JP6586277B2 - 脚部接合構造 - Google Patents

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Description

本発明は、耐力壁の脚部接合構造に関する。
従来、耐力壁の脚部接合構造として、特許文献1に挙げられるものが知られている。特許文献1に示される脚部接合構造は、耐力壁のパネル材を支持する縦枠材がH型のスチール材によって構成されており、スチール材の縦枠材の側面にホールダウン金物が取り付けられて、当該ホールダウン金物がコンクリート製の基礎から延びるアンカーボルトに接続されている。
特開2007−39940号公報
ここで、近年、木製の柱、木製の梁、木製の土台、及びコンクリート製の基礎によって構成される在来軸組構造においては、耐力壁の脚部接合構造として、より強度の高いものが求められている。これに対し、上述の耐力壁の脚部接合構造では、要求に対して強度が不十分であるという問題があった。また、強度を向上するために複雑な構造を採用した場合、施工時の作業効率が低下するという問題が生じる。以上より、簡易な構造でありながら、強度を向上させることが要請されていた。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、簡易な構造でありながら、強度を向上させることができる耐力壁の脚部接合構造を提供することを目的とする。
本発明に係る脚部接合構造は、木製の柱、木製の梁、木製の土台、及びコンクリート製の基礎によって構成される在来軸組構造における、柱及び梁の構面内に設置される縦枠材及びパネル材を備える耐力壁の脚部接合構造であって、縦枠材を構成する鋼管と基礎との間には、接合金物が配置され、接合金物は、上端部において鋼管の下端側の内部に接合され、下端部において基礎に接合されていることを特徴とする。
本発明に係る脚部接合構造では、縦枠材を構成する鋼管と基礎との間には、接合金物が配置されている。また、接合金物は、上端部において鋼管の下端側の内部に接合され、下端部において基礎に接合されている。このように、縦枠材として鋼管を用いると共に、その内部に接合金物を接合することによって、耐力壁を支持する脚部接合構造として十分な強度を得ることができる。また、鋼管の内部に接合金物を接合するだけの簡易な構造とすることができる。以上より、簡易な構造でありながら、強度を向上することができる。
また、本発明に係る脚部接合構造において、接合金物は、ベースプレートと、ベースプレートの上面側に設けられ、鋼管の下端側の内部に挿入される一対のフィンプレートと、ベースプレートの下面側に設けられるアンカーボルト取付金具と、を備え、鋼管とフィンプレートとは、横方向に延びる軸部材で接合され、基礎とアンカーボルト取付金具とは、アンカーボルトで接合されてよい。このように、フィンプレートを鋼管の内部に挿入して軸部材で接合すると共に、アンカーボルト取付金具を用いてアンカーボルトで基礎に接合金物を固定するだけの簡易な構造とすることができる。従って、縦枠材として鋼管を用いる場合であっても、作業性を低下させることなく、脚部接合構造を容易に構成することができる。
また、本発明に係る脚部接合構造において、接合金物において、鋼管の下端側の内部に挿入される部分は、上部側で円弧状に形成される部分を有してよい。このような構成により、鋼管の内部に接合金物を挿入する際に、円弧状の部分でガイドしながら鋼管を挿入することができる。これにより、作業性を向上できる。
本発明によれば、簡易な構造でありながら、耐力壁の脚部接合構造の強度を向上させることができる。
本発明に係る脚部接合構造が適用された在来軸組構造の一例を示す斜視図である。 本発明に係る脚部接合構造を適用した耐力壁の正面図である。 本発明に係る脚部接合構造で用いられる接合金物を示す正面図である。 (a)は図3においてAから見たときの様子を示す図であり、(b)図3に示すIVb−IVに沿った断面図である。 本発明に係る脚部接合構造で用いられる接合金物の側面図である。 試験結果を示すグラフである。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る耐力壁の脚部接合構造が適用された在来軸組構造の一例を示す斜視図である。図1では、在来軸組構造100の一例として、二階建ての木造住宅が示されている。