JPH09291592A

JPH09291592A - 柱梁ブレース接続金物

Info

Publication number: JPH09291592A
Application number: JP31345796A
Authority: JP
Inventors: Kunio Emori; 邦夫江森; Atsushi Ninomiya; 淳二宮; Toshiaki Miyao; 俊明宮尾
Original assignee: NKK Corp; Nippon Kokan Ltd
Current assignee: JFE Engineering Corp
Priority date: 1996-02-26
Filing date: 1996-11-25
Publication date: 1997-11-11

Abstract

(57)【要約】【課題】溶接を必要としない柱梁ブレース接続金物を
提供する。【解決手段】柱１との取付け孔４ａ、４ｂを側面に有
するＬ型金具、Ｕ型金具または平板金具４と、ブレース
３との取付け孔５ｃをウェブ５ａ側面に、梁２の下フラ
ンジ２ａとの取付け孔５ｄ、５ｅをフランジ５ｂ面に有
するＴ型金具５と、からなり前記Ｔ型金具５のウェブ部
５ａが前記Ｌ型、Ｕ型、平板金具４の側面に固着されて
なる柱梁ブレース接続金物である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、建築、土木等の構
造物の柱梁ブレース接続金物に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、梁貫通型の柱と梁およびブレース
の接続構造の一例を示すと、図８および図９（図８のＡ
−Ａ断面図）に示すように、角形鋼管等の柱１に梁２お
よびブレース３を現場接合するにあたり、柱１の上部に
特殊な接続金物７を設けて接合する。

【０００３】即ち、接続金物７は、柱１と溶接ａにより
取付くベースプレート７ａおよび梁２の下部フランジ２
ａとボルト止めｂされるトッププレート７ｂを有し、高
さ方向に平断面Ｔ型または十字型のリブ７ｃ、７ｄから
なる構造であり、前記リブ７ｃ、７ｄは、前記ベースプ
レート７ａ、７ｂと溶接構造である。

【０００４】前記接続金物７は、予め、工場で溶接構造
物として製作し、柱１にベースプレート７ａが溶接ａさ
れる。

【０００５】建築現場では、梁２とのボルト止めｂおよ
びブレース３とのボルト止めｃが施行される。

【０００６】尚、梁２の直交方向にも別の梁が、または
梁２の上部にも別の柱が、取付けられることがあるが、
図示を省略した。

【０００７】また、住宅用建築パネルにおいては、柱、
梁を枠状に溶接してフレームを形成し、該フレームの４
隅にブレースを対角線状に溶接した耐力パネルが公知で
ある。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】前述の接続金物および
住宅用建築パネルにおいては、溶接構造であるため、溶
接技能者の確保が要求されるが、近年、溶接技能者が不
足しており、また、溶接の品質管理は切断、穴明け加工
に比べ高度な管理が要求される、という問題がある。

【０００９】また、加工度の多い接続金物そのものの製
作が柱の本数に応じて多数あり、製作コストが高くつく
問題があった。

【００１０】本発明は溶接カ所を大幅に削減し、しかも
建築現場での取付けも容易となる柱梁ブレース接続金物
を提供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】前述の課題を解決する第
一の手段は、柱との取付け孔を側面に有するＬ型金具
と、ブレースとの取付け孔をウェブ側面に、梁の下フラ
ンジとの取付け孔をフランジ面に有するＴ型金具と、か
らなり前記Ｔ型金具のウェブが前記Ｌ型金具の側面に固
着されてなる柱梁ブレース接続金物により解決される。

【００１２】前述の第一の手段によれば、Ｌ型金具とＴ
型金具で構成されるので、Ｌ形鋼、Ｔ形鋼から切り出
し、孔明けをし、Ｌ型金具の側面とＴ型金具のウェブ部
との溶接により完成する。また、Ｌ形鋼、Ｔ形鋼につい
ては、規格品の利用も可能となる。

【００１３】工場での組立時および現地では、柱、梁、
ブレースとの接続は、全てボルト止めされ、溶接作業は
皆無となる。

【００１４】前述の課題を解決する第二の手段は、柱と
の取付け孔を側面に有する金具がＵ型金具であり、ブレ
ースとの取付け孔をウェブ側面に、梁の下フランジとの
取付け孔をフランジ面に有するＴ型金具が、前記Ｕ型金
具の側面に固着されてなる柱梁ブレース接続金物により
解決される。

