JPS61296113A - 中空繊維とその製造方法並びに中空繊維を用いた精密濾過フィルタ− - Google Patents

中空繊維とその製造方法並びに中空繊維を用いた精密濾過フィルタ−

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JPS61296113A
JPS61296113A JP13495285A JP13495285A JPS61296113A JP S61296113 A JPS61296113 A JP S61296113A JP 13495285 A JP13495285 A JP 13495285A JP 13495285 A JP13495285 A JP 13495285A JP S61296113 A JPS61296113 A JP S61296113A
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hollow fibers
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Keinosuke Isono
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は微孔質の中空繊維とその製造方法並びに中空I
!維を用いた精密濾過フィルター(除菌フィルター)に
関する。
[従来の技術] 近年、省エネルギー、工程の簡略化、品質向」−のため
に食品、発醗、製薬、バイオテクノロジー、化学および
電子工業の分野で微孔質を使用した濾過技術が広く実用
化され、また微孔質体としてポリプロピレン中空!!S
!mの製造が盛んに提案されている。例えば、時分昭和
5B−52123号公報には周壁部に微小な空孔な有す
るポリプロピレンからなる中空系の製造方法が開示され
ている。前記方法によればポリプロピレンを溶融紡糸し
、次い゛で熱処理を行なった後、延伸し、しかる後再び
熱処理を行ない多孔質にしている。また特公昭57−2
0970号公報には、部分的な相溶性を示す2種のポリ
マーを含有する均一な混合溶融体より、2種のポリマー
が部分的に相溶した状態で存在するフィルムを作り、溶
媒でどちらか一方のポリマーを除去し、乾燥した後、延
伸して多孔質にしている。
更に特公昭57−49248号公報には三次元網目状組
織で構成された膜濾過型の中空繊維が開示されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、前記先行技術から得られる多孔質ポリプ
ロピレン中空繊維は次の如き実用上の欠点や問題点を有
していた。すなわち、前記特公昭5B−52123号公
報に示される中空繊維は1気圧の加圧下での透過水の流
量が1.1〜2.5gfol (1,88〜4.2u 
/m’ hr)と少なく、精密濾過の目的には透過流速
が不十分であった。特公昭57−20870号公報にお
ける中空繊維も60気圧の加圧下で透水量が5821 
/ rn’dayと少なく、精密濾過の目的には透過流
速が不十分であった。更に特公昭57−49248号公
報の中空繊維は透水量が100mm/Mgで115l/
m′hrと比較的多いが、セルロース系の重合体からな
り、耐薬品性が悪く、使用範囲が限られ欠点があった。
一方、特開昭55−131028号公報には、ポリオレ
フィ樹脂無機微粉末O有機液状体を混合した後、溶融成
形し、次いで成形物より有機液状体及び無機微粉末を抽
出する微孔性ポリオレフィン多孔物の製造方法が開示さ
れているが、製造方法は3成分系の混合物を出発物質と
しており、ポリオレフィン以外の2成分を2工程で抽出
除去しなければならず、工程が繁雑となる欠点があった
さらに、特開昭59−84640号公報には、結晶性で
熱加塑性ポリマーとある化合物とを溶融ブレンドし、溶
融ブレンド溶液から、シー)・を形成し、冷却して相分
離を起こさせた後、延伸し、前記化合物を除去する微孔
質シートの製造方法が開示されている。この製造方法で
