JPS62263013A - 絵柄付き射出成形体の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は絵柄付き射出成形体の製造方法に関する。

〔従来の技術〕

成形体表面に絵柄を形成する方法として成形体表面に転
写シートを重ね合せて加熱し、転写シートの絵柄を成形
体表面に転写する方法、転写シートを射出成形用型内に
設けて射出成形して転写シートの絵柄が転写された成形
体とする方法等が知られている。この種の用途に用いら
れる転写シートは一般に剥離用基材の片面Ｖこ、転写後
の絵柄層の保護層となる樹脂層と、絵柄層と、接着剤層
を順次積層した構成を有し、従来保護層となる樹脂層が
熱可塑性樹脂よりなる転写シート、保護層となる樹脂層
が熱硬化樹脂よシなる転写シートが用いられている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら保護層となる樹脂層が熱可塑性樹脂よりな
る転写シートを用いた場合、転写時に樹脂の融点以上に
加熱すると樹脂が溶融して絵柄層の模様が変形して転写
される問題があり、加熱温度の調整が煩雑になるととも
に、熱可塑性樹脂よりなる保護層は耐薬品性に乏しく、
保護層、ひいては絵柄層が有機溶媒等によって侵され易
い欠点があった。また保護層となる樹脂層が熱硬化性樹
脂よりなる転写シートを用いた場合、保護層となる樹脂
層が硬すぎるため転写時にクラックが発生したり、成形
体の曲面部へ絵柄を転写することは困難であった。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者は上記の点に鑑み鋭意研究した結果、転写後に
保護層となる樹脂層が架橋した電離放射線架橋性樹脂及
び／又は硬化した電離放射線硬化性素材よりなる熱転写
シートを射出成形用型内に設けて射出成形することによ
り、曲面部等への絵柄の転写が良好に行ない得るととも
に、保！！層が耐薬品性に優れ、有機溶媒等の薬品によ
って侵されることのない絵柄を付与できることを見い出
し本発明を完成するに至っ九。

即ち本発明は転写後に絵柄層表面に位置して該絵柄層の
保護層となる樹脂層を有し、少なくとも前記転写後に保
護層となる樹脂層が架橋した電離放射線架橋性樹脂及び
／又は硬化した電離放射線硬化性素材よりなる転写シー
トを、少なくとも射出成形用型の内壁の一部に、転写シ
ートの剥離用基材側を内壁に密着せしめて設けて射出成
形し、しかる後、転写シートの剥離用基材を剥離して転
写された絵柄を有する成形体を得ることを特徴とする絵
柄付き射出成形体の製造方法を要旨とする。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を図面に基き説明する。

第１図は本発明において用いる転写シート１の一実施態
様を示し、該転写シート１は例えばポリエチレンテレフ
タレート等のポリエステルフィルムよシなる剥離用基材
２の片面に転写後に保護層となる樹脂層３ｍ、絵柄層４
、接着剤層５を順次積層して構成されている。剥離用基
材２としてはポリエステルフィルムの他にポリ塩化ビニ
ルフィルム、ナイロンフィルム、７／すＣ１二）！１ル
ーー７’タジエンースチレン共重合体フィルム等が用い
られるが、真空成形性及び耐熱性を有するものが好まし
い。また剥離用基材２として例えばポリ塩化ビニル等の
剥離性に乏しい材質のものを用いた場合、剥離用基材２
と、転写後に保護層となる樹脂層３ａとの間に剥離剤層
を設けることが好ましい。

