JPH07258576A - 光導電性フタロシアニンおよびこれを用いる電子写真用感光体 - Google Patents
光導電性フタロシアニンおよびこれを用いる電子写真用感光体Info
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- JPH07258576A JPH07258576A JP5885594A JP5885594A JPH07258576A JP H07258576 A JPH07258576 A JP H07258576A JP 5885594 A JP5885594 A JP 5885594A JP 5885594 A JP5885594 A JP 5885594A JP H07258576 A JPH07258576 A JP H07258576A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 (1)濃度が85〜93重量%の硫酸に溶解
後、水で希釈、析出させて得たα型無金属フタロシアニ
ンをミリング処理してなる、CuKαのX線に対するブ
ラッグ角度(許容範囲±0.2度)が7.4、9.0、
16.5、17.2、22.1、23.8、27.0お
よび28.4度に主要な回折ピークを有し、かつブラッ
グ角度(許容範囲±0.2度)が21度から25度の範
囲に、明瞭な回折ピーク2本のみを有する光導電性無金
属フタロシアニン。(2)電子写真用感光体における光
導電性物質、特に電荷発生物質として前記無金属フタロ
シアニンを用いる電子写真用感光体。 【効果】 白色光に対してだけではなく、長波長の光、
特に半導体レーザーに対しても高い感度を有し、低残留
電位の電子写真感光体を与える。
後、水で希釈、析出させて得たα型無金属フタロシアニ
ンをミリング処理してなる、CuKαのX線に対するブ
ラッグ角度(許容範囲±0.2度)が7.4、9.0、
16.5、17.2、22.1、23.8、27.0お
よび28.4度に主要な回折ピークを有し、かつブラッ
グ角度(許容範囲±0.2度)が21度から25度の範
囲に、明瞭な回折ピーク2本のみを有する光導電性無金
属フタロシアニン。(2)電子写真用感光体における光
導電性物質、特に電荷発生物質として前記無金属フタロ
シアニンを用いる電子写真用感光体。 【効果】 白色光に対してだけではなく、長波長の光、
特に半導体レーザーに対しても高い感度を有し、低残留
電位の電子写真感光体を与える。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、濃度が85〜93重量
%の硫酸に溶解後、析出させたα型無金属フタロシアニ
ンをミリング処理してなる光導電性無金属フタロシアニ
ンおよびこれを用いてなる電子写真用感光体に関するも
のである。また本発明は、とくに半導体レーザー光等の
近赤外域の光に対して高い感度を有する光導電性無金属
フタロシアニンおよびこれを用いてなる感光体に関する
ものである。
%の硫酸に溶解後、析出させたα型無金属フタロシアニ
ンをミリング処理してなる光導電性無金属フタロシアニ
ンおよびこれを用いてなる電子写真用感光体に関するも
のである。また本発明は、とくに半導体レーザー光等の
近赤外域の光に対して高い感度を有する光導電性無金属
フタロシアニンおよびこれを用いてなる感光体に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】光導電性物質を感光材料として用いる電
子写真感光体においては、従来、セレン、硫化カドミウ
ム、酸化亜鉛等の無機系光導電性物質が使用されてき
た。しかし、これらの物質は一般に加工性に劣り、また
毒性が強く、その廃棄に関して問題をもっている材料も
ある。
子写真感光体においては、従来、セレン、硫化カドミウ
ム、酸化亜鉛等の無機系光導電性物質が使用されてき
た。しかし、これらの物質は一般に加工性に劣り、また
毒性が強く、その廃棄に関して問題をもっている材料も
ある。
【0003】このような無機系物質の欠点を改善するた
め、有機化合物を光導電性物質として用いた電子写真感
光体の研究が広範に行われており、無毒性、易加工性、
軽量、可撓性等の利点を生かして実用化されている。
め、有機化合物を光導電性物質として用いた電子写真感
光体の研究が広範に行われており、無毒性、易加工性、
軽量、可撓性等の利点を生かして実用化されている。
【0004】一方、近年コンピューターの出力端末とし
て、半導体レーザーを光源としたレーザービームプリン
タの開発が活発に行われている。また、複写機に関して
も機能の高度化に対応するため、デジタル化への動きが
活発である。これらの機器の感光体に用いられる光導電
性物質は、半導体レーザーの発振波長に感度を有するこ
とはもちろん、その前後の波長域においてフラットな分
光感度特性を示し、半導体レーザーの発振波長の温度依
存性に十分対応できることが要求される。また、機器の
小型化、軽量化のため、より感度の高い感光体が要求さ
れている。
て、半導体レーザーを光源としたレーザービームプリン
タの開発が活発に行われている。また、複写機に関して
も機能の高度化に対応するため、デジタル化への動きが
活発である。これらの機器の感光体に用いられる光導電
性物質は、半導体レーザーの発振波長に感度を有するこ
とはもちろん、その前後の波長域においてフラットな分