は相分離状態で延伸するため、目的の強度を得ようとす
れば、前記化合物の添加量が限られ、高い透過流速は期
待できない。また中空繊維についての開示がない。
上記精密濾過(除菌フィルター)用の濾材として、要求
される特性は、 1)濾過精度が高い。
2)機械的強度が大きい。
3)溶出物が少ない。
4)耐薬品性が高い。
5)オートクレーブ滅菌ができる。
6)通過流速が大きい。
8)生物化学的に不活性である。
8)安定して供給できる。
等である。そこで、本発明は熱加塑性樹脂として、 ポ
リプロピレンを選択することにより、上記特性のうち3
)、4)、5)、7)、8)、を満足し、焼結体様の膜
構造であるため、1)、2)、を満足し、中空繊維から
フィルター素子を構成するため、素子の単位体積あたり
の通過流速が、従来の平膜型の素子より遥かに大きいこ
とを特徴とする精密濾過用の微孔質ポリプロピレン中空
繊維及びその製造方法を提供することを目的とするもの
である。また、本発明は比較的低濃度の微粒子を含んだ
溶液を10〜10  n/m’hrの処理速度で、濾過
精製するに適する精密濾過フィルター(除菌フィルター
)を提供することを目的とするものである。
E問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するため本発明の第1は、メルトインデ
ックス11〜39で結晶化度40!以上のポリプロピレ
ンの微細な球晶の集合からなる中空繊維であって、該繊
維の中空壁が球晶相互の間にできる空間で連通された微
孔質の中空繊維に関する。
また第2の発明は、メルトインデックス11〜39で結
晶化度40%以上のポリプロピレン(A) 100重量
部に対し、(A)の成形温度以上で(A)に相溶し、か
つ実質的に発揮しない有機液状体(B)を50〜150
重量部を混合拳混練して均一な溶融体とし、該溶融体を
二重管状の紡糸口金を有する溶融紡糸装置から冷却槽内
の一定温度に制御された有機液状体(B)の中に押出し
、ポリプロピレン(A)の球晶がブドウ球状に連結され
た間隙に有機液状体(B)が存在する中間構造体を作り
、次いで(B)の良溶媒で(A)には不要の溶媒中に連
続的に導き、前記中間構造体より (B)を除去したの
ち、定長緊張下で熱処理することにより、中空繊維を製
造するものである。更に第3の発明は上記ポリプロピレ
ンの球晶の集合により多孔質構造で、肉厚が30〜?O
g、外径が500p以下からなる中空繊維を濾過体モジ
ュールとしたことを特徴とする精密濾過フィルター(除
菌フィルター)に関する。
本発明による微孔質ポリプロピレン中空繊維は、下記の
諸工程によって製造される。
1)メルトインデックスにIll〜39の結晶化度40
%以上ポリプロピレン(A) 100重量部に対し、(
A)の成形温度以上で(A)に相溶し、実質的に揮発し
ない有機液状体(B)を50〜150重量部を混合・混
練し、均一な溶融体を作る。
2)この溶融体を二重管状の紡糸口金を有する溶融紡糸
装置で中空繊維に成形する。紡糸口金からでた溶融体は
紡糸口金から、冷却槽までの距離と巻取速度を調節する
ことにより、中空繊維の外形および肉厚を決定する。こ
の時溶融体を一旦冷却し、既知の方法にてペレットとし
て、別の溶融装置へ供給してもよい。
3)成形された中空繊維は、一定温度に制御された有機
液状体(B)で満たされている冷却槽を通過する過程で
冷却されることにより、ポリプロピレン(A)が結晶化
する。ポリプロピレン(A)の結晶化の進行に伴い、有
機液状体(B)は溶融体よりはじきだされ、ポリプロピ
レン(A)は温度に対応した大きざの球晶を形成し、ポ
リプロピレン(A)球晶がブドウ球状に連結された間隙
に有機状体(B)が存在する中間構造体を作る。
4)有機液状体を間隙に含むポリプロピレンの微細な球
晶のブドウ球状集合体は、冷却槽で冷却槽lよりも低温
度で冷却固化されることにより、構造が強固に固定され
る。
5)この構造が固定された中空繊維は、有機液状体(B
)の良溶媒で満たされた抽出槽を通過する過程、有機液
