JPH02243715A - 板厚方向の磁気特性の均一な無方向性電磁厚板の製造方法 - Google Patents
板厚方向の磁気特性の均一な無方向性電磁厚板の製造方法Info
- Publication number
- JPH02243715A JPH02243715A JP1064732A JP6473289A JPH02243715A JP H02243715 A JPH02243715 A JP H02243715A JP 1064732 A JP1064732 A JP 1064732A JP 6473289 A JP6473289 A JP 6473289A JP H02243715 A JPH02243715 A JP H02243715A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- less
- rolling
- plate
- flux density
- magnetic flux
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims description 10
- 229910000976 Electrical steel Inorganic materials 0.000 title abstract description 4
- 230000004907 flux Effects 0.000 claims abstract description 45
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 claims abstract description 35
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 claims abstract description 21
- 238000006356 dehydrogenation reaction Methods 0.000 claims abstract description 18
- 238000000137 annealing Methods 0.000 claims abstract description 9
- 229910052739 hydrogen Inorganic materials 0.000 claims abstract description 8
- 229910052802 copper Inorganic materials 0.000 claims abstract description 5
- 229910052804 chromium Inorganic materials 0.000 claims abstract description 4
- 229910052760 oxygen Inorganic materials 0.000 claims abstract description 3
- 229910052717 sulfur Inorganic materials 0.000 claims abstract description 3
- 229910052799 carbon Inorganic materials 0.000 claims abstract 2
- 229910052710 silicon Inorganic materials 0.000 claims abstract 2
- 230000009467 reduction Effects 0.000 claims description 13
- XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N Iron Chemical compound [Fe] XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 8
- 229910052742 iron Inorganic materials 0.000 claims description 4
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 abstract description 20
- 239000010959 steel Substances 0.000 abstract description 20
- 238000005098 hot rolling Methods 0.000 abstract description 8
- 229910052750 molybdenum Inorganic materials 0.000 abstract description 4
- 229910052757 nitrogen Inorganic materials 0.000 abstract description 2
- 229910000851 Alloy steel Inorganic materials 0.000 abstract 1
- 239000000203 mixture Substances 0.000 abstract 1
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 11
