JPH0565537A - 高い透磁率を有する高珪素鋼板の製造方法 - Google Patents
高い透磁率を有する高珪素鋼板の製造方法Info
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- JPH0565537A JPH0565537A JP3258373A JP25837391A JPH0565537A JP H0565537 A JPH0565537 A JP H0565537A JP 3258373 A JP3258373 A JP 3258373A JP 25837391 A JP25837391 A JP 25837391A JP H0565537 A JPH0565537 A JP H0565537A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 Si拡散浸透処理による高透磁率の高珪素鋼
板の製造方法を提供することにある。 【構成】 Si:4.0wt%以下、Sol.Al:
0.1wt%以下を含有する鋼を熱延、冷延した後、S
i拡散浸透処理することによりSi:4.0wt%以上
の高珪素鋼板を製造する方法において、素材の熱延仕上
温度を700℃以下とすることにより板厚方向熱延組織
の70%以上を未再結晶組織である層状組織とする。ま
た好ましくは、浸珪処理中、鋼板表層のSi濃度が常に
14.3wt%以下となるようなSi拡散浸透処理を実
施する。
板の製造方法を提供することにある。 【構成】 Si:4.0wt%以下、Sol.Al:
0.1wt%以下を含有する鋼を熱延、冷延した後、S
i拡散浸透処理することによりSi:4.0wt%以上
の高珪素鋼板を製造する方法において、素材の熱延仕上
温度を700℃以下とすることにより板厚方向熱延組織
の70%以上を未再結晶組織である層状組織とする。ま
た好ましくは、浸珪処理中、鋼板表層のSi濃度が常に
14.3wt%以下となるようなSi拡散浸透処理を実
施する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はSiの拡散浸透処理法に
よる高珪素鋼板の製造方法であって、高い透磁率を有す
る高珪素鋼板を製造するための方法に関する。
よる高珪素鋼板の製造方法であって、高い透磁率を有す
る高珪素鋼板を製造するための方法に関する。
【0002】
【従来技術】珪素鋼板は優れた軟磁気特性を持つため、
トランスやモーターのコア材として広く用いられてい
る。この種の珪素鋼板はSi含有量が増すほど鉄損が低
減され、Siが6.5wt%では磁歪が0となり、最大
透磁率もピークとなるなど、優れた磁気特性を呈するこ
とが知られている。しかし、鋼中のSi含有量が4.0
wt%を超えると延性が急激に低下するため、通常の圧
延による製造は困難である。このような問題を生じない
高珪素鋼板の製造方法として、Siの拡散浸透処理法に
よる製造方法が知られている。この方法は低珪素鋼を溶
製して圧延により薄板化した後、表面からSiを浸透さ
せることにより高珪素鋼板を製造するもので、この方法
によれば加工性の問題を生じることなくSi含有量4.
0wt%以上の高珪素鋼板を得ることができる。
トランスやモーターのコア材として広く用いられてい
る。この種の珪素鋼板はSi含有量が増すほど鉄損が低
減され、Siが6.5wt%では磁歪が0となり、最大
透磁率もピークとなるなど、優れた磁気特性を呈するこ
とが知られている。しかし、鋼中のSi含有量が4.0
wt%を超えると延性が急激に低下するため、通常の圧
延による製造は困難である。このような問題を生じない
高珪素鋼板の製造方法として、Siの拡散浸透処理法に
よる製造方法が知られている。この方法は低珪素鋼を溶
製して圧延により薄板化した後、表面からSiを浸透さ
せることにより高珪素鋼板を製造するもので、この方法
によれば加工性の問題を生じることなくSi含有量4.
0wt%以上の高珪素鋼板を得ることができる。
【0003】この拡散浸透処理法による高珪素鋼板の製
造は、一般に、普通鋼板または低珪素鋼板(通常Si:
4.0wt%以下)に対して、SiCl4等のSi化合
物を含む無酸化性ガス雰囲気中でSiの浸透処理(浸珪
処理)を施して、鋼板の表面からSiを浸透させ、次い
でSi化合物を含まない無酸化性ガス雰囲気中で鋼板に
対して拡散熱処理を施し、浸透させたSiを鋼板中に拡
散させ、Siを均一に含有させた高珪素鋼板を得るもの
である。このような拡散浸透処理法に関して、例えば、
特公昭45−21181号や特開昭62−227078
号等が提案されている。
造は、一般に、普通鋼板または低珪素鋼板(通常Si:
4.0wt%以下)に対して、SiCl4等のSi化合
物を含む無酸化性ガス雰囲気中でSiの浸透処理(浸珪
処理)を施して、鋼板の表面からSiを浸透させ、次い
でSi化合物を含まない無酸化性ガス雰囲気中で鋼板に
対して拡散熱処理を施し、浸透させたSiを鋼板中に拡
散させ、Siを均一に含有させた高珪素鋼板を得るもの
である。このような拡散浸透処理法に関して、例えば、
特公昭45−21181号や特開昭62−227078
号等が提案されている。
【0004】従来、この種の製造方法に関しては、鋼板
を連続的に処理する場合の諸条件が十分検討されておら
ず、処理時間が30分以上と長いことや、処理温度が極
めて高くエッジ部が溶解するおそれがあるなど、処理条
件が事実上連続ラインには適用できず、鋼板の連続ライ
ンでの安定製造が期待できないという問題があった。こ
れに対して上述した特開昭62−227078号等にお
いては、鋼板を加熱しSiCl4を含む無酸化性ガス雰
囲気中で連続的に浸珪処理した後、SiCl4を含まな
い無酸化性ガス雰囲気中で拡散熱処理してSiを均一化
し、冷却後コイル状に巻き取る一連のプロセスを、連続
ライン化して珪素鋼板を効率よく製造する方法を提案し
ており、連続ラインにおいて浸珪処理する際の反応ガス
濃度、反応時間、均熱拡散処理時間および処理温度等を