状体を固定分離し、ポリプロピレン球晶集合体で成る微
孔質中空繊維となる。
6)この微孔質中空繊維は、2)で決定された外形及び
肉厚と、5)で決定された微孔質としての構造を保持す
るために定長緊張下にて熱処理される。本発明の微孔質
中空繊維の製造に適するポリプロピレンは、MI:11
−Ml:3!J 、好ましくはMI:15〜XI:30
の溶融流動性を示し、少なくとも約40%以上の結晶化
度を有する実質的なアイソタクチックポリプロピレンで
ある。Mlが11を下回ると、有機液状体を30重量部
以上含有した均一な溶融体が作れない。また、MIが3
9を越えると、ポリブテンあるいは流動パラフィンを3
0重量部含有した溶融体では中空繊維状に溶融成形がで
きない。結晶化度が40%を下回ると球状結晶体が形成
されない。
本発明の微孔質中空繊維を製造するために、ポリプロピ
レンと混合するのに適する有機液状体は、常温で流動性
を示し溶融成形時に実質的に揮散しないことが必要であ
り、且つポリプロピレンの成形温度以上においてポリプ
ロピレンと相溶する物である。ポリプロピレンと相溶性
を有するには非極性である液状炭化水素であることが望
ましい。具体的には沸点が180℃以−■−1混合物質
の場合は初留点が180℃以上である。好ましく沸点又
は初留点が200’C以−1=である。」−記の特性を
示す液状炭化水素としては炭素数が11〜40の範囲の
単−物質又は混合物質である。中でもポリブテンあるい
は流動パラフィンが最も適する。極性基を有する有機液
状体では溶融紡糸装置の口金出口で、ポリプロピレンと
完全に分離してしまい、有機液状体がふき出す結果とな
り、中空繊維を引取ることはできない。炭素数が40以
上の場合、冷却初期で流動性が失われ、ポリプロピレン
の球晶の成長を妨げ、均一な間隙が形成されない。また
、炭素数が11以下では冷却槽に入る前に、部分的に揮
散してしまい、均一な微孔質とはならない。
溶融体は結晶化度50%以上のポリプロピレン100重
量部に対し、有機液状体を50〜150重量部混合し、
 170℃以上に加熱することによって製造される。こ
の時、ポリプロピレンの球晶の大きさを調節する目的で
、ソルビトール誘導体からなる造核剤を0〜1重量部加
えてもよい。溶融体の混合にあたっては既知の混練機、
例えJf単軸押出機、2軸押出機、バンバリーミキサ−
、ルータ−ニーダ−等で行なえる。前記溶融体は、混練
機能を有する押出機で混練された場合は、直接ギヤーポ
ンプ及び紡糸口金供給する。また、溶融体は既知の方法
及び装置を用いて一旦冷却し、ペレット状にしてから、
押出機及びギヤーポンプ及び紡糸口金からなる溶融紡糸
装置へ供給してもよい。ペレット状に加工するための冷
却は水冷等の急冷で行なうことが好ましい。
溶融紡糸装置の押出機及びダイの温度は、170〜23
0℃の間で溶融粘度が2000〜7000Pになるよう
に調節するのが良い。溶融体はギヤーポンプを介して定
量的におくられ、二重管状の紡糸口金より吐出され、中
空繊維状に賦形される。中空繊維の形状は、二重管の直
径(i)と、溶融体の吐出量(ii)と、口金から冷却
槽(第2図における第1の冷却槽8)までの距離(ii
i)と、巻取速度(マ)との関係で決定できる。本発明
のように、有機液状体を多量に含有する場合は、溶融粘
度が低いため、ポリプロピレン単位の場合に比べ、(j
ii)の口金から前記冷却槽までの距離を短めにするこ
とが良い。
一般に、ポリプロピレン繊維の溶融紡糸において、溶融
粘度と結晶化の調節ができ上りの繊維拳物性を左右する
。ポリプロピレンの場合、結晶化速度が極めて速いため
、冷却の条件が非常に重要である。延伸効果を期待する
従来のポリプロピレン多孔質中空糸の製造の場合、一般
に冷却段階でなるべく結晶化と配向をおさえることが望
ましい。しかし、本発明の場合、延伸工程にて孔を形成
するのではなく、ポリプロピレンの球晶を形成させ、そ
の間隙、孔とするものであるから、冷却段階で積極的に
、かつ速やかに結晶化を行なうことが重要である。した
がって、冷却槽は、結晶化速度が最大となる温度に制御