- 239000011800 void material Substances 0.000 description 11
- 239000000463 material Substances 0.000 description 9
- 230000005381 magnetic domain Effects 0.000 description 6
- 238000000034 method Methods 0.000 description 6
- UFHFLCQGNIYNRP-UHFFFAOYSA-N Hydrogen Chemical compound [H][H] UFHFLCQGNIYNRP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 5
- 239000013078 crystal Substances 0.000 description 5
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 5
- 239000001257 hydrogen Substances 0.000 description 5
- 230000005415 magnetization Effects 0.000 description 5
- 230000035882 stress Effects 0.000 description 4
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 3
- 239000004615 ingredient Substances 0.000 description 3
- 230000008569 process Effects 0.000 description 3
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 2
- 238000009826 distribution Methods 0.000 description 2
- 230000009471 action Effects 0.000 description 1
- 230000032683 aging Effects 0.000 description 1
- 229910001566 austenite Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 1
- 230000001627 detrimental effect Effects 0.000 description 1
- 230000018109 developmental process Effects 0.000 description 1
- 230000001771 impaired effect Effects 0.000 description 1
- 230000005389 magnetism Effects 0.000 description 1
- 239000002245 particle Substances 0.000 description 1
- 239000002244 precipitate Substances 0.000 description 1
- 238000005204 segregation Methods 0.000 description 1
- 238000007711 solidification Methods 0.000 description 1
- 230000008023 solidification Effects 0.000 description 1
- 230000009466 transformation Effects 0.000 description 1
- 229910000859 α-Fe Inorganic materials 0.000 description 1
Landscapes
- Soft Magnetic Materials (AREA)
- Manufacturing Of Steel Electrode Plates (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は板厚方向磁気特性が均一で、低磁場での磁束密
度が高い無方向性電磁厚板の製造方法を提供するもので
ある。
度が高い無方向性電磁厚板の製造方法を提供するもので
ある。
(従来の技術)
近年最先端科学技術である素粒子研究や医療機器の進歩
に伴って、大型構造物に磁気を用いる装置か使われ、そ
の性能向上が求められている。直流磁化条件で使用され
る磁石用、あるいは磁場を遮蔽するのに必要な磁気シー
ルド用の材料では、低磁場での高い磁束密度が求められ
ているか、さらに構造物が巨大化するに従い、使用鋼材
の磁気特性のバラツキの少ない、特に板厚方向磁気特性
の均一な鋼材が要求されるようになった。
に伴って、大型構造物に磁気を用いる装置か使われ、そ
の性能向上が求められている。直流磁化条件で使用され
る磁石用、あるいは磁場を遮蔽するのに必要な磁気シー
ルド用の材料では、低磁場での高い磁束密度が求められ
ているか、さらに構造物が巨大化するに従い、使用鋼材
の磁気特性のバラツキの少ない、特に板厚方向磁気特性
の均一な鋼材が要求されるようになった。
