JPH02233769A - 無金属フタロシアニン、その製造方法及び電子写真用感光体 - Google Patents

無金属フタロシアニン、その製造方法及び電子写真用感光体

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JPH02233769A
JPH02233769A JP5389689A JP5389689A JPH02233769A JP H02233769 A JPH02233769 A JP H02233769A JP 5389689 A JP5389689 A JP 5389689A JP 5389689 A JP5389689 A JP 5389689A JP H02233769 A JPH02233769 A JP H02233769A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、無金属フタロシアニン、その製造方法及び電
子写真用惑光体に関するものであり、特に半導体レーザ
ー光等の近赤外域の光に対して高い感度を有する感光体
に関するものである。
(従来の技術) 光導電性物質を怒光材料として用いる電子写真用感光体
においては、従来、セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛
等の無機系光導電性物質が使用されてきた。しかしこれ
らの材料は一般に加工性に劣り、また毒性が強く、その
廃棄に関して問題を持っている材料もある。
このような無機系材料の欠点を改善するため、有機化合
物を光導電性物質として用いた電子写真用感光体の研究
が広範に行われており、無毒性、易加工性、軽量、可撓
性等の利点を生かして実用化されている。
一方、近年情報処理の高度化、高速化に伴い、コンピュ
ーターの出力端末として半導体レーザーを光源としたノ
ンインパクトページプリンターいわゆるレーザービーム
プリンターの開発が活発に行われている.また、複写機
に関してもデジタル化への動きが活発である。これらの
機器の感光体に用いられる光導電性物質は、半導体レー
ザーの発振波長に感度を有することはもちろん、その前
後の波長域においてフラントな分光感度特性を示し、半
導体レーザーの発振波長の温度依存性に十分対応できる
ことが要求される.また光導電性物質の電子写真特性だ
けではなく、一定水準の性能のものが安定して作られる
ことも実用化の面では重要である. これらの用途に用いられる有機系光導電性物質としては
ビスアゾおよびトリスアゾ系化合物、フタロシアニン系
化合物、アズレニウム塩系化合物、スクアリリウム塩系
化合物等が知られている。なかでもフタロシアニン系化
合物は、比較的合成が容易であること、アゾ結合のよう
に光化学反応を受けやすい部分がなく、優れた耐光性が
期待できること等により幅広く研究されている.フタロ
シアニンには熱力学的に最も安定なβ型と不安定なα型
との間に数多くの準安定状態が存在する.これらのなか
で光導電性を示すものとして、tlsP3357989
号明細書記載のX型無金属フタロシアニン、特開昭58
−182639号公報記載のτ型無金属フタロシアニン
を挙げることができる.(発明が解決しようとする問題
点) τ型無金属フタロシアニンは第2図に示すようにCuK
αのX線に対するブラッグ角度が7.6、9.2 、1
6.8、17.4、20.4および20.9度に回折ピ
ークを有する。その製造方法はα型無金属フタロシアニ
ンを食塩等の摩砕助剤およびエチレングリコール等の不
活性有機溶剤とともに50〜180℃、好ましくは60
−130℃で5〜20時間湿式混練するというものであ
り、後処理工程を付加して摩砕助剤等を除去する必要が
あり、工程が煩雑であるだけでなく、品質にバラッキが
生じ易く、これをキャリア発生物質として使用した感光
体の電子写真特性の安定性が不十分である。
一方、USP3357989号明細書記載のX型無金属
フタロシアニンは第3図に示すようにCuKαのX線に
対するブラッグ角度が7.5 、9.1 , 16.7
、l7,3および22.3度に回折ピークを有する。X
型無金属フタロシアニンはα型無金属フタロシアニンを
乾式摩砕することにより製造され、τ型無金属フタロシ
アニンより製造方法は容易であるが、製品の安定性の面
で必ずしも十分ではない.フタロシアニン化合物は円盤
状の分子が柱状に積み重なった結晶構造をしており、分
子間の間隔、積み重なりの方向、積み重なり軸方向の長
さ、隣接柱状構造との間隔等が導電性に重要な影響を与
え、感光体として使用したときの特性に著しい変化を生
じる.これらの要因の相違はX線回折パターンの相違と
して現れる.X型無金属フタロシアニンに関しても、I