転写後に保護層となる樹脂層３ａは架橋した電離放射線
架橋性樹脂及び／又は硬化した電離放射線硬化性素材よ
り構成される。電離放射線架橋性樹脂とは電子線、ｒ線
や紫外線照射によシ架橋可能な樹脂であり例えばポリス
チレン、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミド
、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリ
ロニトリル、ポリビニルメチルケトン、ポリビニルピロ
リドン、ポリビニルピリジン、ポリ塩化ビニル等のホモ
ポリマーあるいはこれらポリマー構造を含む他成分との
共重合体、天然ゴム、ネオプレン、ポリエステル、ポリ
ウレタン、ポリアミド、ジメチルポリシロキサン、塩素
化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリビニルブ
チラール等は電子線、ｒ線照射によシ架橋せしめること
ができる。

また一般に電離放射線照射により分解する樹脂、例えば
ポリメタクリル酸エステル類、ポリ塩化ビニリチン、ニ
トロセルロース、メチルセルロース、エチ”ルセルロー
ス等のセルロース誘導体類、ポリイソブチレン等の場合
には、これら樹脂中にラジカル重合性不飽和基を導入す
るか、もしくは分子中にラジカル重合性不飽和結合を有
する単量体と混合することＫより電子線、ｒ線照射によ
る架橋が可能となる。これら樹脂は適当な溶媒に溶解し
て剥離用基材２表面に塗布し、電子線又はｒ線照射によ
り架橋した樹脂層３ａとすることができる。

また上記樹脂にベンゾインアルキルエーテル、ベンゾフ
ェノン等のカルボニル化合物；イオウ化合物；アゾ化合
物；有機過酸化物等の色素類等の紫外線架橋開示剤を添
加することにより紫外線照射によシ架橋せしめることが
できる。

電離放射線硬化性素材とは、電子線、ｒａや紫′外線照
射によって硬化可能表素材であり、例えば分子中にエチ
レン性不飽和結合を有するプレポリマーもしくはオリゴ
マー例えば不飽和ポリエステル類、ポリエステルアクリ
レート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート
、ポリエーテルアクリレート、ポリオールアクリレート
、メラミンアクリレートなどの各種アクリレート類、ポ
リエステルメタクリレート、エポキシメタクリレート、
ウレタンメタクリレート、ポリエーテルメタクリレート
、ポリオールメタクリレート、メラミンメタクリレート
などの各種メタクリレート類などの一種ま九は二種以上
と、分子中にエチレン性不飽和結合を有するモノマー、
例えば、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系
モノ！−類；アクリル酸メチル、アクリル醗−２−エチ
ルヘキシル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸１
トキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸メトキシ
ブチル、アクリル酸フェニル等のアクリル撤エステル類
；メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリ
ル酸プロピル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリ
ル酸エトキシメチル、メタクリル酸フェニル、メタクリ
ル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル類；アクリルア
ミド、メタクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミド；
アクリル酸−２−（Ｎ、Ｎ−ジメチルアミノ）エチル、
メタクリル酸−２−（Ｎ、Ｎ−ジメチルアミノ）エチル
、アクリル酸−２−（Ｎ、Ｎ−ジベンジルアミノ）エチ
ル、メタクリル酸（Ｎ、Ｎ−ジメチルアミノ）メチル、
アクリル酸−２−（Ｎ。

Ｎ−ジエチルアミノ）プロピル等の不飽和酸の置換アミ
ノアルコールエステル類；エチレングリコールジアクリ
レート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペ
ンチルグリコールジアクリレート、１．６−ヘキサンジ
オールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリ
レート、トリエチレングリコールジアクリレート、シグ
ロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコー
ルジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリ
レート、ジエチレングリコールジメタクリレート等の多
官能性化合物、及び／又は分子中ｌＩＣ２個以上のチオ
ール基を有するポリチオール化合物例エバトリメチロー
ルプロパントリチオグリコレート、トリメチロールプロ
パントリチオプロピオネート、ペンタエリスリトールナ
ト２チオグリコレート等の混合物が電子線、ｒ線照射に
よシ硬化可能な素材として挙げられ、前記紫外線架橋開
示剤と同様の化合物を添加するととＫよ）紫外線照射に
よりても硬化せしめることができる。これら電離放射線
架橋性樹脂、電離放射線硬化性素材は混合して用いるこ
ともでき、硬化に際して０．５　Ｍｒａｄ〜２０　Ｍｒ
ａｄの電子線、ｒ線照射で架橋あるいは硬化せしめるこ
とができる。

