JP2961973B2 - オキシチタニウムフタロシアニン結晶の製造方法及びそれを用いた電子写真感光体 - Google Patents

オキシチタニウムフタロシアニン結晶の製造方法及びそれを用いた電子写真感光体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オキシチタニウムフタ
ロシアニン結晶の新規な製造方法及びそれを用いた電子
写真感光体に関する。さらに詳しくは、α型オキシチタ
ニウムフタロシアニン結晶の新規な製造方法及びそれを
電荷発生層に含有する電子写真感光体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】フタロシアニン系化合物については、光
導電性を示すことが知られており、近年、780nm〜
850nm付近の半導体レーザーの発振波長に感度を有
することから、電子写真方式のページプリンター用感光
体の電荷発生剤として注目されている。
【0003】この様なフタロシアニン系化合物として、
x型無金属フタロシアニン、ε型銅フタロシアニン、バ
ナジルフタロシアニン、クロルインジウムフタロシアニ
ン、クロルアルミニウムフタロシアニン、オキシチタニ
ウムフタロシアニン等をあげることができる。これらの
フタロシアニン系化合物は、その製造方法、精製方法等
の処理方法の違いにより、種々の結晶型を示すことが知
られており、そしてその結晶型が、光導電性に大きな影
響を及ぼすことも知られている。なかでもオキシチタニ
ウムフタロシアニンについては、近年種々の報告がなさ
れており、種々の結晶型、製造方法、光導電特性等につ
いての報告がある。例えば、PB85172には、α
型、β型の存在が報告され、Hiller等により、そ
れらの結晶構造の解析が行われている(Zeitschrift fu
r Kristallographie159, 183 (1982))。特開昭62−
67094号公報には、β型のものについて記載があ
り、特開昭61−217050号公報、同61−239
248号公報、特開平1−142658号公報等には、
アシッドペースティング法と溶剤処理によって得られる
α型のものについて記載されている。さらに、特開昭6
3−366号公報、同64−17055号公報、特開平
1−153757号公報及び特開昭63−20365号
公報等には、α型、β型以外の結晶型について記載され
ている。
【0004】α型のオキシチタニウムフタロシアニンの
製造方法については、フタロニトリルと4塩化チタンと
の反応で得られたジクロロチタニウムフタロシアニンを
濃アンモニア水で加水分解した後、アセトンで洗浄し、
微細化するもの(特開昭61−217050号公報)、
α−クロルナフタリン中で、フタロニトリルと4塩化チ
タンを縮合反応させる際に、昇温時間を2.5時間以上
とするもの(特開昭62−256867号公報)、1,
3−ジイミノイソインドリンとテトラブトキシチタンと
の反応で得たオキシチタニウムフタロシアニンを98%
濃硫酸に溶解し、0℃の水に注入し、低結晶性のα型の
ものを得た後、ジクロルメタン中でボールミリングする
もの(特開平1−142658号公報)、また、オキシ
チタニウムフタロシアニンを82〜105%の硫酸中に
溶解させ、水の注入後、シクロヘキサノン、ジクロルメ
タン中に浸漬させるか、またはジクロルメタン中でボー
ルミリングするもの(特開平1−221461号公
報)、β型オキシチタニウムフタロシアニンをトリフル
オロ酢酸、フェノールおよびクロロホルムよりなる混合
溶媒に溶解した後、クロロホルム中に注入するか、また
はメタノールを滴下するもの(特開平2−269776
号公報)等が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の方法によって作製されたα型チタニルオキシフタ
ロシアニンは、それを電子写真用感光体の電荷発生剤と
して用いる場合、粒子径が必ずしも十分に微細化されて
いるものでなかったり、純度の点からも十分な特性を発
揮し得るものではなかった。また、電子写真学会誌Vol.
