JP2016003437A - ブレース引き留め構造とブレース取り付け金具 - Google Patents
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Abstract
【課題】鋼管製の柱間に配置するブレースの引き留めを、溶接作業を無用にして経済的、効率的に行えるようにすることを課題としている。【解決手段】隣り合う2本の鋼管製の柱1,1の上下端に、平板の被支持部5aとブレース連結部5bを備えたブレース取り付け金具5を設置し、そのブレース取り付け金具の平板の被支持部5aを柱1と梁2,3との突き合わせ面間に挟み込み、柱と梁を連結する締結ボルト8で柱1に固定し、ブレース4の両端を2本の柱の上端と下端にそれぞれ固定されたブレース取り付け金具5のブレース連結部5bにボルト9で連結した。【選択図】図1
Description
この発明は、家屋などの補強に利用されるブレース(筋交)の引き留めを、引き留め用ブラケットの溶接作業を不要にして経済的、効率的に行えるようにしたブレース引き留め構造とブレース取り付け金具に関する。
家屋などに用いられる鉄骨の骨組は、鋼製の柱と梁を主体にし、必要に応じてブレースやトラスなどを追設して構成されている。
ブレースやトラスは、骨組を補強するものであって、耐震性の要求される建築物、中でも、地盤の掘削規制などにより深くて頑丈な基礎が構築し難い場所に設置される建築物についてはそのような補強材が多用されている。
ここで、H型鋼製の上下の梁と2本の鋼管製の柱に囲まれる領域に配置するブレースについては、2本の柱の対向した側面(片方の柱の上部と他方の柱の下部)に溶接して取り付けられたブラケットにブレースの両端をボルトで連結して引き留めるのが一般的である。
かかる構造に採用されるブラケットは、図6に示すように、柱1の表面に補強プレート11を溶接し(その溶接は、そのプレートの4辺について行われる)、各補強プレート上にブラケット12を溶接する方法で柱に固定されている。
なお、下記特許文献1に示されるように、ブレースを引き留るブラケットは、柱や梁にボルトで連結することも行われている。
鋼管製の柱にブレース引き留め用のブラケットを溶接する作業は、大変な労力と時間を費やす。
補強プレートはそのプレートの4辺を、ブラケットはそのブラケットの両面の根元をそれぞれ溶接するためブレース1個当たりに要する作業時間が長くなり、多くの労力を費やす。そのために、生産性の向上が望めず、コストが高くつく。
また、ブラケットをボルト止めする構造は、剛接合の溶接ブラケットに比べると結合の信頼性の確保が難しい。結合力を高めるために締結ボルトの数を増やすと溶接構造よりもコストが嵩み、ボルト孔の加工の手間も増える。
この発明は、上記の現状技術に鑑みてなされたものであって、鋼管製の柱間に配置するブレースの引き留めを、溶接作業を無用にして経済的、効率的に行えるようにすることを課題としている。
上記の課題を解決するため、この発明においては、隣り合う2本の鋼管製の柱とH型鋼製の上下の梁とに囲まれる領域の対角位置に配置されるブレースを引き留めるための構造であって、
前記柱の上下端に、平板の被支持部とその被支持部の少なくとも一側部に所定の接続角をもって連設されるブレース連結部を備えたブレース取り付け金具を設置し、
そのブレース取り付け金具の前記被支持部を前記柱と梁との突き合わせ面間に挟み、
前記柱と梁を連結する締結ボルトを締めつけて前記ブレース取り付け金具を前記柱に固定し、
前記ブレースの両端を2本の柱の上端と下端にそれぞれ固定されたブレース取り付け金具の前記ブレース連結部にボルトで連結して前記ブレースを引き留めるようにした。
前記柱の上下端に、平板の被支持部とその被支持部の少なくとも一側部に所定の接続角をもって連設されるブレース連結部を備えたブレース取り付け金具を設置し、
そのブレース取り付け金具の前記被支持部を前記柱と梁との突き合わせ面間に挟み、
前記柱と梁を連結する締結ボルトを締めつけて前記ブレース取り付け金具を前記柱に固定し、
前記ブレースの両端を2本の柱の上端と下端にそれぞれ固定されたブレース取り付け金具の前記ブレース連結部にボルトで連結して前記ブレースを引き留めるようにした。
かかる引き留め構造に利用するブレース取り付け金具は、金属板を加工して作られるものであって、柱と梁の突き合わせ面間に挟み込まれる平板の被支持部と、その被支持部の少なくとも一側部に所定角度折り曲げて連設されるブレース連結部を備え、前記梁に貫通させて前記柱の端面にねじ込まれる締結ボルトを通すボルト孔が前記被支持部に、ブレース連結用のボルトを通すボルト孔が前記ブレース連結部にそれぞれあけられたものになっている。