絵柄層４は通常の印刷インキを用いて所望のパターンに
印刷して形成されるが、前記保護層となる樹脂層３ａと
の接着性に優れたインキを用いることが好ましい。また
前記した電離放射線架橋性樹脂、電離放射線硬化性素材
と顔料とを適当な溶媒に分散させたインキを用いること
もできる。印刷方法としてはスクリーン印刷、グラビア
印刷、オフセット印刷、グラビアオフセット印刷等が挙
げられる。

接着剤層５を形成する接着剤としてＦｉ特に制限はない
が例えばアクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ゴム系樹脂、
オレフィン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂あるいはエポキ
シ樹脂とメラミン樹脂とアクリル樹脂との混合物等よ〕
被転写材との接着性を考慮して選択し、ナチュラルコー
ト、リバースロールコート、グラビアロールコート、エ
アナイフコート、カーテンフローコート、ミャパーコー
ト等の各種コーティング方法、グラビア印刷、オフセッ
ト印刷、スクリーン印刷、オフセットグラビア印刷等の
印刷法により形成できる。尚前述の保護層となる樹脂層
３ａを形成する樹脂も接着剤層５と同様の方法によシ塗
布することができる。

本発明方法でＦｉ第２図に示すように上記転写シ−ト１
を射出成形用型６ｍ、６ｂの内壁の少々くとも一部に、
転写シート１の剥離用基材２側が成形用型６ａ、６ｂの
内壁と接するようＫして設け、型６ｍ　、Ｓｂ内に射出
成形用材料を射出して成形する。

次いで得られた成形体管型６ａ、８ｂより取出した後、
第３図に示すように剥離用基材２を剥離することによシ
、転写された絵柄層４を有し、絵柄層４０表面に架橋し
た電離放射１１！架橋性樹脂及び／又は硬化した電離放
射線硬化性素材よシなる保護層３が形成され九絵柄付き
射出成形体７が得られる。

以下に具体的実施例を挙げて本発明を更１ｃｆ［Ｋ説明
する。

実施例１ 厚み２５μのポリエステルフィルム（東し■製ニルミラ
ー）を剥離用基材とし、この片面に下記組成の電子線硬
化性素材を版深４０μのグラビアベタ版にて全面均一に
コー）　Ｌ、３０ｍ／＆ｍの速度で巻き取フながら窒素
雰囲気中で１５０ＫｅＶ、５＋ＩＬＡのカーテン状電子
ａ＜よ、ｊ）　２　Ｍｒａｄの線量を照射した。

電子線硬化性素材組成 次いで下記組成の模様層形成用印刷インキにより網点グ
ラビア版にて木目柄を印刷した。

模様層形成用印刷インキ組成 次に木目柄を印刷した面上に、下記組成の接着剤層形成
用インキによシ版深６０μのグラビアペタ版にて全面均
一に！１！布して接着剤層を形成し、転写シートを得た
。

接着剤層形成用インキ組成 上記転写シートを射出成形用金星の内壁に、剥離用基材
側を密着させてＡＢＳ樹脂を射出成形した。得られた木
目柄の転写製品を酢酸エチル、トルエン、メチルエチル
ケトン、エチルアルコールをそれぞれ浸ませた綿布（カ
ナキン３号）で学振聾摩擦試験機にて２００ｇ荷重で５
０回こすり試験を行なったが木目柄の表面に何の変化も
みられなかった。

実施例２ 実施例１と同様の剥離用基材の片面に下記組成のコーテ
ィング剤Ａを版深４０μのグラビアペタ版にて全面に均
一に塗布し、８０℃の乾燥フードに通して溶剤を揮発さ
せ、乾燥させた。

