JPH0414500A - 化粧シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は化粧シートに係わり、詳しくは互いに同調して
形成された凹凸形状と印刷模様を有する化粧シートに関
する。

〔従来の技術 及び発明が解決しようとする課題〕

各種化粧シートの中で、意匠性により優れた化粧外観が
得られるようにするためシート基材に装飾模様を印刷す
るのに加え、所望の凹凸形状を付した化粧シートが知ら
れている。

この種の化粧シートとしては例えば凹凸形状を加熱エン
ボス法にて形成したものがある。しかし、この化粧シー
トの場合、シート基材として熱可塑性の材質のものを使
用するためエンボス加工時の加熱により該基材の収縮が
生じてしまい、凹凸形状と印刷層が所望通りの位置関係
で形成されず、その結果凹凸形状と印刷模様との調和が
とれた美麗で満足のできる化粧外観−が得られなかった
。また賦型された凹凸面はシボ戻りの発生等によりシャ
ープさに欠けた凹凸形状であり、しかも熱可塑性基材面
であるため耐溶剤性、耐擦傷性、耐汚染性等の物性に劣
るものであった。更にエンボス加工による凹凸形成であ
るため極めて微細な凹凸形状は得られない難点があり、
そして加工時に起こるシート基材の熱劣化、熱変形等に
よって深め（例えば３００μｍ以下程度）の凹凸形状の
賦型が困難である不具合もあった。

この加熱エンボス法以外の手段にて凹凸形状を形成した
化粧シートとしては、紫外線硬化型樹脂インキを盛り上
げ印刷した後、紫外線照射により硬化させて凹凸形状を
付した化粧シートが知られている。この化粧シートは凹
凸模様と印刷模様を印刷手段にて形成できるため両者を
同調させることは可能であるが、紫外線照射前に液状イ
ンキが流動して塗膜が崩れてしまってシャープで微細な
凹凸形状が得られない欠点があり、結局意匠性の高い充
分な意匠外観が得られなかった。

本発明は上記従来技術の欠点を克服するためになされた
もので、シャープで精密な凹凸形状と印刷模様が完全に
同調して形成された化粧シートを提供することを目的と
する。

〔課題を解決するための手段］ 即ち本発明の化粧シートは、シート基材の同一面若しく
は相反する各面に、該シート基材を当接させるロール凹
版の少なくとも版凹部内で硬化賦型と同時に該基材側密
着させた後に離型形成される電離放射線硬化型樹脂から
なる凹凸形状と、印刷模様層とが互いに同調して設けら
れている構成を有するものである。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。

本発明化粧シートｌは、第１図〜第２図に示すようにシ
ート基材２と該基材上に設けられる凹凸形状３及び印刷
模様層４とから構成されるものであり、該凹凸形状３と
絵柄印刷層４が完全に同調して形成されているという特
徴を有する。本発明でいう“同調”とは凹凸形状と絵柄
印刷層が所定の位置関係を保って常時正確に形成されて
いる状態を意味しており、決して両者が共に同し位置に
形成される状態に限るという狭義のものではない。

また凹凸形状３と絵柄印刷層４は、シート基材１の同一
表面に共に形成されていても（第１図）、シート基材１
の表裏面にそれぞれ別々に形成されていてもよい（第２
図）。

シート基材２は通常印刷用或いは化粧シート用原反とし
て用いられているウェブでの加工が可能な強度や可撓性
を有するものであれば特に制約されるものではない、ま
た基材２は必要に応して透明又は不透明なものであった
り或いは着色や艶消したものであってもよい。基材の具
体例としてはポリエチレンテレフタレート等のポリエス
テル、ナイロン等のポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ
メタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ボリカーボ享−
ト、ポリスチレン、ポリアクリレート、フン素糸樹脂、
ポリプロピレン、三酢酸セルロース、セロファン等の合
成樹脂からなるソートやフィルム、その他にも薄葉紙、
上質紙等の紙類や、アルミニウム、銅等の金属箔からな
るもの等があり、これらは単体で使用しても適宜組み合
わせて積層複合体として使用することもできる。

凹凸形状３は、形成すべき凹凸形状を型取りしたロール
凹版内に充填し、その充填中に硬化させて該凹版の凹凸
に対応した形状に賦型してなる電離放射線硬化型樹脂か
らなるものである。凹凸形状３は図示の如く互いに離間
したパターン状の形態のものであっても、特に図示しな
いが基材表面の全面を覆う層状の形Ｊ１！（例えば基層
部があってその上に凸部と凹部が形成されている形状）
のものであってもよい。