この発明は、かかるブレース取り付け金具も併せて提供する。このブレース取り付け金具は、前記ブレース連結部を前記被支持部の両側部に連設したもの、一側部に連設したもの2形態が考えられる。
そのブレース連結部を被支持部の一側部に連設するものは、被支持部の他端側に柱に係止するフックを形成することができる。
この発明のブレース引き留め構造及びブレース取り付け金具は、柱と梁の合わせ面間に挟みこんでボルトで柱に固定するのでブレースを引き留めるブラケットを溶接する作業が不要になる。
また、柱に対するブレース取り付け金具の固定は、柱と梁の連結に用いられる締結ボルトを兼用して行うので、ブレース取り付け金具を固定する専用のボルトやその専用ボルトを通す孔の加工も不要である。
これにより、ブレースの引き留めに要する作業の手間や時間が大幅に減少し、コストも低減される。
このほか、前記被支持部を柱と梁の突き合わせ面間に挟むことでブレース取り付け金具を引き留める摩擦力が柱及び梁との間に発生するので、引き留め用のブラケットを柱の側面にボルトで取り付ける構造(これは、引き留めがボルトのみに依存してなされる)に比較して結合の信頼性も高まる。
ブレース連結部を被支持部の両側部に連設するものは、両側のブレース連結部に引き留められるブレースの緊張力が互いに打ち消し合うため、溶接ブラケットに勝る引き留めの信頼性を得ることができる。
被支持部の他端側にフックを形成して柱に係止させるものも、柱に係止したフックによってブレース取り付け金具の引き留めがなされるため、柱と梁を連結する締結ボルトには引き留めによる負荷が全く加わらず、柱の側面にボルトで固定するブラケットに比べて引き留めの信頼性がより高まる。
以下、この発明のブレース引き留め構造とブレース取り付け金具の実施の形態を、添付図面の図1〜図5に基づいて説明する。
図1のブレース引き留め構造は、隣り合う2本の鋼管製の柱1,1とH型鋼製の上下の梁2,3とに囲まれる空間の対角位置にブレース4を配置し、そのブレース4の両端をブレース取り付け金具5,5で引き留めている。
柱1は、角形鋼管で形成された柱であり、上下端の開口は溶接した端板1aによって塞がれており(図2,図4,図5参照)、端板1aにはねじ孔6が複数加工されている。梁3のフランジにはボルト孔7が加工されており、そのボルト孔に通した締結ボルト8を前記ねじ孔6にねじ込んで柱1と梁3を締結ボルト8で互いに連結するようにしている。
柱1と梁2の連結も締結ボルト8を用いて同様の方法で行われる。
図示のブレース4は、図1,図5に示した2本の羽子板ボルト4a、4aと、その2本の羽子板ボルトを引き寄せて緊張力を発生させるターンバックル4b(図示のそれはロックナット付き)を組み合わせた一般的なブレースであるが、この形態のブレースに限定されるものではない。
ブレース取り付け金具5は、鉄板や鋼板などの金属板に曲げ加工と穴あけ加工を施して作られた、図3に示すような形状の金具である。
図3のブレース取り付け金具5は、形状、サイズを柱1の端面とほぼ等しくした平板の被支持部5aの両端にブレース連結部5bを連設し、被支持部5aに前記締結ボルト8を通すボルト孔5cを、ブレース連結部5bにブレース連結用のボルト9(図1参照)を通すボルト孔5dをそれぞれ加工している。
ブレース連結部5bは、材料の金属板を曲げ加工して平板の被支持部5aに対して所定の接続角(これは水平面に対するブレースの傾斜角に対応させた角度にする)をもたせている。
被支持部5aの両端にブレース連結部5bを設けた図3のブレース取り付け金具5は、被支持部5aを図1、図2及び図5に示すように、柱1と梁2との間、及び柱1と梁3との間に挟み込み、締結ボルト8をボルト孔5cに通してねじ孔6にねじ込むことで柱1と梁2、梁3をそれぞれ固定し、同時にブレース取り付け金具5を柱1に固定する。
そして、1本の柱を間に挟んだ両側の領域に相反する向きに傾けて配置される2本のブレース4を、図1,図5に示すように、両側のブレース連結部5bにボルト9で個別に連結して引き留める。
その構造では、両側のブレース連結部5b,5bに引き留められるブレースの緊張力が互いに打ち消し合うため、締結ボルト8にはブレース引き留めの負担が全く加わらない。
図4は、建物のコーナの柱に固定して使用するブレース取り付け金具5である。この図4のブレース取り付け金具5は、被支持部5aの一側部にブレース連結部5bを連設し、被支持部5aの他端側に柱1のブレース配置側の側面とは反対側の側面に係止させるフック5eを設けている。
