JPS6039620B2 - 線状体巻取機のトラバ−ス装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電線ケーブル又は合成樹脂製のチューブ或は
中実榛のごとき比較的径の大きい線状体をリール上に整
列巻きする巻取機のトラバース装置に関する。

従来、電線ケーブル又は合成樹脂製のチューフ或は中実
棒のごとき線状体をリール上に整列巻きするには、第１
図に示すごとく、巻取りール２の軸と平行に配置された
トラバース軸上４上を所定のピッチにて横行するトラバ
ーサー６によりリール状に巻回されるべき線状体８を係
合してリール上における巻取位置を規制しながら巻取る
のが一般的であった。

この場合、リール鍔際にてトラバーサー６に逆転動作指
令を与えるには、同図に示すごとく、各リール鍔位置に
対応してトラバーサ−通路内に設けられたりミットスイ
ッチ１０，１０とトラバーサー６との係合により得るか
、又は第２図に示すごとく、各ＩＪール鍔内際に配設し
た検出器１０′，１０′により線状体を検出して得てい
たが、いずれもトラバーサーの適正な折返しが得られず
、リール鍔際にて巻き乱れを生じがちであった。すなわ
ち、上記一般形式の巻取機においては、トラバーサーの
移動ピッチとりール上における巻取位置のピッチとの間
に微少の誤差が存在し、この誤差が巻回過程において巻
取層を増大するに伴って漸次累積されるために、トラバ
ーサーの線状体係合位置とりール上の巻取位置との間に
は図に示すごとく、リール軸方向のズレｄが形成される
。

このため、第１図に示すごとき方法によりトラバーサー
の逆転動作指令を得たのでは、線状体の巻取位置がリー
ル金言に到達した後も尚引きつつきトラバーサー６はＩ
Ｊミットスイッチ１０と係合するまでリール鍔へ向け横
行されるためにリール鍔際にて必要以上に重ね巻きが行
われ、逆に第２図に示すごとき方法による場合には、ト
ラバーサ−がリール鍔に対応する位置に到る前に逆転動
作が始められるために、リール鍔際における巻取ループ
が開きがちとなり、いずれもリール鍔際において巻き乱
れを生ずる結果となる。本発明は、上記従来の欠点を排
除させるべくなされたものであって、トラバーサ−折り
返しの適正な時点を得て、リール鍔際における巻き乱れ
を防止することのできるトラバース装置を提供すること
にある。

このため、本発明によるトラバース装置は、リール鍔際
においてトラバーサーの線状体係合位置とり−ル上の巻
取位置との間におけるリール軸方向のズレ量を検出し、
該ズレ量を修正したる後トラバーサーを逆転せしめるよ
うにしたことに特徴がある。

以下添附図面に沿って本発明の実施例につき説明するに
、第３図において、２はその藤心まわりに回転駆動され
るリール、８はリール上に巻回される線状体、４はトラ
バース軸と平行に配置されかつ図示しない駆動源により
その軸○まわりに正逆回転せしめられる所定ピッチのね
じを切ってあるリール軸、６はトラバース軸に螺合され
該トラバース軸の正逆回転によりリール軸と平行に左右
横行するごとく支持されたトラバーサー、７は該トラバ
ーサー上に固定されリール上に巻回されるべき綾状体を
係合してリール上の巻取位置を規制する一対の縦型ロー
ラ、１０，１川ま各リール鍔内際に対応して固定台（図
示せず）上に設けられ線状体８の巻取位置がリール鍔に
到達したことを検出する検出器、１２は上記トラバース
軸４の一端に結合され図示しない駆動源からの回転駆動
力を上記トラバース軸に伝達するマグネットクラッチ、
１４は該マグネットクラッチと駆動源との間に連結され
該駆動源からの回転駆動力方向を逆転する切替クラッチ
、１６はマグネットクラッチ１２と切替クラッチ１４と
の間に連結されたダブルマグネットクラッチ、１８，１
８′はトラバース軸とは別個に該トラバース軸と平行に
配置されかつその軸心まわりに回転可能に支持された左
右一対のねじ軸、２０，２０′は該ねじ軸１８，１８′
にそれぞれ螺合されこれらねじ軸の回転によりトラバー
ス軸と平行に横行し得る光電管、２２は該光電管の通路
に臨んで上記トラバーサー６の側部において縦型ローラ
７の中央位置に対応して設けられた突出板、２４，２４
′はねじ軸１８，１８′の端部に設けられ各ねじ軸の回
転数を計測するパルス検出器２６はリール軸に固定され
リールの回転数を計測するパルス検出器である。

上記ねじ軸１８および１８′は、それぞれ、トラバース
軸４の延長部上に遊隊されかつダブルマグネットクラッ
チ１２により選択的に係合されるブーリ１７および１７
′を介し、各ねじ軸の端部に設けられたプーリとの間に
図示のごとき伝達機構を経てトラバース麹と同一駆動源
より回転駆動力を伝達されるようになっている。又、各
ねじ軸１８，１８′はトラバース軸と同一のピッチを有
する。それ故、回転駆動力を伝達された場合には各ねじ
軸の光電管２０，２０′はトラバーサ−６と同一速度で
移動することができる。さらに、上記各光電管２０，２
０′は発光および受光型式の反射形ビームスイッチより
なり、第４図に示すごとくトラバーサー側部の突出板２
２上に設けた反射マーク２３と対応しており、該マーク
との離間距離が所定距離に至ると作動するようになつて
いる。