詳細に検討且つ特定し、連続ラインでの拡散浸透処理に
よる高珪素鋼板の製造を可能ならしめたものである。
を連続的に処理する場合の諸条件が十分検討されておら
ず、処理時間が30分以上と長いことや、処理温度が極
めて高くエッジ部が溶解するおそれがあるなど、処理条
件が事実上連続ラインには適用できず、鋼板の連続ライ
ンでの安定製造が期待できないという問題があった。こ
れに対して上述した特開昭62−227078号等にお
いては、鋼板を加熱しSiCl4を含む無酸化性ガス雰
囲気中で連続的に浸珪処理した後、SiCl4を含まな
い無酸化性ガス雰囲気中で拡散熱処理してSiを均一化
し、冷却後コイル状に巻き取る一連のプロセスを、連続
ライン化して珪素鋼板を効率よく製造する方法を提案し
ており、連続ラインにおいて浸珪処理する際の反応ガス
濃度、反応時間、均熱拡散処理時間および処理温度等を
詳細に検討且つ特定し、連続ラインでの拡散浸透処理に
よる高珪素鋼板の製造を可能ならしめたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の技術では、拡散浸透条件および方法について検討が
なされているものの、磁気特性を支配する素材の製造条
件およびその組織等については何ら検討がなされていな
い。本発明者らの検討によれば、この種の製造法により
製造される鋼板の透磁率を支配する組織(集合組織、結
晶粒径)は熱延−冷延条件に大きく支配され、透磁率を
改善するためには素材鋼板の圧延条件を適正化し、これ
によって素材鋼板の組織を十分に適正化しておくことが
不可欠であることが判明した。
来の技術では、拡散浸透条件および方法について検討が
なされているものの、磁気特性を支配する素材の製造条
件およびその組織等については何ら検討がなされていな
い。本発明者らの検討によれば、この種の製造法により
製造される鋼板の透磁率を支配する組織(集合組織、結
晶粒径)は熱延−冷延条件に大きく支配され、透磁率を
改善するためには素材鋼板の圧延条件を適正化し、これ
によって素材鋼板の組織を十分に適正化しておくことが
不可欠であることが判明した。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記のような観点から本
発明者らは、Si拡散浸透処理法における素材鋼板の熱
延組織とSi拡散浸透処理後の集合組織および結晶粒径
の関係について検討を行った。この結果、拡散浸透処理
後の最終製品の高い透磁率を得るために有効な集合組織
や結晶粒径、つまり磁化容易軸である(100)面の安
定化や結晶粒径の粗大化を図るためには、素材鋼板の熱
延仕上温度を700℃以下とし、板厚方向熱延組織の7
0%以上を未再結晶組織である層状組織とすることが有
効であることを見出した。この場合、巻取温度が700
℃以下であれば磁気特性に有意差は認められなかった。
また、処理温度1023〜1250℃の範囲で行った浸
珪・拡散熱処理後の組織評価により、素材段階で得られ
た組織が浸珪・拡散熱処理後も優勢的に形成されている
ことが確認できた。本発明はこのような知見に基づきな
されたもので、その構成は以下の通りである。
発明者らは、Si拡散浸透処理法における素材鋼板の熱
延組織とSi拡散浸透処理後の集合組織および結晶粒径
の関係について検討を行った。この結果、拡散浸透処理
後の最終製品の高い透磁率を得るために有効な集合組織
や結晶粒径、つまり磁化容易軸である(100)面の安
定化や結晶粒径の粗大化を図るためには、素材鋼板の熱
延仕上温度を700℃以下とし、板厚方向熱延組織の7
0%以上を未再結晶組織である層状組織とすることが有
効であることを見出した。この場合、巻取温度が700
℃以下であれば磁気特性に有意差は認められなかった。
また、処理温度1023〜1250℃の範囲で行った浸
珪・拡散熱処理後の組織評価により、素材段階で得られ
た組織が浸珪・拡散熱処理後も優勢的に形成されている
ことが確認できた。本発明はこのような知見に基づきな
されたもので、その構成は以下の通りである。
【0007】(1)Si:4.0wt%以下、Sol.
Al:0.1wt%以下を含有する鋼を熱間圧延および
冷間圧延して薄板となし、この薄板にその表面からSi
を浸透させる浸珪処理を施し、次いでSiを板厚方向に
拡散させることによりSi:4.0wt%以上の高珪素
鋼板を製造する方法において、素材の熱延仕上温度を7
00℃以下とすることにより板厚方向熱延組織の70%
以上を未再結晶組織である層状組織とし、冷間圧延によ
り所定板厚とした後、浸珪処理およびSiの拡散熱処理
を施すことを特徴とする、高い透磁率を有する高珪素鋼
板の製造方法。
Al:0.1wt%以下を含有する鋼を熱間圧延および
冷間圧延して薄板となし、この薄板にその表面からSi
を浸透させる浸珪処理を施し、次いでSiを板厚方向に
拡散させることによりSi:4.0wt%以上の高珪素
鋼板を製造する方法において、素材の熱延仕上温度を7
00℃以下とすることにより板厚方向熱延組織の70%
以上を未再結晶組織である層状組織とし、冷間圧延によ
り所定板厚とした後、浸珪処理およびSiの拡散熱処理
を施すことを特徴とする、高い透磁率を有する高珪素鋼
板の製造方法。
【0008】(2)浸珪処理中、鋼板表層のSi濃度が
常に14.3wt%以下となるよう処理することを特徴
とする上記(1)に記載の高い透磁率を有する高珪素鋼
板の製造方法。
常に14.3wt%以下となるよう処理することを特徴
とする上記(1)に記載の高い透磁率を有する高珪素鋼
板の製造方法。
【0009】
【作用】Si拡散浸透処理法による高珪素鋼板の製造に
おいて、素材鋼板の熱延条件と熱延組織との関係、さら
に、これらが最終製品の磁気特性に及ぼす影響を調べ
た。まず、Si:3wt%、Sol.Al:110pp
mの成分のスラブを1150℃に加熱し、仕上温度:6
00〜860℃、巻取温度:500〜700℃で板厚約
2mmに熱間圧延し、熱延仕上温度と熱延板組織との関
