JPH0235918A - ポリプロピレン多孔質中空糸膜およびその製造方法 - Google Patents

ポリプロピレン多孔質中空糸膜およびその製造方法

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JPH0235918A
JPH0235918A JP63185286A JP18528688A JPH0235918A JP H0235918 A JPH0235918 A JP H0235918A JP 63185286 A JP63185286 A JP 63185286A JP 18528688 A JP18528688 A JP 18528688A JP H0235918 A JPH0235918 A JP H0235918A
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学 山崎
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はポリプロピレン多孔質中空糸膜およびその製造
方法に関するものである。詳しく述べると本発明は、人
工肺等のガス交換装置、体液処理装置、排水処理装置な
どに好適に用いられ得るポリプロピレン多孔質中空糸膜
およびその製造方法に関するものである。本発明はさら
に、このポリプロピレン多孔質中空糸膜の人工肺用とし
ての用途およびこのポリプロピレン多孔質中空糸膜を用
いた人工肺に関するものである。
(従来の技術) 一般に心臓手術等において、患者の血液を体外に導き、
これに酸素を添加しかつ炭酸ガスを除去するために、体
外循環回路内に中空糸膜人工肺が用いられている。この
ような人工肺において使用される中空糸膜としては、均
質膜と多孔質膜の2種類がある。均質膜は透過する気体
の分子が膜に溶解し、拡散することによってガスの移動
が行なわれる。この代表的なものにシリコーンゴムがあ
り、メラ・シロックス(泉工医工業)として製品化され
ている。しかしながら、均質膜は、ガス透過性の点から
現在使用可能のものとしてはシリコーンゴムのみしか知
られておらず、また該シリコーンゴム膜は強度的に膜厚
100μ雇以下にすることはできない。このためガス透
過に限界があり、特に炭酸ガスの透過が悪い。また、前
記シリコーンゴムは高価で、しかも加工性が悪いという
欠点があった。
一方、多孔質膜は、該膜の有する微細孔が透過すべき気
体分子に比べて著しく大きいため、体積流として細孔を
通過する。例えばマイクロポーラスポリプロピレン膜等
の多孔質膜を使用した人工肺が種々提案されている。例
えばポリプロピレンを中空糸製造用ノズルを用いて、紡
糸温度210〜270℃、ドラフト比180〜600で
溶解紡糸し、ついで155°C以下で第1段熱処理を行
なったのち、110°C未満で30〜200%延伸し、
しかるのちに第2段熱処理温度以上155℃以下で第2
段熱処理することにより多孔質ポリプロピレン中空糸を
製造することが提案されている(特公昭56−52,1
23号)。しかしながら、このようにして得られる多孔
質中空糸はポリプロピレン中空糸を延伸することにより
物理的に細孔を形成するので、該細孔は膜厚方向にほぼ
水平な直線状細孔であり、かつ延伸度に応じて中空糸の
軸線方向に亀裂を生じて生成する細孔であるから断面が
スリット状である。又細孔はほぼ直線的に連続貫通し、
かつ空孔率が高い。このため、該多孔質中空糸は水蒸気
の透過性が高く、また長期間血液を体外循環させて使用
すると、血漿が漏出するという欠点があった。
さらに、血漿漏出が起こらない多孔質膜として、例えば
、ポリオレフィン、該ポリオレフィンの溶融下で該ポリ
オレフィンに均一に分散し得かつ使用する抽出液に対し
て易溶性である有機充填剤および結晶核形成剤を混線し
、このようにして得られる混線物を溶融状態で環状紡糸
孔から吐出させ同時に内部中央部に不活性ガスを導入し
、該中空状物を前記ポリオレフィンを溶解しない冷却固
化液と接触させて冷却固化し、ついで冷却固化した中空
状物を前記ポリオレフィンを溶解しない抽出液と接触さ
せて前記有機充填剤を抽出除去することにより製造され
る多孔質ポリオレフィン中空糸膜が提案されている(特
開昭61−90.705号)。しかしながら該中空糸膜
の1つであり、冷却固化液として好ましいとされる用い
られる有機充填剤を溶解し得る冷却固化液を使用して得
られたポリプロピレン中空糸膜は、孔が小さく孔路も複
雑であるため血漿漏出は起こらないが、単位面積当りの
孔密度が小さいので、人工肺用膜として用いるには、ガ
ス交換能が不充分となる虞れがあり、さらに前記有機充
填剤を溶解し得る冷却固化液中にポリオレフィンの低分
子成分が混ざり、冷却浴管内壁に付着し、中空糸の形状
が経時的に変化してしまうという虞れがあった。
このような状態を解決するために、本発明者らは、先に
、ポリプロピレン、該ポリプロピレンの溶融下でポリプ
ロピレンに均一に分散し得、かつ使用する抽出液に対し
て易溶性である有機充填剤、および結晶核形成剤を混練
し、このようにして得られる混線物を溶融状態で環状紡
出孔から中空状に吐出させ、該中空状物を前記有機充填
剤ないしその類似化合物よりなる液体と接触させて冷却
固化し、ついで冷却固化した中空状物をポリプロピレン
を溶融しない抽出液と接触させて前記有機充填剤を抽出
除去することを特徴とする中空糸膜の製造方法を提唱し
たく特開昭62−106770号)。またさらに本発明
者らは、この中空糸膜の製造方法において、冷却固化液
として、有機充填剤とは相溶せずかつ比熱容量が083
〜0.7Ca/gである溶液を用いてより表面性状の良
好な中空糸膜を得ている(特願昭62−329846号
)。
このような方法で紡糸を行なうと、経時的に安定して紡
糸でき、また膜性能も安定したものになる。ただ中空糸
膜において孔が膜厚方向に貫通しているのみではなく繊
維軸方向にも貫通した、いわゆる三次元ネットワーク状
の孔を形成させるためには、一定の紡糸条件が必要とな
ることが明らかとなった。
II 、発明の目的 したがって、本発明は、改良されたポリプロピレン多孔
質中空糸膜およびその製造方法ならびにこの多孔質中空
糸膜を用いた人工肺を提供することを目的とする。本発
明はさらに空孔率が低いにもかかわらず、高いガス交換
能ないし高い濾過能力を有する多孔質ポリプロピレン製
中空糸膜およびその製造方法ならびにこの多孔質中空糸
膜を用いた人工肺を提供することを目的とする。