磁束密度に優れた電磁鋼板としては、従来から薄板分野
で珪素鋼板、電磁軟鉄板をはじめとする数多くの材料か
提供されているのは公知である。
で珪素鋼板、電磁軟鉄板をはじめとする数多くの材料か
提供されているのは公知である。
しかし、構造部材として使用するには組立加工及び強度
上の問題があり、厚鋼板を利用する必要が生じてくる。
上の問題があり、厚鋼板を利用する必要が生じてくる。
これまで電磁厚板としては純鉄系成分で製造されている
。たとえば、特開昭GO−96749号公報が公知であ
る。
。たとえば、特開昭GO−96749号公報が公知であ
る。
しかしながら、近年の装置の大型化、能力の向上等に伴
いさらに磁気特性の優れた、特に低磁場、たとえば80
A/mでの磁束密度の高い鋼材開発の要望が強い。従来
開発された鋼材では、80A/mでの低磁場の高い磁束
密度か安定して得られていない。
いさらに磁気特性の優れた、特に低磁場、たとえば80
A/mでの磁束密度の高い鋼材開発の要望が強い。従来
開発された鋼材では、80A/mでの低磁場の高い磁束
密度か安定して得られていない。
これに加え実用上問題となる使用鋼材の磁気特性のバラ
ツキ、特に板厚方向磁気特性の均一性に関する考慮はな
されていない。
ツキ、特に板厚方向磁気特性の均一性に関する考慮はな
されていない。
(発明が解決しようとする課題)
本発明の目的は以上の点を鑑みなされたもので、板厚方
向磁気特性が均一で、低磁場での磁束密度の高い無方向
性電磁厚板の製造方法を提供することである。
向磁気特性が均一で、低磁場での磁束密度の高い無方向
性電磁厚板の製造方法を提供することである。
(課題を解決するための手段)
本発明は重量%で、C: 0.01%以ド、S j:0
.02%以ド、M n : 0 、20%以下、S :
0.010%以下、Cr:0.05%以下、M o :
0 、0f%以下、Cu:o、旧%以下を含有し、A
l:0.005−0.040%、Ca:0.0005−
0.01%のうちいずれか一方で脱酸し、N :0.0
04%以下、O:0.005%以下、H: 0.000
2%以下を含み、残部実質的に鉄からなる鋼組成の鋼片
または、鋳片を950〜1150℃に加熱し、800℃
以上で圧延形状比Aか0.6以上の圧延パスを1回以上
はとる圧延を行ない、引続き800℃以下で圧下率を1
0〜35%とする圧延を行ない、板厚50mm以上の厚
板については600〜750℃の脱水素熱処理を行なっ
た後、必要に応じて750〜950°Cで焼鈍するかあ
るいは910〜1000℃で規準し、板厚50mm未満
については750〜950°Cで焼鈍するかあるいは9
10〜1000℃で規準することを特徴とする板厚方向
磁気特性が均一で、低磁場での磁束密度が高い無方向性
電磁厚板の製造法である。
.02%以ド、M n : 0 、20%以下、S :
0.010%以下、Cr:0.05%以下、M o :
0 、0f%以下、Cu:o、旧%以下を含有し、A
l:0.005−0.040%、Ca:0.0005−
0.01%のうちいずれか一方で脱酸し、N :0.0
04%以下、O:0.005%以下、H: 0.000
2%以下を含み、残部実質的に鉄からなる鋼組成の鋼片
または、鋳片を950〜1150℃に加熱し、800℃
以上で圧延形状比Aか0.6以上の圧延パスを1回以上
はとる圧延を行ない、引続き800℃以下で圧下率を1
0〜35%とする圧延を行ない、板厚50mm以上の厚
板については600〜750℃の脱水素熱処理を行なっ
た後、必要に応じて750〜950°Cで焼鈍するかあ
るいは910〜1000℃で規準し、板厚50mm未満
については750〜950°Cで焼鈍するかあるいは9
10〜1000℃で規準することを特徴とする板厚方向
磁気特性が均一で、低磁場での磁束密度が高い無方向性
電磁厚板の製造法である。
たたし、
A=(2R(h、−h ))/(h、−+−h )A
:圧延形状比 り、:入側板厚 (關) h :出側板厚 (mm) R:圧延ロール半径(關) (作 用) まず、低磁場での磁束密度を高くするために磁化のプロ
セスについて述べると、消磁状態の鋼を磁界の中に入れ
、磁界を強めていくと次第に磁区の向きに変化が生じ、
磁界の方向に近い磁区が優勢になり他の磁区を蚕食併合
していく。つまり、磁壁の移動が起こる。
:圧延形状比 り、:入側板厚 (關) h :出側板厚 (mm) R:圧延ロール半径(關) (作 用) まず、低磁場での磁束密度を高くするために磁化のプロ
セスについて述べると、消磁状態の鋼を磁界の中に入れ
、磁界を強めていくと次第に磁区の向きに変化が生じ、
磁界の方向に近い磁区が優勢になり他の磁区を蚕食併合
していく。つまり、磁壁の移動が起こる。
さらに磁界が強くなり磁壁の移動が完了すると、次に磁
区全体の磁化方向に向きを変えていく。この磁化プロセ
スの中で低磁場での磁束密度を決めているのは、磁壁の
移動しやすさである。つまり低磁場で高磁束密度を得る
ためには、磁壁の移動を障害するものを極力減らすこと
であると定性的に言うことかできる。
区全体の磁化方向に向きを変えていく。この磁化プロセ
スの中で低磁場での磁束密度を決めているのは、磁壁の
移動しやすさである。つまり低磁場で高磁束密度を得る
ためには、磁壁の移動を障害するものを極力減らすこと
であると定性的に言うことかできる。
