JP3296438B2 - 無金属フタロシアニン顔料の製造方法及び電子写真感光体 - Google Patents
無金属フタロシアニン顔料の製造方法及び電子写真感光体Info
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Description
顔料の製造方法及び電子写真感光体に関するものであ
り、特に半導体レーザー光等の近赤外域の光に対して高
い感度を有する感光体に関するものである。
加工性、軽量、可撓性等の利点を有する有機光導電性物
質を用いた電子写真感光体が実用化されている。
て、半導体レーザーを光源としたレーザービームプリン
タの開発が活発であり、また、複写機に関しても機能の
高度化に対応したデジタル化への動きが活発である。こ
れらの機器の感光体に用いられる光導電性物質は、半導
体レーザーの発振波長に感度を有することはもちろん、
その前後の波長域においてフラットな分光感度特性を示
す。また、機器の小型化、軽量化のため、より感度の高
い感光体が要求されている。
物質として従来より、フタロシアニン系化合物は、比較
的合成が容易であること、アゾ結合のように光化学反応
を受けやすい部分がなく、優れた耐光性が期待できるこ
と等により幅広く研究されており、特に無金属フタロシ
アニンは合成条件が比較的穏和であり、大スケールで製
造しやすいという利点を有する。
真特性に優れ、しかも製造が容易で製品の品質安定性も
よい光導電性無金属フタロシアニンとして、CuKαの
X線に対するブラッグ角度(許容範囲±0.2度)が7.4、
9.0、16.5、17.2、22.1、23.8、27.0および28.4度に主
要な回折ピークを有し、かつブラッグ角度(許容範囲±
0.2 度)が21度から25度の範囲に実質的に2本の回折ピ
ークのみを有する無金属フタロシアニンを用いる技術が
開示されている。
3769号公報記載の電子写真感光体は初期表面電位が
高く、電荷保持能に優れる等の電子写真特性を有しては
いるものの、光感度が充分でなく、また、繰り返し運転
後における残留電位の上昇を招くものであった。
光感度に優れ、初期表面電位、光感度、残留電位及び繰
り返し特性のすべてに亘り安定した優れた電子写真特性
を付与しうる無金属フタロシアニン顔料の製造方法及び
該電子写真特性を有する電子写真感光体を提供すること
にある。
意検討を重ねた結果、硫酸アンモニウム100〜300
0ppmの存在下で、無金属フタロシアニンを乾式摩砕
に付して得られるCuKαのX線に対するブラッグ角度
(許容範囲±0.2度)が7.4、9.0、16.5、17.2、22.1、2
3.8、27.0および28.4度に主要な回折ピークを有し、か
つブラッグ角度(許容範囲±0.2度)が21度から25度の
範囲に実質的に2本の回折ピークのみを有する無金属フ
タロシアニン顔料がとくに優れた電荷受容能及び感度を
示すことを見出し、本発明を完成させるに至った。
を、硫酸アンモニウム100〜3000ppmの存在下
で、乾式摩砕してCuKαのX線に対するブラッグ角度
(許容範囲±0.2度)が7.4、9.0、16.5、17.2、22.1、2
3.8、27.0および28.4度に主要な回折ピークを有し、か
つブラッグ角度(許容範囲±0.2度)が21度から25度の
範囲に実質的に2本の回折ピークのみを有する無金属フ
タロシアニン顔料とすることを特徴とする無金属フタロ
シアニン顔料の製造方法、および、CuKαのX線に対
するブラッグ角度(許容範囲±0.2度)が7.4、9.0、16.
