JPH0235727Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、スプールにストランド状の巻取り材
を巻掛けるための巻取り機であつて、前記スプー
ルが巻取り材を１つのストランド案内部を介して
供給されており、さらにスプール及びストランド
案内部の長手方向での往復トラバース運動のため
の送り駆動装置と、それぞれの巻取り層内の巻線
を正確にトラバースさせるために一定の走入角を
維持するための制御装置とを有する形式のものに
関する。

このような巻取り機のばあいストランド案内部
を、鉛直軸線を中心にして旋回可能なフオーク状
トラバース部材として構成することが公知であ
り、（ドイツ連邦共和国特許1574425号明細書）、
このばあい前記フオーク状トラバース部材は、ス
プールにおける巻取り材走入個所を移動すること
によつて側方へ旋回されかつリミツトスイツチを
操作するようになつており、該リミツトスイツチ
は、巻取り機の軸方向の調節のための送り駆動装
置を、目標走入角、すなわち一般的に先行する巻
線に押さえ力を生ぜしめるように設計された押さ
え角に相応するスプール及びフオーク状供給部材
の相対位置が再び達成されるまでの間スイツチ・
オンにされる。このような作動形式のばあいに
は、もちろんリミツトスイツチのレリーズのため
に十分な、目標値からの走入角のずれが許容され
なければならず、このばあい著しくずらされた走
入角のばあいにも相変わらず巻線は次の巻線と並
んで位置されかつ巻線が不都合に次の巻取り層に
乗り上げることはないということが前提にされて
いる。しかしこのような前提は確実には充たされ
ない。これは、正確なトラバースのばあいにフラ
ンジにおける第１の巻線が常にフランジに対して
平行に延びているのでトラバース送りは一定でな
いからである。このことによつて、次の巻線も連
続する渦巻き線の形式によりスプールに巻掛けら
れず、一般的に主フランジに対して平行に延びる
巻線において側方のずれがそれぞれ360度回転し
た後に存在する。要するにトラバース運動はそれ
ぞれの巻線のこのようなずれに適合されなければ
ならない。しかしこのようなずれ個所では、とり
わけ目標走入角もしくは押さえ角が幾分大きくさ
れていてあるいは巻取り材が密着するために傾斜
されており、あるいは滑らないゴム状の表面を有
しているばあいに、巻線が次の巻取り層に乗り上
げる。しかしこのような欠点は、旋回可能なフオ
ーク状トラバース部材によつて作動する公知の巻
取り機によつては自動的に修正されないばかりか
操作員の操作によつても修正されない。

本考案の課題は、１つの巻取り層における隣接
する巻線の間の間隔あるいは当て付け圧がスプー
ルとストランド案内部との間の相対運動によつて
のみ規定され、それぞれの巻取り層を形成する間
に走入角における変動が排除されるような前述の
形式の巻取り機を提供することである。

このような課題を解決するために本考案では、
制御装置が、その都度の最終巻線の位置を所定の
スプール回転角度だけ巻取り材走入個所の前方に
位置する測定個所で検出する第１の測定装置と、
スプール及びストランド案内部のそれぞれのトラ
バース位置を検出するための第２の測定装置と、
計算器とから成つており、該計算器が両方の測定
装置の測定データから、スプール及びストランド
案内部が走入角を維持するために前述のスプール
回転角度だけスプールを回転した後に必ず達する
ような相対位置を算出して、送り駆動装置に命令
するようになつている。要するに本考案では、常
に時間的に前以つて後の走入個所の位置を検出
し、かつスプールとストランド案内部との間の相
対運動が中間時点で、前以つて検出され走入個所
が所望の走入角の実際の巻取り材走入点に常に維
持されたままであるように制御されている。要す
るにたとえば最終巻線における変位はたとえば走
入個所の60度手前で検出され、トラバース運転
は、スプールを60度回転させた後にスプールとス
トランド案内部との相対位置が、早期の測定時点
と再び同じになるように相応してスイツチ・オン
にされる。このような作動形式のばあい走入個所
は常に最終巻線に関連して検出されるので、トラ
バース運動の算出時に総合的誤りは生じない。実
際のテストが示すように、トラバース運転におけ
る早期制御のこのような形式は高い確実さ及びト
ラバース正確さをもたらし、かつ普通の手入れに
おいて著しい進歩が示され、監視装置及び修正作
用が操作員によつてもはや必要でない完全自動式
の巻取り機が提供される。