図1に示すように、在来軸組構造100は、木製の柱1、木製の梁2、木製の土台3、及びコンクリート製の基礎4によって構成される。基礎4は、地面の上にコンクリートを打設することによって構成され、構造物全体の荷重を支持するものである。土台3は、横方向に延びる木製の部材を基礎4の上面に設けることによって構成される。柱1は、基礎4の角部などに、上下方向に延びる木製の部材を設けることによって構成される。梁2は、各柱の上端部間に横方向に延びる木製の部材を架け渡すことによって構成される。なお、二階部分においては、梁2の上面に柱1が設けられる。本実施形態では、基礎4として、複数の柱1に対して一体に広がっている連続基礎(布基礎)が適用されている。ただし、基礎4として、一つの柱1に対して他の基礎4から独立した一つの基礎4が設けられる独立基礎が適用されてもよい。
耐力壁10は、柱1及び梁2の構面内に設置される縦枠材11及びパネル材12を備えている。縦枠材11は、基礎4と梁2との間で上下方向に延びる角形鋼管15によって構成される。縦枠材11は、柱1及び梁2の構面内において、横方向に所定の間隔を空けて配置されている。パネル材12は、それぞれの縦枠材11同士の間の隙間を覆うように設けられる。なお、二階部分においては、一階の天井部分における梁2と二階の天井部分における梁2との間に縦枠材11が設けられる。在来軸組構造100の柱1及び梁2は、主に長期荷重(建物自身の重量によって発生する荷重)を負担するのに対し、耐力壁10は、地震などの際に発生する水平力を主に負担する。
図2を参照して、耐力壁10の脚部接合構造50及びその周辺構成について詳細に説明する。図2に示すように、脚部接合構造50においては、縦枠材11を構成する角形鋼管15と基礎4との間に、接合金物20が配置される。また、接合金物20は、上端部20aにおいて角形鋼管15の下端15a側の内部に接合され、下端部20bにおいて基礎4に接合されている。基礎4の上面4aには、土台3が設置されているが、接合金物20が配置される位置においては、土台3は切断されて除去されている。すなわち、接合金物20の鉛直方向投影面積分の土台3が除去される。土台3が除去された部分では、基礎4の上面4aが露出している。従って、上面4aが露出している部分に接合金物20が直接接合される。縦枠材11を構成する角形鋼管15は、断面矩形状の中空部材である。従って、角形鋼管15の下端15aには開口部が設けられている。接合金物20の上端部20aは、角形鋼管15の下端15aにおける開口部から当該角形鋼管15の内部へ挿入される。また、接合金物20の上端部20aは、角形鋼管15の内部において、当該角形鋼管15に接合される。
図3〜図5を参照して、接合金物20の構成について詳細に説明する。なお、以下の説明においては、耐力壁10を基準として「幅方向D1」、「高さ方向D2」、「厚さ方向D3」という語を用いるものとする。図3〜図5に示すように、接合金物20は、ベースプレート21と、フィンプレート22と、支持部23と、取付プレート24と、アンカーボルト取付金具26と、を備えている。
ベースプレート21は、水平方向に広がる矩形状の板状部材によって構成されている。本実施形態では、ベースプレート21は、正方形に形成されているが(特に図4(a)参照)、長方形状などであってもよく、ベースプレート21の形状は特に限定されない。ベースプレート21の上面21aには、角形鋼管15の下端15aが設置されている。ベースプレート21の上面21aの高さ方向における位置は、土台3の上面の位置と略一致してよいが、一致していなくともよい。
フィンプレート22は、ベースプレート21の上面21a側に設けられ、角形鋼管15の下端15a側の内部に挿入される一対の板状部材によって構成される。一対のフィンプレート22は、幅方向D1において互いに平行をなすように、ベースプレート21の上面21aから高さ方向D2における上方へ向かって真っ直ぐに延びている。一対のフィンプレート22の幅方向D1における外側の側面22aは、角形鋼管15の各内面15b(幅方向に対向する内面)に当接する(特に図3参照)。このように、フィンプレート22が内側から角形鋼管15に当接することによって、角形鋼管15を十分に支持することができる。