この観点から従来磁壁の移動の障害となる結晶粒の粗大
化が重要な技術となっていた(特開昭80−96749
号公報)。
化が重要な技術となっていた(特開昭80−96749
号公報)。
発明者らは、ここにおいて低磁場で高磁束密度を得なが
ら、特に板厚方向磁気特性を均一にするためには、単に
結晶粒の粗大化をねらったのでは圧延中の歪分布、温度
分布の不均一性により不可避的に混粒となるため達成困
難であることを見出した。そこでこれを解決するものと
して板厚方向の粒径が均一となるやや粗い粒径(粒度N
o、で1〜4番)とし、その粒径を板厚各位置でそろえ
る製造法を完成したものである。
ら、特に板厚方向磁気特性を均一にするためには、単に
結晶粒の粗大化をねらったのでは圧延中の歪分布、温度
分布の不均一性により不可避的に混粒となるため達成困
難であることを見出した。そこでこれを解決するものと
して板厚方向の粒径が均一となるやや粗い粒径(粒度N
o、で1〜4番)とし、その粒径を板厚各位置でそろえ
る製造法を完成したものである。
比較的低温の加熱を行ない加熱γ粒を板厚方向にそろえ
、さらに800℃以下で軽圧下を加えることで適当な粒
成長をはかる。その結果巨大粒を得るのではなく、やや
粗粒な板厚方向に均一な粒径を得る。そして、この80
0℃以下の軽圧下で導入された集合組織により、磁区の
方向をそろえ、低磁場での磁壁の移動を容易とし、磁気
特性を向上させる。
、さらに800℃以下で軽圧下を加えることで適当な粒
成長をはかる。その結果巨大粒を得るのではなく、やや
粗粒な板厚方向に均一な粒径を得る。そして、この80
0℃以下の軽圧下で導入された集合組織により、磁区の
方向をそろえ、低磁場での磁壁の移動を容易とし、磁気
特性を向上させる。
第1図に0.005Si −0,06Mn −0,01
5Al鋼での800℃以下の圧下率と80A/mでの磁
束密度及び磁束密度のバラツキを示す。
5Al鋼での800℃以下の圧下率と80A/mでの磁
束密度及び磁束密度のバラツキを示す。
10〜35%の軽圧下により、高磁束密度と板厚方向の
磁束密度の均一性が得られる。
磁束密度の均一性が得られる。
さらに低磁場での高磁束密度を得るための手段として、
内部応力の原因となる元素及び空隙性欠陥の作用につき
詳細な検討を行ない、所期の目的を達成した。
内部応力の原因となる元素及び空隙性欠陥の作用につき
詳細な検討を行ない、所期の目的を達成した。
まず、磁壁移動を妨げるAlNを減少するため、/II
、Nを低下すること、特にA、Q無添加(Aρく口、0
05%)にすることが望ましい。内部応力減少のための
元素の影響としては、Cの低下が必要である。
、Nを低下すること、特にA、Q無添加(Aρく口、0
05%)にすることが望ましい。内部応力減少のための
元素の影響としては、Cの低下が必要である。
第2図に示す0.01Si −0,I Mn−0,01
1!鋼にあってC含有量の増加につれ低磁場(80A/
m)での磁束密度が低下している。
1!鋼にあってC含有量の増加につれ低磁場(80A/
m)での磁束密度が低下している。
また、空隙性欠陥の影響についても種々検討した結果、
そのサイズが100μ以上のものが磁気特性を大幅に低
下することを知見したものである。
そのサイズが100μ以上のものが磁気特性を大幅に低
下することを知見したものである。
そしてこの100μ以上の有害な空隙性欠陥をなくすた
めには圧延形状比Aが0.6以上必要であることを見出
した。
めには圧延形状比Aが0.6以上必要であることを見出
した。
ただし、
A= (2R(h、 −h ) ) / (h、 +
h )A :圧延形状比 り、二人側板厚 (mm) h :出側板厚 (止) R:圧延ロール半径(關) さらに、鋼中の水素の存在も第3図に示すように有害で
、脱水素熱処理を行なうことによって磁気特性が大幅に
向上することを知見した。
h )A :圧延形状比 り、二人側板厚 (mm) h :出側板厚 (止) R:圧延ロール半径(關) さらに、鋼中の水素の存在も第3図に示すように有害で
、脱水素熱処理を行なうことによって磁気特性が大幅に
向上することを知見した。
第3図に示すように0.007C−0,01S i −
0,1Mn鋼にあって高形状比圧延により空隙性欠陥の
サイズを100μ以下にし、かつ脱水素熱処理により鋼
中水素を減少することで、低磁場での磁束密度が大幅に
上昇することがわかる。
0,1Mn鋼にあって高形状比圧延により空隙性欠陥の
サイズを100μ以下にし、かつ脱水素熱処理により鋼
中水素を減少することで、低磁場での磁束密度が大幅に
上昇することがわかる。
次に成分限定理由を述べる。
Cは鋼中の内部応力を高め、磁気特性、特に低磁場での
磁束密度を最も下げる元素であり、極力下げることが低
磁場での磁束密度を低下させないことに寄与する。また
、磁気時効の点からも低いほど経時低下が少なく、磁気
特性の良い状態で恒久的に使用できるものであり、この
ようなことから、0.01%以下に限定する。
磁束密度を最も下げる元素であり、極力下げることが低
磁場での磁束密度を低下させないことに寄与する。また
、磁気時効の点からも低いほど経時低下が少なく、磁気
特性の良い状態で恒久的に使用できるものであり、この
ようなことから、0.01%以下に限定する。
