JP5142575B2 - 木造建築物及び木造建築物の耐震補強方法 - Google Patents

木造建築物及び木造建築物の耐震補強方法 Download PDF

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Description

本願発明は、木材を用いて構造躯体を形成した木造建築物に係り、特に柱と梁との接合部で曲げモーメントが伝達されるラーメン構造を用いた木造建築物に関するものである。
木造建築物では、断面形状がほぼ正方形となった柱と複数の柱間に架け渡された梁、胴差等の横架材とで構造躯体が形成された、いわゆる軸組構造が多く採用されている。このような構造では、柱と横架材との接合部は双方間の相対的な変形を許容し、曲げモーメントの伝達は生じないものとなっている。このため地震時等の水平力に対しては柱間に筋交いを設けたり、柱間に板材を固定したりして耐震壁としている。
このような軸組構造では、複数の耐震壁を設ける必要があることから、開口部の設定や屋内空間の利用に支障を生じることがある。また、横架材の支間を大きく設定することは難しく、大きな開口部を設けることが難しくなっている。
これに対し、柱と梁との間で曲げモーメントの伝達が生じるように接合してラーメン構造とした木造建築物が、例えば特許文献1、特許文献2に記載されている。
特許文献1に記載の構造は、柱と梁との接合部に金属製のガセットプレートを使用し、このガセットプレートを介して曲げモーメントを伝達しようとするものである。また、特許文献2に記載の構造は、柱と梁との双方に太径のボルトをねじ込み、これらの間で引張力が伝達されるように接合することによって、曲げモーメントに抵抗できる構造としている。これらのラーメン構造では、柱及び梁に大きな断面の部材を用いることによってその長所を活かすことが可能となる。つまり、大きな断面の柱および梁を使用することによってラーメン構造が大きな水平力に抵抗できるものとなり、耐力壁を不要又は減らすことができる。そして、断面の大きな梁を用いることによって長い径間に架け渡すことが可能となり、下層階でも柱及び壁面の少ない構造とすることができる。
特開平7−252888号公報 特開平8−120791号公報
しかし、上記のようなラーメン構造の木造建築物では、大きな断面の木材を使用すること、及び柱と梁との接合部の構造が複雑となることから、軸組構造と比較して構築の費用が嵩むことになりやすい。また、部材の加工等を建築現場で行い、様々な条件に対応することが難しくなる。つまり軸組構造では、接合部の加工や、組み立てが容易であるという長所を有している。
このような事情から、軸組構造の一部にラーメン構造を組み込んだ構造とし、それぞれの長所を活かした構造が望まれる。しかし、ラーメン枠は、梁と柱との接合にガセットプレートや、太径のボルト等が用いられており、軸組構造で用いられる柱や梁と接合することが難しくなる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、軸組構造の一部にラーメン構造を使用し、ラーメン枠と軸組部材との接合を簡単な構造にするとともに、双方の構造を確実に一体化した構造とすることができる木造建築物、及び軸組構造の一部にラーメン構造を使用した耐震補強方法を提供するものである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、 断面の形状がほぼ正方形である複数の軸柱を有する木造の建築物であって、 2つの前記軸柱間に、木製の2つのラーメン柱と木製のラーメン梁とを曲げモーメントの伝達が可能に接合した門型のラーメン枠が設置されており、 前記ラーメン梁は、上下に平行して架け渡された上梁と下梁とを有し、該上梁の側面から前記下梁の側面にわたって連続した板材が固着されたものであり、 前記上梁及び前記下梁は、それぞれが接合金具によって前記ラーメン柱と接合され、 前記接合金具は、前記ラーメン柱の側面に固着されるとともに、前記上梁又は前記下梁と接合されて、該上梁と該下梁とのそれぞれを前記ラーメン柱の側面間で、鉛直方向の力の伝達が可能に支持できるものであり、 前記板材は、前記上梁の上縁から前記下梁の下縁までの範囲内で該上梁及び下梁の軸線方向に沿って所定の範囲で連続するととともに、前記ラーメン柱及び前記軸柱の側面と対向する範囲内で該ラーメン柱の軸線方向に沿って前記ラーメン梁の下縁より下方に及ぶ範囲にまで連続して、該上梁と該下梁と該ラーメン柱と該軸柱との側面に固着されている木造建築物を提供する。