フィンプレート22は、幅方向D1から見た場合に、上方へ向かって先細りとなるように円弧状に形成される側縁部22bを有している(特に図5参照)。具体的には、フィンプレート22は、厚さ方向D3に対向する一対の側縁部22bと、上縁部22cと、を有している。フィンプレート22の側縁部22bは、ベースプレート21の上面21aから上方へ向かって延びており、上方へ向かうに従って中央側へ狭まるように延びている。フィンプレート22の下端22dにおいては、フィンプレート22の側縁部22bは、角形鋼管15の内面15bと当接(あるいは、僅かな隙間を形成するように近接)している。側縁部22bと角形鋼管15の内面15bとの間の隙間は、上方へ向かうに従って大きく成る。側縁部22bは、外側へ向かって膨らむような円弧を描く。このような形状により、施工時において、角形鋼管15を接合金物20と接合する際、角形鋼管15を傾斜させた状態でフィンプレート22に挿入しようとした場合、角形鋼管15がフィンプレート22の上縁部22cなどと干渉することなく挿入可能である。また、角形鋼管15の内面15bが円弧状の側縁部22bにガイドされることによって、角形鋼管15をフィンプレート22に容易に挿入することができる。なお、フィンプレート22の形状は特に限定されない。例えば、上縁部22cも円弧状となることによって、フィンプレート22全体が円弧状をなしていてもよい。また、少なくともフィンプレート22の上部側に円弧状の部分を有していればよく、フィンプレート22の下部側における側縁部22bが円弧状になっていなくともよい。また、円弧状でなくともよく、フィンプレート22が直線状に傾斜するように切り欠かれてもよい。また、フィンプレート22は矩形状であってもよい。
フィンプレート22には、貫通孔25が設けられている(特に図5参照)。また、角形鋼管15における四方の管壁のうち、幅方向D1に対向する一対の管壁には、貫通孔が形成されている。フィンプレート22の貫通孔25と角形鋼管15の貫通孔とは、幅方向D1から見て重なり合う位置に形成されている。これらの貫通孔を用いることにより、角形鋼管15とフィンプレート22とは、横方向に延びる軸部材27で接合される。軸部材27として、例えばボルト又はドリルねじが採用される。軸部材27は、角形鋼管15に形成された貫通孔及びフィンプレート22の貫通孔25に対して、幅方向D1に挿入される。
取付プレート24は、水平方向に広がる矩形状の板状部材によって構成されている。本実施形態では、取付プレート24は、正方形に形成されているが(特に図4(b)参照)、長方形状などであってもよく、取付プレート24の形状は特に限定されない。取付プレート24は、ベースプレート21から下方に離間した位置に配置されており、ベースプレート21と高さ方向D2において対向している。取付プレート24の下面24aは、基礎4の上面4a上に設置される。
支持部23は、ベースプレート21の下面21bからベースプレート21及びフィンプレート22を支持する部材である。支持部23は、基礎4に設置された取付プレート24から上方へ向かって延びる。支持部23の下端23aは取付プレート24の上面24bに接続され、支持部23の上端23bはベースプレート21の下面21bに接続される。
支持部23は、幅方向D1において互いに対向する一対の側壁部31と、各側壁部31を内側から補強する補強壁部32と、を備えている。補強壁部32は、一の側壁部31の幅方向D1における内側の面31aに一対設けられる。補強壁部32は、側壁部31の内側の面31aと垂直をなしている。ただし、支持部23の形状は特に限定されず、上下方向に延びてベースプレート21及びフィンプレート22を支持することが出来る形状であれば、どのような構成を採用してもよい。
アンカーボルト取付金具26は、接合金物20を基礎4に固定するためのアンカーボルト34を取り付けるための金具である。アンカーボルト取付金具26は、支持部23の幅方向D1における外側に一対設けられる。アンカーボルト取付金具26は、支持部23の側壁部31の幅方向D1における外側の面31bにそれぞれ取り付けられる。アンカーボルト取付金具26には、上下方向に貫通する貫通孔36が形成されている。貫通孔36は、アンカーボルト34の取付位置を調整することを可能とするため、幅方向D1に沿って延びる長円状の形状を有している(特に、図4参照)。アンカーボルト取付金具26の貫通孔36に挿入されたアンカーボルト34の上端部は、アンカーボルト取付金具26の上面26aから突出し、当該上端部がナット37で締め付けられる。