【００１５】前述の第二の手段によれば、Ｕ型金具の使
用により柱への取付け時の支持が容易となる。

【００１６】前述の課題を解決する第三の手段は、柱と
の取付け孔を側面に有する金具が平板金具であり、ブレ
ースとの取付け孔をウェブ側面に、梁の下フランジとの
取付け孔をフランジ面に有するＴ型金具が、前記平板金
具の側面に固着されてなる柱梁ブレース接続金物により
解決される。

【００１７】前述の第三の手段によれば、柱梁ブレース
接続金物自体が平板の組合せで製作できるので、製作が
容易であり、また、軽量化され、材料コストを低減する
ことができる。

【００１８】前述の課題を解決する第四の手段は、梁の
下フランジとの取付け孔を有するフランジ面が柱方向に
延出されていることを特徴とする前記第一、第二、また
は第三の手段に記載の柱梁ブレース接続金物により解決
される。

【００１９】前述の第四の手段によれば、梁の下フラン
ジとの取付け孔を有するフランジ面を柱方向に延出する
ことにより、柱梁ブレース接続金物全体の剛性の向上が
図れ、上階の柱下端と前記フランジ面とが面当接とな
り、軸圧縮力に対して軸力伝達が図れ、柱相互の接続ボ
ルトの負担が軽減される。また、柱の建込みが容易とな
る。

【００２０】

【発明の実施の形態】図１は、本発明の第一の実施の形
態にかかる柱梁ブレース接続金物の斜視図である。

【００２１】１は角形鋼管等からなる柱で、２は前記柱
１の上部に取付く梁である。３はブレースである。

【００２２】本発明の柱梁ブレース接続金物は、柱１と
の取付け孔４ａ、４ｂを側面に有するＬ型金具４と、ブ
レース３との取付け孔５ｃをウェブ部５ａ側面に、梁２
の下フランジ２ａとの取付け孔５ｄ、５ｅをフランジ５
ｂ面に有するＴ型金具５と、からなり前記Ｔ型金具５の
ウェブ部５ａと前記Ｌ型金具４の側面とが溶接等イで固
着されている。

【００２３】前記Ｌ型金具４とＴ型金具５のフランジ５
ｂ面とは、必ずしも溶接する必要はなく、柱、梁の規模
に応じて施工される。

【００２４】図２の斜視図は、本発明の第二の実施の形
態にかかる柱梁ブレース接続金物で、前記Ｌ型金具４の
対向部に柱１への取付け孔４ａを有する平板４′からな
る断面Ｕ型金具とし、さらに、段部Ａを設け、該段部Ａ
に前記Ｔ型金具５のフランジ５ｂを当接させてウェブ部
５ａと前記Ｌ型金具４の側面とが溶接等イで固着されて
いる柱梁ブレース接続金物である。

【００２５】前記Ｕ型金具は、溝型鋼からの切り出しで
製作してもよい。また、段部Ａは、柱１が接合される場
合は、面一とする必要はないので、必須とするものでは
ない。

【００２６】図３の斜視図は、本発明にかかる第三の実
施の形態の柱梁ブレース接続金物で、柱１との取付け孔
６ａ，６ｂを側面に有する金具が平板金具６であり、ブ
レースとの取付け孔５ｃをウェブ５ａ側面に、梁の下フ
ランジとの取付け孔５ｄ，５ｅをフランジ５ｂ面に有す
るＴ型金具５が、前記平板金具６の側面に溶接イ等によ
り固着されいる。

【００２７】さらに、フランジ５ｂは、柱方向へ二点鎖
線のごとく延出させてもよく、その場合は、上階の柱と
の接合が該延出したフランジ５ｂで、柱相互の軸力が向
上し、また、柱の建込みが容易となる。

【００２８】尚、平板金具６、Ｔ型金具５のウェブａお
よびフランジ５ｂは、前記第一および第二の実施の形態
の柱梁ブレース接続金物より大きめに製作することによ
り、ブレースとの取付け孔５ｃが柱または壁面から離れ
ることになり、ブレースの取付けが容易となる。さら
に、フランジ５ｂ面が広くなり、取付けられる梁のフラ
ンジとの接合が剛となり、また、柱梁ブレース接続金物
の全体の剛性が強化される。

【００２９】図４の斜視図は、平板金具６にウェブ金具
５ａを一体化したものに、フランジ５ｂを接合したもの
である。尚、平板金具６およびウェブ金具５ａは、Ｔ形
鋼の切り出しにより製作してもよい。

【００３０】図５の斜視図は、本発明の第四の実施の形
態で、フランジ５ｂ面を柱方向に延出したもので、前記
図３の柱梁ブレース接続金物と同様の効果を有する。

【００３１】また、図６および図７の斜視図は、図５の
柱梁ブレース接続金物の他の組立方法を図示したもの
で、図６はＬ型金具４に平板状のウェブ５ａを溶接した
ケ型金具に、フランジ５ｂを接合する方法である。