5、17.2、22.1、23.8、27.0および28.4度に主要な回折
ピークを有し、かつブラッグ角度(許容範囲±0.2度)
が21度から25度の範囲に実質的に2本の回折ピークのみ
を有する無金属フタロシアニン顔料と、硫酸アンモニウ
ム100〜3000ppmとを含有する感光層を有する
電子写真感光体に関するものである。
は、特に限定されるものではないが、本発明の感度特性
を一層顕著なものにするためにα型無金属フタロシアニ
ン及び/又はγ型無金属フタロシアニンが好ましい。
と共に存在せしめる、硫酸アンモニウムは、アシッドペ
ースト法、アシッドスラリー法、アシッドスウェリング
法等の無金属フタロシアニン製造過程、即ち、無金属フ
タロシアニンを硫酸と塩を形成せしめた後、アンモニア
で中和処理する過程によって生成する塩であることが好
ましく、乾式摩砕時に別途添加された塩では効果が小さ
い。この作用発現には、該塩がフタロシアニン分子のス
タッキング構造内に分子レベルで取り込まれていること
が重要であると思われる。
法、アシッドスラリー法、アシッドスウェリング法等に
よって得られる無金属フタロシアニン顔料は、電子写真
感光体に用いられる場合には、従来より、高純度である
ことが要求され、塩等のイオン性無機不純物は極力除去
した後、顔料化していたが、本発明のようにイオン性無
機不純物を含有させ状態で顔料化することで、特に優れ
た電荷受容能と光感度を示す無金属フタロシアニン顔料
が得られることは想定されていなかった。即ち、本発明
において、乾式摩砕時に存在させる硫酸アンモニウムの
量は、無金属フタロシアニン顔料と硫酸アンモニウムの
総量に対し、通常100ppm〜3000ppm、なか
でも電荷保持能に優れる点から100〜1500ppm
が好ましい。
形成し得る酸は、硫酸である。硫酸は、アシッドペース
ト法、アシッドスラリー法、アシッドスウェリング法等
によって結晶型をα型又はγ型に変化させる点において
好ましい。このα型無金属フタロシアニンは、該フタロ
シアニン1分子に対し、酸2分子が配位した塩を形成す
ることにより得られ、また、γ型無金属フタロシアニン
は、該フタロシアニン1分子に対し、酸1分子が配位し
た塩を形成することによって得られる。無金属フタロシ
アニンに配位する酸の数は用いる酸の濃度に支配され、
一般的に酸濃度の高い方が無金属フタロシアニン1分子
に対して酸2分子が配位したα型無金属フタロシアニン
ができ易い。例えば、硫酸の濃度が64.5〜66.0
重量%の硫酸水溶液で無金属フタロシアニンを懸濁させ
ればγ型無金属フタロシアニンが得られ、それ以上の濃
度の硫酸に溶解させた場合にはα型無金属フタロシアニ
ンが得られる。
中和処理時に過剰に用いられた塩基分が除去しやすい、
アンモニアである。
これらの硫酸とアンモニアとが夫々好適な条件を満足す
る組み合わせである。
室温乃至80℃の温度条件下でアトライター、ボールミ
ル、振動ミル等によって行なうものが挙げられる。なか
でもアトライターによる摩砕は短時間で摩砕できる点で
好ましく、その粉砕時間は通常8乃至12時間である。
又、ボールミルによる摩砕は分散性に優れる顔料が得ら
れる点で好ましく、その粉砕時間は4乃至14日間であ
る。乾式摩砕は通常1次粒子径が0.03〜0.1μm
となる迄行なうが、なかでもCuKαのX線に対するブ
ラッグ角度(許容範囲±0.2度)が7.4、9.0、16.5、17.
2、22.1、23.8、27.0および28.4度に主要な回折ピーク
を有し、かつブラッグ角度(許容範囲±0.2度)が21度
から25度の範囲に実質的に2本の回折ピークのみを有す
る様になるまで行なうことが好ましい。
荷発生物質として本発明の無金属フタロシアニンに他の
電荷発生物質を併用してもよい。併用できる電荷発生物
質の例としては、α型、β型、γ型、τ型、τ’型、π
型、η型、η’型、K型の無金属フタロシアニン、USP3
357989号明細書記載のX型無金属フタロシアニン、特開
昭60ー243089号公報記載の無金属フタロシアニン、銅、
チタン、インジウム、マンガン、アルミニウム、マグネ
シウム、スズ、ケイ素等の中心金属を有するフタロシア
ニン系化合物、無金属または中心金属を有するナフタロ
シアニン系化合物、ビスアゾおよびトリスアゾ系化合
物、アントラキノン系化合物、ペリレン系化合物、ペリ
ノン系化合物、多環式キノン系化合物、ジオキサジン系
化合物、キナクリドン系化合物、アズレニウム系化合
物、スクリリウム塩系化合物、ピリリウム塩系化合物、
ピロロピロール系化合物、等を挙げることができる。
体上にCuKαのX線に対するブラッグ角度(許容範囲
±0.2度)が7.4、9.0、16.5、17.2、22.1、23.8、27.0
および28.4度に主要な回折ピークを有し、かつブラッグ
角度(許容範囲±0.2度)が21度から25度の範囲に実質
的に2本の回折ピークのみを有する無金属フタロシアニ