次に、本実施形態に係る脚部接合構造50の作用・効果について説明する。
まず、従来の耐力壁について説明する。在来軸組工法などの木造住宅分野では、地震力などの水平力に抵抗する耐力壁は、耐力が高くなるほど基礎との締結部である脚部接合構造に大きな軸方向力(引き抜こうとする力)が作用する。また、近年の耐力壁の幅の縮小化の要望に伴い、耐力壁の幅を小さくする(例えば910mm未満)とする場合、耐力壁のアスペクト比に比例して脚部に作用する引張軸方向力は大きくなる。例えば、壁幅をB、壁高さをHとすると、耐力壁の頂部に水平力荷重Pが作用する場合、脚部に作用する引張軸方向力Nは、N=P×H/Bとなる。従って、壁幅Bが半分になると、引張軸方向力Nは2倍となる。従って、小幅の耐力壁の脚部接合構造において、作用する大きな引張軸方向力に対してコンパクトな接合金物で応力を基礎に伝達できることは経済的であり、商品化の要望が高い。
ここで、従来の脚部接合構造として、偏心金物を用いるタイプのものと、無偏心金物を用いるタイプのものが挙げられる。偏心金物は、柱の下端付近における外面に取り付けられ、下方へ延びて基礎とアンカーボルトを介して固定される金物である。このように、柱から偏心した位置で支持する偏心金物を用いた場合、接合部分が偏心しているために、それに起因する付加曲げの影響から、柱に過度の圧縮力がかかることで、最大引張力が低くなるという問題がある。また、無偏心金物は、木製の柱の底面に穴をあけて、当該穴に金具を埋設させると共に基礎に固定することで、柱を支持する金具である。無偏心金物を用いた場合は金物が柱内部を貫通することによる柱の断面欠損の制約から、金物寸法をあまり大きくできないため、柱の最大引張力が低くなるという問題がある。
これに対し、本実施形態に係る脚部接合構造50では、縦枠材11を構成する鋼管15と基礎4との間には、接合金物20が配置されている。また、接合金物20は、上端部20aにおいて角形鋼管15の下端15a側の内部に接合され、下端部20bにおいて基礎4に接合されている。このように、縦枠材11として角形鋼管15を用いると共に、その内部に接合金物20を接合することによって、耐力壁10を支持する脚部接合構造50として十分な強度を得ることができる。
また、本実施形態に係る脚部接合構造50において、接合金物20は、ベースプレート21と、ベースプレート21の上面21a側に設けられ、角形鋼管15の下端側の内部に挿入される一対のフィンプレート22と、ベースプレート21の下面21b側に設けられるアンカーボルト取付金具26と、を備えている。角形鋼管15とフィンプレート22とは、横方向に延びる軸部材27で接合され、基礎4とアンカーボルト取付金具26とは、アンカーボルト34で接合されている。このように、フィンプレート22を角形鋼管15の内部に挿入して軸部材27で接合すると共に、アンカーボルト取付金具26を用いてアンカーボルト34で基礎4に接合金物20を固定するだけの簡易な構造とすることができる。従って、縦枠材11として鋼管15を用いる場合であっても、作業性を低下させることなく、脚部接合構造50を容易に構成することができる。
さらに、本実施形態に係る脚部接合構造50では、接合金物20において、角形鋼管15の下端側の内部に挿入される部分は、上部側で円弧状に形成される部分(側縁部22b)を有してよい。このような構成により、角形鋼管15の内部に接合金物20を挿入する際に、円弧状の部分でガイドしながら角形鋼管15を挿入することができる。これにより、作業性を向上できる。具体的には、角形鋼管15と接合金物20を接合する際は、予め基礎4に接合された接合金物20に対して、上方から角形鋼管15を挿入するような作業を行う事となる。この際、接合金物20の上方には梁2が設けられているため、作業者は、角形鋼管15の上端側が梁2と干渉しないように作業を行う必要がある。従って、作業者は、角形鋼管15を斜めに倒した状態で、斜め上方から角形鋼管15に接合金物20を挿入する。この際、フィンプレート22の側縁部22bが円弧状に形成されているため、当該円弧形状に沿って角形鋼管15をスムーズに挿入することができる。以上より、作業性を向上させることができる。
