JPH0241311B2

JPH0241311B2 -

Info

Publication number: JPH0241311B2
Application number: JP58183922A
Authority: JP
Priority date: 1983-09-30
Filing date: 1983-09-30
Publication date: 1990-09-17
Also published as: KR850002769A; KR890004360B1; US4572448A; JPS6075222A

Description

【発明の詳細な説明】本発明はスピニングリール、詳しくは、スプー
ル軸をリール本体に摺動可能に支持すると共に、
ドラツグ装置を設けたスピニングリールに関す
る。

通常、此種スピニングリールには、実公昭57−
12845号公報に記載されている通り、スプール軸
を摺動可能に支持するリール本体に、本体側制動
部材とスプール軸側制動部材及びこれら各制動部
材の圧接を調節する調節部材とから成るドラツグ
装置を備え、このドラツグ装置により、前記スプ
ール軸、ひいては該スプール軸に支持するスプー
ル軸の回転に抵抗を与えるようにしているが、ド
ラツグ装置による前記制動力の調節は、リール本
体に螺着する前記調節部材を回転操作することに
より行なわれるため、針掛かりした魚の引き力に
応じて前記制動力を低くし、前記魚の引き力によ
り前記スプール軸を滑り回転させて、釣糸が切れ
るのを防ぐようにするとき、応々にして前記調節
部材の操作量が弛緩方向に多くなり過ぎ、ひいて
は前記制御力が小さくなり過ぎて前記針掛かりし
た魚が釣針から外れて逃げることがあつた。

本発明は以上の点に鑑み発明したもので、目的
は、主ドラツグ装置と副ドラツグ装置とを用い、
これら主・副ドラツグ装置組合せにより所望の高
制動力を得ることができると共に、副ドラツグ装
置のドラツグ機能をON.OFF動作させるように
して、OFF動作により所望の低制動力にストレ
ートに落すことができるようにするものである。

しかして、本発明の構成は、スプール軸を摺動
可能に支持するリール本体に、本体側制動部材と
スプール軸側制動部材及びこれら制動部材の圧接
を調節する調節部材とから成る主ドラツグ装置を
設けると共に、前記スプール軸に対し回転可能と
した回転部材を設けて、該回転部材に、回転部材
側副制動部材と前記スプール軸と連動して回転す
るスプール軸側副制動部材及びこれら制動部材を
圧接させる圧接部材とから成る副ドラツグ装置を
設ける一方、前記回転部材とリール本体との間
に、前記回転部材の回転をロツクするロツク機構
を設け、前記ロツク機構による回転部材の回転ロ
ツクにより、前記副ドラツグ装置のドラツグ機能
をON動作させて所望の高制動力を得ることがで
きるようにすると共に、前記ロツク機構による回
転部材の回転ロツク開放により前記副ドラツグ装
置のドラツグ機能をOFF動作させて、所望の低
制動力にストレートに落すことができるようにし
たのである。

以下本発明リールの実施例を図面に基づいて説
明する。

図示したリールは、上面に釣竿への取付脚をも
ち、前面に貫通孔をもつ中空のリール本体１の前
記貫通孔部分に、軸受を介してピニオンギヤ２を
もつた筒状の駆動軸３を回転自由に支持し、この
駆動軸３の先端外周部に、ベールアームをもつた
回転枠４を取付けると共に、前記駆動軸３の軸孔
に、スプール５をもつたスプール軸６を前後方向
に摺動自由で、かつ回転自由に支持する一方、前
記リール本体１の側面に、前記駆動軸３の軸心と
直交する方向に延びるハンドル軸７を回転自由に
支持して、該ハンドル軸７のリール本体１内部へ
の突入部に、前記ピニオンギヤ２に噛合うマスタ
ーギヤ８を設け、またリール本体１外部への突出
部にハンドル（図示せず）を設け、このハンドル
の回転操作により、前記駆動軸３を駆動し、前記
回転枠４を回転させると共に、前記スプール５
を、往復動機構９を介して前後方向に移動させ、
該スプール５に釣糸を巻取るごとく成している。

この発明に係るリールは、以上の如く構成する
リールにおいて、前記リール本体１に、本体側制
動部材２１とスプール軸側制動部材２２及びこれ
ら各制動部材２１，２２の圧接を調節する調節部
材２３とから成る主ドラツグ装置２０を設けると
共に、前記スプール軸６に対し回転可能とした回
転部材３０を設けて、該回転部材３０に、回転部
材側副制動部材４１と前記スプール軸６と連動し
て回転するスプール軸側副制動部材４２及びこれ
ら制動部材４１，４２を圧接させる圧接部材４３
とから成る副ドラツグ装置４０を設ける一方、前
記回転部材３０とリール本体１との間に、前記回
転部材３０の回転をロツクするロツク機構５０を
設けたのである。