光感度特性を示し、半導体レーザーの発振波長の温度依
存性に十分対応できることが要求される。また、機器の
小型化、軽量化のため、より感度の高い感光体が要求さ
れている。
【0005】これらの用途に用いられる有機系光導電性
物質として、フタロシアニン系化合物は、比較的合成が
容易であること、アゾ結合のように光化学反応を受けや
すい部分がなく、優れた耐光性が期待できること等によ
り幅広く研究されており、特に無金属フタロシアニンは
合成条件が比較的穏和であり、大スケールで製造しやす
いという利点を有する。
物質として、フタロシアニン系化合物は、比較的合成が
容易であること、アゾ結合のように光化学反応を受けや
すい部分がなく、優れた耐光性が期待できること等によ
り幅広く研究されており、特に無金属フタロシアニンは
合成条件が比較的穏和であり、大スケールで製造しやす
いという利点を有する。
【0006】ところで特開平02−233769号公報
には、電子写真特性に優れ、しかも製造が容易で製品の
品質安定性もよい光導電性の無金属フタロシアニンとし
て、CuKαのX線に対するブラッグ角度(許容範囲±
0.2度)が7.4、9.0、16.5、17.2、2
2.1、23.8、27.0および28.4度の位置に
主要な回折ピークを有し、かつブラッグ角度(許容範囲
±0.2 度)が21度〜25度の範囲に、明瞭な回折
ピーク2本のみを有する無金属フタロシアニンが開示さ
れている。
には、電子写真特性に優れ、しかも製造が容易で製品の
品質安定性もよい光導電性の無金属フタロシアニンとし
て、CuKαのX線に対するブラッグ角度(許容範囲±
0.2度)が7.4、9.0、16.5、17.2、2
2.1、23.8、27.0および28.4度の位置に
主要な回折ピークを有し、かつブラッグ角度(許容範囲
±0.2 度)が21度〜25度の範囲に、明瞭な回折
ピーク2本のみを有する無金属フタロシアニンが開示さ
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した特開
平02−233769号公報記載の電子写真感光体は、
初期表面電位が高く電荷保持能に優れる等の電子写真特
性を有してはいるものの、感度的には必ずしも十分とは
いえなかった。また、無金属フタロシアニンのアシッド
ペースト工程において用いる硫酸の濃度は今までは少な
くとも95重量%以上、通常は98重量%以上のものが
当然の如く用いられていたが、高濃度であるために無金
属フタロシアニン溶解時の発熱が大きく、大きな冷却能
力を必要とすること、酸化分解のためα型無金属フタロ
シアニンの収率があまり高くないこと等の問題があっ
た。
平02−233769号公報記載の電子写真感光体は、
初期表面電位が高く電荷保持能に優れる等の電子写真特
性を有してはいるものの、感度的には必ずしも十分とは
いえなかった。また、無金属フタロシアニンのアシッド
ペースト工程において用いる硫酸の濃度は今までは少な
くとも95重量%以上、通常は98重量%以上のものが
当然の如く用いられていたが、高濃度であるために無金
属フタロシアニン溶解時の発熱が大きく、大きな冷却能
力を必要とすること、酸化分解のためα型無金属フタロ
シアニンの収率があまり高くないこと等の問題があっ
た。
【0008】アシッドペースト工程における硫酸の濃度
ついて、含金属フタロシアニンの場合もほぼ同様である
が、該硫酸濃度が60〜80重量%と比較的低いものを
用いた例として特開昭63−210166号公報記載の
バナジウムフタロシアニンの例が知られている。しかし
該公報に記載された電子写真用のバナジウムフタロシア
ニンの製造は、合成されたバナジウムフタロシアニンを
60〜80重量%H2SO4による粗顔料の処理、濾過、
洗浄等からなる初期精製「パームトイド(permutoid」
膨潤)工程による予備精製顔料の調製、次いで得られた
予備精製顔料を少なくとも94重量%H2SO4での溶
解、水中での析出、洗浄等による最終精製(アシッドペ
ースト化)工程とからなる。つまり該公報においてもバ
ナジウムフタロシアニンのアシッドペースト化は、94
重量%以上の濃硫酸を用いる。
ついて、含金属フタロシアニンの場合もほぼ同様である
が、該硫酸濃度が60〜80重量%と比較的低いものを
用いた例として特開昭63−210166号公報記載の
バナジウムフタロシアニンの例が知られている。しかし
該公報に記載された電子写真用のバナジウムフタロシア
ニンの製造は、合成されたバナジウムフタロシアニンを
60〜80重量%H2SO4による粗顔料の処理、濾過、
洗浄等からなる初期精製「パームトイド(permutoid」
膨潤)工程による予備精製顔料の調製、次いで得られた
予備精製顔料を少なくとも94重量%H2SO4での溶
解、水中での析出、洗浄等による最終精製(アシッドペ
ースト化)工程とからなる。つまり該公報においてもバ
ナジウムフタロシアニンのアシッドペースト化は、94
重量%以上の濃硫酸を用いる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは電子写真感
光体に用いた場合に、高感度の感光体を与える無金属フ
タロシアニンに関して鋭意研究したところ、意外にも濃
度が85〜93重量%の硫酸に溶解後、水で希釈、析出
させて得たα型無金属フタロシアニンをミリング処理し
て製造された無金属フタロシアニン、特にこのような方