この木造建築物では、二つの軸柱間に設置されたラーメン枠は、軸柱に水平力が作用したときの変形に対して抵抗し、耐力壁のように機能する。これによって高い耐震性を有する構造とすることができる。また、軸柱とラーメン枠とは、ラーメン枠の上部で水平力が伝達可能に接合されているだけでラーメン枠が軸柱及びこれに接合された横架材の変形を拘束するものとなり、水平力の作用時に一体として挙動する。一方、ラーメン枠の軸線が含まれる面と直角方向に架け渡される横架材及びラーメン枠の軸線を含む面内方向の横架材は、ラーメン枠に当接されている軸柱を介して接合することができ、従来から軸組構造として用いられている接合方法をそのまま使用して容易に組み立てることが可能となる。
さらに、上記ラーメン枠は、既存の軸組構造の木造建築物に対しても、軸柱間に嵌め入れることによって耐震性を大きく向上させることができ、さらにこのラーメン枠が嵌め入れられた部分に開口を設けることもできる。
また、この構造では、上記上梁と下梁とは板材とともに一つの部材として挙動するものとなり、上梁及び下梁とに断面が小さな部材を用いても、大きな曲げ剛性を有するラーメン梁とすることができる。したがって、支間を大きく設定してもラーメン梁に生じるたわみは小さくなるとともに、柱との間で曲げモーメントが確実に伝達される。
そして、上記上梁と下梁とに連続して固着された板材がラーメン柱及び軸柱の側面にも連続して固定されることにより、この板材を介してラーメン梁とラーメン柱との間の曲げモーメントが伝達されるとともに、軸柱もラーメン柱と一体となって挙動し、大きな水平力に抵抗できるものとなる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の木造建築物において、 前記ラーメン柱及び前記ラーメン梁の断面形状は、該ラーメン枠の軸線が含まれる面と平行な辺の寸法が、該ラーメン枠の軸線を含む面と直角となる方向の辺より長い、扁平な形状とする。
この構造では、軸組構造で用いられる軸柱間の壁に代えてラーメン枠を用いても、大きな水平力に抵抗できるものとなり、良好な納まりで大きな耐震性を得ることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の木造建築物において、 前記ラーメン柱と当接される前記軸柱の少なくとも一方は、一階部分の柱と二階部分の柱とが連続する通し柱であり、 前記ラーメン梁の上面は、該ラーメン枠の軸線を含む面と直角方向に配置されて前記通し柱の側面に接合された横架材の上面と高さ方向の位置が同じに設定されているものとする。
この木造建築物では、ラーメン枠が一階部分に作用する大きな水平力に抵抗する。そして、このラーメン枠と接する軸柱は二階部分まで連続する通し柱となっており、二階部分を充分な強度を有するものとして簡単に構築することができる。また、通し柱となった軸柱の側面に接合した横架材とラーメン梁とによって二階部分の床を支持し、ラーメン枠を介して鉛直方向の大きな荷重を支持することができる。
請求項4に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の木造建築物において、 前記ラーメン柱と当接される前記軸柱の少なくとも一方は、上端面の位置が前記ラーメン梁の上面より低い位置にあり、 前記ラーメン梁の上面は、該ラーメン枠の軸線を含む面と直角方向に配置されて前記軸柱の上面に載せ掛けて支持された横架材の上面と高さ方向の位置が同じに設定されているものとする。
