JPH0295817A - 成形用シートおよびそれを用いた絵付け成形品の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

［産業上の利用分野］ 本発明は、成形用シートの改良に関し、それを用いた絵
付は成形品の製造方法をも包含する。 ［従来の技術１ 成形品の表面に化粧シートを貼って美Ｉ２１２な意匠の
ものとすることは、よく行なわれている。　最近では、
化粧シートの表面に微細な凹凸を形成して光沢の度合を
変えたり、精密エンボスとよばれる、たとえばヘアライ
ン調の細かい模様を設けたりすることにより、深みのあ
る美しい意匠を与えることができるようになってきた。 ところが、化粧シートとして成形時に絵イ」（プを行な
う成形用シートを用い、射出成形と同時に絵付けを行な
う場合、成形用シートの表面に微細な凹凸やエンボスを
形成しておいても、成形品と一体化するときに金型表面
の凹凸が成形用シート上に写ったり、成形用シートのも
っていた凹凸が失なわれたりする。　射出成形用金型の
表面が粗面であれば成形品の化粧シート部分も粗面とな
り、鏡面であれば同じく鏡面となる。 必らかしめ金型表面に、成形品の表面に形成しようとす
る鏡面や微細な凹凸を設けておけば、所望の光沢やエン
ボスをもった製品が得られるか、それにはエンボスのパ
ターンごとに金型を製作しなければならず、費用がかさ
んで実用的でない。 また、ヘアライン調のエンホスのような精密エンボスは
金型表面から成形品に写すことが困難でおる。 （発明が解決しようとする課題］ 本発明の目的は、金型表面の凹凸に左右されず、所望の
エンボス感をもった意匠、とくにヘアライン調の精密エ
ンボスを成形品に与えることのできる成形用シート、お
よびそれを用いた絵付は成形品の製造方法を提供するこ
とにある。 ［課題を解決するための手段］ 本発明の成形用シートの第一態様は、第１図に示すよう
に、成形性の良好なプラスチックの離型フィルム（２）
の離型面に、マット材を含有するインキの印刷層（２１
＞、剥離剤層（３）、絵柄印刷層（４）、接着剤層（５
）および基材シー１〜（６）を順に設けてなるシート（
１Ａ）である。 離型フィルムとする成形性のよいプラスチックのフィル
ムは、たとえば、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ボリア
リレート、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリスチ
レン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペン
テン、エチレンビニルアルコールランダム共重合体、ナ
イロンまたは低結晶性ポリエステルたとえばポリエチレ
ンフタレート・イソフタレート共重合体、あるいはポリ
フッ化ビニリデンなどのフィルムからえらぶ。 プラスチックフィルム自体が離型性をもつとぎは、それ
をそのまま離型フィルムとすればよいが、必要に応じて
、メラミン樹脂、ポリウレタン、シリコーン、セルロー
スなどからなる離型層を設けて離型面とする。 マット材を含有するインキ（以下「マッドインキ」とい
う〉は、離型フィルムとともに剥離剤層から剥離される
。　従ってマッドインキは、離型フィルムとの接着力が
剥離剤層との接着力よりも強いものをえらぶ。　たとえ
ば、ポリエステル系、アミノアルキッド系、ポリウレタ
ン系、セルロース系またはメラミン樹脂系のインキに、
５ｔＯ２゜ＡＩ！　　ＯまたはＣａＯ３などのマット材
を添加したものである。　添加するマット材の粒径は、
剥離剤層に形成しようとする凹凸の深さによってえらぶ
が、一般に０．１〜１０μ程度である。 マッドインキの印刷は、離型フィルムの全面に行なって
もよいし、部分的に行なってもよい。 本発明の成形用シートの第二の態様として、第２図に示
すように、マッドインキを印刷した離型フィルムにかえ
て、エンボス（２２）加工を施した［フィルム（２）を
用いたシート（１Ｂ）がある。 離型フィルムに設りるエンボスは、任意にえらんでよい
が、ひとつの好適な例を示せば、平行な直線または曲線
の群とそれを囲む閉じた線とからなるパターンの集合体
であって、辺を共有して隣り合うパターンの平行な直線
または曲線の群の方向が異なり、線の深さおよび間隔が
０．１〜１０Ｏμであって、線群の方向差は５°以上の
ものである。　この種のパターンは、視差によって各閉
領域の光沢が変ることに、その意匠の特色がある。 辺を共有して隣接する線群の、方向がすべて異なるよう
にするには、位相幾何学の「４色問題の定理」から、方
向差５°以上が必要十分でおる。　一部を鏡面にする、
いわゆるミラーエンボスも本発明のエンボスに包含され
