JPH0375315A - 板厚方向の磁気特性の均一な無方向性電磁厚板の製造方法 - Google Patents
板厚方向の磁気特性の均一な無方向性電磁厚板の製造方法Info
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- JPH0375315A JPH0375315A JP21269089A JP21269089A JPH0375315A JP H0375315 A JPH0375315 A JP H0375315A JP 21269089 A JP21269089 A JP 21269089A JP 21269089 A JP21269089 A JP 21269089A JP H0375315 A JPH0375315 A JP H0375315A
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Landscapes
- Manufacturing Of Steel Electrode Plates (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は板厚方向磁気特性が均一で、低磁場での磁束密
度の高い無方向性電磁厚板の製造方法に関するものであ
る。
度の高い無方向性電磁厚板の製造方法に関するものであ
る。
(従来の技術)
近年最先端科学技術である素粒子研究や医療機器の進歩
に伴って、大型構造物に磁気を用いる装置が使われ、そ
の性能向上が求められている。直流磁化条件で使用され
る磁石用、あるいは磁場を遮蔽するのに必要な磁気シー
ルド用の材料では、低磁場での高い磁束密度が求められ
ているが、さらに構造物が巨大化するに従い使用鋼材の
磁気特性のバラツキの少ない、特に板厚方向磁気特性の
均一な鋼材が要求されるようになった。
に伴って、大型構造物に磁気を用いる装置が使われ、そ
の性能向上が求められている。直流磁化条件で使用され
る磁石用、あるいは磁場を遮蔽するのに必要な磁気シー
ルド用の材料では、低磁場での高い磁束密度が求められ
ているが、さらに構造物が巨大化するに従い使用鋼材の
磁気特性のバラツキの少ない、特に板厚方向磁気特性の
均一な鋼材が要求されるようになった。
磁束密度に優れた電磁鋼板としては、従来から薄板分野
で珪素鋼板、電磁軟鉄板をはじめとする数多くの材料が
提供されているのは公知である。
で珪素鋼板、電磁軟鉄板をはじめとする数多くの材料が
提供されているのは公知である。
しかし、構造部材として使用するには組立加工及び強度
上の問題があり、厚鋼板を利用する必要が生じてくる。
上の問題があり、厚鋼板を利用する必要が生じてくる。
これまで電磁厚板としては純鉄系成分で製造されている
。たとえば、特開昭6096749号公報が公知である
。
。たとえば、特開昭6096749号公報が公知である
。
しかしながら、近年の装置の大型化、能力の向上等に伴
いさらに磁気特性の優れた、特に低磁場、たとえば80
A / mでの磁束密度の高い鋼材開発の要望が強い。
いさらに磁気特性の優れた、特に低磁場、たとえば80
A / mでの磁束密度の高い鋼材開発の要望が強い。
前掲の特許等で開発された鋼材では、80A/mでの低
磁場の高い磁束密度が安定して得られていない。これに
加え、実用上問題となる使用鋼材の磁気特性のバラツキ
、特に板厚方向磁気特性の均一性に関する考慮はなされ
ていない。
磁場の高い磁束密度が安定して得られていない。これに
加え、実用上問題となる使用鋼材の磁気特性のバラツキ
、特に板厚方向磁気特性の均一性に関する考慮はなされ
ていない。
(発明が解決しようとする課題)
本発明の目的は以上の点を鑑みなされたもので、板厚方
向磁気特性が均一で、低磁場での磁束密度の高い無方向
性電磁厚板の製造方法を提供することである。
向磁気特性が均一で、低磁場での磁束密度の高い無方向
性電磁厚板の製造方法を提供することである。
(課題を解決するための手段)
本発明の要旨は次の通りである。
1、重Et%テ、C: 0.01%以下、Sj:0.1
09ii以上、3.5%以下、Mn:0.20%以下、
s :0.(+1(1%以下、Cr:0.05%以下、
Mo:Q、01%以下、Cu:0.01%以T’、 A
480.10%以上、3.0%以下、N :0.004
%以下、0 :0.005%以下、H: 0.0002
%以下残部実質的に鉄からなる鋼組成の鋼片または、鋳
片を950〜1150℃に加熱し、800℃以上で圧延
形状比Aが0.8以上の圧電パスを1回以上はとる圧延