係について調べた。この結果、仕上温度700℃以下の
熱延板組織では板厚方向の70%以上が層状組織となる
ことが判った。図1の写真は、仕上温度がそれぞれ65
0℃、700℃、800℃、860℃の各熱延板の板厚
方向熱延組織を示したもので、この板厚方向熱延組織
は、仕上温度700℃以下の場合に70%以上が層状組
織となっている。
おいて、素材鋼板の熱延条件と熱延組織との関係、さら
に、これらが最終製品の磁気特性に及ぼす影響を調べ
た。まず、Si:3wt%、Sol.Al:110pp
mの成分のスラブを1150℃に加熱し、仕上温度:6
00〜860℃、巻取温度:500〜700℃で板厚約
2mmに熱間圧延し、熱延仕上温度と熱延板組織との関
係について調べた。この結果、仕上温度700℃以下の
熱延板組織では板厚方向の70%以上が層状組織となる
ことが判った。図1の写真は、仕上温度がそれぞれ65
0℃、700℃、800℃、860℃の各熱延板の板厚
方向熱延組織を示したもので、この板厚方向熱延組織
は、仕上温度700℃以下の場合に70%以上が層状組
織となっている。
【0010】次いで、上記熱延板を板厚0.35mmま
で冷間圧延した後、浸珪処理−拡散熱処理を施して平均
Si量が6.4〜6.6wt%の高珪素鋼板を製造し、
それらの透磁率と素材鋼板の熱延仕上温度との関係を調
べた。図2はその結果を示すもので、素材鋼板の熱延仕
上温度が700℃以下のものが特に高い透磁率を示して
いる。この理由は、後述する実施例1に示されるよう
に、熱延仕上温度700℃以下では熱延板組織の大部分
が上述したような層状組織となるため粒が粗大化し、冷
延−Si拡散浸透処理後の(100)面強度が強くなる
ためと考えられる。熱延仕上温度が700℃を超えるも
のでは、粒の粗大化は認められず、しかも(111)面
および(211)面強度が強くなるため、優れた磁気特
性が得られないものと考えられる。
で冷間圧延した後、浸珪処理−拡散熱処理を施して平均
Si量が6.4〜6.6wt%の高珪素鋼板を製造し、
それらの透磁率と素材鋼板の熱延仕上温度との関係を調
べた。図2はその結果を示すもので、素材鋼板の熱延仕
上温度が700℃以下のものが特に高い透磁率を示して
いる。この理由は、後述する実施例1に示されるよう
に、熱延仕上温度700℃以下では熱延板組織の大部分
が上述したような層状組織となるため粒が粗大化し、冷
延−Si拡散浸透処理後の(100)面強度が強くなる
ためと考えられる。熱延仕上温度が700℃を超えるも
のでは、粒の粗大化は認められず、しかも(111)面
および(211)面強度が強くなるため、優れた磁気特
性が得られないものと考えられる。
【0011】以上の理由から、本発明では素材鋼板の熱
延仕上温度を700℃以下とすることで、板厚方向熱延
組織の70%以上を層状組織とすることをその条件とす
る。
延仕上温度を700℃以下とすることで、板厚方向熱延
組織の70%以上を層状組織とすることをその条件とす
る。
【0012】また、Siを浸珪処理により鋼板に富化し
ていくと、表層にはSi濃度が約14.3wt%のFe
3Si層が形成される。このように鋼板表層にFe3Si
層が形成されると集合組織は(100)面強度が減少す
る傾向があり、Fe3Si層が形成されない、すなわ
ち、浸珪処理中常に表層Si濃度が14.3wt%未満
である材料に較べ磁気特性が劣ることになる。したがっ
て、浸珪・拡散熱処理後の(100)面を安定化させる
ためには、浸珪処理中の鋼板表層Si濃度を常に14.
3wt%未満となるよう処理することが好ましい。この
ような処理は浸珪処理速度を制御すること、具体的に
は、浸珪処理速度を比較的小さくし、急速浸珪処理を避
けることにより実現できる。
ていくと、表層にはSi濃度が約14.3wt%のFe
3Si層が形成される。このように鋼板表層にFe3Si
層が形成されると集合組織は(100)面強度が減少す
る傾向があり、Fe3Si層が形成されない、すなわ
ち、浸珪処理中常に表層Si濃度が14.3wt%未満
である材料に較べ磁気特性が劣ることになる。したがっ
て、浸珪・拡散熱処理後の(100)面を安定化させる
ためには、浸珪処理中の鋼板表層Si濃度を常に14.
3wt%未満となるよう処理することが好ましい。この
ような処理は浸珪処理速度を制御すること、具体的に
は、浸珪処理速度を比較的小さくし、急速浸珪処理を避
けることにより実現できる。
【0013】本発明において、浸珪処理前の素材となる
鋼板は、Si:4wt%以下、Sol.Al:0.1w
t%以下の鋼板であって、これには普通鋼板およびS
i:4wt%以下の無方向性または方向性珪素鋼板が含
まれる。本発明は圧延による薄板化が可能なSi:4w
t%以下の鋼板を素材鋼板とし、これに浸珪処理を施す
ことにより高珪素鋼板を得ることを基本とする技術であ
り、このため素材鋼板のSi量は4.0wt%をその上
限とする。また、鋼板中のAlは浸珪処理時に鋼板中に
濃化、偏析して磁気特性に悪影響を及ぼすため、その上
限を厳密に規定する必要がある。
鋼板は、Si:4wt%以下、Sol.Al:0.1w
t%以下の鋼板であって、これには普通鋼板およびS
i:4wt%以下の無方向性または方向性珪素鋼板が含
まれる。本発明は圧延による薄板化が可能なSi:4w
t%以下の鋼板を素材鋼板とし、これに浸珪処理を施す
ことにより高珪素鋼板を得ることを基本とする技術であ
り、このため素材鋼板のSi量は4.0wt%をその上
限とする。また、鋼板中のAlは浸珪処理時に鋼板中に
濃化、偏析して磁気特性に悪影響を及ぼすため、その上
限を厳密に規定する必要がある。
【0014】Alの濃化、偏析の影響を調べるため、S
ol.Al濃度の異なる鋼板を浸珪処理し、板厚方向平
均Si量が6.4〜6.6wt%で、且つ磁気特性に悪
影響を及ぼす鋼板断面内の残量ボイド数が鋼板幅方向1
mm当り5個以下である高珪素鋼板を製造した。このよ
うな鋼板について、Alの濃化、偏析の発生状況を調べ