法で製造された、前記特開平02−233769号公報
に示されたと同じX線回折スペクトルを有する無金属フ
タロシアニンが、特に優れた電荷受容能、低残留電位と
感度を示すこと、またα型無金属フタロシアニン製造時
の収率が高く経済的に有利であることを見出し、本発明
を完成させるに至った。
光体に用いた場合に、高感度の感光体を与える無金属フ
タロシアニンに関して鋭意研究したところ、意外にも濃
度が85〜93重量%の硫酸に溶解後、水で希釈、析出
させて得たα型無金属フタロシアニンをミリング処理し
て製造された無金属フタロシアニン、特にこのような方
法で製造された、前記特開平02−233769号公報
に示されたと同じX線回折スペクトルを有する無金属フ
タロシアニンが、特に優れた電荷受容能、低残留電位と
感度を示すこと、またα型無金属フタロシアニン製造時
の収率が高く経済的に有利であることを見出し、本発明
を完成させるに至った。
【0010】すなわち本発明は、濃度が85〜93重量
%の硫酸に溶解後、水で希釈、析出させて得たα型無金
属フタロシアニンをミリング処理してなる無金属フタロ
シアニンであることを特徴とする光導電性フタロシアニ
ン、さらにはこれら光導電性フタロシアニンを用いてな
る電子写真用感光体にある。
%の硫酸に溶解後、水で希釈、析出させて得たα型無金
属フタロシアニンをミリング処理してなる無金属フタロ
シアニンであることを特徴とする光導電性フタロシアニ
ン、さらにはこれら光導電性フタロシアニンを用いてな
る電子写真用感光体にある。
【0011】このように、本発明はアシッドペースト工
程において特定の処理が施された後ミリング処理された
無金属フタロシアニンである光導電性フタロシアニン及
びこの光導電性フタロシアニンを用いた高感度の電子写
真感光体を提供するものである。特に該光導電性フタロ
シアニンを電子写真用感光体における電荷発生物質とし
て用いる、白色光に対してのみならず、長波長の光、特
に半導体レーザーの発振波長域において高い感度を有す
る電子写真感光体を提供するものである。
程において特定の処理が施された後ミリング処理された
無金属フタロシアニンである光導電性フタロシアニン及
びこの光導電性フタロシアニンを用いた高感度の電子写
真感光体を提供するものである。特に該光導電性フタロ
シアニンを電子写真用感光体における電荷発生物質とし
て用いる、白色光に対してのみならず、長波長の光、特
に半導体レーザーの発振波長域において高い感度を有す
る電子写真感光体を提供するものである。
【0012】従来、ミリング処理に供せられるα型無金
属フタロシアニンを得るにあたっては、少なくても95
重量%以上、通常は98重量%以上の濃硫酸が用いられ
ており、したがって、本発明のように濃度が85〜93
重量%の硫酸に溶解後、水で希釈、析出させて得たα型
無金属フタロシアニンをミリング処理することによっ
て、従来のものに比べて電荷受容能、低残留電位、感度
等に優れる光導電性無金属フタロシアニンが得られるこ
と、またα型無金属フタロシアニン製造時の収率が高
く、経済的に有利であることは想定されていなかった。
属フタロシアニンを得るにあたっては、少なくても95
重量%以上、通常は98重量%以上の濃硫酸が用いられ
ており、したがって、本発明のように濃度が85〜93
重量%の硫酸に溶解後、水で希釈、析出させて得たα型
無金属フタロシアニンをミリング処理することによっ
て、従来のものに比べて電荷受容能、低残留電位、感度
等に優れる光導電性無金属フタロシアニンが得られるこ
と、またα型無金属フタロシアニン製造時の収率が高
く、経済的に有利であることは想定されていなかった。
【0013】前記した濃度が85〜93重量%の硫酸を
用いたアシッドペースト工程を経て得たα型無金属フタ
ロシアニンのミリング処理の方法としては、公知のミリ
ング処理法がいずれも適用できるが、特にCuKαのX
線に対するブラッグ角度(許容範囲±0.2度)が7.
4、9.0、16.5、17.2、22.1、23.
8、27.0および28.4度に主要な回折ピークを有
し、かつブラッグ角度(許容範囲±0.2度)が21度
から25度の範囲に、明瞭な回折ピーク2本のみを有す
るX線回折スペクトルを有する無金属フタロシアニンを
与えるミリング処理方法は、白色光に対してのみなら
ず、長波長の光、特に半導体レーザー光に対しても高い
感度を有する光導電性フタロシアニンを得られるので本
発明において特に好ましいミリング処理の方法である。
既述した特開平02−233769号公報にはこのよう
なX線回折スペクトルを有する無金属フタロシアニンを
与えるミリング処理法について、20〜80℃でボール
ミルまたは振動ミルを用いて乾式摩砕する方法例が示さ
れている。該ミリング条件は通常実施されているミリン
グ条件より高温下においてボールミルまたは振動ミルを
用いいて乾式摩砕することであって、このような高温下
でのミリングはジャケット付きミルを用いることによっ
て達成できる。ジャケット付きミルを用いることが困難
な小型の製造装置の場合には、ミルの周囲の温度を高温
に保つようにしても良い。
用いたアシッドペースト工程を経て得たα型無金属フタ
ロシアニンのミリング処理の方法としては、公知のミリ
ング処理法がいずれも適用できるが、特にCuKαのX
線に対するブラッグ角度(許容範囲±0.2度)が7.
4、9.0、16.5、17.2、22.1、23.