を行ない、引き続き800℃以下で圧下率を10〜35
%とする圧延を行ない、板厚50mm以上の厚板につい
では600〜750℃の脱水素熱処理を行なった後、必
要に応じて750〜950℃で焼鈍し、板厚50IIl
1未満については750〜950℃で焼鈍することを特
徴とする板厚方向磁気特性が均一な無方向性電磁厚板の
製造方法である。
09ii以上、3.5%以下、Mn:0.20%以下、
s :0.(+1(1%以下、Cr:0.05%以下、
Mo:Q、01%以下、Cu:0.01%以T’、 A
480.10%以上、3.0%以下、N :0.004
%以下、0 :0.005%以下、H: 0.0002
%以下残部実質的に鉄からなる鋼組成の鋼片または、鋳
片を950〜1150℃に加熱し、800℃以上で圧延
形状比Aが0.8以上の圧電パスを1回以上はとる圧延
を行ない、引き続き800℃以下で圧下率を10〜35
%とする圧延を行ない、板厚50mm以上の厚板につい
では600〜750℃の脱水素熱処理を行なった後、必
要に応じて750〜950℃で焼鈍し、板厚50IIl
1未満については750〜950℃で焼鈍することを特
徴とする板厚方向磁気特性が均一な無方向性電磁厚板の
製造方法である。
ただし、
A−<2−T「二丁) ) / (hi +ho)0
A :圧延形状比
hl :入側板厚(mm)
h :出側板厚(+am)
R=圧延ロール半径(am)
2、重量%で、C: 0.(11%以下、Sj:0.1
066以上、3.5%以下、Mn:0.20%以下、S
:0.010%以下、Cr:0.05%以下、Mo:
0.01%以下、Cu:0.01%以下、l:0.10
%以上、3.0%以下、N:0.004%以下、O:
0.005%以下、H: 0.0002%以下残部実質
的に鉄からなる鋼組成の鋼片または、鋳片を950〜1
150℃に加熱し、800℃以上で圧延形状比Aが0.
6以上の圧電パスを1回以上はとる圧延を行ない、引き
続き800℃以下で圧下率を10〜35%とする圧延を
行ない、板厚50mm以上の厚板についでは600〜7
50’Cの脱水素熱処理を行なった後、必要に応じて9
10〜1000℃で焼準し、板厚50mm未満について
は910−1000℃で焼準することを特徴とする板厚
方向磁気特性が均一な無方向性電磁厚板の製造方法であ
る。
066以上、3.5%以下、Mn:0.20%以下、S
:0.010%以下、Cr:0.05%以下、Mo:
0.01%以下、Cu:0.01%以下、l:0.10
%以上、3.0%以下、N:0.004%以下、O:
0.005%以下、H: 0.0002%以下残部実質
的に鉄からなる鋼組成の鋼片または、鋳片を950〜1
150℃に加熱し、800℃以上で圧延形状比Aが0.
6以上の圧電パスを1回以上はとる圧延を行ない、引き
続き800℃以下で圧下率を10〜35%とする圧延を
行ない、板厚50mm以上の厚板についでは600〜7
50’Cの脱水素熱処理を行なった後、必要に応じて9
10〜1000℃で焼準し、板厚50mm未満について
は910−1000℃で焼準することを特徴とする板厚
方向磁気特性が均一な無方向性電磁厚板の製造方法であ
る。
ただし、
A−(2R(hi −h、 ) ) / (hi +h
o)A :圧延形状比 hI :入側板厚(+wm) h :出側板厚(關) R:圧延ロール半径(mm) (作 用) まず、低磁場での磁束密度を高くするために磁化のプロ
セスについて述べると、消磁状態の鋼を磁界の中に入れ
、磁界を強めていくと次第に磁区の向きに変化が生じ、
磁界の方向に近い磁区が優勢になり他の磁区を蚕食併合
していく。つまり、磁壁の移動が起こる。
o)A :圧延形状比 hI :入側板厚(+wm) h :出側板厚(關) R:圧延ロール半径(mm) (作 用) まず、低磁場での磁束密度を高くするために磁化のプロ
セスについて述べると、消磁状態の鋼を磁界の中に入れ
、磁界を強めていくと次第に磁区の向きに変化が生じ、
磁界の方向に近い磁区が優勢になり他の磁区を蚕食併合
していく。つまり、磁壁の移動が起こる。
さらに磁界が強くなり磁壁の移動が完了すると、次に磁
区全体が磁化方向に向きを変えていく。この磁化プロセ
スの中で低磁場での磁束密度を決めているのは、磁壁の
移動しやすさである。つまり低磁場で高磁束密度を得る
ためには、磁壁の移動を障害するものを極力減らすこと
であると定性的に言うことができる。この観点から従来
磁壁の移動の障害となる結晶粒の粗大化が重要な技術と
なっていた(特開昭80−98749号公報)。
