JPH028324A - 良電磁厚板の製造法 - Google Patents

良電磁厚板の製造法

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JPH028324A
JPH028324A JP15671988A JP15671988A JPH028324A JP H028324 A JPH028324 A JP H028324A JP 15671988 A JP15671988 A JP 15671988A JP 15671988 A JP15671988 A JP 15671988A JP H028324 A JPH028324 A JP H028324A
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    • C21D8/12Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of articles with special electromagnetic properties
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 近年最先端科学技術である素粒子研究や医療機器の進歩
に伴って、大型構造物に磁気を用いる装置が使われ、そ
の性能向上が求められている。
本発明はここにおいて直流磁化条件で使用される磁石の
鉄心用、あるいは磁場を遮蔽するのに必要な磁気シール
ド用の磁束密度の高い電磁厚鋼板の製造法に関するもの
である。
[従来の技術] 磁束密度に優れた電磁鋼板としては、従来から薄板分野
で珪素鋼板、電磁軟鉄板をはじめとする数多くの材料が
提供されているのは公知である。
しかし、構造部材として使用するには組み立て加工及び
強度上の問題があり、厚鋼板を利用する必要が生じてく
る。これまで電磁厚板としては純鉄系成分で製造されて
いる。たとえば、特開昭60−96749号公報が公知
である。
しかしながら、近年の装置の大型化、能力の向上等に伴
いさらに磁気特性の優れた、とくに低磁場、たとえば8
0A/mでの磁束密度の高く、かつ、保磁力の低い、た
とえば、65A/m以下、鋼材開発の要望が強い。前掲
の特許等で開発された鋼材では、80A/mでの低磁場
での高い磁束密度が安定して得られない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は以上の点を鑑みなされたもので、低磁場
での磁束密度の高く、保磁力の低い、その板厚方向での
磁気特性差の少ない良電磁厚板の製造法を提供すること
にある。
[課題を解決するための手段] 本発明は重量%で、CO1旧%以下、Si :0.02
%以下、M口+0.20%以下、P :0.015%以
下、S :0.010%以下、Cr:o、05%以下、
Mo:0.01%以下、Cu:0.01%以下、Ni 
 : 0.1−2.0%、Aρ:0.005〜0.04
0%、N :0.004%以下、O:0.005%以下
、H: 0.0002%以下、残部実質的に鉄からなる
鋼組成の鋼片または、鋳片を1150〜1300℃に加
熱し、仕上げ温度を900℃以上となる条件下で圧延形
状比Aが0.7以上の圧延バスが1回以上はとる圧延を
行った後、板厚50mm以上の厚板については600〜
750℃の脱水素熱処理を行った後、必要に応じて75
0〜950℃で焼鈍するか、あるいは910〜1000
℃で焼準し、板厚20mm以上50mm未満については
750〜950℃で焼鈍するかあるいは910〜100
0℃で焼準することを特徴とする磁場80A/mでの磁
束密度が0.8テスラ以上の磁気特性と低い保磁力を有
する板厚20mm以上の良電磁厚板の製造法である。
ただし、 A= (2√[R(hi −h  ) ) /h、 +
hA :圧延形状比 り、:入側板厚 (m+a) h :出側板厚 (mm) R:圧延ロール半径(mm) [作  用コ まず、低磁場での磁束密度を高くするために磁化のプロ
セスについて述べると、消磁状態の鋼を磁界の中に入れ
、磁界を強めていくと次第に磁区の向きに変化が生じ、
