JPH07110528B2 - 成形用シートおよびそれを用いた絵付け成形品の製造方法 - Google Patents
成形用シートおよびそれを用いた絵付け成形品の製造方法Info
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- JPH07110528B2 JPH07110528B2 JP63248819A JP24881988A JPH07110528B2 JP H07110528 B2 JPH07110528 B2 JP H07110528B2 JP 63248819 A JP63248819 A JP 63248819A JP 24881988 A JP24881988 A JP 24881988A JP H07110528 B2 JPH07110528 B2 JP H07110528B2
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- molding sheet
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/14—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles
- B29C45/14778—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles the article consisting of a material with particular properties, e.g. porous, brittle
- B29C45/14811—Multilayered articles
Description
本発明は、成形用シートの改良に関し、それを用いた絵
付け成形品の製造方法をも包含する。
付け成形品の製造方法をも包含する。
成形品の表面に化粧シートを貼って美麗な意匠のものと
することは、よく行なわれている。最近では、化粧シー
トの表面に微細な凹凸を形成して光沢の度合を変えた
り、精密エンボスとよばれる、たとえばヘアライン調の
細かい模様を設けたりすることにより、深みのある美し
い意匠を与えることができるようになってきた。 ところが、化粧シートとして成形時に絵付けを行なう成
形用シートを用い、射出成形と同時に絵付けを行なう場
合、成形用シートの表面に微細な凹凸やエンボスを形成
しておいても、成形品と一体化するときに金型表面の凹
凸が成形用シート上に写ったり、成形用シートのもって
いた凹凸が失なわれたりする。射出成形用金型と表面が
粗面であれば成形品の化粧シート部分も粗面となり、鏡
面であれば同じく鏡面となる。 あらかじめ金型表面に、成形品の表面に形成しようとす
る鏡面や微細な凹凸を設けておけば、所望の光沢やエン
ボスをもった製品が得られるが、それにはエンボスのパ
ターンごとに金型を製作しなければならず、費用がかさ
んで実用的でない。また、ヘアライン調のエンボスのよ
うな精密エンボスは、金型表面から成形品に写すことが
困難である。
することは、よく行なわれている。最近では、化粧シー
トの表面に微細な凹凸を形成して光沢の度合を変えた
り、精密エンボスとよばれる、たとえばヘアライン調の
細かい模様を設けたりすることにより、深みのある美し
い意匠を与えることができるようになってきた。 ところが、化粧シートとして成形時に絵付けを行なう成
形用シートを用い、射出成形と同時に絵付けを行なう場
合、成形用シートの表面に微細な凹凸やエンボスを形成
しておいても、成形品と一体化するときに金型表面の凹
凸が成形用シート上に写ったり、成形用シートのもって
いた凹凸が失なわれたりする。射出成形用金型と表面が
粗面であれば成形品の化粧シート部分も粗面となり、鏡
面であれば同じく鏡面となる。 あらかじめ金型表面に、成形品の表面に形成しようとす
る鏡面や微細な凹凸を設けておけば、所望の光沢やエン
ボスをもった製品が得られるが、それにはエンボスのパ
ターンごとに金型を製作しなければならず、費用がかさ
んで実用的でない。また、ヘアライン調のエンボスのよ
うな精密エンボスは、金型表面から成形品に写すことが
困難である。
本発明の目的は、金型表面の凹凸に左右されず、所望の
エンボス感をもった意匠を成形品に与えることができ、
とくにヘアライン調の精密エンボスであって、複数の領
域に分かれ、それらが異なった光沢を呈し、光源の方向
によって光沢のパターンが変化するような精密エンボス
を与えることのできる成形用シートを提供することにあ
