール、エタノール、
塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等を溶
媒として使用しうる。 ここで、得られる第四級アンモニウム基を有す
る膜の対イオンを交換する必要がある場合は常法
によりアルカリ金属塩で処理することにより行う
ことができる。 ルート2 (R6は水素原子または低級アルキル基、R7、R8
は低級アルキル基、あるいはR6、R7が一体とな
つてポリメチレン鎖〔―(―CH2b――〕―を形成して
もよ
い。aは2〜4の整数、bは2〜3の整数、R4
Z およびRfは上記と同一) ルート2を以下に説明する。 酸ハライド膜を下記一般式 で表わされるジアミンと反応させることにより、
アミノカルボン酸アミド膜に変換する。上記一般
式(2)で表わされるジアミンとしては、N,N−ジ
メチルエチレンジアミン、N,N,N′−トリメ
チルエチレンジアミン、N,N−ジメチルトリメ
チレンジアミン、N,N,N′−トリメチルトリ
メチレンジアミン、N−メチルピペラジン、N,
N−ジエチルトリメチレンジアミン、N−エチル
ピペラジンおよびN−プロピルピペラジン等を例
示することができる。この際上記一般式(2)におけ
る窒素原子上の水素原子をトリメチルシリル基で
おきかえた対応するシリルアミンを上記ジアミン
に代えて用いることもできる。 また、これらのジアミン類との反応は液状のア
ミン中あるいは溶媒を用いて行うことができる。
この際、溶媒としてはジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ベン
ゼン、トルエン、ヘキサン等の炭化水素類等を用
いることができる。 なお、同じアミノカルボン酸アミド膜は対応す
るカルボン酸エステル膜に、例えば上記溶媒中で
一般式(2)で表わされるジアミンを作用させること
によつても得ることができる。 このようにして得られたアミノカルボン酸アミ
ド膜は還元剤を作用させることによりジアミン膜
に変換しうる。 還元剤としては、水素化リチウムアルミニウ
ム、ジボラン等を用いることができるが、反応効
率の点で、ジボランの使用が優れている。用いる
ジボランは例えば水素化ホウ素ナトリウムに三フ
ツ化ホウ素エーテル錯体を作用させることより発
生させて用いるか、あるいはボランの種々の錯体
(ジメチルスルフイド錯体等)を用いることがで
きる。 反応はテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグ
ライム等のエーテル系溶媒中で円滑に進行する。
また、反応初期においては、氷冷温度〜室温の範
囲に保ち、その後還流温度〜100℃に加熱するこ
とが反応を完結させる上で好ましい。 得られたジアミン膜にアルキル化剤を作用させ
てアルキル化することにより第四級アンモニウム
基を有する膜に転換しうる。 アルキル化剤としては、例えばヨウ化メチル、
臭化メチル、臭化n−プロピル、トリメチルオキ
ソニウムフルオロボレート((CH33OBF4)、ト
リエチルオキソニウムフルオロボレート
((C2H53OBF4)、トリメチルオキソニウムヘキ
サクロロアンチモネート((CH33OSbCl6)、ト
リフルオロメタンスルホン酸メチル等を用いるこ
とができる。この際、メタノール、エタノール、
塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等を溶
媒として使用しうる。 ここで得られる第四級アンモニウム基を有する
膜の対イオンを交換する必要がある場合は常法に
より、アルカリ金属塩で処理することにより行う
ことができる。 ルート3 (R3、R6、R7、R8、Rf、aおよびZ は上記と
同一) ルート3を以下に説明する。 スルホンアミド膜の合成はスルホニルフルオリ
ド膜に一般式(2)で表わされるジアミンあるいは上