区全体が磁化方向に向きを変えていく。この磁化プロセ
スの中で低磁場での磁束密度を決めているのは、磁壁の
移動しやすさである。つまり低磁場で高磁束密度を得る
ためには、磁壁の移動を障害するものを極力減らすこと
であると定性的に言うことができる。この観点から従来
磁壁の移動の障害となる結晶粒の粗大化が重要な技術と
なっていた(特開昭80−98749号公報)。
発明者らは、ここにおいて低磁場で高磁束密度を得なが
ら、特に板厚方向磁気特性を均一にするためには、単に
結晶粒の粗大化をねらったのでは圧延中の歪分布、温度
分布の不均一性により不可避的に混粒となるため達成困
難であることを見い出した。
ら、特に板厚方向磁気特性を均一にするためには、単に
結晶粒の粗大化をねらったのでは圧延中の歪分布、温度
分布の不均一性により不可避的に混粒となるため達成困
難であることを見い出した。
そこでこれを解決するものとして板厚方向の粒径が均一
となるやや粗い粒径(粒度Naで1〜4番)とし、その
粒径を板厚各位置でそろえる製造法を発明したものであ
る。
となるやや粗い粒径(粒度Naで1〜4番)とし、その
粒径を板厚各位置でそろえる製造法を発明したものであ
る。
すなわち、比較的低温の加熱を行ない加熱γ粒を板厚方
向にそろえ、さらに800℃以下で軽圧下を加えること
で適当な粒成長をはかる。その結果巨大粒を得るのでは
なく、やや粗粒な板厚方向に均一な粒径を得る。
向にそろえ、さらに800℃以下で軽圧下を加えること
で適当な粒成長をはかる。その結果巨大粒を得るのでは
なく、やや粗粒な板厚方向に均一な粒径を得る。
そして、この800℃以下の軽圧下で導入された集合組
織により、磁区の方向をそろえ、低磁場での磁壁の移動
を容易とし、磁気特性を向上させる。
織により、磁区の方向をそろえ、低磁場での磁壁の移動
を容易とし、磁気特性を向上させる。
第1図に1.5s i−0,06Mn−1,2AN鋼で
の800℃以下の圧下率と8OA/mでの磁束密度及び
磁束密度のバラツキを示す。10〜35%の軽圧下によ
り、高磁束密度と板厚方向の磁束密度の均一性が得られ
る。
の800℃以下の圧下率と8OA/mでの磁束密度及び
磁束密度のバラツキを示す。10〜35%の軽圧下によ
り、高磁束密度と板厚方向の磁束密度の均一性が得られ
る。
さらに低磁場での高磁束密度を得るための手段として、
内部応力の原因となる元素及び空隙性欠陥の作用につき
詳細な検討を行ない、所期の目的を達成した。
内部応力の原因となる元素及び空隙性欠陥の作用につき
詳細な検討を行ない、所期の目的を達成した。
まず、内部応力減少のための元素の影響としでは、Cの
低下が必要である。第2図に示す0.9S1−0.1M
n−2,2AI鋼にあってC含有量の増加につれ低磁場
(80A/m)での磁束密度が低下している。
低下が必要である。第2図に示す0.9S1−0.1M
n−2,2AI鋼にあってC含有量の増加につれ低磁場
(80A/m)での磁束密度が低下している。
また、空隙性欠陥の影響についても種々検討した結果、
そのサイズが100μ以上のものが磁気特性を大幅に低
下することを知見したものである。
そのサイズが100μ以上のものが磁気特性を大幅に低
下することを知見したものである。
そしてこの100μ以上の有害な空隙性欠陥をなくすた
めには圧延形状比Aが0.6以上であることを見出した
。
めには圧延形状比Aが0.6以上であることを見出した
。
ただし、
A−(2fi−τh−五一))/(hi十り。)1゜
A :圧延形状比
hl :入側板厚(ml
h :出側板厚(IIm)
R:圧延ロール半径(mu)
さらに、鋼中の水素の存在も第3図に示すように有害で
、脱水素熱処理を行なうことによって磁気特性が大幅に
向上することを知見した。第3図に示すように、0.0
07 C−0,01S i −0,1Mn鋼にあって高
形状比圧延により空隙性欠陥のサイズを100μ以下に
し、かつ、脱水素熱処理により鋼中水素を減少すること
で、低磁場での磁束密度が大幅に上昇することがわかる
。
、脱水素熱処理を行なうことによって磁気特性が大幅に
向上することを知見した。第3図に示すように、0.0
07 C−0,01S i −0,1Mn鋼にあって高
形状比圧延により空隙性欠陥のサイズを100μ以下に
し、かつ、脱水素熱処理により鋼中水素を減少すること
で、低磁場での磁束密度が大幅に上昇することがわかる
。
成分元素に関しては、本製造法において、特にSt及び
AI添加が低磁場で高磁束密度を得るために非常に有効