本考案の有利な実施態様により、第１の測定装
置が、側方へ運動可能であり、最終巻線を側方で
走査する接触装置から成つており、該接触装置が
この接触装置の旋回に関連して、ストランド案内
部に対して相対的な巻線の位置を規定するための
測定値を、所定のスプール回転角度だけ検出個所
の後方に位置する走入個所で供給するようになつ
ている。

このような機械的な接触の代わりに、本考案に
より最終巻線の無接触式の機械的でない検出も可
能である。このばあいたとえば第１の測定装置
が、スプールの巻取りスペースの外に配置され最
上層の巻線に対して接触方向のテレビカメラから
成つており、該テレビカメラは、すでに巻掛けら
れた層の端部の移動を監視する。このようなテレ
ビカメラの出発シグナルは、巻取り層の端面側位
置が定置の座標に関連してスプール軸線に対して
平行に示されるように利用される。同じ時点に、
スプールがトラバース運動を及ぼすばあいにスプ
ールの瞬間的位置も把持され、あるいはさもなけ
ればストランド案内部の瞬間的な位置が、このス
トランド案内部がトラバース運動を実施するばあ
いに把持される。このばあい両方の測定データか
ら巻取り材の周知の直径と一緒に、最終巻線の測
定される位置が巻取り材走入個所に達したばあい
にスプール及びストランド案内部が達するそれぞ
れの相対位置が検出される。１つの層の最終巻線
の測定は、たとえばスプール回転毎に10回行なわ
れる。それに応じて、スプール10回回転毎に巻線
の目標位置が得られ、該目標位置はスプール回転
の相応する部分の後に、すなわち測定個所が走入
個所からどれだけ遠ざけられているかに応じてト
ラバース運動によつて得られる。

その都度の目標位置に達するばあいに、もちろ
んその都度調節される押さえ角が考慮される。巻
取り材に関連している十分な押さえ角は、検出装
置のプログラミングによつて調節可能である。

要するに本考案による作動形式のばあい、それ
ぞれの最終巻線が次の巻線のための原型として使
用される。測定個所を走入個所から時間的に切離
すことによつて、このばあい次のような利点が得
られる。つまり、慣性を受けている作業運動は、
丁度よくかつしかも検出装置を介して速度に関連
して導入され、このことによつて巻取り材の不都
合な乗り上げが確実に阻止されることである。

本考案のさらに有利な実施態様によれば、第１
の測定装置が、スプールに対して半径方向に向か
いかつスプールの巻取りスペースの外に配置され
た距離センサ、たとえば超音センサから成つてい
る。さらに別の実施態様によれば、第１の測定装
置が、半径方向でスプールに向かうテレビカメラ
と、該カメラに対して傾斜していてかつスプール
を巻取り材走入範囲にわたつて延びている光の帯
によつて照らす投光器とから成つており、しかも
テレビカメラ及び投光器がスプールの巻取りスペ
ースの外に配置されている。

スプール及びストランド案内部のその都度のト
ラバース位置を検出するために、第２の測定装置
が役立ち、該第２の測定装置は、本考案によれば
送り駆動装置と一緒に移動するパルスタコメータ
から成つている。

巻取り時に案内ローラだけ側方に旋回される弾
性的な巻取り材のばあいに、トラバース運動は周
知の形式でストランド案内部の軸方向の作業によ
つて定置のスプールに沿つて行われる。これに対
して別の巻取り材、たとえば太い電気ケーブルの
ばあいには、ストランド案内部が定置にされたま
まで、かつスプールがトラバース運動を行う。両
方の種類の巻取り材のばあい本考案では同じ形式
に使用される。さらに本考案によれば、スプール
が、トラバース運動を一定の速度で行いかつスト
ランド案内部がやはりトラバース方向で調節可能
であり、しかも本考案による切換え制御装置によ
つてのみ修正運動が行われる。このような実施例
は、きわめて速い速度で巻取られるばあいにきわ
めて有利である。