記の対応するシリルアミンを作用させることによ
り達成される。この際大過剰のジアミン類を用い
るかあるいは三級アミンを共存させることが好ま
しい。反応にあたつては溶媒を用いることがで
き、例えばジエチルエーテル(エーテル)、テト
ラヒドロフラン等のエーテル類、ベンゼン、トル
エン、ヘキサン等の炭化水素類等を使用しうる。
反応は0℃〜150℃の範囲で通常行なわれる。 このスルホンアミド膜はスルホニルクロリド膜
を原料として用い、ヒドラジン、チオ硫酸ナトリ
ウム、等の還元剤で還元し、塩化チオニル、塩化
オキザニル等の塩素化剤で塩素化後、上記一般式
(2)で表わされるジアミンを反応させ、スルフイン
アミド膜を得、さらに過酢酸、過安息香酸、m−
クロロ過安息香酸等の酸化剤で処理することによ
つても合成することができる。得られたスルホン
アミド膜にアルキル化剤を作用させてアルキル化
することにより第四級アンモニウム基を有する膜
に変換しうる。アルキル化剤としては、たとえば
ヨウ化メチル、臭化エチル、臭化n−プロピル、
トリメチルオキソニウムフルオロボレート
(Me3OBF4)、トリエチルオキソニウムフルオロ
ボレート(Et3OBF4)、トリメチルオキソニウム
ヘキサクロロアンチモネート(Me3OSbCl6)、ト
リフルオロメタンスルホン酸メチル等を用いるこ
とが出来る。この際メタノール、エタノール、塩
化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等を溶媒
として使用しうる。 ここで得られる第四級アンモニウム基を有する
膜の対イオンを交換する必要がある場合は、常法
によりアルカリ金属塩で処理することにより行う
事ができる。以上の三つのルートで原料膜として
使用される主鎖のペルフルオロカーボン重合体よ
りなる共重合体膜としては、例えば下記の一般式
を有する共重合体膜があげられる。 ただし M=COQまたはSO2Q Q=OH、ハロゲンまたはOA A=アルカリ金属または低級アルキル基 X、l、m、nおよびp/qは上記と同一。 具体的には、 などが挙げられる。もちろん本発明に用いるフツ
素系膜は、これに制限されるものではない。 本発明で使用される主鎖がペルフルオロカーボ
ン重合体から成る膜の厚さは一般に50μmないし
500μmのものが用いられ、膜の比電導度、電流
効率を考慮して適当な厚みを選択できる。またこ
のような膜は、膜の機械的性質を向上させる目的
でテフロン繊維布などで補強されたものであつて
もよい。 また、好ましくは得られる陰イオン交換膜の交
換容量が0.5〜2.0ミリ当量/g乾燥膜の範囲にな
るように重合体膜を使用すればよい。 なお、本発明の陰イオン交換膜は、両面におい
て、異なる構造を有するいわゆる複合膜であつて
もよい。このような複合膜は例えば酸ハライド膜
の片面を保護して反対面のみを一般式(2)で表わさ
れるジアミンと反応させ、保護を除いたのち、も
う一面を一般式(1)で表わされるアミンと反応さ
せ、その後得られた膜全体をルート2あるいはル
ート3の説明の項で記載したように、還元、アル
キル化を行なうことによつて得ることができる。
複合膜は、膜の両面において異なる性質の耐久性
を要求される時にとくにすぐれた性能を発揮する
ものである。 このようにして得られた新規陰イオン交換膜は
上記のように主鎖がパーフルオロカーボン重合体
より成り立つているため、その耐久性の向上には
著しいものがある。したがつて従来の陰イオン交
換膜では使用不可能であつた、例えば有機電解反
応用隔膜、各種透析膜等への使用を新たに可能に
した。さらには得られた膜の特徴から第四級アン
モニウム基による各種触媒としての利用という新
たな展開も可能である。このように本発明の新規
陰イオン交換膜はそのすぐれた耐久性により、そ
の工業的価値は非常に大きいものである。 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明す