磁界の方向に近い磁区が優勢になり他の磁区を蚕食併合
していく。つまり、磁壁の移動が起こる。
さらに磁界が強くなり磁壁の移動が完了すると、次に磁
区全体の磁力方向が向きを変えていく。この磁化プロセ
スの中で低磁場での磁束密度を決めるのは、磁壁の移動
しやすさである。つまり低磁場で高磁束密度を得るため
には磁壁の移動を障害するものを極力減らすことである
と定性的に言うことができる。
発明者らはここにおいて低磁場で高磁束密度を有し、か
つ、低保磁力を有する厚鋼板を得るための手段として、
内部応力の原因となる元素、空隙性欠陥及び合金元素の
利用につき、詳細な検討を行い、所期の目的を達するこ
とに成功したものである。
即ち、粗粒化のためには、結晶粒微細化作用を有するA
ΩNを減少するため、AΩ、Nを低下すること、及び製
造方法としては、加熱温度を極力上げ加熱オーステナイ
ト粒の粗大化、圧延仕上げ温度を極力高めにし、圧延に
よる結晶粒の微細化を防1トすること並びに圧延後の焼
鈍をすることである。
次に内部応力減少のためには、Cの低下が必要である。
第1図に示す0.01S i  −0,l Mn0.0
1AI!鋼にあってC含有量の増加につれ低磁場(80
A/m)での磁束密度が低下することがわかる。
さらに鋼中の水素の存在も有害で、第3図に示すように
、脱水素熱処理を行うことによって磁気特性が大幅に向
上することを知見した。
第3図で示すように0.007C−0,OIS i  
−0,1Mn@にあって、高形状比圧延により空隙性欠
陥のサイズを100μ以下にし、かつ、脱水素熱処理に
より鋼中水素を減少することで内部応力も減少し低磁場
での磁束密度が大幅に上昇することがわかる。
空隙性欠陥の影響についても種々検討した結果、そのサ
イズが100μ以上のものが磁気特性を大幅に低下する
ことを知見した。そしてこの100μ以上の有害な空隙
性欠陥をなくすためには、圧延形状比が0.7以上必要
であることを見出した。
さらに、磁気特性の均質性を確保することも重要である
が、本発明による方法によれば、これに対しても極めて
有効な手段である。
さらに、保磁力を低くし、かつ低磁場での磁束密度を低
下させない元素として種々検討した結果、第3図に示す
ようにNjが最適であることを知見した。
次に本発明の成分限定理由をのべる。
Cは鋼中の内部応力を高め、磁気特性とくに低磁場での
磁束密度を最も下げる元素であり、極力下げることが低
磁場での磁束密度を低下させないことに寄与する。また
、磁気時効の点からも低いほど経時劣化が少なく、磁気
特性の良い状態で恒久的に使用できるものであり、この
ようなことから0.010%以下に限定する。第1図に
示すようにさらに0.005%以下にすることにより一
層高磁束密度が得られる。
Si、Mnは低磁場での磁束密度の点から少ない方が好
ましく、MnはMnS系介在物を生成する点からも低い
方がよい。この意味からSiは0.02%以下、Mnは
0.20%以下に限定する。Mnに関してはMnS系介
在物を生成する点よりさらに望ましくは0,10%以下
がよい。
p、s、oは鋼中において非金属介在物を形成し、かつ
偏析することにより磁壁の移動を妨げる害を及ぼし含有
量が多くなるに従って磁束密度の低下が見られ、磁気特
性を低下させるので少ないほどよい。このためPは0.
015%以下、Sは0.010%以下、0は0.005
%以下とした。
Cr 、Mo 、Cuは低磁場での磁束密度を低下させ
るので少ない程好ましく、また偏析度合を少なくするこ
とから極力低くすることが必要であり、この意味からC
rは0.05%以下、Moは0.01%以下、Cuは0
.01%以下とする。
N1は保磁力を低下させ、かつ、低磁場での磁束密度を
低下させない元素として不可欠なもので、保磁力を低下
させるためには0.1%以上添加させる必要がある。2
.0%以上添加すると保磁力の上昇と低磁場での磁束密
度を低下させるので、0,1〜2.0%に限定する。ま
た、これによって磁気特性を低下させずに強度をあげる
ことが可能であり、望ましくは1.0〜2.0%である
AΩは脱酸剤として用いるもので本発明の如く板厚の厚
い場合には、内質の均質化に不可欠の元素であり、0.
