JPH02243716A - 板厚方向の磁気特性の均一な無方向性電磁厚板の製造法 - Google Patents

板厚方向の磁気特性の均一な無方向性電磁厚板の製造法

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JPH02243716A
JPH02243716A JP1064733A JP6473389A JPH02243716A JP H02243716 A JPH02243716 A JP H02243716A JP 1064733 A JP1064733 A JP 1064733A JP 6473389 A JP6473389 A JP 6473389A JP H02243716 A JPH02243716 A JP H02243716A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は板厚方向磁気特性が均一で、低磁場での磁束密
度が高く、かつ高い固有抵抗を有する無方向性電磁厚板
の製造法に関するものである。
(従来の技術) 近年最先端科学技術である素粒子研究や医療機器の進歩
に伴って、大型構造物に磁気を用いる装置が使われ、そ
の性能向上が求められている。直流磁化条件で使用され
る磁石用、あるいは磁場を遮蔽するのに必要な磁気シー
ルド用の材料では、低磁場での高い磁束密度が求められ
ているが、さらに構造物が巨大化するに従い、使用鋼片
の磁気特性のバラツキの少ない、特に板厚方向磁気特性
の均一な鋼片が要求されるようになった。
磁束密度に優れた電磁鋼板としては、従来から薄板分野
で珪素鋼板、電磁軟鉄板をはじめとする数多くの材料か
提供されているのは公知である。
しかし、構造部材として使用するには組立加工及び強度
上の問題かあり、厚鋼板を利用する必要が生じてくる。
これまで電磁厚板としては純鉄系成分て製造されている
。たとえば、特開昭[io −96749号公報が公知
である。
しかしなから、近年の装置の大型化、能力の向上等に伴
いさらに磁気特性の優れた、特に低磁場、たとえば80
A/mでの磁束密度の高い鋼片開発の要望が強い。従来
開発された鋼片では、80A/mでの低磁場の高い磁束
密度か安定して得られていない。
これに加え実用上問題となる使用鋼材の磁気特性のバラ
ツキ、特に板厚方向磁気特性の均一性に関する考慮はな
されていない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は以上の点を鑑みなされたもので、板厚方
向磁気特性が均一で、低磁場での磁束密度の高く、かつ
、高い固有抵抗を有する無方向性電磁厚板の製造法を提
供することである。
(課題を解決するための手段) 本発明は重量%で、c : o、oi%以下、Si:0
.1−4.0%、Mn:0.20%以下、S :0.0
10%以下、Cr:0.05%以下、Mo:0.旧%以
下、Cu:o、01%以下を含有し、Aρ:0.040
%以下、Ca:0.01%以下の範囲でAΩ、Caのい
ずれか1種をSi と共に含み、N :0.004%以
下、O:0.005%以下、H:0.0002%以下を
含み、残部実質的に鉄からなる鋼組成の鋼片または、鋳
片を950〜1150℃に加熱し、800℃以上で圧延
形状比Aが0.6以上の圧延パスを1回以上はとる圧延
を行ない、引続き800℃以下で圧下率を10〜35%
とする圧延を行ない、板厚50mm以上の厚板について
は600〜750℃の脱水素熱処理を行なった後、必要
に応じて750〜950℃で焼鈍するかあるいは910
〜1000°Cて焼準し、板厚50mm未満については
750〜950℃で焼鈍するかあるいは910〜100
0℃で焼準することを特徴とする板厚方向磁気特性が均
一で、低磁場での磁束密度か高く、かつ、高い固有抵抗
を有する無方向性電磁厚板の製造法である。
たたし、 A= (2R(h、 −h  ) ) / (h十h 
 )A :圧延形状比 hi:入側板厚 (mm) h :出側板厚 (+n+n) R:圧延ロール半径(+n+n) (作  用) まず、低磁場での磁束密度を高くするために磁化のプロ
セスについて述べると、消磁状態の鋼を磁界の中に入れ
、磁界を強めていくと次第に磁区の向きに変化か生じ、
磁界の方向に近い磁区か優勢になり他の磁区を蚕食併合
していく。つまり、磁壁の移動が起こる。