る。 以下の実施例において、膜の電気抵抗は0.5N
食塩水溶液に十分平衡させた後、0.5N食塩水溶
液中で交流1000サイクル、温度25℃で測定したも
のである。また膜の輪率は、0.5N食塩水溶液と
2.0N食塩水溶液の間で発生した膜電位からネル
ンストの式を用いて計算したものである。交換容
量は、膜を30℃で24時間減圧下に乾燥し、ついで
元素分析の窒素含量および核磁気共鳴スペクトル
19F−NMR)の測定により評価したものであ
る。 実施例 1 CF2=CF2
【式】との共重 合により得られた共重合体をフイルム化(膜厚
100μ、SO3H換算交換容量0.92ミリ当量/g乾燥
膜)したのち、加水分解した。つぎに2NHClで
処理後、スルホニルクロリド化、ついで酸化処理
して、該膜をカルボン酸化した。このようにして
得られたカルボン酸膜を五塩化リン−オキシ塩化
リン(重量比1:1.6)中で120℃24時間加熱し
た。さらに、四塩化炭素中で洗浄したのち、乾燥
した。この膜は赤外スペクトルにおいて1800cm-1
に強いカルボニル吸収を示す。 乾燥エーテル中に上で得た酸クロリド膜を浸漬
し、氷冷下にジメチルアミンガスを通じ、冷却下
に6時間、室温にて18時間反応させた。1.5%重
曹水−メタノール混合溶液で80℃、5時間洗浄
し、減圧下、一夜乾燥した。無色透明の膜が得ら
れ、その赤外スペクトルにおいて、2930、1420cm
-1にC−H吸収、1700cm-1にアミドカルボニルに
よる吸収が認められた。 ついで、アルゴン雰囲気下、乾燥ジグライムに
水素化ホウ素ナトリウムを溶解してから、上で得
られた膜を浸漬した。この中に三フツ化ホウ素エ
ーテル錯体の乾燥ジグライム溶液を氷冷下滴下し
た。冷却下に5時間、、さらに100℃で18時間反応
させることにより、赤外スペクトルにおける1700
cm-1の吸収は消失し、アミン膜への還元が完全に
進行していた。得られた膜をメタノールで洗浄し
た後、ヨウ化メチルのメタノール溶液に入れ、60
℃で44時間反応させた。得られた膜をメタノール
で洗浄後、塩化リチウムのメタノール溶液中、60
℃で24時間反応させた。該膜をメタノール中で60
℃に加熱し目的の第四級アンモニウムクロリド基
を有する膜を得た。得られた膜は染色テストにお
いて、ブロモクレゾールパープルで青紫、クレゾ
ールレツドで赤紫に着色し、陰イオン交換基の存
在が確認された。得られた膜の赤外吸収スペクト
ルを第1図に示す。 赤外吸収スペクトル(cm-1) 1741 1477 1413 1205 1147 979 933 842 740 また該陰イオン交換膜の交換容量は0.86ミリ当
量/g乾燥膜、電気抵抗は3.2Ω/cm2、輪率は
0.86であつた。該膜を60℃の塩素飽和水溶液中に
1000時間浸漬した後も、これらの値に変化は認め
られなかつた。 実施例 2 CF2=CF2
【式】との共 重合により得られた共重合体をフイルム化(膜
厚、110μ、CO2H換算交換容量1.4ミリ当量/g
乾燥膜)した後、加水分解した。2NHClで処理
し、膜をカルボン酸化した。 このようにして得られた膜およびジメチルアミ
ンを用いて、実施例1で行つたと同様の方法によ
り目的の第四級アンモニウムクロリド基を有する
陰イオン交換膜を得た。該膜の交換容量は1.3ミ
リ当量/g乾燥膜であり、電気抵抗は3.0Ω/cm2
輪率は0.84であつた。耐塩素性についても、実施
例1と同様の結果が得られた。 実施例 3 実施例1で使用したと同様のカルボン酸膜を同
様の方法を用いて酸クロリド膜とした。該酸クロ
リド膜をN−メチルピペラジンの乾燥エーテル溶
液に浸漬し、室温で64時間放置した。1%重曹水
中80℃で6時間加熱したのち、真空乾燥(50℃)
した。無色の膜がえられ、該膜はクリスタルバイ