この木造建築物では、ラーメン梁の上面より低い位置にある軸柱の上面に横架材を載せ掛けるように支持し、容易に軸柱と横架材とを接合することができる。そして、横架材が、ラーメン枠の軸線を含む面と直角方向に配置されたものであるときには、この横架材とラーメン梁とによって二階部分の床を支持し、ラーメン枠を介して鉛直方向の大きな荷重を支持することができる。
請求項5に係る発明は、 断面の形状がほぼ正方形である複数の軸柱と、これらの間に架け渡される横架材とを有する木造建築物の複数の前記軸柱間に、木製のラーメン柱と木製のラーメン梁とを曲げモーメントの伝達が可能に接合した門型のラーメン枠を設置する木造建築物の耐震補強方法であって、 2つの前記軸柱の対向する側面に沿って2つの前記ラーメン柱を立設しておき、 前記ラーメン柱間に、該ラーメン柱の側面に端面を対向させて、下梁続いて上梁の順で該上梁及び該下梁の両端部をそれぞれ前記ラーメン柱に接合して支持し、 前記上梁の側面からと前記下梁の側面まで連続し、さらに前記ラーメン柱の側面まで連続する板材を、該上梁、該下梁及び前記ラーメン柱に固定して、前記上梁と前記下梁と前記板材とでラーメン梁を形成するとともに、該ラーメン梁と前記ラーメン柱との間でモーメントの伝達が可能なラーメン枠を形成するものとし、 前記板材は、前記上梁の上縁から前記下梁の下縁までの範囲内で該上梁及び下梁の軸線方向に沿って所定の範囲で連続するととともに、前記ラーメン柱及び前記軸柱の側面と対向する範囲内で該ラーメン柱の軸線方向に沿って前記ラーメン梁の下縁より下方に及ぶ範囲にまで連続して、該上梁と該下梁と該ラーメン柱と該軸柱との側面に固着する木造建築物の耐震補強方法を提供するものである。
この方法では、既存の軸組構造の木造建築物に対して組み込んだラーメン枠により、耐震性を増大することができる。そして、ラーメン枠を組み込んだ部分に開口を設けることができる。また、大きな開口を有する軸組構造物に対して、開口部にラーメン枠を組み込むことによって開口を維持したまま耐震性を向上させることが可能となる。
以上説明したように、本発明の木造建築物では、軸組構造の長所を生かして経済的に効率よく構造躯体を構築することが可能になるとともに、一部にラーメン枠を組み込み、高い耐震性を有する構造にするとともに大きな開口を設けることが可能となる。そして、ラーメン枠と軸組構造との接合部を簡単な構造とすることができるとともに、ラーメン構造と軸組構造とが一体となって挙動する木造建築物とすることができる。
また、本発明の耐震補強方法では、既存の軸組構造の木造建築物に対して、開口を維持したまま耐震性を向上させることが可能となる。
以下、本願発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本願に係る発明の一実施形態である木造建築物の構造躯体を示す概略斜視図である。
この構造躯体は、断面が105mm×105mm、又は120mm×120mmのほぼ正方形となった木製の軸柱1と、軸柱間に架け渡される横架材2とで構成される、いわゆる軸組構造と、2つの木製のラーメン柱3とこれらの間に架け渡されるラーメン梁4とを門型に接合したラーメン枠10とを組み合わせて主要部が構成されている。
上記軸組構造は、土台(図示しない)の上に複数の軸柱1を立設し、これらの軸柱間に横架材2を架け渡して二階部分の床組を形成し、さらに二階部分の軸柱1aを立設して屋根構造を支持するものとなっている。一階部分の軸柱1は土台上に立設される場合に限らず、基礎上に柱支持金具を固定し、この上に立設されるものであっても良い。軸柱1と横架材2との接合は、例えば軸柱1の上端面の上に横架材2を載せ掛けるように設置して接合することができる。また、軸柱1が一階部分から二階部分に連続した通し柱であるときには、二階部分の床組を構成する横架材2は軸柱1の側面に突き当てるようにして接合される。これらの軸柱1と横架材2との接合は、接合用の金具を用いて強固に固定することができる。この他、一方の部材にほぞ又は切り欠き部を設け、他方の部材をこのほぞ又は切り欠き部に嵌め入れる等、従来から軸組構造において用いられている構造および方法を用いることができる。