JSP3357989号明細書記載のX型無金属フタロ
シアニンとは晶癖が異なり、異なるX線回折スペクトル
を示すものかい《つか知られている.例えば特開昭60
−243089号公報および特開昭61−115085
号公報には高純度のα型無金属フタロシアニンから製造
されたX型無金属フタロシアニンが、また特開昭62−
47054号公報にはテトラヒド口フラン等の非極性有
機溶剤で処理されたX型無金属フタロシアニンが記載さ
れている.これらは第4図および第5図に示すように、
USP 3357989号明細書記載のX型無金属フタ
ロシアニンとはXg回折スペクトルが異なるだけでなく
、キャリア発生物質としての特性も異なっている. しかし、特開昭60−243089号公報および特開昭
61−115085号公報記載のものは比較的電子写真
特性に優れ、品質も安定しているが、製造工程が極めて
煩雑であって実用性に乏しく、また、特開昭62−47
054号公報に記載されたものは品質の安定性は良好で
あるが、X線回折ピークの半値幅が小さいことから明ら
かなように、溶剤処理により一次粒子が成長し、粒子径
が大きくなっているため、キャリア発生物質として用い
た場合には感光体の感度が低い。
(問題点を解決するための手段) このような現状から、本発明者等はキャリア発生物質と
して優れた性能を有し、かつ品質にバラッキがなく、製
造容易なフタロシアニン系光導電性物質に関して鋭意研
究をした結果、 CuKαのX線に対するブラッグ角度
が7.4 、9.0 , 16.5、17.2、22.
1、23.8、27.0および28.4度であってそれ
ぞれにおいて−0.2度から+0.2度までの許容範囲
を有する主要な回折ピークを有し、かつブラッグ角度が
21度から25度であって−0.2度から+0。2度ま
での許容範囲を有する実質的に2本の回折ピークのみを
有する無金属フタロシアニンが、キャリア発生物質とし
て優れた性能を有し、製造による製品のバラツキが少な
く、製造容易であることを見いだし、本発明を完成させ
るに至った。
即ち、本発明は半導体レーザーの発振波長域に高い感度
を有し、かつ品質安定性のよい電子写真用感光体を提供
するものである. ここで、実質的に2本の回折ピークという表現における
実質的とは、第1図に示されるような三角形状のピーク
を存する場合のほか、ピークがブロード化し、台形状と
なっている場合や、当該範囲内に微小ピークや明確な頂
点を示さないショルダービークが存在する場合も包含す
ることを意味する。
本発明における無金属フタロシアニンは図1に示すよう
にCuKαのXyIに対するブラッグ角度が7.4 、
9.0 , 16.5、17.2、22.1、23.8
、27.0および28.4度に主要な回折ピークを有す
るX線回折スペクトルを有する。この本発明の無金属フ
タロシアニンは、ブラッグ角度が7.6 、9.2 、
L6.8、■7.4、20.4、20.9度に回折ピー
クを有するτ型無金属フタロシアニンとはブラッグ角度
20.4、20.9度に回折ピークを有さす、一方、ブ
ラッグ角度22.1、23.8、27.O、28.4度
に特徴的なピークを有する点で異なる。またブラッグ角
度が7.5、9.1 , 16.7、17.3および2
2.3度に回折ピークを有するX型無金属フタロシアニ
ンとはブラッグ角度23.8、27.0、28.4度に
特徴的なピークを有する点で異なる。さらに特開昭60
−243089号公報および特開昭61−115085
号公報記載の無金属フタロシアニンならびに特開昭62
−47054号公報記載の無金属フタロシアニンがブラ
ング角度21〜25度の範囲に4本のピークを有するの
に対し、本発明における無金属フタロシアニンは同一角
度範囲内に実質的に2木のピークのみを有する点でこれ
らの無金属フタロシアニンとも異なる。
本発明における無金属フタロシアニンのIR吸収スペク
トルは図6に示されるように700〜760 cxの領
域に732■−1が最も強い4本のピークを有し、同領
域において、X型無金属フタロシアニンは746CI1
−’に、r型無金属フタロシアニンは751 cn−’
に、特開昭62−47054号公報記載の無金属フタロ
シアニンは720 am−’にそれぞれ最も強いピーク
を有するのと異なる。また特開昭62−47054号公
報記載の無金属フタロシアニンとは1320〜1340
C1+−’の領域に2本のピークを有する点でも異なる
本発明の無金属フタロシアニンは、α型無金属フタロシ
アニンを20〜80℃、好ましくは30〜60℃という
、通常実施されるミリング条件より高温下において、ボ
ールミルまたは振動ミルを用いて乾式摩砕することによ
り製造することができる。このような高温下でのミリン
グは、ジャケソト付きのミルを用いることにより達成で