オレツトにより染色されず、赤外スペクトルにお
いて1800cm-1の吸収は消失し、新たに1690cm-1
カルボン酸アミドのカルボニルに由来すると考え
られる吸収が強く観測された。 得られた膜をついで水素化ホウ素ナトリウムの
乾燥ジグラム溶液に浸漬し、アルゴン雰囲気下、
氷冷しながら三フツ化ホウ素エーテル錯体の乾燥
ジグライム溶液を滴下した。冷却下に5時間さら
に100℃で18時間反応させることにより還元は完
全に進行した。 得られたジアミン膜をメタノールで洗浄後、メ
タノール中ヨウ化メチルを0℃、2日間作用させ
た。さらにメタノール洗浄ののち、塩化リチウム
のメタノール溶液中で0℃、2日間反応させ、再
度メタノールで加熱下洗浄することにより目的の
第四級アンモニウムクロリド基を有する陰イオン
交換膜を得た。得られた膜は赤外スペクトルにお
いて3030、2950、2870、1485、980、940cm-1に吸
収を有し、ブロモクレゾールパープル、クレゾー
ルレツドによる染色で均一に染色され、陰イオン
交換基の存在が確認された。該膜の交換容量は
0.85ミリ当量/g乾燥膜であり、電気抵抗は3.9
Ω・cm2、輪率は0.84であつた。該膜はとくに強塩
基性条件下ですぐれた耐久性を示し例えばエチレ
ンジアミン中50℃100時間加熱しても、上記の値
に変化は認められなかつた。一方、市販の炭化水
素系陰イオン交換膜はこの条件でただちに黒化
し、膜は破壊された。 実施例 4 CF2=CF2
【式】との共 重合体をフイルム化(膜厚110μ、CO2H換算交換
容量1.4ミリ当量/g乾燥膜)した。該メチルエ
ステル膜をN−メチルピペラジンのテトラヒドロ
フラン溶液に浸漬し、加熱還流下、24時間反応さ
せた。その後、1%重曹水中80℃で5時間処理し
たのち、真空乾燥した(50℃)。得られた膜の赤
外スペクトルは実施例3で得られたアミノカルボ
ン酸アミド膜のスペクトルと良く一致した。 該アミノカルボン酸アミド膜について、実施例
3に記載した方法と同様の方法により還元、ヨウ
化メチルによるアルキル化、塩化リチウムによる
対イオン交換を行い目的とする第四級アンモニウ
ムクロリド基を有する陰イオン交換膜を得た。得
られた膜の赤外スペクトルは実施例3で得られた
膜のスペクトルとよく一致し、また同様の染色性
を示した。該膜の交換容量は1.3ミリ当量/g乾
燥膜であり、電気抵抗は3.0Ω・cm2、輪率は0.86
であつた。該膜も実施例3で得られた膜と同様に
すぐれた耐塩基性を示した。 実施例 5 N,N,N′−トリメチルエチレンジアミンの
乾燥エーテル溶液に、実施例4で用いたと同様の
メチルエステル膜を浸漬し、室温で20時間反応さ
せた。エーテル洗浄後、減圧下乾燥すると無色の
膜が得られ、赤外スペクトルにおいて3000、
2925、2850cm-1にC−H、1700cm-1にカルボニル
の吸収が見られた。この膜はクリスタルバイオレ
ツトで染色されなかつた。該膜について、実施例
4と同様の操作(還元、アルキル化、対イオン交
換)を行なうことにより、第四級アンモニウム
クロリド基を有する陰イオン交換膜を得た。得ら
れた膜は3000−2900cm-1にC−Hによる赤外吸収
を示し、ブロモクレゾールパープル、クレゾール
レツドで均一に染色された。 得られた膜の交換容量は1.2ミリ当量/g乾燥
膜であり、電気抵抗は3.5Ω・cm2、輪率は0.86で
あつた。耐塩基性についても実施例3と同様の結
果が得られた。 実施例 6 CF2=CF2
【式】との共重 合から得られた共重合体をフイルム化(膜厚
100μ、SO3H換算交換容量0.9ミリ当量/g乾燥
膜)した。 得られたスルホニルフルオリド膜を乾燥エーテ
ル中、N−メチルピペラジンと室温で一晩、さら
に50℃で5時間反応させた。ついでメタノールで
洗浄したのち、飽和重曹水中50℃で8時間処理し
た。その後温水洗浄し乾燥した。得られた膜は赤
