JPH0228238B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 イ 産業上利用できる分野 本発明は半径方向の内方へ湾曲され、大体円筒
形のブツシユボデー内に一側でクランプされてい
る複数のコンタクトばねを有するコンタクトばね
ブツシユを製造する方法であつて、コンタクトば
ねワイヤー部分により形成された真直ぐなコンタ
クトばねが先ず互いに整列されてブツシユボデー
の内部に導入され、次に一方において該ブツシユ
ボデー内へ部分的に突入せる且つライン接続ピー
スの前端に位置せる環状延在部に押圧されてこの
位置に一側で固定され、また他方においてブツシ
ユボデーのピン挿入部に面する他端がブツシユボ
デーと環状ボデーとの間に制限された環状間隙９
内を自由に移動できるようにガイドされるように
半径方向へ弾性変形されるコンタクトばねブツシ
ユの製造方法に関する。

ロ 従来の技術 数十年にわたり、また現在においてもしばし
ば、一側にて前方へ曲げたコンタクトばねを手で
ブツシユボデー内に個々に導入して製品を製造す
ることが行われている。前述のように手で組み立
てが行われたり自動化が図られた前述した形式
（西独国公開公報1415491号）の知られている方法
においては、コンタクトばねが内側から外側へ半
径方向へ曲げられた時に係止される支持エツジ
を、異なる内径部を形成することの結果としてブ
ツシユ内部に形成するために、ブツシユボデーは
旋削部品として形成されねばならないという大き
な欠点のあることが認められている。旋削部品は
製造コストが高いことに加え、この方法によれ
ば、大体１mmから上のコンタクトピンのためのコ
ンタクトばねブツシユしか製造できないという非
常に不都合なことも認められている。0.75mmの直
径のコンタクトピンに関しては少なくとも2.25mm
の直径のブツシユを製造することのみ可能であ
る。しかし実際に要求されることによれば、ブツ
シユボデーは大体1.5mmの直径のものでなければ
ならない。

一般的な他の知られている製造方法（米国特許
明細書3023789）においては、コンタクトばねは
双曲線の回転母線に沿つて剛性のブツシユ内に配
列され、それらの２つの曲げ丸められた端部がブ
ツシユの端面にしつかりと押圧される。この方法
で製造されたコンタクトばねブツシユは要求され
た都合の良い寸法形状を得られ、望まれる小さな
設計を達成できるが、ばね端部をメツキ処理でき
ない欠点があり、このことは特にばね特性が不都
合であることに原因して、ピンおよびブツシユの
間に極めて小さな交差を維持しなければならず、
また比較的少ないコンタクトばねしか取付けられ
ず、これがために電流導通において制限を与え
る。

ハ 発明の目的および構成 本発明の基本とせる目的は前述した形式の製造
方法を発展させ、小型設計のコンタクトばねブツ
シユの製造を、即ち0.6mmに等しいかまたはそれ
以下の直径のコンタクトピンに適した比較的小さ
な外径ではあるが高い電流導通容量および長い寿
命のコンタクトばねブツシユの製造を可能にする
とともに製造工程を簡単化するようになすことで
ある。

特別なこの製造方法においては、この目的はコ
ンタクトばねが変形可能な薄肉スリーブで形成せ
るブツシユボデー内に導入された後、環状ボデー
または環状延在部から軸線方向に於いて離れ且つ
互いに距離を隔てた２つのそれぞれの位置におい
て半径方向の内方へ突起せる環状突起がブツシユ
ボデーに外側から形成され、これらの環状突起が
コンタクトばねに接近し、コンタクトばねを半径
方向の内方へ湾曲させるようになすことによつて
本質的に達成される。

この方法において、ブツシユボデーを形成する
好ましくは経済的な面から引き抜き部材とされる
スリーブであつて、0.1mm程度の肉厚を有し、環
状ビードを形成するために特徴とする方法によつ
て外側から容易に変形できるスリーブを使用でき
る。本発明の方法によれば、大体0.6mmの直径の
コンタクトピンに使用することを意図され、また
大体1.5mmの外径を有するブツシユを製造できる。
これにより、本発明の方法により製造された非常
に多数のコンタクトばねブツシユを制約の大きな
空間に並べて配列でき、これにより高い品質のコ
ンタクトコネクタを適当なコストで提供できる。