た結果、大きく分けて、鋼板のSol.Al濃度が10
0ppm以下、0.1%以下、0.1%超の各場合で
は、Alの濃化、偏析状況に差が見られた。
ol.Al濃度の異なる鋼板を浸珪処理し、板厚方向平
均Si量が6.4〜6.6wt%で、且つ磁気特性に悪
影響を及ぼす鋼板断面内の残量ボイド数が鋼板幅方向1
mm当り5個以下である高珪素鋼板を製造した。このよ
うな鋼板について、Alの濃化、偏析の発生状況を調べ
た結果、大きく分けて、鋼板のSol.Al濃度が10
0ppm以下、0.1%以下、0.1%超の各場合で
は、Alの濃化、偏析状況に差が見られた。
【0015】すなわち、これら鋼板のIMAによるイオ
ン撮像写真によれば、Sol.Al濃度が100ppm
以下では、Alは鋼板内にまばらに且つ平均的に点在
し、Alの濃化、偏析は全く見られなかった。一方、S
ol.Al濃度が0.1wt%の鋼板では、一直線上に
Alが点在しはじめ、濃化傾向が認められる。但し、極
端な濃化、偏析には至っていない。これに対し、So
l.Al濃度が0.3%の鋼板では、Alは一直線上に
つながって濃化しており、濃化、偏析部分が鋼板内でか
なりの面積を占めている。
ン撮像写真によれば、Sol.Al濃度が100ppm
以下では、Alは鋼板内にまばらに且つ平均的に点在
し、Alの濃化、偏析は全く見られなかった。一方、S
ol.Al濃度が0.1wt%の鋼板では、一直線上に
Alが点在しはじめ、濃化傾向が認められる。但し、極
端な濃化、偏析には至っていない。これに対し、So
l.Al濃度が0.3%の鋼板では、Alは一直線上に
つながって濃化しており、濃化、偏析部分が鋼板内でか
なりの面積を占めている。
【0016】この試験結果に基づくAlの濃化、偏析と
磁気特性との関係から、優れた磁気特性の高珪素鋼板を
得るためには、Alが鋼板内に点在した程度の均質さを
持たねばならず、鋼板のSol.Al濃度は0.1%以
下としなければならないことが判った。特に、Alがイ
オン像に写らない程度の、若しくは鋼板内にまばらに且
つ平均的に点在する程度のより均一で優れた磁気特性の
高珪素鋼板を得るためには、Sol.Al濃度は100
ppm以下とする必要がある。
磁気特性との関係から、優れた磁気特性の高珪素鋼板を
得るためには、Alが鋼板内に点在した程度の均質さを
持たねばならず、鋼板のSol.Al濃度は0.1%以
下としなければならないことが判った。特に、Alがイ
オン像に写らない程度の、若しくは鋼板内にまばらに且
つ平均的に点在する程度のより均一で優れた磁気特性の
高珪素鋼板を得るためには、Sol.Al濃度は100
ppm以下とする必要がある。
【0017】従来の珪素鋼板では、Alの電気抵抗を高
める効果と展延性の改善効果とを利用して、Siの一部
をAlで置き換える方法を採っているが、本発明では浸
珪処理により平均Si含有量を容易に6.0〜7.0w
t%とできるため、磁性改善のためにAlを添加する必
要はなく、逆に上述した観点から、Sol.Al:0.
1wt%以下、望ましくは100ppm以下とする。
める効果と展延性の改善効果とを利用して、Siの一部
をAlで置き換える方法を採っているが、本発明では浸
珪処理により平均Si含有量を容易に6.0〜7.0w
t%とできるため、磁性改善のためにAlを添加する必
要はなく、逆に上述した観点から、Sol.Al:0.
1wt%以下、望ましくは100ppm以下とする。
【0018】本発明において、素材鋼板中のSiおよび
Al以外の不純物成分は特に限定されるものではない
が、優れた磁気特性を得るために以下のように規定する
ことが好ましい。
Al以外の不純物成分は特に限定されるものではない
が、優れた磁気特性を得るために以下のように規定する
ことが好ましい。
【0019】まず、非金属元素について説明すると、 C:Cは初透磁率、最大透磁率を低下させ、Hcを増
し、鉄損を増大させる。この影響は、図10に示すよう
に0.01wt%を超えると顕著になることが知られて
おり、したがって、Cは0.01wt%以下とすること
が好ましい。但し、結晶方位改善を目的として製鋼段階
でCを0.01wt%を超えて含有させ、圧延すること
も可能であるが、この場合には、時効および特性劣化を
防止するため脱炭焼鈍を実施し、Cを0.01wt%以
下とすることが好ましい。すなわち、C濃度の調整は溶
製段階で行ってもよく、また、脱炭焼鈍を実施すること
により行なってもよい。
し、鉄損を増大させる。この影響は、図10に示すよう
に0.01wt%を超えると顕著になることが知られて
おり、したがって、Cは0.01wt%以下とすること
が好ましい。但し、結晶方位改善を目的として製鋼段階
でCを0.01wt%を超えて含有させ、圧延すること
も可能であるが、この場合には、時効および特性劣化を
防止するため脱炭焼鈍を実施し、Cを0.01wt%以
下とすることが好ましい。すなわち、C濃度の調整は溶
製段階で行ってもよく、また、脱炭焼鈍を実施すること
により行なってもよい。
【0020】O:Oは鉄損を高め、SiO2のようなコ
ロイド状微粒子として存在する場合には、磁気特性を著
しく劣化させる元素として知られている。また、OはC
とどの程度共存するかによっても磁気特性を変化させ
る。特に、図11に示すようにO含有量とC含有量とが
ほぼ同等の場合、鉄損値が最小になることも知られてお
り、上記C含有量の適正範囲と同様に、O含有量も0.
01wt%以下とすることが好ましい。
ロイド状微粒子として存在する場合には、磁気特性を著
しく劣化させる元素として知られている。また、OはC
とどの程度共存するかによっても磁気特性を変化させ
る。特に、図11に示すようにO含有量とC含有量とが
ほぼ同等の場合、鉄損値が最小になることも知られてお
り、上記C含有量の適正範囲と同様に、O含有量も0.
01wt%以下とすることが好ましい。
【0021】N、S:共に時効の原因となるため極力少
なくすることが好ましく、これらの成分もそれぞれ0.