これらの諸口的は、内径が150〜300μm、肉厚が
10〜150μmのほぼ円形のポリプロピレン多孔質中
空糸膜であって、該中空糸膜は、結晶化度が85〜94
%、複屈折率(Δn)が0゜001〜0.01、内面開
孔率が10〜30%、空孔率が10〜60%、比表面積
が10〜40m2/g、酸素ガスフラックスが100〜
1500fl /min −rrl’ ・k!II/C
m 2 、極限酸素透過量が200〜2600fJ/m
in −m2である;t”!、17”Oヒレン多孔質中
空糸膜により達成される。
本発明はまた、中空糸膜の内表面においては、固相は粒
子状ポリプロピレンが一部露出しつつ密に融和結合して
形成された連続相を呈し、中空糸膜の膜内部および外表
面においては、固相は粒子状ポリプロピレンが繊維軸方
向に連なってできたポリプロピレン塊が多数集まって形
成されており、しかしてこの固相間の間隙は、3次元ネ
ットワーク状に連通して連通孔を形成してなり、かつ粒
子状ポリプロピレンの平均粒径が0.1〜1.0μm、
内表面の平均空孔径が0.1〜1.0μm、膜全体の孔
径分布曲線の極大値が0.02〜0゜2μmの範囲にあ
るポリプロピレン多孔質中空糸膜を示すものである。本
発明はさらに前記酸素フラックスと前記内面開孔率との
比が7:1〜301であるポリプロピレン多孔質中空糸
膜を示すものである。本発明はまた前記酸素フラックス
と前記空孔率との比が2二1〜13:1であるポリプロ
ピレン多孔質中空糸膜を示すものである。前記酸素フラ
ックスの値を前記開孔率と前記空孔率とで除した値が0
.7以下であるポリプロピレン多孔質中空糸膜を示すも
のである。
上記諸目的は、また、ポリプロピレン、該ポリプロピレ
ンの溶融下でポリプロピレンに均一に分散し得、かつ使
用する抽出液に対して易溶性である有機充填剤、および
結晶核形成剤を混練し、このようにして得られる混線物
を溶融状態で環状紡出孔から中空状に吐出させ、該中空
状物を冷却固化液と接触させて冷却固化し、ついで冷却
固化した中空状物をポリプロピレンを溶融しない抽出液
と接触させて前記有機充填剤を抽出除去することにより
紡糸を行なうポリプロピレン多孔質中空糸膜の製造方法
において、紡糸ドラフトが100〜300の範囲にある
ことを特徴とするポリプロピレン多孔質中空糸膜の製造
方法によっても達成される。
本発明はまた、有機充填剤が流動パラフィンである中空
糸膜の製造方法を示すものである。本発明はさらに、ポ
リプロピレン100重量部に対する有機充填剤の配合量
が50〜170重量部である中空糸膜の製造方法を示す
ものである。本発明はまた、結晶核形成剤は融点が15
0°C以上でかつゲル化点が使用するポリプロピレンの
結晶開始温度以上のジベンジリデンソルビトール系結晶
核形成剤である中空糸膜の製造方法を示すものである。
本発明はさらにポリプロピレフ100重量部に対する結
晶核形成剤の配合量が0.1〜5重量部である中空糸膜
の製造方法を示すものである。
本発明はまた、前記冷却固化液が比熱容量0゜2C)−
0,80ca l/g、40°Cにおける動粘度が6.
0〜60cStであり、ポリプロピレン、有機充填剤の
両方に相溶性のない液体であるポリプロピレン多孔質中
空糸膜の製造方法を示すものである。
さらにまた上記諸目的は、中空糸膜をガス交換膜として
備えてなる人工肺において、該ガス交換膜は、内径が1
50〜300μm、肉厚が10〜150μmのほぼ円形
のポリプロピレン多孔質中空糸膜であって、該中空糸膜
は、結晶化度が85〜94%、複屈折率(Δn)が0.
001〜0゜01、内面開孔率が10〜30%、空孔率
が10〜60%、比表面積が10〜40m2/g、酸素
ガスフラックスがioo 〜1500C/min −r
rr= kg/cm 2 、極限酸素透過量が200〜
2600.1! /min −m2であることを特徴と
する人工肺によっても達成される。
本発明はまた、ガス交換膜として用いられるポリプロピ
レン多孔質中空糸膜が、中空糸膜の内表面においては、
固相は粒子状ポリプロピレンが一部露出しつつ密に融和
結合して形成された連続相を呈し、中空糸膜の膜内部お
よび外表面においては、固相は粒子状ポリプロピレンが
繊維軸方向に連なってできたポリプロピレン塊が多数集
まって形成されており、しかしてこの固相間の間隙は、
3次元ネットワーク状に連通して連通孔を形成してなり
、かつ粒子状ポリプロピレンの平均粒径が0゜1〜1.
0μm、内表面の平均空孔径が0゜1〜1.0μm、膜
全体の孔径分布曲線の極大値が0.02〜0.2μmの
範囲にあるものである人工肺を示すものである。本発明
はさらに、ガス交換膜として用いられるポリプロピレン
多孔質中空糸膜における前記酸素フラックスと前記内面
開孔率との比が7:1〜30:1である人工肺を示すも
のである。本発明はまた、ガス交換膜として用いられる
ポリプロピレン多孔質中空糸膜における前記酸素フラッ
クスと前記空孔率との比が2:1〜13:1である人工
肺を示すものである。本発明は、さらにガス交換膜とし
て用いられるポリプロピレン多孔質中空糸膜における前
記酸素フラックスの値を前記開孔率と前記空孔率とで除
した値が0.7以下である人工肺を示すものである。
(作用) つぎに、図面を参照しながら本発明を具体的に説明する
。すなわち、第1図は、本発明による中空糸膜の断面を
模式的に画いた図であり、同図から明らかなように内径
りが150〜300μm、好ましくは180〜250μ
m、肉厚Tが10〜150μm、好ましくは20〜10
0μm、さらに好ましくは40〜50μmであるほぼ円
形のポリプロピレン多孔質中空糸膜1である。このポリ
プロピレン多孔質中空糸膜は、後述するようなポリプロ
ピレン多孔質中空糸膜の製造方法において、紡糸ドラフ
トを100〜300の範囲にとることにより、ポリプロ
ピレンの結晶化度が85〜94%、より好ましくは90
〜94%、複屈折(Δn)が0.001〜0.01、よ
り好ましくは0.002〜0.005の範囲に制御され
たものである。
これによって、内面開孔率が10〜30%、好ましくは
12〜20%、空孔率が10〜60%、好ましくは30
〜55%、比表面積が10〜40m2/g、好ましくは
25〜30rr?/gというように比較的低い開孔特性
を示しながら、酸素ガスフラックスが100〜1500
Ω/min −m’ −kg/cm2、好ましくは30
0〜1000Ω/min −ば−kg/cm 2 、酸
素透過係数が140〜2000り/min −rr? 