ン顔料と硫酸アンモニウム100〜3000ppmとを
含有する感光層を有するものであるが、この様な感光体
は、無金属フタロシアニンを硫酸アンモニウム100〜
3000ppmの存在下で乾式摩砕して成るCuKαの
X線に対するブラッグ角度(許容範囲±0.2度)が7.4、
9.0、16.5、17.2、22.1、23.8、27.0および28.4度に主
要な回折ピークを有し、かつブラッグ角度(許容範囲±
0.2度)が21度から25度の範囲に実質的に2本の回折ピ
ークのみを有する無金属フタロシアニン顔料(以下、単
に「フタロシアニン顔料」という)を感光層に含有させ
形成して成るが、その構成は種々の構造をとることがで
きる。
の感光体は、導電性支持体(1)上にフタロシアニン顔
料(3)を結着剤樹脂(4)中に分散させてなる感光層
(2a)を設けたものである。第2図の感光体は、導電
性支持体(1)上にフタロシアニン顔料(3)を電荷輸
送物質及び結着剤樹脂から成る電荷輸送媒体(5)に分
散させてなる感光層(2b)を設けたものである。第3
図及び第4図の感光体はフタロシアニン顔料(3)を主
体とする電荷発生層(6)と、電荷輸送物質と結着剤樹
脂から成る電荷輸送層(7)とから成る感光層(2c)
または(2d)をそれぞれ設けたものである。
(3)は、光減衰に必要な電荷担体の発生及び電荷輸送
の両作用を行っている。第2図の感光体の場合には、電
荷輸送物質は結着剤樹脂と共に電荷輸送媒体(5)を形
成し、一方フタロシアニン顔料(3)は電荷発生材料と
して作用する。この電荷輸送媒体(5)はフタロシアニ
ン顔料(3)の如き電荷の生成能力は持たないが、フタ
ロシアニン顔料から発生した電荷を受け入れ、これを輸
送する能力を持っている。
結着剤樹脂溶液中に分散させ、この分散液を導電性支持
体上に塗布、乾燥することによって製造することができ
る。第2図の感光体は、フタロシアニン顔料を電荷輸送
物質及び結着剤樹脂を溶解した溶液中に分散せしめ、こ
の分散液を導電性支持体上に塗布、乾燥することによっ
て製造することができる。また、第3図の感光体は、導
電性支持体上にフタロシアニン顔料を溶剤または結着剤
樹脂溶液中に分散して得た分散液を塗布、乾燥し、その
上に電荷輸送物質及び結着剤樹脂を溶解した溶液を塗
布、乾燥することにより製造することができる。第4図
の感光体は電荷輸送物質及び結着剤樹脂を溶解した溶液
を導電性支持体上に塗布、乾燥し、その上にフタロシア
ニン顔料の微粒子を溶剤または結着剤樹脂溶液中に分散
して得た分散液を塗布、乾燥することにより製造するこ
とができる。
及び第2図の感光体の場合、0.1〜100μm、好ま
しくは3〜40μmである。また第3図及び第4図の感
光体の場合には、電荷担体発生層(6)の厚さは0.0
1〜20μm以下、好ましくは0.1〜1μmであり、
電荷輸送層(7)の厚さは0.1〜100μm、好まし
くは3〜40μmである。
上に中間層を設け、また最上部に表面保護層を設けても
よい。単層型構造の感光体は正帯電用感光体として用い
るのが好ましく、積層型構造の感光体は電荷発生層と電
荷輸送層の位置関係により、正帯電用感光体としても負
帯電用感光体としても使用できる。
て使用できる電荷輸送物質としてはヒドラゾン系化合
物、オキサゾール系化合物、オキサジアゾール系化合
物、オキサチアゾール系化合物、チアゾール系化合物、
チアジアゾール系化合物、トリアゾール系化合物、スチ
リル・スチルベン系化合物、ピラゾリン系化合物、トリ
アリールアミン系化合物、ジアリールアミン系化合物、
ジベンジルアミン系化合物、トリアリールメタン系化合
物、アジン系化合物、イミダゾール系化合物、イミドゾ
リジン系化合物、ジシアノメチレン系化合物、等を挙げ
ることができる。またこれらの化合物のうち、芳香族環
を有するものについては、当該部分がベンゾ類縁体等の
縮合多環構造をしていてもよい。
あれば任意のものが使用できるが、誘電率が高く、電気
絶縁性のよい高分子重合体が特に好ましい。この様な高
分子重合体として、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニ
ルカルバゾール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニ
ル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹
脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、アクリル樹脂、メタク
リル樹脂、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、メラミン
樹脂、メラミンーアルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、スチレン−ブタジエ