されるべきである。
ポリプロピレンは、110℃〜120℃ぐらいで最も結
晶化速度が速いといわれている。有機液状体を含有する
場合は、結晶化速度が最も速い温度が低温側へ移行する
。本発明に適する冷却温度は、有機液状体の含有量及び
造核剤の含有量及び目的とする濾過精密等により異なる
が、30℃〜80℃の間で最も結晶化速度が大きい温度
を、中心にして±5℃の温度範囲で制御することが良く
、冷却温度が低すぎたり、高すぎたりした場合、結晶化
度は低くなり、非晶部の海の中に有機液状体が島として
存在することとなり、均一な孔径分布が得られない。
ない。
また、冷却媒体としては、冷却工程で中空繊維の形状を
保持するために、ポリプロピレンに混合した有機液状体
と同じ、もしくは近いものが望ましい。
抽出槽ではポリプロピレンに混合した有機液状体の良溶
媒でポリプロピレンの球晶の間隙に存在する有機液状体
を抽出除去し、実質的ポリプロピレンでなる多孔質中空
繊維を得る。有機液状体の良溶媒としては、脂肪族炭化
水素系、芳香族炭化水素系、ハロゲン化炭化水素系溶媒
及びエーテル、二硫化炭素等が適当である。抽出に要す
る時間は有機液状体の含有量、中空繊維の形状、巻取速
度等により異なるが、でき上った中空繊維での9% 著存量が0.1wt%以下、好ましくは0.07%以下
になるように決めるべきである。この際、該良溶媒を満
たした槽の中を中空繊維を走らせるのも良いが、逆に中
空繊維の上からシャワーでふらしてもよい。
ここで出来た微孔質中空繊維には巻取られるまでの工程
の影響により応力が残るため、熱的に不安定であり、収
縮する傾向があるので定長緊張化で熱処理を行なう。熱
処理の温度は50℃〜80℃にすべきで、好ましくは7
0℃〜80℃である。時間は1分間前後で十分である。
以下、図面に基づいて本発明をさらに詳しく説明する。
本発明の中空繊維は、第1図にモデルで示したように、
中空壁がポリプロピレン自体の球晶gの集合体で隔壁が
構成されており、あたかも超微粒子からなる焼結体のよ
うな構造を呈している。それ故、空孔率が特別に高い訳
ではないが、油路率が高いため目ずまりしにくく、透過
流速が大きい濾材となりうる。さらに、球晶の大きさは
同一製造条件で作られた場合、実質的に均一であり、し
たがって孔径分布がシャープな濾材となりうる。
第2図は中空繊維の製造装置の1例を示す。
ポリプロピレンと有機液状体との均一な混合溶融体で出
来たペレットを第2図に示すごと〈押出機2のホッパー
lへ供給し、押出機を通過する過程でペレットを溶融さ
せ、粘度を2000〜70(103Pに調節して、ギヤ
ーポンプ3を介入して定量的に紡糸口金4に供給する。
溶融体は紡糸口金で中空繊維5に賦形され、第1の冷却
槽6へ押出す。冷却槽6に満たされた有機液状体は温調
機7で、一定温度を保つように制御されている。次いで
第2の冷却槽8に連続的に送り込み冷却する。冷却の終
った中空繊維は抽出槽9で有機液状体を抽出除去し、乾
燥機10で定長緊張下で熱固定され、巻取機11で巻取
られる。
17                   1r本発
明の製造方法によって、作られた数種の中空繊維(多径
300g、内径200用)の表面をさらにコロナ処理、
プラズマ処理、酸化剤処理、界面活性剤処理などのより
表面を親水化し、第3図に示す繊維束のモジュール15
に組立て、精密濾過フィルター除去とする。モジュール
15の上下はポツティング剤i11.1Bが取付けられ
てハウジング16内にセットされる。上部のポツティン
グ剤ゴムパツキン14を介してハウジング16の上級に
固定されている。試料液は下部の入口17から入り、モ
ジュール15を透過し、中空繊維束開口端13から試料
液出口12に送られる。上記精密濾過フィルター(除菌
フィルター)の濾過性能を評価したところ、有機液状体
の含有量及び冷却温度の調節により大腸菌の透過を完全
に阻止する精密フィルター及び縁購菌の通過を完全に阻
止する精密フィルターが得られることがわかった。また