外スペクトルにおいて2930cm-1、2850cm-1、1450
−1430cm-1にC−Hによる吸収を示した。 得られたスルホンアミド膜をメタノール中、50
℃でヨウ化メチルと48時間反応させた。その後メ
タノール中で洗浄し、塩化リチウムのメタノール
溶液で24時間処理した。さらにメタノール中50℃
で8時間洗浄した。乾燥後の膜の赤外スペクトル
において、上記スルホンアミド膜における3000〜
2800cm-1領域の吸収が四級化により高波数側に移
動していた。 得られた膜の交換容量は0.82ミリ当量/g乾燥
膜であり、電気抵抗は3.2Ω・cm2、輪率は0.86で
あつた。耐塩素性についても、実施例1と同様の
結果が得られた。 実施例 7 実施例6において使用したと同様のスルホニル
フルオリド膜を用い、N−メチルピペラジンの代
りにN,N,N′−トリメチルエチレンジアミン
を用いて実施例6と同様の操作を行ない対応する
スルホンアミド膜を得た。赤外スペクトルにおい
て3000、2930、2850cm-1にC−Hによる吸収が見
られた。 得られた膜をメタノール中室温でヨウ化メチル
と48時間反応させた。メタノール中での洗浄後塩
化リチウムのメタノール溶液で24時間処理し、さ
らにメタノール中50℃で8時間洗浄した。乾燥後
の膜の赤外スペクトルにおいて、3200〜3000cm-1
にC−Hに由来する吸収が見られ、ブロモクレゾ
ールパープル、クレゾールレツドにより均一に染
色された。 得られた膜の交換容量は0.80ミリ当量/g乾燥
膜であり、電気抵抗は3.5Ω・cm2、輪率は0.85で
あつた。耐塩素性についても実施例1と同様の結
果が得られた。 実施例 8 ヒドラジン水和物のエーテル溶液に実施例1の
中で得られたスルホニルクロリド膜を加え、24時
間加熱還流後、アセトニトリル、水、アセトニト
リルで順次洗浄し、乾燥して無色透明な膜を得
た。得られた膜は2950、1620、1540、980、940cm
-1に赤外吸収を有し、マラカイトグリーンで緑色
に染色された。 この膜をN−メチルピペラジンの乾燥エーテル
溶液に加えて、50℃で48時間還流したのち、メタ
ノールで2回洗浄、さらに飽和NaHCO3水溶液
に50℃で加温しながら10時間撹拌し、水で2回洗
浄し、乾燥後淡黄色の少しにごつた膜を得た。こ
の膜は2880、2830、1700〜1540、1490、980、940
cm-1に赤外吸収を有する。 得られたスルフインアミド膜をジクロロメタン
に浸漬し、氷水で冷却しながらm−クロロ過安息
香酸のジクロロメタン溶液を加えた。5〜8℃で
30分撹拌したのち、室温で22時間反応させた。ジ
クロロメタンで洗浄後、乾燥した膜は2900〜
2800、1505、1450、980、930cm-1に赤外吸収を有
し、マラカイトグリーン、クリスタルバイオレツ
トでは染色されなかつた。 えられたスルホンアミド膜について、実施例6
と同様の方法により、メチル化、対イオン交換を
行つて、目的の第四級アンモニウムクロリド基を
有する陰イオン交換膜を得た。該膜の赤外スペク
トルは実施例6で得られた膜のスペクトルとよい
一致を見た。 得られた膜の交換容量は0.80ミリ当量/g乾燥
膜であり、電気抵抗は3.5Ω・cm2、輪率は0.85で
あつた。 耐塩素性についても実施例1と同様の結果が得
られた。 実施例 9 CF2=CF2
【式】との共重 合により得られた共重合体フイルム〔デユポン社
製ナフイオン114(商品名)、膜厚100μ、スルホン
酸換算交換容量0.91ミリ当量/g・乾燥膜〕を2
規定塩酸で処理後、スルホニルクロリド化、つい
でヨウ化水素処理、アルカリ洗浄してカルボン酸
ナトリウム塩型とした。この膜状共重合体のペン
ダント鎖の構造は
【式】 である。この膜を8規定塩酸/メタノール(容量
比1:1)で処理して加水分解、エステル化のの