以下に図示の実施例につき本考案を説明する。

第１図〜第３図には、ローラ１上で走行可能な
４脚の架台２を有する巻取り機が示されており、
該架台の上方部分に２つの心押し軸アーム３，４
が懸架されており、該心押し軸アームの下方の心
押し軸５，６に、フランジ８を有するスプール７
が受容されている。スプール７が定置に配置され
たストランド案内部９を介してストランド状の巻
取り材１０が供給され、該巻取り材は互いに緊密
に当接された巻線で及び正確に互いに上下に位置
された巻取り層で巻取られる。巻取り工程中に、
両スプールフランジ８の間の材料走入個所１１は
往復運動し、このばあい隣接する巻線の緊密な当
接を生ぜしめるために巻取り材は一定の走入角度
αでスプールに巻取られる。走入角度αを維持す
るために、実施例における巻取り機はストランド
案内部９の前方で底側のレールに沿つて送り駆動
装置１２を介して往復走行され、このばあいパル
ス・タコメータとして形成された測定装置１３は
巻取り機もしくはスプール７の位置を、定置の座
標に対して相対的にスプール軸線１４に対して平
行に確認し、次いで実施例においてストランド案
内部９に配置された計算器１５に供給する。

さらに、計算器１５が別の測定装置１６によつ
て最終巻線１７のその都度の位置のための値を維
持し、このばあい測定は、実際の走入個所１１を
所定の回転角度、ここでは180度だけ先行する個
所で行われる。

第１図〜第５図による測定装置１６は、スプー
ル巻線において接線方向に向かうテレビカメラと
して形成されており、該テレビカメラは反対側で
光学的なコントラスト面１８に向かい合つてい
る。測定装置１６は有利には周期的に操作されか
つたとえばスプール回転毎に、最終巻線１７の巻
線側面１７ａの位置のための１つのシグナルが、
実際の走入個所１１に対して180度だけずらされ
た位置で10回あるいは20回供給される。計算器１
５は両方の測定装置１３，１６に供給された測定
データからその都度相対位置を算出し、該相対位
置はスプールをさらに180度回転させた後にスプ
ール７とストランド案内部９との間に必ず存在
し、このことによつて所望の走入角度αが維持さ
れたままである。トラバース運動の制御は、この
ばあいきわめて正確に行われ、従つてトラバース
運動は第１０図において拡大図で示された個々の
巻線の不規則な経過に緊密に追従する。巻取り材
が、巻線の変位部Ｚにおいて不都合に次の巻取り
層に乗り上げる危険は、本考案による制御形式の
ばあいに取除かれる。第５図には後に述べる第７
図、第９図及び第１３図におけると同様に左側の
スプールフランジ８は省略されている。

第６図及び第７図に示される実施例では、最終
巻線の位置を検出する装置が、半径方向でスプー
ルに向かう距離センサ１９から成つており、距離
センサはたとえば超音センサとして形成されるこ
ともできる。

第８図及び第９図に示された別の実施例として
の測定装置は、ほぼ半径方向でスプールに向かう
テレビカメラ２０とスプールに対して傾斜する投
光器２１とから成つており、該投光器はスプール
７を全長にわたつて光の帯２２ａ，２２ｂによつ
て照らす。投光器２１およびテレビカメラ２０の
種々異なる整合により、テレビカメラのために、
互いに上下に位置する２つの巻取り層の境界線に
おける光の帯が変位され、従つて要するに構成及
び上方の巻取り層の端面の移動がテレビカメラに
よつて正確に追跡される。