・kg/cm 2 、好ましくは400〜1400Ω/
min ・rn’−kg/cm2 、極限酸素透過量が
200〜2600Ω/min −m2 、好ましくは6
00〜1500!ll/min −rr?であるという
ように高いガス交換能を示すものとなる。
これは本発明のポリプロピレン多孔質中空糸膜が、ポリ
プロピレンの結晶化度を85〜94%、複屈折(Δn)
を0.001〜0.01に制御される、つまりポリプロ
ピレンの結晶化度をやや低くし、結晶の配向性を抑える
ことにより、以下に述べるような構造を有するものとな
ったためである。
すなわち、その内表面2側においては、固相は粒子状ポ
リプロピレンが一部露呈しつつ密に融和結合つまり、溶
融した後、冷却固化して形成された連続相を呈する。ま
た膜内部においては、固相は多数の粒子状ポリプロピレ
ンによって形成され、この粒子状ポリプロピレンは円周
方向においては方向性をもたず無秩序に集まっているが
、繊維軸方向においては連なってポリプロピレン塊を形
成しており、このポリプロピレン塊は、糸状ポリプロピ
レンによって相互に結ばれている。従って、膜内部にお
いては、固相は粒子状ポリプロピレンが繊維軸方向に連
なってできたポリプロピレン塊が多数集まって形成され
ていると思われる。一方、その外表面3側は、用いられ
る冷却固化液によっても異なってくるが、固相が粒子状
ポリプロピレンを含む糸状のポリプロピレンが網目状に
粗に結合して形成されているかあるいは膜内部と同様に
粒子状ポリプロピレンが繊維軸方向に連なってできたポ
リプロピレン塊が多数集って形成されている。しかして
、これらの固相間の間隙は、該中空糸膜1の内表面2お
よび外表面3を含む肉厚部4において内表面2より外表
面3に至る孔路が長く、かつ孔同士が直線的でなく複雑
に網目状につながった三次元ネットワーク状の連通孔を
形成している。
また、本発明のポリプロピレン多孔質中空糸膜において
、中空糸膜を構成するポリプロピレン微粒子およびこれ
らの微粒子間の間隙である連通孔の大きさ、分布度は、
中空糸膜の製造条件原料組成によって好ましい状態に制
御することができるが、ポリプロピレン粒子の平均粒径
が0.1〜1゜0μm、好ましくは0.3〜0.5μm
であり、内表面2における平均空孔径が0.1〜1.0
μm、好ましくは0.3〜0.6μmであり、膜全体の
孔径分布曲線は0.02〜0.2μmに極大値を有する
ことが望まれる。さらにまた、本発明のポリプロピレン
多孔質中空糸膜においては前記酸素フラックスと前記内
面開孔率との比が7:1〜30 : 1、前記酸素フラ
ックスと前記空孔率との比が2;1〜13:1であり、
また前記酸素フラックスの値を前記開孔率と前記空孔率
とで除した値が0.7以下であることが、例えば人工肺
に用いられた場合における血漿成分の漏洩や、各種の濾
過装置に用いらな場合における目づまりを生起すること
なく高いガス交換効率ないし濾過効率を得るために望ま
れる。
このような中空糸膜は、例えば以下のようにして製造さ
れるものである。すなわち、第2図に示すように、ポリ
プロピレンと有機充填剤と結晶核形成剤との配合物11
を、ホッパー12から混練機、例えば単軸押出機13に
供給して該配合物を溶融混練して押出したのち、紡糸装
置14に送り、口金装置15の環状紡糸孔(図示せず)
からガス状雰囲気、例えば空気中に吐出させ、出てきた
中空状物16を冷却固化液17を収納した冷却槽18に
導入し、該冷却固化液17と接触させることにより冷却
固化させる。この場合、前記中空状物16と冷却固化液
17との接触は第2図に示すように、例えば前記冷却槽
18の底部に貫通して下方に向って設けられた冷却固化
液流通管19内に前記冷却固化液17を流下させ、その
流れに沿って前記中空状物16を並流接触させることが
望ましい。流下した冷却固化液17は、固化槽20で受
けて貯蔵し、その中に前記中空状物16を導入し、変向
棒21によって変向させて該冷却固化液17と充分接触
させて固化させる。蓄積してくる冷却固化液16は、循
環ライン23より排出させ、循環ポンプ24により前記
冷却槽18へ循環する。
次に固化された中空状物16は、前記有機充填剤を溶解
しかつポリプロピレンを溶解しない抽出液25を収納し
た抽出槽27へ導かれる。この抽出液25が後述するよ
うにハロゲン化炭化水素類等のように高揮発性でかつ水
不混和性である場合には、蒸発防止のために上層として
水等のJ’!26を設けてもよい。ドライブロール22
によって抽出槽27から導き出された前記中空状物は、
必要に応じてさらに再抽出、乾燥熱処理等の工程を経て
捲き取られる。
本発明で原料として使用されるポリプロピレンとしては
、グロピレンホモポリマーに限らず、プロピレンを主成
分とする他のモノマーとのブロックポリマー等があるが
、そのメルトインデックス(M、1.)が5〜70のも
のが好ましく、特にM、1.が10〜40のものが好ま
しい。また前記ポリプロピレンのうち10ピレンホモポ
リマーが特に好ましく、中でも結晶性の高いものが最も
好ましい。
有機充填剤としては、前記ポリプロピレンの溶融下で該
ポリプロピレンに均一に分散できかつ後述するように抽
出液に対して易溶性のものであることが必要である。こ
のような充填剤としては、流動パラフィン(数平均分子
量100〜2,000)、α−オレフィンオリゴマー[
例えばエチレンオリゴマー(数平均分子量100〜2,
000>、プロピレンオリゴマー(数平均分子x100
〜2.000>、エチレン−プロピレンオリゴマー(数
平均分子量100〜2.000>等]、パラフィンワッ
クス(数平均分子量200〜2,500)、各種炭化水
素等があり、好ましくは流動パラフィンである。
ポリプロピレンと前記有機充填剤との配合割合は、ポリ
プロピレン100重量部に対して有機充填剤が50〜1
70重量部、好ましくは80〜150重量部である。す
なわち有機充填剤が50重量部未満では、得られる中空
糸膜の一部がポリプロピレンの連続相で構成されてしま
い十分なガス透過能を示すことができなくなり、一方、
170重量部を越えると粘度が低くなりすぎて中空状へ
の成形加工性が低下するからである。このような原料配
合は、例えば二軸型押出機等の押出機を用いて所定の組
成の混合物を溶融混練し、押出したのち、ペレット化す
るという前混練方法により原料を調製(設計)する。
本発明において原料中に配合される結晶核形成剤として
は、融点が150℃以上、(好ましくは200〜250
℃)でかつゲル化点が使用するポリオレフィンの結晶開
始温度以上の有機耐熱性物言である。このような結晶核
形成剤を配合する理由は、ポリプロピレン粒子を縮小し
、これによって粒子間の空隙、すなわち連通孔を狭く、
かつ孔密度を高くすることにある。−例をあげると、例
えば、1・3.2・4−ジベンジリデンソルビトール、
1・3.2・4−ビス(p−メチルベンジリデン)ソル
ビトール、1・3,2・4ビス(pエチルベンジリデン
)ソルビトール、ビス(4−1−ブチルフェニル)リン
酸ナトリウム、安唐、香酸ナトリウム、アジピン酸、タ
ルク、カオリン等が結晶核形成剤としてあげられる。
結晶核形成剤としては、ベンジリデンソルビトール、特
に1・3,2・4−ビス(p−エチルベンジリデン)ソ
ルビトール、1・3,2・4ビス(p−メチルベンジリ
デン)ソルビトールが血液中への溶出が少なく好ましい
ポリプロピレンと前記結晶核形成剤との配合割合は、ポ
リプロピレン100重量部に対して結晶核形成剤が0.
