JP2002266456A - 溝形鋼を用いた鋼製土台の構造 - Google Patents
溝形鋼を用いた鋼製土台の構造Info
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Abstract
による耐力低下がない溝形鋼を用いた鋼製土台の構造を
提供する。 【解決手段】 鋼製土台1は、断面が線対称形状である
一対の溝形鋼2が、互いのウェブ部2aが背中合わせで
起立してなるように基礎7の上に配置されており、溝形
鋼2のウェブ部2aに挟まれた状態で連結金物3または
スペーサーが固定されていることを特徴とする。
Description
基礎の上に施工される溝形鋼を用いた鋼製土台の構造に
関する。
に、コンクリート造の基礎22の上に木製土台21を取
り付け、その上に木造または形鋼製の壁枠組23を構築
することが一般的である。
による乾燥収縮、ねじれ、反り、割れが起きやすい。し
かも、木製土台21には、基礎22または壁枠組23と
のボルト接合用孔24やほぞ孔を開孔する等の加工を施
す必要があり、木製土台21の開孔箇所における耐力不
足もしばしば問題となる。
て木製土台21が変形すると、建物が傾斜するなどの被
害が生じ得るため、木製土台21に対しては防蟻処理、
防腐処理を行なうことが一般的である。しかし、近年で
は防蟻剤等による薬害問題も住宅建築時に顧客が考慮す
る事項として軽視できないものとなっている。
等の鋼材を用いることが従来から考案されているが、以
下の点で問題がある。
鋼27を用いる場合(実開平5−67634号公報、特
開平10−60911号公報、特開平10−18363
9号公報、特開平10−227039号公報、特開平8
−144364号公報、特開平8−144365号公報
等)において、上部ボルト25またはアンカーボルト2
6等を溶接でH形鋼27に取付けるのは非常に煩雑であ
る。また、H形鋼27のフランジにボルト取付孔を開孔
して上部ボルト25等を取付ける場合には、H形鋼27
のフランジに加工を施すことから鋼製土台の耐力が低下
する。さらに、H形鋼27のフランジにボルト取付箇所
がある場合は、H形鋼27の荷重を支えるウェブとの間
に偏心Wが生じるため(図7参照)、H形鋼27の局部
変形が生じやすくなる。したがって、フランジ部分にあ
るボルト取付箇所毎にスチフナや補強金物等で補強する
必要が生じ、部品点数の増加による作業性の低下および
コストの増大を招く。
クス形鋼28を用いる場合(特開平9−268699号
公報等)では、ボルト孔29と、ボルト取付箇所毎にボ
ルト締結作業用の開口30とをボックス形鋼28に設け
る必要があるため、鋼製土台の耐力が低下する。また、
ボックス形鋼28には、根太等の接合のためにアングル
状の接合金物31を溶接で取付ける必要があり煩雑であ
る。
鋼32を1本のみ用いる場合(特開平10−68184
号公報等)では、ボルト取付位置が溝形鋼32のフラン
ジ上にあるため、溝形鋼32に偏心荷重が生じて局部変
形が生じやすくなる。したがって、溝形鋼32のフラン
ジ部分にあるボルト取付箇所毎に、補強金物33やスチ
フナ等で補強する必要が生じ、部品点数の増加による作
業性の低下およびコストの増大を招く。
にされたものであり、ボルト取付けのための溶接や、フ
ランジ部への開孔による耐力低下がない鋼製土台の構造
を提供することを目的とする。
め、第1の発明は、断面が線対称形状である一対の溝形
鋼2が、互いのウェブ部2aが背中合わせで起立してな
るように基礎7の上に配置されており、溝形鋼2のウェ
ブ部2aに挟まれた状態で連結金物3またはスペーサー
5が固定されていることを特徴とする鋼製土台1の構造
に関する。
板4やアンカーボルト10のように、基礎7または壁枠
組8と鋼製土台1とを連結、あるいは基礎7および壁枠
組8と鋼製土台1を連結する金具を包含するものであ
る。
溝型鋼2のウェブ部2aと連結金物3またはスペーサー
5とを貫通するボルト等のファスナー6により、連結金
物3またはスペーサー5が固定されていることを特徴と
する。
明の連結金物3が、ファスナー挿通孔4dを開孔した鋼
板4aの上端に上部ボルト4bまたは鋼板4aの下端に
アンカー部材4cを取り付けたボルト付鋼板4であるこ
とを特徴とする。