29, No.3, 225(1990)に示されるように、他の結晶型オ
キシチタニウムフタロシアニンと比較して、暗減衰率が
大きいと言う欠点を有しており、繰り返し使用による感
度、帯電電位の安定性に対しても十分満足できるもので
はなかった。本発明は、従来の技術における上記のよう
な問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、特
に暗減衰率が低く、感度、帯電電位の繰り返し安定性に
優れた電子写真感光体を作製するために用いるα型オキ
シチタニウムフタロシアニンの改良された製造方法を提
供することにある。本発明の他の目的は、優れた電子写
真特性を有する電子写真感光体を製造することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、種々の方
法について検討した結果、1、3−ジイミノイソインド
リンとチタニウムテトラアルコキシドとの縮合、または
フタロニトリルとチタニウムテトラアルコキシドまたは
四塩化チタンとの縮合反応など、一般的な方法によって
得られるオキシチタニウムフタロシアニンについて、特
定の酸処理および溶剤処理を行うことによって、暗減衰
率が低く、かつ感度、帯電性の繰り返し安定性に優れた
電子写真感光体を形成できるオキシチタニウムフタロシ
アニン結晶が得られることを見出だし、本発明を完成す
るに至った。
【0007】即ち、本発明のオキシチタニウムフタロシ
アニン結晶の製造方法は、オキシチタニウムフタロシア
ニンを無機酸または有機酸または有機酸と有機溶剤との
混合溶媒に添加して、溶解またはスラリー化した後、無
機酸または有機酸のみを用いた場合には、少なくとも1
種の水溶性有機溶剤よりなる溶媒、または水と少なくと
も1種の有機溶剤との混合溶媒中で、有機酸と有機溶剤
との混合溶媒を用いた場合には、水または少なくとも1
種の水溶性有機溶剤よりなる溶媒、または水と少なくと
も1種の有機溶剤との混合溶媒中で結晶析出を行なっ
て、X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2
°)=27.3°に最大ピークを有する結晶型のオキシ
チタニウムフタロシアニン結晶を生成し、次いで、該オ
キシチタニウムフタロシアニン結晶を有機溶剤中で攪拌
またはミリング処理することを特徴とするもので、得ら
れるオキシチタニウムフタロシアニン結晶は、X線回折
スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)=7.6
°、10.2°、12.6°、13.2°、15.1
°、16.3°、17.3°、18.3°、22.5
°、24.2°、25.3°、28.6°にピークを有
するものである。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明において、出発原料として使用するオキシチタニウ
ムフタロシアニンとしては、公知の方法によって合成し
たものを用いることができる。例えば、1−クロルナフ
タレン中で、1,3−ジイミノイソインドリンとチタニ
ウムテトラブトキシドとを縮合反応させる方法、1,3
−ジイミノイソインドリンと四塩化チタンとを反応させ
る方法、またはフタロニトリルとチタニウムアルコキシ
ドまたは四塩化チタンと縮合反応させる方法等を用いる
ことができる。
【0009】上記のようにして合成されたオキシチタニ
ウムフタロシアニンは、まず無機酸または有機酸または
有機酸と有機溶剤との混合溶媒中に溶解或いはスラリー
化させる。使用できる無機酸としては、硫酸、燐酸、硝
酸、クロルスルホン酸等があげられる。また、有機酸と
しては、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリク
ロル酢酸等が挙げられる。また、有機酸との混合溶媒に
使用される有機溶剤としては、メタノール、エタノール
等のアルコール系溶媒、ヘキサン、オクタン等の脂肪族
系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、
塩化メチレン、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒等があげ
られる。有機酸とこれら有機溶剤の混合比(重量)とし
ては、有機酸/有機溶剤=10/1〜1/10の範囲が
好ましい。オキシチタニウムフタロシアニンの溶解また
はスラリー化処理は、0℃から無機酸、有機酸および有
機溶剤の沸点以下の温度で行うのが好ましい。
【0010】次いで、溶解またはスラリー化されたオキ
シチタニウムフタロシアニンを溶剤処理して結晶析出を
行う。即ち、オキシチタニウムフタロシアニン含有溶液
またはスラリーを、無機酸または有機酸のみを使用した
場合には、少なくとも1種の水溶性有機溶媒よりなる溶
媒、または水と少なくとも1種の有機溶剤との混合溶媒
中で、有機酸と有機溶剤との混合溶媒を用いた場合に
は、水または少なくとも1種の水溶性有機溶剤よりなる
溶媒、または水と少なくとも1種の有機溶剤との混合溶
媒中に添加し、結晶析出を行なう。析出するオキシチタ
ニウムフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルのブ
ラッグ角(2θ±0.2°)=27.3°に最大のピー
クを有したものとなっている。
【0011】この際に使用する水可溶性有機溶媒として
は、メタノール、エタノール等のアルコール類、フェノ
ール類、アセトン等のケトン類等があげられ得る。また
有機酸或いは水と混合される有機溶剤としては、上記水
可溶性有機溶剤に加えて、ベンゼン、トルエン、モノク
ロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族系溶媒、ヘ
キサン、オクタン等の脂肪族系溶媒、酢酸エチル、酢酸
ブチル等のエステル系溶媒、塩化メチレン、四塩化炭素
等のハロゲン系溶媒等が挙げられる。また、これら溶剤
を混合溶媒として用いる場合、その混合比(重量)とし
ては、水可溶性有機溶剤/水不溶性有機溶剤=100/
0〜5/95、好ましくは100/0〜30/70、有
機溶剤/水=95/5〜5/95、好ましくは80/2
0〜20/80の範囲が好ましい。溶媒の使用量は、酸
溶液またはスラリーの容量に対して2〜50倍、好まし
くは5〜20倍の範囲に設定される。また、溶媒の温度
は−50〜100℃、好ましくは10℃以下に設定され
る。上記の方法で結晶を析出させることにより、水可溶
性および有機溶剤可溶性の不純物を除去することができ
るばかりでなく、特定の結晶型を形成させ、かつ粒子形
状の整った結晶を得ることができる。
【0012】析出した結晶は、濾別して単離し、水或い
は溶剤で酸が十分に除かれるまで洗浄した後、さらに溶
剤処理によって結晶変換を行う。即ち、有機溶剤中で攪
拌またはミリング処理をして結晶変換を行う。洗浄に
は、水、アルコール系溶媒、芳香族系溶媒、アルコール
系溶媒と水との混合溶媒、芳香族系溶媒、アルコール系
溶媒と芳香族系溶媒の混合溶媒、または芳香族系溶媒と
水との混合溶媒が用いられる。しかしながら、用いた酸
に対して可溶な溶剤を用いることが好ましい。
【0013】溶剤処理に使用される有機溶剤としては、
塩化メチレン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロ
ゲン化炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、シ
クロヘキサノン等のケトン類、DMF、スルホラン、D
MSO等があげられる。ミリング処理に使用される装置
としては、ボールミル、アトライター、ロールミル、サ
ンドミル、ホモミキサー等を用いることができるが、こ
れらに限定されるものではない。その際の研磨メディア
としては、通常用いられるガラスビーズ、スチールビー
ズ、アルミナビーズ等が挙げられる。有機溶剤の量は、
オキシチタニウムフタロシアニン1重量部に対して、3
〜200重量部、好ましくは5〜70重量部の範囲に設
定される。有機溶剤中で攪拌またはミリング処理する際
の処理時間は、4時間以上であることが好ましい。処理
温度は、0℃〜溶剤の沸点以下、好ましくは10〜60
℃の範囲が用いられる。
【0014】本発明によれば、X線回折スペクトルのブ
ラッグ角2θ=27.3±0.2°に最大ピークを有す
る特定の結晶型のオキシチタニウムフタロシアニン結晶
が、溶剤処理される際に、その結晶型変換の途中でβ型
やその他の結晶型が混入することがなく、粒子径の整っ
た結晶が、短時間で容易に得られると言う利点がある。
【0015】本発明によって得られるオキシチタニウム
フタロシアニン結晶の粒子径は、有機溶剤または水/有
機溶剤中に結晶析出させる際の溶媒の種類、析出時の温
度などを、また、溶剤処理或いは溶剤中でミリング処理
させる際の溶媒の種類、処理時間を種々選択することに
より、目的に応じたものを得ることができるが、電子写
真感光体を作製した場合の画質や、塗布液状態での安定
性等の理由から、一次粒子径0.01〜0.3μmの範
囲のものとすることが好ましい。
【0016】本発明の方法により得られるオキシチタニ
ウムフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルのブラ
ッグ角(2θ±0.2°)=7.6°、10.2°、1
2.6°、13.2°、15.1°、16.3°、1
7.3°、18.3°、22.5°、24.2°、2
5.3°、28.6°にピークを有するもので、α型の
結晶型を有する。
【0017】次に、上記のようにして得られたオキシチ
タニウムフタロシアニン結晶を含有する感光層を有する
本発明の電子写真感光体について説明する。図1および
図2は、本発明の電子写真感光体の層構成を示す模式図
である。図1(a)〜(d)は、感光層が積層構造を有
する例であって、(a)においては、導電性支持体1上
に電荷発生層2が形成され、その上に電荷輸送層3が設
けられており、(b)においては、導電性支持体1上に
電荷輸送層3が設けられ、その上に電荷発生層2が設け
られている。また、(c)および(d)においては、導
電性支持体1上に下引き層4が設けられている。また図
2は、感光層が単層構造を有する例であって、(a)に
おいては、導電性支持体1上に光導電層5が設けられて
おり、(b)においては、導電性支持体1上に下引き層
4が設けられている。
【0018】電子写真感光体が、図1に記載のごとき積