、これらのモジー−ルの透過流速は、lO3〜本発明の
微孔質ポリプロピレン中空繊維からなる精密濾過フィル
ター(除菌フィルター)は水溶液中微量の異物及び微生
物の完全に除去する目的で食品、発酵、製薬、バイオテ
クノロジー、化学、電子工業の分野での水処理用の精密
フィルター(除菌フィルター)として有用である。また
、親水化処理をしない場合、素材の発水性を利用して油
分中の水分の除去用のフィルターとして有用である。
[発明の効果] 本発明の中空繊維はポリプロピレンの微細な球晶の集合
体からなり、球晶相互の間に空間が連通した多孔質構造
の中空壁を有しているので、濾過精度が高く、透過流速
も大きく精密濾過フィルター素子として好適なものであ
る。また本発明は二重管状の紡糸口金から冷却槽内の一
定温度に制御された有機液状体(B)の中に押出したの
ち、脱溶媒、熱処理して中空繊維としたものであるから
、中空壁を微細な多孔質構造の中空繊維を容易に製造す
ることができる。さらに、本発明の中空繊維でなる精密
濾過フィルターは、従来のプリーツ型の精密濾過フィル
ターに比べ、単位体積当り濾過面積が約3倍にすること
ができ、高い処理能力を有するフィルター素材が得られ
る。さらにポリプロピレン素材の特徴から耐薬品性、オ
ートクレーブ性、化学的及び生物学的活性であるフィル
ター素子が得らる。また、前記特性に優れるテフロン性
のフィルター素子に比べ安価であり、供給が安定してい
る。
以下に例を」−げ、本発明をさらに詳しく説明する。
く比較例1〉 密度:  0.9f15g / crn”、MI:13
の高密度ポリエチレン[三井石油化学工業株式会社製ハ
イゼックス1300J]を100重量部に初留点:28
6℃、比重(15/4℃)  :  Q、9589 、
動粘度37.8°0):8.30cStの流動パラフィ
ン[出光興産株式会社製ダフニーオイルCP −15N
 ]を880重量を、混練用2軸押出機にて混合混練し
、水冷し、ペレットとじたこのベレッ)・を押出機に投
入し、170℃で溶融し、ギヤーポンプで3.0 cm
″/minを定量的に紡糸口金に送り込み、外形8mm
 、スリット幅1mmの環状スリットより押し出したが
、中空な形状が得られなかった。
く比較例2〉 比較例1で用いた高密度ポリエチレン50重量部と密度
0.91g/am’、MI:19 、結晶化度52駕の
ポリプロピレン[出光石油化学株式会社製J−2000
G]を50重量部と、比較例1で用いた流動パラフィン
80重量部を比較例1と同様に、混練し溶融紡糸装置で
押出したが、中空な形状は得られなかった。
く比較例3〉 比較例2で用いたポリプロピレン100重量部に、アタ
クチックポリプロピレンを80重量部を比較例1と同様
に混練し、溶融紡糸装置から60℃±5℃に調整された
流動パラフィンの冷却槽1に、押し出し80m/win
で巻取った。冷却槽2には、同じく流動パラフィンを、
抽出槽にはフレオン113[旭硝子製ルレオンソルブR
113J ]を満たしておいて、また乾燥機は、外径3
00μ、肉厚50Jlであったが、透過水量が、 15
01 / m’ hrと小さかった。アタクチックポリ
プロピレンは、ポリプロピレンの球晶の成長を妨げ、孔
径を小さく不規則にしたものと考えられる。
く比較例4〉 比較例2で用いたポリプロピレン100重量部と、比較
例1で用いた流動パラフィン40重量部を比較例3と同
様に混練及び溶融紡糸し、外径280用、肉厚5BJL
の中空繊維を得たが、透過水量が20011 / rn
’hrと小さカッタ。
く比較例5〉 密度0.91g/cm’、MI:25 、結晶化度44
gのポリプロピレン[三井石油化学工業株式会社製ポリ
プロ、J740]を100重量部と比較例1で用いた流
動パラフィン80重量部を比較例3と同様に混練及び溶
融紡糸し、外径280ル、肉厚53ILの中空繊維を得
たが、透過水量が3001 / rri’ hrと小さ
かった。
く比較例6〉 比較例2で用いたポリプロピレン100重量部と固型パ
ラフィン[日本油脂製パラフィンワックス]を80重量