印刷模様層４は各種装飾模様等を印刷したものである。

この印刷模様と上記凹凸形状３は両者を組合わせること
によって、化粧ソート全体として立体感のあるリアルな
木目模様、石目模様等の化粧外観を現出させることが可
能となる。

凹凸形状３と印刷模様層４は、第３図や第４図に示すよ
うに同一の製造ラインで形成することが望ましい。同一
の製造ラインとは例えば、多色印刷機をベースにして必
要なユニットを別ユニットとして組込んだ装置等による
製造形態である。図中、５は印刷工程部、６は凹凸形状
３の形成工程部を示す。上記の形成順序は意匠内容（具
体的には模様層４と凹凸形状３の上下位置関係など）等
に応じて選定すればよく、印刷模様層４の形成を先に行
ってから凹凸形状３の形成を行っても（第３図）或いは
先に凹凸形状３の形成を行ってもよい（第４図）。印刷
模様層４を先に形成すれば、その層上に凹凸形状３を設
けることができる。逆に凹凸形状３を先に形成すれば、
その凹凸形状上に印刷模様層４を設けることが可能とな
る。

凹凸形状３は具体的には下記のように形成される。即ち
、第３図及び第４図に例示の如く設置したロール凹版７
に当接するように７−ト基材２を供給すると共に、該凹
版７の少なくとも版凹部８に１ｉｌｌ放射線硬化型樹脂
９を適宜手段により充填させ、該基材２が凹版７に接触
している間に電離放射線照射装置１０により電離放射線
を照射して基材と凹版の間に介在している樹脂を硬化さ
せると同時に基材に密着せしめ、しかる後、基材２を凹
版７から剥離することにより基材片面に凹凸形状３が形
成される。

本発明では凹凸形状３の形成を上述のような方法を採用
しているため、ロール凹版に型取りした凹凸形状を忠実
に再現した極めて鮮明な凹凸形状が得られ、特に複雑で
微細な凹凸形状であっても良好に得られる。上記電離放
射線硬化型樹脂としては公知の紫外線又は電子線硬化型
樹脂を使用でき、中でも溶剤無添加タイプのものを使用
すれば硬化による体積収縮、形状変形、気泡発生等の不
具合が生しることがなく、該樹脂の予備乾燥工程が不要
となる上、より再現性良好な凹凸形状を確実に得易くな
る。また照射するｉｔＨ放射線はシート基材２が透明で
ある場合には紫外線を使用することができるが、該基材
が不透明である場合には電子線を使用することが必要で
ある１子線を使用する場合、その照射量はシート基材の
厚み、材質等にもよるが通常０．５〜３０Ｍｒａｄ程度
が好ましい。

印刷模様層４の印刷方法としてはグラビア印刷、フレキ
ソ印刷、シルクスクリーン印刷等の公知の印刷法を採用
することができる。印刷工程部５における１１はグラビ
ア印刷版、１２は押圧ロールを示すが、印刷形態はこれ
に限定されるものではない。

使用するインキとしては、例えばビヒクルに染料又は顔
料等の着色剤、体質顔料を添加し、更に可塑剤、安定側
、ワンクス、グリース、乾燥剤、補助乾燥剤、硬化剤、
増粘剤、分散剤、充填剤等の公知の添加側を適宜添加し
、これを溶剤、希釈側等で充分に混練して得られる印刷
インキが使用される。

尚、本発明の化粧シートには必要に応して、アルミニウ
ム、クロム等を用いた金属蒸着等にて形成される金属薄
膜層や、表面保護のためのトップコート層等を設けるこ
とができる。

以上の如き本発明化粧シートは各種分野の化粧材として
使用することができる。その中でも特に、シート基材と
して上質紙、薄葉紙等の紙類にアルミニウム等の金属層
を設けた積層基材を用いたものは、煙草、菓子等の包装
材として好適である。

またシート基材としてＡＢＳ、ポリ塩化ビニル等の熱可
塑性樹脂からなるものを用いたものは、射出成形、真空
成形、押出成形、ラッピング加工等の成形や加工時に同
時に用い、被化粧品となる部材表面に貼り合わせて利用
する表面化粧材として好適である。

次に、具体的実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明す
る。

実施例１ ソート基材として厚さ０．１■の透明ポリ塩化ビニルフ
ィルムを用い、第４図に示す製造形態を採用して化粧ソ
ートの作製を行った。即ち、上記フィルムの片面にロー
ル凹版に型取りした木目導管の凹凸模様を下記の樹脂材
料及び条件にて形成した。

樹脂材料・・・紫外線硬化型樹脂（大日精化■製：セイ
カビーム、粘度８７０　ｃｐｓ／２５°Ｃ１非溶剤タイ
プ） 硬化条件・・・オゾン含有の高圧水銀灯（１２０Ｗ／１
）を２灯設置した照射装置により、 シート送り速度３０　ｍ／ｓｉｎで紫外線照射を行なっ
た。