ン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−無水マレイン酸共重合体等を挙げることができる。
としては、例えば、トルエン、キシレン、ミネラルスピ
リット等の炭化水素類、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン類、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロ
エタン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン等のハロ
ゲン化炭化水素類、テトロヒドロフラン、ジオキサン、
モノグライム、ジグライム、アニソール等のエーテル
類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブ、シクロヘキサノール等のアルコール類、酢酸エ
チル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、セロソルブアセテー
ト、ブチルセロソルブアセテート等のエステル類、ジメ
チルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド
類、水、等を挙げることができ、さらにこれらの溶剤2
種以上の混合物も用いることができる。
ー、溶剤をボールミル、ビーズミル、ペイントシェーカ
ー、サンドグラインダー、アトライター、ディスパーザ
ー、ホモミキサー、等の分散手段により分散することで
調製できる。
ンコーター、アプリケーター、バーコーター、ドクター
ブレード、ロールコーター、スプレーコーター、ディッ
ピング、等の手段を用いて導電性支持基体上に展開する
ことで行うことができる。
としては、例えば、アルミニウム、銅、亜鉛、ステンレ
ス、クロム、チタン、ニッケル、モリブデン、バナジウ
ム、インジウム、金、白金等の金属または合金を用いた
金属板、金属ドラム、あるいは、導電性ポリマー、酸化
インジウム等の導電性化合物やアルミニウム、パラジウ
ム、金等の金属または合金を塗布、蒸着、あるいはラミ
ネートした紙、プラスチックフィルム、セラミックス等
が挙げられる。
支持体によって異なるが、ドラム状、平板状、シート
状、ベルト状等多種の形状が可能である。さらに、本発
明の電子写真感光体においては、感度の向上、残留電位
の低減等を目的に、電子受容性物質をフタロシアニン顔
料を含有する層に存在させることもできる。電子受容性
物質の例としては、コハク酸、マレイン酸、安息香酸、
フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、メリット
酸、およびこれらの酸無水物、ならびにこれらカルボン
酸および酸無水物のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基
等、電子吸引性置換基による置換誘導体、ニトロベンゼ
ンおよびその置換誘導体、ベンゾキノンおよびその置換
誘導体、ナフトキノンおよびその置換誘導体、アントラ
キノンおよびその置換誘導体、フルオレンおよびその置
換誘導体、サリチル酸およびその置換誘導体、テトラシ
アノエチレン、テトラシアノキノジメタン、その他の電
子親和力の大きい化合物を挙げることができる。電子受
容性物質の添加量としては電荷発生物質100に対し、
0.01〜100重量部、特に0.1〜20重量部が好
ましい。
明する。なお、例中に於て部は重量部を意味する。
まで冷却した。これに無金属フタロシアニン100部を
少しづつ加え、溶解させた。完全に溶解したことを確認
したのち、氷水20000部に注ぎ、希釈、晶出させ
た。晶出した無金属フタロシアニンを濾過し、水200
00部で洗浄した。ケーキを水1500部に解膠し、濃
アンモニア水20部を加え、約80℃で1時間攪拌した
のち濾過した。ケーキを水3000部で洗浄し、乾燥し
てα型無金属フタロシアニン90部を得た。含有される
硫酸イオンをイオンクロマトグラフにて分析したところ
2700ppmであった。
にボールミルに仕込み、周囲の気温を最低28℃、平均
35℃に保ちながら100rpmで150時間摩砕し、
CuKαのX線に対するブラッグ角度(許容範囲±0.2
度)が7.4、9.0、16.5、17.2、22.1、23.8、27.0および
28.4度に主要な回折ピークを有し、かつブラッグ角度
(許容範囲±0.2 度)が21度から25度の範囲に実質的に
2本の回折ピークのみを有する無金属フタロシアニンを
得た。
まで冷却した。これに無金属フタロシアニン100部を
少しづつ加え、溶解させた。完全に溶解したことを確認
したのち、氷水20000部に注ぎ、希釈、晶出させ
た。晶出した無金属フタロシアニンを濾過し、水200
00部で洗浄した。ケーキを水1500部に解膠し、濃
アンモニア水20部を加え、約80℃で1時間攪拌した
のち濾過し、ケーキを水1000部で洗浄した。ケーキ