る。そのような成形用シートを用いて、プラスチックの
成形と同時に絵付け成形を行なうことを可能にした成形
品の製造方法を提供することもまた、本発明の目的に含
まれる。
エンボス感をもった意匠を成形品に与えることができ、
とくにヘアライン調の精密エンボスであって、複数の領
域に分かれ、それらが異なった光沢を呈し、光源の方向
によって光沢のパターンが変化するような精密エンボス
を与えることのできる成形用シートを提供することにあ
る。そのような成形用シートを用いて、プラスチックの
成形と同時に絵付け成形を行なうことを可能にした成形
品の製造方法を提供することもまた、本発明の目的に含
まれる。
本発明の成形用シートは、第１図に示すように、成形性
の良好なプラスチックのフィルムの離型面にエンボス
（21）加工を施した離型フィルム（２）、剥離剤層
（３）、絵柄印刷層（４）、接着剤層（５）および基材
シート（６）を順に設けてなるシート（１）である。 離型フィルムに設けるエンボスは、任意にえらんでよい
が、平行な直線または曲線の群とそれを囲む閉じた線と
からなるパターンの集合体であって、辺を共有して隣り
合うパターンの平行な直線または曲線の群の方向が異な
り、線の深さおよび間隔が0.1〜100μｍであって、辺を
共有して隣り合う線群の方向差は５゜以上のものとす
る。一部を鏡面にする、いわゆるミラーエンボスも本発
明のエンボスに包含される。 離型フィルムとする成形性のよいプラスチックのフィル
ムは、たとえば、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリア
リレート、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリスチ
レン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペン
テン、エチレンビニルアルコールランダム共重合体、ナ
イロンまたは低結晶性ポリエステルたとえばポリエチレ
ンフタレート・イソフタレート共重合体、あるいはポリ
フッ化ビニリデンなどのフィルムからえらぶ。プラスチ
ックフィルム自体が離型性をもつときは、それをそのま
ま離型フィルムとすればよいが、必要に応じて、メラミ
ン樹脂、ポリウレタン、シリコーン、セルロースなどか
らなる離型層を設けて離型面とする。 離型フィルムに対しエンボス加工をするときは、ポリエ
チレンテレフタレートなど、耐熱性および寸法安定性に
すぐれたプラスチックフィルムの裏打ちをして行なうこ
とが好ましい。 接着剤としては、ポリメタクリル酸メチルのようなアク
リル樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビ
ニル、塩ビ／酢ビ共重合体、ブチラール樹脂、ポリウレ
タン、ポリエステル、塩化ゴム、環化ゴム、ニトロセル
ロースのようなセルロース樹脂、ロジン、ロジンエステ
ル樹脂などからえらんだ１種または２種以上の混合物が
使用できる。 基材シートは、成形性がよく、成形品を構成するプラス
チックと一体化しやすいものであれば何でもよい。たと
えば、ABS樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリアリ
レートまたはポリアミドなどのシートである。 基材シートの成形品との接着性をとくに高くするために
は、基材シートの離型フィルムと反対側に接着剤層を設
けてもよい。その材料は、前記した接着剤と同じ範囲か
ら選択できる。 接着剤層、絵柄印刷層および剥離剤層は、既知の手段で
これまでと同様なものを設ければよいが、このうち少な
くとも剥離剤層、または剥離剤層に加えて絵柄印刷層お
よび（または）接着剤層を、塗膜から溶剤を揮発させた
のちは非粘着性であって未硬化状態では熱可塑性であ
る、電離放射線硬化性樹脂で形成することが好ましい。 未硬化状態では熱可塑性である電離放射線硬化性樹脂に
は、ガラス転移温度が０〜250℃のポリマー中にラジカ
ル重合性不飽和基を有するものや、融点が20〜250℃で
ありラジカル重合性不飽和基を有する化合物があり、本
発明においては、これらを混合して用いることもでき、
さらに、それらに対してラジカル重合性不飽和単量体を
加えることもできる。 本発明の成形用シートを使用して成形品を製造する方法
の代表的なものは射出成形法であって、第２図に示すよ
うに、上記の成形用シート（１）を射出成形金型（8A,8
B）内に配置し、プラスチックを射出成形するとともに
成形用シートをそれに熱融着し、ついで離型フィルム