であること見出した。第4図及び第5図は、0.006
C−0,10Mn鋼にあって、St量及びAfi量が
低磁場(80A/m)での磁束密度に及ぼす影響を示し
たものである。本製造法において、Sl量が0.l〜3
.5%、特に0.6〜2゜5%の範囲で、ADHkが0
.1〜3.0%、特に、0.9〜2,5%の範囲で高い
磁束密度を示している。
AI添加が低磁場で高磁束密度を得るために非常に有効
であること見出した。第4図及び第5図は、0.006
C−0,10Mn鋼にあって、St量及びAfi量が
低磁場(80A/m)での磁束密度に及ぼす影響を示し
たものである。本製造法において、Sl量が0.l〜3
.5%、特に0.6〜2゜5%の範囲で、ADHkが0
.1〜3.0%、特に、0.9〜2,5%の範囲で高い
磁束密度を示している。
次に成分限定理由を述べる。
Cは鋼中の内部応力を高め、磁気特性、特に低磁場での
磁束密度を最も下げる元素であり、極力下げることが低
磁場での磁束密度を低下させないことに寄与する。また
、磁気時効の点からも低いほど経時低下が少なく、磁気
特性の良い状態で恒久的に使用できるものであり、この
ようなことから、0.01%以下に限定する。第2図に
示すようにさらに、0.005%以下にすることにより
一層高磁束密度が得られる。
磁束密度を最も下げる元素であり、極力下げることが低
磁場での磁束密度を低下させないことに寄与する。また
、磁気時効の点からも低いほど経時低下が少なく、磁気
特性の良い状態で恒久的に使用できるものであり、この
ようなことから、0.01%以下に限定する。第2図に
示すようにさらに、0.005%以下にすることにより
一層高磁束密度が得られる。
Si、ANは低磁場での磁束密度の点から添加した方が
有利な元素である。Slに関しては、第4図に示すよう
に、0.1〜3.5%の範囲で、さらに望ましくは、0
.B〜3.0%の範囲で添加する。ANに関しては、第
5図に示すように、0.1〜3.0%の範囲で、さらに
望ましくは、0.9〜2.5%の範囲で添加する。
有利な元素である。Slに関しては、第4図に示すよう
に、0.1〜3.5%の範囲で、さらに望ましくは、0
.B〜3.0%の範囲で添加する。ANに関しては、第
5図に示すように、0.1〜3.0%の範囲で、さらに
望ましくは、0.9〜2.5%の範囲で添加する。
Mnは低磁場での磁束密度の点から少ない方が好ましく
、Mnは0.20%以下に限定する。MnS系介在物を
生成する点よりさらに望ましくはo、 i。
、Mnは0.20%以下に限定する。MnS系介在物を
生成する点よりさらに望ましくはo、 i。
%以下がよい。
8.0は鋼中において非金属介作物を形成し、磁壁の移
動を妨げる害を及ぼし含有量が多くなるに従って磁束密
度の低下が見られ、磁気特性を低下させるので少ない程
よい。このため、Sは0.010%以下、Oは0.00
5%以下とした。
動を妨げる害を及ぼし含有量が多くなるに従って磁束密
度の低下が見られ、磁気特性を低下させるので少ない程
よい。このため、Sは0.010%以下、Oは0.00
5%以下とした。
Cr、Mo、Cuは低磁場での磁束密度を低下させるの
で少ないほど好ましく、また偏析度合を少なくする二と
から極力低くすることが必要であり、この意味からC「
は0.05%以下、Moは0,01%以下、Cuは0,
01%以下とする。
で少ないほど好ましく、また偏析度合を少なくする二と
から極力低くすることが必要であり、この意味からC「
は0.05%以下、Moは0,01%以下、Cuは0,
01%以下とする。
Nは内部応力を高めかつAρNにより結晶粒微細化作用
により、低磁場での磁束密度を低下させるので上限は0
.004%とする。
により、低磁場での磁束密度を低下させるので上限は0
.004%とする。
Hは磁気特性を低下させ、かつ、空隙性欠陥の減少を妨
げるので0.0002%以下とする。
げるので0.0002%以下とする。
次に製造法について述べる。
圧延条件については、まず圧延前棚熱温度を1150℃
以下にするのは、1150℃を超える加熱温度では、加
熱γ粒径の板厚方向のバラツキは大きく、このバラツキ
が圧延後も残り最終的な結晶粒が不均一となるため、上
限を1150℃とする。加熱温度が950℃未満となる
と圧延の変形抵抗が大きくなり、以下に述べる空隙性欠
陥をなくすための形状比の高い圧延の圧延負荷が大きく
なるため、950℃を下限とする。
以下にするのは、1150℃を超える加熱温度では、加
熱γ粒径の板厚方向のバラツキは大きく、このバラツキ