ち、五塩化リン/オキシ塩化リン(重量比1:
1.6)中で120℃、24時間加熱した。その後、四塩
化炭素中で洗浄したのち乾燥した。得られた膜は
赤外吸収スペクトルにおいて1800cm-1に強いカル
ボニル吸収を示す。また2980、2880および1440cm
-1付近にC−H吸収に由来すると考えられる吸収
が存在することから大部分のペンダント鎖の末端
基(以下単に末端基という)が−CO2Me基であ
り、一部−COCl基が混在した重合体膜が得られ
たものと考えられる。 こうして得た重合体膜を乾燥エーテル中に浸漬
し、氷冷下にジメチルアミンガスを通じ(1.3モ
ル濃度)冷却下に6時間、室温にて18時間反応さ
せた。3%重曹水−メタノール混合溶液(容量比
1:1)で80℃、5時間洗浄し、減圧下、一夜乾
燥すると無色透明のアミド膜(末端基
【式】)が得られた。 赤外吸収スペクトル(cm-1) 3300、2950、2825、2360、1705、1500、1470、
1410、1300〜1100、980、920、730、650〜610、
560〜600。 2950、1500〜1410cm-1にC−H吸収、1705cm-1
にアミドカルボニルによる吸収が認められる。 また得られたアミド膜はクリスタルバイオレツ
トあるいはクレゾールレツドによつて染色され
ず、イオン性基が膜中に全く存在していないこと
が判明した。 アルゴン雰囲気下、乾燥ジエチレングリコール
ジメチルエーテルに水素化ホウ素ナトリウムを溶
解(0.53モル濃度)し、上で得られたアミド膜を
浸漬した。この中に三フツ化ホウ素エーテル錯体
(水素化ホウ素ナトリウムに対して0.62モル当量)
の乾燥ジエチレングリコールジメチルエーテル溶
液を氷冷下滴下した。冷却下に5時間、さらに
100℃で18時間反応させることにより、赤外吸収
スペクトルにおける1700cm-1の吸収は消失し、ア
ミン膜(末端基−CH2NMe2)への還元が完全に
進行していた。得られた膜をメタノールで洗浄
し、さらに乾燥後その赤外吸収スペクトルを測定
した。 赤外吸収スペクトル(cm- 1) 2970、2850、2800、2360、1475〜1455、1395、
1350〜1040、980、930、860、835、730、640〜
610、560〜490。 また得られたアミン膜はクリスタルバイオレツ
トあるいはクレゾールレツドによつて染色され
ず、イオン性基が膜中に全く存在していないこと
が判明した。 得られたアミン膜をヨウ化メチルのメタノール
溶液(容量比1:4)に入れ、60℃で48時間反応
させた。得られた膜をメタノールで洗浄後、塩化
リチウムのメタノール溶液(1.28モル濃度)中、
60℃で24時間反応させた。この膜をメタノール中
で60℃に加熱し、第四級アンモニウムクロリド基
を有する膜(末端基−CH2 NMe3Cl )を得
た。得られた膜は染色テストにおいて、クリスタ
ルバイオレツトでは染色されず、ブロモクレゾー
ルパープルで赤(塩基性水中では青紫)、クレゾ
ールレツドで黄橙(塩基性水中では赤紫)に着色
し、陰イオン交換膜の存在が確認された。 赤外吸収スペクトル(cm-1) 3300、3030、2950、2810、2350、1640、1485、
1415、1300〜1060、980、925、840、740、650
〜600、540〜500。 但し、3300、1640cm-1の吸収は膜中の水による
吸収と考えられる。 この陰イオン交換膜の交換容量は0.82ミリ当
量/g乾燥膜、電気抵抗は3.3Ωcm2、輪率は0.87
であつた。この膜を60℃の塩素飽和水溶液中に
1000時間浸漬した後も、これらの値に変化は認め
られなかつた。 実施例 10 CF2=CF2
【式】との共重 合体にポリテトラフルオロエチレン製メツシユを
支持体として用いたフイルム〔デユポン社製ナフ
イオン415(商品名)〕に実施例9と同様にカルボ