上記ラーメン枠10は、2つの軸柱1−1,1−2の間に設けられており、門型となったラーメン枠10の外側面が、隣り合う2つの軸柱1−1,1−2の互いに対向する側面とそれぞれ接触するように建て込まれている。
このラーメン枠10は、図2に示すように、2つのラーメン柱3とこれらのラーメン柱3の互いに対向する側面にそれぞれ端面を突き当てて接合された上梁11及び下梁12を備えるものである。上梁11と下梁12とはいずれも水平に支持され、これらは間隔をあけてそれぞれ両端部が2つのラーメン柱3−1、3−2に固定されている。そして、これらの上梁11と下梁12とに連続するように合板13がビス又は釘によって固着され、上梁と下梁と上記合板とが一体となって一つの部材つまりラーメン梁4として機能するものとなっている。さらに、この合板13はラーメン柱3−1、3−2及びこのラーメン柱と当接して立設されている両側の軸柱1−1、1−2に連続して当接され、ビス又は釘によって固定されている。この合板13は、ラーメン枠の軸線と平行に、接合されるラーメン柱、上梁及び下梁の一方の面に添設されるものであっても良いし、両面に添設されるものであっても良い。
上記ラーメン柱3−1,3−2、上梁11及び下梁12の断面はいずれも、これらが形成するラーメン枠の軸線を含む面と平行な辺が、ラーメン枠の軸線と直角な方向の辺より長い長方形となっている。そして、上梁11又は下梁12とラーメン柱3−1,3−2とは、図3に示すように、接合金具14を用いて接合されている。この接合金具14は、ラーメン柱3の側面に固定される板状の取付基部21と、この取付基部21の両側縁に回動軸によって接合された2つの板状の梁接合部22a,22bとを有するものである。取付基部21は、複数のボルト孔(図示しない)を有し、このボルト孔からラーメン柱3及び軸柱1に設けられたボルト孔23,24に挿通されたボルト25とこれに螺合されたナット(図示しない)とによってラーメン柱3の側面に固定されるものである。2つの梁接合部22a,22bは、上梁11又は下梁12の幅より小さい間隔で上記取付基部21とほぼ直角に突き出すように設けられており、それぞれにはドリフトピン28を挿通することができる孔26及び上部にはドリフトピン28を上方から係止することができる切り欠き部27が設けられている。上梁11又は下梁12には、これらの側面と平行に2つのスリット29が設けられており、これらの間隔は接合金具14の2つの梁接合部22a,22bが設けられた間隔と対応しており、それぞれに梁接合部22a,22bが挿入される。そして、上梁11又は下梁12の側面から水平方向に設けられた横孔30にドリフトピン28を挿入し、梁接合部22a,22bに設けられた孔26に挿通して接合金具14が上梁11又は下梁12と接合されている。
なお、上記接合金具14の梁接合部22は、取付基部21と回動が可能に接続されており、この接合金具14をラーメン柱3に取り付けて現場へ搬入するときには、梁接合部22をラーメン柱3の面に沿った位置に回動しておき、取り扱いを容易にすることができるものである。
上記のような構造によって上梁11及び下梁12のそれぞれが2つのラーメン柱3−1,3−2と接合され、さらにこれらの側面に連続して合板13が固定されている。この合板は、図4に示すように、上梁11と下梁12とラーメン柱3−1,3−2と軸柱1−1,1−2とのそれぞれに、例えば120〜150mm程度の間隔でビス31をねじ込むか又は釘を打ち付けて固定されている。したがって、上梁11と下梁12とは強固に一体となって曲げモーメントに抵抗するものとなり、ラーメン柱3−1,3−2との間で曲げモーメントが伝達されるものとなっている。また、ラーメン柱3−1,3−2と軸柱1−1,1−2とが一体となり、一つの部材のように機能して曲げモーメントに抵抗するものとなっている。
上記ラーメン枠10及びラーメン枠10と一体となった軸柱1−1,1−2の下端部は、基礎上に固定された柱支持金具40の上に固定される。
