JPH027078Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は収納箱を有する車両用座席に関し、特
に当該座席の背部の前面に凹部が形成され、この
凹部に収納箱体が収納可能とされるとともに、ほ
ぼ水平方向に回動可能に装着されることにより、
収納物を取り出す或いは収納する際に、収納用の
箱体を隣り着座者の正面に向けることができ、よ
り使い易いところの車両用座席の収納箱に関する
ものである。

従来、乗員の小物を収納箱に入れ、これを乗員
の横の座席スペースに配置し、上記収納箱を開閉
して小物を出し入れしていた。しかし、これによ
れば収納箱で座席スペースを占有してしまい、し
かも制御時収納箱が転倒することもあつた。

本考案は以上に述べた事情に鑑みなされたもの
で、その目的は背もたれの前部に凹部を設け、こ
の凹部から小物収納箱体を、座席サイド表面に平
行となるように回動可能とし、箱体の小物を直視
しながら出し入れできにようにするものである。

以下添付図面に基づいて本考案を詳細に説明す
る。

第２図は本考案による収納箱を有する車両用座
席を車両用座席に施した状態を示す斜視図で、図
面中、１０は車両用の座席を示しており、座席１
０の背部１１の前面には断面がほぼ四角形の凹部
１２が形成される。凹部１２には四角形箱状で前
面部が開放される枠体１３が収納可能とされ、枠
体１３は凹部１２の下方縁部に支軸１４によつて
背部１１に対して起伏可能（矢印Ａで示す）に軸
支される。また、枠体１３の後方下部と座席１０
との間にはシリンダ１５が介在されシリンダ１５
はレバー１６の操作によつて伸縮され、そのレバ
ー１６の操作によるシリンダ１５の伸縮によつて
枠体１３の起伏操作がなされる。枠体１３の内部
には前面部が開放される四角形箱状で、内部に複
数の棚体１７が配設される箱体１８が収納可能に
配設され、箱体１８の一方の側縁部はヒンジ１９
によつて枠体１３の同側縁部に軸支され、矢印Ｃ
方向に回動自在とされている。また前記凹部１２
の下方縁部には、この凹部を閉鎖して得る蓋体２
０が支軸２１によつて回動自在に軸支される。

本考案による収納箱体は以上に述べたようであ
るから、その操作は第３図ないし第６図に示すよ
うに、まず第３図に示す収納状態から、第４図に
示すようにレバー１６を矢印Ｄ方向に操作するこ
とにより、シリンダ１５を伸状態とし、枠体１３
を支軸１４を中心に回動して起状態とし、内設さ
れる箱体１８がほぼ垂直状態となるようにする。
そして第５図に示すように、枠体１３にマグネツ
ト等によつて付着される蓋体２０を手操作によつ
て矢印Ｅ方向に支軸２１を中心に回動し、枠体１
３の前面部を開放する。さらに、第６図に示すよ
うに枠体１３に収納される箱体１８をヒンジ１９
を中心にして側方に回動し、箱体１８の前面開放
部が操作者の正面に向けることができる。

従つて本考案による収納箱によれば、運転者一
人で操作する場合であつても、車の前部補助座席
に本考案の収納箱を施しておけば、運転者が前部
座席にいながらにして前述の操作を容易にするこ
とができ、また箱体１８が側方に回動し、その前
面開放部が運転者の側方正面に向けることができ
るため、運転者は箱体１８内の棚体１７上に載置
される収納箱Ｘを確認しながら取り出すこと、ま
たは収納することができ、従来の収納箱に比べて
より使用し易い効果を有するものである。また本
考案は後部座席に施してもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による収納箱を車両座席に施し
たものを示す斜視図、第２図ないし第５図は同様
の作動状態を示す一部を破断した側面図である。 １０……座席、１１……背部、１２……凹部、
１３……枠体、１５……シリンダ、１６……レバ
ー、１８……箱体、２０……蓋体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 背もたれの前部に凹部を設け、該凹部に収納さ
   れる箱を２重箱とし、該２重箱の外箱下部前端部
   が背もたれに対し回動可能に取付け、また外箱の
   下部前端部に外箱前面を覆う蓋体を回動できるよ
   うに取付けるとともに、上記２重箱の内箱におけ
   る前部サイド部を該外箱に対し回動可能になるよ
   うに取付け、前記内箱が座席サイド表面に略平行
   となることを特徴とする収納箱を有する車両用座
   席。