第2図に示すようにさらに、0.005%以下にするこ
とにより一層高磁束密度が得られる。
とにより一層高磁束密度が得られる。
St、Mnは低磁場での磁束密度の点から少ない方が好
ましく、MnはMnS系介在物を生成する点からも低い
方がよい。この意味から81は0.02%以下、Mnは
0.20%以下に限定する。Mnに関してはMnS系介
在物を生成する点よりさらに望ましくは0.10%以下
がよい。
ましく、MnはMnS系介在物を生成する点からも低い
方がよい。この意味から81は0.02%以下、Mnは
0.20%以下に限定する。Mnに関してはMnS系介
在物を生成する点よりさらに望ましくは0.10%以下
がよい。
S、0は鋼中において非金属介在物を形成し、磁壁の移
動を妨げる害を及ぼし含有量が多くなるに従って磁束密
度の低下が見られ、磁気特性を低下させるので少ないほ
どよい。このため、Sはo、oto%以下、Oは0.0
05%以下とした。
動を妨げる害を及ぼし含有量が多くなるに従って磁束密
度の低下が見られ、磁気特性を低下させるので少ないほ
どよい。このため、Sはo、oto%以下、Oは0.0
05%以下とした。
Cr 、Mo、Cuは低磁場での磁束密度を低下させる
ので少ないほど好ましく、また偏析度合を少なくするこ
とから極力低くすることが必要であり、この意味からC
rは0.05%以下、Moは0.01%以下、Cuは0
.01%以下とする。
ので少ないほど好ましく、また偏析度合を少なくするこ
とから極力低くすることが必要であり、この意味からC
rは0.05%以下、Moは0.01%以下、Cuは0
.01%以下とする。
A、Q、Caは脱酸剤として用いるもので、Allは0
.005%以上必要であるが、多くなりすぎると介在物
を生成し鋼の性質を損なうので上限は0.040%とす
る。さらに磁壁の移動を妨げる析出物であるAρNを減
少させるためには低いほどよく、望ましくは0.020
%以下かよい。CaはAl1 <0.005%の場合、
Alに代わる脱酸元素として用いられ0.0005%以
上添加されるが、0,01%超では低磁場での磁束密度
を低下させるので、上限は0.01%とする。
.005%以上必要であるが、多くなりすぎると介在物
を生成し鋼の性質を損なうので上限は0.040%とす
る。さらに磁壁の移動を妨げる析出物であるAρNを減
少させるためには低いほどよく、望ましくは0.020
%以下かよい。CaはAl1 <0.005%の場合、
Alに代わる脱酸元素として用いられ0.0005%以
上添加されるが、0,01%超では低磁場での磁束密度
を低下させるので、上限は0.01%とする。
Nは内部応力を高めかつAρNにより結晶粒微細化作用
により低磁場での磁束密度を低下させるので」1限は0
.004%とする。
により低磁場での磁束密度を低下させるので」1限は0
.004%とする。
Hは磁気特性を低下させ、かつ、空隙性欠陥の減少を妨
げるので0.0002%以下とする。
げるので0.0002%以下とする。
次に製造法について述べる。
圧延条件については、まず圧延面加熱温度を1150°
C以下にするのは、1150℃を超える加熱温度では加
熱γ粒径の板厚方向のバラツキが大きく、このバラツキ
か圧延後も残り最終的な結晶粒が不均一となるため、上
限を1150℃とする。加熱温度が950°C未満とな
ると圧延の変形抵抗が大きくなり、以下に述べる空隙性
欠陥をなくすための形状比の高い圧延の圧延負荷が大き
くなるため、950℃を下限とする。
C以下にするのは、1150℃を超える加熱温度では加
熱γ粒径の板厚方向のバラツキが大きく、このバラツキ
か圧延後も残り最終的な結晶粒が不均一となるため、上
限を1150℃とする。加熱温度が950°C未満とな
ると圧延の変形抵抗が大きくなり、以下に述べる空隙性
欠陥をなくすための形状比の高い圧延の圧延負荷が大き
くなるため、950℃を下限とする。
熱間圧延にあたり前述の空隙性欠陥は鋼の凝固過程で大
小はあるが、必ず発生するものであり、これをなくす手
段は圧延によらなければならないので、熱間圧延の役目
は重要である。すなわち、熱間圧延1回当たりの変形量
を大きくし板厚中心部にまで変形が及ぶ熱間圧延か有効
である。
小はあるが、必ず発生するものであり、これをなくす手
段は圧延によらなければならないので、熱間圧延の役目
は重要である。すなわち、熱間圧延1回当たりの変形量
を大きくし板厚中心部にまで変形が及ぶ熱間圧延か有効
である。
具体的には圧延形状比Aが0,6以上の圧延パスが1回
以上を含む高形状比圧延を行ない、空隙性欠陥のサイズ
を100μ以下にすることが磁気特性によい。圧延中に
この高形状比圧延により空隙性欠陥をなくすことで、後
で行なう脱水素熱処理における脱水素効率が飛躍的に上
昇するのである。
以上を含む高形状比圧延を行ない、空隙性欠陥のサイズ
を100μ以下にすることが磁気特性によい。圧延中に
この高形状比圧延により空隙性欠陥をなくすことで、後
で行なう脱水素熱処理における脱水素効率が飛躍的に上
昇するのである。
次に800°C以下の軽圧下により板厚方向に均一な粒
成長を図り、かつこの軽圧下で導入された集合組織によ
り磁区の方向がそろい、低磁場での磁壁の移動を容易と
し、板厚方向に均一な磁気特性の向上を図ることができ
る。
成長を図り、かつこの軽圧下で導入された集合組織によ