（２）を成形品（７）から剥離することからなる。本発
明の成形用シートを成形品に積層する手段としては、射
出成形法のほか、押出し成形、ブロー成形、OVL成形、R
IM成形などの方法も利用できる。 剥離剤層、絵柄印刷層または接着剤層を電離放射線硬化
性樹脂で形成した成形用シートを用いる場合は、第３図
に示すように、離型フィルムを剥離して得られた成形品
（７）に電離放射線を照射する。 電離放射線は、電子線および紫外線が代表的である。前
者は各種の電子線加速機から放出され、50〜1000keV、
好ましくは100〜300keVの範囲のエネルギーをもつ電子
線が用いられ、後者は、高圧水銀灯、そのほかの紫外線
源から発するものを用いる。 本発明の製造方法を実施するにあたっては、成形用シー
トを予備成形しておくことが好ましい。
の良好なプラスチックのフィルムの離型面にエンボス
（21）加工を施した離型フィルム（２）、剥離剤層
（３）、絵柄印刷層（４）、接着剤層（５）および基材
シート（６）を順に設けてなるシート（１）である。 離型フィルムに設けるエンボスは、任意にえらんでよい
が、平行な直線または曲線の群とそれを囲む閉じた線と
からなるパターンの集合体であって、辺を共有して隣り
合うパターンの平行な直線または曲線の群の方向が異な
り、線の深さおよび間隔が0.1〜100μｍであって、辺を
共有して隣り合う線群の方向差は５゜以上のものとす
る。一部を鏡面にする、いわゆるミラーエンボスも本発
明のエンボスに包含される。 離型フィルムとする成形性のよいプラスチックのフィル
ムは、たとえば、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリア
リレート、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリスチ
レン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペン
テン、エチレンビニルアルコールランダム共重合体、ナ
イロンまたは低結晶性ポリエステルたとえばポリエチレ
ンフタレート・イソフタレート共重合体、あるいはポリ
フッ化ビニリデンなどのフィルムからえらぶ。プラスチ
ックフィルム自体が離型性をもつときは、それをそのま
ま離型フィルムとすればよいが、必要に応じて、メラミ
ン樹脂、ポリウレタン、シリコーン、セルロースなどか
らなる離型層を設けて離型面とする。 離型フィルムに対しエンボス加工をするときは、ポリエ
チレンテレフタレートなど、耐熱性および寸法安定性に
すぐれたプラスチックフィルムの裏打ちをして行なうこ
とが好ましい。 接着剤としては、ポリメタクリル酸メチルのようなアク
リル樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビ
ニル、塩ビ／酢ビ共重合体、ブチラール樹脂、ポリウレ
タン、ポリエステル、塩化ゴム、環化ゴム、ニトロセル
ロースのようなセルロース樹脂、ロジン、ロジンエステ
ル樹脂などからえらんだ１種または２種以上の混合物が
使用できる。 基材シートは、成形性がよく、成形品を構成するプラス
チックと一体化しやすいものであれば何でもよい。たと
えば、ABS樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリアリ
レートまたはポリアミドなどのシートである。 基材シートの成形品との接着性をとくに高くするために
は、基材シートの離型フィルムと反対側に接着剤層を設
けてもよい。その材料は、前記した接着剤と同じ範囲か
ら選択できる。 接着剤層、絵柄印刷層および剥離剤層は、既知の手段で
これまでと同様なものを設ければよいが、このうち少な
くとも剥離剤層、または剥離剤層に加えて絵柄印刷層お
よび（または）接着剤層を、塗膜から溶剤を揮発させた
のちは非粘着性であって未硬化状態では熱可塑性であ
る、電離放射線硬化性樹脂で形成することが好ましい。 未硬化状態では熱可塑性である電離放射線硬化性樹脂に
は、ガラス転移温度が０〜250℃のポリマー中にラジカ
ル重合性不飽和基を有するものや、融点が20〜250℃で
ありラジカル重合性不飽和基を有する化合物があり、本
発明においては、これらを混合して用いることもでき、
さらに、それらに対してラジカル重合性不飽和単量体を
加えることもできる。 本発明の成形用シートを使用して成形品を製造する方法
の代表的なものは射出成形法であって、第２図に示すよ
うに、上記の成形用シート（１）を射出成形金型（8A,8
B）内に配置し、プラスチックを射出成形するとともに