が圧延後も残り最終的な結晶粒が不均一となるため、上
限を1150℃とする。加熱温度が950℃未満となる
と圧延の変形抵抗が大きくなり、以下に述べる空隙性欠
陥をなくすための形状比の高い圧延の圧延負荷が大きく
なるため、950℃を下限とする。
熱間圧延にあたり前述の空隙性欠陥は鋼の凝固過程で大
小はあるが、必ず発生するものでありこれをなくす手段
は圧延によらなければならないので、熱間圧延の役目は
重要である。
小はあるが、必ず発生するものでありこれをなくす手段
は圧延によらなければならないので、熱間圧延の役目は
重要である。
すなわち、800℃以上で熱間圧延1回当りの変形量を
大きくし、板厚中心部にまで変形が及ぶ熱間圧延が有効
である。具体的には圧延形状比Aが0.6以上の圧延パ
スが1回以上を含む高形状比圧延を行ない、空隙性欠陥
のサイズを100μ以下にすることが磁気特性によい。
大きくし、板厚中心部にまで変形が及ぶ熱間圧延が有効
である。具体的には圧延形状比Aが0.6以上の圧延パ
スが1回以上を含む高形状比圧延を行ない、空隙性欠陥
のサイズを100μ以下にすることが磁気特性によい。
圧延中にこの高形状比圧延により空隙性欠陥をなくすこ
とで、後で行なう脱水素熱処理における脱水素効率が飛
躍的に上昇するのである。
とで、後で行なう脱水素熱処理における脱水素効率が飛
躍的に上昇するのである。
このように高形状比圧延を800℃以上で実施するのは
、800℃未満では鋼の変形抵抗が増大し、圧延機への
負荷が増加するため、変形の小さい800℃以上で高形
状比圧延を実施する。
、800℃未満では鋼の変形抵抗が増大し、圧延機への
負荷が増加するため、変形の小さい800℃以上で高形
状比圧延を実施する。
次に800℃以下の軽圧下により板厚方向に均一な粒成
長を図り、かつ、この軽圧下で導入された集合組織によ
り磁区の方向がそろい低磁場での磁壁の移動を容易とし
、板厚方向に均一な磁気特性の向上を図ることができる
。
長を図り、かつ、この軽圧下で導入された集合組織によ
り磁区の方向がそろい低磁場での磁壁の移動を容易とし
、板厚方向に均一な磁気特性の向上を図ることができる
。
この軽圧下の圧下率としては、第1図に示すように低磁
場での磁束密度を高くするためには、最低800℃以下
で10%以上の圧下率が必要であるため、10%を下限
とする。800℃以下で35%以上の圧下率の圧下を加
えると板厚方向の磁気特性のバラツキが増大するため、
35%を上限とする。
場での磁束密度を高くするためには、最低800℃以下
で10%以上の圧下率が必要であるため、10%を下限
とする。800℃以下で35%以上の圧下率の圧下を加
えると板厚方向の磁気特性のバラツキが増大するため、
35%を上限とする。
次に熱間圧延に引き続き結晶粒粗大化、内部歪除去及び
板厚50+a+w以上の厚手材については脱水素熱処理
を施す。板厚50關以上では水素の拡散がしにくく、こ
れが空隙性欠陥の原因となり、かつ、水素自身の作用と
合わさって低磁場での磁束密度を低下させる。
板厚50+a+w以上の厚手材については脱水素熱処理
を施す。板厚50關以上では水素の拡散がしにくく、こ
れが空隙性欠陥の原因となり、かつ、水素自身の作用と
合わさって低磁場での磁束密度を低下させる。
このため、脱水素熱処理を行なうが、その際600℃未
満では脱水素効率が悪<750℃超では変態が一部開始
するので600〜750℃の温度範囲で行なう。脱水素
時間としては種々検討の結果(0,6(t −50)
+6)時間(t:板厚)が適当である。
満では脱水素効率が悪<750℃超では変態が一部開始
するので600〜750℃の温度範囲で行なう。脱水素
時間としては種々検討の結果(0,6(t −50)
+6)時間(t:板厚)が適当である。
焼鈍は結晶粒粗大化及び内部歪除去のために行なうが、
750℃未満では結晶粒粗大化が起こらず、また、95
0℃以上では結晶粒の板厚方向の均質性が保てないため
、焼鈍温度としては750〜950℃に限定する。
750℃未満では結晶粒粗大化が起こらず、また、95
0℃以上では結晶粒の板厚方向の均質性が保てないため
、焼鈍温度としては750〜950℃に限定する。
規準は板厚方向の結晶粒調整及び内部歪除去のために行
なうが、下限はオーステナイト域下限のA c 3点で
ある910℃以上で、かつ、1000℃以上では結晶粒
の板厚方向の均質性が保てないので、規準温度は910
〜1000℃に限定する。なお、板厚50關以上の厚手
材で行なう脱水素熱処理でこの焼鈍あるいは、規準をか