り磁区の方向がそろい、低磁場での磁壁の移動を容易と
し、板厚方向に均一な磁気特性の向上を図ることができ
る。
この軽圧下の圧下率としては、第1図に示すように低磁
場での磁束密度を高くするためには、最低800℃以下
で10%以上の圧下率が必要であるため、10%を下限
とする。800℃以下で35%超の圧下率の圧下を加え
ると、板厚方向の磁気特性のバラツキが増大するため、
35%を上限とする。
場での磁束密度を高くするためには、最低800℃以下
で10%以上の圧下率が必要であるため、10%を下限
とする。800℃以下で35%超の圧下率の圧下を加え
ると、板厚方向の磁気特性のバラツキが増大するため、
35%を上限とする。
次に熱間圧延に引続き結晶粒粗大化、内部歪除去及び板
厚50mm以上の厚手材については脱水素熱処理を施す
。板厚50+++m以上では水素の拡散がしにくく、こ
れが空隙性欠陥の原因となり、かつ水素自身の作用と合
わさって低磁場での磁束密度を低下させる。
厚50mm以上の厚手材については脱水素熱処理を施す
。板厚50+++m以上では水素の拡散がしにくく、こ
れが空隙性欠陥の原因となり、かつ水素自身の作用と合
わさって低磁場での磁束密度を低下させる。
このため、脱水素熱処理を行なうが、その際600℃未
満では脱水素効率が悪<750℃超では変態が一部開始
するので、600〜750℃の温度範囲で行なう。脱水
素時間としては種々検討の結果[0,6(t −50)
+ 63時間(t:板厚)か適当である。
満では脱水素効率が悪<750℃超では変態が一部開始
するので、600〜750℃の温度範囲で行なう。脱水
素時間としては種々検討の結果[0,6(t −50)
+ 63時間(t:板厚)か適当である。
焼鈍は結晶粒粗大化及び内部歪除去のために行なうが、
750°C未満では結晶粒粗大化か起こらず、また95
0℃超では結晶粒の板厚方向の均質性が保てないため、
焼鈍温度としては750〜950℃に限定する。
750°C未満では結晶粒粗大化か起こらず、また95
0℃超では結晶粒の板厚方向の均質性が保てないため、
焼鈍温度としては750〜950℃に限定する。
規準は板厚方向の結晶粒調整及び内部歪除去のために行
なうが、下限はオーステナイト域下限のA c a点で
ある910℃以上で、かつ1000℃超では結晶粒の板
厚方向の均質性か保てないので、規準温度は910〜1
000℃に限定する。
なうが、下限はオーステナイト域下限のA c a点で
ある910℃以上で、かつ1000℃超では結晶粒の板
厚方向の均質性か保てないので、規準温度は910〜1
000℃に限定する。
なお、板厚50mm以上の厚手材で行なう脱水素熱処理
でこの焼鈍あるいは、規準をかねることが可能である。
でこの焼鈍あるいは、規準をかねることが可能である。
一方、板厚50mm未満のものは水素の拡散が容易なた
め、脱水素熱処理は不要で前述の焼鈍または規準するの
みでよい。
め、脱水素熱処理は不要で前述の焼鈍または規準するの
みでよい。
(実 施 例)
次に本発明の実施例を比較例とともにあげる。
第1表に電磁厚板の製造条件とフェライト粒径、低磁場
での磁束密度、板厚方向の磁束密度のバラツキを示す。
での磁束密度、板厚方向の磁束密度のバラツキを示す。
]4
例1〜11は本発明の実施例を示し、例12〜31は比
較例を示す。
較例を示す。
例1〜6は板厚100mmに仕上げたもので、高磁束密
度で板厚方向のバラツキも少ない。例1に比べ、例2は
さらに低C1例3,4は低Mn−、例5は低Al、例6
はA、Q無添加で、Ca添加であり、より高い磁気特性
を示す。例7〜9は500+++m、例IOは40+n
ms例11は6m+nに仕上げたもので、高磁束密度で
板厚方向のバラツキも少ない。
度で板厚方向のバラツキも少ない。例1に比べ、例2は
さらに低C1例3,4は低Mn−、例5は低Al、例6
はA、Q無添加で、Ca添加であり、より高い磁気特性
を示す。例7〜9は500+++m、例IOは40+n
ms例11は6m+nに仕上げたもので、高磁束密度で
板厚方向のバラツキも少ない。
例12はCが高く、例13はSiが高く、例14はMn
が高く、例15はSが高く、例16はCrが高く、例I
7はMoが高く、例18はCuが高く、例19はAj)
が高く、例20はNが高く、例21はOが高く、例22
はHが高く、それぞれ上限を超えるため低磁気特性値と
なっている。例23は加熱温度が上限を超え板厚方向の
磁束密度のバラツキが大きい。例24は加熱温度が下限
をはずれ最大形状比が小さいため、低磁束密度で板厚方
向のバラツキも大きい。
が高く、例15はSが高く、例16はCrが高く、例I
7はMoが高く、例18はCuが高く、例19はAj)
が高く、例20はNが高く、例21はOが高く、例22
はHが高く、それぞれ上限を超えるため低磁気特性値と
なっている。例23は加熱温度が上限を超え板厚方向の
磁束密度のバラツキが大きい。例24は加熱温度が下限
をはずれ最大形状比が小さいため、低磁束密度で板厚方
向のバラツキも大きい。
例25は800℃以下の圧下率が下限をはずれ低磁束密
度となっている。例26は800℃以下の圧下率が上限
を超えるため、板厚方向の磁束密度のバラツキが大きい
。例27は最大形状比が下限をはずれ、例28は脱水素
熱処理温度が下限をはずれ、例29は焼鈍温度が下限を
はずれ、例30は規準温度が上限を超え、例31は脱水
