JPH0224156B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［技術分野］ 本発明は水洗いできる電気かみそりに関するも
のである。

［背景技術］ 一般に電気かみそりでひげを剃るには外刃の刃
穴にひげを導入してひげと該ひげを支える皮膚と
を外刃の刃穴内に張り出させ内刃と外刃とで切断
するのであるが、ひげを短く剃り上げようとする
と、外刃の刃穴にひげと皮膚とを充分に張り出さ
せることが必要となり、張り出し量が多いと内刃
の刃先で皮膚表面の角質を剃り取り、ひりつきが
生じるという欠点があり、更には、電気かみそり
は時と場所を選ばず気付いたらすぐ剃れるという
便利さはあるが、ひげを剃つた後の爽快さという
点では安全かみそりには及ばないという欠点があ
り、それが電気かみそりの外刃や内刃に付着する
と容易には取り除くことができず水洗いによる除
去が不完全であると該水分により雑菌の繁殖を促
進させ、悪臭の原因となるという欠点があつた。

そこで、本出願人はすでに水洗いできる電気か
みそりとして特開昭55−130695号として出願済み
である。この特開昭55−130695号に示されたもの
は筒状のハウジングの上端部にハウジングと一体
に形成された上面部に開孔を設け、この開孔に内
刃収容室と駆動部収容室とを隔離するシーリング
手段を設け、このシーリング手段を貫通して内刃
収容室に突出して内刃が取り付けられる駆動桿を
設けたものであつて、水洗いをしてもシーリング
手段によりハウジング内に水が浸入しないように
なつているが、この従来例にあつては、ハウジン
グの上端部にハウジングと一体に形成された上面
部の開孔にシーリング手段を設けたものであるか
ら、ハウジング内に駆動部を入れるには開孔が狭
すぎると上面部の開孔から入れることができな
い。ところが、駆動部（特にダイレクトドライブ
駆動子）はハウジングの上部開口から挿入され
る。そこで、駆動部をハウジングの上面部の開孔
から入れるためには開孔を広くしておかなければ
ならず、この広い開孔を全面的にシーリング手段
で被覆しようとすれば、ゴム等でできたシーリン
グ手段として大きなものが必要となり、破れやす
いという問題が生じ、結果的に水洗いに支障をき
たすものである。

［発明の目的］ 本発明は、上記の問題点に鑑みて発明したもの
であつて、その目的とするところは、刺激を与え
ることなくひげを短く剃ることができ、また皮膚
の表面を皮脂分を除去してひげ剃りをした後にさ
つばりした感じを得ることができ、更に皮膚の皮
脂分やひげを洗浄し、雑菌の繁殖による悪臭の発
生を防止することができ、また、内刃収容室と駆
動部収容室とを隔離する第２のシーリング手段の
大きさを小さくできて破れにくくして水洗いに支
障がないようにし、更に、駆動部を筒状のケーシ
ング内に上部開口から支障なく挿入することので
きる電気かみそりを提供するにある。

［発明の開示］ 本発明の電気かみそりは、ひげと石けんとを導
入する刃穴が多数穿設された外刃１１と、該外刃
１１の内面を摺接するとともに複数個の内刃ブレ
ードと該内刃ブレードを支持する内刃基台１５と
を設けた内刃４と、該内刃４が収容される内刃収
容室３０と、該内刃４を駆動する駆動部１が収容
される駆動部収容室３１と、筒状のハウジング１
０の上部開口部に第１のシーリング手段２５を介
して取り付けられて内刃収容室３０と駆動部収容
室３１とを仕切る状態で配設されたハウジング１
０と別体の支持台２６と、支持台２６に形成した
開孔に配設した第２のシーリング手段９と、該第
２のシーリング手段９を貫通して内刃収容室３０
に突出して内刃４が取付けられる駆動桿５とを備
えたことを特徴とするものであつて、このような
構成を採用することで、上記した本発明の目的を
達成したものである。