1〜5重量部、好ましくは0.2〜1.0重量部である
このようにして調製された原料配合物をさらに単軸押出
機等の押出機を用いて、例えば160〜250°C1好
ましくは180〜220°Cの温度で溶融して混練し、
必要ならば定量性の高いギアポンプを用いて、紡糸装置
の環状孔からガス雰囲気中に吐出させて、中空状物を形
成させる。なお前記環状孔の内部中央部には、窒素、炭
酸ガス、ヘリウム、アルゴン、空気等のガスを自吸させ
てもよいし、必要であればこれらのガスを強制的に導入
してもよい。続いて環状孔から吐出させた中空状物を落
下させ、ついで冷却槽内の冷却固化液と接触させる。中
空状物の落下距離は5〜1000mmが好ましく、特に
10〜500mmが好ましい。
すなわち落下距離が5mm未溝0場合には、脈動を生じ
て冷却固化液に前記中空状物が侵入する際に漬れること
があるからである。この冷却槽内で前記中空状物は未だ
十分に固化しておらず、しかも中央部は気体であるため
に外力により変形しやすいので、第2図に示すように、
例えば冷却槽18の底部に貫通して下方に向って設けら
れた冷却固化液流通管1つ内に前記固化液17を流下さ
せ、その流れに沿って前記中空状物を並流接触させるこ
とにより前記中空状物を強制的に移動させ、かつ外力(
流体圧等)による中空状の変形は防止できる。このとき
の冷却固化液の流速は自然流下で充分である。またこの
ときの冷却温度は10〜90°C5好ましくは20〜7
5℃である。すなわち、10°C未満では、冷却同化速
度が速すぎて、肉厚部の大部分が緻密層となるためにガ
ス交換能が低くなってしまい、一方90°Cを越えると
中空状物の冷却固化が十分でなく、冷却同化層内で中空
状物が切れてしまう虞れがあるためである。
冷却固化液としては、特開昭62−106770号に示
されるように、前記有機充填剤と同一あるいは類似の化
合物を用いてもよいが、より好ましくは、ポリプロピレ
ンおよび有機充填剤の両方い相溶性を示さず、比熱容量
が0.20〜0.80cal 7g、特に0.25〜0
.70Cal 7gで。
40°Cにおける動粘度が6.0〜60C8t、特に1
0〜50cStの液体であることが、形成される中空糸
膜の外表面においても適度なポリプロピレン組成分率を
有したまま結晶化を促進し、外表面が中空糸膜内部と同
様にポリプロピレンの微粒子が繊維軸方向に連なってで
きたポリプロピレン塊が多数集まって形成され、平滑な
表面性状を呈することとなる上から望まれる。ポリプロ
ピレンおよび有機充填剤の両方い相溶性を示さず、比熱
容量が0.20〜0.80cal 7gで、40°Cに
おける動粘度が6.0〜60cStの液体の液体として
具体的には、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニ
ルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類、および
平均分子1が100〜400程度のポリエチレングリコ
ール類等が挙げられる。
冷却固化槽で完全に冷却固化された中空状物は、変向棒
を介して抽出槽等へ送られ、有機充填剤を溶解抽出する
。前記有機充填剤を溶解抽出する方法としては、第2図
に示すような抽出槽方式に限定されるものではなく、ベ
ルトコンベア上の中空状物に抽出液のシャワーを降らせ
るシャワ一方式、−度捲き収った中空状物を別のカセに
捲き戻す際に、抽出液にカセを浸す捲き戻し方式等、中
空状物が抽出液と接触することができればいずれの方法
であってもよく、またこれらの方法を二つ以上組合せる
ことも可能である。
抽出液としては、中空糸膜を構成するポリプロピレンを
溶解せず、かつ有機充填剤を溶解抽出できるものであれ
ばいずれも使用できる。−例を挙げると、例えばブタノ
ール類、ペンタノール類、ヘキサノール類、オクタツー
ル類、ラウリルアルコール等アルコール類、1,1.2
−トリクロロ−1、2.2−トリフルオロエタン、トリ
クロロフルオロメタン、ジクロロフルオロメタン、1,
1,2.2−テトラクロロ−1,2−ジフルオロエタン
等のハロゲン化炭化水素類等があり、これらのうち有機
充填剤に対する抽出能力の点からハロゲン化炭化水素類
が好ましく、特に人体に対する安全性の点から塩化弗化
炭化水素類が好ましい。
しかして、本発明のポリプロピレン多孔質中空糸膜の製
造方法においては、このような紡糸工程における紡糸ド
ラフトを100〜300、より望ましくは150〜25
0の範囲に設定する。このように紡糸ドラフトを100
〜300という特定の範囲に限定することにより、得ら
れる中空糸膜の結晶化度を85〜94%、複屈折(Δn
)を0゜001〜0.01であるというように結晶化度
をやや低くし、結晶の配向性を抑えたものに制御でき、
これによって前記したように膜厚方向だけでなく、繊維
軸方向にも貫通している3次元ネットワーク状の孔を形
成し、高いガス交換能ないしは高い濾過性能を付与する
ことができるものとなる。
なお、紡糸ドラフトが100未満のものであると、得ら
れる中空糸膜が結晶化度、結晶配向性が低くなりすぎ、
強度の低い中空系となり、2次加工性が悪くなる虞れが
あり、一方、紡糸ドラフトが300を越えるものとなる
と、結晶化度および結晶配向性が高くなり、孔かはどん
と形成されないかあるいは形成されたとしても膜厚方向
にしか孔が貫通せず、十分なガス透過性ないし物質移動
性が得られない虞れがあることとなる。
このようにして得られる中空糸膜は、さらに必要により
熱処理が施される。熱処理は、空気、窒素、炭酸ガス等
のガス状雰囲気中で50〜160°C5好ましくは70
〜120℃の温度で5秒〜120分間、好ましくは10
秒〜60分間行なわれる。この熱処理により中空糸膜の
構造安定化がなされ、寸法安定性が高くなる。また、こ
の場合、熱処理前または熱処理時に延伸を行なってもよ
い。
このようにして得られる多孔質中空糸膜は、人工肺等の
ガス交換装置、体液処理装置、排水処理装置などの各種
の用途に好適に用いられるが、前記したように本発明の
ポリプロピレン多孔質中空糸膜が、ポリプロピレンの結
晶化度をやや低くし、結晶の配向性を抑えることにより
、三次元ネットワーク状の連通孔を有し、高いガス交換
能を示す一方で、比較的低い開化特性を示し血漿漏出の
虞れもないことから、特に人工肺用として用いると最適
である。
第3図は本発明の中空糸膜型人工肺の一実施態様である
中空糸膜型人工肺の組立状態を示すものである。すなわ
ち、該中空糸膜型人工肺51は、ハウジング56を具備
してなり、このハウジング56は筒状本体57の両端部
に環状の雄ネジ付き取付カバー58.59が設けられ、