きる。
ジャケット付きミルを用いることが困難な、小型の製造
装置の場合には、ミルの周囲の気温を高温に保つように
しても良い。この場合、周囲の気温を最低20℃、平均
30〜40℃に保つことが好ましい。
このようにして製造された無金属フタロシアニンを用い
た感光体の感度特性等の性能にバラツキの少ないものが
得られる。
本発明における電子写真用感光体では、キャリア発生物
質として本発明の無金属フタロシアニンのほかに他のキ
ャリア発生物質を併用してもよい。
併用できるキャリア発生物質としては、例えばα型、β
型、γ型、τ型、π型、τ′型、η型、η′型の無金属
フタロシアニン、上記特開昭60−243089号公報
、特開昭’61−115085号公報、特開昭6247
054号公報記載の無金属フタロシアニン、銅、チタン
、インジウム、マンガン、アルミニウム、マグネシウム
、スズ等の中心金属を有するフタロシアニン化合物、ビ
スアゾおよびトリスアゾ系化合物、アントラキノン系化
合物、ペリレン系化合物、ペリノン系化合物、多環式キ
ノン系化合物、ジオキサジン系化合物、キナクリドン系
化合物、アズレニウム塩系化合物、スクアリリウム塩系
化合物、ピロロピロール系化合物、等を挙げることがで
きる. 本発明の電子写真用感光体の感光層を構成するためには
、上記キャリア発生物質を樹脂バインダー中に分散し、
得られた塗布液を、既に公知の種々の導電性支持基体上
に塗布後、乾燥して製膜すればよい.バインダーとして
は製膜性を有する物質であれば任意のものが使用できる
が、誘電率が高く、電気絶縁性のよい高分子重合体が特
に好ましい.高分子重合体の例としてはポリエステル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂
、ポリビニル力ルバゾール樹脂、ボリスチレン樹脂、ポ
リ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニ
リデン樹脂、ボリッフッ化ビニリデン樹脂、アクリル樹
脂、メタクリル樹脂、シリコン樹脂、アルキフド樹脂、
メラミンーアルキッド樹脂、メラミン樹脂、フェノール
樹脂、ボリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、スチレンー
ブタジエン共重合体、スチレンー無水マレイン酸共重合
体、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、塩化ビニルー酢
酸ビニルー無水マレイン酸共重合体、等を挙げることが
できる. また塗布液を調整する際に使用できる溶剤の例としては
トルエン、キシレン、ミネラルスピリット等の炭化水素
類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン類、ジクロロメタン、ジクロ口エタン、トリクロロ
エタン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン等のハロ
ゲン化炭化水素類、テトラヒド口フラン、ジオキサン、
モノグライム、ジグライム、アニソール等のエーテル類
、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール
、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プチルセロソ
ルプ、シクロヘキサノール等のアルコール類、酢酸エチ
ル、酢酸プロビル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート
、プチルセロソルプアセテート等のエステル類、ジメチ
ルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、
水、等を挙げることができ、さらにこれらの溶剤2種以
上の混合物も用いることができる. 塗布液は、上記のキャリア発生物質、バインダー、溶剤
をボールミル、ビーズミル、ペイントシェーカー、サン
ドグラインダー、アトライターディスパーザー、ホモミ
キサー、等の分散手段により分散することで調製できる
. 感光体の感光層の形成は上記塗布液をスピンコーター、
アプリケーター、バーコーター ドクターブレード、ロ
ールコーター、スプレーコーターディッピング、等の手
段を用いて導電性支持基体上に展開することで行うこと
ができる.本発明の電子写真用感光体の構造としては、
単層型構造およびキャリア発生機能とキャリア輸送機能
を別の層に受け持たせた積層型構造のいずれも用いるこ
とができる.さらに上記の層の,ほかに導電性支持基体
上に中藺層を設け、また最上部に表面保護層を設けるこ