以下本発明を実施例により詳述する。

第１図において、１はモータよりなる駆動部で
あつて駆動部収容室３１に収容してある。モータ
軸に固定された偏心軸を有する偏心カム２および
駆動子３の往復運動変換機構によりモータ１の回
転運動を往復運動に変換する。１１はひげと石け
んとを導入する刃穴が多数穿設された外刃であ
る。４は内刃であつて内刃基台１５に複数個の内
刃ブレードを設けて内刃４が構成してあり、この
内刃４は駆動子３上部の駆動桿５に設けた連結ピ
ン６に着脱自在に連結する。ここで連結ピン６部
分が内刃４と駆動桿５との連結部となつている。
この内刃４は内刃収容室３０内に収容される。２
５はＯリングのような第１のシーリング手段であ
つて筒状のハウジング１０の上部開口とこの上部
開口に取り付けられるハウジング１０とは別体の
支持台２６との間の水密封止のために設けられて
おり、この第１のシーリング手段２５を介してハ
ウジング１０の上部開口に水密的に取り付けられ
た支持台２６により内刃収容室３０と駆動部収容
室３１とを隔離している。７はトリマーで回動軸
２７を中心に回動軸するように取付けてあり、ト
リマーハンドル１２によりトリマー７を回動して
トリマー７を突出収容自在としており、トリマー
７突出時に駆動桿５に設けたトリマー駆動桿８に
トリマー７に設けたトリマー連結部１３をかみ合
わせるようにしておく。９は防塵板よりなる第２
のシーリング手段で、支持台２６に形成した開孔
を閉塞するように取り付けられており、この第２
のシーリング手段９は内刃収容室３０と該駆動部
収容室３１との間に配設されている。そしてトリ
マー７の回動軸２７、内刃４と駆動桿５との連結
部である連結ピン６部分、トリマー連結部１３お
よびトリマー駆動桿８がいずれも防塵板よりなる
第２のシーリング手段９よりも上部に配設してあ
る。また、トリマー連結部１３とトリマー駆動桿
８とのいずれか一方が突出する連通口２８を介し
て内刃４とトリマー７とを配設してある。したが
つて、内刃４およびトリマー７のいずれかを使用
する場合にも第２のシーリング手段９によつて防
塵される上、石けん、水等を使用したひげそりを
行つても第２のシーリング手段９により石けん、
水等が内部に浸入することがなく、しかも、一箇
所で防塵するため防塵に対する信頼性が向上する
こととなり、また水洗でひげぐずの掃除をする
と、水が連通孔２８を通つてトリマー７を洗うこ
とができるので、内刃４と同時にトリマー７の掃
除ができることとなる。更に、駆動桿５とトリマ
ー駆動桿８の連結部に第２のシーリング手段９を
配設しているため、部品点数が少なく、安価にで
きる。

第２図は駆動桿５に設けた連結ピン６の一端を
延出して折曲し、トリマー駆動桿８を形成したも
のである。即ち、トリマー駆動桿８を駆動子３と
別体にしたもので、駆動子３に設けた連結ピン６
の挿入孔を長孔又は矩形孔とし、連結ピン６の断
面も同じ形状として連結ピン６の回り止めを施し
ている。このものにあつては、第２のシーリング
手段９を連結ピン６を取付ける前に装着した後、
連結ピン６を圧入することにより防塵板９を破損
することなく容易に装着できて防塵効果が低下す
るのを防止できる。

第３図はトリマー駆動桿８を内刃基台１５と一
体に形成したもので、内刃基台１５を長手方向中
央部へ延出してトリマー駆動桿８を形成したもの
である。第２のシーリング手段９を装着する場合
には、内刃基台１５をはずした状態で装着するこ
とにより第２のシーリング手段９の取付孔を広げ
ることなく装着できて防塵効果の低下を防止でき
る上、組立てが容易にできるものである。

つぎに、第４図は第２のシーリング手段９の上
部に第５図のように金属製の押え金具１６を設
け、ねじ１７によりＯリング１８を介して第６図
のようにハウジング１０に締めつけて第２のシー
リング手段９による防水効果を向上したものであ
る。トリマー７の回転中心Ａを防塵板９よりハウ
ジング外面側にし、トリマー刃取付基台１９と凹
凸嵌合せるとともに回転自在にし、更にトリマー
刃取付基台１９にもう１つの支点Ｂを設け、これ
とトリマーハンドル１２とを連結させ、トリマー
１２を上方に押し上げたとき支点Ｂが押し上げら
れるようにしてトリマー７を第６図のようにとび
出させるようにしたものである。この場合、ハウ
ジング内面空間とトリマー空間とはハウジング１
０によつて分離された水密封止ができる。第４図
および第６図の実施例ではトリマーハンドル１２
とスイツチハンドル２０は別に設けているが、両
者を兼用させることができる。その場合、トリマ
ーハンドル１２側内部に第７図のように、マグネ
ツト２１を設け、トリマーハンドル１２と、支点
Ｂの嵌合部の一方、例えばトリマーハンドル１２
側に長溝穴を設け、トリマー刃取付基台１９側に
支点Ｂを形成する凸状ピンを設け、トリマーハン
ドル１２の第１の押し上げ位置ではリードスイツ
チ２２だけが入るだけで、トリマー７がとび出さ
ないようにし、第２の押し上げ位置でとび出すよ
うにしてリードスイツチ２２は入つた状態に維持
するようにすればよい。スイツチハンドル２０と
リードスイツチ２２とを分離させ、これらの間に
ハウジング１０を介在させ、スイツチハンドル２
０の操作によつてマグネツト２１を移動させてリ
ードスイツチ２２を動作させ、駆動部１を回転さ
せる。したがつて、スイツチハンドル２０での水
密封止ができる。２３は電池２４への給電端子
で、給電端子２３の表面にハウジング１０との接
合力のよい接着剤又は水ガラス系接合剤でプライ
マー処理を行つた後、同時成形することにより給
電端子２３での水密封止ができる。