さて、上述したごとき構成において、トラバ−サ−の適
正な折り返し動作を行なうには、予め各光電管２０，２
０′を対応するりール鍔内面位置に一致させるごとく配
設しておき、リール２をその鯛心まわりに回転させると
ともにトラバース軸４を回転してトラバーサー６を所定
のピッチにて図示矢印方向に横向させる。

この際ダブルクラッチ１６はいずれのプーリ１７，１７
′にも係合されておらず、従って光電管の位置は不変で
ある。このようにして横するトラバーサーの縦型ロ−フ
７によりリール上に巻回される線状体８の巻取位置を案
内しつつ巻き進め、リール上の巻取位置がリール鍔迄到
達すると、これを検出器１０が検出し、該検出信号に基
いてマグネットクラッチ１２が消磁されトラバーサー６
の横行が停止せしめられる。同時に上記検出信号に基き
検出器２６が作動せしめられ、トラバース軸回転停止後
のりール２の回転角度を計測する。検出器２６はリール
の約７／８回転を計測し、この間に上記縦型ローラ７に
よる線状体の係合位置とりール状の巻取位置との間にズ
レｄが存在しないことを確認すると、つまり光電管２０
がトラバーサー６の突出板上に設けられた反射マーク２
３を検出すると、正逆転クラッチ１４を切り換えると同
時にマグネットクラッチ１２を励磁してトラバーサー６
を逆転移動せしめる。しかし、検出器２６リールの約７
／８回転を計測した後もなお光電管２０がトラバーサー
の突出板上に設けられた反射マーク２３を検出しないと
きには、これは上記ズレｄが存在することを示し、これ
を修正すべ〈動作せしめられる。

即ち、検出器２６は上記回転角を計測の間に光電管２０
が反射マーク２３を検出しないときダブルクラッチ１６
をプーリ１７とを係合せしめ、これによってねじ軸１８
を回転して光電管２０をトラバーサー６と同一速度で停
止しているトラバーサーの反射マーク２３に向け移動さ
せる。しかして光電管２０が反射マーク２３を検出する
と、該検出信号に基きダブルクラッチ１６とプーリ１７
との係合が外されて光電管２０の移動が停止せしめられ
るとともに、正逆転クラッチ１４が切り変えられ同時に
マグネットクラッチ１２が励磁される。上記動作の間、
リール上の線状体の巻取位置は、リール鍔に沿って次層
一巻きを形成したる後順次下層のループ間にきき取られ
るごとく反対側のりール鍔に向って（つまり図示矢印と
反対方向に）移動し、トラバーサー上の縦型ローラ７の
位置、つまり線状体係合位置に一致する迄進む。従って
、トラバーサー６は、上記ズレｄが修正され線状体係合
位置とりール上の巻取位置とが一致した時点で逆転せし
められることとなり、従来のごとくリール鍔際において
必要以上に巻き重ねを生じたり、巻き開きを生ずること
はない。なお、パルス検出器２４は、上言己ズレｄの修
正動作のために光電管２０が移動されている間に該光電
管の移動量を計測し、縁状体８が再び第３図の矢印方向
に巻回を進められるときにダブルクラッチ１６とプーリ
１７とを係合せしめて上記計測された移動量だけ光電管
を復帰移動させた後上記ダブルクラッチ１６とプーリ１
７との係合を外す。

従って光電管２０は修正動作の前にはつねに対応するり
ール鍔の内面位置と一致するごとく配置されている。又
、トラバーサーの逆転動作は反対側のりール鍔にあって
も上述した方法と全く同一手順に従って行われ、唯検出
器１０、ねじ軸１８、光電管２０、ブーリ１７、パルス
検出器２４に代ってそれぞれ検出器１０′、ねじ藤１８
′、光電管２０′、プーリ１７′、パルス検出器２４′
が動作するだけである。

以上のように、本発明によればトラバーサーの線状体係
合位置とりール上の巻取位置とを一致させてから、トラ
バーサーを逆転せしめるようにしたので、リール鍔際に
おける必要以上の重ね巻きや巻き開きがなくなり、つね
に密接した聖列巻きを維持することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は従来公知のトラバーサス装置の要
部を巻取りールとともに平面にて示す図、第３図は本発
明によるトラバース装置を巻取りールとともに示す概略
平面図、第４図は同要部の拡大斜視図である。 ２……リール、４……トラバース軸、６……トラバーサ
、８・・・・・・線状体、１０，１０′・・・・・・検
出器、１２・・・・・・マグネットクラッチ、１４・…
・・切替クラッチ、１６……ダブルクラッチ、１７，１
７′……プーリ、１８，１８′……ねじ軸、２０，２０
′・・・・・・光電管、２３・・・・・・反射マーク、
２４，２４′・・・・・・パルス検出部、２６・・…・
パルス検出器。 第１図 第２図 第３図 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ リール軸と平行に配置されたトラバース軸上を所定
   ピツチにて移動するトラバーサーによりリール上に巻回
   されるべき線状体を係合して該線状体のリール上におけ
   る巻取位置を規制する線状体巻取機のトラバース装置に
   おいて、前記リール上における線状体の巻取位置がリー
   ル鍔迄到達したことを検出する検出装置と、該検出装置
   により線状体の巻取位置がリール鍔迄到達したことを検
   出された際に前記トラバーサーの移動を一旦停止せしめ
   る装置と、前記トラバーサーが一旦停止せしめられた際
   に該トラバーサーの線状体係合位置とリール上の線状体
   巻取位置との間のリール軸方向におけるズレ量を検出し
   該ズレ量に従つて前記トラバーサーの移動停止時間を決
   定するとともに該停止時間による前記ズレ量の修正の後
   前記トラバーサーを逆転移動せしめる装置とを備えてな
   る線状体巻取機のトラバース装置。