ともできる.単層型構造の感光体は正帯電用感光体とし
て用いるのが好ましく、積層型構造の感光体はキャリア
発生層とキャリア輸送層の位置関係により、正帯電用感
光体としても負帯電用感光体としても使用できる.本発
明の機能分離型電子写真用感光体において使用できるキ
ャリア輸送物質としてはヒドラゾン系化合物、オキサゾ
ール系化合物、オキサジアゾール系化合物、オキサチア
ゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール
系化合物、トリアゾール系化合物、スチリル・スチルベ
ン系化合物、ピラゾリン系化合物、トリアリールアミン
系化合物、ジベンジルアミン系化合物、トリアリールメ
タン系化合物、アジン系化合物、イミダゾール系化合物
、イミダゾリジン系化合物、ジシアノメチレン系化合物
等を挙げることができる.またこれらの化合物のうち、
芳香族環を有するものについては、当該部分がベンゾ類
縁体等の縮合多環構造をしていてもよい. さらに、本発明の電子写真用感光体においては、感度の
向上、残留電位の低減等を目的に、電子受容性物質を存
在させることもできる。電子受容性物質の例としては、
コハク酸、マレイン酸、安息香酸、フタル酸、トリメリ
ット酸、ピロメリット酸、メリソト酸、およびこれらの
酸無水物、ならびにこれらのカルボン酸および酸無水物
のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基等、電子吸引性置
換基による置換誘導体、二トロベンゼンおよびその置換
誘導体、ペンゾキノンおよびその置換誘導体、ナフトキ
ノンおよびその置換誘導体、アントラキノンおよびその
置換誘導体、フルオレンおよびその置換誘導体、サリチ
ル酸およびその置換誘導体、テトラシアノエチレン、テ
トラシアノキノジメタン、その他の電子親和力の大きい
化合物を挙げることができる。電子受容性物質の添加量
としては、キャリア発生物質100重量部に対し、0.
01〜100重量部、特に0.1〜20重量部が好まし
い。
本発明の無金属フタロシアニンを用いた感光体は、白色
光に対してのみならず、近赤外域の光に対しても感度が
良いことが確かめられた。具体的には以下の実施例で説
明する. (実施例) 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。な
お、「部」は重量部を意味する。
実施例1(無金属フタロシアニンの製造)β型無金属フ
タロシアニンを公知の方法によりアシッドペースティン
グし、α型無金属フタロシアニンを得た。5000+n
 I!アルミナ製ボールミルに、直径10■1のアルミ
ナボール5000部、上記で得たα型無金属フタロシア
ニン300部を仕込み、約100回転で150時間摩砕
した。この間ボールミルの周囲の気温を最低32℃、平
均40’Cに保った。摩砕終了後、内容物を排出し、ふ
るい分けして本発明における無金属フタロシアニン29
0部を得た。
この無金属フタロシアニンのX線回折図は第1図、赤外
吸収スペクトルは第6図falO通りであった。
比較例1(X型無金属フタロシアニンの製造)ボールミ
ルの周囲の気温を常温(最低12℃、平均18℃)にし
た以外は実施例1と同様にして無金属フタロシアニン2
90部を得た.この無金属フタロシアニンのx線回折図
は第3図、赤外吸収スペクトルは第6図(1)lの通り
であり、υSP 3357989号明細書記載のX型無
金属フタロシアニンであった。
比較例2(従来の無金属フタロシアニンの製造)200
0m lアルミナ製ボールに、直径10*nのアルミナ
ボール1700部、比較例1で得られたX型無金属フタ
ロシアニン120部、およびテトラヒド口フラン300
部を仕込み、常温下、約80回転で24時間処理した.
内容物を排出し、ボールをふるい分けしたのち、濾過し
、少量のテトラヒド口フランで洗浄後、乾燥して無金属
フタロシアニン110部を得た。この無金属フタロシア
ニンのX線回折図は第5図、赤外吸収スペクトルは第6
図(C)の通りであり、特開昭62−47054号公報
記載の無金属フタロシアニンであった。
実施例2(感光体の製造及び試験) 100lII1ガラス製ポットに実施例1により製造さ
れた無金属フタロシアニン1部、マレイン酸変性塩化ビ
ニル酢酸ビニル共重合樹脂(商品名工スレフクスM 積
水化学社製)1部、メチルエチルケトン20部、トルエ
ン7部、および直径3flのガラスビーズ40部を仕込
み、ペイントコンディショナーにて2時間振盪、分散し
、キャリア発生層塗布液を調製した。一方、ポリカーポ
ネート樹脂(商品名パンライl− L −1250  
帝人化成社製)1部、p−ジエチルアミノベンズアルデ
ヒドジフ.エニルヒドラゾン(商品名A.B.P.H.