接触がコンタクトばねの充分な湾曲により確実
に行われることを保証するために、本発明の方法
の他の実施例においてはコンタクトばねの自由端
を支持する環状ボデーの外径にコンタクトばねの
直径の２倍を加えた寸法よりも小さな内径をブツ
シユボデーの各環状突起に与えることが有利であ
ると認められている。

更に他の実施例においては、互いに間隔を隔て
て配置された２つの環状突起の間のブツシユボデ
ーの外周部に、環状突起が形成されているのと同
じ縮径部を形成することができる。これにより連
続せる一定の縮径部がブツシユボデーの中央に形
成され、この部分の両端がコンタクトばねの半径
方向の弾性変形を保証するのである。

ブツシユボデーの軸線回りをブツシユボデーに
対して回転するローラーによつて形成される刻み
目としてブツシユボデーに環状溝を形成すること
が特に好都合であることが見出されている。同時
に、これらのローラーは静止せるブツシユボデー
の回りを回転するような装置の一部とすることが
できる。これに代えてローラーを静止させ、ブツ
シユボデーを回転させるようにローラーを取付け
することもできる。

特に好ましいものとして、本発明による方法は
またコンタクトばね端部を組立た状態で支持し、
内径がブツシユの軸線方向の面にそれぞれ位置せ
る湾曲したコンタクトばねの間の中間部における
最小距離よりも大きいが、ブツシユボデーに形成
せるピン挿入開口よりも小さく選定され、また外
径がブツシユボデーの内径よりも小さく選定され
た環状ボデーがブツシユボデー内に弛く導入さ
れ、組立によつて係止されるコンタクトばね端部
により保持されることを特徴とする。この方法に
より製造されたコンタクトばねブツシユは、それ
が使用された場合に弛く導入されたリングが一側
におけるばねの自由な運動を保証するだけでなく
寸法上の変化を補正する、即ちプラグピンとコン
タクトばねブツシユとの間の芯出しを保証するの
である。

同時に、この環状ボデーがコンタクトばねブツ
シユに形成せるコンタクトピン挿入開口に面する
側に、支持面を拡張する大きな直径であるが外径
はコンタクトばねブツシユの内径よりも小さなフ
ランジを形成されているならば非常に好ましいこ
とが認められている。

本発明の更に詳しい詳細、利点および特徴は以
下の説明および図面から明らかとなろう。詳述し
ていないすべてのことに関しては図面が特に参照
される。

ニ 実施例および効果の説明 図面から明らかとなるように、第１図および第
２図に示すコンタクトばねブツシユは薄肉の変形
可能なスリーブとせる大体円筒形のブツシユボデ
ー１を含んでいる。このブツシユボデー１はライ
ン接続ピース２に接続されれている。これと反対
側においてブツシユボデー１はピン挿入中央開口
４の形成されているクリンプ３を有する。このピ
ン挿入開口の部分において環状ボデー５がクリン
プ３に係止されており、その内径はブツシユボデ
ー１に形成されているピン挿入開口４よりも多少
小さく選定されている。複数のコンタクトばね６
が内周に分配されて配列されている。ブツシユボ
デー１内に突出し、ライン接続ピース２に属する
部分であるとともに截頭コーンの形状にて端面で
終端している環状延在部７と、ライン接続ピース
２に面するブツシユボデー端部との間にて、これ
らのコンタクトばね６が一側で固定されている。
ブツシユボデー１のピン挿入側端部に面するコン
タクトばね６の他方の端部はブツシユボデーおよ
び環状ボデー５の間の制限されている環状間隙９
内で自由に移動できるようにガイドされている。