しかして第１図に示したものは、前記リール本
体１の後面に貫通孔と該貫通孔周りから外方に延
びる支持筒１１とを設けると共に、前記リール本
体１の後部底面に支持片１２を突設して、該支持
片１２に、一端が前記支持筒１１内に突入する回
転筒１０を回転自由に支持し、該回転筒１０内
に、前記スプール軸６のリール本体１内への突入
端を相対回転不能で、かつ軸方向摺動可能に嵌合
して、前記支持筒１１内周面と前記回転筒１０の
一端側との間に前記主ドラツグ装置２０を設ける
一方、前記回転筒１０の他端部外周に、有底筒状
に形成する前記回転部材３０を相対回転可能に支
持して、該回転部材３０の内側に、前記副ドラツ
グ装置４０を設けると共に、第４図に示す如く前
記回転部材３０の外周面に凹凸状の係止部５１を
周設し、また前記リール本体１の後部一側面に、
前記係止部５１と係合するロツク体５２と該ロツ
ク体５２の操作具５３とを設けたものである。

又、前記主ドラツグ装置２０は、本体側制動部
材２１を、前記支持筒１１内周面に、相対回転不
能で、かつ軸方向摺動可能に支持し、またスプー
ル軸側制動部材２２を、前記回転筒１０外周面に
対し回転不能で、かつ軸方向摺動可能にすると共
に、前記調節部材２３を前記支持筒１１内周面に
回転自由に螺着して、該調節部材２３と前記スプ
ール軸側制動部材２２との間にスプリング２４を
介装し、前記調節部材２３の回転操作により前記
本体側制動部材２１及びスプール軸側制動部材２
２を圧接するごとく成すのである。又、前記調節
部材２３は、スプール軸６の回転開始荷重を設定
する初期荷重設定つまみ２３ａと、該つまみ２３
ａに対し係脱可能に結合する調節体２３ｂとによ
り形成して、前記調節体２３ｂを前記支持筒１１
内周面に螺着している。

又、前記回転部材３０は、底面に貫通孔をもつ
有底筒状に形成して、その開放側を前記主ドラツ
グ装置２０とを対向する方向に指向させ、前記貫
通孔部分を前記回転筒１０に回転自由に支持する
のである。

又、前記副ドラツグ装置４０は、回転部材側副
制動部材４１を前記回転部材３０の内周面に、回
転不能で、かつ軸方向摺動可能に支持し、またス
プール軸側副制動部材４２を、前記回転筒１０の
外周面に対し相対回転不能で、かつ軸方向摺動可
能にすると共に、前記圧接部材４３をスプール軸
側副制動部材４２と前記主ドラツグ装置２０のス
プール軸側制動部材２２との間に介装して、前記
回転筒１０に対し相対回転不能で、かつ軸方向摺
動可能とし、前記調節部材２３の回転操作により
制動部材２１，２２を介して前記圧接部材４３を
軸方向に摺動させ、前記副制動部材４１，４２を
回転部材３０の底面側に圧接するごとく成すので
ある。

又、前記ロツク機構５０は、前記係止部５１と
ロツク体５２と操作具５３とにより形成して、前
記操作具５３の操作でロツク体５２を移動させて
前記係止部５１と係合させることにより前記回転
部材３０の回転をロツクし、副ドラツグ装置４０
のドラツグ機能をON動作、即ち、スプール軸６
から回転筒１０を介してスプール軸側副制動部材
４２に伝わる回転トルクにより前記副制動部材４
１，４２に滑りを生じさせ得るようにし、又、前
記ロツク体５２の係合解除により前記回転部材３
０をスプール軸６と共廻いさせて、副ドラツグ装
置４０のドラツグ機能をOFF動作、即ち、前記
スプール軸６からの回転トルクにより前記副制動
部材４１，４２間に滑りを生じさせないようにす
るのである。

以上の如く構成したリールは、主ドラツグ装置
２０の調節部材２３の回転操作により制動部材２
１，２２を圧接すると共に、副ドラツグ装置４０
の圧接部材４３を摺動させて、副制動部材４１，
４２を圧接し、回転筒１０、ひいては該回転筒１
０内に軸方向にのみ摺動可能に挿嵌したスプール
軸６の回転に制動力を与えるのである。