さらに磁界か強くなり磁壁の移動が完了すると、次に磁
区全体の磁化方向に向きを変えていく。この磁化プロセ
スの中で低磁場での磁束密度を決めているのは、磁壁の
移動しやすさである。つまり低磁場で高磁束密度を得る
ためには、磁壁の移動を障害するものを極力減らすこと
であると定性的に言うことができる。
この観点から従来磁壁の移動の障害となる結晶粒の粗大
化か重要な技術となっていた(特開昭60−98749
号公報)。
発明者らは、ここにおいて低磁場で高磁束密度を得なが
ら、特に板厚方向磁気特性を均一にするためには、単に
結晶粒の粗大化をねらったのでは圧延中の歪分布、温度
分布の不均一性により不可避的に混粒となるため達成困
難であることを見出した。
これを解決するものとして板厚方向の粒径が均一となる
やや粗い粒径(粒度No、で1〜4番)とし、その粒径
を板厚各位置でそろえる製造法を完成したものである。
比較的低温の加熱を行ない加熱γ粒を板厚方向にそろえ
、さらに800℃以下で軽圧下を加えることで適当な粒
成長をはかる。その結果巨大粒を得るのではなく、やや
粗粒な板厚方向に均一な粒径を得る。
そして、この800℃以下の軽圧下て導入された集合組
織により、磁区の方向をそろえ、低磁場での磁壁の移動
を容易とし、磁気特性を向上させる。
第1図に0.0IC−1,2Si −0,010AΩ鋼
での800℃以下の圧下率と8OA/mでの磁束密度及
び磁束密度のバラツキを示す。
10〜35%の軽圧下により、高磁束密度と板厚方向の
磁束密度の均一性が得られる。
さらに低磁場での高磁束密度を得るための手段として、
内部応力の原因となる元素及び空隙性欠陥の作用につき
詳細な検討を行ない、所期の目的を達成した。
まず、磁壁移動を妨げるAρNを減少するため、Al,
Nを低下すること、特にAi1無添加(AΩ< 0.0
05%)にすることが望ましい。内部応力減少のための
元素の影響としては、Cの低下が必要である。
第2図に示す0.5Si −0,1Mn−0,0IAi
l鋼にあってC含有量の増加につれ低磁場(80A/m
)での磁束密度が低下している。
また、空隙性欠陥の影響についても種々検討した結果、
そのサイズが100μ以上のものが磁気特性を大幅に低
下することを知見したものである。
そしてこの100μ以上の有害な空隙性欠陥をなくすた
めには圧延形状比Aが0.6以上必要であることを見出
した。
ただし、 A −(2R(h、 −h  ) ) / (h、 十
h  )A :圧延形状比 hi:入側板厚 (am) h :出側板厚 (關) R:圧延ロール半径(in) さらに、鋼中の水素の存在も第3図に示すように有害で
、脱水素熱処理を行なうことによって磁気特性が大幅に
向上することを知見した。
第3図に示すように0.007C−I S i−0,1
Mn鋼にあって高形状比圧延により空隙性欠陥のサイズ
を100μ以下にし、かつ脱水素熱処理により鋼中水素
を減少することで、低磁場での磁束密度が大幅に上昇す
ることがわかる。
さらに、Al1の無添加の領域(1! <0.005)
でA、gに代わる脱酸剤として使え、かつ鋼に高い固有
抵抗値と高強度を与える元素として、第4図に示すよう
にSiが最適であることを知見した。
次に成分限定理由を述べる。
Cは鋼中の内部応力を高め、磁気特性、特に低磁場での
磁束密度を最も下げる元素であり、極力下げることが低
磁場での磁束密度を低下させないことに寄与する。また
、磁気時効の点からも低いほど経時低下が少なく、磁気
特性の良い状態で恒久的に使用できるものであり、この
ようなことから、0,01%以下に限定する。
第2図に示すようにさらに、0.005%以下にするこ
とにより一層高磁束密度が得られる。
Si、AΩ、Caは脱酸剤として用いるもので、Siで
脱酸する場合は0.1%以上、A11で脱酸する場合は
0.005%以上、Caで脱酸する場合は0.0005
%以上添加する必要がある。しかし、Aρは0.040
%超、Caは0.01%超添加すると低磁場での磁束密
度を低下させるので、Allは0.040%、Caは0
.01%を上限とする。
さらに、Siは第4図に示すように固有抵抗値、引張強
さを高めるためには不可欠な元素で、0.1%以上添加
する必要がある。しかし、4.0%超添加すると低磁場
での磁束密度か低下するため、上限は4.0%とする。
しかして、本発明はAΩの添加、無添加(AΩ< 0.