8、27.0および28.4度に主要な回折ピークを有
し、かつブラッグ角度(許容範囲±0.2度)が21度
から25度の範囲に、明瞭な回折ピーク2本のみを有す
るX線回折スペクトルを有する無金属フタロシアニンを
与えるミリング処理方法は、白色光に対してのみなら
ず、長波長の光、特に半導体レーザー光に対しても高い
感度を有する光導電性フタロシアニンを得られるので本
発明において特に好ましいミリング処理の方法である。
既述した特開平02−233769号公報にはこのよう
なX線回折スペクトルを有する無金属フタロシアニンを
与えるミリング処理法について、20〜80℃でボール
ミルまたは振動ミルを用いて乾式摩砕する方法例が示さ
れている。該ミリング条件は通常実施されているミリン
グ条件より高温下においてボールミルまたは振動ミルを
用いいて乾式摩砕することであって、このような高温下
でのミリングはジャケット付きミルを用いることによっ
て達成できる。ジャケット付きミルを用いることが困難
な小型の製造装置の場合には、ミルの周囲の温度を高温
に保つようにしても良い。
【0014】電子写真感光体における光導電性物質とし
て、とくに機能分離型感光体においては電荷発生物質と
して本発明の無金属フタロシアニンを用いることができ
る。光導電性物質や電荷発生物質(以下、「光導電性物
質等」という)として、その他の光伝導性物質等を本発
明の無金属フタロシアニンと併用して用いることは勿論
できる。併用できる光導電性物質等の例としては、α
型、β型、γ型、τ型、τ’型、π型、η型、η’型、
K型の無金属フタロシアニン、USP3357989号
明細書記載のX型無金属フタロシアニン、特開昭60−
243089号公報に記載の無金属フタロシアニン、
銅、チタン、インジウム、マンガン、アルミニウム、マ
グネシウム、スズ、ケイ素等の中心金属を有するフタロ
シアニン系化合物、無金属または中心金属を有するナフ
タロシアニン系化合物、ビスアゾおよびトリスアゾ系化
合物、アントラキノン系化合物、ペリレン系化合物、ペ
リノン系化合物、多環式キノン系化合物、ジオキサジン
系化合物、キナクリドン系化合物、アズレニウム系化合
物、スクアリウム塩系化合物、ピリリウム塩系化合物、
ピロロピロール系化合物等を挙げることができる。
て、とくに機能分離型感光体においては電荷発生物質と
して本発明の無金属フタロシアニンを用いることができ
る。光導電性物質や電荷発生物質(以下、「光導電性物
質等」という)として、その他の光伝導性物質等を本発
明の無金属フタロシアニンと併用して用いることは勿論
できる。併用できる光導電性物質等の例としては、α
型、β型、γ型、τ型、τ’型、π型、η型、η’型、
K型の無金属フタロシアニン、USP3357989号
明細書記載のX型無金属フタロシアニン、特開昭60−
243089号公報に記載の無金属フタロシアニン、
銅、チタン、インジウム、マンガン、アルミニウム、マ
グネシウム、スズ、ケイ素等の中心金属を有するフタロ
シアニン系化合物、無金属または中心金属を有するナフ
タロシアニン系化合物、ビスアゾおよびトリスアゾ系化
合物、アントラキノン系化合物、ペリレン系化合物、ペ
リノン系化合物、多環式キノン系化合物、ジオキサジン
系化合物、キナクリドン系化合物、アズレニウム系化合
物、スクアリウム塩系化合物、ピリリウム塩系化合物、
ピロロピロール系化合物等を挙げることができる。
【0015】電子写真用感光体の感光層を構成するため
には、例えば上記した光導電性物質等をバインダー樹脂
中に分散し、得られた塗布液を、既に公知の種々の導電
性基体上に塗布後、乾燥して製膜すればよい。
には、例えば上記した光導電性物質等をバインダー樹脂
中に分散し、得られた塗布液を、既に公知の種々の導電
性基体上に塗布後、乾燥して製膜すればよい。
【0016】バインダーとしては製膜性を有する物質で
あれば任意のものが使用できるが、誘電率が高く、電気
絶縁性のよい高分子重合体が特に好ましい。高分子重合
体の例としてはポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルカルバゾー
ル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ
塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリフッ化
ビニリデン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、シリ
コーン樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、メラミン
ーアルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、
ポリウレタン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、ス
チレン−無水マレイン酸共重合体、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン
酸共重合体、等を挙げることができる。
あれば任意のものが使用できるが、誘電率が高く、電気
絶縁性のよい高分子重合体が特に好ましい。高分子重合
体の例としてはポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルカルバゾー
ル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ
塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリフッ化
ビニリデン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、シリ
コーン樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、メラミン
ーアルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、
ポリウレタン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、ス