01wt%以下とすることが好ましい。 P:Pは酸素による磁性劣化を軽減し、鉄損を減少させ
る作用があるが、多量に添加すると、熱間での加工性を
劣化させるという問題があり、その上限を0.02wt
%とすることが好ましい。 H:Hは鋼板を著しく脆くさせるため、高圧下でHを含
有させる等、積極的な含有は避けるべきである(通常p
pmレベル以下)。以上のように非金属元素について
は、C、O、N、S等を極力低く抑え、且つCとOの比
率を適正化することが好ましい。
なくすることが好ましく、これらの成分もそれぞれ0.
01wt%以下とすることが好ましい。 P:Pは酸素による磁性劣化を軽減し、鉄損を減少させ
る作用があるが、多量に添加すると、熱間での加工性を
劣化させるという問題があり、その上限を0.02wt
%とすることが好ましい。 H:Hは鋼板を著しく脆くさせるため、高圧下でHを含
有させる等、積極的な含有は避けるべきである(通常p
pmレベル以下)。以上のように非金属元素について
は、C、O、N、S等を極力低く抑え、且つCとOの比
率を適正化することが好ましい。
【0022】次に金属元素について説明すると、 Mn:熱間圧延時の展延性の改善と、脱硫作用および規
則−不規則変態における磁性改善効果を考慮すると、M
nは0.5wt%以下の範囲で添加することが好まし
い。 Ca:Caは多量に含有すると透磁率を低下させるた
め、0.3wt%以下とすることが好ましい。
則−不規則変態における磁性改善効果を考慮すると、M
nは0.5wt%以下の範囲で添加することが好まし
い。 Ca:Caは多量に含有すると透磁率を低下させるた
め、0.3wt%以下とすることが好ましい。
【0023】V:若干のVを添加することにより、Hc
が改善されることが知られている。すなわち、Vは0.
05wt%程度添加することにより、結晶粒の発達が促
進され、磁性が改善される。このため、Vは0.1wt
%を上限として添加することができる。 Ti:0.05wt%程度添加することでVと同様の効
果を期待でき、このため、0.1wt%を上限として添
加することができる。Be、As:若干の磁気特性改善
効果が期待でき、それぞれ0.1wt%を上限として添
加することができる。
が改善されることが知られている。すなわち、Vは0.
05wt%程度添加することにより、結晶粒の発達が促
進され、磁性が改善される。このため、Vは0.1wt
%を上限として添加することができる。 Ti:0.05wt%程度添加することでVと同様の効
果を期待でき、このため、0.1wt%を上限として添
加することができる。Be、As:若干の磁気特性改善
効果が期待でき、それぞれ0.1wt%を上限として添
加することができる。
【0024】Cu:0.7wt%程度までは、磁性を大
きく劣化させることはないが、0.7wt%を超えて含
有すると鉄損が増大する。このため、Cuは0.7wt
%以下、好ましくは0.1wt%以下とすることが望ま
しい。 Cr:鉄損を増大させる傾向があり、0.03wt%以
下とすることが好ましい。 Ni:磁気特性を著しく悪化させるため、極力低減させ
ることが好ましく、0.01wt%以下とすることが好
ましい。
きく劣化させることはないが、0.7wt%を超えて含
有すると鉄損が増大する。このため、Cuは0.7wt
%以下、好ましくは0.1wt%以下とすることが望ま
しい。 Cr:鉄損を増大させる傾向があり、0.03wt%以
下とすることが好ましい。 Ni:磁気特性を著しく悪化させるため、極力低減させ
ることが好ましく、0.01wt%以下とすることが好
ましい。
【0025】なお、本発明では冷間圧延率については特
に限定はなく、60〜93%の広い範囲において同様の
効果が得られる。
に限定はなく、60〜93%の広い範囲において同様の
効果が得られる。
【0026】
〔実施例1〕表1に示す成分組成の3%Si鋼を真空溶
解してスラブとし、これを熱延仕上温度:600〜86
0℃、巻取温度:550℃〜700℃で熱間圧延して板
厚約2mmの熱延板とし、次いで、板厚0.35mmま
で冷間圧延した後、N2またはArガス雰囲気中で浸珪
・拡散熱処理し、平均Si量が6.4〜6.6wt%の
高珪素鋼板を製造した。なお、本実施例では、浸珪・拡
散熱処理はN2またはArの雰囲気にかかわらず同等の
結果が得られたため、以下はAr雰囲気中にて浸珪・拡
散熱処理を実施した場合を代表して示す。
解してスラブとし、これを熱延仕上温度:600〜86
0℃、巻取温度:550℃〜700℃で熱間圧延して板
厚約2mmの熱延板とし、次いで、板厚0.35mmま
で冷間圧延した後、N2またはArガス雰囲気中で浸珪
・拡散熱処理し、平均Si量が6.4〜6.6wt%の
高珪素鋼板を製造した。なお、本実施例では、浸珪・拡
散熱処理はN2またはArの雰囲気にかかわらず同等の
結果が得られたため、以下はAr雰囲気中にて浸珪・拡
散熱処理を実施した場合を代表して示す。
【0027】図1に、熱延仕上温度がそれぞれ650
℃、700℃、800℃、860℃である各熱延板の板
厚方向熱延組織の顕微鏡拡大写真を示す。これによれば
熱延仕上温度が860℃の熱延板では、板厚方向の全断
面が再結晶組織となり、また、熱延仕上温度が800℃
の熱延板でも30%を超える部分(表層部)に再結晶組
織が認められる。これに対し、仕上温度700℃以下の
熱延板では、未再結晶組織である層状組織が70%以上
を占めている。図2は上記浸珪・拡散熱処理後の鋼板
(Si量:6.4〜6.6wt%)の磁気特性をそれら
の熱延仕上温度との関係で示したもので、熱延仕上温度
を700℃以下とし、層状組織が70%以上を占める素
材鋼板を用いた場合には高い透磁率を有する高珪素鋼板
が得られている。
℃、700℃、800℃、860℃である各熱延板の板