ハウジング56内には、全体に広がって多数の、例えば
10゜000〜70,000本の上記したように得られ
た中空糸膜1がハウジング56の長手方向に沿って並列
的に相互に離間配置されている。そして、この中空糸膜
1の両端部は、取付カバー58,59内においてそれぞ
れの開口が閉塞されない状態で隔壁60.61により液
密に支持されている。
また、上記各隔壁60.61は、中空糸膜1外周面と上
記ハウジング56の内面とともに第1の物質移動流体室
である血液室62を構成し、これを閉塞し、かつ上記中
空糸Jlilの内部に形成される第2の物質移動流体用
空間である酸素含有ガス流通用空間(図示しない)と血
液室62を隔離するものである。
一方の取付カバー58には、第1の物質移動流体である
血液を供給する導入口63が設けられている。他方の取
付カバー59には血液を排出する導出口64が設けられ
ている。
上記ハウジング56の筒状本体57の内面には、軸方向
の中央に位置して突出する絞り用拘束部65を設けるこ
とが好ましい。すなわち、拘束部65は上記筒状本体5
7の内面に筒状本体と一体に形成されていて、筒状本体
57内に挿通される多数の中空糸膜1からなる中空糸束
66の外周を締め付けるようになっている。こうして、
上記中空糸束66は、第3図で示すように軸方向の中央
において絞り込まれ、絞り部67を形成している。
したがって、中空糸膜1の充填率は、軸方向に沿う各部
において異なり、中央部分において最も高くなっている
。なお、後述する理由により望ましい各部の充填率は次
の通りである。まず、第4図に示すように中央の絞り部
67における充填率Aは、約60〜80%、その他部状
本体57内では充填率Bは約30〜60%であり、中空
糸束66の両端、つまり隔壁60.61の外面における
充填率Cは、約20〜50%である。
次に、上記隔壁60.61の形成について述べる。前述
したように隔壁60.61は、中空糸膜1の内部と外部
を隔離するという重要な機能を果たすものである。通常
、この隔壁60.61は、極性の高い高分子ポツティン
グ材、たとえばポリウレタン、シリコーン、エポキシ樹
脂等をハウジング56の両端内壁面に遠心注入法を利用
して流し込み、硬化させることにより作られる。さらに
詳述すれば、まず、ハウジング56の長さより長い多数
の中空糸膜1を用意し、この両開口端を粘度の高い樹脂
によって目止めをした後、ハウジング56の筒状本体5
7内に並べて位置せしめる。
この後、取付はカバー58.59の組以上の大きさの型
カバーで、中空糸膜1の各両端を完全に覆って、ハウジ
ング56の中心軸を中心にそのハウジング56を回転さ
せながら両端部側から高分子ポツティング材を流入する
。流し終って樹脂が硬化すれば、上記型カバーを外して
樹脂の外側面部を鋭利な刃物で切断して中空糸膜1の両
開口端を表面に露出させる。かくして隔壁60.61は
形成されることになる。
上記隔壁60.61の外面は、環状凸部を有する流路形
成部材68.69でそれぞれ覆われている。この流路形
成部材68.69はそれぞれ液分配部材70.71およ
びネジリング72.73よりなり、この液分配部材70
.71の周縁部付近に設けられた環状凸部として突条7
4.75の端面を前記隔壁60.61にそれぞれ当接さ
せ、ネジリング72.73を取付はカバー58.59に
それぞれ螺合して固定することにより第2の物質移動流
体である酸素含有ガスの流入室76および流出室77が
それぞれ形成されている。この流路形成部材68.69
にはそれぞれ第2の物質移動流体である酸素含有ガス導
入ロア8およ゛び導出ロア9が形成されている。
この隔壁60.61と、流路形成部材68.69とによ
り形成される隔壁60.61の周縁部の空隙部には、該
空隙部に連通ずる少なくとも2個の孔82.83の一方
より充填剤84.85を充填することにより前記隔壁6
0.61と接触するようにシールされる。あるいはまた
、Oリング(図示せず)を介してシールされる。
なお、本実施例の中空糸膜型人工肺は、第1の物質移動
流体として血液を、また第2の物質移動流体として空気
等の酸素含有ガスを適用するもの、すなわち中空糸膜の
内側に酸素含有ガスを吹送し、中空糸膜の外側に血液を
循環させてガス交換を行なうタイプのものであるが、本
発明に係る中空糸膜型人工肺は、中空糸膜の内側に血液
を循環させ換を行なうタイプのものでもよく、この場合
、本実施例と同様な構成において第1の物質移動流体と
して酸素含有ガスを、また第2の物質移動流体として血
液を適用すればよい。
(実施例) 次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1 メルトインデックス(M、1.)が23のプロピレンホ
モポリマー100重量部に対し、流動パラフィン(数平
均分子量324)120重量部および結晶核形成剤とし
ての1・3,2・4ビス(p−エチルベンジリデン)ソ
ルビトール0.5重量部を仕込み、二軸型押出機(池貝
鉄工株式会社、PCM−30−25>により溶融混練し
、押出したのちペレット化した。このペレットを第2図
に示すような装置、すなわち単軸型押出機(笠松製作所
、WO−30>を用いて200℃の温度で溶融し、芯径
4mm、内径6mm、外径7mm、ランド長15mmの
環状紡糸孔15より、2.66g/minの吐出量で空
気中に吐出させ、中空状物16を落下させた。落下距離
は18mmであった。続いて中空状物16を冷却槽18
内の冷却固化液17と接触させたのち、冷却固化液流通
管19内を自然流下する冷却固化液17と並流接触させ
て冷却した。なおこのときの冷却固化液の温度は30°
Cであった。ついで前記中空状物16を固化槽20内の
冷却固化液内に導入したのち変向棒21により変向させ
て抽出槽内27内の1.1.2−トリクロロ−122−
トリフルオロエタン(以下フレオン113と称する。)
中に導入し、変向棒21により変向させて80m/mi
nの捲速のドライブロール22へ導き、連続してシャワ
ー・コンベア方式の抽出機29において、フレオン11
3により前記流動パラフィンを完全に抽出した。なお、
以上のような紡糸工程において、紡糸ドラフトは208
に設定された。このようにして、紡糸された中空糸膜1
6はドライブロール22を経て100〜120℃で19
秒間の温度・時間条件下で熱処理装置32を通り、捲収
器33にてボビン34に捲取った。ボビン34に捲取ら
れた中空糸は、捲戻し装置によってかぜに捲戻され、約
30Cmのバンドル状の中空糸束を得た。このようにし
て得られた中空糸膜について形状(肉厚)、ポリプロピ