005%以上添加されるが、多くなりすぎると介在物を
生成し鋼の性質を損なうので上限は0.040%以下と
する。さらに結晶粒微細化作用を有するApNを減少さ
せるためには望ましくは0.020%以下がよい。
Nは内部応力を高めかっApNにより結晶粒微細化作用
により、低磁場での磁束密度を低下させるので上限は0
.004%以下とする。
Hは電磁特性を低下させ、かつ、空隙性欠陥の減少を妨
げるので0.0002%以下とする。
次に製造法について述べる。
圧延条件については、まず圧延前加熱温度を1150℃
以上にするのは加熱オーステナイト粒を粗大化し磁気特
性をよくするためである。1300℃を超す加熱はスケ
ールロスの防止、省エネルギーの観点から不必要である
ため上限を1300℃とした。
圧延仕上げ温度については、900℃以下の仕上げでは
低温圧延により結晶粒か微細化し、磁気時性が低下する
ため結晶粒の粗大化による磁束密度の上昇を狙い900
℃以上とした。
さらに熱間圧延にあたり前述の空隙性欠陥は鋼の凝固過
程で大小はあるが、必ず発生するものであり、これをな
くす手段は圧延によらなければならないので熱間圧延の
役目は重要である。すなわち、熱間圧延1回当たりの変
形量を大きくし板厚中心部にまで変形が及ぶ熱間圧延が
有効である。
具体的には圧延形状比Aが0.7以上の圧延パスが1回
以上を含む高形状比圧延を行い、空隙性欠陥のサイズを
100μ以下にすることが電磁特性によい。圧延中にこ
の高形状比圧延により空隙性欠陥をなくすことで、後で
行う脱水素熱処理における脱水素効率が飛躍的に上昇す
るのである。
次に熱間圧延に引き続き結晶粒粗大化、内部歪除去及び
板厚50mm以上の厚手材については脱水素熱処理を施
す。板厚50龍以上では水素の拡散がしにくく、これが
空隙性欠陥の原因となり、かつ、水素自身の作用と合わ
さって低磁場での磁束密度を低下させる。
このため、脱水素熱処理を行うがこの脱水素熱処理温度
としては600℃未満では脱水素効率か悪く、750℃
超では変態が一部開始するので600〜750℃の温度
範囲で行う。脱水素時間としては種々検討の結果[0,
Ei(t −50) + 6)時間(t:板厚)が適当
である。
焼鈍は結晶粒粗大化及び内部歪除去のために行うが、7
509C未満では結晶粒粗大化が起こらず、また950
℃以上では結晶粒の板厚方向の均質性か保てないため、
焼鈍温度としては750〜950℃に限定する。
規準は板厚方向の結晶粒調整及び内部歪除去のために行
うが、A c a点の910℃以上でかつ1000℃以
上では結晶粒の板厚方向の均質性が保てないので、規準
温度は910〜1000℃に限定する。なお、板厚50
IIIIn以上の厚手祠で行う脱水素熱処理でこの焼鈍
あるいは規準をかねることが可能である。
一方、板厚20mm以上50mm未満のものは脱水素が
容易なため、脱水素熱処理は不要で前述の焼鈍または規
準を施せば良い。
[実 施 例] 第1表に電磁厚板の製造条件とフェライト粒径、低磁場
での磁束密度を示す。
例1〜10は本発明の実施例を示し、例11〜31は比
較例を示す。例1〜5は板厚100mmに仕上げたもの
で、均一かつ粗粒で低磁場での磁束密度が高く保磁力は
低い。例1に比べ、さらに例2は低C1例3,4は低M
n、例5は低A、Qであり、より低磁場での磁束密度が
高い。例6〜8は500mm、例9は40mm、例10
は20+n+++に仕上げたもので、均一かつ粗粒で低
磁場での磁束密度が高く保磁力は低い。
例11はCか高く、例12はSiが高く、例13はMn
が高く、例14はPが高く、例15はSが高く、例16
はCrが高く、例17はMoが高く、例18はCuが高
く、それぞれ上限を超えるので低磁場での磁束密度が低
く保磁力が高い。例19はNiが低く下限をきるので低
磁場での磁束密度は高いが保磁力か高い。
例20はNiか高く上限を超えるので低磁場での磁束密
度が低く、かつ、保磁力が高い。例21はAρが高く、
例22はNが高く、例23はOが高く、例24はHか高
く、それぞれ上限を超えるため低磁場での磁束密度が低
くなっている。例25は加熱温度か下限をはずれ、例2
6は圧延仕上げ温度が上限をはずれ、例27は最大形状
比が下限をはずれ、例28は脱水素熱処理温度が下限を
はずれ、例29は焼鈍温度か下限をはずれ、例30は規
準温度が上限を超え、例31は脱水素熱処理がないため
低磁場での磁束密度が低くなっている。
[発明の効果] 以上詳細に述べた如く、本発明によれば適切な成分限定
により、板厚の厚い厚鋼板に均質な高電磁特性を具備せ