第１０図及び第１１図に示された機械的な接触
装置２３は、巻取り材の走入個所１１に対してほ
ぼ90度だけ先行する位置で最終巻線側面１７ａに
接触している。接触装置２３は、スプール軸線に
対して平行なガイド２４に沿つて移動可能であ
る。たとえば巻線の変位部Ｚの傾斜部に走入する
ばあいに、接触装置２３が一時的にガイド２４の
方向で移動され、しかしこのばあいこのような運
動は測定され、かつトラバース運転における駆動
命令の算出及び解除のために、スプールが90度回
転した後に再びストランド案内部に対して同じ相
対位置にあり、かつ要するに接触装置２３が図示
の基本位置に戻されるように利用される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による巻取り機の正面図、第２
図は第１図の矢印方向で見た側面図、第３図は
第２図による巻取り機の平面図、第４図及び第５
図はその都度最終巻線の位置を検出する測定装置
のための第１実施例の正面図及び側面図、第６図
及び第７図は同じく測定装置の第２実施例の正面
図及び側面図、、第８図及び第９図は第３実施例
の正面図及び側面図、第１０図及び第１１図は第
４実施例の正面図及び側面図である。 １……ローラ、２……架台、３，４……心押し
軸アーム、５，６……心押し軸、７……スプー
ル、８……フランジ、９……ストランド案内部、
１０……巻取り材、１１……走入個所、１２……
送り駆動装置、１３……測定装置、１４……スプ
ール軸線、１５……計算器、１６……測定装置、
１７……最終巻線、１７ａ……巻線側面、１８…
…コントラスト面、１９……距離、２０……テレ
ビカメラ、２１……投光器、２２ａ，２２ｂ……
光の帯、２３……接触装置、２４……ガイド。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ スプールにストランド状の巻取り材を巻掛け
   るための巻取り機であつて、前記スプールが巻
   取り材１０を１つのストランド案内部９を介し
   て供給されており、さらにスプール７及びスト
   ランド案内部９の長手方向での往復トラバース
   運動のための送り駆動装置と、それぞれの巻取
   り層内の巻線を正確にトラバースさせるために
   一定の走入角αを維持するための制御装置とを
   有する形式のものにおいて、前記制御装置が、
   その都度の最終巻線１７の位置を所定のスプー
   ル回転角度だけ巻取り材走入個所１１の前方に
   位置する測定個所で検出する第１の測定装置１
   ６と、スプール７及びストランド案内部９のそ
   れぞれのトラバース位置を検出するための第２
   の測定装置１３と、計算器１５とから成つてお
   り、該計算器が両方の測定装置の測定データか
   ら、スプール７及びストランド案内部９が走入
   角αを維持するために前述のスプール回転角度
   だけスプールを回転した後に必ず達するような
   相対位置を算出して、送り駆動装置１２に命令
   するようになつていることを特徴とするスプー
   ルにストランド状の巻取り材を巻掛けるための
   巻取り機。 ２ 第１の測定装置が、側方へ運動可能であり、
   最終巻線を側方で走査する接触装置２３から成
   つており、該接触装置がこの接触装置の旋回に
   関連して、ストランド案内部９に対して相対的
   な巻線１７の位置を規定するための測定値を、
   所定のスプール回転角度だけ検出個所の後方に
   位置する走入個所で供給するようになつている
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の巻取り
   機。 ３ 第１の測定装置１６が、スプールの巻取りス
   ペースの外に配置され最上層の巻線に対して接
   線方向のテレビカメラから成つている実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の巻取り機。 ４ 第１の測定装置が、スプールに対して半径方
   向に向かいかつスプールの巻取りスペースの外
   に配置された距離センサ１９から成つている実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の巻取り機。 ５ 第１の測定装置が、半径方向でスプールに向
   かうテレビカメラ２０と、該カメラに対して傾
   斜していてかつスプールを巻取り材走入範囲に
   わたつて延びている光の帯２２ａ，２２ｂによ
   つて照らす投光器２１とから成つており、しか
   もテレビカメラ２０及び投光器２１がスプール
   の巻取りスペースの外に配置されている実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の巻取り機。