この柱支持金具40は、図5に示すように、鋼からなる箱状の部材であって、基礎5に当接される底板41と、この底板41と平行に設けられ、ラーメン柱3および軸柱1の下端面が当接される上面板42と、上記底板41の上方に上記上面板42を支持する鉛直板43と、ラーメン柱3及び軸柱1と接続するために、上面板42上に鉛直に立設された接合板44とを有するものである。鉛直板43は座屈を防止するためのリブ45を備えており、底板41に設けられたアンカーボルト46を挿通するための複数の孔の周辺部を避けて設けられている。また、上面板42の上に立設された接合板44は、その鉛直面が上記ラーメン枠10の軸線を含む面と平行に設けられ、ドリフトピン47を挿通するために複数の孔48が設けられている。
この柱支持金具40は、下部が基礎5に埋め込まれ上部が基礎から上方に突出したアンカーボルト46を底板41の孔に挿通して基礎5上に設置されるものである。そして、アンカーボルト46に螺合されたナット49によって基礎に強固に固定されている。一方、ラーメン柱3及び軸柱1の下端部には、ラーメン枠10の軸線を含む面と同じ方向にスリットが設けられており、このスリットに上記接合板44が挿入され、ラーメン柱3及び軸柱1の下端面が上面板42の上に支持されている。ラーメン柱3及び軸柱1の下端部には上記接合板44に設けられた孔48と対応する位置に横孔50が設けられており、この横孔から上記接合板44の孔48にドリフトピン47が挿入され、柱支持金具40とラーメン柱3及び軸柱1の下端部とが接合されている。これによりラーメン柱3及び軸柱1の下端は、水平方向の変位と鉛直方向の変位とが拘束される。
上記ラーメン枠10の両側に当接して設けられた軸柱1−1,1−2は、図6に示すように、一階部分と二階部分とに連続する通し柱となっており、上記ラーメン枠10より上方に突き出している。そして、通し柱となっている軸柱1−1,1−2の側面に、ラーメン枠の軸線を含む面と直角方向の横架材2−1,2−2が端面を突き当てるように接合されている。これらの横架材2−1,2−2は、上面がラーメン梁4の上面つまり上梁11の上面と高さが一致するように設けられている。したがって、これらに架け渡された根太51及びラーメン梁4とともに床組を形成しており、これらの上に床板を架け渡して二階部分の床とすることができる。
なお、ラーメン枠の両側に当接して設けられた軸柱は、図7に示すように、ラーメン枠の上面より低い位置に上端面があるものを用いることもできる。この軸柱1−3,1−4上にラーメン枠10の軸線を含む面と直角方向の横架材2−3,2−4を載せ掛けるように接合し、さらにその上に二階部分の軸柱1−5,1−6を立設することができる。そして、これらの横架材2−3,2−4を、上面がラーメン梁4の上面と高さが一致するように設け、図6に示す構造と同様に床組を形成することができる。
このような木造建築物では、ラーメン枠10が大きな曲げモーメントに抵抗するものとなっているので、二階部分及び屋根の荷重が作用する部分にラーメン枠を用い、門型となったラーメン枠10の内側に大きな開口を設けてもたわみが少なく、クリープ変形も少なくすることができる。また、地震時等においてラーメン枠10の軸線を含む面と平行な方向に大きな水平力、つまり図1に示すX方向に大きな水平力が作用しても、ラーメン枠10がこれに抵抗し、大きな開口が設けられていても大きな耐震性を有するものとなる。
また、他のラーメン枠20をY方向に設けることによって、Y方向の水平力に対してもラーメン枠20で抵抗することができる。つまり、X方向及びY方向に適宜にラーメン枠を軸組構造に組み込んで設けることにより、充分な耐震性を有する躯体構造とすることができる。
一方、ラーメン枠10が2つの軸柱1−1,1−2の間に建て込まれ、横架材2との接合は軸柱1−1,1−2を介して行われるのでラーメン枠10を組み込んでも横架材等との接合には従来の軸組構造で用いられている接合構造をそのまま用いることができる。したがって、ラーメン枠10を組み込んでも容易に構造躯体を構築することができる。また、ラーメン枠として大きな部材を用いる部分は、限定的とすることができ、構築コストが過大になるのを抑えることができる。