ねることが可能である。
なうが、下限はオーステナイト域下限のA c 3点で
ある910℃以上で、かつ、1000℃以上では結晶粒
の板厚方向の均質性が保てないので、規準温度は910
〜1000℃に限定する。なお、板厚50關以上の厚手
材で行なう脱水素熱処理でこの焼鈍あるいは、規準をか
ねることが可能である。
方、板厚50mm未満のものは水素の拡散が容易なため
、脱水素熱処理は不要で前述の焼鈍または規準するのみ
でよい。
、脱水素熱処理は不要で前述の焼鈍または規準するのみ
でよい。
(実 施 例)
第1表に電磁厚板の製造条件とフェライト粒径、低磁場
での磁束密度、板厚方向の磁束密度のバラツキを示す。
での磁束密度、板厚方向の磁束密度のバラツキを示す。
例1〜IOは本発明の実施例を示し、例11〜32は比
較例を示す。
較例を示す。
例1〜5は板厚100mmに仕上げたもので、高磁束密
度で板厚方向のバラツキも少ない。例11;比べ、例2
はさらに低C1例3,4は低Mn、fi5は低ANであ
り、より高い磁気特性を示す。例6〜8は500mm、
例9は40−一、例10は6mmに仕上げたもので、高
磁束密度で板厚方向のバラツキも少ない。
度で板厚方向のバラツキも少ない。例11;比べ、例2
はさらに低C1例3,4は低Mn、fi5は低ANであ
り、より高い磁気特性を示す。例6〜8は500mm、
例9は40−一、例10は6mmに仕上げたもので、高
磁束密度で板厚方向のバラツキも少ない。
例11はCが高く、例12はStが低く、例13はSl
が高く、例14はMnが高く、例15はSが高く、例1
BはCrが高く、例17はMoが高<、ficItgは
CUが高く、例19はAIが低く、例2oはAi)が高
く、例21はNが高く、例22はOが高く、例23はH
が高く、それぞれ上限を超えるため低磁気特性値となっ
ている。例24は加熱温度が上限を超え板厚方向の磁束
密度のバラツキが大きい。例25は加熱温度が下限をは
ずれ最大形状比が小さいため、低磁束密度で板厚方向の
バラツキも大きい。例2Bは800℃以下の圧下率が下
限をはずれ低磁束密度となっている。例27は800℃
以下の圧下率が上限を超えるため、板厚方向の磁束密度
のバラツキが大きい。例28は最大形状比が下限をはず
れ、例29は脱水素熱処理温度が下限をはずれ、例30
は焼鈍温度が下限をはずれ、例3【は規準温度が上限を
超え、例32は脱水素熱処理がないため低磁束密度で、
板厚方向の磁束密度のバラツキが大きい。
が高く、例14はMnが高く、例15はSが高く、例1
BはCrが高く、例17はMoが高<、ficItgは
CUが高く、例19はAIが低く、例2oはAi)が高
く、例21はNが高く、例22はOが高く、例23はH
が高く、それぞれ上限を超えるため低磁気特性値となっ
ている。例24は加熱温度が上限を超え板厚方向の磁束
密度のバラツキが大きい。例25は加熱温度が下限をは
ずれ最大形状比が小さいため、低磁束密度で板厚方向の
バラツキも大きい。例2Bは800℃以下の圧下率が下
限をはずれ低磁束密度となっている。例27は800℃
以下の圧下率が上限を超えるため、板厚方向の磁束密度
のバラツキが大きい。例28は最大形状比が下限をはず
れ、例29は脱水素熱処理温度が下限をはずれ、例30
は焼鈍温度が下限をはずれ、例3【は規準温度が上限を
超え、例32は脱水素熱処理がないため低磁束密度で、
板厚方向の磁束密度のバラツキが大きい。
(発明の効果)
以上詳細に述べたごとく、本発明によれば適切な成分限
定により板厚の厚い厚鋼板に均質な高電磁特性を具備せ
しめることに成功し、直流磁化による磁気特性を利用す
る構造物に適用可能としたものであり、かつその製造法
も前述の成分限定と熱間圧延後結晶粒調整及び脱水素熱
処理を同時に行なう方式であり、極めて経済的に製造す
る方法を提供するもので産業上多大な効果を奏するもの
である。
定により板厚の厚い厚鋼板に均質な高電磁特性を具備せ
しめることに成功し、直流磁化による磁気特性を利用す
る構造物に適用可能としたものであり、かつその製造法
も前述の成分限定と熱間圧延後結晶粒調整及び脱水素熱
処理を同時に行なう方式であり、極めて経済的に製造す
る方法を提供するもので産業上多大な効果を奏するもの
である。
第1図はl1OA/mにおける磁束密度及び板厚方向の
磁束密度のバラツキに及ぼす800℃以下の圧下率の影
響を示すグラフ、第2図は80A/mにおける磁束密度
に及ぼすC含有量の影響を示すグラフ、第3図は80A
/mにおける磁束密度に及ぼす空隙性欠陥のサイズ及び