を水1500部に再度解膠し、約80℃で1時間攪拌し
たのち濾過し、水1000部で洗浄し、乾燥してα型無
金属フタロシアニン90部を得た。含有される硫酸イオ
ンをイオンクロマトグラフにて分析したところ1050
ppmであった。
KαのX線に対するブラッグ角度(許容範囲±0.2度)
が7.4、9.0、16.5、17.2、22.1、23.8、27.0および28.4
度に主要な回折ピークを有し、かつブラッグ角度(許容
範囲±0.2 度)が21度から25度の範囲に実質的に2本の
回折ピークのみを有する無金属フタロシアニンを得た。
り返したこと以外は実施例2と同様にして、硫酸イオン
含有量450ppmのα型無金属フタロシアニンを得
た。
KαのX線に対するブラッグ角度(許容範囲±0.2度)
が7.4、9.0、16.5、17.2、22.1、23.8、27.0および28.4
度に主要な回折ピークを有し、かつブラッグ角度(許容
範囲±0.2 度)が21度から25度の範囲に実質的に2本の
回折ピークのみを有する無金属フタロシアニンを得た。
り返したこと以外は実施例2と同様にして、硫酸イオン
含有量120ppmのα型無金属フタロシアニンを得
た。
KαのX線に対するブラッグ角度(許容範囲±0.2度)
が7.4、9.0、16.5、17.2、22.1、23.8、27.0および28.4
度に主要な回折ピークを有し、かつブラッグ角度(許容
範囲±0.2 度)が21度から25度の範囲に実質的に2本の
回折ピークのみを有する無金属フタロシアニンを得た。
5℃で無金属フタロシアニンを少しづつ加え、2時間撹
拌しながら懸濁させた後、氷水20000部に注ぎ、希
釈、晶出させた。晶出した無金属フタロシアニンを濾過
し、水20000部で洗浄した。ケーキを水1500部
に解膠し、濃アンモニア水20部を加え、約80℃で1
時間撹拌したのち濾過し、ケーキを水1000部で洗浄
した。ケーキを水1500部に再度解膠し、約80℃で
1時間撹拌したのち濾過し、水1000部で洗浄し、乾
燥してγ型無金属フタロシアニン90部を得た。含有さ
れる硫酸イオンをイオンクロマトグラフにて分析したと
ころ1100ppmであった。
KαのX線に対するブラッグ角度(許容範囲±0.2度)
が7.4、9.0、16.5、17.2、22.1、23.8、27.0および28.4
度に主要な回折ピークを有し、かつブラッグ角度(許容
範囲±0.2 度)が21度から25度の範囲に実質的に2本の
回折ピークのみを有する無金属フタロシアニンを得た。
ppmのα型無金属フタロシアニンをアルミナ製ボール
2000部とともにボールミルに仕込み、周囲の気温を
最低12℃、平均18℃に保ちながら100rpmで1
50時間摩砕し、X型無金属フタロシアニン顔料を得
た。
り返したこと以外は実施例2と同様にして、硫酸イオン
含有量75ppmのα型無金属フタロシアニンを得た。
属フタロシアニンを得た。
1により製造された無金属フタロシアニン1部、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体(商品名エ
スレックスM 積水化学製)1部、メチルエチルケトン
28部、および直径3mmのガラスビーズ40部を仕込
み、ペイントシェーカーにて2時間振盪、分散し、電荷
発生層塗布液を調製した。一方、ポリカーボネート樹脂
(商品名レクサン 141-111 ジーイープラスチックス
製)1部、p−ジエチルアミノベンズアルデヒドジフェ
ニルヒドラゾン(商品名A.B.P.H. 亜南香料
製)1部をテトラヒドロフラン10部に溶解し、電荷輸
送層塗布液を調製した。
フタレートフィルム上に、電荷発生層塗布液をバーコー
ターを用い、乾燥膜厚が約0.5μmになるよう塗布
し、乾燥して電荷発生層を形成した。続いて電荷輸送層
塗布液をバーコーターを用い、乾燥膜厚が約20μmに
なるよう塗布し、乾燥して電荷輸送層を形成し、積層型
電子写真感光体を夫々作成した。
写紙試験装置EPA−8100(川口電機製作所製)を
用いて測定した。試料サイズは20mmφとした。帯電は
コロナ放電電圧−7kV、スタティックモード4で行い、
光源はキセノンランプの光をモノクロメータを通して得
た780nmの光を用いた。測定は2000サイクル繰り
返して行った。5サイクル目、2000サイクル目の測
定結果を第1表に示した。V0は初期電位(V)、V2/VO
は暗所2秒間の電荷保持率(%)、E1/2は半減露光量(erg
/cm2)、VRは5秒後の残留電位(V)を表す。
いて実施例5で製造された感光体について、試料サイズ
を44×44mm、コロナ放電電圧を−5.6kV、光源を
タングステンランプの白色光(強度10ルックス)とし
て電子写真特性の測定を行ったところ、初期表面電位が
−843V,2秒間の電荷保持率が90.8%、半減露
光量が2.1ルックス・秒であった。
例1により製造された無金属フタロシアニン1部、ポリ