素熱処理がないため低磁束密度で、板厚方向の磁束密度
のバラツキが大きい。
度となっている。例26は800℃以下の圧下率が上限
を超えるため、板厚方向の磁束密度のバラツキが大きい
。例27は最大形状比が下限をはずれ、例28は脱水素
熱処理温度が下限をはずれ、例29は焼鈍温度が下限を
はずれ、例30は規準温度が上限を超え、例31は脱水
素熱処理がないため低磁束密度で、板厚方向の磁束密度
のバラツキが大きい。
(発明の効果)
以上詳細に述べたごとく、本発明によれば適切な成分限
定により板厚の厚い厚鋼板に均質な高電磁特性を具備せ
しめることに成功し、直流磁化による磁気特性を利用す
る構造物に適用可能としたものであり、かつその製造法
も前述の成分限定と熱間圧延後結晶粒調整及び脱水素熱
処理を同時に行なう方式であり、極めて経済的に製造す
る方法を提供するもので産業上多大な効果を奏するもの
である。
定により板厚の厚い厚鋼板に均質な高電磁特性を具備せ
しめることに成功し、直流磁化による磁気特性を利用す
る構造物に適用可能としたものであり、かつその製造法
も前述の成分限定と熱間圧延後結晶粒調整及び脱水素熱
処理を同時に行なう方式であり、極めて経済的に製造す
る方法を提供するもので産業上多大な効果を奏するもの
である。
第1図は80A/mにおける磁束密度及び板厚方向の磁
束密度のバラツキに及ぼす800℃以下の圧下率の影響
を示すグラフである。第2図は80A/mにおける磁束
密度に及ぼすC含有量の影響を示すグラフである。第3
図は80A/mにおける磁束密度に及ぼす空隙性欠陥の
サイズ及び脱水素熱処理の影響を示すグラフである。
束密度のバラツキに及ぼす800℃以下の圧下率の影響
を示すグラフである。第2図は80A/mにおける磁束
密度に及ぼすC含有量の影響を示すグラフである。第3
図は80A/mにおける磁束密度に及ぼす空隙性欠陥の
サイズ及び脱水素熱処理の影響を示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 重量%で、 C:0.01%以下、 Si:0.02%以下、 Mn:0.20%以下、 S:0.010%以下、 Cr:0.05%以下、 Mo:0.01%以下、 Cu:0.01%以下を含有し、 Al:0.005〜0.040%,Ca:0.0005
〜0.01%のうちいずれか一方で脱酸し、 N:0.004%以下、 O:0.005%以下、 H:0.0002%以下、 残部実質的に鉄からなる鋼組成の鋼片または、鋳片を9
50〜1150℃に加熱し、800℃以上で圧延形状比
Aが0.6以上の圧延パスを1回以上はとる圧延を行な
い、引続き800℃以下で圧下率を10〜35%とする
圧延を行ない、板厚50mm以上の厚板については60
0〜750℃の脱水素熱処理を行なった後、必要に応じ
て750〜950℃で焼鈍するかあるいは910〜10
00℃で焼準し、板厚50mm未満については750〜
950℃で焼鈍するかあるいは910〜1000℃で焼
準することを特徴とする板厚方向磁気特性が均一で、低
磁場での磁束密度が高い無方向性電磁厚板の製造方法。 ただし、 A={2√〔R(h_i−h_o)〕}/(h_i+h
_o) A:圧延形状比 h_i:入側板厚(mm) h_o:出側板厚(mm) R:圧延ロール半径(mm)
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1064732A JPH0713263B2 (ja) | 1989-03-16 | 1989-03-16 | 板厚方向の磁気特性の均一な無方向性電磁厚板の製造方法 |
US07/492,924 US5037493A (en) | 1989-03-16 | 1990-03-13 | Method of producing non-oriented magnetic steel plate having high magnetic flux density and uniform magnetic properties through the thickness direction |
DE69020015T DE69020015T2 (de) | 1989-03-16 | 1990-03-14 | Verfahren zur Herstellung nichtorientierter Magnetstahlbleche mit hoher magnetischer Flussdichte und mit gleichförmigen magnetischen Eigenschaften in der Dickerichtung. |
EP90104818A EP0388776B1 (en) | 1989-03-16 | 1990-03-14 | Method of producing non-oriented magnetic steel plate having high magnetic flux density and uniform magnetic properties through the thickness direction |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1064732A JPH0713263B2 (ja) | 1989-03-16 | 1989-03-16 | 板厚方向の磁気特性の均一な無方向性電磁厚板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02243715A true JPH02243715A (ja) | 1990-09-27 |