図面に示す一実施形態に基づいて説明する。図1は、第
1実施形態における鋼製土台の構造を示す斜視図であ
り、図2は第1実施形態における鋼製土台の構造の側面
図である。また図3は、図2のA−A断面図である。
礎7の上に配置され、木造あるいは溝形鋼で形成される
鋼製の壁枠組8を支えるものである。この鋼製土台1
は、断面が線対称形状である一対の溝形鋼2と、溝形鋼
2のウェブ部2aに挟まれて溝形鋼2の間に配置される
ボルト付鋼板4と、必要に応じて溝形鋼2のウェブ部2
aに挟まれて溝形鋼2の間に配置されるスペーサー5と
から構成されている。
状である溝形鋼2が一対必要であり、この溝形鋼2は、
薄鋼板からロールフォーミング成形等の手段により成形
される溝形鋼またはリップ溝形鋼であって、ウエブ部2
aにはファスナー挿通孔が適宜開孔されているものであ
る。なお、溝形鋼2の長手方向中心を基準として線対称
となるようにウェブ部2aにファスナー挿通孔を開孔す
ると、溝形鋼2は左右ともに同一形状のものを使用でき
るので好ましい。
ト付鋼板4を用いている。ボルト付鋼板4は、上下の幅
が溝形鋼のウェブ部2aの幅以下である鋼板4a上下端
部に、壁枠組8との連結用の上部ボルト4bや、基礎7
に埋設されるアンカー部材4cを溶接で取り付けて形成
される。ここで、ボルト付鋼板4には、図4(A)に示
すような鋼板4a上端に上部ボルト4bと鋼板4a下端
にアンカー部材4cとの両方を備えたもの、図4(B)
に示すような鋼板4a下端にアンカー部材4cのみを取
付けたもの、図4(C)に示すような鋼板4a上端に上
部ボルト4bのみを取付けたもの、がある。
形鋼のウエブ2aに開孔されたファスナー挿通孔に対応
するようにファスナー挿通孔4dが開孔されている。な
お、溝形鋼2とボルト付鋼板4との取付誤差を吸収する
ために、ファスナー挿通孔4dは、鋼板4aの幅方向
(溝形鋼2の長手方向)に幅広となる長孔4eとするの
が好ましい。
る鋼板4aを、上部ボルト等を取付けずにそのまま用い
たものである。スペーサー5は、壁枠組8等からの圧縮
力が鋼製土台へ作用する箇所(例えば柱の下など)に、
鋼製土台1の補強のために挿入される。
1と基礎7および壁枠組8との施工について、順を追っ
て説明する。
4cを有するボルト付鋼板4を、アンカー部材4cが基
礎7に埋設されるように一定間隔で配置し、型枠にコン
クリートを流しこんで基礎7を成形する。
埋め込まれているボルト付鋼板4や、鋼板4a上端に上
部ボルト4bを有するボルト付鋼板4などを挟みこんだ
状態で、断面が線対称形状である一対の溝形鋼2を、互
いのウェブ部2aが背中合わせで起立してなるように基
礎7の上に配置する。
明の鋼製土台1では、断面が線対称形状である一対の溝
形鋼2に挟まれた状態で連結金物3(ボルト付鋼板4)
が配置されている。つまり、本発明の鋼製土台1では、
常に鋼製土台1の中心に上部ボルト4bやアンカー部材
4cが位置するため、鋼製土台1の中心で荷重が支えら
れ、偏心荷重が生じることもない。さらに、ボルト付鋼
板4の鋼板4aが、鋼製土台1にかかる圧縮力に対する
補強材として機能し、かつ溝形鋼2のフランジには、開
孔や溶接等の加工が施されていないことから、従来技術
の鋼製土台に比べて耐力が大幅に向上している。
位置(柱の下など)には、溝形鋼2の間にスペーサー5
を挟みこんでおくと、更なる鋼製土台の耐力向上を図る
ことができる。
孔と、ボルト付鋼板4またはスペーサー5のファスナー
挿通孔とを貫通するようにボルト等のファスナー6を挿
通し、一対の溝形鋼2と、ボルト付鋼板4またはスペー
サー5とを固定して鋼製土台1を形成する。
となる面(例えば、壁枠組を取付けたフランジの下な
ど)にボルト取付箇所があるため、作業員は、下からボ
ルト取付箇所を覗きこむような姿勢など、ボルト締結作
業を不自然な姿勢で行なわなければならなかった。しか
し、本発明では、ファスナー取付部は鋼製土台の側面
(溝形鋼のウェブに対して正面)にあり、作業者は無理
な姿勢でファスナーを取付ける必要がないため、ファス
ナー取付作業が非常に容易である。
れる鋼製の壁枠組8を鋼製土台1の上に構築する。鋼製
土台1と壁枠組8との結合は、壁枠組8の開口部8aを
挿通する鋼製土台1の上部ボルト4bに、ナット9を締
結することで行なわれる。ここで、図2に示すように、