レン平均粒子径、内表面平均孔径、空孔率、孔径分布曲
線、内面開孔率、酸素ガスフラックス、酸素ガス添加能
、炭酸ガス排除能、酸素透過係数、極限酸素透過1、比
表面積、血漿漏出、結晶化度および複屈折を計測した。
得られた結果を第1表に示す。
また得られた中空糸膜を用いて、空孔部毛管現象を調べ
た。すなわち、それぞれの中空糸膜の一端を火であぶっ
て中空糸部を閉塞した後、あらかじめエタノールに溶解
したインクを約2mmの深さまで入れたシャーレに、該
端部を約2mmの深さに浸漬してほぼ垂直に立てて5分
間静置した。その後中空糸を垂直に引き上げ、膜中の空
孔を毛管現象で上昇したインクの上昇距離を図った。結
果を第1表に示す。なお第1表に示す値は、それぞれ中
空糸膜10本について得られた値の平均値である。
比較例1 比較のために延伸法により製造された市販の人工肺用ポ
リプロピレン中空糸膜について、実施例1と同様に形状
(内径/肉厚)、空孔率、孔径分布曲線、内面開孔率、
酸素ガスフラックス、酸素ガス添加能、炭酸ガス排除能
、酸素透過係数、極限酸素透過量、比表面積、血漿漏出
、結晶化度および複屈折ならびに空孔部毛管現象につい
て測定した。結果を第1表に示す。なお、この延伸法に
より製造された中空糸膜の紡糸工程における紡糸ドラフ
トは200〜500程度のものであると推定される。
比較例2 紡糸工程における紡糸ドラフトを500とする以外は実
施例1と同様にして中空糸膜を作成し、得られた中空糸
膜について、実施例1と同様に形状(内径/肉厚)、空
孔率、孔径分布曲線、内面開孔率、酸素ガスフラックス
、酸素ガス添加能、炭酸ガス排除能、酸素透過係数、極
限酸素透過量、比表面積、血漿漏出、結晶化度および複
屈折ならびに空孔部毛管現象について測定した。結果を
第1表に示す。
なおこれらの実施例および比較例における各様語の定義
および測定方法はつぎのとおりである。
脛択工血径/秀亙y 得られた中空糸を任意に10本抜きとり、鋭利なカミソ
リで0.5mm程度の長さに輪切りにする。
万能投影機にコンプロファイルプロジェクタ−V−12
>でその断面を映し出し、計測器にコンデジタルカウン
ター CM−63)て゛その外径dI、内径d2を測定
し、肉厚tをt=d。
d2により算出し、10本の平均値とした。
ポリプロピレン平均立 怪 得られた中空糸を液体窒素により充分冷やし、急激なシ
ョックを与え折る。露出した横断面または縦断面を走査
型電子顕微鏡(JEOL製、JSM−840)を用いて
走査型電子顕微鏡写真(10000倍)を撮影し任意に
選んだ30個の粒子の径を測り平均した。
ム表血土力孔且 得られた中空糸膜の内表面を上記と同様に写真に撮り任
意に選んだ30個の粒子の径を測り平均した。
値      穴 ・ (% 得られた中空糸を約2gとり、鋭利なカミソリで5mm
以下の長さに輪切りにする。得られた試料を水銀ポロシ
メーター(カルロエルバ社65A型)にて1000kM
ciまで圧力をかけ、各圧力での水銀圧入1より孔径分
布曲線を、全細孔量(単位重さ当りの中空系の細孔体積
)より空孔率を得る。
腹果I盈2プヱlス 得られた中空糸で、有効長14CIIl、膜面積0゜0
25イのミニ・モジュールを作製し、片方の端を閉じた
後、酸素で中空糸内部に1気圧の圧力をかけ、定常状態
になったときの酸素ガスの流量を流量計(草野理化学器
機製作所製、フロートメーター)により1売みとったイ
直とした。
酸素透過係数/極限酸素透過量 多孔買膜における気体の透過量Qと膜間圧力差ΔPの間
には 1/Q=a+bl/ΔP なる関係が認められる。
厳密な意味ではないが、一種の透過係数に相当する値が
存在し、1/bがこれにあたる。またtin 1/Q=
a、すなわち極限透過、i Q maXが存在し、1 
/ aがそれに相当する。そこで0.2KgZdから1
,0にg/−まて’0.IKq/a(ずつ圧力を変化さ
せ酸素ガスフラックスを測定し1/Qと1/ΔPに対し
て1/bと1 / aを求めた。
埼人皿」 鋭利なカミソリで約5mm以下の長さに輪切りした中空
糸をエタノールで洗浄し、真空乾燥させた後、BET法
(Brunauer −Emmett −Tel le
r )leth。
d)により液体窒素を用いて測定した。
多くの吸着剤への蒸気吸着は、BET式%式% [式中U=蒸気吸着量、υ =蒸気の単分子層板着量、
C=定数、 x=P/Po:P=蒸気圧、Po−吸着温度における飽
和蒸気圧1に従う。そこで真空ラインを用いてPに対す
るυを測定する(3点)。
BET式を変形すると、 または である。従って      対XあるいはU(1−x> 1   対土をプロットし、直線の傾きとυ (1−x
)x 切片からU  Cが求められる。
mゝ −1=傾き十切片である。
υm U は単分子層吸着量という物理的意味を有することか
ら1分子の占有断面積(窒素では15A2)から表面積
を算出できる。(3点測定による測定誤差は士’Lrd
/g程度である。) 脛飢阻孔坐」Xよ 得られた中空糸の内面を走査型電子類1yIl鏡(JE
OL製、JSM−840>を用いて走査型電子顕微鏡写
真(3000倍)を撮影し、四つ切りの印画紙に引伸し
く印画紙上の倍率約7500倍)、繊維軸方向およびこ
れと直行方向に任意に4本ずつ直線を引き、その直線上
にかかる孔の長さの和の、直線全長に対する割合を内面
開孔率とした。
なお実施例7および比較例9に関しては、同じ走査型電
子顕微鏡を用いて撮影した走査型電子顕微鏡写真(10
000倍)の中3Cm四方の部分をグラフィックアナラ
イザー(昭和電工製、 5hOniCGA)を用いて濃
淡を解析し、空孔部分の面積分率を求めた。
酸素ガス添加能、−ガス 除 得られた中空糸で、有効長130mm、膜面積1゜6r
r?の人工肺モジュールを作製し、中空糸内部にウシ血
液(標準静脈血)をシングルパス(SinglePat
h >で1.6Q/minの流量テ流し、中空系外部へ
純酸素を1.6Q/minの流量で流し、人工肺入口お
よび出口のウシ血液のpH1炭酸ガス分圧(Poo2)
、酸素ガス分圧(P。2)を血液ガス測定装置(Rad
 i ometer社製、BGAB型)により測定し、
人工肺入口と出口との分圧差を算出した。
腹漿暑化 酸素ガス添加能、炭酸ガス排除能で用いたものと同様の
人工肺モジュールを作製し、雑犬(体重的20kg)を
用いな頚静、頚動脈カニュレイション(cannula
tion )による部分V−Aバイパス回路に前記人工
肺モジュールを組込み、30時間体外循環を行ない、中
空糸内部から漏出する血漿の量を測定した。また漏出が
確認されなくとも、中空糸外部の水蒸気による液滴のタ