エステル樹脂(商品名バイロン200 東洋紡製)6部、
テトラヒドロフラン30部、および直径3mmのガラスビ
ーズ40部を仕込み、ペイントシェーカにて2時間振
盪、分散し、感光体塗布液を調製した。アルミニウムを
蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルム上に、感
光体塗布液をバーコータを用い、乾燥膜厚が約20μm
になるよう塗布し、乾燥して電子写真感光体を作成し
た。
写紙試験装置EPA−8100(川口電機製作所製)を
用いて測定した。試料サイズは44×44mmとした。帯
電はコロナ放電電圧+5.6kV、スタティックモード4
で行い、光源はタングステンランプの白色光(強度10
ルックス)を用いた。測定は2000サイクル繰り返し
て行った。5サイクル目、2000サイクル目の測定結
果を第2表に示した。V0は初期電位(V)、V10/VOは
暗所2秒間の電荷保持率(%)、E1/2は半減露光量(lux・s
ec)、VRは15秒後の残留電位(V)を表す。
を含有する電子写真感光体は電荷受容能及び光感度が共
に優れた電荷発生物質として優れた性能を有するもので
あり、白色光に対してのみならず、長波長の光、特に半
導体レーザー光に対して優れた電子写真特性が得られる
ものである。
大断面図である。
大断面図である。
大断面図である。
大断面図である。 (1):導電性支持体 (2a)、(2b)、(2c)及び(2d):感光層 (3):無金属フタロシアニン顔料 (4):結着樹脂 (5):電荷輸送媒体 (6):電荷担体発生層 (7):電荷輸送層
Claims (5)
- 【請求項1】 無金属フタロシアニンを、硫酸アンモニ
ウム100〜3000ppmの存在下で、乾式摩砕して
CuKαのX線に対するブラッグ角度(許容範囲±0.2
度)が7.4、9.0、16.5、17.2、22.1、23.8、27.0および
28.4度に主要な回折ピークを有し、かつブラッグ角度
(許容範囲±0.2度)が21度から25度の範囲に実質的に
2本の回折ピークのみを有する無金属フタロシアニン顔
料とすることを特徴とする無金属フタロシアニン顔料の
製造方法。 - 【請求項2】 無金属フタロシアニンがα及び/又はγ
型である請求項1記載の無金属フタロシアニン顔料の製
造方法。 - 【請求項3】 乾式摩砕後に洗浄を行わない請求項1又
は2記載の無金属フタロシアニン顔料の製造方法。 - 【請求項4】 CuKαのX線に対するブラッグ角度
(許容範囲±0.2度)が7.4、9.0、16.5、17.2、22.1、2
3.8、27.0および28.4度に主要な回折ピークを有し、か
つブラッグ角度(許容範囲±0.2度)が21度から25度の
範囲に実質的に2本の回折ピークのみを有する無金属フ
タロシアニン顔料と、硫酸アンモニウム100〜300
0ppmとを含有する感光層を有する電子写真感光体。 - 【請求項5】 無金属フタロシアニンがα及び/又はγ
型無金属フタロシアニンである請求項4記載の電子写真
感光体。
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---|---|---|---|
JP09933791A JP3296438B2 (ja) | 1991-04-30 | 1991-04-30 | 無金属フタロシアニン顔料の製造方法及び電子写真感光体 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP09933791A JP3296438B2 (ja) | 1991-04-30 | 1991-04-30 | 無金属フタロシアニン顔料の製造方法及び電子写真感光体 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH04328170A JPH04328170A (ja) | 1992-11-17 |
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JP09933791A Expired - Lifetime JP3296438B2 (ja) | 1991-04-30 | 1991-04-30 | 無金属フタロシアニン顔料の製造方法及び電子写真感光体 |
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JP3158831B2 (ja) * | 1994-01-11 | 2001-04-23 | 富士電機株式会社 | 無金属フタロシアニンとその製法および電子写真感光体 |
-
1991
- 1991-04-30 JP JP09933791A patent/JP3296438B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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