005%)にかかわらすSLの添加によって脱酸すると
ともに、鋼に高い固有抵抗値と高強度を付与することを
主眼とし、八Ω、Caはそれぞれいずれか1種を前述の
如き制限された量をSiと同時添加して、鋼の脱酸を行
うものである。
Mnは低磁場での磁束密度の点から少ない方が好ましく
、MnはMnS系介在物を生成する点からも低い方がよ
い。この意味からMnは0.20%以下に限定する。M
nに関してはMnS系介在物を生成する点よりさらに望
ましくは0.10%以下がよい。
S、0は鋼中において非金属介在物を形成し、磁壁の移
動を妨げる害を及ぼし含有量が多くなるに従って磁束密
度の低下が見られ、磁気特性を低下させるので少ないほ
どよい。このため、Sは0.010%以下、0は0.0
05%以下とした。
Cr 、Mo 、Cuは低磁場での磁束密度を低下させ
るので少ないほど好ましく、また偏析度合を少なくする
ことから極力低くすることか必要であり、この意味から
Crは0.05%以下、Moは0.01%以下、Cuは
0.01%以下とする。
Nは内部応力を高めかつAΩNにより結晶粒微細化作用
により、低磁場での磁束密度を低下させるので上限は0
.004%以下とする。
Hは磁気特性を低下させ、かつ、空隙性欠陥の減少を妨
げるので0.0002%以ドとする。
次に製造法について述べる。
圧延条件については、まず圧延面加熱温度を1150℃
以下にするのは、1150℃を超える加熱温度では加熱
γ粒径の板厚方向のバラツキが大きく、このバラツキが
圧延後も残り最終的な結晶粒が不均一となるため、上限
を1150°Cとする。加熱温度が950℃未満となる
と圧延の変形抵抗が大きくなり、以下に述べる空隙性欠
陥をなくすための形状比の高い圧延の圧延負荷が大きく
なるため、950℃を下限とする。
] 2 熱間圧延にあたり前述の空隙性欠陥は鋼の凝固過程で大
小はあるが、必ず発生するものであり、これをなくす手
段は圧延によらなければならないので、熱間圧延の役目
は重要である。すなわち、熱間圧延1回当たりの変形態
を大きくし板厚中心部にまで変形が及ぶ熱間圧延が有効
である。
具体的には圧延形状比Aが0.6以上の圧延パスか1回
以上を含む高形状比圧延を行ない、空隙性欠陥のサイズ
を100μ以下にすることが磁気特性によい。圧延中に
この高形状比圧延により空隙性欠陥をなくすことで、後
で行なう脱水素熱処理における脱水素効率が飛躍的に上
昇するのである。
次に800°C以下の軽圧下により板厚方向に均一な粒
成長を図り、かつこの軽圧下て導入された集合組織によ
り磁区の方向がそろい、低磁場での磁壁の移動を容易と
し、板厚方向に均一な磁気特性の向上を図ることができ
る。
この軽圧下の圧下率としては、第1図に示すように低磁
場での磁束密度を高くするためには、最低800℃以下
で10%以上の圧下率が必要であるため、10%を下限
とする。800°C以下で35%超の圧下率の圧下を加
えると板厚方向の磁気特性のバラツキが増大するため、
35%を上限とする。
次に熱間圧延に引続き結晶粒粗大化、内部歪除去及び板
厚50mm以上の厚手材については脱水素熱処理を施す
。板厚50++++n以上では水素の拡散がしにくく、
これが空隙性欠陥の原因となり、かつ、水素自身の作用
と合わさって低磁場での磁束密度を低下させる。
このため、脱水素熱処理を行なうか、その際6008C
未満では脱水素効率が悪<750℃超では変態が一部開
始するので、600〜750℃の温度範囲で行なう。脱
水素時間としては種々検討の結果[0,8(t −50
) +6)時間(t 板厚)が適当である。
焼鈍は結晶粒粗大化及び内部歪除去のために行なうが、
750°C未満では結晶粒粗大化か起こらず、また95
0°C超では結晶粒の板厚方向の均質性が保てないため
、焼鈍温度としては750〜950℃に限定する。
規準は板厚方向の結晶粒調整及び内部歪除去のために行
なうが、下限はオーステナイト域下限のA c a点で
ある910℃以上とする。しかし、1000℃超では結
晶粒の板厚方向の均質性が保てないので、規準温度は9
10〜1000℃に限定する。
なお、板厚5Dmrs以上の厚手材で行なう脱水素熱処
理でこの焼鈍あるいは、規準をかねることか可能である
。一方、板厚50mm未満のものは水素の拡散が容易な
ため、脱水素熱処理は不要で前述の焼鈍または規準する
のみでよい。
(実 施 例) 次に本発明の実施例を比較例とともにあげる。
第1表に電磁厚板の製造条件とフェライト粒径、低磁場