ンパク質反応を調べ、微量の血漿漏れも確認した。
故品化渡 n−ブタノールを用い、JIS  K  7112パブ
ラスチックの密度と比重の測定方法パに従い中空糸膜の
比重を求め、次式より結晶化度を求めた。
X:結晶化度 d:測定した密度 dc ;完全結晶密度 d10=0.936(ポリマー
ハンドブックの平均値) d、:完全無定形密度 d10=0.850(ポリマー
ハンドブックの平均値) 1延近工A旦上 得られた中空糸膜から任意に10本を取出し、中央部を
3cm切取る。さらにこのようにして得られた細片の一
方の端部を斜めにカットして試料とする。
このようにして作成した試料を浸漬液(流動パラフィン
)に浸漬し、偏光顕微鏡にコン0PTIP)ITO−P
OL )でセナルモン型コンペンセーターを使用し、レ
ターデーション(R:nm)の測定を行ない、10回の
測定の平均値を算出する。このレターデーションをもと
に次式より複屈折を求める。
複屈折(Δn)=1 Rニレタープ−ジョン(平均値) d;試料の厚さ(nm> (空孔率で膜厚の補正を行なったもの)なお、完全配向
のポリプロピレンの複屈折は0035(文献値)である
紡糸ドラフト 形状(内径/膜厚〉 (μm) ポリプロピレン平均粒子径(μm) 内表面平均孔径(μm) 孔径分布曲線極大値の位置(μm) 酸素透過係数 (J /min −m 2  kg/cm 2 )極限
酸素透過1 (J) /min −m 2 − kg/am 2)比
表面積(m2/g> 開孔率(%)[a] 空孔率(%)[b] 酸素ガスフラックス[C] (J /min −m 2 − kg/cm 2 )c
/a c / b c / a X b 酸素ガス添加能(ml/min −m 21炭酸ガス排
除能(ml/min−m 2 )血漿漏出 結晶化度(%) 複屈折(Δn) インク」距雛(mm) 第1表 大弛倒上 0B 201/44 0.39 0、55 0.17 456、7 93.6 比較座上 200〜500 200/23 0、+7 59.7 26.6 1.33 17MM!E 2鳴は降涜牲 95.8 0、014 <10 比較泗λ 200/45 5.3 10.5 jスフラックス はとんどなし 96.2 0、010 (発明の効果) 以上述べたよう・に本発明は、内径が150〜300μ
m、肉厚が10〜150μmのほぼ円形のポリプロピレ
ン多孔質中空糸膜であって、該中空糸膜は、結晶化度が
85〜94%、複屈折率(Δn)が0.001〜0.0
1、内面開孔率が10〜30%、空孔率が10〜60%
、比表面積が10〜40m2/g、酸素ガスフラックス
が100〜150(1/min −rrf−kg/cm
2 、極限酸素透過量が200〜2600ρ/min−
m2であるポリプロピレン多孔質中空糸膜であるから、
長期の使用に際し、血漿の漏洩や目詰りによる性能の低
下がなく、高いガス交換能ないしは濾過性能を発揮する
ため、人工肺などのガス交換装置、体液処理装置、排水
処理装置等などに好適に用いられるものである。これら
の特徴は、ポリプロピレン多孔質中空糸膜が内表面にお
いては、固相は粒子状ポリプロピレンが一部露出しつつ
密に融和結合して形成された連続相を呈し、中空糸膜の
膜内部および外表面においては、固相は粒子状ポリプロ
ピレンが繊維軸方向に連なってできたポリプロピレン塊
が多数集まって形成されており、しかしてこの固相間の
間隙は、3次元ネットワーク状に連通して連通孔を形成
してなり、かつ粒子状ポリプロピレンの平均粒径が0.
1〜1.0μm、内表面の平均空孔径が0.1〜1.0
μm、膜全体の孔径分布曲線の極大値が0.02〜0.
2μmのものである、さらには、前記酸素フラックスと
前記内面開化率との比が7:1〜30;1、前記酸素フ
ラックスと前記空孔率との比が2:1〜13:1、前記
酸素フラックスの値を前記開孔率と前記空孔率とで除し
た値が0.7以下であるとより一層優れたものとなるも
のである。
本発明はまた、ポリプロピレン、該ポリプロピレンの溶
融下でポリプロピレンに均一に分散し得、かつ使用する
抽出液に対して易溶性である有機充填剤、および結晶核
形成剤を混練し、このようにして得られる混線物を溶融
状態で環状紡出孔から中空状に吐出させ、該中空状物を
冷却固化液と接触させて冷却固化し、ついで冷却固化し
た中空状物をポリプロピレンを溶融しない抽出液と接触
させて前記有機充填剤を抽出除去することにより紡糸を
行なうポリプロピレン多孔質中空糸膜の製造方法におい
て、紡糸ドラフトが100〜300の範囲にあることを
特徴とするポリプロピレン多孔質中空糸膜の製造方法で
あるから、得られる中空糸膜におけるポリプロピレンの
結晶化度および配向性を前記したような一定範囲のもの
に制御することができ、これによって上記のごとき所望
の特性を発揮する3次元ネットワーク状の連通孔を有す
る多孔質中空糸膜を容易かつ安定して製造し得るもので
ある。さらに本発明のポリプロピレン多孔質中空糸膜の
製造方法において、前記冷却固化液が比熱容量0.20
〜0.80cal/g、40℃における動粘度が6.0
〜60cStであり、ポリプロピレン、有機充填剤の両
方に相溶性のない液体であると、得られるポリプロピレ
ン多孔質中空糸膜は、物質移動特性のみならず、その表
面性状においても一層優れたものとなる。
さらにまた本発明は、中空糸膜をガス交換膜として備え
てなる人工肺において、該ガス交換膜は、内径が150
〜300μm、肉厚が10〜150μmのほぼ円形のポ
リプロピレン多孔質中空糸膜であって、該中空糸膜は、
結晶化度が85〜94%、複屈折率(Δn)が0.00
1〜0.01、内面開孔率が10〜30%、空孔率が1
0〜60%、比表面積が10〜40m2/g、酸素ガス
フラックスが100〜1500Q/min −rn’・
kg/cm2、極限酸素透過量が200〜2600fJ
/mn・m2であることを特徴とする人工肺であるから
、長持間の体外循環に際しても酸素添加能、炭酸ガス排
出能が劣ることなく、血液ないしは血漿の漏出も生起せ
ず、さらに血球成分に損傷を与えたり高い圧力損失を示
すこともなく極めて優れた人工肺であるといえるもので
ある。加えて、ガス交換膜として用いられるポリプロピ
レン多孔質中空糸膜が、中空糸膜の内表面においては、
固相は粒子状ポリプロピレンが一部露出しつつ密に融和
結合して形成された連続相を呈し、中空糸膜の膜内部お
よび外表面においては、固相は粒子状ボリプロピレンが
繊維軸方向に連なってできたポリプロピレン塊が多数集
まって形成されており、しかしてこの固相聞の間隙は、
3次元ネットワーク状に連通して連通孔を形成してなり
、かつ粒子状ポリプロピレンの平均粒径が0.1〜1.