成形用シートをそれに熱融着し、ついで離型フィルム
（２）を成形品（７）から剥離することからなる。本発
明の成形用シートを成形品に積層する手段としては、射
出成形法のほか、押出し成形、ブロー成形、OVL成形、R
IM成形などの方法も利用できる。 剥離剤層、絵柄印刷層または接着剤層を電離放射線硬化
性樹脂で形成した成形用シートを用いる場合は、第３図
に示すように、離型フィルムを剥離して得られた成形品
（７）に電離放射線を照射する。 電離放射線は、電子線および紫外線が代表的である。前
者は各種の電子線加速機から放出され、50〜1000keV、
好ましくは100〜300keVの範囲のエネルギーをもつ電子
線が用いられ、後者は、高圧水銀灯、そのほかの紫外線
源から発するものを用いる。 本発明の製造方法を実施するにあたっては、成形用シー
トを予備成形しておくことが好ましい。
本発明の成形用シートは射出成形後に離型フィルムを剥
離する転写タイプの成形シートであって、剥離剤層が絵
付け成形品の表面となる。この成形用シートは、離型フ
ィルムの離型面に剥離剤層を設けるのに先立ってエンボ
ス加工を施して凹凸を形成し、それにより剥離剤層に所
望の凹凸を設けた点に特色がある。 この成形用シートを用いて射出成形と同時に絵付けを行
なうと、シートの表面である離型フィルムに金型表面の
凹凸が写ることがあっても、射出成形後に離型フィルム
は剥離除去されるから金型の影響は排除され、絵付け成
形品の表面には、あらかじめ離型フィルムの離型面（剥
離剤層を積層した面）を設けておいた凹凸が形成される
ことになる。転写層の中にはその一層として基材シート
があり、基材シートは射出成形される樹脂の熱および圧
力を受け止めて、分散させ、その影響を緩和する。この
ことと、離型フィルムのエンボス変形防止効果とがあい
まって、微細なエンボス形状を確実に保持する。 エンボスが平行な直線または曲線の群とそれを囲む閉じ
た境界線とからなるパターンの集合体は、視差によって
（すなわち観察する方向の違いに対応して）各閉領域の
光沢が変ることに、その意匠の特色がある。このような
効果を得る上で、線の深さおよび間隔が0.1〜100μｍの
範囲にあることが必要である。 ここで、「線の深さ」とはエンボスの凸部の頂と凹部の
谷底との距離をいい、「線の間隔」とは凸部の幅と凹部
の幅を合成した、ピッチを意味する。線の深さや間隔が
100μｍを超える粗なものは、直線または曲線の存在が
目に見えてしまい、閉じた境界線で区画された領域がひ
とまとまりの平面として意識されにくくなる。一方、0.
1μｍより微細なものは、現実の製作が困難であるし、
視差による領域ごとの光沢の差異を生じさせることが困
難になる。 辺を介して隣り合う線群どうしが５゜以上の方向差をも
つことは、辺を共有して隣接する線群の光沢がすべて異
なるようにするために、位相幾何学の「４色問題の定
理」から、必要かつ十分である。
離する転写タイプの成形シートであって、剥離剤層が絵
付け成形品の表面となる。この成形用シートは、離型フ
ィルムの離型面に剥離剤層を設けるのに先立ってエンボ
ス加工を施して凹凸を形成し、それにより剥離剤層に所
望の凹凸を設けた点に特色がある。 この成形用シートを用いて射出成形と同時に絵付けを行
なうと、シートの表面である離型フィルムに金型表面の
凹凸が写ることがあっても、射出成形後に離型フィルム
は剥離除去されるから金型の影響は排除され、絵付け成
形品の表面には、あらかじめ離型フィルムの離型面（剥
離剤層を積層した面）を設けておいた凹凸が形成される
ことになる。転写層の中にはその一層として基材シート
があり、基材シートは射出成形される樹脂の熱および圧
力を受け止めて、分散させ、その影響を緩和する。この
ことと、離型フィルムのエンボス変形防止効果とがあい
まって、微細なエンボス形状を確実に保持する。 エンボスが平行な直線または曲線の群とそれを囲む閉じ
た境界線とからなるパターンの集合体は、視差によって
（すなわち観察する方向の違いに対応して）各閉領域の
光沢が変ることに、その意匠の特色がある。このような
効果を得る上で、線の深さおよび間隔が0.1〜100μｍの
範囲にあることが必要である。 ここで、「線の深さ」とはエンボスの凸部の頂と凹部の
谷底との距離をいい、「線の間隔」とは凸部の幅と凹部
の幅を合成した、ピッチを意味する。線の深さや間隔が
100μｍを超える粗なものは、直線または曲線の存在が
目に見えてしまい、閉じた境界線で区画された領域がひ
とまとまりの平面として意識されにくくなる。一方、0.