上述のように構成された本実施形態に係る脚部接合構造50は、従来の偏心金物を用いるタイプの脚部接合構造とは異なり、接合金物20が縦枠材11の内部に接合されるため、付加曲げの影響を抑制することができる。また、従来の無偏心金物を用いるタイプの脚部接合構造とは異なり、既に内部空間を有する角形鋼管15を用い、その内部に接合金物20を挿入するため、縦枠材11の断面欠損の制約を受けない。また、角形鋼管15を縦枠材11として用いる場合は、接合方法によっては構造が複雑となってしまい、作業効率が低下してしまうという問題がある。しかし、本実施形態に係る脚部接合構造50では、フィンプレート22を角形鋼管15に挿入して、軸部材27を横方向に挿入して固定するだけの簡単な構造で、脚部接合構造50を構成することができる。これによって、作業効率を向上することができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、上述の実施形態に係る接合金物20の形状は一例にすぎず、本発明の趣旨の範囲内で適宜変更することができる。また、接合金物20において、角形鋼管15の内部に挿入される部分の構成として、一対のフィンプレートを例示した。しかし、角形鋼管15の内部に挿入されて接合される構造であれば、どのような構造を採用してもよい。
[実施例]
以下、実施例に基づいて本発明の一形態に係る脚部接合構造を具体的に説明するが、脚部接合構造の構成は下記の実施例に限定されるものではない。
上述の実施形態に係る脚部接合構造を組み込んだ耐力壁の試験モデルを作成し、載荷プログラムを用いた強度試験を行った。試験モデルは、在来軸組構造の柱と梁の構造を設け、その構面内に模擬的な基礎に接合金物を介して一対の縦枠材を固定し、縦枠材間にパネル材を設けた。また、縦枠材の上端に水平力荷重Pを与えるためのジャッキを接続した。壁幅Bは455mm、壁高さHは2730mmとしている。当該試験モデルにて耐力壁に水平力荷重Pを与え、角形鋼管(縦枠材)の下部に挿入された軸部材より下側で鋼管はし抜けが生じるまでのデータを測定した。試験結果を図6に示す。図6は、水平力荷重Pと変形角(脚部の浮き上がりを含めた、みかけのせん断変形角)の関係を示す。図6から理解されるように、水平力荷重Pとして最大で20kN程度となっている。よって、脚部に作用する引張軸方向力Nは、N=P×H/B=120kN程度となる。これにより、本発明の脚部接合構造を用いることで、十分な強度が得られることが確認された。
1…柱、2…梁、3…土台、4…基礎、10…耐力壁、11…縦枠材、12…パネル材、15…角形鋼管(鋼管)、20…接合金物、21…ベースプレート、22…フィンプレート、26…アンカープレート取付金具、27…軸部材、34…アンカーボルト、50…脚部接合構造、100…在来軸組構造。

Claims (4)

  1. 木製の柱、木製の梁、木製の土台、及びコンクリート製の基礎によって構成される在来軸組構造における、前記柱及び前記梁の構面内に設置される縦枠材及びそれぞれの縦枠材同士の間の隙間を覆うように設けられるパネル材を備える耐力壁の脚部接合構造であって、
    前記縦枠材を構成する鋼管と前記基礎との間には、接合金物が配置され、
    前記接合金物は、上端部において前記鋼管の下端側の内部に接合され、下端部において前記基礎に接合され、かつ、
    前記接合金物は、前記鋼管の前記下端側の内部に挿入され、前記鋼管の内面を支持する部分を備えることを特徴とする脚部接合構造。
  2. 前記鋼管は角形鋼管であり、
    前記支持する部分はプレート状の部材であり、前記角形鋼管の内面のうちの平面の部分を支持する、請求項1に記載の脚部接合構造。
  3. 前記接合金物は、
    ベースプレートと、
    前記ベースプレートの上面側に設けられ、前記鋼管の前記下端側の内部に挿入される一対のフィンプレートと、
    前記ベースプレートの下面側に設けられるアンカーボルト取付金具と、を備え、
    前記鋼管と前記フィンプレートとは、横方向に延びる軸部材で接合され、前記基礎と前記アンカーボルト取付金具とは、アンカーボルトで接合されることを特徴とする請求項1又は2に記載の脚部接合構造。
  4. 前記接合金物において、前記鋼管の下端側の内部に挿入される部分は、上部側で円弧状に形成される部分を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の脚部接合構造。
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