第１図に示した半径方向の内方へ向かうコンタ
クトばね６の湾曲は、ブツシユボデー１が環状ボ
デー５または環状延在部７から軸線方向に於いて
離れたそれぞれ２つの位置に環状突起１０または
１１が外側から形成されていて、これらの環状突
起が半径方向の内方へ突起してコンタクトばねに
係止するとともにこれらを弾性的に半径方向内方
へ変形されることの結果として与えられている。
ブツシユボデー１は各環状突起１０または１１の
部分に、コンタクトばね６の自由端を支持する環
状ボデー５の外径にコンタクトばね６の直径の２
倍を加えた寸法よりも小さな内径を与えられてい
る。

第２図による設計は第１図とは、互いに間隔を
隔てて配置されている２つの環状溝の間の円周溝
の形成された直径と同じ縮径された直径を有して
いるだけが相違する。このようにこの設計では、
周部１２を形成するシヨルダ部１３および１４が
第１図の設計における環状突起１０および１１の
それぞれの機能を果している。

第３図からは、環状ボデー５がコンタクトばね
ブツシユ１のコンタクトピン挿入開口４と面する
側に支持面を拡張する大きな直径であるが外径は
コンタクトばねブツシユ１の内径よりも小さく選
定されているフランジ１５を有していることが判
る。

第１図および第２図から明白となるように、環
状ボデー５の内径は、ブツシユの軸線方向の面に
それぞれ位置せる湾曲されているコンタクトばね
６の中間部における最小距離よりも大きく選定さ
れている。コンタクトばね６がブツシユボデー１
内に導入される前に弛く導入された環状ボデーは
組立の後は係止さされるコンタクトばね端部によ
つて保持される。上述した寸法関係にあるので、
コンタクトピンがコンタクトばねブツシユ内へ軸
線方向に於いて例え僅かに離されて挿入されたと
しても、確実な接触の確立が保証されるのであ
る。環状ボデー５は係止されたコンタクトばね端
部とともに然る後横へ移動できるのである。

第４図〜第９図は例として本発明による製造方
法の段階を概略的に図示している。先ず第一にブ
ツシユボデー１が用意されるのであり、特にマン
ドレル１６はピン挿入開口４を通して導入され
る。次に第５図に示すように、環状ボデー５がブ
ツシユボデー１内に導入されるのであり、特にマ
ンドレル１６を取り囲むように導入される。ここ
に概略的に図示するように、第１図および第２図
に示した環状ボデー５が再生される。これに代え
て、第３図に示すようにフランジ１５を備えた環
状ボデー５が使用できる。

他の段階においては、コンタクトばね６が詳細
には示していない給送装置によつてブツシユボデ
ー１内に導入される。第７図に示す更に他の段階
においては、コンタクトばね６は導入位置に一時
的に固定され、これはライン接続ピース２がその
環状延在部７とともにコンタクトばね６の上端で
制限される空間内に導入されることで行われるの
であり、このことは環状延在部７の截頭コーン８
によつて容易に行われる。この図面に示すよう
に、環状延在部７の後端には環状溝１７があり、
ここまでブツシユボデー１の頂部エツジが延在し
ている。