厚方向熱延組織の顕微鏡拡大写真を示す。これによれば
熱延仕上温度が860℃の熱延板では、板厚方向の全断
面が再結晶組織となり、また、熱延仕上温度が800℃
の熱延板でも30%を超える部分(表層部)に再結晶組
織が認められる。これに対し、仕上温度700℃以下の
熱延板では、未再結晶組織である層状組織が70%以上
を占めている。図2は上記浸珪・拡散熱処理後の鋼板
(Si量:6.4〜6.6wt%)の磁気特性をそれら
の熱延仕上温度との関係で示したもので、熱延仕上温度
を700℃以下とし、層状組織が70%以上を占める素
材鋼板を用いた場合には高い透磁率を有する高珪素鋼板
が得られている。
【0028】また、図3に浸珪・拡散熱処理後の鋼板の
平均結晶粒径と素材鋼板の熱延仕上温度との関係を、図
4には熱延仕上げ温度が650℃、860℃の各鋼板の
浸珪・拡散熱処理後の集合組織を示す。なお、図4に示
されるP値とは、X線回折を用いた集合組織の評価法に
よる評価指数であり、低次の結晶面のピーク(7個のピ
ーク)を代表的な結晶方位と仮定して統計的に結晶面の
分布を示すものである。概念的に述べれば、粉末試料を
全くランダムな集合組織をもつ標準試料として、それに
より面強度を規格化する。この場合には、各面方位は7
面ともそれぞれ1という値をとる。これに対して、異方
性のある集合組織ではその面方位は1以上の値をとるこ
とになる。極端な場合、材料がある面方位のみをとれ
ば、その方位のみ7という値をとり、他の面はすべて0
をとることになる。図4は、このような評価法を用い
て、集合組織を評価したものである。
平均結晶粒径と素材鋼板の熱延仕上温度との関係を、図
4には熱延仕上げ温度が650℃、860℃の各鋼板の
浸珪・拡散熱処理後の集合組織を示す。なお、図4に示
されるP値とは、X線回折を用いた集合組織の評価法に
よる評価指数であり、低次の結晶面のピーク(7個のピ
ーク)を代表的な結晶方位と仮定して統計的に結晶面の
分布を示すものである。概念的に述べれば、粉末試料を
全くランダムな集合組織をもつ標準試料として、それに
より面強度を規格化する。この場合には、各面方位は7
面ともそれぞれ1という値をとる。これに対して、異方
性のある集合組織ではその面方位は1以上の値をとるこ
とになる。極端な場合、材料がある面方位のみをとれ
ば、その方位のみ7という値をとり、他の面はすべて0
をとることになる。図4は、このような評価法を用い
て、集合組織を評価したものである。
【0029】これらによれば、層状組織が70%以上を
占める素材鋼板を用いた場合において、(100)面集
合組織の安定化および結晶粒径の粗大化傾向が認められ
る。そして、このような素材組織の改良により、浸珪・
拡散処理後の鋼板の磁気特性が改善できるものと考えら
れる。
占める素材鋼板を用いた場合において、(100)面集
合組織の安定化および結晶粒径の粗大化傾向が認められ
る。そして、このような素材組織の改良により、浸珪・
拡散処理後の鋼板の磁気特性が改善できるものと考えら
れる。
【0030】〔実施例2〕表1に示す成分組成の3%S
i鋼を真空溶解してスラブとし、これを熱延仕上温度6
50℃、860℃の各条件で熱間圧延し、次いで板厚
0.35mmまで冷間圧延した後、N2またはAr雰囲
気中において1150℃で浸珪・拡散熱処理を施して平
均Si量が6.4〜6.6wt%の高珪素鋼板を製造
し、浸珪・拡散熱処理前後の鋼板の集合組織について検
討を行った。なお、この実施例の浸珪処理条件は、表層
のSi濃度が約14.3wt%に達し、表層部にFe3
Si層が形成された場合(急速浸珪処理:処理時間3分
30秒)と、表層のSi濃度が常に14.3wt%未満
であった場合(緩浸珪処理:処理時間10分)の2水準
で実施した。また、本実施例でも、浸珪・拡散熱処理は
N2またはArの雰囲気にかかわらず同等の結果が得ら
れたため、以下はAr雰囲気中にて浸珪・拡散熱処理を
実施した場合を代表して示す。
i鋼を真空溶解してスラブとし、これを熱延仕上温度6
50℃、860℃の各条件で熱間圧延し、次いで板厚
0.35mmまで冷間圧延した後、N2またはAr雰囲
気中において1150℃で浸珪・拡散熱処理を施して平
均Si量が6.4〜6.6wt%の高珪素鋼板を製造
し、浸珪・拡散熱処理前後の鋼板の集合組織について検
討を行った。なお、この実施例の浸珪処理条件は、表層
のSi濃度が約14.3wt%に達し、表層部にFe3
Si層が形成された場合(急速浸珪処理:処理時間3分
30秒)と、表層のSi濃度が常に14.3wt%未満
であった場合(緩浸珪処理:処理時間10分)の2水準
で実施した。また、本実施例でも、浸珪・拡散熱処理は
N2またはArの雰囲気にかかわらず同等の結果が得ら
れたため、以下はAr雰囲気中にて浸珪・拡散熱処理を
実施した場合を代表して示す。
【0031】上記試験の結果、実施例1の結果と同様、
浸珪処理中表層のSi濃度が常に14.3wt%未満と
なるように処理した場合には、熱延仕上温度が650
℃、860℃の各鋼板ともに、浸珪・拡散熱処理前後で
の集合組織の変化は認められなかった。
浸珪処理中表層のSi濃度が常に14.3wt%未満と
なるように処理した場合には、熱延仕上温度が650
℃、860℃の各鋼板ともに、浸珪・拡散熱処理前後で
の集合組織の変化は認められなかった。
【0032】これに対し、表層のSi濃度が約14.3
wt%となり、表層部にFe3Si層が形成された場合
には、熱延仕上温度860℃材では浸珪・拡散熱処理前
後で集合組織の変化はなかったのに対し、熱延仕上温度
650℃材では(100)面強度が減少し、磁化容易軸
を持たない(111)面強度が増加した。図5に、熱延
仕上温度650℃材について、浸珪・拡散熱処理後の集
合組織を、処理中表層Si濃度が約14.3wt%にな