しめることに成功し、直流磁化による磁気性質を利用す
る構造物に適用可能としたものであり、かつその製造法
も前述の成分限定と、熱間圧延後結晶粒調整及び脱水素
熱処理を同時に行う方式であり、極めて経済的な製造法
を提供するもので産業上多大な効果を奏するものである
【図面の簡単な説明】
第1図は80A/mにおける磁束密度に及はすC含有量
の影響を示すグラフ、第2図は80A/mにおける磁束
密度に及はす空隙性欠陥のサイズ及び脱水素熱処理の影
響を示すグラフ、第3図は保磁力に及ぼすNi含有量の
影響を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 重量%で、 C:0.01%以下、 Si:0.02%以下、 Mn:0.20%以下、 P:0.015%以下、 S:0.010%以下、 Cr:0.05%以下、 Mo:0.01%以下、 Cu:0.01%以下、 Ni:0.1〜2.0%、 Al:0.005〜0.040%、 N:0.004%以下、 O:0.005%以下、 H:0.0002%以下、 残部実質的に鉄からなる鋼組成の鋼片または、鋳片を1
    150〜1300℃に加熱し、仕上げ温度を900℃以
    上となる条件下で圧延形状比Aが0.7以上の圧延パス
    が1回以上はとる圧延を行った後、板厚50mm以上の
    厚板については600〜750℃の脱水素熱処理を行っ
    た後、必要に応じて750〜950℃で焼鈍するかある
    いは910〜1000℃で焼準し、板厚20mm以上5
    0mm未満については750〜950℃で焼鈍するかあ
    るいは910〜1000℃で焼準することを特徴とする
    磁場80A/mでの磁束密度が0.8テスラ以上の磁気
    特性と低い保磁力を有する板厚20mm以上の良電磁厚
    板の製造法。 ただし、 A=(2√[R(h_i−h_o)])/h_i+h_
    o A:圧延形状比 h_i:入側板厚(mm) h_o:出側板厚(mm) R:圧延ロール半径(mm)
JP15671988A 1988-06-24 1988-06-27 良電磁厚板の製造法 Expired - Lifetime JPH0745690B2 (ja)

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US07/368,031 US4950336A (en) 1988-06-24 1989-06-19 Method of producing non-oriented magnetic steel heavy plate having high magnetic flux density
EP89111463A EP0349853B1 (en) 1988-06-24 1989-06-23 Method of producing non-oriented magnetic steel heavy plate having high magnetic flux density
DE68921377T DE68921377T2 (de) 1988-06-24 1989-06-23 Verfahren zur Herstellung nichtorientierter Stahl-Grobbleche mit hoher magnetischer Flussdichte.

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5411605A (en) * 1991-10-14 1995-05-02 Nkk Corporation Soft magnetic steel material having excellent DC magnetization properties and corrosion resistance and a method of manufacturing the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5411605A (en) * 1991-10-14 1995-05-02 Nkk Corporation Soft magnetic steel material having excellent DC magnetization properties and corrosion resistance and a method of manufacturing the same

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