第８図に示した以降の段階において、ブツシユ
ボデー１の頂部エツジはローラー１８および１９
により環状溝１７内にクリンプされるのであり、
これらのローラーはブツシユボデー１に対してそ
の軸線回りを回転し、また矢印で示すようにブツ
シユボデー１の方向へ移動してプレス加工できる
ように取付けられている。第９図に示す最終の段
階の間、ブツシユボデー１の軸線回りにブツシユ
ボデーに対して回転するローラー２０および２１
によつて形成される刻み目として環状突起１０お
よび１１が同様に形成され、コンタクトばね６は
第１図および第２図に特に明確に示してありよう
に内方向への湾曲を得るのである。マンドレル１
６が取り外されてコンタクトばねブツシユが完成
されるのであり、既に述べた作動テストが実施で
きるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による方法で製造されたコンタ
クトばねブツシユを示す縦断面図。第２図は第１
図のブツシユに比較して多少変更されたスリーブ
を有するコンタクトばねブツシユを示す縦断面
図。第３図は第１図または第２図のブツシユに比
較して多少変更された環状ボデーを有するコンタ
クトばねブツシユを示す部分的な縦断面図。第４
図から第９図までは本発明による方法の製造段階
を概略的に示す縦断面図。 １……ブツシユボデー、２……ライン接続ピー
ス、３……クリンプ、４……ピン挿入開口、５…
…環状ボデー、６……コンタクトばね、７……環
状延在部、９……環状間隙、１０，１１……環状
突起、１３，１４……シヨルダ部、１５……フラ
ンジ、１７……環状溝、１８，１９……ローラ
ー、２０，２１……ローラー。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 半径方向の内方へ湾曲され、大体円筒形のブ
   ツシユボデー１内に一側でクランプされている複
   数のコンタクトばね６を有するコンタクトばねブ
   ツシユを製造する方法であり、コンタクトばねワ
   イヤー部分により形成された真直ぐなコンタクト
   ばね６が先ず互いに整列されてブツシユボデー１
   の内部に導入され、次に一方において該ブツシユ
   ボデー内へ部分的に突入せる且つライン接続ピー
   ス２の前端に位置せる環状延在部７に押圧されて
   この位置に一側で固定され、また他方においてブ
   ツシユボデー１のピン挿入部に面する他端がブツ
   シユボデーと環状ボデー５との間に制限された環
   状間〓９内を自由に移動できるようにガイドされ
   るように半径方向へ弾性変形される方法であつ
   て、コンタクトばね６が変形可能な薄肉スリーブ
   で形成せるブツシユボデー１内に導入された後、
   環状ボデー５または環状延在部７から軸線方向に
   於いて離れ且つ互いに距離を隔てた２つのそれぞ
   れの位置において半径方向の内方へ突起せる環状
   突起１０，１１がブツシユボデーに外側から形成
   され、これらの環状突起がコンタクトばね６に接
   近し、コンタクトばねを半径方向の内方へ湾曲さ
   せるようになすことを特徴とするコンタクトばね
   ブツシユの製造方法。 ２ ブツシユボデー１が各環状突起１０，１１の
   位置においてコンタクトばね６の自由端を支持す
   る環状ボデー５の外径にコンタクトばね６の直径
   の２倍を加えた寸法よりも小さな内径に形成され
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
   コンタクトばねブツシユの製造方法。 ３ 互いに距離を隔てて形成された環状突起１
   ０，１１の間の環状ボデーの外周部分が環状突起
   １０，１１と同じ直径に縮径されていることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項または第２項の何
   れかに記載のコンタクトばねブツシユの製造方
   法。 ４ ブツシユボデーの軸線回りにブツシユボデー
   に対してローラー２０，２１を回転させることに
   より形成される刻み目の結果として環状突起１
   ０，１１が形成されることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項から第３項までの何れか１項に記載
   のコンタクトばねブツシユの製造方法。 ５ コンタクトばねの端部を組みつけた状態で支
   持し、ブツシユの軸線方向の面に各々位置する湾
   曲せるコンタクトばね６の間のブツシユの中間部
   における最小距離よりは大きいがブツシユボデー
   １に形成せるピン挿入開口４よりは小さいように
   内径が選定され、また外径はブツシユボデー１の
   内径より小さく選定されている環状ボデー５がブ
   ツシユボデー内に弛く導入され、組立の後にコン
   タクトばね端部が係止されることで保持されるこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項から第４項
   までの何れか１項に記載のコンタクトばねブツシ
   ユの製造方法。 ６ ブツシユボデー１のコンタクトピン挿入開口
   ４に面する側に、支持面を拡張する大きな直径で
   はあるが外径はブツシユボデー１の内径よりも小
   さく選定されているフランジが環状ボデー５に形
   成されていることを特徴とする特許請求の範囲第
   ５項記載のコンタクトばねブツシユの製造方法。