脱水素熱処理の影響を示すグラフ、第4図は80A/m
における磁束密度に及ぼす5ljlの影響を示すグラフ
、第5図は80A/mにおける磁束密度に及ぼすARj
Hの影響を示すグラフである。 代 理 人 弁理士 茶野木 立 失策2図 (202 N C(%) ao6 0θ 第3図 5θ 10θ 150!隙性欠陥のサ
イズ゛(声) 2θO o io zo ao 4050800’C以
下の圧下享C4) 第4図 第5図 AJz量(〃)
磁束密度のバラツキに及ぼす800℃以下の圧下率の影
響を示すグラフ、第2図は80A/mにおける磁束密度
に及ぼすC含有量の影響を示すグラフ、第3図は80A
/mにおける磁束密度に及ぼす空隙性欠陥のサイズ及び
脱水素熱処理の影響を示すグラフ、第4図は80A/m
における磁束密度に及ぼす5ljlの影響を示すグラフ
、第5図は80A/mにおける磁束密度に及ぼすARj
Hの影響を示すグラフである。 代 理 人 弁理士 茶野木 立 失策2図 (202 N C(%) ao6 0θ 第3図 5θ 10θ 150!隙性欠陥のサ
イズ゛(声) 2θO o io zo ao 4050800’C以
下の圧下享C4) 第4図 第5図 AJz量(〃)
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、重量%で、 C:0.01%以下、 Si:0.10%以上、3.5%以下、 Mn:0.20%以下、 S:0.010%以下、 Cr:0.05%以下、 Mo:0.01%以下、 Cu:0.01%以下、 Al:0.10%以上、3.0%以下、 N:0.004%以下、 O:0.005%以下、 H:0.0002%以下 残部実質的に鉄からなる鋼組成の鋼片または、鋳片を9
50〜1150℃に加熱し、800℃以上で圧延形状比
Aが0.6辺上の圧電パスを1回以上はとる高形状比圧
延を行ない、引き続き800℃以下で圧下率を10〜3
5%とする圧延を行ない、板厚50mm以上の厚板につ
いては600〜750℃の脱水素熱処理を行なった後、
必要に応じて750〜950℃で焼鈍し、板厚50mm
未満については750〜950℃で焼鈍することを特徴
とする板厚方向磁気特性が均一な無方向性電磁厚板の製
造方法。 ただし、 A=(2√R(h_i−h_o))/(h_i+h_o
)A:圧延形状比 h:入側板厚(mm) h_o:出側板厚(mm) R:圧延ロール半径(mm) 2、高形状比圧延に引き続き800℃以下で圧下率を1
0〜35%とする圧延を行ない、板厚50mm以上の厚
板については600〜730℃の脱水素熱処理を行なっ
た後、必要に応じて910〜1000℃で焼準し、板厚
50mm未満については910〜1000℃で焼準する
ことを特徴とする請求項1記載の板厚方向磁気特性が均
一な無方向性電磁厚板の製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1212690A JPH0762175B2 (ja) | 1989-08-18 | 1989-08-18 | 板厚方向の磁気特性の均一な無方向性電磁厚板の製造方法 |
EP90115574A EP0413306B1 (en) | 1989-08-18 | 1990-08-14 | Method of producing non-oriented magnetic steel plate having high magnetic flux density |
DE69026442T DE69026442T2 (de) | 1989-08-18 | 1990-08-14 | Verfahren zur Herstellung nichtorientierter Stahlbleche mit hoher magnetischer Flussdichte |
US07/567,142 US5062905A (en) | 1989-08-18 | 1990-08-14 | Method of producing non-oriented magnetic steel plate having high magnetic flux density |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1212690A JPH0762175B2 (ja) | 1989-08-18 | 1989-08-18 | 板厚方向の磁気特性の均一な無方向性電磁厚板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0375315A true JPH0375315A (ja) | 1991-03-29 |