亜南香料社製)1部をテトラヒド口フラン10部に溶解
し、キャリア輸送層塗布液を調製した。
アルミニウムを蒸着したPETフィルム上に、キャリア
発生層塗布液を乾燥膜厚が約0. 5μとなるようにバ
ーコーターにて塗布し、乾燥してキャリア発生層を形成
した。続いてキャ−リア輸送層塗布液を乾燥膜厚が約2
0μとなるようにバーコーターにて塗布し、乾燥してキ
ャリア輸送層を形成し、電子写真感光体を作製した. 得られた感光体を、静電複写紙試験装置EPA−810
0 (川口電機製作所製)を用いて電子写真特性を測定
した。測定は、−7kνのコロナ放電を3秒間行って表
面を負帯電させ、5秒間暗所に放置したのち、タングス
テン光源を用い、モノクロメータを通して得た780n
n+の光を照射し、表面電位が半分になるのに要する照
射エネルギー量、いわゆる半減露光量を求める、という
サイクルで行った.本実施例における電子写真感光体の
特性は、初期表面電位が−780V、5秒間の暗減衰後
の表面電位が−678V (電荷保持率87%)、半減
露光量5. O erg / ellであった.実施例
lに従ってlO回無金属フタロシアニンを製造し、それ
ぞれについて上記と同様にして感光体を作製し、電子写
真特性を測定した結果、初期表面電位の標準偏差は7、
半減露光量の標準偏差は0.15であった. 実施例3(感光体の製造及び試験) キャリア輸送物質としてA.B.P.Hに代え、1−フ
ェニル−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(
p−ジエチルアミノフェニル)−2−ピラゾリン(商品
名ASPP亜南香料社製)を用いた以外は実施例1と同
様にして電子写真感光体を作製した。電子写真特性を測
定したところ、初期表面電位−780V.電荷保持率8
8%、半減露光量5. 6 erg / calであっ
た。
実施例4(怒光体の製造及び試験) キャリア輸送物質としてA.B.P.Hに代え、2.5
−ビス(4′−ジエチルアミノフェニル)一1.3.4
−オキサジアゾール(亜南香料社製)を用いた以外は実
施例1と同様にして電子写真感光体を作製した.電子写
真特性を測定したところ、初期表面電位−740V.電
荷保持率87%、半減露光量5. 4 erg / c
iであった。
比較例3(感光体の製造及び試験) キャリア発生物質として、実施例lにより製造された無
金属フタロシアニンに代え、比較例1により製造された
X型無金属フタロシアニンを用いた以外は実施例2と同
様にして電子写真感光体を作製した。電子写真特性を測
定したところ、初期表面電位−750V,電荷保持率8
4%、半減露光!5. 8 erg / crAであっ
た。また比較例1の無金飄フタロシアニンをlO回製造
し、それぞれについて電子写真感光体を作製し、電子写
真特性を測定した結果、初期表面電位の標準偏差は18
、半減露光量の標準偏差は0.17であり、実施例lに
より製造された無金漠フタロシアニンを用いて作製され
た電子写真感光体より変動が大きかった。
比較例4(惑光体の製造及び試験) キャリア発生物質として、実施例1により製造された無
金属フタロシアニンに代え、比較例2により製造された
従来の無金属フタロシアニンを用いた以外は実施例2と
同様にして電子写真感光体を作製した.電子写真特性を
測定したところ、初期表面電位一a o o v,電荷
保持率87%、半減露光量8.6 erg /一であっ
た。
実施例5(感光体の製造及び試験) 1 0 0mj!ガラス製ポットに実施例lにより製造
された無金属フタロシアニン1部、ポリエステル樹脂(
商品名バイロン200 東洋紡社製)6部、テトラヒド
口フラン30部、直径3fiのガラスビーズ40部を仕
込み、ペイントコンデイショナーにて2時間振盪、分敗
し、怒光体塗布液を調製した。アルミニウムを蒸着した
PETフィルム上に、感光体塗布液を乾燥膜厚が約20
μとなるようにバーコーターにて塗布し、乾燥して惑光
体を作製した。
得られた感光体を、静電複写紙試験装置EPA8100
 (川口電機製作所製)を用いて電子写真特性を測定し
た.測定は、+ 5. 5 kVのコロナ放電を3秒間
行って表面を正帯電させ、5秒間暗所に放置したのち、
タングステン光源からの白色光を照射し、表面電位が半
分になるのに要する照射エネルギー量、いわゆる半減露
光量を求める、というサイクルで行った.本実施例にお
ける電子写真惑光体の特性は、初期表面電位が+360
V,5秒間の暗減衰後の表面電位が+349V (電荷
保持率97%)、半減露光量2.1 lux − se