なお、上記実施の形態では、ラーメン枠は一階部分のみに設けたが、二階部分にも適宜にラーメン枠を設けることができる。二階部分でラーメン枠を設ける位置は、一階部分のラーメン枠とラーメン柱の位置が一致するように設定しても良いし、一階部分のラーメン枠が設けられた位置とは異なる位置にラーメン枠を設けることもできる。
また、一階部分と同じ位置に二階部分のラーメン枠を設けるときには、ラーメン柱を一階部分と二階部分とに連続する通し柱としても良いし、一階部分と二階部分とそれぞれ別途に形成された門形ラーメンを設けても良い。そして、一階部分のラーメン柱と二階部分のラーメン柱とは、曲げモーメントが伝達されるように結合しても良いし、曲げモーメントが伝達されないように互いの間で変形が可能に接合するものであっても良い
以上に説明した木造建築物の構築は、次のように行うことができる。
あらかじめ工場等においてラーメン柱3と軸柱1とを一体に結合し、ラーメン梁4との接合金具14を取り付けておく。これらの柱を現場において所定の位置に設けられた柱支持金具40上に立設する。その後、下梁12及び上梁11の順で接合し、これらの梁11,12と柱1,3とに連続するように合板13を固定してラーメン枠10を形成する。そして、他の軸組構造を構成する部材と接合する。
また、ラーメン柱3と上梁11及び下梁12とをあらかじめ接合し、さらに合板13を固定してラーメン枠10の両側に接合する軸柱1も一体に組み立てておいても良い。構築現場では、他の軸柱を立設するとともに、上記のように組み立てられたラーメン枠をクレーン等によって吊り上げて、所定の位置に据え付ける。そして、他の軸組構造を構成する部材と接合するものであっても良い。
また、既存の木造建築物に対して上記ラーメン枠を追加で建て込み、耐震補強を行うときには、既存の軸柱間の壁又は建具等を除去し、その後にラーメン枠を軸柱間に建て込む。ラーメン枠は軸柱間で組み立てるものであっても良いし、あらかじめ組み立てられたラーメン枠を嵌め込むものであっても良い。ラーメン枠を建て込む軸柱間の上部の横架材は、除去しておいてラーメン梁に置き換えるものであっても良いし、横架材は残しておいて、その下側にラーメン枠を建て込むものであっても良い。また、建て込んだラーメン枠と軸柱との間又はラーメン梁と残っている横架材との間は、密接しているのが望ましいが、多少の間隙が生じていても良い。ラーメン枠の上部と軸柱との間で水平方向の力が伝達されるように接合することによって充分な耐震性が得られる。また、軸柱とラーメン枠とに連続して、又は残っている上記横架材とラーメン枠とに連続して合板等を固定することにより、ラーメン枠は軸柱又は横架材と一体として挙動するものとなる。
本願に係る発明の一実施形態である木造建築物の構造躯体を示す概略斜視図である。 図1に示す構造躯体で用いられているラーメン枠を示す概略斜視図である。 図2に示すラーメン枠のラーメン柱とラーメン梁を構成する上梁又は下梁との接続構造を示す分解斜視図である。 図2に示すラーメン枠のラーメン柱とラーメン梁を構成する上梁及び下梁とに合板を取り付けた状態を示す正面図である。 図2に示すラーメン枠のラーメン柱及びこのラーメン柱に当接された軸柱の下端部の支持構造を示す正面図及び側面図である。 図2に示すラーメン枠及び周辺部の軸組構造の構成例を示す概略斜視図である。 図6に示すラーメン枠周辺の軸組構造に代えて採用することができる他の構成例を示す概略斜視図である。
1:軸柱、 2:横架材、 3:ラーメン柱、 4:ラーメン梁、 5:基礎、10,20:ラーメン枠、
11:上梁、 12:下梁、 13:合板(板材)、 14:接合金具、
21:取付基部、 22:梁接合部、 23:ラーメン柱のボルト孔、 24:軸柱のボルト孔、 25:ボルト、 26:梁接合部に設けられた孔、 27:切り欠き部、 28:ドリフトピン、 29:スリット、 30:横孔、
31:ビス、