チレン−無水マレイン酸共重合体、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン
酸共重合体、等を挙げることができる。
【0017】また塗布液を調製する際に使用できる溶剤
の例としては、トルエン、キシレン、ミネラルスピリッ
ト等の炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン
類;ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタ
ン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン等のハロゲン
化炭化水素類;テトロヒドロフラン、ジオキサン、モノ
グライム、ジグライム、アニソール等のエーテル類;メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ、シクロヘキサノール等のアルコール類;酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、セロソルブアセテー
ト、ブチルセロソルブアセテート等のエステル類;ジメ
チルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド
類;水などを挙げることができる。さらにこれらの溶剤
2種以上の混合物も用いることができる。
の例としては、トルエン、キシレン、ミネラルスピリッ
ト等の炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン
類;ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタ
ン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン等のハロゲン
化炭化水素類;テトロヒドロフラン、ジオキサン、モノ
グライム、ジグライム、アニソール等のエーテル類;メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ、シクロヘキサノール等のアルコール類;酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、セロソルブアセテー
ト、ブチルセロソルブアセテート等のエステル類;ジメ
チルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド
類;水などを挙げることができる。さらにこれらの溶剤
2種以上の混合物も用いることができる。
【0018】塗布液は、上記の光導電性物質等、バイン
ダー、溶剤をボールミル、ビーズミル、ペイントシェー
カー、サンドグラインダー、アトライター、ディスパー
ザー、ホモミキサーなどの公知の分散手段により分散す
ることで調製することができる。
ダー、溶剤をボールミル、ビーズミル、ペイントシェー
カー、サンドグラインダー、アトライター、ディスパー
ザー、ホモミキサーなどの公知の分散手段により分散す
ることで調製することができる。
【0019】感光体の感光層の形成は上記塗布液をスピ
ンコーター、アプリケーター、バーコーター、ドクター
ブレード、ロールコーター、スプレーコーター、ディッ
ピング等の手段を用いて導電性支持基体上に展開するこ
とで行うことができる。
ンコーター、アプリケーター、バーコーター、ドクター
ブレード、ロールコーター、スプレーコーター、ディッ
ピング等の手段を用いて導電性支持基体上に展開するこ
とで行うことができる。
【0020】本発明の電子写真感光体の構造としては、
単層型構造および電荷発生機能と電荷輸送機能をそれぞ
れ別の層に受け持たせた積層型構造のいずれをも用いる
ことができる。さらに上記した単層型構造或いは積層型
構造の構造層のほかに導電性支持基体上に中間層を設け
る、或いは/更に最上部に表面保護層を設けることもで
きる。単層型構造の感光体では正帯電用感光体として用
いるのが好ましい。機能を分離した、いわゆる分離積層
型構造の感光体では電荷発生層と電荷輸送層の位置関係
により、正帯電用感光体としても負帯電用感光体として
も使用できる。
単層型構造および電荷発生機能と電荷輸送機能をそれぞ
れ別の層に受け持たせた積層型構造のいずれをも用いる
ことができる。さらに上記した単層型構造或いは積層型
構造の構造層のほかに導電性支持基体上に中間層を設け
る、或いは/更に最上部に表面保護層を設けることもで
きる。単層型構造の感光体では正帯電用感光体として用
いるのが好ましい。機能を分離した、いわゆる分離積層
型構造の感光体では電荷発生層と電荷輸送層の位置関係
により、正帯電用感光体としても負帯電用感光体として
も使用できる。
【0021】前記のような機能分離型電子写真感光体に
おいて使用できる電荷輸送物質としては、ヒドラゾン系
化合物、オキサゾール系化合物、オキサジアゾール系化
合物、オキサチアゾール系化合物、チアゾール系化合
物、チアジアゾール系化合物、トリアゾール系化合物、
スチリル・スチルベン系化合物、ピラゾリン系化合物、
トリアリールアミン系化合物、ジアリールアミン系化合
物、ジベンジルアミン系化合物、トリアリールメタン系
化合物、アジン系化合物、イミダゾール系化合物、イミ
ダゾリジン系化合物、ジシアノメチレン系化合物、等を
挙げることができる。またこれらの化合物のうち、芳香
族環を有するものについては、当該部分がベンゾ類縁体
等の縮合多環構造をしていてもよい。
おいて使用できる電荷輸送物質としては、ヒドラゾン系
化合物、オキサゾール系化合物、オキサジアゾール系化
合物、オキサチアゾール系化合物、チアゾール系化合
物、チアジアゾール系化合物、トリアゾール系化合物、
スチリル・スチルベン系化合物、ピラゾリン系化合物、
トリアリールアミン系化合物、ジアリールアミン系化合
物、ジベンジルアミン系化合物、トリアリールメタン系
化合物、アジン系化合物、イミダゾール系化合物、イミ
ダゾリジン系化合物、ジシアノメチレン系化合物、等を
挙げることができる。またこれらの化合物のうち、芳香
族環を有するものについては、当該部分がベンゾ類縁体
等の縮合多環構造をしていてもよい。
【0022】さらに、本発明の電子写真感光体において