コーティング剤Ａ組成 次にコーティング剤Ａｔ−塗布乾燥した面に、下記組成
のコーティング剤Ｂを用いて網点グラビア版にて木目柄
を印刷し、８０℃の乾燥７−ドに通して溶剤を揮発させ
、乾燥させて絵柄層を形成し喪。

コーティング剤Ｂ組成 次いで２００　ＫＶで加速された電子線を３　Ｍｒａｄ
照射してコーティング剤Ａを塗布乾燥させた宿脂層及び
コーティング剤ＢＫよ〕形成した木目柄の絵柄層を架橋
硬化させた。この上に更に下記組成の接着剤層形成用イ
ンキを版深６０μのグラビ；゛ベタ版にて全面均一に塗
布して接着剤層を形成し、転写シートを得た。

上記転写シートを実施例１と同様の射出成形用金型に同
様にして設け、ポリプロピレン樹脂を射出成形した。冷
却後、転写シートの剥離用基材を剥離し木目柄を有する
ポリプロピレン成形体を得た。得られた成形体を用いて
実施例１と同様の方法により、こすり試験を行なったが
、木目柄の表面に何の変化もみられなかった。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明は転写後に絵柄層の保護層と
なる樹脂層が架橋し走電離放射線架橋性樹脂及び／又は
硬化した電離放射線硬化性素材よりなる転写シートを射
出成形用型の内壁の少なくとも一部に設けて射出成形し
、しかる後転写シートの剥離用基材を剥離して転写され
た絵柄層を有する成形体を得る方法を採用したことくよ
〕、本発明により得られる絵柄付き射出成形体は絵柄層
表面が耐薬品性に優れた保護層によって被覆されている
結果、絵柄層が優れた耐久性を有するとともに表面強度
その他の物理的性質も著しく改善される。また本発明方
法で用いる転写シートは、転写後に保護層となる樹脂層
を架橋した電離放射線架橋性樹脂及び／又は硬化した電
離放射線硬化性素材により構成したため、転写時に該樹
脂層にクラックが生じたシする虞れはないとともに曲面
部への絵柄転写も容易に行ない得る。更に本発明方法で
は成形時や成形後に電離放射線を照射する等の煩雑な工
程を必要としないから、優れた絵柄付き射出成形体を効
率良く製造できる等の桓々の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は本発明におい
て用いる転写シートの縦断面図、第２図は射出成形用金
型内壁の一部に転写ソートを設けた状態を示す縦断面図
、第３図は射出成形後に剥離用基材を剥離する状態を示
す要部縦断面図である。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）転写後に絵柄層表面に位置して該絵柄層の保護層
   となる樹脂層を有し、少なくとも前記転写後に保護層と
   なる樹脂層が架橋した電離放射線架橋性樹脂及び／又は
   硬化した電離放射線硬化性素材よりなる転写シートを、
   少なくとも射出成形用型の内壁の一部に、転写シートの
   剥離用基材側を内壁に密着せしめて設けて射出成形し、
   しかる後、転写シートの剥離用基材を剥離して転写され
   た絵柄を有する成形体を得ることを特徴とする絵柄付き
   射出成形体の製造方法。
2. （２）電離放射線硬化性素材が分子中にエチレン性不飽
   和結合を有するプレポリマーもしくはオリゴマーと、分
   子中にエチレン性不飽和結合を有するモノマー及び／又
   は分子中にチオール基を２個以上有するポリチオール化
   合物とからなる特許請求の範囲第１項記載の絵柄付き射
   出成形体の製造方法。
3. （３）転写シートの、転写後に保護層となる樹脂層及び
   絵柄層が架橋した電離放射線架橋性樹脂及び／又は硬化
   した電離放射線硬化性素材よりなる特許請求の範囲第１
   項又は第２項に記載の絵柄付き射出成形体の製造方法。