層型構造を有する場合において、電荷発生層は、上記オ
キシチタニウムフタロシアニン結晶および結着樹脂から
構成される。結着樹脂は、広範な絶縁性樹脂から選択す
ることができ、また、ポリ−N−ビニルカルバゾール、
ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン等の有機光
導電性ポリマーから選択することもできる。好ましい結
着樹脂としては、ポリビニルブチラール、ポリアリレー
ト(ビスフェノールAとフタル酸の重縮合体等)、ポリ
カーボネート、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、アクリル
樹脂、ポリアクリルアミド、ポリアミド、ポリビニルピ
リジン、セルロース系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹
脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン等の絶縁性樹脂をあげることができる。
【0019】電荷発生層は、上記結着樹脂を有機溶剤に
溶解した溶液に、上記オキシチタニウムフタロシアニン
結晶を分散させて塗布液を調製し、それを導電性支持体
の上に塗布することによって形成することができる。そ
の場合、使用するオキシチタニウムフタロシアニン結晶
と結着樹脂の配合比は、40:1〜1:10、好ましく
は10:1〜1:4である。オキシチタニウムフタロシ
アニン結晶の比率が高すぎる場合には、塗布液の安定性
が低下し、低すぎる場合には、感度が低下するので、上
記範囲に設定するのが好ましい。
【0020】使用する溶剤としては、下層を溶解しない
ものから選択するのが好ましい。具体的な有機溶剤とし
ては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の
アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサノン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメ
チルスルホキシド類、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、エチレングルコールモノメチルエーテル等のエーテ
ル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、クロロ
ホルム、塩化メチレン、ジクロルエチレン、四塩化炭
素、トリクロルエチレン等の脂肪族ハロゲン化炭化水
素、ベンゼン、トルエン、キシレン、リグロイン、モノ
クロルベンゼン、ジクロルベンゼン等の芳香族炭化水素
等を用いることができる。
【0021】塗布液の塗布は、浸漬コーティング法、ス
プレーコーティング法、スピナーコーティング法、ビー
ドコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、プレ
ードコーティング法、ローラーコーティング法、カーテ
ンコーティング法等のコーティング法を用いることがで
きる。また、乾燥は、室温における指触乾燥後、加熱乾
燥する方法が好ましい。加熱乾燥は、50〜200℃の
温度で5分〜2時間の範囲で静止又は送風下で行うこと
ができる。また、電荷発生層の膜厚は、通常、0.05
〜5μm程度になるように塗布される。
【0022】電荷輸送層は、電荷輸送材料及び結着樹脂
より構成される。電荷輸送材料としては、例えばアント
ラセン、ピレン、フェナントレン等の多環芳香族化合
物、インドール、カルバゾール、イミダゾール等の含窒
素複素環を有する化合物、ピラゾリン化合物、ヒドラゾ
ン化合物、トリフェニルメタン化合物、トリフェニルア
ミン化合物、エナミン化合物、スチルベン化合物等、公
知のものならば如何なるものでも使用することができ、
例えば下記式で示される化合物をあげることができる。
【0023】
【化1】
【0024】
【化2】
【0025】
【化3】
【0026】
【化4】
【0027】
【化5】
【0028】
【化6】
【0029】
【化7】
【0030】
【化8】
【0031】
【化9】
【0032】
【化10】
【0033】
【化11】
【0034】
【化12】
【0035】
【化13】
【0036】
【化14】
【0037】
【化15】
【0038】更にまた、ポリ−N−ビニルカルバゾー
ル、ハロゲン化ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビ
ニルアントラセン、ポリ−N−ビニルフェニルアントラ
セン、ポリビニルピレン、ポリビニルアクリジン、ポリ
ビニルアセナフチレン、ポリグリシジルカルバゾール、
ピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾール−
ホルムアルデヒド樹脂等の光導電性ポリマーがあげら
れ、これ等はそれ自体で層を形成してもよい。また、結
着樹脂としては、上記した電荷発生層に使用されるもの
と同様な絶縁性樹脂が使用できる。電荷輸送層は、上記
電荷輸送材料と結着樹脂及び上記と同様な下層を溶解し
ない有機溶剤とを用いて塗布液を調製した後、同様に塗