【００３２】また、図７は、Ｕ型の金具４に平板状のウ
ェブ５ａを接合した金具に、フランジフランジ５ｂを接
合する方法である。

【００３３】本発明にかかる柱梁ブレース接続金物は、
工場内で予め製作され、柱１にＬ型Ｕ型金具４、また
は、平板金具６を取付け孔４ａ、４ｂを使用して、例え
ば、公知のワンサイドボルト、または、通常のボルト等
を使用してボルト止め（建築現場でボルト止めしてもよ
い）した後、建築現場に搬送し、梁２およびブレース３
とのボルト止めが行われる。

【００３４】

【発明の効果】本発明の柱梁ブレース接続金物によれ
ば、Ｌ型金具はＬ形鋼から、Ｕ型金具は溝形鋼から、ま
た、Ｔ型金具は、Ｔ形鋼またはＨ形鋼から、の切り出し
で簡単に製作できる。溶接部は、Ｌ型金具、Ｕ型金具と
Ｔ型金具のウェブ部あるいは前記の何れかの金具と平板
または平板金具の組合せであるから、孔明け加工が主た
る作業となり、高度な技能を必要とする溶接作業を大幅
に削減でき、加工時間の短縮、省力化および品質向上に
つながる。

【００３５】また、柱、梁への取付けがボルト接合のみ
で足りるので、熟練を要する溶接技能を必要としない。

【００３６】さらに、亜鉛メッキ鋼板、アルミを５％、
５５％含むアルミ亜鉛合金メッキ鋼板は高耐蝕性がある
にもかかわらず、溶接欠陥を生じるとの理由から、柱、
梁の材料に適用できなかったが、本発明ではボルト取付
けであり溶接を使用しないので、当該柱および梁の材料
に前記亜鉛メッキ鋼板、アルミ亜鉛合金メッキ鋼板が使
用可能となり、柱、梁の耐蝕性を向上させることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の柱梁ブレース接続金物の第一の実施の
形態の斜視図。

【図２】本発明の柱梁ブレース接続金物の第二の実施の
形態の斜視図。

【図３】本発明の柱梁ブレース接続金物の第三の実施の
形態の斜視図。

【図４】本発明の第三の実施の形態にかかる柱梁ブレー
ス接続金物の組立方法の斜視図。

【図５】本発明の第四の実施の形態にかかる柱梁ブレー
ス接続金物の斜視図。

【図６】本発明の第四の実施の形態にかかる柱梁ブレー
ス接続金物の組立方法の斜視図。

【図７】本発明の第四の実施の形態にかかる柱梁ブレー
ス接続金物の他の組立方法の斜視図。

【図８】従来の柱梁接続金物を示す側面図。

【図９】図８のＡ−Ａ断面図。

【符号の説明】

１柱２梁２ａ梁の下部フランジ３ブレース３ａ取付け孔４本発明の一部であるＬ型、Ｕ型金具４ａ取付け孔４ｂ取付け孔５本発明の一部であるＴ型金具５ａＴ型金具のウェブ金具５ｂＴ型金具のフランジ部５ｃ取付け孔５ｄ取付け孔５ｅ取付け孔６平板金具Ａ段部７従来の柱梁接続金物

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】柱との取付け孔を側面に有するＬ型金具
と、ブレースとの取付け孔をウェブ側面に、梁のフラン
ジとの取付け孔をフランジ面に有するＴ型金具と、から
なり前記Ｔ型金具のウェブが前記Ｌ型金具の側面に固着
されてなる柱梁ブレース接続金物。
【請求項２】柱との取付け孔を側面に有する金具がＵ
型金具であり、ブレースとの取付け孔をウェブ側面に、
梁のフランジとの取付け孔をフランジ面に有するＴ型金
具が、前記Ｕ型金具の側面に固着されてなる柱梁ブレー
ス接続金物。
【請求項３】柱との取付け孔を側面に有する金具が平
板金具であり、ブレースとの取付け孔をウェブ側面に、
梁のフランジとの取付け孔をフランジ面に有するＴ型金
具が、前記平板金具の側面に固着されてなる柱梁ブレー
ス接続金物。
【請求項４】梁のフランジとの取付け孔を有するフラ
ンジ面が柱方向に延出されていることを特徴とする請求
項１、請求項２または請求項３に記載の柱梁ブレース接
続金物。