部を、比較例3と同様に混練及び溶融紡糸し、外径30
0角、肉厚50pの中空繊維を得たが、透過水量が18
0文/m′と小さかった。
く比較例7〉 密度0.91g/cm’、に■:10のポリプロピレン
[三井石油化学株式会社製ポリプロJ840 ]と比較
例1で用いた流動パラフィン40重量部とを比較例1と
同様に混練したが、ペレット状に加工できなかった。
く比較例8〉 密度9.91g/ cm’、に■:40のポリプロピレ
ン[三井石油化学株式会社製ポリプロj900 ] 1
100重と、比較例1で用いた流動パラフィン40重量
部とを比較例1と同様に混練し、溶融紡糸装置で押出し
たが、中空な形状は得られなかった。
く比較例9〉 比較例2で用いたポリプロピレン100重量部と、比較
例1で用いた流動パラフィン180重量部、比較例1と
同様に混練したが、ペレット状に加工できなかった。
[実施例1] MI:19以上のポリプロピレン[出光石油化学株式会
社J−2000G]  100重量部と初留点288℃
ポリブテン[出光ポリブテンOHI 50重量部とを、
混練2軸押出機にて混練し、水冷しペレットとした。
このペレットを押出機に投入し、 17Q’cで溶融し
、ギヤーポンプで3.0cm’/minを定量的に紡糸
口金に送り込み、外径6+nm 、スリット幅inmの
環状スリットより押出した。これを60℃±5℃に調節
されたポリブテンあるいは冷却槽1に押出し、80m/
minで巻取った。冷却槽2には冷却槽6と同じ流動パ
ラフィンを、抽出槽にはフレオン113[旭硝子フレオ
ンソルブ113]を満たしておいた。また、乾燥機は7
5℃に調節しておいた。ここで出来た中空繊維は外径3
00w、肉厚50ILであり、透過水量が200041
/rn’hrであり、空孔率が39%で、油路率が11
1zであった。
[実施例2〜9] ポリプロピレンと有機液状体及び造核剤の配合量を表1
に組合せて混練し、実施例1と同様に溶融紡糸を行なっ
た。得られた中空繊維の性能を表2に示す。
[実施例10〜11] 実施2と同様の配合で混練して出来たペレ・ントについ
て、冷却槽lの温度条件と表3のように変動させ、溶融
紡糸を行なった。得られた中空繊維の性能を表4に示す
[実施例12〜131 実施例2と同様の配合で混練してできたペレットについ
て、熱処理の温度を表5のように変動させ、溶融紡糸を
行なった。得られた中空繊維の性能を表6に示す。
[実施例1B] 実施例2で得られた中空繊維を113,000本束ね、
外径が幅?Omm、長さが250mmの円筒形状のフィ
ルター素子を作った。これをエイエムエフ・インコーホ
レーデイドのカートリッジ用/\ウジング(IZMP)
に組込み、20℃の水を中空繊維の外側から0.3kg
/crn’の圧力で流したところ、透水量は3(IQ/
minであった。この透水量は、上記)\ウジング(I
ZMP)に装着可能な従来のフィルター素子の単位体積
当り濾過面積が約3倍になったためと考えられる。
[実施例14] 実施例2で得られた中空繊維で、濾過面積が0゜10m
′になるようにモジューを作り、これに 10個/ma
lの濃度の大腸菌(Eschinia coli)が含
む水を1kg/crn’に加圧してFll過した。ハウ
フイングに残留した2次側濾過をTSB倍地マク7℃、
24hr倍養したが、Eschinia coliは存
在しなかった。
[実施例15] 実施例7で得られた中空1維で濾過面積が0.10m2
になるようにモジュールを作り、これに 10個/ml
の濃度のPseudomonasを含む水を1kg/c
rn”に加圧して5l濾過した。ハウジングに残留した
2次側濾過をTSB倍地マク7℃、24hr倍養したが
、Paeudomonasは存在しなかった。(以下余
白)
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明中空繊維における中空壁のモデルを示す
図、第2図は中空繊維を製造する装置の概略側面図、第
3図は本発明精密濾過フィルターの断面図である。 2・・・押出機、3・・・ギヤーポンプ、4・・・紡糸