JPH0762175B2 JPH0762175B2 (ja) | 1995-07-05 |
Family
ID=16626814
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1212690A Expired - Lifetime JPH0762175B2 (ja) | 1989-08-18 | 1989-08-18 | 板厚方向の磁気特性の均一な無方向性電磁厚板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0762175B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5411605A (en) * | 1991-10-14 | 1995-05-02 | Nkk Corporation | Soft magnetic steel material having excellent DC magnetization properties and corrosion resistance and a method of manufacturing the same |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5668767B2 (ja) * | 2013-02-22 | 2015-02-12 | Jfeスチール株式会社 | 無方向性電磁鋼板製造用の熱延鋼板およびその製造方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5684104A (en) * | 1979-12-10 | 1981-07-09 | Nippon Steel Corp | Rolling method for press-fixing porosity defect of steel billet |
JPS6096749A (ja) * | 1983-11-01 | 1985-05-30 | Nippon Steel Corp | 直流磁化用厚板及びその製造方法 |
JPS60208417A (ja) * | 1984-03-30 | 1985-10-21 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 高透磁率熱間圧延鉄板の製造方法 |
JPH02243716A (ja) * | 1989-03-16 | 1990-09-27 | Nippon Steel Corp | 板厚方向の磁気特性の均一な無方向性電磁厚板の製造法 |
-
1989
- 1989-08-18 JP JP1212690A patent/JPH0762175B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5684104A (en) * | 1979-12-10 | 1981-07-09 | Nippon Steel Corp | Rolling method for press-fixing porosity defect of steel billet |
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JPH02243716A (ja) * | 1989-03-16 | 1990-09-27 | Nippon Steel Corp | 板厚方向の磁気特性の均一な無方向性電磁厚板の製造法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5411605A (en) * | 1991-10-14 | 1995-05-02 | Nkk Corporation | Soft magnetic steel material having excellent DC magnetization properties and corrosion resistance and a method of manufacturing the same |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0762175B2 (ja) | 1995-07-05 |
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