る。 臼

【型フィルムに対しエンボス加工とするときは、ポリ
エチレンテレフタレートなど、耐熱性および寸法安定性
にすぐれたプラスチックフィルムの裏打ちをして行なう
ことが好ましい。 接着剤としては、ポリメタクリル酸メチルのようなアク
リル樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビ
ニル、塩ビ／酢ビ共重合体、ブチラール樹脂、ポリウレ
タン、ポリエステル、塩化ゴム、環化ゴム、ニトロセル
ロースのようなセルロース樹脂、ロジン、ロジンエステ
ル樹脂などからえらんだ１種または２種以上の混合物が
使用できる。 基材シートは、成形性がよく、成形品を構成するプラス
チックと一体化しやすいものであれば何でもよい。　た
とえば、ＡＢＳ＠脂、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポ
リプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ボリ
アリレートまたはポリアミドなどのシートである。 基材シートと成形品との接着性をとくに高くするために
は、基材シートの離型フィルムと反対側に接着剤層を設
けてもよい。　その材料は、前記した接着剤と同じ範囲
から選択できる。 接着剤層、絵柄印刷層および剥離剤層は、既知の手段で
これまでと同様なものを設ければよいが、このうち少な
くとも剥離剤層、または剥離剤層に加えて絵柄印刷層お
よび（または）接着剤層を、塗膜から溶剤を揮発させた
のちは非粘着性でおって未硬化状態では熱可塑性である
、電離放射線硬化性樹脂で形成することが好ましい。 未硬化状態では熱可塑性である電離放射線硬化性樹脂に
は、ガラス転移温度がＯ〜２５０’Ｃのポリマー中にラ
ジカル重合性不飽和基を有するものや、融点が２０〜２
５０℃で必りラジカル重合性不飽和基を有する化合物が
あり、本発明においては、これらを混合して用いること
もでき、さらに、それらに対してラジカル重合性不飽和
単量体を加えることもできる。 本発明の成形用シートを使用して成形品を製造する方法
の代表的なものは射出成形法であって、第３図に示すよ
うに、上記の成形用シート（１）を射出成形金型（８Ａ
、８Ｂ＞内に配置し、プラスチックを射出成形するとと
もに成形用シートをそれに熱融着し、ついで離型フィル
ム（２）を成形品（７）から剥離することからなる。　
本発明の成形用シートを成形品に積層する手段としては
、射出成形法のほか、押出し成形、ブロー成形、ＯＶＬ
成形、ＲＩＭ成形などの方法も利用できる。 剥離剤層、絵柄印刷層または接着剤層を電離放射線硬化
性樹脂で形成した成形用シートを用いる場合は、第４図
に示すように、離型フィルムを剥離して得られた成形品
（７）に電離放射線を照射する。 電離放射線は、電子線および紫外線が代表的である。　
前者は各種の電子線加速機から放出され、５０〜１００
０ｋｅＶ、好ましくは１００〜３００ｋｅＶの範囲のエ
ネルギーをもつ電子線が用いられ、後者は、高圧水銀灯
、そのほかの紫外線源から発するものを用いる。 本発明の製造方法を実施するにあたっては、成形用シー
トを予備成形しておくことが好ましい。 ［作　用１ 本発明の成形用シートは射出成形後に離型フィルムを剥
離する転写タイプの成形シートであって、剥離剤層が絵
付は成形品の表面となる。　この成形用シートは、離型
フィルムの離型面に剥離剤層を設けるのに先立って、マ
ッドインキを印刷するかエンホス加工を施すかして凹凸
を形成し、それにより剥離剤層に所望の凹凸を設けた点
に特色がある。 この成形用シートを用いて射出成形と同時に絵付けを行
なうと、シートの表面である離型フィルムに金型表面の
凹凸が写ることがあっても、射出成形後に離型フィルム
は剥離除去されるから金型の影響は排除され、絵付は成
形品の表面には、あらかじめ離型フィルムの離型面（剥
離剤層を積層した面）に設けてあいた凹凸が形成される
ことになる。 ［実施例１］ 厚さ４５μの低結晶性ポリエステルフィルムＩＦ−８６
Ｊ　　（東し製）に、アクリル−ウレタン系の離型層を
設けて離型フィルムを用意した。 そのフィルムの離型層を設けた面に、メラミン樹脂２０
Ｍ攪％のＣａＣＯ３（平均粒径５μ）を添加したマッド
インキで、１辺が１　ｃｍの正方形が１ｃｍの間隔で並
んだパターンを印刷した。 離型フィルムのマッドインキ印刷面に、アクリル樹脂系
の剥離剤、アクリル−塩酢ビ系の印刷インキおよび塩酢
ビ系の接着剤で、それぞれ剥離剤層、絵柄印刷層および
接着剤層を順にグラビア印刷した。 この積層体と厚さ０．５ｓのＡ’ＢＳ樹脂シートｒＡ−
２０１Ｊ　　（三宝樹脂工業製）とを２００　’Ｃに加
熱したロールで熱圧着し、本発明の成形シートを１ｑた