この制動力は、前記調節部材２３を操作するこ
とにより、最小制動力から最大制動力までの間の
任意の制動力に調節することができるのである。
従つて、例えば魚釣時、魚が掛かるのを待つ間
は、ロツク機構５０のロツク体５２により回転部
材３０の回転をロツクし、副ドラツグ装置４０の
ドラツグ機能をON動作させる状態にして所望の
高制動力に設定するのである。そして針掛かりし
た魚の引き力に対しドラツグ装置の制動力が大き
過ぎて糸切れする恐れが高い場合は、ロツク機構
５０の操作具５３を操作して、ロツク体５２によ
る回転部材３０の回転ロツクを解除し、副ドラツ
グ装置４０のドラツグ機能をOFF動作させて、
所望の低制動力にストレートに落すのである。

次に魚の引き力が弱まると、ロツク機構５０の
操作具５３を操作し、ロツク体５２により回転部
材３０の回転をロツクし、所望の高制動力にスト
レートに高めるのである。

尚、以上説明した実施例では、主ドラツグ装置
２０の調節部材２３の操作により制動部材２１，
２２を圧接すると共に副ドラツグ装置４０の圧接
部材４３を摺動させ、副制動部材４１，４２を圧
接するごとく構成したが、その他、調節部材２３
の操作力が副ドラツグ装置４０に作用しないよう
にしてもよい。

しかして第６図に示したものは、副ドラツグ装
置４０の圧接部材４３を回転筒１０に対し回転自
由に設けて、この圧接部材４３を回転部材３０を
螺着し、該圧接部材４３の回転操作により副制動
部材４１，４２を圧接して所望のドラツグ特性が
得られるようにするのである。この場合、例えば
ロツク機構５０により回転部材３０の回転をロツ
クすると、主ドラツグ装置２０によるドラツグ特
性Ａと副ドラツグ装置４０によるドラツグ特性と
を合成した合成ドラツグ特性Ｂを得ることがで
き、又、ロツク機構５０による回転部材３０の回
転ロツクを解除すると、ドラツグ特性を合成ドラ
ツグ特性Ｂから主ドラツグ装置２０によるドラツ
グ特性Ａに平行移動させることができるのであ
り、又、ロツク機構５０により回転部材３０の回
転をロツクすると、主ドラツグ装置２０によるド
ラツグ特性Ａから、前記合成ドラツグ特性Ｂに平
行移動させることができるのである。

以上の如く本発明は、スプール軸を摺動可能に
支持するリール本体に、本体側制動部材とスプー
ル軸側制動部材及びこれら制動部材の圧接を調節
する調節部材とから成る主ドラツグ装置を設ける
と共に、前記スプール軸に対し回転可能とした回
転部材を設けて、該回転部材に、回転部材側副制
動部材と前記スプール軸と連動して回転するスプ
ール軸側副制動部材及びこれら制動部材を圧接さ
せる圧接部材とから成る副ドラツグ装置を設ける
一方、前記回転部材とリール本体との間に、前記
回転部材の回転をロツクするロツク機構を設けた
から、前記ロツク機構による回転部材の回転ロツ
クにより、前記副ドラツグ装置のドラツグ機能を
ON動作させて所望の高制動力を得ることができ
ると共に、前記ロツク機構による回転部材の回転
ロツク開放により前記副ドラツグ装置のドラツグ
機能をOFF動作させて、所望の低制動力にスト
レートに落すことができ、従つて、糸切れを防止
できて、かつ針掛かりした魚が釣針から外れて逃
げるのを容易に防ぐことができるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明リールの一実施例を示す縦断正
面図、第２図及び第３図は主ドラツグ装置部分の
縦断側面図、第４図は要部のみの横断平面図、第
５図はドラツグ装置の特性図、第６図は別の実施
例を示す要部のみの断面図である。１……リール本体、６……スプール軸、２０…
…主ドラツグ装置、２１……本体側制動部材、２
２……スプール軸側制動部材、２３……調節部
材、３０……回転部材、４０……副ドラツグ装
置、４１……回転部材側副制動部材、４２……ス
プール軸側副制動部材、５０……ロツク機構。

Claims

【特許請求の範囲】

１スプール軸を摺動可能に支持するリール本体
に、本体側制動部材とスプール軸側制動部材及び
これら制動部材の圧接を調節する調節部材とから
成る主ドラツグ装置を設けると共に、前記スプー
ル軸に対し回転可能とした回転部材を設けて、該
回転部材に、回転部材側副制動部材と前記スプー
ル軸と連動して回転するスプール軸側副制動部材
及びこれら制動部材を圧接させる圧接部材とから
成る副ドラツグ装置を設ける一方、前記回転部材
とリール本体との間に、前記回転部材の回転をロ
ツクするロツク機構を設けたことを特徴とするス
ピニングリール。