JPH0713263B2 JPH0713263B2 (ja) | 1995-02-15 |
Family
ID=13266619
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1064732A Expired - Lifetime JPH0713263B2 (ja) | 1989-03-16 | 1989-03-16 | 板厚方向の磁気特性の均一な無方向性電磁厚板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0713263B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6096749A (ja) * | 1983-11-01 | 1985-05-30 | Nippon Steel Corp | 直流磁化用厚板及びその製造方法 |
JPS60208417A (ja) * | 1984-03-30 | 1985-10-21 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 高透磁率熱間圧延鉄板の製造方法 |
JPS6376818A (ja) * | 1986-09-18 | 1988-04-07 | Kobe Steel Ltd | 平板状リニアパルスモ−タ用コア材の製造方法 |
-
1989
- 1989-03-16 JP JP1064732A patent/JPH0713263B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6096749A (ja) * | 1983-11-01 | 1985-05-30 | Nippon Steel Corp | 直流磁化用厚板及びその製造方法 |
JPS60208417A (ja) * | 1984-03-30 | 1985-10-21 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 高透磁率熱間圧延鉄板の製造方法 |
JPS6376818A (ja) * | 1986-09-18 | 1988-04-07 | Kobe Steel Ltd | 平板状リニアパルスモ−タ用コア材の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0713263B2 (ja) | 1995-02-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH02243719A (ja) | 切削性が良く板厚方向の磁気特性の均一な良電磁厚板の製造方法 | |
JPH02243716A (ja) | 板厚方向の磁気特性の均一な無方向性電磁厚板の製造法 | |
JP2503110B2 (ja) | 磁気特性の優れた無方向性電磁厚板の製造方法 | |
JPH024920A (ja) | 直流磁化用電磁厚板の製造方法 | |
JPH02243715A (ja) | 板厚方向の磁気特性の均一な無方向性電磁厚板の製造方法 | |
JPH0711026B2 (ja) | 磁束密度の高い無方向性電磁厚板の製造法 | |
JP2503111B2 (ja) | 磁気特性の優れた無方向性電磁厚板の製造法 | |
JP2503113B2 (ja) | 無方向性電磁厚板の製造法 | |
JPH02243717A (ja) | 板厚方向の磁気特性の均一な良電磁厚板の製造方法 | |
JPH0375315A (ja) | 板厚方向の磁気特性の均一な無方向性電磁厚板の製造方法 | |
JPH03271325A (ja) | 磁気特性に優れた高強度電磁厚板の製造法 | |
JPH0745688B2 (ja) | 高磁束密度電磁厚板の製造方法 | |
JP2503122B2 (ja) | 磁気特性の優れた無方向性電磁厚板の製造方法 | |
JPH02243718A (ja) | 板厚方向の磁気特性の均一な良電磁厚板の製造法 | |
JP2503112B2 (ja) | 良電磁厚板の製造方法 | |
JPH024921A (ja) | 直流磁化用電磁厚板の製造法 | |
JPH028323A (ja) | 良電磁厚板の製造方法 | |
JPH04268023A (ja) | 無方向性良電磁厚板の製造方法 | |
JPH04268022A (ja) | 良電磁厚板の製造法 | |
JPH028325A (ja) | 無方向性良電磁厚板の製造方法 | |
JPH024923A (ja) | 無方向性直流磁化用電磁厚板の製造法 | |
JPH04293722A (ja) | 良切削型無方向性電磁厚板の製造方法 | |
JPH024922A (ja) | 無方向性直流磁化用電磁厚板の製造方法 | |
JPH04333518A (ja) | 磁気特性の優れた無方向性電磁厚板の製造法 | |
JPH0745690B2 (ja) | 良電磁厚板の製造法 |