［発明の効果］ 本発明にあつては、叙述のようにひげと石けん
とを導入する刃穴が多数穿設された外刃と、該外
刃の内面を摺接するとともに複数個の内刃ブレー
ドと該内刃ブレードを支持する内刃基台とを設け
た内刃と、該内刃が収容される内刃収容室と、該
内刃を駆動する駆動部が収容される駆動部収容室
と、筒状のハウジングの上部開口部に第１のシー
リング手段を介して取り付けられて内刃収容室と
駆動部収容室とを仕切る状態で配設されたハウジ
ングと別体の支持台と、支持台に形成した開孔に
配設した第２のシーリング手段と、該第２のシー
リング手段を貫通して内刃収容室に突出して内刃
が取付けられる駆動桿とを備えているので、一般
に乾式電気かみそりとして使用できるとともに、
石けんを用いてひげを剃ることも可能となり、剃
り上がりが石けんを用いないものと比較しても短
くなるとともに皮膚の表面の皮脂分も除去するこ
とができ爽快になるという効果があり、更に、石
けんといつしよに皮膚から除去したひげや皮脂分
も石けんが水にとけやすいので水洗により確実に
除去することができ雑菌の繁殖による悪臭がない
ものであり、また、筒状のハウジングの上部開口
部にハウジングと別体の支持台を第１のシーリン
グ手段を介して取り付けて支持台により内刃収容
室と駆動部収容室とを仕切り、この支持台に形成
した開孔に第２のシーリング手段を配置し、第２
のシーリング手段に駆動桿を貫通してあるので、
ダイレクトドライブ駆動子のような駆動部を筒状
のハウジング内に入れるには支持台を取り付ける
前にハウジングの上部開口から挿入できて駆動部
をハウジングの上部開口から挿入するのに支障が
なく、また、このようにハウジングの上部開口を
大きくとつて駆動部を上部開口から挿入できるよ
うにしたので、支持台に設けた開孔は小さくでき
て第２のシーリング手段を小さくでき、第２のシ
ーリング手段が破れにくくなり、水洗いに支障が
ないものであり、また、この、第２のシーリング
手段と第１のシーリング手段とで駆動部収容室に
水が浸入するのを確実に防止できるという効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の一部切欠せる縦断
面図、第２図は本発明の他の実施例の一部切欠断
面図、第３図は同上の更に他の実施例の一部切欠
断面図、第４図は本発明の更に他の実施例の縦断
面図、第５図は同上の一部切欠せる正面図、第６
図は同上のトリマー使用状態の一部切欠せる縦断
面図、第７図は同上のスイツチ部の断面図であ
る。 ４は内刃、５は駆動桿、９は第２のシーリング
手段、１１は外刃、１５は内刃基台、２５は第１
のシーリング手段、３０は内刃収容室、３１は駆
動部収容室である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ひげと石けんとを導入する刃穴が多数穿設さ
   れた外刃と、該外刃の内面を摺接するとともに複
   数個の内刃ブレードと該内刃ブレードを支持する
   内刃基台とを設けた内刃と、該内刃が収容される
   内刃収容室と、該内刃を駆動する駆動部が収容さ
   れる駆動部収容室と、筒状のハウジングの上部開
   口部に第１のシーリング手段を介して取り付けら
   れて内刃収容室と駆動部収容室とを仕切る状態で
   配設されたハウジングと別体の支持台と、支持台
   に形成した開孔に配設した第２のシーリング手段
   と、該第２のシーリング手段を貫通して内刃収容
   室に突出して内刃が取付けられる駆動桿とを備え
   たことを特徴とする電気かみそり。