は、感度の向上、残留電位の低減等を目的に、電子受容
性物質を存在させることもできる。電子受容性物質の例
としては、コハク酸、マレイン酸、安息香酸、フタル
酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、メリット酸、お
よびこれらの酸無水物、ならびにこれらカルボン酸およ
び酸無水物のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基等、電
子吸引性置換基による置換誘導体、ニトロベンゼンおよ
びその置換誘導体、ベンゾキノンおよびその置換誘導
体、ナフトキノンおよびその置換誘導体、アントラキノ
ンおよびその置換誘導体、フルオレンおよびその置換誘
導体、サリチル酸およびその置換誘導体、テトラシアノ
エチレン、テトラシアノキノジメタン、その他の電子親
和力の大きい化合物を挙げることができる。電子受容性
物質の添加量としては、電荷発生物質100重量部に対
し、0.01〜100重量部、特に0.1〜20重量部
が好ましい。
は、感度の向上、残留電位の低減等を目的に、電子受容
性物質を存在させることもできる。電子受容性物質の例
としては、コハク酸、マレイン酸、安息香酸、フタル
酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、メリット酸、お
よびこれらの酸無水物、ならびにこれらカルボン酸およ
び酸無水物のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基等、電
子吸引性置換基による置換誘導体、ニトロベンゼンおよ
びその置換誘導体、ベンゾキノンおよびその置換誘導
体、ナフトキノンおよびその置換誘導体、アントラキノ
ンおよびその置換誘導体、フルオレンおよびその置換誘
導体、サリチル酸およびその置換誘導体、テトラシアノ
エチレン、テトラシアノキノジメタン、その他の電子親
和力の大きい化合物を挙げることができる。電子受容性
物質の添加量としては、電荷発生物質100重量部に対
し、0.01〜100重量部、特に0.1〜20重量部
が好ましい。
【0023】本発明の感光体は、白色光に対してのみな
らず、近赤外域の光に対しても高感度であることが確か
められた。具体的には以下の実施例で説明する。
らず、近赤外域の光に対しても高感度であることが確か
められた。具体的には以下の実施例で説明する。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。なお、例中に於て部は重量部を意味する。
明する。なお、例中に於て部は重量部を意味する。
【0025】製造例1 市販の濃硫酸1875部と水125部を混合し、希釈硫
酸2000部を得た。この一部を採取し、25℃で比重
を測定したところ、1.8051であった。これを濃度
に換算すると89.3重量%となる。
酸2000部を得た。この一部を採取し、25℃で比重
を測定したところ、1.8051であった。これを濃度
に換算すると89.3重量%となる。
【0026】この硫酸1500部を反応器に仕込んたの
ち、0℃まで冷却し、β型無金属フタロシアニン100
部を3〜5℃の範囲で少しづつ加え、溶解させた。完全
に溶解したことを確認したのち、15倍量の氷水に注
ぎ、希釈、晶出させた。晶出した無金属フタロシアニン
を濾過し、水20000部で洗浄した。ケーキを水15
00部に解膠し、濃アンモニア水20部を加え、約80
℃で1時間攪拌したのち濾過した。ケーキを水3000
部で洗浄し、乾燥してα型無金属フタロシアニン93部
を得た。
ち、0℃まで冷却し、β型無金属フタロシアニン100
部を3〜5℃の範囲で少しづつ加え、溶解させた。完全
に溶解したことを確認したのち、15倍量の氷水に注
ぎ、希釈、晶出させた。晶出した無金属フタロシアニン
を濾過し、水20000部で洗浄した。ケーキを水15
00部に解膠し、濃アンモニア水20部を加え、約80
℃で1時間攪拌したのち濾過した。ケーキを水3000
部で洗浄し、乾燥してα型無金属フタロシアニン93部
を得た。
【0027】これをアルミナ製ボール2000部ととも
にボールミルに仕込み、周囲の気温を最低28℃、平均
35℃に保ちながら100rpmで150時間摩砕し、
CuKαのX線に対するブラッグ角度(許容範囲±0.
2度)が7.4、9.0、16.5、17.2、22.
1、23.8、27.0および28.4度に主要な回折
ピークを有し、かつブラッグ角度(許容範囲±0.2
度)が21度から25度の範囲に、明瞭な回折ピーク2
本のみを有する無金属フタロシアニンを得た。
にボールミルに仕込み、周囲の気温を最低28℃、平均
35℃に保ちながら100rpmで150時間摩砕し、
CuKαのX線に対するブラッグ角度(許容範囲±0.
2度)が7.4、9.0、16.5、17.2、22.
1、23.8、27.0および28.4度に主要な回折
ピークを有し、かつブラッグ角度(許容範囲±0.2
度)が21度から25度の範囲に、明瞭な回折ピーク2
本のみを有する無金属フタロシアニンを得た。
【0028】製造例2〜6 市販濃硫酸と水の混合比を変え、濃度92.8重量%、
91.3重量%、87.9重量%、85.7重量%、8
1.2重量%の硫酸を調製し、これを用いたこと以外は
製造例1と同様にして、製造例1に記載したと同じX線
回折スペクトルを示す無金属フタロシアニンを得た。な
お、α型無金属フタロシアニンの収量は91〜94部で
あった。
91.3重量%、87.9重量%、85.7重量%、8
1.2重量%の硫酸を調製し、これを用いたこと以外は
製造例1と同様にして、製造例1に記載したと同じX線
回折スペクトルを示す無金属フタロシアニンを得た。な
お、α型無金属フタロシアニンの収量は91〜94部で
あった。
【0029】製造例7 市販濃硫酸(比重より求めた濃度は95.3%)を用い
たこと以外は製造例1と同様にして製造例1に記載した
と同じX線回折スペクトルを示す無金属フタロシアニン
を得た。なお、α型無金属フタロシアニンの収量は85
部であった。
たこと以外は製造例1と同様にして製造例1に記載した
と同じX線回折スペクトルを示す無金属フタロシアニン
を得た。なお、α型無金属フタロシアニンの収量は85
部であった。