cであった。
比較例5(感光体の製造及び試験) キャリア発生物質として、実施例1により製造された無
金属フタロシアニンに代え、比較例2により製造された
無金属フタロシアニンを用いた以外は実施例5と同様に
して電子写真感光体を作製した.電子写真特性を測定し
たところ、初期表面電位÷3 5 0 V,電荷保持率
96%、半減露光量3.9 lux − secであっ
た。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明による無金属フタロシアニ
ンを用いた場合には、白色光に対してのみならず、長波
長の光、特に半導体レーザーの発振波長域において高い
感度を有する電子写真感光体を製造することができる。
さらに、本発明の無金属フタロシアニンは、キャリア発
生物質としての感度に優れ、その性能の製造ロフトによ
るバラツキが少なく、製造も容易であり、性能の製造安
定性がきわめて優れており、これを用いて製造された電
子写真感光体の特性が優れるのみならず、安定している
という、従来のものにはない顕著な効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の無金4嘱フタロシアニンのX線回折図
、第2図はτ型無金属フタロシアニンのX線回折図、第
3図はX型無金属フタロシアニンのX線回折図、第4図
は特開昭60−243089号公報記載の無金属フタロ
シアニンのX線回折図、第5図は特開昭62−4705
4号公報記載の無金属フタロシアニンのX&%回折図で
ある。第6図は本発明に使用される無金属フタロシアニ
ン(a)、X型無金属フタロシアニン(1)》、および
特開昭62−47054号公報記載の無金属フタロシア
ニン(C)の赤外吸収スペクトルである。 第6図 手続補正書 平成1年7月14日 特許庁長官 吉 田 文 毅 殿 ■.事件の表示 平成1年特許願第53896号 2. 発明の名称 無金属フタロシアニン、その製造方法及び電子写真用感
光体 3.補正をする者 事件との関係 特許出願人 東京都板橋区坂下3丁目35番58号 大日本インキ化学工業株式会社 代表者用村茂邦 4.代理人 ■105 5,補正命令の日付(自発) l800 l600 波長 (cs−’) [明細書の特許請求の範囲の欄」 「明細書の発明の詳細な説明の欄」 7. 補正の内容 (1》  明細書第1頁第5行ないし第19行の「2.
特許請求の範囲」を別紙の通り訂正する。 (2)明細書第7頁第3行ないし第8行に、「ブラッグ
角度・・・・実質的に」とあるを、「プラフグ角度(許
容範囲±0.2度)が7.4、9.0 , 16.5、
17.2、22.1、23.8、27.0および28.
4度に主要な回折ピークを有し、かつブラッグ角度(許
容範囲±0.2度)が21度から25度の範囲に実質的
に」と訂正する. 2.特許請求の範囲 f1)CuKαのX線に対するブラッグ角度』溶I』1
劃四λ」し一が7.4望9.0 , 16.5、17,
2、22.l、23.8、27.0および28.4度K
主要な回折ピークを有し、かつブラッグ角度(−?′〜
 ±0.2)が21度から25度■範皿及実質的に2本
の回折ピークのみを有することを特徴とする無金属フタ
ロシアニン。 (2)  α型無金属フタロシアニンを20〜80℃で
ポールミルまたは振動ミルを用い乾式摩砕することによ
り製造することを特徴とする無金属フタロシアニンの製
造方法.

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)CuKαのX線に対するブラッグ角度が7.4、
    9.0、16.5、17.2、22.1、23.8、2
    7.0および28.4度であってそれぞれにおいて−0
    .2度から+0.2度までの許容範囲を有する主要な回
    折ピークを有し、かつブラッグ角度が21度から25度
    であって−0.2度から+0.2度までの許容範囲を有
    する実質的に2本の回折ピークのみを有することを特徴
    とする無金属フタロシアニン。
  2. (2)α型無金属フタロシアニンを20〜80℃でボー
    ルミルまたは振動ミルを用い乾式摩砕することにより製
    造することを特徴とする無金属フタロシアニンの製造方
    法。
  3. (3)請求項1記載の無金属フタロシアニンを含有する
    ことを特徴とする電子写真用感光体。
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