1μｍより微細なものは、現実の製作が困難であるし、
視差による領域ごとの光沢の差異を生じさせることが困
難になる。 辺を介して隣り合う線群どうしが５゜以上の方向差をも
つことは、辺を共有して隣接する線群の光沢がすべて異
なるようにするために、位相幾何学の「４色問題の定
理」から、必要かつ十分である。
【実施例１】 厚さ25μｍの低結晶性ポリエステルフィルム「Ｆ−86」
（東レ製）の一方の面にアクリル−ウレタン系の離型剤
層を設け、他方の面に結晶性ポリエステルフィルム「Ｓ
−10」（同）を仮接着したフィルムを用意した。そのフ
ィルムの離型面に、１辺が1cmの正六角形を多数並べ、
それぞれの内部に、深さ１μｍの直線を15μｍ間隔で平
行に設け、直線群の方向が互いに０゜（基準）,30゜,60
゜,90゜の４種の直線群を、辺を共有する隣接六角形ど
うしでは方向が異なるように配列したパターンのエンボ
スを設けた。そのフィルムに、アクリル樹脂系の剥離
剤、アクリル−塩酢ビ系の印刷インキおよび塩酢ビ系の
接着剤で、それぞれ剥離剤層、絵柄印刷層および接着剤
層を順にグラビア印刷した。 この積層体と厚さ0.5mmのABS樹脂シート「Ａ−201」
（三宝樹脂工業製）とを200℃に加熱したロールで熱圧
着し、最後に結晶性ポリエステルフィルムを剥離して本
発明の成形用シートを得た。 得られた成形シートを射出成形用金型内に配置して予備
成形し、ついでABS樹脂「KU−600」（住友ノーガタック
製）を射出して一体化した。成形終了後に、離型フィル
ムを剥離して絵付け成形品を得た。
（東レ製）の一方の面にアクリル−ウレタン系の離型剤
層を設け、他方の面に結晶性ポリエステルフィルム「Ｓ
−10」（同）を仮接着したフィルムを用意した。そのフ
ィルムの離型面に、１辺が1cmの正六角形を多数並べ、
それぞれの内部に、深さ１μｍの直線を15μｍ間隔で平
行に設け、直線群の方向が互いに０゜（基準）,30゜,60
゜,90゜の４種の直線群を、辺を共有する隣接六角形ど
うしでは方向が異なるように配列したパターンのエンボ
スを設けた。そのフィルムに、アクリル樹脂系の剥離
剤、アクリル−塩酢ビ系の印刷インキおよび塩酢ビ系の
接着剤で、それぞれ剥離剤層、絵柄印刷層および接着剤
層を順にグラビア印刷した。 この積層体と厚さ0.5mmのABS樹脂シート「Ａ−201」
（三宝樹脂工業製）とを200℃に加熱したロールで熱圧
着し、最後に結晶性ポリエステルフィルムを剥離して本
発明の成形用シートを得た。 得られた成形シートを射出成形用金型内に配置して予備
成形し、ついでABS樹脂「KU−600」（住友ノーガタック
製）を射出して一体化した。成形終了後に、離型フィル
ムを剥離して絵付け成形品を得た。
【実施例２】 剥離剤として、未硬化状態では非粘着性かつ熱可塑性で
ある電離放射線硬化性のトリアジン系アクリレート樹脂
「ユピマーLZ−075」（三菱油化ファイン製）を使用
し、そのほかは実施例１と同様にして成形用シートを製
造した。 この成形用シートを用いて実施例１と同様に樹脂の成形
と絵付けを行ない、離型フィルムを剥離してから高圧水
銀灯で紫外線を照射し、剥離剤層を硬化させた。 製品は良好な光彩と表面テスクチュアをもち、耐擦傷
性、耐溶剤性ともすぐれていた。
ある電離放射線硬化性のトリアジン系アクリレート樹脂
「ユピマーLZ−075」（三菱油化ファイン製）を使用
し、そのほかは実施例１と同様にして成形用シートを製
造した。 この成形用シートを用いて実施例１と同様に樹脂の成形
と絵付けを行ない、離型フィルムを剥離してから高圧水
銀灯で紫外線を照射し、剥離剤層を硬化させた。 製品は良好な光彩と表面テスクチュアをもち、耐擦傷
性、耐溶剤性ともすぐれていた。
本発明の成形用シートを用いてプラスチック成形品の絵
付けを行なえば、金型表面の微細な凹凸の差による光沢
度に左右されずに、所望と光沢と精密なエンボス模様を
もつ成形品を得ることができる。すなわち、成形用シー
トを変更することにより、ひとつの金型で種々の模様を
もった成形品を製造することが可能である。 特定の深さと間隔をもつ平行な直線群または曲線群のエ
ンボスを閉曲線で囲まれた領域ごとに設け、辺を介して