った鋼板と、処理中常に14.3wt%未満であった鋼
板について示す。処理中に表層のSi濃度が約14.3
wt%に達し、表層部にFe3Si層が形成された鋼板
は、(100)面強度が減少し、(111)面強度が増
加していることが判る。
wt%となり、表層部にFe3Si層が形成された場合
には、熱延仕上温度860℃材では浸珪・拡散熱処理前
後で集合組織の変化はなかったのに対し、熱延仕上温度
650℃材では(100)面強度が減少し、磁化容易軸
を持たない(111)面強度が増加した。図5に、熱延
仕上温度650℃材について、浸珪・拡散熱処理後の集
合組織を、処理中表層Si濃度が約14.3wt%にな
った鋼板と、処理中常に14.3wt%未満であった鋼
板について示す。処理中に表層のSi濃度が約14.3
wt%に達し、表層部にFe3Si層が形成された鋼板
は、(100)面強度が減少し、(111)面強度が増
加していることが判る。
【0033】表2に、熱延仕上温度650℃材で、浸珪
処理中に表層のSi濃度が約14.3wt%に達した鋼
板(浸珪条件の異なる2つの試料)と表層のSi濃度が
常に14.3wt%未満であった鋼板(浸珪条件が異な
る2つの試料)の浸珪・拡散熱処理後の磁気特性を示
す。これによれば浸珪処理中に表層Si濃度が14.3
wt%に達した鋼板は、粒径の粗大化による磁気特性の
改善効果は認められるものの、浸珪処理中表層のSi濃
度が常に14.3wt%未満であった鋼板と比較してそ
の効果は小さい。
処理中に表層のSi濃度が約14.3wt%に達した鋼
板(浸珪条件の異なる2つの試料)と表層のSi濃度が
常に14.3wt%未満であった鋼板(浸珪条件が異な
る2つの試料)の浸珪・拡散熱処理後の磁気特性を示
す。これによれば浸珪処理中に表層Si濃度が14.3
wt%に達した鋼板は、粒径の粗大化による磁気特性の
改善効果は認められるものの、浸珪処理中表層のSi濃
度が常に14.3wt%未満であった鋼板と比較してそ
の効果は小さい。
【0034】以上の結果から、表層Si濃度が常に1
4.3wt%未満である場合には、浸珪・拡散熱処理後
も(100)面がより安定となり、透磁率の高い高珪素
鋼板が得られることが判った。
4.3wt%未満である場合には、浸珪・拡散熱処理後
も(100)面がより安定となり、透磁率の高い高珪素
鋼板が得られることが判った。
【0035】〔実施例3〕熱延組織に及ぼす熱延巻取温
度の影響を調べるため、表1に示す成分組成の3wt%
Si鋼スラブを、種々の熱延条件で熱延し、この熱延板
を0.35mmまで冷間圧延した後、表層Si濃度を常
に14.3wt%未満とする浸珪・拡散熱処理を施して
平均Si量が6.4〜6.7wt%の高珪素鋼板を製造
し、それらの磁気特性を評価した。表3に熱延条件およ
び磁気特性を示す。これによれば、巻取温度500〜7
00℃の範囲では磁気特性は熱延仕上温度に依存してお
り、巻取温度には依存しないことが判る。
度の影響を調べるため、表1に示す成分組成の3wt%
Si鋼スラブを、種々の熱延条件で熱延し、この熱延板
を0.35mmまで冷間圧延した後、表層Si濃度を常
に14.3wt%未満とする浸珪・拡散熱処理を施して
平均Si量が6.4〜6.7wt%の高珪素鋼板を製造
し、それらの磁気特性を評価した。表3に熱延条件およ
び磁気特性を示す。これによれば、巻取温度500〜7
00℃の範囲では磁気特性は熱延仕上温度に依存してお
り、巻取温度には依存しないことが判る。
【0036】〔実施例4〕磁気特性に及ぼすSol.A
l濃度の影響を調べるため、表4に示すようなSol.
Al濃度の異なる3%Si鋼スラブを熱延仕上温度70
0℃、巻取温度550℃で熱間圧延した後、板厚0.3
5mmまで冷間圧延し、これに表層のSi濃度が常に1
4.3wt%未満となるような条件で浸珪・拡散熱処理
を施し、板厚方向平均Si量が6.4〜6.65wt%
の高珪素鋼板を製造した。
l濃度の影響を調べるため、表4に示すようなSol.
Al濃度の異なる3%Si鋼スラブを熱延仕上温度70
0℃、巻取温度550℃で熱間圧延した後、板厚0.3
5mmまで冷間圧延し、これに表層のSi濃度が常に1
4.3wt%未満となるような条件で浸珪・拡散熱処理
を施し、板厚方向平均Si量が6.4〜6.65wt%
の高珪素鋼板を製造した。
【0037】図6に、上記鋼板のSol.Al濃度と浸
珪・均熱拡散処理後の鋼板の最大透磁率との関係を示
す。これによれば、Sol.Al濃度が0.1wt%以
下の鋼板において最大透磁率:30000以上の材料が
得られており、特に、Sol.Al濃度が100ppm
以下においてより優れた磁気特性が得られている。
珪・均熱拡散処理後の鋼板の最大透磁率との関係を示
す。これによれば、Sol.Al濃度が0.1wt%以
下の鋼板において最大透磁率:30000以上の材料が
得られており、特に、Sol.Al濃度が100ppm
以下においてより優れた磁気特性が得られている。
【0038】図7〜図9は、Sol.Al濃度60pp
m(図7)、0.1wt%(図8)、0.3wt%(図
9)の各鋼板について、浸珪・拡散熱処理後における鋼
板断面内でのAl濃化および偏析の状況を示すIMAイ
オン撮像写真である。これによれば、Sol.Al濃度
が60ppmの鋼板では、浸珪処理・均熱拡散処理後の
Alはせいぜい鋼板断面内にまばらに点在している程度
(或いはIMAイオン撮像写真には表われない程度)で
ある。これに対し、Sol.Al濃度が0.1wt%の
鋼板では、Alは浸珪処理時のSi濃度勾配部(特に、
Fe3Si層との境界部近傍)に一直線上に数多く点在
し、濃化傾向を示しはじめる。さらに、Sol.Al濃
度が0.3wt%の鋼板ではAlの濃化は激しくなり、
つながった状態で濃化している。なお、鋼板のSol.
