JPH019844Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は附設部分平屋の接合下地構造に係
り、その目的は多雪地帯等の屋根部分に高荷重が
かかる地域におけるパネル工法による部分平屋を
構築する場合に好適に使用できる附設部分平屋の
接合下地構造の提供にある。

（従来の技術及びその課題） 従来、多雪地帯等の高荷重が部分平屋の屋根面
に加わる地域においてはパネル工法で階上家屋に
附設部分平屋の家屋を構築するということは不可
能であつた。

その理由は、階上家屋とこの階上家屋に附設す
る部分平屋との界面に高荷重が積雪等によつて加
わつて部分平屋が破損するという欠点があるた
め、このような多雪地帯においては階上家屋に附
設する部分平屋をもつ構築物をパネル工法で構築
するということは非常に困難であるという問題が
あつた。

これにつき、階上家屋と部分平屋との界面に高
荷重に耐えうるよう支柱を立設したものとして、
実開昭56−67272号や実開昭57−29636号公報に開
示の技術があるが、これらは支柱と他の枠材（屋
根枠や桁枠等）とを連結させるのに溶接や連結金
具によつて直接結合させるものであるから、溶接
等の熟練を要したり、部品数が多く必要だつたり
などの作業性の面で好ましくなかつた。

また、これらの作業性の悪さを解消するため特
開昭52−71822号公報に開示されているようなジ
ヨイントブロツクを用いることも考えられるが、
この公報に記載のジヨイントブロツクは、溶接部
が必要であるため、作業に熟練を要し、階上家屋
に附設される部分平屋を構築するために使用する
には作業の簡便性に欠陥があつた。

（課題を解決するための手段） この考案は階上家屋とこの階上家屋に附設する
部分平屋との界面に、上面にジヨイント金物取付
板が形成されるとともに、側面上部に作業用開口
が形成された補強柱を所要数立設し、この補強柱
上に補強柱取付板と胴差し取付片とが設けられた
ジヨイント金物を取り付け、このジヨイント金物
上に前記ジヨイント金物への取付用取付板が設け
られている屋根パネル結合用の取付金物を固着し
てなる附設部分平屋の接合下地構造とすることに
より、上述のような課題を悉く解決する。

（作用） 補強柱上面のジヨイント金物取付板をジヨイン
ト金物の補強柱取付板に、ジヨイント金物の胴差
し取付片を胴差しに、そしてジヨイント金物への
取付用取付板が設けられている屋根パネル結合用
の取付金物をジヨイント金物に、それぞれ、任意
の手段（例えばボルト、ナツト）により結合させ
ることにより作業が簡便に行える。

特に補強柱の側面上部には作業用空所が形成さ
れているので、ジヨイント金物を取り付ける際の
作業がしやすい。

そして、階上家屋とこの階上家屋に附設する部
分平屋との界面に立設された補強柱によつて積雪
による高荷重を耐えうることができる。

（実施例） 以下図面に基づいてこの考案の一実施例を説明
する。

第１図、第２図Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ及び第３図にお
いて１は階上家屋で、２はこの階上家屋１に附設
する部分平屋、３は階上家屋１と部分平屋２との
界面、４は補強柱、５はジヨイント金物、６は取
付金物、７は胴差しである。

第３図に側面図を示す如く、この考案の一実施
例に係る附設部分平屋の接合下地構造は基礎８上
に補強柱４を立設し、この補強柱４上に胴差し７
結合用のジヨイント金物５を取り付け、更にこの
ジヨイント金物５上に屋根パネル結合用の取付金
物６を固着する。

ジヨイント金物５を柱との結合及びジヨイント
金物５と取付金物６との結合はそれぞれボルト、
ナツト等の任意の結合手段で行えばよい。

この考案で使用する補強柱４としては第２図Ｂ
に示す如く、角柱状であつて上部近傍に作業用の
空所４ａを穿設し、上端部にはジヨイント金物５
取付用の取付板４ｂを設けた形状のものが好まし
く使用できる。

更にこの考案で使用するジヨイント金物５とし
ては少なくとも補強柱４取付用の取付板５ａと胴
差し７取付用の取付片５ｃ，５ｄが設けられてい
る形状のものであればすべて好ましく使用でき
る。

又、この考案において取付金物６としては屋根
パネルへの取付用の取付板６ａとジヨイント金物
５への取付用取付板６ｂが設けられていて屋根パ
ネルを簡便に取り付けられるものであればすべて
好ましく使用できる。

尚、第２図Ａに胴差し７を示すが、第２図Ａの
実施例においてはこの胴差し７として溝型材７ａ
の上下端に取付板７ｂを取り付けた形状のものを
図示しているが必ずしもこの形状に限定されるも
のではない。

（考案の効果） 以上詳述した如くこの考案は階上家屋とこの階
上家屋に附設する部分平屋との界面に、上面にジ
ヨイント金物取付板が形成されるとともに、側面
上部に作業用開口が形成された補強柱を所要数立
設し、この補強柱上に補強柱取付板と胴差し取付
片とが設けられたジヨイント金物を取り付け、こ
のジヨイント金物上に前記ジヨイント金物への取
付用取付板が設けられている屋根パネル結合用の
取付金物を固着してなる附設部分平屋の接合下地
構造であるので、以下の効果を奏する。

パネル工法であつても多雪地帯等の高荷重地域
において充分階上家屋に部分平屋を附設すること
ができる。

しかも補強柱と胴差し、取付金物を連結するの
に任意の簡便な手段に取付作業が行えるジヨイン
ト金物が用いられるので、構築作業能率がよい。

さらに、補強柱の側面上部には作業用空所が設
けられているので、ジヨイント金物の取付けが容
易に行える。

【図面の簡単な説明】

第１図は附設部分平屋の外観説明図、第２図
Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄはそれぞれこの考案に係る附設部
分平屋の接合下地構造の一実施例で使用する胴差
し、補強柱、ジヨイント金物、取付金物の外観説
明図、第３図はこの考案の一実施例に係る附設部
分平屋の接合下地構造の側面説明図を示すもので
ある。 １……階上家屋、２……部分平屋、３……界
面、４……補強柱、５……ジヨイント金物、６…
…取付金物、７……胴差し。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 階上家屋とこの階上家屋に附設する部分平屋と
   の界面に、上面にジヨイント金物取付板が形成さ
   れると共に、側面上部に作業用開口が形成された
   補強柱を所要数立設し、この補強柱上に補強柱取
   付板と胴差し取付片とが設けられたジヨイント金
   物を取り付け、このジヨイント金物上に前記ジヨ
   イント金物への取付用取付板が設けられている屋
   根パネル結合用の取付金物を固着してなる附設部
   分平屋の接合下地構造。