での磁束密度、板厚方向の磁束密度のバラツキを示す。
9〇− 例1〜I2は本発明の実施例を示し、例13〜33は比
較例を示す。
例1〜5は板厚100n++nに仕上げたもので、高磁
束密度で板厚方向のバラツキも少ない、かつ高い固有抵
抗値を有する。例1に比べ、例2はさらに低C1例3,
4は低Mn、例5は低Ag1例6はAg無添加でCa添
加、例7はA、ill、Caとも無添加でSi脱酸して
おり、より高い磁気特性を示す。例8〜10は500n
+m、例11は40+nm、例12は6mmに仕上げた
もので、高磁束密度で板厚方向のバラツキも少なく、か
つ高い固有抵抗値を有する。
例13はCが高く上限を超えるため低磁気特性値となっ
ている。例14はSIが低く下限をはずれるため固有抵
抗値が低い。例15はSjか高く、例I6はMnが高く
、例17はSが高く、例18はCrが高く、例j9はM
oが高く、例20はCuが高く、例2■はAgか高く、
例22はNが高く、例23はOが高く、例24はHか高
く、それぞれ上限を超えるため低磁気特性値となってい
る。例25は加熱温度か上限を超え板厚方向の磁束密度
のバラツキが大きい。例26は加熱温度か下限をはずれ
最大形状比が小さいため、低磁束密度で板厚方向のバラ
ツキも大きい。
例27は800℃以下の圧下率が下限をはすれ低磁束密
度となっている。例28は800°C以下の圧下率か上
限を超えるため、板厚方向の磁束密度のバラツキが大き
い。例29は最大形状比か下限をはすれ、例30は脱水
素熱処理温度が下限をはずれ、例31は焼鈍温度か下限
をはずれ、例32は規準温度か上限を超え、例33は脱
水素熱処理かないため低磁束密度で、板厚方向の磁束密
度のバラツキが大きい。
(発明の効果) 以上詳細に述べたごとく、本発明によれば適切な成分限
定により板厚の厚い厚鋼板に均質な高電磁特性を具備せ
しめることに成功し、直流磁化による磁気特性を利用す
る構造物に適用可能としたものであり、かつその製造法
も前述の成分限定と熱間圧延後結晶粒調整及び脱水素熱
処理を同時に行なう方式であり極めて経済的に製造する
方法を提供するもので産業上多大な効果を奏するもので
ある。
1つ
【図面の簡単な説明】
第1図は80A/mにおける磁束密度及び板厚方向の磁
束密度のバラツキに及ぼす800°C以下の圧下率の影
響を示すグラフである。第2図は80A/mにおける磁
束密度に及ぼすC含有量の影響を示すグラフである。第
3図は80A/rnにおける磁束密度に及ぼす空隙性欠
陥のサイズ及び脱水素熱処理の影響を示すグラフである
。第4図は固有抵抗値、引張強さに及ぼすSi含有量の
影響を示すグラフである。 代 理 人  弁理士  茶野木 立 夫01θ  2
θ 3θ  40   Sθ800°C↓久下の圧T率
(%) 第2図 θθ2 θ04 θθ8 C(’/、)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 重量%で、 C:0.01%以下、 Si:0.1〜4.0%、 Mn:0.20%以下、 S:0.010%以下、 Cr:0.05%以下、 Mo:0.01%以下、 Cu:0.01%以下を含有し、 Al:0.040%以下、 Ca:0.01%以下の範囲でAl,Caのいずれか1
    種をSiと共に含み、 N:0.004%以下、 O:0.005%以下、 H:0.0002%以下、 残部実質的に鉄からなる鋼組成の鋼片または、鋳片を9
    50〜1150℃に加熱し、800℃以上で圧延形状比
    Aが0.6以上の圧延パスを1回以上はとる圧延を行な
    い、引続き800℃以下で圧下率を10〜35%とする
    圧延を行ない、板厚50mm以上の厚板については60
    0〜750℃の脱水素熱処理を行なった後、必要に応じ
    て750〜950℃で焼鈍するかあるいは910〜10
    00℃で焼準し、板厚50mm未満については750〜
    950℃で焼鈍するかあるいは910〜1000℃で焼
    準することを特徴とする板厚方向磁気特性が均一で、低
    磁場での磁束密度が高く、かつ、高い固有抵抗を有する
    無方向性電磁厚板の製造法。 ただし、 A={2√〔R(h_i−h_o)〕}/(h_i+h
    _o) A:圧延形状比 h_i:入側板厚(mm) h_o:出側板厚(mm) R:圧延ロール半径(mm)
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