Al濃度に拘りなく、Alの濃化部に存在する析出物
は、Al2O3であった。
m(図7)、0.1wt%(図8)、0.3wt%(図
9)の各鋼板について、浸珪・拡散熱処理後における鋼
板断面内でのAl濃化および偏析の状況を示すIMAイ
オン撮像写真である。これによれば、Sol.Al濃度
が60ppmの鋼板では、浸珪処理・均熱拡散処理後の
Alはせいぜい鋼板断面内にまばらに点在している程度
(或いはIMAイオン撮像写真には表われない程度)で
ある。これに対し、Sol.Al濃度が0.1wt%の
鋼板では、Alは浸珪処理時のSi濃度勾配部(特に、
Fe3Si層との境界部近傍)に一直線上に数多く点在
し、濃化傾向を示しはじめる。さらに、Sol.Al濃
度が0.3wt%の鋼板ではAlの濃化は激しくなり、
つながった状態で濃化している。なお、鋼板のSol.
Al濃度に拘りなく、Alの濃化部に存在する析出物
は、Al2O3であった。
【0039】以上の結果から、IMAイオン撮像写真で
Alが鋼板断面内に点在する程度であれば優れた磁気特
性が得られ、そのためには鋼板のSol.Al濃度を
0.1wt%以下としなければならず、さらに優れた磁
気特性を得るためには、鋼板のSol.Al濃度を10
0ppm以下とすることが好ましいことが確認できた。
Alが鋼板断面内に点在する程度であれば優れた磁気特
性が得られ、そのためには鋼板のSol.Al濃度を
0.1wt%以下としなければならず、さらに優れた磁
気特性を得るためには、鋼板のSol.Al濃度を10
0ppm以下とすることが好ましいことが確認できた。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【図1】熱延仕上温度が650℃、700℃、800
℃、860℃の各熱延板の板厚方向金属組織の顕微鏡拡
大写真
℃、860℃の各熱延板の板厚方向金属組織の顕微鏡拡
大写真
【図2】浸珪・拡散熱処理後の鋼板の磁気特性をそれら
の熱延仕上温度との関係で示したグラフ
の熱延仕上温度との関係で示したグラフ
【図3】浸珪・拡散熱処理後の鋼板の平均結晶粒径と鋼
板の熱延仕上温度との関係を示すグラフ
板の熱延仕上温度との関係を示すグラフ
【図4】熱延仕上温度が650℃、860℃の各鋼板の
浸珪・拡散熱処理後の集合組織を各面方向のP値強度で
示す図面
浸珪・拡散熱処理後の集合組織を各面方向のP値強度で
示す図面
【図5】熱延仕上温度650℃材について、浸珪処理中
に表層Si濃度が約14.3wt%となった鋼板と、処
理中常に14.3wt%未満であった鋼板の、浸珪処理
・拡散熱処理後における集合組織を各面方向のP値強度
で示す図面
に表層Si濃度が約14.3wt%となった鋼板と、処
理中常に14.3wt%未満であった鋼板の、浸珪処理
・拡散熱処理後における集合組織を各面方向のP値強度
で示す図面
【図6】素材鋼板のSol.Al量と浸珪・拡散熱処理
後の最大透磁率との関係を示すグラフ
後の最大透磁率との関係を示すグラフ
【図7】Sol.Al濃度:60ppmの素材の浸珪・
拡散熱処理後における鋼板断面内でのAlの濃化、偏析
状況を示すIMAイオン撮像写真
拡散熱処理後における鋼板断面内でのAlの濃化、偏析
状況を示すIMAイオン撮像写真
【図8】Sol.Al濃度:0.1wt%の素材の浸珪
・拡散熱処理後における鋼板断面内でのAlの濃化、偏
析状況を示すIMAイオン撮像写真
・拡散熱処理後における鋼板断面内でのAlの濃化、偏
析状況を示すIMAイオン撮像写真
【図9】Sol.Al濃度:0.3wt%の素材の浸珪
・拡散熱処理後における鋼板断面内でのAlの濃化、偏
析状況を示すIMAイオン撮像写真
・拡散熱処理後における鋼板断面内でのAlの濃化、偏
析状況を示すIMAイオン撮像写真
【図10】不純物元素の含有量が鉄損に及ぼす影響を示
すグラフ
すグラフ
【図11】炭素と酸素の含有量比が鉄損に及ぼす影響を
示すグラフ
示すグラフ
Claims (2)
- 【請求項1】 Si:4.0wt%以下、Sol.A
l:0.1wt%以下を含有する鋼を熱間圧延および冷
間圧延して薄板となし、この薄板にその表面からSiを
浸透させる浸珪処理を施し、次いでSiを板厚方向に拡
散させることによりSi:4.0wt%以上の高珪素鋼
板を製造する方法において、素材の熱延仕上温度を70
0℃以下とすることにより板厚方向熱延組織の70%以
上を未再結晶組織である層状組織とし、冷間圧延により
所定板厚とした後、浸珪処理およびSiの拡散熱処理を
施すことを特徴とする、高い透磁率を有する高珪素鋼板
の製造方法。 - 【請求項2】 浸珪処理中、鋼板表層のSi濃度が常に
14.3wt%未満となるよう処理することを特徴とす
る請求項1に記載の高い透磁率を有する高珪素鋼板の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3258373A JP2560580B2 (ja) | 1991-09-10 | 1991-09-10 | 高い透磁率を有する高珪素鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3258373A JP2560580B2 (ja) | 1991-09-10 | 1991-09-10 | 高い透磁率を有する高珪素鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0565537A true JPH0565537A (ja) | 1993-03-19 |
JP2560580B2 JP2560580B2 (ja) | 1996-12-04 |
Family
ID=17319348
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3258373A Expired - Fee Related JP2560580B2 (ja) | 1991-09-10 | 1991-09-10 | 高い透磁率を有する高珪素鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2560580B2 (ja) |
Cited By (9)
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---|---|---|---|---|
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WO2004029318A1 (de) * | 2002-09-19 | 2004-04-08 | Sms Demag Aktiengesellschaft | Verfahren zum herstellen von flachstahl-produkten mit hoher magnetisierungsfähigkeit |
JP2006503189A (ja) * | 2002-11-11 | 2006-01-26 | ポスコ | 浸珪拡散被覆組成物及びこれを利用した高珪素電気鋼板の製造方法 |
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WO2013111751A1 (ja) * | 2012-01-27 | 2013-08-01 | Jfeスチール株式会社 | 電磁鋼板 |
-
1991
- 1991-09-10 JP JP3258373A patent/JP2560580B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (27)
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