【0030】実施例1(積層型感光体の作成および評
価) 100mlガラス製ポットに、製造例1で製造された無
金属フタロシアニン1部、塩化ビニル−酢酸ビニル−無
水マレイン酸共重合体(商品名エスレックM積水化学
製)1部、メチルエチルケトン28部、および直径3m
mのガラスビーズ40部を仕込み、ペイントシェーカー
にて2時間振盪、分散し、電荷発生層塗布液を調製し
た。一方、ポリカーボネート樹脂(商品名レクサン14
1−111ジーイープラスチックス製)1部、p−ジエ
チルアミノベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン(商
品名A.B.P.H. 亜南香料製)1部をテトラヒド
ロフラン10部に溶解し、電荷輸送層塗布液を調製し
た。
価) 100mlガラス製ポットに、製造例1で製造された無
金属フタロシアニン1部、塩化ビニル−酢酸ビニル−無
水マレイン酸共重合体(商品名エスレックM積水化学
製)1部、メチルエチルケトン28部、および直径3m
mのガラスビーズ40部を仕込み、ペイントシェーカー
にて2時間振盪、分散し、電荷発生層塗布液を調製し
た。一方、ポリカーボネート樹脂(商品名レクサン14
1−111ジーイープラスチックス製)1部、p−ジエ
チルアミノベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン(商
品名A.B.P.H. 亜南香料製)1部をテトラヒド
ロフラン10部に溶解し、電荷輸送層塗布液を調製し
た。
【0031】アルミニウムを蒸着したポリエチレンテレ
フタレートフィルム上に、電荷発生層塗布液をバーコー
ターを用い、乾燥膜厚が約0.5μmになるよう塗布
し、乾燥して電荷発生層を形成した。続いて電荷輸送層
塗布液をバーコーターを用い、乾燥膜厚が約20μmに
なるよう塗布し、乾燥して電荷輸送層を形成し、積層型
電子写真感光体を作成した。また、電荷発生層塗布液を
50℃の恒温槽で2週間静置した後、同様にして積層型
感光体を作成した。
フタレートフィルム上に、電荷発生層塗布液をバーコー
ターを用い、乾燥膜厚が約0.5μmになるよう塗布
し、乾燥して電荷発生層を形成した。続いて電荷輸送層
塗布液をバーコーターを用い、乾燥膜厚が約20μmに
なるよう塗布し、乾燥して電荷輸送層を形成し、積層型
電子写真感光体を作成した。また、電荷発生層塗布液を
50℃の恒温槽で2週間静置した後、同様にして積層型
感光体を作成した。
【0032】得られた感光体の電子写真特性を、静電複
写紙試験装置EPA−8100(川口電機製作所製)を
用いて測定した。試料サイズは20mmφとした。帯電
はコロナ放電電圧−7kV、スタティックモード4で行
い、光源はキセノンランプの光をモノクロメータを通し
て得た780nmの光を用いた。5サイクル目の測定結
果を表1に示した。V0 は初期電位(V)、V2/VOは
暗所2秒間の電荷保持率(%)、E1/2 は半減露光量
(erg/cm2)、VR5 は5秒後の残留電位(V)を表
す。
写紙試験装置EPA−8100(川口電機製作所製)を
用いて測定した。試料サイズは20mmφとした。帯電
はコロナ放電電圧−7kV、スタティックモード4で行
い、光源はキセノンランプの光をモノクロメータを通し
て得た780nmの光を用いた。5サイクル目の測定結
果を表1に示した。V0 は初期電位(V)、V2/VOは
暗所2秒間の電荷保持率(%)、E1/2 は半減露光量
(erg/cm2)、VR5 は5秒後の残留電位(V)を表
す。
【0033】実施例2〜5 無金属フタロシアニンとして、製造例2〜5で得られた
無金属フタロシアニンを用いたこと以外は実施例1と同
様にして、感光体を作成し、特性を評価した。結果を表
1に示した。
無金属フタロシアニンを用いたこと以外は実施例1と同
様にして、感光体を作成し、特性を評価した。結果を表
1に示した。
【0034】比較例1 無金属フタロシアニンとして、製造例6で得られた無金
属フタロシアニンを用いたこと以外は実施例1と同様に
して、感光体を作成し、特性を評価した。結果を表1に
示した。
属フタロシアニンを用いたこと以外は実施例1と同様に
して、感光体を作成し、特性を評価した。結果を表1に
示した。
【0035】比較例2 無金属フタロシアニンとして、製造例7で得られた無金
属フタロシアニンを用いたこと以外は実施例1と同様に
して、感光体を作成し、特性を評価した。結果を表1に
示した。
属フタロシアニンを用いたこと以外は実施例1と同様に
して、感光体を作成し、特性を評価した。結果を表1に
示した。
【0036】
【表1】
【0037】実施例6(単層型感光体の作成および評
価) 100mlガラス製ポットに製造例1で得られた無金属
フタロシアニン1部、ポリエステル樹脂(商品名バイロ
ン200 東洋紡製)6部、テトラヒドロフラン30
部、および直径3mmのガラスビーズ40部を仕込み、
ペイントシェーカにて2時間振盪、分散し、感光体塗布
液を調製した。アルミニウムを蒸着したポリエチレンテ
レフタレートフィルム上に、感光体塗布液をバーコータ
を用い、乾燥膜厚が約20μmになるよう塗布し、乾燥
して単層の電子写真感光体を作成した。
価) 100mlガラス製ポットに製造例1で得られた無金属
フタロシアニン1部、ポリエステル樹脂(商品名バイロ
ン200 東洋紡製)6部、テトラヒドロフラン30
部、および直径3mmのガラスビーズ40部を仕込み、
ペイントシェーカにて2時間振盪、分散し、感光体塗布
液を調製した。アルミニウムを蒸着したポリエチレンテ
レフタレートフィルム上に、感光体塗布液をバーコータ
を用い、乾燥膜厚が約20μmになるよう塗布し、乾燥
して単層の電子写真感光体を作成した。
【0038】得られた単層型感光体の電子写真特性を、
静電複写紙試験装置EPA−8100(川口電機製作所
製)を用いて測定した。試料サイズは44×44mmと
した。帯電はコロナ放電電圧+5.6kV、スタティッ
クモード4で行い、光源はタングステンランプの白色光
(強度10ルックス)を用いた。結果を表2に示した。
V0 は初期電位(V)、V10/VO は暗所10秒間の電
荷保持率(%)、E1/ 2 は半減露光量(ルックス・
秒)、VR15 は15秒後の残留電位(V)を表す。