0μm、内表面の平均空孔径が0.1〜1.0μm、膜
全体の孔径分布曲線の極大値が0.02〜0.2μmの
範囲にあるものであり、また前記酸素フラックスと前記
内面開孔率との比が7:1〜30:1で、前記酸素フラ
ックスと前記空孔率との比が2;1〜13:1で、さら
に前記酸素フラックスの値を前記開孔率と前記空孔率と
で除した値が0.7以下であると得られる人工肺の性能
はより一段と向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による中空糸膜の微HJ構造を模式的に
示す断面図、第2図は本発明による中空糸膜の製造方法
に使用される装置の概略断面図、第3図は本発明による
人工肺の一実施態様を示す半断面図であり、また第4図
は同実施態様における中空糸膜充填率に関する各部位を
示す断面図である。 1・・・中空糸膜、 2・・・内表面、 3・・・外表
面、4・・・肉厚部、    10・・・ギアポンプ、
11・・・原料配合物、 12・・・ホッパー13・・
・単軸押出機、 14・・・紡糸装置、15・・・環状
紡糸孔、 16・・・中空状物、17・・・冷却固化液
、 18・・・冷却槽、19・・・冷却固化液流通管、
  20・・・固化槽、21・・・変向棒、   22
・・・ドライブロール、23・・・循環ライン、 24
・・・循環ポンプ、25・・・抽出液、 26・・・水
層、 27・・・抽出槽、28・・・ベルトコンベア、 29・・・シャワー・コンベア式抽出機、30・・・ヒ
ーター、  31・・・ロール、32・・・熱処理装置
、 33・・・捲取器34・・・ボビン、   51・
・・中空糸膜型人工肺、56・・・ハウジング、 57
・・・筒状本体、60、’61・・・隔室、 62・・・第1の物質移動流体室、 63.64・・・第1の物質移動流体導入出口、66・
・・中空糸束、 78.79・・・第2の物質移動流体導入出口。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)内径が150〜300μm、肉厚が10〜150
    μmのほぼ円形のポリプロピレン多孔質中空糸膜であっ
    て、該中空糸膜は、結晶化度が85〜94%、複屈折率
    (Δn)が0.001〜0.01、内面開孔率が10〜
    30%、空孔率が10〜60%、比表面積が10〜40
    m^2/g、酸素ガスフラックスが100〜1500l
    /min・m^2・kg/cm^2、極限酸素透過量が
    200〜2600l/min・m^2であるポリプロピ
    レン多孔質中空糸膜。
  2. (2)中空糸膜の内表面においては、固相は粒子状ポリ
    プロピレンが一部露出しつつ密に融和結合して形成され
    た連続相を呈し、中空糸膜の膜内部および外表面におい
    ては、固相は粒子状ポリプロピレンが繊維軸方向に連な
    ってできたポリプロピレン塊が多数集まって形成されて
    おり、しかしてこの固相間の間隙は、3次元ネットワー
    ク状に連通して連通孔を形成してなり、かつ粒子状ポリ
    プロピレンの平均粒径が0.1〜1.0μm、内表面の
    平均空孔径が0.1〜1.0μm、膜全体の孔径分布曲
    線の極大値が0.02〜0.2μmの範囲にある請求項
    1に記載のポリプロピレン多孔質中空糸膜。
  3. (3)前記酸素フラックスと前記内面開孔率との比が7
    :1〜30:1である請求項1または2に記載のポリプ
    ロピレン多孔質中空糸膜。
  4. (4)前記酸素フラックスと前記空孔率との比が2:1
    〜13:1である請求項1〜3のいずれかに記載のポリ
    プロピレン多孔質中空糸膜。
  5. (5)前記酸素フラックスの値を前記開孔率と前記空孔
    率とで除した値が0.7以下である請求項1〜4のいず
    れかに記載のポリプロピレン多孔質中空糸膜。
  6. (6)ポリプロピレン、該ポリプロピレンの溶融下でポ
    リプロピレンに均一に分散し得、かつ使用する抽出液に
    対して易溶性である有機充填剤、および結晶核形成剤を
    混練し、このようにして得られる混練物を溶融状態で環
    状紡出孔から中空状に吐出させ、該中空状物を冷却固化
    液と接触させて冷却固化し、ついで冷却固化した中空状
    物をポリプロピレンを溶融しない抽出液と接触させて前
    記有機充填剤を抽出除去することにより紡糸を行なうポ
    リプロピレン多孔質中空糸膜の製造方法において、紡糸
    ドラフトが100〜300の範囲にあることを特徴とす
    るポリプロピレン多孔質中空糸膜の製造方法。
  7. (7)前記ポリプロピレンが、融点が150℃以上でか
    つゲル化点が使用するポリプロピレンの結晶化開始温度
    以上のジベンジリデンソルビトール系結晶核剤を0.1
    〜5重量部含むポリプロピレンである請求項6に記載の
    ポリプロピレン多孔質中空糸膜の製造方法。
  8. (8)前記冷却固化液が比熱容量0.20〜0.80c
    al/g、40℃における動粘度が6.0〜60cSt
    であり、ポリプロピレン、有機充填剤の両方に相溶性の
    ない液体である請求項6または7に記載のポリプロピレ
    ン多孔質中空糸膜の製造方法。
  9. (9)請求項1〜5のいずれかに記載のポリプロピレン
    多孔質膜からなる人工肺用中空糸膜。
  10. (10)請求項9に記載の人工肺用中空糸膜をガス交換
    膜として備えてなる人工肺。
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