次いで、インラインで設置されたグラビア印刷機にて、
上記フィルムの凹凸形状を付した反対面に塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合樹脂からなるインキを用いて上記導管
凹凸形状と同調する木目模様を見当を合わせて印刷した
。

得られた化粧シートは印刷の木目模様と導管凹凸形状が
位置的ズレがなく正確に同調して形成されており、その
両者が完全調和したリアル感のある木目調の化粧外観を
呈するものであった。また表面側が硬化した紫外線硬化
型樹脂からなる凹凸形状膜からなるため表面物性に優れ
ている。

実施例２ 表面をコロナ放電処理した厚さ２５μｍのポリエステル
フィルム（東し製）を用い、第３図に図示の製造形態を
採用して化粧シートの作製を行った。先ず上記フィルム
の片面に花こう岩の石目模様を、アクリル樹脂からなる
印刷インキを用いグラビア印刷法にて印刷した後、その
同じフィルム面に石目状凹凸形状を実施例１と同様の樹
脂材料と条件にて形成した。

得られた化粧シートは印刷模様と凹凸形状が凹凸形状が
位置的ズレがなく正確に同調して形成されており、その
両者が完全調和したリアル感のある花こう岩調の化粧外
観を呈するものであり、しかも凹凸形状を層状に全面的
に設けであるため表面物性にも優れたものであった。

実施例３ 紫外線硬化型インキ（大日精化工業■製：ＥＸＤ−１２
１６）と塩化ビニル系インキ（同社製：Ｖ１２）を９５
＝５の割合で混合した白色インキを用いて、第１シート
基材とする厚さ０．３−の無色透明なＰＶＣシート（理
研ビニル工業製）の片面に、実施例１と同じ製造装置を
使用して凹凸模様を形成した。この時紫外線照射は強度
８０Ｗ／Ｃ１，１秒間で行い、インキを半硬化させた。

ロール凹版から離型した上記シートの凹凸形状形成面に
塩化ビニルインキ（同社製：Ｖ−１２）を用いて、実施
例１と同様の印刷機にて乾燥時の厚さが２μｍとなるよ
うにベタ印刷し、グラビア印刷版よりシートが離型した
後、紫外線を強度８゜Ｗ　／　ｃｍで２秒間照射して上
記凹凸模様を完全に硬化せしめた。

次いで、再生ＰＶＣシートの裏打ち材の上に、グレーに
着色した厚さ０．０８■のＰＶＣンーシー理研ビニル工
業製）、および上記のＰＶＣンーシー凹凸模様が下面と
なるように順次重ね合わせた。これらを熱圧プレスして
化粧シートとした。

この積層と同時に凹凸模様はシートへ埋設された。

得られた化粧シートは立体感に優れた美麗なもので、そ
れぞれの層が強固に接着し、手等により簡単に引き剥が
すことができないものであった。

〔発明の効果］ 以上説明したように、本発明化粧シートは特に凹凸形状
が前記の如くロール凹版内で硬化賦型させて形成される
電離放射線硬化型樹脂の凹凸模様であるため、この凹凸
形状と印刷模様層とが正確に同調して設けられており、
その結果、その両者が完全に調和した意匠性に極めて優
れた化粧外観が得られる。また本発明シートは同一の製
造ラインで簡便に且つ効率良く製造できるものである。

本発明によれば凹凸形状の形成に際してエンボス法のよ
うな高温加熱工程がなく、シート基材として熱可塑性材
料を必ずしも使用する必要もないため、凹凸形状と印刷
模様層を正確に同調させて形成することが可能となった
のである。しかも凹凸形状は例え微細で凹部が深いもの
であっても極めてシャープで精密に再現形成されるため
、このように良好な凹凸形状を有することからも美麗で
深みのある化粧外観が得られるのである。

更に本発明シートは凹凸形状を最表面層となるようシー
ト基材上に全面的に設けることにより、耐熱性、耐擦傷
性、耐溶剤性等の表面物性に優れた化粧シートとなる利
点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明化粧シートの一実一施例を示す断面図、
第２図は本発明シートの他の実施例を示す断面図、第３
図及び第４図は本発明シートを製造するための製造方法
の一例を示す説明図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. シート基材の同一面若しくは相反する各面に、該シート
   基材を当接させるロール凹版の少なくとも版凹部内で硬
   化賦型と同時に該基材側密着させた後に離型形成される
   電離放射線硬化型樹脂からなる凹凸形状と、印刷模様層
   とが互いに同調して設けられていることを特徴とする化
   粧シート。