布して形成することができる。電荷輸送材料と結着樹脂
との配合比(重量部)は、通常5:1〜1:5の範囲で
設定される。また、電荷輸送層の膜厚は、通常5〜50
μm程度に設定される。
【0039】電子写真感光体が、図2に記載のごとき単
層構造を有する場合においては、感光層は上記のオキシ
チタニウムフタロシアニン結晶が電荷輸送材料及び結着
樹脂よりなる層に分散された構成を有する光導電層より
なる。その場合、電荷輸送材料と結着樹脂との配合比
は、1:20〜5:1、オキシチタニウムフタロシアニ
ン結晶と電荷輸送材料との配合比は、1:10〜10:
1程度に設定するのが好ましい。電荷輸送材料及び結着
樹脂は、上記と同様なものが使用され、上記と同様にし
て光導電層が形成される。
【0040】導電性支持体としては、電子写真感光体と
して使用することが公知のものならば、如何なるもので
も使用することができる。本発明において、導電性支持
体上に下引き層が設けられてもよい。下引き層は、導電
性支持体からの不必要な電荷の注入を阻止するために有
効であり、感光層の帯電性を高める作用がある。さらに
感光層と導電性支持体との密着性を高める作用もある。
下引き層を構成する材料としては、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、セル
ロースエーテル類、セルロースエステル類、ポリアミ
ド、ポリウレタン、カゼイン、ゼラチン、ポリグルタミ
ン酸、澱粉、スターチアセテート、アミノ澱粉、ポリア
クリル酸、ポリアクリルアミド、ジルコニウムキレート
化合物、ジルコニウムアルコキシド化合物、有機ジルコ
ニウム化合物、チタニルキレート化合物、チタニルアル
コキシド化合物、有機チタニル化合物、シランカップリ
ング剤等があげられる。下引き層の膜厚は、0.05〜
2μm程度に設定するのが好ましい。
【0041】
【実施例】(オキシチタニウムフタロシアニンの合成例
1)1,3−ジイミノイソインドリン3部、チタニウム
テトラブトキシド1.7部を1−クロルナフタレン20
部中に入れ、窒素気流下190℃において5時間反応さ
せた後、生成物を濾過し、アンモニア水、水、アセトン
で洗浄し、オキシチタニウムフタロシアニン4.0部を
得た。得られたオキシチタニウムフタロシアニン結晶の
粉末X線回折図を、図3に示す。
【0042】(オキシチタニウムフタロシアニンの合成
例2)1,3−フタロジニトリル4部、四塩化チタン
1.8部を1−クロルナフタレン18部中に入れ、窒素
気流下240℃において3時間加熱攪拌して反応させた
後、生成物を濾過し、アンモニア水、水、アセトンで洗
浄し、オキシチタニウムフタロシアニン3.8部を得
た。得られたオキシチタニウムフタロシアニン結晶の粉
末X線回折図を、図4に示す。
【0043】実施例1 上記合成例1で得られたオキシチタニウムフタロシアニ
ン結晶2.0部を97%濃硫酸60部に入れ、5℃で溶
解した後、氷冷したメタノール400部と水400部の
混合溶媒中に注ぎ、析出した結晶を濾過し、メタノー
ル、希アンモニア水、次いで水で洗浄した後、乾燥し
て、1.5部のオキシチタニウムフタロシアニンを得
た。得られたオキシチタニウムフタロシアニン結晶は、
X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)=
27.3°に最大ピークを示すものであった。その粉末
X線回折図を、図5に示す。
【0044】次いで、得られたオキシチタニウムフタロ
シアニン結晶1部を、ガラスビーズ45部の入ったボー
ルミルによって、塩化メチレン15部と共に12時間、
25℃でミリング処理を行った。得られたオキシチタニ
ウムフタロシアニン結晶は、粒子径0.04〜0.05
μmの範囲にあり、極めて粒子径の整ったものであっ
た。その粉末X線回折図を図6に示す。
【0045】実施例2 ミリングの際の処理溶剤として、シクロヘキサノンを用
いた以外は、実施例1と同様の方法を用いてオキシチタ
ニウムフタロシアニン結晶を作製した。その粉末X線回
折図を図7に示す。
【0046】実施例3 ミリングの際の処理溶剤として、アセトンを用いた以外
は、実施例1と同様の方法を用いてオキシチタニウムフ
タロシアニン結晶を作製した。その粉末X線回折図を図
8に示す。
【0047】実施例4〜24 硫酸溶液を滴下する溶剤、ミリング処理の溶剤を、下記
表1に示すように代えた以外は、実施例1と同様の処理
を行った。得られたオキシチタニウムフタロシアニン結
晶の粉末X線回折図は、図6〜図8と同様のものであっ
た。なお、硫酸処理を行った後のオキシチタニウムフタ
ロシアニン結晶の粉末X線回折図を、図9〜図15に示
す。
【0048】
【表1】
【0049】実施例25 上記合成例1で得たオキシチタニウムフタロシアニン結
晶1.5部を、トリフルオロ酢酸2部および塩化メチレ
ン8部の混合溶媒に10℃で溶解した後、0℃に氷冷し
たメタノール30部と水30部の混合溶媒中に注ぎ、析
出した結晶を濾過し、メタノール、希アンモニア水、次
いで水で洗浄した後、乾燥して、1.2部のオキシチタ
ニウムフタロシアニン結晶を得た。得られたオキシチタ
ニウムフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルのブ
ラッグ角(2θ±0.2°)=27.3°に最大ピーク
を示すものであった。この粉末X線回折図を、図16に
示す。次いで、得られたオキシチタニウムフタロシアニ
ン結晶1部を、ガラスビーズ45部の入ったボールミル
によって、塩化メチレン12部と共に12時間、25℃
でミリング処理を行った。得られたオキシチタニウムフ
タロシアニン結晶は、粒子径0.15〜0.2μmの範
囲にあり、極めて粒子径の整ったものであった。その粉
末X線回折図を図17に示す。
【0050】実施例26 ミリングの際の処理溶剤として、シクロヘキサノンを用
いた以外は、実施例1と同様の方法を用いてオキシチタ
ニウムフタロシアニン結晶を作製した。その粉末X線回
折図を図18に示す。
【0051】実施例27 上記合成例2で得られたオキシチタニウムフタロシアニ
ンを用いた以外は、実施例1と同様の方法で処理を行っ
て、目的とするオキシチタニウムフタロシアニン結晶を
得た。得られたオキシチタニウムフタロシアニン結晶
は、粒子径0.13〜0.19μmの範囲にあり、極め
て粒子径の整ったものであった。その粉末X線回折図
図6に示すものと同様のものであった。
【0052】実施例28 アルミニウム基板上に、タイプ8ナイロン(商品名;ラ
ッカマイド5003、大日本インキ(株)製)5部、メ
タノール3部、n−ブタノール2部からなる塗布液を用
いて、浸漬コーティング法で塗布し、150℃において
5分間加熱乾燥し、膜厚0.2μmの下引き層を形成し
た。次に、この下引き層の上に、実施例1で得たオキシ
チタニウムフタロシアニン結晶1部をポリビニルブチラ
ール(商品名;エスレックBM−1、積水化学(株)
製)1部及びシクロヘキサノン100部と混合し、ガラ
スビーズと共にペイントシェーカーで1時間処理して分
散したのち、得られた塗布液を浸漬コーティング法で塗
布し、100℃において5分間加熱乾燥し、膜厚0.2
μmの電荷発生層を形成した。次に、前記例示化合物
(37)2部と下記構造式で示されるポリ(4,4−シ
クロヘキシリデンジフェニレンカーボネート)3部を、
モノクロロベンゼン20部に溶解し、得られた塗布液
を、電荷発生層が形成されたアルミニウム基板上に浸漬
コーティング法で塗布し、120℃において1時間加熱
乾燥し、膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
【0053】
【化16】
【0054】得られた電子写真感光体を、常温常湿(2
0℃、50%RH)の環境下で、静電複写試験装置(E
PA−8100、川口電気(株)製)を用いて、−6K
Vのコロナ放電を行って帯電させた後、タングステンラ
ンプの光をモノクロメーターを用いて800nmの単色
光にし、感光体表面上で1μW/cm2 になるように調
整し、照射した。そして、1秒間暗所に放置した時の初
期電位の減衰率DDR(%)、表面電位が初期V0 (ボ
ルト)の1/2になるまでの露光量E1/2 (eru/c
2 )を測定し、その後10ルックスのタングステン光
を1秒間感光体表面上に照射し、残留電位VR を測定し
た。さらに、上記の帯電、露光を1000回繰り返した
後のVO 、E1/2 、VR 、DDRを測定した。その結果
を表2に示す。
【0055】実施例29 アルミニウムメッキ板上に、有機ジルコニウム化合物
(商品名;オルガチックスZC540、松本製薬(株)
製)10部、シランカップリング材(商品名:A111
0、日本ユニカー(株)製)2部、イソプロピルアルコ
ール30部、n−ブタノール30部からなる塗布液を用
いて浸漬コーティング法で塗布し、150℃において5
分間加熱乾燥し、膜厚0.1μmの下引き層を形成し
た。次に、この下引き層の上に、実施例28と同様の方
法で、電荷発生層と電荷輸送層を形成した。得られた電
子写真感光体を、実施例28と同様の方法で評価した。
その結果を表2に示す。
【0056】実施例30〜40 表2に示した電荷発生材料、電荷輸送材料を用い、実施
例29と同様の方法で下引き層、電荷発生層および電荷
輸送層からなる積層型感光体を作製した。得られた電子
写真感光体を実施例29と同様の方法で評価した。それ
らの結果を表2に示す。
【0057】実施例41 酸溶液を注ぐ溶媒として、水60部を用いた以外は、実
施例25と同様にして1.3部のオキシチタニウムフタ
ロシアニン結晶を得た。得られたオキシチタニウムフタ
ロシアニン結晶の粉末X線回折図を図19に示す。次い
で、得られたオキシチタニウムフタロシアニン結晶1部
をガラスビーズ45部の入ったボールミルによって、シ
クロヘキサノン12部と共に12時間、25℃でミリン
グ処理を行った。得られたオキシチタニウムフタロシア
ニン結晶は、粒子径0.15〜0.2μmの範囲にあっ
て、粒子径の整ったものであった。その粉末X線回折図
は図17に示すものと同様であった。このオキシチタニ
ウムフタロシアニン結晶を用いて、実施例29と同様の
方法で評価を行った。結果を表2に示す。
【0058】比較例1 合成例1と同様の方法で合成したオキシチタニウムフタ
ロシアニン1部を、98%濃硫酸15部中に溶解し、1
5℃で3時間攪拌した後、得られた溶液を0℃の水70
0部に注入することにより、オキシチタニウムフタロシ
アニン結晶を析出させた。次いで、得られたオキシチタ