柱に取付けたホールドダウン金物8bと上部ボルト4b
との結合部は、柱からの引張力を負担している。また、
壁枠組8の下枠材8cと上部ボルト4bとの結合部は、
主に壁枠組8と鋼製土台1との水平方向のズレ止めの役
目を果たしている。
側面図を示したものであり、連結金物3としてアンカー
ボルト10を用いることにより、基礎7および鋼製土台
1と壁枠組8とが連結されている。なお、第2実施形態
の説明において、第1実施形態の構成と同じ構成には同
一符号を付与して説明を省略する。
埋設されているアンカーボルト10とスペーサー5と
を、断面が線対称形状である一対の溝形鋼2で挟み込
む。そして、一対の溝形鋼2とスペーサー5とを、スペ
ーサー5のファスナー挿通孔を貫通するファスナー6で
固定して鋼製土台1が形成されている。さらに、壁枠組
8の開口部を挿通するアンカーボルト10にナット9を
締結して、鋼製土台1と壁枠組8とが固定されている。
なお、図5に示すように、第2実施形態においても、壁
枠組8と鋼製土台1との水平方向のズレを防止するた
め、上部ボルト4bを鋼板4aの上端に備えた鋼板ボル
ト付き鋼板4を使用するとよい。
では土台に鋼材を使用するため、経年劣化による乾燥収
縮等がなく、かつ白蟻被害・腐食対策における薬害問題
も解決できる。
る一対の溝形鋼に挟まれた状態で連結金物が配置されて
おり、常に鋼製土台の中心に上部ボルトやアンカー部材
が位置するようになっている。つまり、鋼製土台の中心
で荷重が支えられることから、偏心荷重が生じることも
ない。
スペーサーが、鋼製土台にかかる圧縮力に対する補強材
として機能し、かつ溝形鋼のフランジには、開孔や溶接
等の加工が施されていないことから、従来技術の鋼製土
台に比べて耐力が大幅に向上している。
り組立可能なため、建設現場で溝形鋼に上部ボルトやア
ンカー部材などを溶接する必要はない。しかも、ファス
ナー取付部は鋼製土台の側面にあり、作業者は無理な姿
勢でファスナーを取付ける必要がないため、ファスナー
取付作業も非常に容易であり、作業の効率化を図ること
ができる。
と連結金物等とがファスナー接合されているため、住宅
のリフォーム時や鋼製土台が部分的に損傷した場合など
でも溝形鋼を一本ずつ交換することが可能であり、メン
テナンス性に優れている。さらに、住宅を取り壊す際に
も鋼製土台の解体が容易であることから、鋼材のリサイ
クル性にも優れている。
を示す斜視図である。
の側面図である。
ンカー部材との両方を備えたボルト付鋼板であり、
(B)は鋼板下端にアンカー部材を取付けたボルト付鋼
板であり、(C)は鋼板上端に上部ボルトを取付けたボ
ルト付鋼板である。
の側面図である。
る。
図である。
す図である。
の偏心
Claims (3)
- 【請求項1】 断面が線対称形状である一対の溝形鋼
が、互いのウェブ部が背中合わせで起立してなるように
基礎の上に配置されており、前記溝形鋼のウェブ部に挟
まれた状態で連結金物またはスペーサーが固定されてい
ることを特徴とする鋼製土台の構造。 - 【請求項2】 前記溝形鋼のウェブ部と前記連結金物ま
たは前記スペーサーとを貫通するボルト等のファスナー
により、前記連結金物または前記スペーサーが固定され
ていることを特徴とする請求項1記載の鋼製土台の構
造。 - 【請求項3】 前記連結金物が、ファスナー挿通孔を開
孔した鋼板の上端に上部ボルトまたは前記鋼板の下端に
アンカー部材を取り付けたボルト付鋼板であることを特
徴とする請求項1または請求項2記載の鋼製土台の構
造。
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JP2016000887A (ja) * | 2014-06-11 | 2016-01-07 | メークス株式会社 | 鉄骨土台を備えた建築物の基礎構造及びその施工方法 |
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2001
- 2001-03-12 JP JP2001068245A patent/JP4551010B2/ja not_active Expired - Fee Related
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