40:柱支持金具、 41:底板、 42:上面板、 43:鉛直板、 44:接合板、 45:リブ、 46:アンカーボルト、 47:ドリフトピン、 48:接合板に設けられた孔、 49:ナット、 50:横孔、 51:根太

Claims (5)

  1. 断面の形状がほぼ正方形である複数の軸柱を有する木造の建築物であって、
    2つの前記軸柱間に、木製の2つのラーメン柱と木製のラーメン梁とを曲げモーメントの伝達が可能に接合した門型のラーメン枠が設置されており、
    前記ラーメン梁は、上下に平行して架け渡された上梁と下梁とを有し、該上梁の側面から前記下梁の側面にわたって連続した板材が固着されたものであり、
    前記上梁及び前記下梁は、それぞれが接合金具によって前記ラーメン柱と接合され、
    前記接合金具は、前記ラーメン柱の側面に固着されるとともに、前記上梁又は前記下梁と接合されて、該上梁と該下梁とのそれぞれを前記ラーメン柱の側面間で、鉛直方向の力の伝達が可能に支持できるものであり、
    前記板材は、前記上梁の上縁から前記下梁の下縁までの範囲内で該上梁及び下梁の軸線方向に沿って所定の範囲で連続するととともに、前記ラーメン柱及び前記軸柱の側面と対向する範囲内で該ラーメン柱の軸線方向に沿って前記ラーメン梁の下縁より下方に及ぶ範囲にまで連続して、該上梁と該下梁と該ラーメン柱と該軸柱との側面に固着されていることを特徴とする木造建築物。
  2. 前記ラーメン柱及び前記ラーメン梁の断面形状は、該ラーメン枠の軸線が含まれる面と平行な辺の寸法が、該ラーメン枠の軸線を含む面と直角となる方向の辺より長い、扁平な形状であることを特徴とする請求項1に記載の木造建築物。
  3. 前記ラーメン柱と当接される前記軸柱の少なくとも一方は、一階部分の柱と二階部分の柱とが連続する通し柱であり、
    前記ラーメン梁の上面は、該ラーメン枠の軸線を含む面と直角方向に配置されて前記通し柱の側面に接合された横架材の上面と高さ方向の位置が同じに設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の木造建築物。
  4. 前記ラーメン柱と当接される前記軸柱の少なくとも一方は、上端面の位置が前記ラーメン梁の上面より低い位置にあり、
    前記ラーメン梁の上面は、該ラーメン枠の軸線を含む面と直角方向に配置されて前記軸柱の上面に載せ掛けて支持された横架材の上面と高さ方向の位置が同じに設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の木造建築物。
  5. 断面の形状がほぼ正方形である複数の軸柱と、これらの間に架け渡される横架材とを有する木造建築物の軸柱間に、木製のラーメン柱と木製のラーメン梁とを曲げモーメントの伝達が可能に接合した門型のラーメン枠を設置する木造建築物の耐震補強方法であって、
    2つの前記軸柱の対向する側面に沿って2つの前記ラーメン柱を立設しておき、
    前記ラーメン柱間に、該ラーメン柱の側面に端面を対向させて、下梁続いて上梁の順で該上梁及び該下梁の両端部をそれぞれ前記ラーメン柱に接合して支持し、
    前記上梁の側面から前記下梁の側面まで連続し、さらに前記ラーメン柱の側面まで連続する板材を、該上梁、該下梁及び前記ラーメン柱に固定して、前記上梁と前記下梁と前記板材とでラーメン梁を形成するとともに、該ラーメン梁と前記ラーメン柱との間でモーメントの伝達が可能なラーメン枠を形成するものとし、
    前記板材は、前記上梁の上縁から前記下梁の下縁までの範囲内で該上梁及び下梁の軸線方向に沿って所定の範囲で連続するととともに、前記ラーメン柱及び前記軸柱の側面と対向する範囲内で該ラーメン柱の軸線方向に沿って前記ラーメン梁の下縁より下方に及ぶ範囲にまで連続して、該上梁と該下梁と該ラーメン柱と該軸柱との側面に固着することを特徴とする木造建築物の耐震補強方法。
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