そのフック5eを柱1に対する被支持部5aの固定状態において柱1の側面に係止させることで締結ボルト8にブレース引き留めの負荷が加わることを回避することができる。
なお、この発明のブレース引き留め構造とブレース取り付け金具の用途は、建物の各階の床と天井間に配置されるブレースの引き留め用に限定されない。
周知の建物の骨組の中に、基礎梁と1階の床下の垂木を受ける梁との間に丈の短い柱を配置し、その柱の上下端と前記基礎梁と1階の床下の梁とを締結ボルトで連結するものが存在する。
そのような骨組を有する建物については、この発明のブレース取り付け金具を柱と梁との間に挟み込んで基礎梁と1階の床下の梁との間に配置されるブレースの引き留めを行うことも可能である。
1 柱
1a 端板
2,3 梁
4 ブレース
4a 羽子板ボルト
4b ターンバックル
5 ブレース取り付け金具
5a 被支持部
5b ブレース連結部
5c,5d ボルト孔
5e フック
6 ねじ孔
7 ボルト孔
8 締結ボルト
9 ボルト
11 補強プレート
12 ブラケット
1a 端板
2,3 梁
4 ブレース
4a 羽子板ボルト
4b ターンバックル
5 ブレース取り付け金具
5a 被支持部
5b ブレース連結部
5c,5d ボルト孔
5e フック
6 ねじ孔
7 ボルト孔
8 締結ボルト
9 ボルト
11 補強プレート
12 ブラケット
Claims (3)
- 2本の隣り合う鋼管製の柱(1,1)とH型鋼製の上下の梁(2,3)とに囲まれる領域の対角位置に配置されるブレース(4)を引き留めるための構造であって、
前記柱(1,1)の上下端に、平板の被支持部(5a)とその被支持部の少なくとも一側部に所定の接続角をもって連設されるブレース連結部(5b)を備えたブレース取り付け金具(5)を設置し、
そのブレース取り付け金具(5)の前記被支持部(5a)を前記柱(1)と梁(2,3)の突き合わせ面間に挟み、前記柱と梁を連結する締結ボルト(8)を締めつけて前記ブレース取り付け金具(5)を前記柱(1)に固定し、
前記ブレース(4)の両端を2本の柱の上端と下端にそれぞれ固定された前記ブレース取り付け金具(5)の前記ブレース連結部(5b)にボルト(9)で連結したブレース引き留め構造。 - 金属板を加工して作られるブレース取り付け金具であって、柱(1)と梁(2,3)の突き合わせ面間に挟み込まれる平板の被支持部(5a)と、その被支持部の少なくとも片端に所定角度折り曲げて連設されるブレース連結部(5b)を備え、前記梁(2,3)に貫通させて前記柱の端面にねじ込まれる締結ボルト(8)を通すボルト孔(5c)が前記被支持部(5a)に、ブレース連結用のボルト(9)を通すボルト孔(5d)が前記ブレース連結部(5b)にそれぞれあけられたブレース取り付け金具。
- 前記被支持部(5a)の一側部に前記ブレース連結部(5b)を連設し、前記被支持部(5a)の他端側に柱のブレース配置側の側面とは反対側の側面に係止するフック(5e)を備えさせた請求項2に記載のブレース取り付け金具。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014122049A JP2016003437A (ja) | 2014-06-13 | 2014-06-13 | ブレース引き留め構造とブレース取り付け金具 |
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09291592A (ja) * | 1996-02-26 | 1997-11-11 | Nkk Corp | 柱梁ブレース接続金物 |
JPH10195979A (ja) * | 1997-01-15 | 1998-07-28 | Fujio Sakata | 軸組工法の木造建築物のブレース金具。 |
JP2005226317A (ja) * | 2004-02-13 | 2005-08-25 | Cel Corporation Co Ltd | 中空筒状柱とh型鋼からなる梁材との取付構造 |
JP2007284919A (ja) * | 2006-04-13 | 2007-11-01 | Shinohara Shoten:Kk | 取付金物 |
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2014
- 2014-06-13 JP JP2014122049A patent/JP2016003437A/ja active Pending
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