口金、5・・・中空繊維、6.8・・・冷却槽、9・・
・抽出機、10・・・乾燥機、11・・・巻取機、15
・・・モジュール。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)メルトインデックス11〜39で、結晶化度40
    %以上のポリプロピレン微細な球晶の集合からなる中空
    繊維であって、該繊維の中空壁が球晶相互の間にできる
    空間で連通された焼結体様の微孔質とされていることを
    特長とする中空繊維。
  2. (2)肉圧が30〜70μで外径が500μ以下である
    特許請求の範囲第(1)項記載の中空繊維。
  3. (3)メルトインデックス11〜39で結晶化度40%
    以上のポリプロピレン(A)100重量部に対し、(A
    )の成形温度以上で(A)に相溶し、かつ実質的に発揮
    しない有機液状体(B)を50〜150重量部を混合・
    混練して均一な溶融体とし、該溶融体二重管状の紡糸口
    金を有する溶融紡糸装置から冷却槽内の一定温度に制御
    された有機液状体(B)の中に押出し、ポリプロピレン
    (A)の球晶がブドウ球状に連結された間隙に有機液状
    体(B)が存在する中間構造体をつくり、次いで(B)
    の良溶媒で、(A)には不溶の溶媒中に連続的に導き、
    前記中間構造体より(B)を除去したのち、定長緊張下
    で、熱処理することを特徴とする中空繊維の製造方法。
  4. (4)有機液状体は、炭素数12〜40の液状炭化水素
    である特許請求の範囲第(3)項記載の中空繊維の製造
    方法。
  5. (5)球状結晶体の大きさは有機液状体の温度を制御す
    ることにより、該結晶体相互の間にできる空間の大きさ
    を制御することを特徴とする特許請求の範囲第(3)項
    の中空繊維製造方法。
  6. (6)溶融体を作る時に、ポリプロピレンの球晶の大き
    さを調節する目的で、ソルビトール誘導体からなる造核
    剤を0〜1重量部添加することを特徴とする特許請求の
    範囲第(3)項記載の中空繊維の製造方法。
  7. (7)冷却槽中の有機液状体は、30℃〜90℃(それ
    ぞれ±5℃)の温度範囲に制御されている特許請求の範
    囲第(1)項または第(5)項の何れかの項に記載の中
    空繊維の製造方法。
  8. (8)熱処理の前後で実質的に長さの変化がないように
    、定長緊張下で熱処理することを特徴とする特許請求の
    範囲第(3)項記載の中空繊維の製造方法。
  9. (9)定長緊張下で、50℃〜80℃の温度範囲で熱固
    定を行なう特許請求の範囲第(8)項記載の中空繊維の
    製造方法。
  10. (10)メルトインデックス11〜39で、結晶化度4
    0%以上のポリプロピレンの微細な球晶の集合からなり
    、かつ肉厚が30〜70μで外径が500μ以下で微孔
    質中空壁構造をなす中空繊維を濾過体モジュールとした
    ことを特徴とする精密濾過フィルター。
  11. (11)濾過体モジュールは、10^2個/mlの濃度
    の大腸菌を透過流速10^3〜10^5/m^2hrで
    流したときに大腸菌を通過させないために、濾過面積が
    0.10m^2とされている特許請求の範囲第(10)
    項の記載の精密濾過フィルター。
  12. (12)濾過体モジュールは、10^2個/mlの濃度
    の縁膿菌(Pseudomonas)を含む水を1kg
    /cm^2に加圧して、5l濾過する時、二次側に縁膿
    菌が通過しないで、かつ透過流速が10^3〜10^5
    l/m^2hrであるように濾過面積が0.10m^2
    とされている特許請求の範囲第(10)項記載の精密濾
    過フィルター。
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