。 得られた成形シートを射出成形用金型内に配置して予備
成形し、ついでＡＢＳ樹脂ｒＫＵ−６００Ｊ　　（住友
ノーガタック製）を射出して一体化した。　成形終了後
に、離型フィルムを剥離して絵付は成形品を１０だ。 ［実施例２１ 厚さ２５μの低結晶性ポリエステルフィルムＩＦ−８６
Ｊ　　（東し製）の一方の面にアクリル−ウレタン系の
離型剤層を設け、他方の面に結晶性ポリエステルフィル
ムｒＳ−１０Ｊ　　（同）を仮接着したフィルムを用意
した。　そのフィルムの離型面に、１辺が１　ｃｍの正
六角形を多数曲へ、それぞれの内部に、深さ１μの直線
を１５μ間隔で平行に設け、直線群の方向が互いにＯ”
　　（基Ｑ）、３０°、６０°、９０°の４種の直線群
を、辺を共有する隣接六角形どうしでは方向が異なるよ
うに配列したパターンのエンボスを設けた。　そのフィ
ルムに、実施例１と同様にして各層および基材シートを
積層し、最後に結晶性ポリエステルフィルムを剥離して
本発明の成形用シートを冑た。 このシートを用いて、実施例１と同様に絵付は成形品を
製造した。 【実施例３】 剥離剤として、未硬化状態では熱可塑性である電離放射
線硬化性のトリアジン系アクリレート樹脂［ユピマーＬ
Ｚ−０７５Ｊ　　（三菱油化ファイン製）を使用し、そ
のほかは実施例１と同様にして成形用シートを製造した
。 この成形用シートを用いて実施例１と同様に樹脂の成形
と絵付けを行ない、離型フィルムを剥離してから高圧水
銀灯で紫外線を照射し、剥離剤層を硬化させた。 製品は良好な光彩と表面テスクチュアをもち、耐擦傷性
、耐溶剤性ともすぐれていた。 ［発明の効果］ 本発明の成形用シートを用いてプラスチック成形品の絵
付けを行なえば、金型表面の微細な凹凸の差による光沢
度に左右されずに、所望の光沢やざらには精密なエンボ
ス模様をもつ成形品を得ることができる。　すなわち、
成形用シートを変更することにより、ひとつの金型で種
々の模様をもった成形品を製造することが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は、ともに本発明の成形用シートの
構成を示す、模式的な断面図である。 第３図および第４図は、本発明の製造方法を説明するた
めの断面図であって、第３図は絵付は射出成形の工程を
、第４図は、必要に応じて行なう、電離放射線を成形品
に照射して表面を硬化する工程を、それぞれ示す。 ＩＡ、ＩＢ・・・成形用シート ２・・・離型フィルム ２１・・・マッドインキ　　　２２・・・エンボス３・
・・剥離剤層　　　　　　４・・・絵柄印刷層５・・・
接着剤層　　　　　　６・・・基材シート７・・・成形
品　　　　　　　８Ａ、８Ｂ・・・金　型特許出願人　
　　大日本印刷株式会社 代理人　　弁理士　　須　賀　総　夫 第１図 第３図 第２図 第４図

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. （１）成形性の良好なプラスチックの離型フィルムの離
   型面に、離型後も離型面に接着して残留するマット材含
   有インキの印刷層、離型後は成形品側へ移行する剥離剤
   層、絵柄印刷層、接着剤層および基材シートを順に設け
   てなる成形用シート。
2. （２）成形性の良好なプラスチックの離型フィルムの離
   型面にエンボス加工を施し、その上に、離型後は成形品
   側へ移行する剥離剤層、絵柄印刷層、接着剤層および基
   材シートを順に設けてなる成形用シート。
3. （３）離型フィルムに設けたエンボスが、平行な直線ま
   たは曲線の群とそれを囲む閉じた境界線とからなるパタ
   ーンの集合体であつて、辺を介して隣り合うパターンの
   平行な直線または曲線の群の方向が異なり、線の深さお
   よび間隔が０．１〜１００μである請求項２の成形用シ
   ート。
4. （４）基材シートの離型フィルムと反対側に接着剤層を
   設けた請求項１また２の成形用シート。
5. （５）剥離剤層、絵柄印刷層および接着剤層のうちの剥
   離剤層、または剥離剤層に加えて絵柄印刷層および（ま
   たは）接着剤層を、未硬化状態では熱可塑性である電離
   放射線硬化性樹脂で形成した請求項１または２の成形用
   シート。
6. （６）請求項１ないし５のいずれかの成形用シートを射
   出成形金型内に配置し、合成樹脂を射出成形するととも
   に成形用シートを熱融着し、ついで離型フィルムを成形
   品から剥離することからなる絵付け成形品の製造方法。
7. （７）得られた成形品に電離放射線を照射して硬化層を
   形成する工程を付加した請求項６の製造方法。
8. （８）予備成形した成形用シートを使用して実施する請
   求項６または７の製造方法。