静電複写紙試験装置EPA−8100(川口電機製作所
製)を用いて測定した。試料サイズは44×44mmと
した。帯電はコロナ放電電圧+5.6kV、スタティッ
クモード4で行い、光源はタングステンランプの白色光
(強度10ルックス)を用いた。結果を表2に示した。
V0 は初期電位(V)、V10/VO は暗所10秒間の電
荷保持率(%)、E1/ 2 は半減露光量(ルックス・
秒)、VR15 は15秒後の残留電位(V)を表す。
【0039】実施例7〜10 無金属フタロシアニンとして、製造例2〜5で得られた
無金属フタロシアニンを用いたこと以外は実施例1と同
様にして、単層型感光体を作成し、特性を評価した。結
果を表2に示した。
無金属フタロシアニンを用いたこと以外は実施例1と同
様にして、単層型感光体を作成し、特性を評価した。結
果を表2に示した。
【0040】比較例3 無金属フタロシアニンとして、製造例6で得られた無金
属フタロシアニンを用いたこと以外は実施例1と同様に
して、単層型感光体を作成し、特性を評価した。結果を
表2に示した。
属フタロシアニンを用いたこと以外は実施例1と同様に
して、単層型感光体を作成し、特性を評価した。結果を
表2に示した。
【0041】比較例4 無金属フタロシアニンとして、製造例7で得られた無金
属フタロシアニンを用いたこと以外は実施例1と同様に
して、単層型感光体を作成し、特性を評価した。結果を
表2に示した。
属フタロシアニンを用いたこと以外は実施例1と同様に
して、単層型感光体を作成し、特性を評価した。結果を
表2に示した。
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】本発明の光導電性無金属フタロシアニン
は、特に電荷発生物質として優れた性能を有しており、
これを電子写真用感光体用いた場合には、白色光に対し
てのみならず、長波長の光、特に半導体レーザー光に対
しても高い感度を有する電子写真感光体を製造すること
ができる。
は、特に電荷発生物質として優れた性能を有しており、
これを電子写真用感光体用いた場合には、白色光に対し
てのみならず、長波長の光、特に半導体レーザー光に対
しても高い感度を有する電子写真感光体を製造すること
ができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 濃度が85〜93重量%の硫酸に溶解
後、水で希釈、析出させて得たα型無金属フタロシアニ
ンをミリング処理してなる無金属フタロシアニンである
ことを特徴とする光導電性フタロシアニン。 - 【請求項2】 無金属フタロシアニンが、CuKαのX
線に対するブラッグ角度(許容範囲±0.2度)が7.
4、9.0、16.5、17.2、22.1、23.
8、27.0および28.4度に主要な回折ピークを有
し、かつブラッグ角度(許容範囲±0.2度)が21度
から25度の範囲に、明瞭な回折ピーク2本のみを有す
るものである請求項1記載の光導電性フタロシアニン。 - 【請求項3】 電荷発生物質として用いる請求項1また
は2記載の光導電性フタロシアニン。 - 【請求項4】 電子写真用感光体における光導電性物質
として、濃度が85〜93重量%の硫酸に溶解後、水で
希釈、析出させて得たα型無金属フタロシアニンをミリ
ング処理してなる無金属フタロシアニンを用いること特
徴とする電子写真用感光体。 - 【請求項5】 無金属フタロシアニンが、CuKαのX
線に対するブラッグ角度(許容範囲±0.2度)が7.
4、9.0、16.5、17.2、22.1、23.
8、27.0および28.4度に主要な回折ピークを有
し、かつブラッグ角度(許容範囲±0.2度)が21度
から25度の範囲に、明瞭な回折ピーク2本のみを有す
るものである請求項4記載の電子写真用感光体。 - 【請求項6】 電子写真用感光体における電荷発生物質
として、濃度が85〜93重量%の硫酸に溶解後、水で
希釈、析出させて得たα型無金属フタロシアニンをミリ
ング処理してなる無金属フタロシアニンを用いること特
徴とする電子写真用感光体。 - 【請求項7】 無金属フタロシアニンが、CuKαのX
線に対するブラッグ角度(許容範囲±0.2度)が7.
4、9.0、16.5、17.2、22.1、23.
8、27.0および28.4度に主要な回折ピークを有
し、かつブラッグ角度(許容範囲±0.2度)が21度
から25度の範囲に、明瞭な回折ピーク2本のみを有す
るものである請求項6記載の電子写真用感光体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5885594A JPH07258576A (ja) | 1994-02-03 | 1994-03-29 | 光導電性フタロシアニンおよびこれを用いる電子写真用感光体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1166194 | 1994-02-03 | ||
JP6-11661 | 1994-02-03 | ||
JP5885594A JPH07258576A (ja) | 1994-02-03 | 1994-03-29 | 光導電性フタロシアニンおよびこれを用いる電子写真用感光体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07258576A true JPH07258576A (ja) | 1995-10-09 |
Family
ID=26347133
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5885594A Pending JPH07258576A (ja) | 1994-02-03 | 1994-03-29 | 光導電性フタロシアニンおよびこれを用いる電子写真用感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07258576A (ja) |
-
1994
- 1994-03-29 JP JP5885594A patent/JPH07258576A/ja active Pending
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