ン酸への変換からアミド化の一連の処理を行なう
ことによりアミド膜(末端基
【式】)を 得た。 赤外吸収スペクトル(cm-1) 3300、2950、2750、2380、1690、1500〜1400、
1320〜950、760〜480。 得られた膜はクリスタルバイオレツトあるいは
クレゾールレツドにより全く染色されなかつた。 得られたアミド膜に実施例9と同様の還元処理
を行うことにより、アミン膜(末端基−
CH2NMe2)を得た。その赤外吸収スペクトルに
おいて、1700cm-1付近の吸収は完全に消失してい
た。 赤外吸収スペクトル(cm-1) 3200、2950〜2790、2400〜2300、1440、1390、
1300〜920、720〜480。 得られた膜はクリスタルバイオレツトあるいは
クレゾールレツドによつては全く染色されなかつ
た。 得られたアミン膜に実施例9と同様の四級化処
理を施すことにより、アンモニウムクロリド基を
有する膜(末端基−CH2 NMe3Cl )を得た。 赤外吸収スペクトル(cm-1) 3250、2900、2800、2400〜2300、1620、1470〜
1400、1300〜900、750〜500。 但し、3250、1620cm-1の吸収は膜中の水による
ものと考えられる。 メタノール中クレゾールレツドによる染色によ
り、補強材部分を除いた膜全体が黄橙色に均一に
染色された。得られた膜の電気抵抗は7.2Ωcm2
輪率は0.90であつたこの膜も実施例9の膜と同様
にすぐれた耐久性を示した。 実施例 11 実施例10で原料として用いたフイルムと同じフ
イルムを塩酸処理後、スルホニルクロリド化し、
更にヨウ化水素で処理してカルボン酸膜を得た。
この共重合体膜のペンダント鎖の構造は
【式】である。この膜を 塩化水素のメタノール溶液で処理してメチルエス
テル化した。この膜に溶媒として乾燥エーテルの
代りに乾燥テトラヒドロフランを用いた以外は実
施例9と同様の方法でジメチルアミンを作用さ
せ、洗浄乾燥してアミド膜(末端基
【式】)を得た。 得られた膜は実施例10で得られたアミド膜とそ
のスペクトル、染色性共によく一致した。 得られたアミド膜に対して、溶媒として乾燥テ
トラヒドロフランを用い、反応温度をその還流温
度とした以外は実施例9と同様の還元操作を行つ
てアミン膜(末端基−CH2NMe2)を得た。得ら
れた膜は実施例10において得られたアミン膜とそ
のスペクトル、染色性共によく一致し、実質的に
これと同一の反復単位からなる重合体の膜であつ
た。 得られた膜にさらに実施例9と同様の四級化処
理を施すことによりアンモニウムクロリド基を有
する膜(末端基−CH2 NMe3Cl )を得た。得
られた膜は、スペクトル、染色性共に実施例10に
おけるアンモニウム基を有する膜とよく一致し
た。得られた膜の電気抵抗は7.3Ωcm2、輪率は
0.90であつた。この膜も実施例9の膜と同様にす
ぐれた耐久性を示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例で得られた陰イオン
交換膜の表面赤外吸収スペクトルを示す図であ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 陰イオン交換基として第4級アンモニウム基
    を含み、主鎖がペルフルオロカーボン重合体から
    なる陰イオン交換膜。 2 一般式 (式中XはF又はCF3、Yは第4級アンモニウム
    基を含む基、lは0または1〜5の整数、mは0
    または1、nは1または2〜5の整数、p/qは
    2〜16の数を表す)で表される構造を有するもの
    である、特許請求の範囲第1項記載の陰イオン交
    換膜。
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