ニウムフタロシアニン結晶を、メタノール、水、アンモ
ニア水で洗浄を繰り返し、80℃で乾燥させることによ
り、α型オキシチタニウムフタロシアニン結晶を得た。
その粉末X線回折図を図20に示す。得られたα型オキ
シチタニウムフタロシアニン結晶1.5部を、塩化メチ
レン20部と共にボールミルに仕込み、20時間混合し
てα型オキシチタニウムフタロシアニン結晶を作製し
た。このものは0.02〜0.35μmの範囲の粒子径
を有するものであった。その粉末X線回折図を図21に
示す。
【0059】比較例2 合成例2と同様の方法で合成したオキシチタニウムフタ
ロシアニンをアセトンによりソックスレー抽出器で洗浄
した後、アルミナビーズと共に、アセトン中、ボールミ
ルによって、50時間ミリングを行い、α型オキシチタ
ニウムフタロシアニン結晶を得た。このものは0.03
〜0.44μmの範囲の粒子径を有するものであった。
その粉末X線回折図を図22に示す。
【0060】比較例3 実施例41におけるトリフルオロ酢酸/塩化メチレン−
2/8の代わりに、トリフルオロ酢酸10部を用いた以
外は、実施例41と同様にして1.3部のオキシチタニ
ウムフタロシアニン結晶を得た。その粉末X線回折図を
図23に示す。次いで、得られたオキシチタニウムフタ
ロシアニン結晶1部をガラスビーズ45部の入ったボー
ルミルで、シクロヘキサノン12部と共に、12時間、
25℃でミリング処理を行った。得られたオキシチタニ
ウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図を図24に示
す。
【0061】比較例4 オキシチタニウムフタロシアニン1.5部をトリフルオ
ロ酢酸5部、フェノール5部の混合溶媒に溶解した後、
メタノール300mlを滴下し、オキシチタニウムフタ
ロシアニン結晶を析出させた。これをメタノールで十分
洗浄し、乾燥して、1.2部のオキシチタニウムフタロ
シアニン結晶を得た。その粉末X線回折図を図25に示
す。このものはα型の結晶型を有するが、粒子径が0.
2〜0.8μmと大きなものであった。実施例41と同
様にミリング処理を行ったところ、その粒子径は0.1
〜0.5μmであり、かつ不均一なものであった。得ら
れたオキシチタニウムフタロシアニン結晶の粉末X線回
折図を図26に示す。
【0062】比較例5 実施例1と同様にして(2θ±0.2)=27.3°に
最大ピークを持つオキシチタニウムフタロシアニンを、
溶剤としてジメチルホルムアミドを用いて行った以外
は、実施例1と同様にしてミリング処理を行った。得ら
れたオキシチタニウムフタロシアニン結晶の粉末X線回
折図を図27に示す。
【0063】比較例6 比較例1で作製したα型オキシチタニウムフタロシアニ
ン結晶を用いた以外は、実施例28と同様の方法で、電
子写真感光体を作製し、同様に評価を行った。得られた
結果を表2に示す。
【0064】比較例7〜11 比較例1〜5で作製したオキシチタニウムフタロシアニ
ン結晶を用いた以外は、実施例29と同様の方法で電子
写真感光体を作製し、同様に評価を行った。得られた結
果を表2に示す。
【0065】
【表2】
【0066】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、合成によっ
て得られたオキシチタニウムフタロシアニンに含まれる
水溶性および水不溶性不純物を同時に除去することがで
き、かつ粒子径の整ったα型オキシチタニウムフタロシ
アニン結晶を比較的容易に製造することができるという
効果を奏する。また、得られたオキシチタニウムフタロ
シアニン結晶を電荷発生材料として用いて作製された電
子写真感光体は、優れた電子写真特性、特に暗減衰率お
よび残留電位が低く、かつ、感度、帯電電位の変動が少
ない言う特性を有する。また、この電子写真感光体は、
750〜800nmの領域の感度特性が優れているた
め、特に半導体レーザービームプリンター用の高耐性感
光体として使用するのに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電子写真感光体の層構成を示す模式
図。
【図2】 本発明の電子写真感光体の他の層構成を示す
模式図。
【図3】 原料のオキシチタニウムフタロシアニン結晶
の粉末X線回折図。
【図4】 原料のオキシチタニウムフタロシアニン結晶
の粉末X線回折図。
【図5】 実施例1における溶剤処理前のオキシチタニ
ウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図。
【図6】 実施例1のオキシチタニウムフタロシアニン
結晶の粉末X線回折図。
【図7】 実施例2のオキシチタニウムフタロシアニン
結晶の粉末X線回折図。
【図8】 実施例3のオキシチタニウムフタロシアニン
結晶の粉末X線回折図。
【図9】 実施例4〜6における溶剤処理前のオキシチ
タニウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図。
【図10】 実施例7〜9における溶剤処理前のオキシ
チタニウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図。
【図11】 実施例10〜12における溶剤処理前のオ
キシチタニウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図。
【図12】 実施例13〜15における溶剤処理前のオ
キシチタニウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図。
【図13】 実施例16〜18における溶剤処理前のオ
キシチタニウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図。
【図14】 実施例19〜21における溶剤処理前のオ
キシチタニウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図。
【図15】 実施例22〜24における溶剤処理前のオ
キシチタニウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図。
【図16】 実施例25における溶剤処理前のオキシチ
タニウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図。
【図17】 実施例25のオキシチタニウムフタロシア
ニン結晶の粉末X線回折図。
【図18】 実施例26のオキシチタニウムフタロシア
ニン結晶の粉末X線回折図。
【図19】 実施例41における溶剤処理前のオキシチ
タニウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図。
【図20】 比較例1における溶剤処理前のオキシチタ
ニウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図。
【図21】 比較例1のオキシチタニウムフタロシアニ
ン結晶の粉末X線回折図。
【図22】 比較例2のオキシチタニウムフタロシアニ
ン結晶の粉末X線回折図。
【図23】 比較例3における溶剤処理前のオキシチタ
ニウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図。
【図24】 比較例3のオキシチタニウムフタロシアニ
ン結晶の粉末X線回折図。
【図25】 比較例4における溶剤処理前のオキシチ
タニウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図。
【図26】 比較例4のオキシチタニウムフタロシアニ
ン結晶の粉末X線回析図。
【図27】 比較例5のオキシチタニウムフタロシアニ
ン結晶の粉末X線回折図。
【符号の説明】
1…導電性支持体、2…電荷発生層、3…電荷輸送層、
4…下引き層、5…光導電層。
フロントページの続き (72)発明者 坂口 泰生 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社竹松事業所内 (56)参考文献 特開 平1−221461(JP,A) 特開 平2−73360(JP,A) 特開 平4−323270(JP,A) 特開 平4−277563(JP,A) 特開 平1−207755(JP,A) 特開 平3−269062(JP,A) 特開 平3−54264(JP,A) 特開 昭63−116158(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09B 67/50 C09B 67/20 G03G 5/06 371

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オキシチタニウムフタロシアニンを無機
    酸または有機酸または有機酸と有機溶剤との混合溶媒に
    添加して溶解またはスラリー化した後、無機酸または有
    機酸のみを用いた場合には、少なくとも1種の水溶性有
    機溶剤よりなる溶媒、または水と少なくとも1種の有機
    溶剤との混合溶媒中で、有機酸と有機溶剤との混合溶媒
    を用いた場合には、水または少なくとも1種の水溶性有
    機溶剤よりなる溶媒、または水と少なくとも1種の有機
    溶剤との混合溶媒中で結晶析出を行なって、X線回折ス
    ペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)=27.3°
    に最大ピークを有する結晶型のオキシチタニウムフタロ
    シアニン結晶を生成し、次いで、該オキシチタニウムフ
    タロシアニン結晶を有機溶剤中で攪拌またはミリング処
    理することを特徴とするX線回折スペクトルのブラッグ
    角(2θ±0.2°)=7.6°、10.2°、12.
    6°、13.2°、15.1°、16.3°、17.3
    °、18.3°、22.5°、24.2°、25.3
    °、28.6°にピークを有するオキシチタニウムフタ
    ロシアニン結晶の製造方法。
  2. 【請求項2】 導電性支持体上に光導電層を設けてなる
    電子写真感光体において、光導電層が請求項1に記載の
    製造方法によって得られたオキシチタニウムフタロシア
    ニン結晶を含有することを特徴とする電子写真感光体。
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