隣り合う線群の方向が５゜以上異なるように設計するこ
とにより、各領域が異なる光沢を有し、それらが光源と
観察者との位置関係の変化に伴って微妙に変化するた
め、高い意匠性をもった絵付け成形品が得られる。 線群状の微細なエンボスでは、射出成形時の熱および圧
力によっても、変形したり消失したりすることはない。
付けを行なえば、金型表面の微細な凹凸の差による光沢
度に左右されずに、所望と光沢と精密なエンボス模様を
もつ成形品を得ることができる。すなわち、成形用シー
トを変更することにより、ひとつの金型で種々の模様を
もった成形品を製造することが可能である。 特定の深さと間隔をもつ平行な直線群または曲線群のエ
ンボスを閉曲線で囲まれた領域ごとに設け、辺を介して
隣り合う線群の方向が５゜以上異なるように設計するこ
とにより、各領域が異なる光沢を有し、それらが光源と
観察者との位置関係の変化に伴って微妙に変化するた
め、高い意匠性をもった絵付け成形品が得られる。 線群状の微細なエンボスでは、射出成形時の熱および圧
力によっても、変形したり消失したりすることはない。
第１図は、本発明の成形用シートの構成を示す模式的な
断面図である。 第２図および第３図は、本発明の製造方法を説明するた
めの断面図であって、第２図は絵付け射出成形の工程
を、第３図は、必要に応じて行なう、電波放射線を成形
品に照射して表面を硬化する工程を、それぞれ示す。 １……成形用シート ２……離型フィルム 21……エンボス ３……剥離剤層、４……絵柄印刷層 ５……接着剤層、６……基材シート ７……成形品、8A,8B……金型
断面図である。 第２図および第３図は、本発明の製造方法を説明するた
めの断面図であって、第２図は絵付け射出成形の工程
を、第３図は、必要に応じて行なう、電波放射線を成形
品に照射して表面を硬化する工程を、それぞれ示す。 １……成形用シート ２……離型フィルム 21……エンボス ３……剥離剤層、４……絵柄印刷層 ５……接着剤層、６……基材シート ７……成形品、8A,8B……金型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ３２Ｂ 7/12 9268−4Ｆ // Ｂ２９Ｌ 9:00
Claims (6)
- 【請求項１】成形性の良好なプラスチックの離型フィル
ムの離型面にエンボス加工を施し、その上に、離型後は
成形品側へ移行する剥離剤層、絵柄印刷層、接着剤層お
よび基材シートを順に設けてなる成形用シートにおい
て、離型フィルムに設けたエンボスが、平行な直線また
は曲線の群とそれを囲む閉じた境界線とからなるパター
ンの集合体であって、辺を介して隣り合うパターンの平
行な直線または曲線の群の方向が５゜以上異なり、線の
深さおよび間隔が0.1〜100μｍであることを特徴とする
成形用シート。 - 【請求項２】基材シートの離型フィルムと反対側に接着
剤層を設けた請求項１の成形用シート。 - 【請求項３】剥離剤層、絵柄印刷層および接着剤層のう
ちの剥離剤層、または剥離剤層に加えて絵柄印刷層およ
び（または）接着剤層を、未硬化状態では熱可塑性であ
る電離放射線硬化性樹脂の未硬化のもので形成した請求
項１の成形用シート。 - 【請求項４】請求項１ないし３のいずれかに記載の成形
用シートを射出成形金型内に配置し、合成樹脂を射出成
形するとともに成形用シートを熱融着し、ついで離型フ
ィルムを成形品から剥離することからなる絵付け成形品
の製造方法。 - 【請求項５】得られた成形品に電離放射線を照射して硬
化層を形成する工程を付加した請求項４の製造方法。 - 【請求項６】予備成形した成形用シートを使用して実施
する請求項４または５の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63248819A JPH07110528B2 (ja) | 1988-09-30 | 1988-09-30 | 成形用シートおよびそれを用いた絵付け成形品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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